JP3597709B2 - 耐高温溶射被覆部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラ、ガスタービン、ジェットエンジンおよびディーゼルエンジンなどの高温被曝部用部材として好適に用いられる溶射被覆部材に関するものである。本発明の溶射被覆部材は、高炉、熱処理炉、ロケット、スペースシャトル、ガスエンジンなどの分野において耐熱部材として用いられるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼル、ボイラ、ガスタービンおよびジェットエンジンなどの原動機関では、熱効率の向上を目的として精力的な開発研究が進められていることは周知のとおりである。しかし、熱効率の向上は同時に、構成部材に対する過酷な熱負荷の増大を強いる結果ともなっている。従って、これらの原動機関の高温部に使用される金属材料としては、使用環境下で高い機械的強度を有すると共に、耐高温酸化性および耐高温腐食性に優れることが要求される。特にV、NaおよびSなどの不純物を含む燃料を使用する場合には、これらの不純物元素が高温状態で金属材料を激しく腐食損耗させるので、かような環境においても長時間安定した状態を維持することが必要である。
【0003】
このような要求に応えるため、従来からCr,Ni,Mo,Co,W,Ta,AlおよびTiなどの非鉄金属元素を主成分とする、いわゆる超合金と呼ばれる耐熱合金類が多数開発されてきた。しかし、これらの超合金類は、高温強度が最優先されるため、強度の向上に役立たない金属元素の添加は必然的にその割合が低く抑えられる傾向にある。このような強度の向上に役立たない金属元素の代表は、Cr, Al, Si等であるが、一方でこれらの元素は耐酸化性、耐高温腐食性には優れていることから、上記のような高温強度を優先した超合金は、耐酸化性や耐高温腐食性には乏しいのが一般的である。
【0004】
このような背景の下で、高温環境下で使用する超合金部材に対しては、予めCrやAl、Siなどの金属あるいは合金をその表面に溶射法や拡散浸透法などによって被覆し、超合金の化学的損傷に対する抵抗力の低下を補償している。しかし、溶射法では、溶射材料の種類は任意に選択できる利点はあるものの、大気中で処理した皮膜は、多孔質で耐食性および密着性に乏しいという欠点がある。
この点、近年、実質的に空気(酸素)を含まない低圧のアルゴンガス雰囲気中でプラズマ溶射を行う方法(減圧プラズマ溶射法)が開発され、大気溶射皮膜が有する欠点は大幅に改善されてきたが、昨今の高温被曝環境条件下では、かような皮膜でももはや十分とは言えなくなってきた。
また、従来の拡散浸透法は、Cr、AlおよびSiなどをそれぞれ単独で処理する場合は比較的容易であるが、耐酸化性および耐高温腐食性が十分とは言い難く、しかもこの処理法では1000℃前後の高温状態で処理する必要があることから、超合金母材の機械的性質が低下するという欠点がある。
【0005】
このような状況に対し、特開昭55−104471号公報では、耐酸化性金属であるNi−Cr合金を溶射した後、AlやCr等の拡散浸透処理を行う方法を提案している。
しかしながら、この方法は、溶射皮膜の密着性や緻密性の向上には見るべきものがあるけれども、拡散浸透法に特有の、高温下での処理が避けられないため、やはり母材の機械的性質の低下は免れ得ないという問題がある。
【0006】
一方、この種の高温環境下で使用する溶射材料そのものの開発も活発に行われている。その代表的なものがMCrAlX(ここで、MはNi,Co,Feまたはこれらの複数金属、XはY, Hf, Ta, Cs, Pt, Ce, Zr, La, Si, Th などの元素)で示される耐熱合金である。このMCrAlX合金を減圧プラズマ溶射することによって、極めて高度な耐酸化性および耐高温腐食性に富む皮膜の形成が可能となり、高温部材の性能は一段と向上した。
【0007】
さらに、この種のMCrAlX合金溶射皮膜を形成した後、さらにCr、Al等の拡散浸透処理を行う方法も提案されている(例えば、特公昭61−10034号公報)。
しかし、このような最新の溶射法や、溶射法と拡散浸透処理との組み合わせによっても、今日の高温化されたガスタービン部材ではその耐久性が十分とは言えず、またいかに優秀な溶射皮膜を用いても拡散浸透処理と組み合わせる限り、母材の機械的性質の低下が免れ得ないところに問題を残していた。
