JP3597955B2 - 有機過酸化物マスターバッチの製造方法 - Google Patents

有機過酸化物マスターバッチの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3597955B2
JP3597955B2 JP27132596A JP27132596A JP3597955B2 JP 3597955 B2 JP3597955 B2 JP 3597955B2 JP 27132596 A JP27132596 A JP 27132596A JP 27132596 A JP27132596 A JP 27132596A JP 3597955 B2 JP3597955 B2 JP 3597955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic peroxide
carbon black
masterbatch
weight
copolymer rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27132596A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1095858A (ja
Inventor
佐々木  寛
Original Assignee
ゼオン化成株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ゼオン化成株式会社 filed Critical ゼオン化成株式会社
Priority to JP27132596A priority Critical patent/JP3597955B2/ja
Publication of JPH1095858A publication Critical patent/JPH1095858A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3597955B2 publication Critical patent/JP3597955B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機過酸化物含有マスターバッチ及びその製造方法に関し、詳しくはニトリル基含有高飽和共重合ゴムに有機過酸化物を多量含有させた有機過酸化物含有マスターバッチ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
加硫ゴム製品は、通常、原料ゴムに硫黄及び加硫促進剤あるいは有機過酸化物等の加硫系及び補強剤や充填剤等の各種配合剤を添加し、混練してコンパウンド(組成物)を作製し、得られたコンパウンドを用いて成形、加硫を行って製造される。
【0003】
加硫促進剤等の粉末状の配合剤は、秤量を容易にするためや混練中の飛散を防止するためにペレット状にして使用される場合がほとんどである。
しかしながら、混練中の剪断力でペレット状態は破壊され、その際、一部は飛散し、量的に不足を生じることがしばしばある。又、有機過酸化物等の混練時に溶融して液体状となるものは、混合機中で原料ゴムをスリップさせ、これらを原料ゴム中に均一に分散させることが困難となるばかりでなく、混練に長時間を要してしまう。
【0004】
上記のような問題を解決するために、予め、多量の加硫促進剤や有機過酸化物等の配合剤と基材ゴムとを混練して配合剤のマスターバッチを製造し、このマスターバッチを配合剤が所定の量となるように原料ゴムに添加することが一般的に行われている。
しかしながら、配合剤の種類によっては、配合剤のマスターバッチの製造上及びマスターバッチの使用に伴う下記のような問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
有機過酸化物のマスターバッチは、溶融した有機化酸化物による基材ゴムの混合機中でのスリップを抑制するために、通常、予めシリカと有機過酸化物を混合しておき、この混合物を原料ゴムと混練して製造される。
例えば、特開平7−165990号公報には基材ゴムとして高飽和アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(HNBR)を用い、6インチロール上でシリカと有機過酸化物の混合物を混練して有機過酸化物のマスターバッチを製造した例が示されている。。
【0006】
しかしながら、ロールを用いてHNBRと多量の有機過酸化物を混練する場合は、、もともと両者が混ざりにくいことから、HNBRをロールに巻き付けた後有機過酸化物とシリカとの混合物を少量づつ添加して長期間を掛けて混練しなければならない。さらに、工業規模の、例えば、20〜30インチロール等を用いて上記の如き該マスターバッチを経済ベースで製造することは実質的に不可能である。
このように、有機過酸化物のマスターバッチを極めて小規模に実験室的に製造する場合においても、HNBRに上記の混合物を全量一括添加して効率的に該マスターバッチを製造するることは極めて困難である。
【0007】
また、シリカを用いた有機過酸化物のマスターバッチをその他の配合剤と共に原料ゴムであるHNBRに添加してコンパウンドを製造し、これを用いて架橋HNBR製品を製造した場合には、混練時間が大幅に短縮されるものの、HNBRに直接有機過酸化物を配合して得たコンパウンドを使用する場合に比べて、引張り応力、引張り強さ等の架橋物性が低下することが指摘されている。
