JP3596824B2 - シリアルサーマルプリンタ及びそのヒータカートリッジ - Google Patents

シリアルサーマルプリンタ及びそのヒータカートリッジ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、サーマルプリンタ、特にシリアルサーマルプリンタに関し、特に、在来の感熱紙あるいは普通紙に加えて、反復した情報の書き込み及び消去が可能な感熱材料からなるシート状記録体に対して適用可能なプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
感熱材料のなかには、温度条件と光学的状態との間にヒステリシス特性を有する感熱層を備えたサーモクロミック記録体がある。すなわち、この記録体は、第1の温度まで加熱すると例えば発色し、第2の温度まで加熱すると例えば消色するものであり、加熱温度を変えることによって、発色と消色とを繰り返すことが可能である。
【0003】
従来、この可逆性記録体を無端ベルト状に構成し、情報を書き込んで情報の表示を行い、その後、この情報を書き込んだ無端記録体を移動させて情報の消去を行う表示装置が知られている。また、他の従来例として、シート状またはカード状に形成された可逆性記録体に対して印字用加熱体で情報の書き込みを行う一方で、別途用意した消去用の装置を用いて可逆性記録体を加熱して情報の消去を行うことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、感熱紙あるいは普通紙に印字等の情報の書き込みを行う在来のシリアルサーマルプリンタの適用範囲を拡大して、上述したような可逆性記録体に対しても情報の書き込み及びその消去ができるようにしたシリアルサーマルプリンタ及びそのヒータカートリッジを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成すべく、本発明のうち、シリアルサーマルプリンタに関する第1の発明にあっては、
リボンカセットから送り出される感熱転写リボンを、該リボンカセットと共に移動するサーマルヘッドで加熱することによって、通紙に情報を書き込み、及び該リボンカセットを取り外した状態で、可逆性感熱記録用紙に該サーマルヘッド加熱することによって情報を書き込むサーマルシリアルプリンタを前提として、サーマルヘッドを支持するヘッド支持部材に、該ヘッド支持部材を加熱することによりサーマルヘッドを全面的に加熱するヘッドヒータが設けられており、情報書き込み時には、該感熱転写リボン又は該可逆性感熱記録用紙に、該ヘッドヒータの作動を停止した状態で該サーマルヘッドを加熱し、該可逆性感熱記録用紙から情報を消去する時には、該へッドヒータを作動させて該サーマルヘッドを全面的に加熱するようにした構成を採用してある。
【0006】
また、シリアルサーマルプリンタに関する第2の発明にあっては、
感熱転写リボンを収容したリボンカセットを着脱自在に取り付けるためのリボンカセット載置台と、該リボンカセット載置台に一体的に設けられたヘッド支持部材を介して取付られたサーマルヘッドとを有し、前記リボンカセット載置台を移動させながら、前記サーマルヘッドで感熱転写リボンを加熱することにより、通紙に情報を書き込むサーマルシリアルプリンタを前提として、
前記リボンカセット載置台に着脱自在に取り付け可能なヒータカートリッジと、
該ヒータカートリッジに弾発部材を介して取り付けられたヘッドヒータとを有し、
該ヘッドヒータは、前記弾発部材の付勢力によって前記ヘッド支持部材に圧接されて、該ヘッドヒータの発熱によって前記ヘッド支持部材を介して前記サーマルヘッドを全面的に加熱する構成を採用してある。
【0007】
また、本発明のうち、ヒータカートリッジにあっては、
感熱転写リボンを収容したリボンカセットを着脱自在に取り付けるためのリボンカセット載置台と、該リボンカセット載置台に一体的に設けられたヘッド支持部材を介して取付られたサーマルヘッドとを有し、前記リボンカセット載置台を移動させながら、前記サーマルヘッドで感熱転写リボンを加熱することにより、通紙に情報を書き込むサーマルシリアルプリンタ用のヒータカートリッジであって、
