JP3599436B2 - 直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
重合体発泡粒子を金型内に充填して加熱成型して得た発泡成型体には、成型後の発泡成型体内の空気圧の減少により生じる、収縮やヒケ等を回復したり、加熱に使用した水蒸気が凝集して生じた水分を乾燥させるための後処理(以下、養生と呼ぶ。)が必要である。この養生条件は、成型体の基材樹脂の性質(種類)、成型前の発泡粒子内圧、発泡粒子の空気透過速度等の違いにより異なる。
【0003】
ポリオレフィン系樹脂発泡成型体の場合、ポリスチレン系樹脂発泡成型体に比べて成型体の収縮が大きいが、ポリプロピレン系樹脂発泡成型体の場合には基材樹脂の強度が高いため、ポリオレフィン系樹脂の中では収縮が小さく、発泡粒子の収縮を回復させるにも比較的低温の60℃前後の温度にて養生を行うことが可能であり、成型体の養生条件に関してのそれほど大きな問題はなかった。一方、ポリプロピレン系樹脂に比べて樹脂強度が低いポリエチレン系樹脂の場合、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子のように比較的低温で養生を行って成型体の収縮を回復させることは困難であるため、成型後の成型体の養生方法に関して種々の研究が行われている。
【0004】
例えば、成型体を基材樹脂の軟化温度以下ないし常温まで冷却した後、再び基材樹脂の軟化温度〜軟化温度−40℃の範囲の温度まで昇温し、次いで徐冷する方法(特公昭55−7816号公報)、成型体を40〜60℃の温度で一昼夜加熱保持した後、10〜30℃高い温度で少なくとも1時間養生する方法(特開昭63−47128号公報)等が提案されている。また、特開昭60−166442号公報には成型体の体積が金型内容積の70〜110%である間に、基材樹脂融点より25〜55%低い温度雰囲気中で養生する方法が提案され、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の場合、成型体の体積を金型内容積の70〜110%とするために成型体を70〜240秒の放置時間内で室温雰囲気中から、52〜80℃の雰囲気中に移し、24時間程度養生を行う方法が実施例に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特公昭55−7816号公報、特開昭63−47128号公報に記載の方法は作業が煩雑となるため、製造工程上有利な方法とは言えない。また特開昭60−166442号公報の方法は、成型品の寸法安定性に欠ける欠点がある。しかもこの方法では、成型体体積が金型内容積に対して上記特定の範囲にある内に養生を開始しなければならないため作業工程がやはり煩雑で、成型体を金型から取り出した後に成型体の養生を開始するまでの時間が制限され、このため成型工程と養生工程とを連続化しなければならなかったり、場合によっては特殊な設備を必要とする等の問題があった。
【0006】
また重合体発泡粒子を成型する場合、発泡粒子に内圧を付与することなく成型する方法(無加圧成型法と呼ぶ。)は、発泡粒子を加圧処理して内圧を付与してから成型する方法に比べ養生条件の選択が難しく厳しくなるが、加圧処理のための設備や処理工程を省略できるメリットの方が大きいため好ましい方法である。しかし、ポリエチレン系樹脂発泡粒子の場合、無加圧成型法にて成型を行い、その後の養生工程により良好な発泡成型体を得ることができるのは、無架橋直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡粒子のみで、架橋低密度ポリエチレン系樹脂発泡粒子においては上記無加圧成型法では成型体の収縮回復は難しい。ただし、無加圧成型法を採用することのできる直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の養生においても、上記したような煩雑な工程を避けようとすると、通常、成型後室温雰囲気中で5分以上放置後に更に80℃以上という高い温度雰囲気下で、24時間以上の養生を必要とし、この結果、養生作業効率が悪くなるという問題があった。
【0007】
本発明者等は、上記問題を解決するために鋭意研究した結果、ポリオレフィン系樹脂のうちでも直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の場合、該発泡体中に高級脂肪酸と多価アルコールとのエステルを添加することにより、成型体体積が所定の範囲にある内に養生を行う等の煩雑な養生作業を必要とせず、従来法に比して低い養生温度や短時間の養生によって成型体の収縮を効果的に回復でき、寸法精度等に優れた発泡成型体が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の製造方法は、炭素数15〜23の脂肪酸と、3〜7個の水酸基を有する多価アルコールとのエステルを0.2〜5.0重量%含有する、真の密度が0.09g/cm3 以下の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡粒子を、型内に充填して加熱し、粒子相互を融着せしめて得られた収縮した成形体を養生によって型通りの成型体に回復させ密度0.06g/cm 3 以下の成形体を得ることを特徴とする。