【0008】
この原因は、シリカは多孔質で有機過酸化物を吸着し易いこと、有機過酸化物のマスターバッチの製造において、シリカをHNBR中に均一に分散させることがアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)やその他のジエン系ゴムに比べて困難であるためにシリカの分散不良を生じ、その結果、有機過酸化物の分散も不均一になり、架橋剤として有効に使用される有機過酸化物の量が減少するためと考えられる。
【0009】
そこで、本発明は、短時間で製造することができ、且つ架橋ゴム製品の品質を低下させない、ニトリル基含有高飽和共重合ゴムを基材ゴムとし、これに多量の有機過酸化物を含有させた有機過酸化物のマスターバッチ及びその製造方法の提供を目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成すべき鋭意検討した結果、該基材ゴムに有機過酸化物と共にカーボンブラックを添加してなる有機過酸化物のマスターバッチを特定の方法で製造することにより、製造時間は短縮され、得られたマスターバッチを使用したニトリル基含有高飽和共重合ゴムの架橋物は、架橋特性が著しく向上することを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明によれば、ニトリル基含有高飽和共重合ゴム20〜85重量%、カーボンブラック5〜70重量%及び有機過酸化物10〜70重量%からなる有機過酸化物マスターバッチを製造するに際し、予め全量のカーボンブラック及び有機過酸化物をそれぞれ少なくとも2分割し、最初に、カーボンブラックの一つの分割物及び有機過酸化物の一つの分割物とニトリル基含有高飽和共重合ゴムとを密閉型混合機中で混練し、次いでカーボンブラック及び有機過酸化物のそれぞれの残りの分割物を添加して上記の混練物と混練することを特徴とする有機過酸化物マスターバッチの製造方法が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に発明の好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の特徴は、予め有機過酸化物のマスターバッチの製造に必要な全量のカーボンブラックと有機過酸化物とをそれぞれ少なくとも2分割し、各分割物とニトリル基含有高飽和共重合ゴムとを順次密閉型混合機中で混練することである。
以下に各原料成分について説明する。
【0012】
本発明で使用されるニトリル基含有高飽和共重合ゴムは、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有不飽和化合物と1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン等の共役ジエン系単量体の少なくとも一種との共重合体、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸アミド及びその誘導体等のニトリル基含有不飽和化合物及び共役ジエン系単量体と共重合可能な単量体の少なくとも一種を共重合体中に0.1〜15重量%程度さらに共重合させた共重合ゴム等の共役ジエン単量体の二重結合を、通常の水素化触媒を用いて水素化したものが挙げられる。なかでも、アクリロニトリルと1,3−ブタジエン共重合ゴムの水素化物が好ましい。
ニトリル基含有高飽和共重合ゴム中の不飽和ニトリル化合物の含有量は、通常10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%であり、該共重合ゴムのヨウ素価は通常60以下、好ましくは30以下であり、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)は通常20〜150、好ましくは60〜90の範囲である。
【0013】
本発明で使用される有機過酸化物は、特に限定されないが、室温で固体のものがマスターバッチを製造する上で扱いやすく好ましい。例えば、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、1,3−及び1,4−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3−トリメチルシクロヘキサン、4,4−ビス−(t−ブチル−パーオキシ)−n−ブチルバレレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキシン−3、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が挙げられる。これらは一種又は二種以上混合して使用することができる。
【0014】
本発明によって得られるマスターバッチにはカーボンブラックの使用が必須であり、使用されるカーボンブラックは、特に限定されず、ゴム分野で使用されるカーボンブラックはいずれも使用することができる。例えば、チャンネルブラックとしては、EPC、MPC、HPC、CC等;ファーネスブラックとしては、SAF、ISAF、HAF、MAF、FEF、FF、HMF、GPF、SRF、APF、CRF、CF、SCF、ECF等;サーマルブラックとしては、MT、FT、HML等;アセチレンブラック等が挙げられる。なかでもファーネスブラックが好ましい。