前記リボンカセット載置台に着脱自在に取り付け可能とされ、且つ、弾発部材を介して設けられたヘッドヒータを有し、前記リボンカセット載置台に装着されたときに、前記弾発部材の付勢力によって前記ヘッド支持部材に圧接されて、前記ヘッドヒータの発熱によって前記ヘッド支持部材を介して前記サーマルヘッドを全面的に加熱する構成を採用してある。
【0008】
【作用】
本発明のうち、シリアルサーマルプリンタにあっては、前述した可逆性記録体を当該プリンタに適用される普通紙のようにシート状に形成して、このシート状可逆性記録体を通紙することで、シリアルサーマルプリンタに備えられているサーマルヘッドで情報の書き込みを行うことができる。また、ヘッドヒータを加熱することによって、ヘッド支持部材を介してサーマルヘッドを全面的に加熱することで可逆性記録体に書き込まれている情報を消去することができる。また、可逆性記録体の有する特性つまり発色と消色との間に温度差があることを利用して、ヘッドヒータを加熱することによりサーマルヘッドを全面的に低い方の温度に制御し、サーマルヘッドの情報書き込み部分を高い方の温度に制御することによって、シート状可逆記録体の情報の消去と同時に新たな情報の書き込みを行うことができる。
【0009】
また、シリアルサーマルプリンタ内に、サーマルヘッドと対向する位置に配設されて通紙の裏面を支持するプラテン部材に、これを加熱するプラテンヒータを設けることによって、シート状可逆性記録体を裏面からも加熱することができるため、ムラのない情報の消去が可能になる。
【0009】
本発明のうち、サーマルシリアルプリンタ用のヒータカートリッジにあっては、在来のサーマルシリアルプリンタの基本構成をそのままにして、ヒータカートリッジをオプション部品として市販することで、これを購入した者は、普通紙等の他に、シート状可逆記録体まで適用範囲を拡大することができる。
本発明の他の目的および利点は、以下の実施例の説明から明らかになろう。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を添付の図面に基づいて説明するが、それに先だって、上述した可逆性感熱体、すなわち、反復した情報の書き込み及び消去が可能なサーモクロミック記録体の特性を2つの具体例に基づいて説明する。
【0011】
図1は、加熱温度の条件によって、透明状態と白濁状態とに変化する可逆性記録体の特性図であり、縦軸は可逆性記録体の光学的状態を示し、横軸は温度を示す。白濁状態Aにある可逆性記録体を室温から温度T1まで加熱して昇温すると、記録体は透明状態Bに変化する。温度T1まで昇温して透明状態Bになった記録体は、これを室温まで温度を下げると、この透明状態Bをそのまま保持する。温度T1まで昇温した記録体を更に加熱して温度T2まで温度を上げた後に、この記録体の温度を下げると、温度T0以下で白濁状態Aに変化し、室温では、この白濁状態Aを保持する。
【0012】
この特性を利用すれば、可逆性記録体を温度T1あるいは温度T2まで昇温した後に室温まで下げれば、透明状態Bまたは白濁状態Aの目で確認できる2つの光学的状態を選択的に得ることができる。なお、記録体を透明状態Bに変化させることのできる温度は、上述した温度T1を挟んで、温度T11から温度T12までの範囲を有し、第1の状態変化温度域と呼ぶ。また、記録体を白濁状態Aに変化させることのできる温度は、上述した温度T2を挟んで、温度T21から温度T22までの範囲を有し、第2の状態変化温度域と呼ぶ。図中、破線は諸、昇温した記録体が室温まで下がる過程での光学的状態変化を示す。また、記録体を温度T22よりも高い温度まで加熱すると、記録体に含まれる感熱層は、その可逆的特性を失う。
【0013】
図2は、他の例として、加熱温度の条件によって、発色状態と消色状態とに変化する可逆性記録体の特性図であり、縦軸は可逆性記録体の光学的状態を示し、横軸は温度を示す。消色状態Dにある可逆性記録体を室温から温度T1’を超えてT2’に昇温すると、記録体は発色状態Cに変化する。この温度T2’まで昇温して発色状態Cになった記録体は、これを室温まで温度を下げると、この発色状態Cをそのまま保持する。室温ないし温度T0’で発色状態Cにある記録体は、温度T1’まで温度を上げると、消色状態Dに変化し、この記録体の温度を下げると、この消色状態Dを保持する。
【0014】