【0008】
このような最新の溶射法や、溶射法と拡散浸透処理を組み合わせた技術の開発によって、ガスタービン部材の寿命はかなり改善されてきた。しかし、ガスタービン自体については現在もなお精力的に研究されており、ガスタービンの最高使用ガス温度は将来、1500〜1700℃にも達すると予想されている。
このような高温ガスと接触するガスタービン部材は、空気や水蒸気による冷却機構を強化したとしても、部材の被曝温度は現在の 900℃を超え、950 〜1050℃程度になることが予想される。このため、現在、ガスタービン部材の金属基材そのものの高温強度の向上がはかられようとしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
さて、この発明で解決しようとする課題は次の通りである。
(1) 市販されている各種組成のMCrAlX合金は、全て合金化されており、その融点は非常に高い (1400℃前後) のが一般的である。このため、大気中はもとより、実質的に酸素を含まない減圧下のArガス中で溶射したとしても、溶射状態でガスを巻き込んで皮膜中に気孔が発生する。そこでこの皮膜を真空中で1000〜1100℃に加熱し、皮膜を構成する溶射粒子を相互に結合させて気孔率を低下させると共に、母材金属中へも拡散させることによって、皮膜の密着性の向上を図るのが普通である。このようにMCrAlX合金を減圧プラズマ溶射しても、なおかつ高温の熱処理が必要になるため、これに伴う母材金属の機械的性質の低下や経費の増大が大きな問題である。
【0010】
ただし、従来技術の下で使用している上記MCrAlX合金というのは、真空溶解炉中で合金化した後に粉砕し、溶射粒子としている。従って、合金を構成する金属元素はすべて冶金反応によって合金化し、融点の低いAl (660 ℃) −ただし、このAlは完全に固溶して合金化Alと化している−を含みながらも、合金全体としての融点は1400℃前後となっているものである。
このため、MCrAlX合金を減圧プラズマ溶射後、 900〜1000℃程度の温度に加熱しても、皮膜を構成するMCrAlX合金粒子の相互結合反応や母材合金との接合反応は緩慢であり、また不十分である。それ故、従来技術については、真空中にて1100℃前後の高温での熱処理が不可欠であり、多大のエネルギーおよび労力の消費と共に、母材合金の機械的性質の低下を余儀なくされていたのである。
【0011】
一方、これらのMCrAlX合金の耐高温酸化性は、高温環境に曝露された際、合金中に含まれているAlおよびCrがそれぞれAl, Crの酸化物となって外表面を被覆することによって生じるものであるが、Crは1000℃以上の高温では蒸気圧の高いCrOとなって揮散する。従って、このような高温条件下では、むしろ化学的に安定なAlの方が耐酸化性が良好である。そのAlを生成するためのAlは、MCrAlX合金 (Al:1 〜29wt%を含有する) 中に多量に含まれているので、耐高温酸化性の点から見れば、ほぼ満足すべき状態にあるものと考えられる。しかしながら、Alを多く含むMCrAlX合金を用いて形成した溶射皮膜というのは、Al系金属間化合物を多量に含むため、硬くかつ脆く、使用環境で僅かな機械的, 熱的衝撃を受けると容易に破壊される問題点があった。
【0012】
また、アンダーコートであるMCrAlX合金溶射皮膜の外表面に、AlもしくはCrを拡散浸透させて耐高温酸化性を付与する従来技術は、一般に次のような工程;
▲1▼MCrAlX合金溶射後、Cr, Al拡散浸透処理(900〜1100℃、5 〜10h 加熱) 、
▲2▼ついで、母材 (Ni基合金) の溶体化処理 (1050〜1150℃、1 〜8h) 、
▲3▼その後、母材の時効処理(750〜900 ℃、1 〜10h)、
で処理されるものである。
また、しばしばMCrAlX合金溶射後、これを熱処理(900〜1200℃, 2〜20h)し、この皮膜をCr, Al拡散浸透処理することも採用されている。
しかし、これらの技術の場合、溶射皮膜をCr, Al拡散浸透処理することから、溶射皮膜自体の緻密性や密着性は向上するものの、その後 900〜1100℃に加熱するため、母材の機械的強度が低下し、そのために上掲の▲2▼, ▲3▼の熱処理が必要となり、余計なエネルギーと労力を使わなければならない。
【0013】