本発明のマスターバッチを用いた架橋ゴム製品の引張り応力、引張り強さ、耐摩耗性等の特性を向上させる点から、pHが7以上のカーボンブラックの使用が特に好ましい。また、分散性の点から平均粒子径は40μm以上のものが好ましい。このようなカーボンブラックとしては、SRF、GPFが挙げられる。
【0015】
本発明の有機過酸化物のマスターバッチは、上記のニトリル基含有高飽和共重合ゴムを基材ゴムとし、これとカーボンブラック及び有機過酸化物とを、バンバリー、ニーダー、インターナルミキサー等の密閉型混合機を用いて混練することによって製造することができる。好ましいのは密閉性に優れたニーダーである。混練温度は特に限定されないが、通常45〜85℃の範囲であり、特に混練を有機過酸化物の分解温度以下の温度で行うことに注意を要する。
【0016】
本発明の有機過酸化物のマスターバッチは、該基材ゴムを20〜85重量%、カーボンブラックを5〜70重量%及び有機過酸化物を10〜70重量%含有するものである。但し、基材ゴム、カーボンブラック及び有機過酸化物の合計量は100重量%である。
カーボンブラック及び有機過酸化物の含有量が、上記のそれぞれの上限量を超えると均一なマスターバッチを製造することが困難となり好ましくない。また、カーボンブラックの含有量が5重量%未満では、マスターバッチ製造中の有機過酸化物の溶融による該基材ゴムの混合機中でのスリップを抑制することが困難となる。有機過酸化物の含有量が10重量%未満では該マスターバッチを原料ゴムに添加する割合が多くなって配合の自由度が低下し、マスターバッチとするメリットは極めて少ない。好ましい含有量は、該基材ゴム25〜50重量%、カーボンブラックが10〜50重量%、有機過酸化物が25〜40重量%の範囲である。
【0017】
該基材ゴムとカーボンブラック及び有機過酸化物とを密閉型混合機中で混練する際に、混練時間を短縮するためには有機過酸化物のマスターバッチの製造にそれぞれ必要な量のカーボンブラックと有機過酸化物とを少なくとも2分割し、分割されたカーボンブラック及び有機過酸化物と該基材ゴムとを順次混練することが必要である。カーボンブラックと有機過酸化物とを分割せずに全量一括して該基材ゴムと混練した場合には、該混合機中で該基材ゴムは有機過酸化物の溶融によりスリップし、均一な該マスターバッチを短時間で製造することは無理である。
【0018】
有機過酸化物のマスターバッチを短時間で製造するには、カーボンブラック及び有機過酸化物の分割は、それぞれを2分割とすることが好ましい。分割数を増やすと、混練時間が長くなり、製造コストを増大させるので、該マスターバッチ中の有機過酸化物の含有量が多くなり、2分割では上記のスリップを防止することが困難となる等の特別な事情がある場合以外は、出来るだけ分割数を少なくすることが望ましい。
【0019】
全量のカーボンブラック及び有機過酸化物をそれぞれ2分割する場合には、先ず、それぞれを50重量%以上と50重量%未満の2分割物とし、いずれの分割物においてもカーボンブラックは有機過酸化物と同量もしくはカーボンブラックが有機過酸化物よりも少なくとも10重量%多くなる量とし、最初に全量のカーボンブラック及び有機過酸化物のそれぞれの50重量%以上の各分割物と該基材ゴムとを十分に混練し、次いで残りの各分割物を上記の混練物に添加して十分に混練することによって、短時間で均一な該マスターバッチが得られるので好ましい。さらに好ましくは、それぞれの全量の60重量%以上90重量%未満の分割物と10重量%以上40重量%未満の分割物とに2分割することである。分割されたカーボンブラックと有機過酸化物は混練に際しては、同時に該基材ゴムに添加しても、予め両者を混合してから添加してもよい。生産性の観点から、両者を予め混合しておくことが好ましい。
【0020】
混練においては、上記の分割条件により該共重合ゴムの有機過酸化物の溶融によるスリップは防止され、混練中の混練物(混合物)の温度を有機過酸化物の分解温度以下の温度に保つことによって混練中の焼け(架橋の進行)は防止される。本発明で得られる有機過酸化物マスターバッチのなかでも、JIS K−6300に従い、125℃の架橋反応におけるスコーチタイム(T)が5〜9分、キュアタイム(T95)が12〜18分の範囲を示すものが好ましい。
【0021】
以上の方法で得られる本発明の有機過酸化物マスターバッチは、各種原料ゴムの架橋製品の製造に使用することができるが、基材ゴムとの相溶性の点からNBR等のニトリル基含有共重合ゴム及びHNBR等のニトリル基含有高飽和共重合ゴムの架橋製品の製造に好適である。有機過酸化物マスターバッチは、シート状あるいはペレット状等の任意の形状で使用される。
本発明で得られる有機過酸化物マスターバッチをニトリル基含有高飽和共重合ゴムに配合することによって良好な架橋物性を示すニトリル基含有高飽和共重合ゴム組成物を得ることができる。該マスターバッチの配合量は特に限定されないが、通常ニトリル基含有高飽和共重合ゴム100重量部に対して該マスターバッチ1〜50重量部、好ましくは10〜20重量部である。
【0022】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。尚、以下においては部及び%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0023】
実施例1〜2、比較例1〜2