この特性を利用すれば、図2の特性を有する可逆性記録体を温度T1’あるいは温度T2’まで昇温した後に室温まで下げれば、消色状態Dあるいは発色状態Cの目で確認できる2つの光学的状態を選択的に得ることができる。なお、記録体を消色状態Dに変化させることのできる温度は、上述した温度T1’を挟んで、温度T11’から温度T12’までの範囲を有し、第1’の状態変化温度域と呼ぶ。また、記録体を発色状態Cに変化させることのできる温度は、上述した温度T2’を挟んで、温度T21’から温度T22’までの範囲を有し、第2’の状態変化温度域と呼ぶ。なお、記録体を温度T22’よりも高い温度まで加熱すると、記録体に含まれる感熱層は、その可逆的特性を失う。
【0015】
以上、可逆性感熱記録体を例示したが、これに限定されるものではなく、他の記録材料として、例えば、側鎖型高分子液晶で1本の長い鎖のわきに、低分子の液晶が複数結合した構造の材料が知られており、また、低分子の液晶の代わりにその一部を、低分子のアクリルモノマに変えたものが知られている。本発明のサーマルプリンタは、在来のプリンタに適用されている普通紙あるいは感熱紙のような形状、つまり上述の可逆性感熱記録体をシート状にしたもの(以下、可逆性感熱用紙という。)に対して、情報の書き込み及びその消去を行うものである。
【0016】
図3は、シリアルサーマルプリンタの内部構造の一部を示すものであって、リボンカセットを設置するためのリボンカセット載置台の近傍部分を示す。リボンカセット載置台1は、従来と同様に、リボンカセット2のリボン孔3内に進入するリボン軸4およびカセット2の側面に当接するガード板5等を有し、また、カセット載置台1にはサーマルヘッド6が一体的に設けられている。カセット載置台1は、サーマルヘッド6と共に、送りギヤ7の回転により、レール8に案内されて矢印9の方向に移動する。また、サーマルヘッド6が対面する部分には、プラテン金具10及びこの金具10に添設されたプラテンゴム板11を有し、これら要素10、11はサーマルヘッド6の移動方向に沿って延びている。図中、符号12はフレキシブルな信号線である。ここまでは、従来のシリアルサーマルプリンタと同様であるので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0017】
本実施例では、図4に示すように、サーマルヘッド6を支持するヘッド支持部材14の背面にヘッドヒータ15が設けられており、このヘッドヒータ15に接続されたフレキシブルなヒータリード線16が設けられている。また、図3に示すように、プラテン金具10にプラテンヒータ17が設けられている。図5は、これらヘッドヒータ15およびプラテンヒータ17の電気回路の概要を示すものであり、ヘッドヒータ15には、上記ヒータリード線16を介して必要な電力が供給され、プラテンヒータ17には、配線18を介して必要な電力が供給されるが、これらヒータ15、17の制御に必要な温度検地回路あるいは駆動回路は回路ボックス19に収納されている。図5に示す符号20はプラグである。
【0018】
ヒータ15および17としては、薄板材料あるいはフィルム材料を基板として、この基板に発熱材料を設けたものであるのが望ましい。これによれば、ヒータ15、17を肉薄に構成することができるため、これをヘッド支持部材14に添着したとしてもリボンカセット2の装着に支障を及ぼすことはない。
【0019】
上記の構成において、普通紙に印字するときには、リボンカセット2を装着した上で、ヘッドヒータ15およびプラテンヒータ17の作動を停止して、従来と同様に作動させればよい。リボンカセット2から送り出される転写リボン2aのインクは、このリボン2aに圧接するサーマルヘッド6の熱によって普通紙に転移する。
【0020】
可逆性感熱用紙に対するシリアルサーマルプリンタの使用方法として、例えば、新しい可逆性感熱用紙に印字するときには、リボンカセット2を取り外した状態で使用すればよい。この場合、例えば図1に示した材料からなる可逆性感熱用紙を用いるのであれば、この用紙の地肌の色が透明であれば、サーマルヘッド6との当接によって感熱用紙の印字部分の温度が温度T2近傍になるように制御すればよい。これにより、可逆性感熱用紙を通紙したときには、透明の用紙に書き込まれた情報が白濁状態で現れることになる。逆に、白濁色の地肌の用紙であれば、サーマルヘッド6との当接によって用紙の温度が温度T1近傍となるように制御すればよい。これにより、可逆性感熱用紙を通紙したときには、白濁色の用紙に書き込まれた情報が透明状態で現れることになる。図2に示した材料からなる用紙であったとしても、同様である。