本発明方法において用いる発泡粒子は内圧を0.2〜1.0kg/cm2 (G)に調整したものが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の発泡成型体の基材樹脂である直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(以下、LLDPEと略称する。)は、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体で、0.915〜0.940g/cm3 程度の密度を有する直鎖状のポリエチレン系樹脂である。α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1等が挙げられる。このLLDPEは、独立気泡構造の発泡体を得る上で、特にメルトフローインデックス(以下、MIと略称する。)が3g/10分以下のものが好ましい。
【0011】
本発明において、脂肪酸の多価アルコールエステルの一方の構成成分は炭素数15〜23の高級脂肪酸であり、例えばパルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸等が挙げられる。また他方の構成成分である水酸基が3〜7個の多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エリトリット、アラビット、キシリット、マンニット、ソルビット、ソルビタン等が挙げられる。
【0012】
発泡成型体中に含有される上記エステルが、炭素数15未満の高級脂肪酸や、水酸基の数3〜7個以外の多価アルコールから構成される場合には、成型体中のエステルが表面に移行して、成型体表面にベタツキを生じたり、被包装物を汚染する等の問題や、成型品に収縮やヒケを生じ易くなり、成型後の成型体の養生温度を高くしたり養生時間を長くしても満足な成型品とならない。またエステルを構成する高級脂肪酸の炭素数が23を超える場合、たとえ多価アルコールが水酸基数3〜7個の範囲のものであっても、成型体の収縮防止に十分な効果が得られない。
【0013】
本発明において発泡成型体中に含有される上記脂肪酸と多価アルコールとのエステルは、完全エステルよりも部分エステルの方が成型体の収縮防止効果に優れるため好ましく、特にステアリン酸モノグリセライドが好ましい。
【0014】
本発明の発泡成型体は、脂肪酸と多価アルコールとのエステルを含有する直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡粒子を所定形状の型内に充填し、蒸気等で加熱して発泡粒子相互を融着せしめることにより得られる。脂肪酸の多価アルコールエステルの発泡成型体中における含有率は、0.2〜5.0重量%である(但し、樹脂とエステルとの合計重量に対する割合であり、他の添加物は除く。)。
【0015】
本発明の発泡成型体を製造するために用いる発泡粒子は、密閉容器中で直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂粒子を発泡剤とともに分散媒に分散させて加熱し、樹脂粒子中に発泡剤を含浸させた後、樹脂粒子が軟化する温度以上の温度にて大気圧下に放出する等の方法で得られる。
【0016】
発泡に供する樹脂粒子は直径:D=0.5〜3mm、長さ:L=0.5〜3mm、L/D=1〜2程度の粒状のものが好ましい。粒状の樹脂粒子を製造するには、押出機内で直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を溶融し、脂肪酸と多価アルコールとのエステルを添加して溶融混練した後、押出機からストランド状に押出し、冷却後にストランドをカットして粒状とする方法が挙げられる。脂肪酸の多価アルコールを含有する樹脂粒子を得る方法として好ましいのは、まず樹脂中の脂肪酸の多価アルコールエステルの割合が2〜10重量%程度となるようにエステルを樹脂に添加し、三本ロール、ニーダー、押出機等によって100〜250℃で溶融混練してマスターバッチを作成する。次いで脂肪酸の多価アルコールエステルを含有しない直鎖状低密度ポリエチレンに上記マスターバッチを添加して、脂肪酸の多価アルコールエステルの含有量が上記0.2〜5.0重量%の範囲となるようにした後、前記のようにして粒状化する方法(マスターバッチ法)である。尚、必要により、樹脂粒子を粒状化する工程(造粒工程)において無機物を添加することもできる。
【0017】
上記無機物としては、水酸化アルミニウム、ホウ砂、ゼオライト、タルク、炭酸カルシウム等が挙げられ、特に水酸化アルミニウムが好ましく使用される。無機物の添加量は、基材樹脂100重量部に対して0.001〜5重量部とすることが好ましい。無機物を基材樹脂に上記の範囲で添加することにより、発泡倍率の向上効果、気泡径の調整効果等が期待できる。