高飽和ニトリル基含有共重合ゴム(日本ゼオン社製Zetpol 2010L:アクリロニトリル含有量36%、ヨウ素価11、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)57.5)30%、SRFカーボンブラック(東海カーボン社製シーストS:pH7.8)40%及びジクミルパーオキサイド(DCP)30%からなる有機過酸化物のマスターバッチ(PO−MB1)を下記の方法でニーダーを用いて製造した。混練中はニーダーに冷却水を通し、混合物の温度が60℃以上にならぬようにした。上記と同様にしてFEFカーボンブラック(東海カーボン社製シーストSO:pH6.6)を使用した有機過酸化物のマスターバッチ(PO−MB2)を製造した。
【0024】
(1)ニーダーに上記の共重合体ゴム30kgを投入し5分間素練りをする。
(2)予め調製したカーボンブラック30kg及びDCP23kgの混合物を投入し3.5分混練する。
(3)予め調製したカーボンブラック10kg及びDCP7kgの混合物を投入し3.5分間混練し、混合物をニーダーより取り出す。
(4)ロールで均一に混練し、シート出しする。
【0025】
比較のため、上記のカーボンブラックに代えてシリカ(日本シリカ社製ニプシルNS−P)を使用する以外は上記と同様にして有機過酸化物のマスターバッチ(PO−MB3)を製造した。
【0026】
上記のPO−MB1〜PO−MB3を用い、高飽和ニトリル基含有共重合ゴム(日本ゼオン社製Zetpol 2020L:アクリロニトリル含有量36%、ヨウ素価11、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)57.5)に表1に記載の配合処方で6インチロールを用いてコンパウンドを作製した。同時に、比較のため、該共重合ゴムに直接ジクミルパーオキサイドを添加したコンパウンドを作製した。
これらのコンパウンドを作製するときに要した混練時間、未架橋物性及び180℃で8分プレス架橋して作製した2mm厚さのシートを用いて架橋物性を測定した。結果を表1に示す。試験法は下記の通りである。
【0027】
未架橋物性の測定法
(1)コンパウンドムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)
JIS K−6300に従って125℃で測定。
(2)スコーチタイム(分)及びキュアータイム(分)
JIS K−6300に従って125℃で測定。
架橋物性の測定法
JIS K−6301に従って測定。
【0028】
【表1】
Figure 0003597955
【0029】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、ニトリル基含有高飽和共重合ゴムに多量の有機過酸化物を均一に含有させた有機過酸化物マスターバッチを短時間で製造することができる。また、該マスターバッチをニトリル基含有高飽和共重合ゴムに配合する際の混練時間が大幅に短縮される。さらに、ニトリル基含有高飽和共重合ゴムに本発明方法で得られた有機過酸化物マスターバッチを配合した架橋物は、予めシリカと有機過酸化物とを混合して調製したマスターバッチをニトリル基含有高飽和共重合ゴムに配合した架橋物及び該共重合ゴムに直接有機過酸化物を配合した架橋物よりも優れた物性を有している。特にpHが7以上のカーボンブラックを用いた該マスターバッチを使用すると架橋物性がさらに良好となる。
【0030】
本発明の好ましい実施態様は下記の通りである。
(1)ニトリル基含有高飽和共重合ゴムが、該共重合ゴム中のアクリロニトリル基の含有量が10〜60重量%、ヨウ素価が60以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(2)最初の混練に使用するカーボンブラック及び有機過酸化物の分割物は、それぞれの全量の70重量%以上を含むものである請求項2に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(3)各分割物においては、カーボンブラックの量は有機化酸化物の量よりも少なくとも10重量%多い請求項1又は2に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
【0031】
(4)カーボンブラックがSRFカーボンブラック及び/又はGPFカーボンブラックである請求項2に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(5)ニトリル基含有高飽和共重合ゴム20〜85重量%、カーボンブラック5〜70重量%及び有機過酸化物10〜70重量%からなる請求項1に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(6)密閉型混合機がニーダーである請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(7)混練を有機過酸化物の分解温度以下の温度で行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(8)カーボンブラック及び有機過酸化物を2分割する請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
(9)上記の(1)〜(8)のいずれか1つの方法で得られる請求項5に記載の有機過酸化物マスターバッチ。