【0021】
このような可逆性感熱用紙の温度の制御方法として、感熱用紙とサーマルヘッド6との当接時間を調整すればよい。すなわち、サーマルヘッド6の長さl(図4参照)をサーマルヘッド6の走行速度v(mm/sec)で除算した値l/vが感熱用紙の加熱時間となるが、例えば、サーマルヘッド6の走行速度を制御することによって、上述した感熱用紙の温度を制御してもよい。
【0022】
図6のグラフは、先の感熱用紙の加熱温度tと感熱用紙の表層又は全層温度Tの関係を示したものである。図中の温度Tは図1、2の横軸の温度Tに相当する。飽和温度Tsはサーマルヘッド6の加熱条件で決まる。例えば、感熱用紙の表層10μmまでの温度を考えるとTs = T11 〜 T12 = 90℃〜100℃にするために必要な加熱時間t1は約10m秒であるとのシミュレーション結果がある。従って、サーマルヘッド6の温度をT11〜T12に設定し、l/vを10m秒以上にすると図1に示した材料での感熱用紙は透明になる。
このようになるには、サーマルヘッド6と感熱用紙を密着しているためである。
【0023】
また、既に情報の書き込みが行われた可逆性感熱用紙からその情報を消去するときには、例えば、リボンカセット2を取り外した状態で、ヘッドヒータ15およびプラテンヒータ17を作動させればよい。この場合、図1に示した材料からなる可逆性感熱用紙を例にすれば、地肌の色に応じて、用紙の全面が地肌の色に戻るように、ヘッドヒータ15によってサーマルヘッド6を全面的に加熱し、また、プラテンヒータ17によってプラテンゴム板11を全面的に加熱すればよい。これにより、可逆性感熱用紙は、サーマルヘッド6とプラテンゴム板11とに挟まれて、これら要素6と要素11とに圧接した箇所の温度が約T1の温度あるいは約T2の温度になることによって、可逆性感熱用紙に書き込まれていた情報が消去して、用紙は全面的に地肌の色い戻ることになる。特に、用紙は、その背面からプラテンヒータ17によって加熱されることになるため、単に、ヘッドヒータ15だけで用紙を加熱する場合に比べて、消去ムラを生じることなく、用紙を全面的に地肌の色に戻すことができる。
【0024】
以上に説明した可逆性感熱用紙への温度状態について述べる。図7に示したグラフは、縦軸が感熱用紙の微小部分の昇温温度であり、横軸は感熱用紙の微小部分が加熱される時間tである。サーマルヘッド6がヘッドヒータ15でTsに加熱され、可逆性感熱用紙を走査する。この加熱で感熱用紙はTsまで加熱される。加熱時間teはサーマルヘッド6の感熱用紙の微小部分の加熱を終える時間で、l/vで求まる時間である。時間tsはサーマルヘッド6の走査方向下流にある印字部分6a(図10、図13参照)の加熱が開始される時間である。この加熱で感熱用紙の温度はTkに達する。Tkは図1の可逆性感熱用紙ではT11〜T22に相当する温度である。
印字部分6aで加熱されない部分は破線で示した温度Tsを保持し、サーマルヘッド6通過後のteに至る。te後は自然冷却による降温である。従って、順次サーマルヘッド6がTsの温度で感熱用紙を走査すると、感熱用紙の走査全面積をTs、すなわちT11〜T12に昇温できる。印字部分6aでT21〜T22に昇温でき、新たな白濁部分を形成できる。これにより、情報の消去と書き換えが同時にできるようになる。
【0025】
上記の制御例において、「ヒータ」とは、ヘッドヒータ15によってサーマルヘッド6を全面的に加熱し、また、プラテンヒータ17によってプラテンゴム板11を全面的に加熱して、これにより加熱された用紙の温度を意味する。また、「サーマルヘッド」とは、サーマルヘッド6によって印字される部分の用紙の温度を意味する。サーマルヘッド6は、ヘッドヒータ15によって全体的に加熱されことになるため、ヘッド6の印字部分6aの温度は、ヘッドヒータ15による加熱分を引いた熱量を発生するように調整すればよい。
【0026】