【0018】
発泡に用いる発泡剤としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン等で例示される脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロヘキサン等で例示される環式脂肪族炭化炭化水素類、或いはジクロロトリフロロエタン(フレオン123)、テトラフロロエタン(フレオン134a)、モノクロロジフロロエタン(フレオン142b)、ジフロロエタン(フレオン152a)等のハロゲン化炭化水素類等の揮発性発泡剤、二酸化炭素、窒素、空気等の無機ガス系発泡剤等が挙げられる。これらの発泡剤は単独で用いることもできるが、揮発性発泡剤同士、無機ガス系発泡剤同士、或いは揮発性発泡剤と無機ガス系発泡剤とを混合して用いることもできる。発泡剤の添加量は発泡粒子の目標とする発泡倍率等によって異なるが、一般に樹脂粒子100重量部当たり3〜40重量である。
【0019】
上記発泡剤のうち、揮発性発泡剤に比較して安価であり、フロン類のようにオゾン層破壊の問題等を生じる虞れのない無機ガス系発泡剤が好ましく、特に二酸化炭素が好ましい。また高発泡倍率の発泡粒子を得ることが主目的の場合、二酸化炭素とイソブタンとの混合物を用いると容易に高発泡倍率化が可能であるとともに、この混合物は安全性の点からも好ましいものである。尚、無機ガス系発泡剤に、発泡剤コストや環境問題等を生じない程度の量の揮発性発泡剤を混合したものも好適に使用される。
【0020】
二酸化炭素等の無機ガスや、これに少量の揮発性発泡剤等を添加した無機ガス系発泡剤は比較的安価であり、環境問題を生じる虞れも少ない。しかしながら、無機ガス系発泡剤をLLDPE樹脂粒子の発泡剤として用いた場合、特に二酸化炭素や二酸化炭素とブタンとの混合物等の二酸化炭素系の発泡剤の場合、得られる発泡粒子の気泡が微細化し易く、微細な気泡構造の発泡粒子を用いて成型体を製造した場合、表面平滑性に劣った成型体しか得られないという問題がある。しかしながら発泡に供するLLDPE粒子中に前記脂肪酸の多価アルコールエステルが含有されていると、LLDPE粒子を無機ガス系発泡剤を用いて発泡した場合でも、得られる発泡粒子の気泡の微細化が防止されるという予期せぬ効果も得られることが判明した。
【0021】
発泡粒子を製造する工程において、樹脂粒子を密閉容器内で分散させる分散媒としては、水、アルコール、グリセリン、グリコール類等の樹脂粒子を溶解させないものであれば使用可能であるが、通常は水を用いる。尚、樹脂粒子への発泡剤の含浸は、上記したような樹脂粒子と発泡剤とを分散媒中に分散させて発泡温度に加熱する工程で同時に行っても良いが、別工程で行っても良い。
【0022】
上記のようにして得られた発泡粒子は、通常室温にて大気圧下に放置したり、必要に応じて熱風乾燥したりして粒子内圧を大気圧と略等しい圧力に安定させた後(熟成)、所定形状の型内に充填して成型することにより本発明の発泡成型体を得ることができる。
【0023】
本発明の発泡成型体を製造するために用いるLLDPE発泡粒子は、真の密度が0.09g/cm3 以下であり、また発泡粒子を成型して得られる発泡成型体は、密度が0.06g/cm3 以下であることが必要である。発泡粒子の真の密度が0.09g/cm3 を超えるものを用いて得た、密度が0.06g/cm3 を超える発泡成型体は収縮は生じにくい傾向にあるが、一旦収縮が生じると収縮の回復が悪く、低温や短時間での養生では寸法精度に優れた成型体を得ることはできない。
【0024】
発泡粒子を型内に充填して成型する方法としては、通常、▲1▼熟成後の発泡粒子をそのまま型内に充填して成型する無加圧成型法、▲2▼発泡粒子に無機ガスを加圧圧入した後、型内に充填して成型する方法、▲3▼発泡粒子を型内に圧縮充填して成型する方法等を採用されている。本発明では、上記いずれの成型方法も採用することができるが、成型後の成型体の収縮が特に大きい、無加圧成型法で成型した発泡成型体の場合に本発明の効果は特に大きい。また、特に▲2▼の成型方法により、本発明の発泡成型体を得た場合は、特に養生時間を短く、養生温度を低くすることができるため、養生条件のみを重視する場合は好ましい方法といえる。その場合、発泡粒子内圧は、0.2〜1.0kg/cm2 (G)に調整するだけで十分であり、一般的に行われている発泡能付与処理によって付与する粒子内圧よりも低くてすむため、内圧調整のための作業性等の問題は小さくてすむ。
【0025】
尚、発泡粒子内圧を調整する方法としては、従来公知の加圧タンク内に発泡粒子を保持する方法等が好ましい。
上記の通り発泡粒子内圧を0.2〜1.0kg/cm2 (G)に調整した発泡粒子より得られる本発明発泡成型体は、58℃で16時間という低温で短時間の条件での養生が可能となる。この養生温度はポリプロピレン系樹脂発泡成型体の養生温度と同じであるため、基材樹脂の違いによって別々の養生室を設けなくても良く、同じ養生室で基材樹脂の種類の異なる成型体の養生を同時に行える効果は大きい。