従来のMCrAlX合金溶射皮膜が抱えている上述した各種の問題を解決するため、発明者の一人は、さきに、特開平6−306567号公報や特開平 6−322507号公報に開示されているような、MCrAlX合金と遊離状態の金属Alからなる溶射皮膜化の外表面に、Al濃度の高いMCrAlX合金皮膜をつくる技術を提案した。
しかし、この技術については所期の目的を達成しているが、さらに溶射皮膜を構成するMCrAlX合金粒子の相互結合力を高めるとともに、高温の燃焼ガスに被曝された際、一段と濃度が高く、緻密で耐高温酸化性に優れたAlを形成する作用の点で、なお改善の余地があった。
【0014】
そこで本発明の目的は、緻密で密着性の良い複合溶射皮膜で被覆された耐高温用部材を提供することにある。
本発明の他の目的は、母材の機械的強度が高い耐高温溶射被覆部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、安価で製作の容易な耐高温溶射被覆部材を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、前記の問題を解決し、また発明者の一人がさきに提案した先願技術を改善すべく、鋭意研究を重ねた結果、所期の目的を達成するためには、MCrAlX合金を減圧アルゴン雰囲気下で溶射することによって成膜した後、同じ減圧アルゴン雰囲気中で、プラズマ, 電気アーク, レーザなどの電気エネルギーを熱源とする溶射法によってAlもしくはAl合金を溶射して積層させることが有効である、との知見を得た。
【0016】
このような知見の下に完成した本発明は、金属基材の表面に、アンダーコートとして、酸素を含まない減圧雰囲気中で溶射することによって得られるMCrAlX合金(ただし、MはNi, Co, Feの1種または2種以上、XはY, Hf, Ta, Cs, Ce,La, Th, W, Si, Pt, Ybの1種または2種以上) 溶射皮膜が形成され、その上にオーバーコートとして、同じ雰囲気中でAlあるいはAl合金を溶射することによって得られるAl溶射皮膜が形成されていることを基本とする耐高温溶射被覆部材であり、とくに以下の如き特徴を有するものである
【0017】
即ち本発明は、金属基材の表面に、アンダーコートとして、酸素を含まない減圧雰囲気中で溶射することによって得られるMCrAlX合金(ただし、MはNi, Co, Feの1種または2種以上、XはY, Hf, Ta, Cs, Ce, La, Th, W, Si, Pt,Ybの1種または2種以上) 溶射皮膜が形成され、その上にオーバーコートとして、同じ雰囲気中で溶射することによって得られるAlあるいはAl合金溶射皮膜が形成され、かつこのオーバーコート表面には前記溶射皮膜を、無酸化雰囲気中もしくは真空中で 900〜1200℃、0.5 時間〜5時間の熱処理を施して得られる耐熱・耐酸化層が設けられ、さらにそのオーバーコートの上には、トップコートとして、大気中プラズマ溶射することによって得られる酸化物系セラミックス溶射皮膜が形成されていることを特徴とする耐高温溶射被覆部材を提案する。
【0018】
なお、本発明においては、アンダーコートとして形成された上記MCrAlX合金溶射皮膜中に、Al含有量として2〜18wt%のAl金属間化合物を含有することが好ましい。
また、本発明においては、アンダーコート、オーバーコートおよび/またはトップコートが複数層にわたって形成されていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、主としてMCrAlX合金溶射皮膜 (アンダーコート) と、AlもしくはAl合金溶射皮膜 (トップコート) と、そして必要に応じて酸化物系セラミックス溶射皮膜とで構成されるものである。以下にまず、本発明で形成する溶射皮膜の作用機構について説明する。
【0020】
本発明で使用するMCrAlX合金には、次に示すような特性がある。すなわち、上記MCrAlX合金は、酸素との化学的親和力の強い金属元素から構成されているため、これを合金化するには真空溶解炉を用いるのが一般的である。この真空溶解炉で溶解されたMCrAlX合金は、溶融状態において相互に冶金反応を起こし、多くの合金や金属間化合物 (例えば、NiAl, NiAl, CoTi, TiAl, FeAl, TiAl)をつくることから、たとえこれを粉砕して溶射粉末にしたとしても、その物理化学的性質は合金や金属間化合物としての性質を示す。