図8、図9は、ヘッドヒータ15を着脱可能にする例を示す。これら図面に示すヒータカートリッジ20は、サーマルプリンタに対してリボンカセットの代わりに、リボンカセット載置台1に取り付けて使用するものである。この実施例の説明において、上記第1実施例と同一の要素には同一の参照符号を付して、適宜その説明を省略する。ヒータカートリッジ20の2つのリボン孔3のうち、一方のリボン孔3aは長孔で構成され、ヒータカートリッジ20は、ヘッドヒータ15を前後動(給紙された用紙に対して離接する方向に移動)可能になっている。ヘッドヒータ15は、カセット20に対してU字状の形状を有する板バネ21の自由端側に固定されている。図8は、ヘッドヒータ15の作動状態を示し、図9は、ヒータカートリッジ20の着脱時の状態を示す。
【0027】
ヘッドヒータ15を作動状態にするには、ヒータカートリッジ20を図8に示す状態にする。これにより、U字状板バネ21は、ストッパ22から解放されて、図8に破線で示すように、ヘッドヒータ15は板バネ21で図外のサーマルヘッドに圧接する方向に付勢される。他方、ヒータカートリッジ20をリボンカセット載置台1から取り外すときには、ヒータカートリッジ20を図9に示す状態にする。これにより、U字状板バネ21は、ストッパ22で固定された状態になるようになっている。これによれば、ヘッドヒータ15は、その作動状態では、U字状板バネ21によって、図外のサーマルヘッド(より詳しくはヘッド支持部材14)の背面に全面的に圧接されることになり、上述した第1実施例と同様の働きを行うことができる。
【0028】
図10、図11は、ヘッドヒータ15を着脱可能にする他の例を示す。これら図面に示すヒータカートリッジ25は、サーマルプリンタに対してリボンカセットの代わりに、リボンカセット載置台1に取り付けて使用するものである。この実施例の説明において、上記第1実施例および第2実施例と同一の要素には同一の参照符号を付して、適宜その説明を省略する。ヒータカートリッジ25は、第1実施例の説明で例示したリボンカセット2を半割した形状を有し、リボンカセット載置台1の一対のリボン軸4を受け入れる一対の凹部26を有し、また、ヘッドヒータ15は、その両側から夫々延びる一対の板バネ27に取付られている。図10は、ヘッドヒータ15の作動状態を示し、図11は、ヒータカートリッジ25の着脱時の状態を示す。
【0029】
ヘッドヒータ15を作動状態にするには、ヘッドヒータ15を図10に示すようい外方に突出した状態にする。これにより、ヘッドヒータ15は板バネ27によってサーマルヘッド6の支持部材14の背面と圧接する方向に付勢される。他方、ヒータカートリッジ25をリボンカセット載置台1から取り外すときには、ヘッドヒータ15を図11に示すようにカセット25に接近した状態にする。これにより、カセット25は、他の部材と干渉することなく、カセット載置台1から取り外し、或いはカセット載置台1に装着することができる。
【0030】
図12は、第2実施例を代表的に図示することにより、第2実施例および第3実施例の配線図を示す。この場合、図5に示した回路ボックス19はヒータカートリッジ20(25)の中に収容すればよい。
【0031】
図13および図14は、ヘッド支持部材14に対して簡便にヘッドヒータ15を取り付けるための方法を呈示するものである。図13に示す例では、ヘッドヒータ15の基板の両側を折り返して一対の爪30を形成し、この爪30を利用してヘッド支持部材14の側面に係合させるようにしてある。この場合、ヘッド支持部材14の側面に爪30の先端を受け入れる溝を形成するのが好ましい。図14は、ヘッドヒータ15の一側面に接着剤31を予め塗布しておき、この接着剤31でヘッドヒータ15をヘッド支持部材14の背面に接合するようにしてある。この場合、ヘッドヒータ15の接着剤31の部分を保護シート32で覆っておき、ヘッドヒータ15をヘッド支持部材14に張り付けるときに、保護シート32を剥離するようにするのが好ましい。
【0032】
上述したように、ヘッドヒータ15およびプラテンヒータ17を温度制御する必要があるが、そのための温度センサの配置方法として、例えば図15に示すように、ヘッドヒータ15から延びるスプリング35を介して温度センサ36を設け、ヘッドヒータ15がヘッド支持部材14と圧接したときに、温度センサ36がヘッド支持部材14と当接するようにしてもよい。また別の方法として、ヘッドヒータ15及び/又はプラテンヒータ17と温度センサとを一体構成するようにしてもよい。図16は、その一例をヘッドヒータ15の場合を代表して示すものであり、同図に示す符号40はヒータ電極であり、42はサーミスタであり、43はヒータ電極接点であり、44はサーミスタ接点である。これらの要素は、ヒータ基板45に形成されている。
【0033】
これらヘッドヒータ15およびプラテンヒータ17の駆動回路の一例を図17に示す。ヒータ15(17)と一体構成されたサーミスタ42は、過熱状態になると、抵抗が小さくなって、ダイアック46がオフになり、これによりトライアック47のゲート電位が「零」になってトライアック47がオフになり、ヒータ15(17)への通電が停止される。ヒータ15(17)の制御温度の調整は、可変抵抗器48を調整することにより行われる。このような駆動回路49は回路構成がシンプルであるため、上述したヒータカートリッジ20、25内に十分に格納することが可能である。なお、駆動回路49のAC100Vの電源線には、AC100Vの通電をオン/オフするスイッチが組み込まれる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のシリアルサーマルプリンタによれば、通常の普通紙、感熱紙に加えてシート状可逆性記録体に対する情報の書き込み及び消去を行うことができる。また、本発明のシリアルサーマルプリンタ用のヒータカートリッジによれば、これをシリアルサーマルプリンタに組み込むことによって、シート状可逆記録体に適用できるプリンタにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可逆性記録材料の特性線図である。
【図2】他の可逆性記録材料の特性線図である。
【図3】第1実施例のシリアルサーマルプリンタの主要部の部分斜視図である。
【図4】図3のプリンタのサーマルヘッド部分を拡大して示す部分平面図である。
【図5】図3のプリンタに組み込んだヒータの配線図である。
【図6】感熱用紙の加熱時間と感熱用紙の表層又は全層の温度の関係を示す図である。
【図7】感熱用紙の温度状態の説明図である。
【図8】第2実施例として呈示するヒータカートリッジの平面図であって、破線でヘッドヒータの作動状態を示す図である。
【図9】図8に対応したヒータカートリッジの平面図であって、ヒータカートリッジの装着時あるいは取り外しの状態を示す図である。
【図10】第3実施例として呈示するヒータカートリッジの斜視図であって、ヘッドヒータの作動状態を示す図である。
【図11】図10に対応したヒータカートリッジの斜視図であって、ヒータカートリッジを取り外し或いは装着時の状態を示す図である。
【図12】第2実施例、第3実施例のヒータの配線図である。
【図13】ヘッドヒータの簡便な取付方法の具体例を示すサーマルヘッド等との組立体の斜視図である。
【図14】ヘッドヒータの簡便な取付方法の他の具体例を示すヘッドヒータの斜視図である。
【図15】ヘッドヒータと共に温度センサの簡便な取付方法の具体例を示すサーマルヘッド等との組立体の側面図である。
【図16】一つの基板にヒータおよびサーミスタを組み込んだ例を示す平面図である。
【図17】図16に示す組立体の制御回路図である。
【符号の説明】
1 リボンカセット載置台
2 リボンカセット
6 サーマルヘッド
10 プラテン金具
11 プラテンゴム
14 ヘッド支持部材
15 ヘッドヒータ
17 プラテンヒータ
20 ヒータカートリッジ
21 U字状板バネ
22 ストッパ
25 ヒータカートリッジ
27 板バネ
35 スプリング
36 温度センサ
42 サーミスタ
45 ヒータ基板

Claims (11)

  1. リボンカセットから送り出される感熱転写リボンを、該リボンカセットと共に移動するサーマルヘッドで加熱することによって、通紙に情報を書き込み、及び該リボンカセットを取り外した状態で、可逆性感熱記録用紙に該サーマルヘッド加熱することによって情報を書き込むシリアルサーマルプリンタであって
    サーマルヘッドを支持するヘッド支持部材に、該ヘッド支持部材を加熱することによりサーマルヘッドを全面的に加熱するヘッドヒータが設けられており、情報書き込み時には、該感熱転写リボン又は該可逆性感熱記録用紙に、該ヘッドヒータの作動を停止した状態で該サーマルヘッドを加熱し、該可逆性感熱記録用紙から情報を消去する時には、該へッドヒータを作動させて該サーマルヘッドを全面的に加熱するものであることを特徴とするシリアルサーマルプリンタ。
  2. 感熱転写リボンを収容したリボンカセットを着脱自在に取り付けるためのリボンカセット載置台と、該リボンカセット載置台に一体的に設けられたヘッド支持部材を介して取付られたサーマルヘッドとを有し、前記リボンカセット載置台を移動させながら、前記サーマルヘッドで感熱転写リボンを加熱することにより、通紙に情報を書き込むシリアルサーマルプリンタにおいて、
    前記リボンカセット載置台に着脱自在に取り付け可能なヒータカートリッジと、
    該ヒータカートリッジに弾発部材を介して取り付けられたヘッドヒータとを有し、
    該ヘッドヒータは、前記弾発部材の付勢力によって前記ヘッド支持部材に圧接されて、該ヘッドヒータの発熱によって前記ヘッド支持部材を介して前記サーマルヘッドを全面的に加熱することを特徴とするシリアルサーマルプリンタ。
  3. 前記ヘッドヒータが、前記ヘッド支持部材と圧接可能な作動位置と、該ヘッド支持部材から離間した第2位置とを取り得る請求項2に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  4. 更に、前記サーマルヘッドと対向する位置に配設されて通紙の裏面を支持するプラテン部材を有し、該プラテン部材には、これを加熱するプラテンヒータが設けられている請求項1又は2に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  5. 前記ヘッドヒータが、薄板材料またはフィルム材料からなる基板に発熱材料を設けたものからなる請求項1又は2に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  6. 前記ヘッドヒータから延びるバネ部材を介して温度センサが設けられ、該温度センサは、前記ヘッドヒータが作動位置をとったときに、前記バネ部材の付勢力によって前記ヘッド支持部材と弾発的に当接する請求項1又は2に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  7. 前記プラテンヒータが、薄板材料またはフィルム材料からなる基板に発熱材料を設けたものからなる請求項4に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  8. サーマルヘッドを加熱するヘッドヒータにより、可逆性感熱用紙の第1の状態変化温度域にサーマルヘッドの温度を昇温、制御する請求項1、2、3、5、6又は7に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  9. プラテン部材を加熱するプラテンヒータにより、可逆性感熱用紙の第1の状態変化温度域にプラテン部材の温度を昇温、制御する請求項4に記載のシリアルサーマルプリンタ。
  10. 感熱転写リボンを収容したリボンカセットを着脱自在に取り付けるためのリボンカセット載置台と、該リボンカセット載置台に一体的に設けられたヘッド支持部材を介して取付られたサーマルヘッドとを有し、前記リボンカセット載置台を移動させながら、前記サーマルヘッドで感熱転写リボンを加熱することにより、通紙に情報を書き込むシリアルサーマルプリンタにおいて、
    前記リボンカセット載置台に着脱自在に取り付け可能とされ、且つ、弾発部材を介して設けられたヘッドヒータを有し、前記リボンカセット載置台に装着されたときに、前記弾発部材の付勢力によって前記ヘッド支持部材に圧接されて、前記ヘッドヒータの発熱によって前記ヘッド支持部材を介して前記サーマルヘッドを全面的に加熱することを特徴とするシリアルサーマルプリンタ用のヒータカートリッジ。
  11. サーマルヘッドを加熱するヘッドヒータにより、可逆性感熱用紙の第1の状態変化温度域にサーマルヘッドの温度を昇温、制御する請求項10に記載のシリアルサーマルプリンタ用のヒータカートリッジ。
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