【0026】
【実施例】
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜6、比較例1〜10
MI=1.3g/10分、密度0.922g/cm3 のLLDPE(融点124℃)に、表1に示す脂肪酸多価アルコールエステルを添加し(全て部分エステル。但し、比較例1〜4は添加せず。)、155℃に加熱した加圧ニーダーで充分に溶融混練した後、圧縮ロールでプレスし、次いで角ペレタイザーでカットして脂肪酸多価アルコールエステルの含有量が5重量%のマスターバッチを作製した。次にこのマスターバッチと、上記と同様のLLDPEとを、脂肪酸多価アルコールエステル含有量が表1に示す値となるように種々の割合で混合した。混合物は押出機内で250℃にて溶融混練した後、押出機からストランド状に押出し、次いでペレイタイザーにて造粒し、重量4mg、直径2mm、長さ2.2mmの発泡用LLDPE粒子を得た。
【0027】
次いで発泡用LLDPE粒子1000g、水3000cc、分散剤としてマイカ4g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.08g、発泡剤としてイソブタンとドライアイスとの混合物を、内容積5リットルのオートクレーブに入れて攪拌しながら、118〜120℃まで昇温して約20分間保持してLLDPE粒子に発泡剤を含浸させた後、同温度で容器の一端を開放してLLDPE粒子と水とを大気圧下に放出してLLDPE発泡粒子を得た。得られた発泡粒子の嵩密度、発泡粒子中の気泡の平均気泡径を表1に示す。
【0028】
得られた各発泡粒子は、常温、常圧下で48時間放置して乾燥・熟成を行った後、内容積が300mm×300mm×60mmの金型に充填し、水蒸気で加熱して成型した。次いで金型から成型体を取り出し、大気圧下で約1時間放置後、オーブンに入れて表1に示す養生条件で養生し、表1に示す密度の発泡成型体を得た。養生後の成型体の厚み方向の収縮率(成型体の中央部の金型寸法に対する厚み方向収縮率)、成型体の面方向収縮率の測定結果及び表面平滑性を観察して評価した結果を表2に示す。
【0029】
尚、厚み方向収縮率は、
○・・・・収縮率1.5%未満
×・・・・収縮率1.5%以上
として評価した。
【0030】
面方向収縮率は、金型寸法に対する成型体平面の縦方向中心線長さの収縮率と、横方向中心線長さの収縮率の平均値で示した。
【0031】
また表面平滑性は、
A・・・成型体表面にボイドも、しわも認められない。
B・・・成型体表面にボイドが認められる。
C・・・成型体表面にしわが認められる。
D・・・成型体表面にボイド、しわ共に認められる。
として評価した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体は、従来の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の養生条件に比べ、低い養生温度や、短時間の養生によっても、成型体に生じた収縮を容易且つ確実に回復できるため、本発明の成型体は寸法精度に優れている。また本発明方法によれば、煩雑な操作を要することなく養生することができ、しかも低温での養生や短時間の養生によって効果的に収縮回復を図ることのできる発泡成型体を製造することができる。また直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂を基材樹脂とする発泡成型体の場合、二酸化炭素等の無機ガス系発泡剤で発泡して得た発泡粒子を発泡成型体の製造に用いると、発泡粒子中の気泡が微細であることにより成型体表面の平滑性が劣るものとなるが、本発明によれば脂肪酸の多価アルコールエステルが気泡調整剤として作用するため、発泡粒子中の気泡の微細化が防止され、この結果、表面平滑性に優れた発泡成型体を得ることができる等の効果を有する。
Claims (2)
- 炭素数15〜23の脂肪酸と、3〜7個の水酸基を有する多価アルコールとのエステルを0.2〜5.0重量%含有する、真の密度が0.09g/cm3 以下の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡粒子を、型内に充填して加熱し、粒子相互を融着せしめて得られた収縮した成形体を養生によって型通りの成型体に回復させ密度0.06g/cm 3 以下の成形体を得ることを特徴とする、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の製造方法。
- 直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡粒子の内圧を、0.2〜1.0kg/cm2(G)に調整したものを使用することを特徴とする請求項1記載の直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂発泡成型体の製造方法。
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