このため、MCrAlX合金中に融点の低いAl成分が含まれているとしても、その融点は合金としての融点 (1400℃前後) を示す。従って、この合金を溶射した後、溶射皮膜を加熱処理によって緻密化する場合、少なくとも1100℃前後の温度に加熱する必要があることから、基材の劣化を招く他、この加熱処理によってもなお十分な粒子結合度は得られないのが実情である。
【0021】
一方、前記Al金属間化合物は、優れた高温強度を有するものの、これを溶射皮膜にすると、非常に脆く、僅かな熱的, 機械的衝撃を受けても容易に基材表面から剥離する欠点がある。このため、MCrAlX合金中には多量のAlを配合できないという問題がある。
【0022】
そこで本発明では、MCrAlX合金を実質的に空気を含まない減圧下のアルゴンガス雰囲気中でプラズマ溶射法によってアンダーコートを形成し、その後、その上に同じ減圧雰囲気中で金属AlあるいはAl合金を溶射してオーバーコートを形成し、これらを積層させることによって、溶射皮膜の外表面をAl含有量の高い状態にして耐高温酸化性を付与するようにしたのである。
即ち、本発明は、アンダーコート中のAl金属間化合物の量を抑えて、その不足分をオーバーコートで補償するという考え方に立脚するものである。
【0023】
オーバーコートに使う金属AlあるいはAl合金は、酸素との化学結合性が強いため、大気中で溶射すれば、直に酸化されるため、AlあるいはAl合金溶射層は酸化物によって被覆されたAlあるいはAl合金粒子の集合体となり、これらの相互結合力が弱くなる欠点がある。
【0024】
しかし、溶射皮膜は、低圧のArガス雰囲気中で溶射するとAlあるいはAl合金粒子は酸化することなく、アンダーコートであるMCrAlX合金溶射皮膜上に付着し、さらにそのアンダーコート中の合金とも冶金反応を起こして発熱し、皮膜内部へ拡散するとともに、Al濃度が高く粒子間結合力の強い金属間化合物を形成することとなる。
【0025】
さらに、本発明の方法を実施するに当たり、アンダーコートとしてのMCrAlX合金中のAl含有量を低く抑えて (2〜18wt%) 、アンダーコートの方の溶射皮膜に延性を与える一方、そのために不足する耐高温酸化性は、オーバーコートとして形成するAl溶射層 (Al≧98.0wt%) あるいはAl+Si=95wt%以上のAl合金層生成させようとするものである。
【0026】
図1(a),(b) は、本発明の耐高温用溶射被覆層の断面構造を示したものである。ここで、1 は被処理用基材、2 はアンダーコートとして形成されたMCrAlX合金溶射皮膜、3 はオーバーコートとして形成されたAlあるいはAl合金溶射層である。
図1(a) は、MCrAlX合金溶射皮膜であるアンダーコートの上に、オーバーコートであるAlあるいはAl合金溶射層を形成させた2層構造の溶射被覆部材を示す。
図1(b) は、図1(a) の2層構造を2回繰返して多層構造にした場合の溶射被覆部材の例である。
なお、本発明においては、上記溶射皮膜形成後は、そのままの状態でも使用することができるが、大気中、不活性ガス中もしくは真空中で 900〜1200℃× 0.5〜10Hrの熱処理を行うことがより好適である。この熱処理によって、溶射皮膜を構成するMCrAlX合金粒子間の相互結合力、およびMCrAlX合金粒子とAlあるいはAl合金溶射粒子との冶金的に結合を高めて、緻密性を向上させるとともに、使用初期から優れた耐高温酸化性を発揮させることができる。
【0027】
また、積層溶射皮膜表面に生成した高濃度のAlは、酸化物系セラミックス溶射皮膜を形成する場合でも、このセラミックス溶射皮膜とも良好な密着性を発揮するので、これは熱遮蔽皮膜としても有効に作用する。
図1(c) は、本発明にかかる他の実施例における皮膜断面構造を示したもので、4はセラミックス溶射皮膜である。
【0028】
本発明に用いるMCrAlX合金溶射材料の化学組成は、以下に示す通りである。
M成分:Ni (≦75wt%) 、Co (≦70wt%) 、Fe (≦70wt%)
Cr成分: (5 〜15wt%)
Al成分: (2 〜18wt%)
X成分:Y(0 〜5 wt%) 、Hf(0〜10wt%) 、Ta(1〜20wt%) 、Cs(0〜0.1 wt%
) 、Ce(0〜0.25wt%) 、La(0〜10wt%) 、Th(0〜3 wt%) 、W (0〜5.
5 wt%) 、Si(0〜20wt%) 、Pt(0〜3 wt%)
また、MCrAlX合金アンダーコートへの上に施工するAlの純度は、市販のAl (JIS H 2102の3種99%以上) であれば使用可能である。
【0029】
MCrAlX合金溶射皮膜であるアンダーコートの厚さは、30〜500 μm 、トップコートのAlあるいはAl合金溶射層の厚さは5〜100 μm の範囲内にコントロールして溶射することが好ましい。
その理由は、アンダーコートの厚さが30μm より薄いと耐高温酸化性寿命が短く、一方、500 μm 以上の厚さに施工しても性能に格別な変化がないため、経済的に不利だからである。
また、オーバーコートとして形成するAlあるいはAl合金溶射皮膜の厚さについては、5μm 以下では溶射施工が困難なうえ、厚さが不均等となって性能が不安定となり、一方、100 μm より厚い場合には脆弱なAlリッチ層の生成によって使用中に剥離するおそれがある。
【0030】
以上説明したように、本発明の耐高温被覆部材を製作するには、プラズマ, 電気アーク, レーザなどの電気エネルギーを熱源とする溶射法を用い、実質的に空気 (酸素) を含まない環境、例えば、不活性ガス中もしくはアルゴンガスの減圧雰囲気中で施工することが好ましい。
【0031】
一方、オーバーコートとして形成したAlあるいはAl合金溶射皮膜の上の最表層部に、さらにトップコートとして、耐熱性を有する酸化物系セラミックス溶射皮膜を形成する場合には、50〜500 μm 厚が好適である。その理由は、この皮膜の厚さが50μm 以下では熱遮蔽効果に乏しく、一方、500 μm 以上の厚さにするには長時間を要するうえ、セラミックス層を構成する酸化物セラミックス粒子の相互結合力が弱くなり、亀裂や局部剥離を発生しやすくなるからである。
【0032】
【実施例】
実施例1
この実施例では、アンダーコートとして施工するMCrAlX合金中の金属間化合物としてのAl含有量と、この溶射皮膜の上にオーバーコートとして形成するAl溶射皮膜中における最表層部の高濃度Al構成層 (Al溶射皮膜) の熱的および機械的安定性について調査した。すなわち、アンダーコート中のMCrAlX合金中に含まれるAl量が多くなると、必然的にAl−Co系、Al−Ni系金属間化合物の含有量が増加するため、耐高温酸化性は向上するものの、非常に脆くなり、皮膜に加熱と冷却が繰返されたり機械的な衝撃が加えられると亀裂が発生したり、局部的に剥離することによって皮膜の寿命が短くなることが予想される。
【0033】
そこで、この実施例では、Al含有量が2〜29wt%の範囲で変化させたMCrAlX合金を用いて、SUS 304 鋼 (寸法:幅50×長100 ×厚6mm) の片面に、減圧プラズマ溶射法によつて200 μm 厚に成膜し、さらにその上に同じ溶射法によって金属Alを30μm 厚に施工した溶射皮膜試験片を製作した。
このようにして製作した試験片を1000℃に加熱した電気炉中に15分間保持した後、25℃の水中に投入する操作を10回繰り返す熱衝撃試験を行った。
また、機械的衝撃としては、粒径45±10μm のAl粒子を5 kgf/cmの圧縮空気をもって 500mm離れた溶射皮膜に対し 300g 噴射する方法を用いて評価した。 (ブラスト衝撃試験)
【0034】
表1は、これらの結果を要約したものである。表1に示すように、アンダーコート用のMCrAlX合金中のAl含有量が18wt%以下では、熱衝撃およびブラスト衝撃試験にも比較的よく耐え、トップコートの剥離や損耗は少ないことがわかった。
これに対し、MCrAlX合金中のAl含有量が20wt%以上のアンダーコートについては、その最表層部にAlを施工しても熱衝撃試験によって微細な割れおよび微小な皮膜剥離が発生し、また、ブラスト衝撃試験ではこれらの皮膜の損傷状態が一層明瞭に認められた。
以上の結果から、本発明の対象となるMCrAlX合金中のAl含有量は18wt%以下に抑制することが必要であることが判明した。
【0035】
【表1】
Figure 0003597709
【0036】
実施例2
この実施例では、表2に示すような成分組成を有するMCrAlX合金溶射材料を用いた。すなわち、AはNiを含まないMCrAlX合金、BはCoを含まないMCrAlX合金、CはNiとCoを含むMCrAlX合金、DはNiとCoを含み、さらにX成分としてY とTaを含むMCrAlX合金である。
【0037】
溶射皮膜試験片は、表2に示す4種類のMCrAlX合金を減圧プラズマ溶射法によって、Ni基合金基材 (8.2 wt%Cr−10wt%Co−10wt%W −3wt%Ta−5.5wt%Al−1.5 wt%Hf− 1.0wt%Ti−残wt%Ni) 上に300 μm 厚に成膜した後、さらに同じ雰囲気中で金属Alを50μm 厚に施工した。これらの溶射皮膜の断面構造はさきに図1(a)に示したものと同一である。ここで、得られたMCrAlX合金溶射皮膜の一部を真空炉中にて1080℃×1hの熱処理を行ったものと、溶射のままの皮膜 (熱処理を行わない皮膜) の2種類について、それぞれの皮膜断面について画像解析装置を用いて皮膜の気孔率を測定した。
【0038】
表3は、この結果をまとめたものである。すなわち、Al溶射皮膜 (オーバーコート) を被覆せずしかも熱処理を行わないMCrAlX合金溶射皮膜 (No.5) は、溶射状態のままで 0.5〜1.3 %の気孔率を示すが、これを1080℃×1hの熱処理を施すことによって気孔率は 0.3〜0.5 %に低下している。これに対し、Al溶射皮膜を表層部分に有するもの (No.1〜4)は、熱処理を行わなくても 0.3〜0.4 %程度の低気孔率を示し、熱処理を施すとさらに 0.1〜0.2 %に低下した。この結果から明らかなように、MCrAlX合金溶射皮膜の外表面にAl溶射皮膜を形成スることによって、皮膜の気孔率は一段と低下し、燃焼ガス成分や空気の皮膜内部への侵入を防ぎ、溶射皮膜の耐高温酸化性を向上させ得ることがうかがえる。
【0039】
なお、本発明のように、アンダーコート上にオーバーコートとしてAl溶射皮膜を形成した場合には、その直下のMCrAlX合金溶射皮膜 (アンダーコート) の気孔率が幾分減少する傾向が認められるが、このことは、加熱溶融状態のAlとMCrAlX合金の発熱を伴う冶金反応の影響によって、MCrAlX合金溶射皮膜の緻密化が促進された結果と考えられる。
【0040】
【表2】
Figure 0003597709
【0041】
【表3】
Figure 0003597709
【0042】
実施例3
この実施例では、オーバーコートとしてAlまたはAl合金溶射皮膜を有し、アンダーコートとしてMCrAlX合金溶射皮膜を有する部材の高温耐食性を調査した。 Co基合金 (29wt%Cr−10wt%Ni−7.5wt%W−残wt%Co) を幅30mm×長さ50mm×厚3 mmの寸法に仕上げて試験片基材とし、その片面に表2に示した組成を有するMCrAlX合金を減圧プラズマ溶射法によって300 μm 厚にアンダーコートを形成し、その上にオーバーコートとしてAlまたはAl−8wt%Si合金を同じ雰囲気中で30μm 厚に施工したものを溶射試験片とした。
高温腐食試験は、試験片の表面積に90wt%NaSO−10wt%NaCl混合薬剤を1cm当たり25mgを塗布し、その後、1000℃に保持した電気炉中に4hr 放置し、その後、溶射皮膜の断面を切断、光学顕微鏡により腐食薬剤成分の侵入深さを測定することによって、耐高温腐食性を評価した。なお、比較試験は、MCrAlX合金溶射皮膜のみのものを準備し、同じ高温腐食試験を行った。
表4は、この結果をまとめたものである。この結果から明らかなように、オーバーコートであるAlまたはAl−8wt%Si合金溶射皮膜を設けない溶射皮膜 (No. 5 〜8 ) を有する比較例の部材では、28〜70μm に達する腐食薬剤の内部侵入が認められたが、本発明に適合する溶射皮膜を有する部材 (No. 1 〜4 ) では10〜25μm の範囲にとどまっており、Al溶射皮膜の存在によって腐食成分の内部侵入が防止されていることが確認された。
【0043】
【表4】
Figure 0003597709
【0044】
実施例4
この実施例では、アンダーコートとして形成したMCrAlX合金溶射皮膜の上にAlあるいはAl合金溶射皮膜であるオーバーコートを形成し、そして、さらにその上にトップコートとして8wt%Y−92wt%ZrOの組成からなる酸化物系セラミックスの溶射皮膜を形成した場合のセラミックス溶射皮膜の密着性を調査した。
試験片基材として、実施例2で使用したNi基合金を用い、この片面にアンダーコートとして表2に示したMCrAlX合金溶射材料を減圧プラズマ溶射法によって300 μmの厚さに形成し、さらにその上にオーバーコートとしてAlあるいはAl−3wt%Si合金をそれぞれ30μm厚に施工した。さらにこれらの試験片の表面に、トップコートとして、大気プラズマ溶射法によって酸化物系セラミックスを300 μmの厚さに形成したものを準備した。
以上のような方法によって制作した熱遮蔽皮膜(Thermal Barrier Coating) を1150℃に保持した電気炉中で30分間加熱した後、炉外に取り出して圧縮空気を吹きつけて試験片温度が150 ℃に冷却する操作を1サイクルとし、試験片の酸化物系セラミックスが剥離するまで繰り返し実験した。なお、比較例として、オーバーコートをもたないMCrAlX合金溶射皮膜上に酸化物系セラミックスを300 μm厚に施工したものを用いた。
【0045】
表5は、これらの結果を要約したもので、比較例の皮膜(No. 5〜8)では300 〜350 回繰り返しによって酸化物系セラミックスの剥離が発生しているのに対し、本発明例(No. 1〜4)では、すべて400 回以上の加熱−冷却の繰り返しに耐えることが確認された。これは、酸化物系セラミックスと接触しているAl溶射皮膜に緻密なAlが生成し、これが酸化物系セラミックス成分と優れた結合性を発揮したものと考えられる。
【0046】
【表5】
Figure 0003597709
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、実質的に酸素を含まない減圧下の溶射法によってAl含有量が2〜18wt%のMCrAlX合金溶射皮膜を形成後、その上に同じ雰囲気中でAlあるいはAl合金溶射皮膜を形成してあるので、緻密で基材との密着性に優れるとともに、良好な耐高温腐食性を示す部材を提供することができる。
また、本発明は、トップコートとして形成する酸化物系セラミックス溶射皮膜とアンダーコートおよびオーバーコートとの密着性にも優れる。したがって、MCrAlX合金溶射皮膜形成後、アルミニウム拡散処理を行う従来方法に比較すると、アルミニウム拡散処理の実施による基材の機械的性能の劣化がないことはもちろんのこと、溶射以外の処理プロセスを省略することができるので、製造コストの大幅な低減と製造時間の短縮が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる耐高温溶射被覆部材の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1 耐熱金属基材
2 MCrAlX合金溶射皮膜 (アンダーコート)
3 AlあるいはAl合金溶射皮膜 (オーバーコート)
4 酸化物系ラミックス溶射皮膜 (トップコート)

Claims (3)

  1. 金属基材の表面に、アンダーコートとして、酸素を含まない減圧雰囲気中で溶射することによって得られるMCrAlX合金(ただし、MはNi, Co, Feの1種または2種以上、XはY, Hf, Ta, Cs, Ce, La, Th, W, Si, Pt,Ybの1種または2種以上) 溶射皮膜が形成され、その上にオーバーコートとして、同じ雰囲気中で溶射することによって得られるAlあるいはAl合金溶射皮膜が形成され、かつこのオーバーコート表面には前記溶射皮膜を、無酸化雰囲気中もしくは真空中で 900〜1200℃、0.5 時間〜5時間の熱処理を施して得られる耐熱・耐酸化層が設けられ、さらにそのオーバーコートの上には、トップコートとして、大気中プラズマ溶射することによって得られる酸化物系セラミックス溶射皮膜が形成されていることを特徴とする耐高温溶射被覆部材。
  2. アンダーコートとして形成された上記MCrAlX合金溶射皮膜中に、Al含有量として2〜18wt%のAl金属間化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐高温溶射被覆部材。
  3. アンダーコート、オーバーコートおよび/またはトップコートが複数層にわたって形成されていることを特徴とする請求項1または2項に記載の耐高温溶射被覆部材。
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