Claims (3)

  1. ニトリル基含有高飽和共重合ゴム20〜85重量%、カーボンブラック5〜70重量%及び有機過酸化物10〜70重量%からなる有機過酸化物マスターバッチを製造するに際し、予め全量のカーボンブラック及び有機過酸化物をそれぞれ少なくとも2分割し、最初に、カーボンブラックの一つの分割物及び有機過酸化物の一つの分割物とニトリル基含有高飽和共重合ゴムとを密閉型混合機中で混練し、次いでカーボンブラック及び有機過酸化物のそれぞれの残りの分割物を添加して上記の混練物と混練することを特徴とする有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
  2. 最初の混練において全量のカーボンブラック及び有機過酸化物の少なくとも50重量%を含む各分割物を使用する請求項1に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
  3. ニトリル基含有高飽和共重合ゴムの架橋ゴム製品の製造に使用する請求項1又は2に記載の有機過酸化物マスターバッチの製造方法。
JP27132596A 1996-09-24 1996-09-24 有機過酸化物マスターバッチの製造方法 Expired - Fee Related JP3597955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27132596A JP3597955B2 (ja) 1996-09-24 1996-09-24 有機過酸化物マスターバッチの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27132596A JP3597955B2 (ja) 1996-09-24 1996-09-24 有機過酸化物マスターバッチの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1095858A JPH1095858A (ja) 1998-04-14
JP3597955B2 true JP3597955B2 (ja) 2004-12-08

Family

ID=17498484

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27132596A Expired - Fee Related JP3597955B2 (ja) 1996-09-24 1996-09-24 有機過酸化物マスターバッチの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3597955B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7064901B2 (ja) * 2018-02-22 2022-05-11 Nok株式会社 水素化ニトリルゴム用架橋剤マスターバッチ、水素化ニトリルゴム組成物および水素化ニトリルゴム架橋成形品

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1095858A (ja) 1998-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006169523A (ja) 過酸化物硬化hxnbr−ポリアミド熱可塑性樹脂加硫物の多段製造法
US20060205881A1 (en) Blends of diene rubber with thermoplastic copolymer modifield with nitrile rubber
JPH0768416B2 (ja) ゴム加硫剤の製造法
US3567691A (en) Maleinization of synthetic rubber
JP4663048B2 (ja) カーボンブラックをベースとしかつシリカをベースとする強化充填材を含む加硫可能なゴム組成物を製造するための方法
US3451962A (en) Process for improved sulfur-vulcanization of mixtures of elastomers containing ethylene propylene terpolymers
JP3597956B2 (ja) 有機過酸化物含有マスターバッチの製造方法
JP3597955B2 (ja) 有機過酸化物マスターバッチの製造方法
KR20190017766A (ko) 고무 조성물 및 성형체
JP3626563B2 (ja) 有機過酸化物含有マスターバッチ
JP3617888B2 (ja) 有機過酸化物含有マスターバッチの製造方法
EP1053285A1 (en) Zinc oxide dispersion
EP1188790A1 (en) Fiber-reinforced rubber composition crosslinkable with organic peroxide and process for producing the same
US7338998B2 (en) Cement for modification of rubber articles and process for production thereof
TWI225876B (en) In situ preparation of A bis-(benzothiazolesulfen) amide in a polymeric matrix
US2522776A (en) Process of rendering synthetic rubber tacky
JP3411076B2 (ja) 水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム製品の製造方法及び有機過酸化物マスターバッチ
DE60025046T2 (de) Härtungspromoter und verfahren zum vulkanisieren von elastomeren
JP3385686B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JPS6255541B2 (ja)
JPH01306443A (ja) 加硫性ゴム組成物
JP5482389B2 (ja) 加硫ゴム材
JPH02281054A (ja) 繊維強化ゴム組成物の製造方法
JPH06128419A (ja) ゴム組成物の製造方法
JPH023438A (ja) ゴム組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040601

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040824

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080917

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090917

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100917

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110917

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120917

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130917

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees