JP3596733B2 - 光学素子形成用平板及びそれを用いた光学素子母型の作製方法 - Google Patents

光学素子形成用平板及びそれを用いた光学素子母型の作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば、キューブコーナープリズム、リニアフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、円筒レンズ、透過平面、透過曲面、リニアプリズム、屈折型レンズ、フォログラムパターンなどの光学素子集合体形成用の光学素子母型の作製方法に関し、特にフルキューブコーナー型再帰反射体、即ち、入射した光が概ね光源に向かって反射する物体の製造に用いるフルキューブコーナー型光学素子集合体形成用のフルキューブコーナー型光学素子母型の作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記の如き種々の光学素子の集合体を合成樹脂シートの表面に搭載した合成樹脂光学シートの製造に用いられる光学素子集合体の形成方法に関しては数多くの提案がなされている。
【0003】
これら合成樹脂光学シートの製造法は、他の用途の合成樹脂の所謂エンボス加工、シボ加工、梨地加工などの一般的な樹脂加工とは異なり、光学素子の形状精度が光学性能を決定するという意味で非常に精度の高い加工を必要とする。例えば、キューブコーナー型光学素子(以下、キューブコーナープリズムということがある)の集合体を合成樹脂シート上に搭載した、所謂キューブコーナー型再帰反射シートの場合、該キューブコーナープリズムを構成するお互いに90゜で交差する三つの面が成型加工時に、例えば1゜程度変動した場合でも、再帰反射する光の束の発散角度が大きくなり過ぎて実用にならないという不具合を生じる。従って、このような合成樹脂光学シートの製造に用いられる光学素子集合体母型には、極めて高い精度が要求される。
【0004】
このような光学素子集合体母型の作製方法に関して、従来から種々の試みがなされている。以下、主としてキューブコーナー型再帰反射体の製造に用いる光学素子を例にとり、従来提案されている代表的な光学素子母型の製造方法に関して述べる。
【0005】
(1) ピン結束法(米国特許第1,591,572号明細書、米国特許第3,922,065号明細書及び米国特許第2,029,375号明細書参照):
金属のピンの先端にプリズムを形成し、それらを何本も束ねてプリズム集合体を形成する方法である。先端に形成するプリズムの設計が任意に変更できるという特徴があり、比較的大きなプリズムの製造に適するが、本発明の主たる目的である、例えば2,000個/cm2以上の光学素子の形成を必要とする場合には実用的ではない。
【0006】
(2) プレート法(米国特許第1,591,572号明細書、米国特許第3,069,721号明細書及び米国特許第4,073,568号明細書参照):
互いに平行な二平面を持つ金属平板を重ね、該平面に対して直角な方向に等しいピッチでV溝を切削して、頂角が約90゜の連続する屋根型の突起群を形成し、次いで各々の平板上に形成された屋根型突起群の屋根の頂部を、隣接する平板上に形成されたV溝の底部に一致させるように移動させることにより得られる。フルキューブコーナー(以下、六角プリズムということもある)型光学素子金型の形成方法であり、ピン結束法ほどではないが、やはり設計の自由度が比較的大きいという特徴がある。この方法は、上記ピン結束法の欠点であるプリズム金型製造における生産性の悪さの改善を可能にする方法であるが、光学素子を形成させる場合には、V溝切削時に平板の強度不足等により平板が歪み易いという欠点があり、やはり比較的大きなプリズムの製造に用いられてきた。
【0007】
(3) 三角プリズム法(米国特許第2,380,447号明細書、米国特許第3,712,706号明細書参照):
金属等の平板の表面に三方向からV溝を切削して、表面にプリズム集合体を形成する方法であり、従来のプリズム素子を用いた再帰反射シートの製造にはこの方法が多く採用されている。その理由は、光学素子を切削加工により形成するのが比較的簡単であり、また、形成される三角プリズムの底面が共通の面に配列した集合体を形成することができるので、得られる再帰反射シートを薄くすることができるからである。しかしながら、この方法は、採用できるプリズム形状がV溝加工が可能な三角プリズムに限定され、設計の自由度が小さいという問題がある。
【0008】
次に、再帰反射シートに望まれる性能と、プリズム素子を用いたキューブコーナー型再帰反射シートの問題点について説明する。
一般に、再帰反射シートに望まれる基本性能としては、高輝度性、即ち、該シート正面から入射した光の反射輝度に代表される反射輝度の高さ、及び、広角性であり、さらに広角性に関しては、次の三性能が要求される。
【0009】
広角性に関して第1に望まれる性能は観測角特性である。再帰反射シートが、例えば、交通標識など各種標識類に用いられる場合、通常、光源と観察者の位置は同じではないため、入射光軸から離れた位置にいる観察者に、より強い光が到達する必要がある。そのためには観測角が大きくなっても反射輝度の低下が少ないことが必要である。
広角性に関して第2に望まれる性能は入射角特性である。例えば、自動車が交通標識に接近しつつあるとき、該自動車から発せられるヘッドライトの光の、該標識に対する入射角は次第に増大し、それにつれて観察者である運転者に到達する光の輝度は漸次減少する。運転者が標識に近ずいても該標識に十分な輝度を保持させるためには、優れた入射角特性を必要とする。
【0010】
広角性に関して第3に望まれる性能は回転角特性である。プリズム素子特有の現象として、再帰反射シートのどの方向から光が入るかにより、再帰反射輝度が変化するという性質がある。このため再帰反射シートを標識に貼付するに際しては、該シートを一定の方向に管理して貼らなければならないという煩雑な問題がある。マイクロ硝子球型再帰反射シートでは、反射素子が回転体形状であるためにこの問題は起こらない。
【0011】
通常、プリズム素子を用いたキューブコーナー型再帰反射シートの正面再帰反射輝度は、マイクロ硝子球型再帰反射シートのそれに比べ2〜3倍も高いと言われている。その理由は、後者がマイクロ硝子球型再帰反射材に一般に用いられている硝子球の、レンズ素子としての光学的不完全性や、球面収差又は反射面に設置された金属反射面の反射率の低さなどにより、再帰反射効率低下が起こり易いのに対し、前者のキューブコーナー型再帰反射シートに用いられるプリズム素子の場合には、比較的精度の高い光学素子が形成可能であるからであると言われている。その反面、キューブコーナー型再帰反射シートは広角性の点では一般に劣悪であると言われている。
【0012】
このように硝子球に比べて高い反射輝度を有しているものの広角性の点では不満足なプリズム素子の広角性を改善するためには、前述した三つの特性についてさらに検討する必要があり、以下それについて述べる。
【0013】
観測角特性:
再帰反射シートで反射した光の束は、ある程度の広がりを持ち入射光軸から外れた位置にいる観察者にも届くことが必要である。そうするためには、反射光が僅かな角度(拡散角)を持って広がるように設計される必要がある。これは、プリズム素子がお互いになす理論的プリズム頂角である90゜を極僅か変化させたり、プリズム素子の反射面を僅かに湾曲させたり、又は微小なプリズム素子の持つ回折効果を利用したりすることにより達成される。
【0014】
大型トラックなどの輸送手段の、ヘッドライトと運転手との相対的位置からすると、観測角は通常最大で約5゜程度であるので、上記拡散角もこの最大観測角をわずかに超える角度で制御されるべきである。
【0015】
入射角特性:
一般に入射角が増大するにつれて再帰反射シートの再帰反射効率は低下する。これは、キューブコーナーの再帰反射原理である三面反射原理を満足させるためには、入射角が比較的0゜に近いこと、即ち光が再帰反射シート面に垂直に近い角度で入射することが必要であり、入射角が大きくなると次に反射すべき第2又は第3のプリズム面に光が到達せず、プリズムの外に光が逃げてしまって再帰反射の効率が低下するからである。この不具合は三角プリズムを用いた場合に特に顕著であり、六角プリズムを用いることによりある程度緩和される。また、入射角が大きくなるにつれて内部全反射条件が満足されなくなり、プリズム背面に光が透過してしまうことになる。又は入射光とは違う方向へ反射していく。
【0016】
上記の如き不具合を改善する方法として、従来、再帰反射シート面に対して垂直方向に向けられているプリズム素子の光学軸を種々の方向に僅かに傾けることにより、傾けた方向への再帰反射能率を増大させる方法が一般的に採用されている。
【0017】
例えば、三角プリズム法においては、一般に、互いに60゜で交差するV溝の交差角を若干変化させることが提案されている(米国特許第4,588,258号明細書及び米国特許第4,775,219号明細書参照)。この方法は極めて高い精度と煩雑な操作が要求されるが、得られる光学素子において傾斜される光学軸は、互いに180゜の方向で向き合った一対の光学素子の組みとして得られるのみであるので、広角性の改善は光学軸の傾斜方向については達成されるが、それ以外の方向については達成されず、また、回転角特性の改善は得られない。
【0018】
また、前記の特定の入射角以上では内部全反射条件を満足しないという不具合を改善するために、プリズム反射面を金属膜などで鏡面にして鏡面反射させる方法が提案されているが(米国特許第3,712,706号明細書及び米国特許第2,380,447号明細書参照)、この方法ではシートの外観が暗くなったり金属膜が水分などで侵され易いという欠点がある。
【0019】
回転角特性:
回転角特性は、特に三角プリズムの場合に顕著に発生する。これを改善する方法としては、プリズム集合面を一定の区画に区切り、その集合面の方向を変化させる方法が知られている(米国特許第4,243,618号明細書参照)。この方法では区画単位でプリズムへ入射する回転角が異なり、それに応じて反射輝度が変化するので、遠距離から見ると平均化されて回転角特性が均一化されるが、プリズム集合面の区画が再帰反射シートの表面からかなりはっきりと見えてしまい、該シート外観の意匠性が低下するという問題点がある。
【0020】
六角プリズムを採用した場合は、素子の形状が比較的円形に近いために、前述の三面反射の未達成が発生しにくく回転角特性の低下が小さい。三面反射を達成しうる概略の区域はプリズム素子の内接面に近似され、三角プリズムの場合はプリズム素子の投影面積の約60%、六角プリズムの場合は約90%である。
【0021】
また、本発明の利用分野に適応可能な、比較的薄くて柔軟な再帰反射シートの製造に用いるプリズム金型は、プリズム素子の大きさが、例えば500μm以下の微小な寸法であることが望ましいが、前述のピン結束法及びプレート法では、このような反射シートの製造は困難であり、さらに、三角プリズム法によっては、微小なプリズムの形成は可能であっても、本発明の他の目的である広角性に優れたプリズムの設計は困難である。
【0022】
本発明は、前記のプリズム法に着目し、その長所を保持しつつその問題点を克服することにより、キューブコーナー型再帰反射体、特に薄型で柔軟なシート形状をした再帰反射シートの製造に適用しうる、高輝度性と優れた広角性を有する光学素子の製造を可能にする光学素子集合体母型の作製方法の提供を目的とするものであり、さらにこの光学素子集合体母型を作製するための光学素子形成用金属板の作製方法の提供を目的とするものである。
【0023】
前記のプレート法において、Stimsonによる前記米国特許第1,591,572号明細書には、先端にプリズム形状を形成したガラス製の棒や薄板を用いるプリズム金型の形成法が記載されている。また、Arniらによる前記米国特許第3,069,721号明細書には、金属平板をダイアモンドカッターにより切削することにより、金属切削面が光学的な平面で得られること、並びに、この方法によるプリズム形成金属平板を用いてプリズムシートの形成が可能であることが記載されている。また三村らのPCT国際公開WO97/04939号公報には、特定硬度及び特定厚さの金属又は合成樹脂平板を重ね合わせて得られる積層物の端部を、該平板に対して直角な方向に等しいピッチで切削することにより、頂角が約90゜の連続する屋根型突起群を形成し、次いで各平板の屋根型突起群の屋根の頂部を、隣接する平板上に形成されたV溝の底部に一致させるように移動させることを特徴とするキューブコーナー型光学素子母型の製造方法について開示されている。
【0024】
しかしながら、平板の端部に形成される光学素子微細構造が極めて高い精度を要する複数微細構造の組合せからなるときには、従来技術における機械的切削法ではその作製は極めて煩雑なものとなり、事実上作製困難であることもしばしばである。
また、上記の明細書又は公報には、特定形状のX線マスク膜を用いLIGAプロセスにより、平板の端部に光学素子側面の投影形状に対応する形状を形成させることについてなど、何ら記載も示唆もされていない。
【0025】
【発明が解決すべき課題】
本発明者は、前記のPCT国際公開WO97/04939号公報開示の発明の後、さらに研究を継続した結果、特定形状のX線マスク膜を用い、LIGAプロセスを採用することによって、極めて高精度に、且つ簡単に、マイクロプリズムに限らず、レンチキュラー、円筒レンズ、リニアフルネルレンズ等を含めた光学素子の母型を作製するための光学素子形成用平板を作製することができることを見いだし、本発明を完成した。
【0026】
【課題を達成するための手段】
本発明によれば、互いに平行な二面をもつ平板の端部に、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された複数の微細構造平板を、LIGAプロセスを含む工程によって形成することを特徴とする光学素子形成用平板の作製方法が提供される。
【0027】
本発明によれば、好ましくは、上記LIGAプロセスを含む工程が、
(a) 金属基板上に、レジスト膜、マスク支持膜、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応するネガ形状が形成されているX線マスク膜を順に重ねて積層物を作製し、
(b) 得られた積層物の上方よりX線を照射し、レジスト膜の上記X線マスク膜によって遮蔽されていない部分をX線に露光させ、
(c) レジスト膜のX線露光部分を溶剤により選択的に溶解除去することにより、所望のデザインの光学素子側面の投影形状が少なくとも部分的に転写・配置された微細構造レジスト膜を形成し、
(d) 得られた微細構造レジスト膜の溶解除去部分に、電鋳法により金属堆積層を形成させ、
(e) 該金属堆積層の表面を研磨した後、該微細構造レジスト膜を除去する
ことにより、互いに平行な二面をもつ、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された微細構造金属平板を形成する、工程(a)〜(e)からなるLIGAプロセスを含む工程であり、
【0028】
好ましくは、上記LIGAプロセスを含む工程が、LIGAプロセスで得た微細構造金属平板を母型にした電鋳工程を更に含む工程であり、
好ましくは、上記LIGAプロセスを含む工程が、LIGAプロセスで得た微細構造金属平板を母型にするか、若しくは、LIGAプロセスで得た微細構造金属平板を母型にした電鋳工程により得られた微細構造金属平板を母型にした成型工程を更に含む工程である光学素子形成用平板の作製方法を提供する。
【0029】
更に、本発明によれば、互いに平行な二面をもつ平板の端部に、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された複数の微細構造平板を、該光学素子形状を構成するように多数重ね合わせて光学素子母型を作製するにあたり、各微細構造平板をLIGAプロセスを含む工程によって形成することを特徴とする光学素子母型の作製方法が提供される。
【0030】
本発明によれば、好ましくは、上記LIGAプロセスを含む工程が、
(a) 金属基板上に、レジスト膜、マスク支持膜、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応するネガ形状が形成されているX線マスク膜を順に重ねて積層物を作製し、
(b) 得られた積層物の上方よりX線を照射し、レジスト膜の上記X線マスク膜によって遮蔽されていない部分をX線に露光させ、
(c) レジスト膜のX線露光部分を溶剤により選択的に溶解除去することにより、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が少なくとも部分的に転写・配置された微細構造レジスト膜を形成し、
(d) 得られた微細構造レジスト膜の溶解除去部分に、電鋳法により金属堆積層を形成させ、
(e) 該金属堆積層の表面を研磨した後、該微細構造レジスト膜を除去する
ことにより、互いに平行な二面をもつ、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された微細構造金属平板を形成する、工程(a)〜(e)からなるLIGAプロセスを含む工程である光学素子母型の作製方法を提供する。以下、本発明を適宜図面を参照しながらさらに詳細に説明する。
【0031】
上記のLIGAプロセスとは、例えば、FEDジャーナル第5巻No.1(1994)20〜35頁に記載されている成型物の作製方法であって、レジスト膜上の特定部分にX線を照射し、レジスト膜からX線露光部分を除去して、ネガ構造の微細構造レジスト膜を得るディープエッチX線リソグラフィ工程と、該微細構造レジスト膜の除去部分に電鋳法により微細構造金属平板を得る電鋳工程を含むプロセスをいう。
【0032】
本発明の光学素子母型の作製方法においては、上記ディープエッチX線リソグラフィ工程で、レジスト膜上に、一端に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状にX線を照射し、レジスト膜のX線露光部分を除去することにより、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が少なくとも部分的に転写・配置され、所望のデザインの光学素子側面の投影形状を有するたネガ構造の微細構造レジスト膜を形成する。
さらに、電鋳工程で、上記微細構造レジスト膜の除去部分に、電鋳法により金属堆積層を形成させ、微細構造レジスト膜を除去することにより、互いに平行な二面をもつ、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された微細構造金属平板を形成する。
【0033】
図1(a)〜(c)は、本発明の光学素子母型の作製方法に適用する、好適なLIGAプロセスを説明する概念図である。
図1(a)は、LIGAプロセスのディープエッチX線リソグラフィ工程における積層物を分解して示す概念斜視図である。金属基板(4)の上には、順に、レジスト膜(3)、マスク支持体(2)及びX線マスク膜(1)が積層され、該X線マスク膜(1)により、X線の照射形状が規定される。
図1(a)においては、X線マスク膜(1)として窓枠状のものを用いており、窓の部分(6)が空隙状態となっている。上記窓枠状のX線マスク膜(1)の内周の少なくとも一部には所望のデザインの光学素子側面の投影形状の微細構造(5)が形成されている。
【0034】
ディープエッチX線リソグラフィ工程で使用される金属基板(4)は、照射されるX線を実質的に完全に遮断できる金属であることが好ましく、例えば、鉛などの金属が用いられ、その厚さは、一般に1μm〜5000μm程度であるのが好ましい。金属基板(4)のレジストを塗布する表面は研磨により平滑に仕上げておくことが好ましい。
【0035】
金属基盤(4)に直接レジストを塗布してレジスト膜(3)を直接積層する場合には、レジスト材料樹脂との密着を改善する目的で、金属基盤(4)の表面に化学的な前処理を施すこともできる。化学的前処理の例としては、例えばメタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤などで、予め金属基体表面を処理する方法などが例示できる。
【0036】
上記レジスト膜に使用されるレジスト材料は、光学透過性に優れており、X線に暴露された部分の分子量が顕著に低下して、溶剤により容易に溶解除去できるものであることが必要であり、この観点からレジスト材料としては、メチルメタクリレート樹脂又は変性メチルメタクリレート樹脂を用いるのが好ましい。変性メチルメタクリレート樹脂としては、例えばメチルメタクリレートとブチルメタアクリレートなどの変成用単量体との共重合体が好適に用いられる。
【0037】
レジスト膜(3)の形成方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法を適宜採用することができるが、レジスト材料となる樹脂原料である単量体と過酸化物などの重合開始剤を、必要に応じて所望量の重合体とともに金属基板上にキャスティングして、直接重合して均一なレジスト膜(3)を形成するのが好ましい。
レジスト膜(3)の厚さは、一般に1000μm以下、好ましくは1〜300μm、さらに好ましくは2〜100μmの範囲内であるのがよい。レジスト膜(3)の厚さが該上限値以下であれば、X線照射により形成されるレジスト側壁の平面精度が優れているので好ましく、該下限値以上であればレジスト層と金属基板との密着による応力が小さいので好ましい。
【0038】
X線マスク膜(1)は、照射されるX線から該X線マスク膜の下にあるレジスト膜(3)をX線に曝されないように防護する。その全てがX線吸収層であってもよいが、少なくともその表面にX線を遮蔽するに十分なX線吸収層を有していることが必要であり、X線吸収層の材質としては、変質しにくく、経時変化の少ないものが好ましく、例えば、金が使用できる。
【0039】
X線吸収層の厚さとしては、例えば1〜20μm程度の厚さを例示することができる。
上記X線マスク膜の一端には1種類以上の光学素子の投影形状のネガ形状が配置されており、該ネガ形状は、光リソグラフィーや高コントラストなX線マスク膜が得られやすい電子ビーム法リソグラフィーを用いて形成することができる。
【0040】
マスク支持膜(2)は、X線マスク膜を支持できる程度に強靭であり、且つX線を透過させることが必要である。このようなマスク支持膜(2)に用いられる材料としては、例えば、ポリイミド等の合成樹脂;ベリウム、シリコン、チタン、カーボン、アルミニウム、窒化珪素及び窒化硼素等の金属又は無機質材料;を例示することができる。マスク支持膜(2)の厚さは、一般に0.1〜100μm、好ましくは0.5〜10μm、さらに好ましくは1〜3μmの範囲内であるのがよい。
【0041】
本発明におけるディープエッチX線リソグラフィ工程で用いられるX線としては、レジスト膜(3)の断面方向の平面形状精度が十分なものとなるようなものであれば、その波長や放射線量を特定することを要しないが、強度及び指向性に優れ、レジスト材料に対する高い分解能をもち、得られる微細構造レジスト膜の断面方向の平面(レジスト壁面)の形状精度が優れたシンクロトロン放射X線の使用が特に好ましい。
【0042】
具体的には、例えばレジスト材料として、厚さ100μm程度のポリメチルメタアクリレート樹脂(PMMA)を用いる際、シンクロトロン放射X線の臨界波長は0.2〜0.5nm程度である。また、レジスト材料表面における損傷限界線量は15〜20KJ/cm3であり、レジスト膜の最下部を十分に露光させるに必要な最小線量としては4KJ/cm3が例示できる。過剰照射になるとレジスト材料樹脂の分解により気泡が発生したり、X線マスク膜の損傷が起こりやすく、また、照射線量が過小であるとレジスト側壁の形状精度の低下が発生し好ましくない。
【0043】
図1(b)は、図1(a)に示されている積層物の平坦な表面に対して、実質的に垂直な方向からX線を照射している状態を示す概念斜視図である。矢印Aは、X線の照射方向を示している。X線はX線マスク膜(1)の窓の部分(6)を通ってその下にあるマスク支持体(2)を透過するので、さらにその下にあるレジスト膜(3)がX線に露光して、この部分のレジスト材料を形成する樹脂の分子量が低下する。
次いでX線マスク膜(1)及びマスク支持体(2)が取り外され、レジスト膜(3)及び金属基板(4)の積層物は適宜の溶剤で処理されて、レジスト膜(3)を形成する樹脂のうち、分子量が低下した部分、すなわちX線に露光した部分が溶剤に溶解して除去される。
【0044】
上記レジスト膜中の分子量が低下した樹脂の部分を溶解・除去するために用いる溶剤としては、例えばテトラハイドロ−1、4−オキシンと2アミノエタノール−1、2−ブトキシエトキシと水の混合液等を例示することができる。
図1(c)はこのようにして得られた、少なくとも部分的に微細構造が転写・配置された微細構造レジスト膜(7)と金属基板(4)との積層物の概念斜視図である。(8)はX線露光して、レジスト材料の樹脂を溶出させた露光溶出部であり、図1(a)における窓の部分(6)に対応する。
【0045】
電鋳工程では、上記のようにして形成した微細構造レジスト膜をマスターとして、露光溶出部(8)に電鋳法により金属堆積層を充填し、微細構造レジスト膜を除去して、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が設置された微細構造金属平板を形成する。
【0046】
微細構造金属平板の互いに平行な2面を平滑にするために、露光溶出部(8)に電鋳法により金属堆積層を充填し、さらに盛り上がるように金属堆積層を形成させ、
金属堆積層を微細構造レジスト膜の裏面と水平となるように研磨して微細構造金属平板を得ることが好ましい。
【0047】
図2(a)は、得られた微細構造レジスト膜(7)が電鋳法により処理されて、
樹脂溶出部(8)を埋め、さらに盛り上がるように金属堆積層(9)形成させた状態を示す概念斜視図である。
図2(b)は、研磨後の金属堆積層(10)の状態を示す概念斜視図である。次いでレジスト微細構造(7)と金属基板(4)が取り外される。
図2(c)は、かくして得られた端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状の微細構造が形成された微細構造金属平板を示す概念斜視図である。
上記研磨された面の平面精度(Ra)は、50nm以下であることが好ましい。
【0048】
上記電鋳工程においては、金属堆積層を形成する金属の塩の水溶液中に、図1(c)で示された微細構造レジスト膜と金属基板との積層物を浸漬し、金属基板をマイナス側の電極として荷電し、電鋳を行うことができる。
好適な電鋳方法として、例えば、スルファミン酸ニッケル60重量%水溶液中、45℃、電流条件10A/m2程度の条件下で行われる電鋳方法が挙げられる。
【0049】
電鋳層の形成速度としては、例えば、48時間/mm以下程度とすることにより均一な電鋳層が得られやすく、それ以上の形成速度においては表面の平滑性の欠如や電鋳層の中に欠損部分が生じるなどの不具合が起こりやすい。
【0050】
電鋳処理に用いられる金属としては、例えば、ニッケル、銅、金及びクロムなどの金属単体、並びにニッケル/コバルト、ニッケル/クロム及びニッケル/鉄などの金属合金が使用可能である。特にスルファミン酸浴などを用いた純ニッケル電鋳は表面硬度が高いこと、転写精度が優れていること、内部応力が小さいことから特に好ましい。
【0051】
また、電鋳加工においては、金型の表面魔耗性の改善を目的として、コバルトなどの成分を加えたニッケル・コバルト合金電鋳を行なうこともできる。コバルトを10〜15重量%加えることにより、得られる電鋳層のピッカース硬度Hvを
300〜400にまで硬くすることが可能であるので、得られる電鋳金型を用いて合成樹脂を形成し、製品の再帰反射体である光学素子シートを製造するに際して、該金型の耐久性を改善することが可能となる。
【0052】
本発明の微細構造平板は、上記の如くLIGAプロセスで得られた微細構造金属平板であってもよいし、該微細構造金属平板を最初の母型として、更に、電鋳法、成型法等で転写した転写微細構造平板であってもよい。
【0053】
所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状を便宜上ネガ形状と表現すると、該ネガ形状の微細構造平板を転写すると、ネガ形状に対応するポジ形状の微細構造平板が得られ、更に該ポジ形状の微細構造平板を転写するとネガ形状の微細構造平板が得られる。したがって、ネガ形状である所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状を有する微細構造平板を偶数回転写することにより、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状と同一形状を有する微細構造平板を得ることができる。
更に、本発明の微細構造平板は、LIGAプロセスでポジ形状の微細構造金属平板を得、該ポジ形状の微細構造金属平板を奇数回転写することにより得たネガ形状の微細構造平板であってもよい。
【0054】
上記転写のための電鋳方法は、母型が電鋳によって得られた金属製の微細構造平板である場合には微細構造レジスト膜を使用して微細構造金属平板を得る場合の電鋳方法と同様に行うことができる。
又、母型が成型により得られた樹脂製の微細構造平板である場合には樹脂表面に金属を蒸着して得ることができる。
上記成型法により転写する場合には、母型は金属製であることが望ましく、後述する光学素子母型を使用して光学素子を得る場合の成型法と同様に行うことができる。
【0055】
本発明の光学素子母型は、前記LIGAプロセスにより作製した端部に微細構造が形成された微細構造平板を少なくとも2枚以上、好ましくは多数の枚数を重ね合わせることにより作製することができる。
【0056】
微細構造平板を多数重ね合わせる場合、目的の光学素子の種類によってその重ね合わせ方が異なる。例えば、目的の光学素子がリニアフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ及び円筒レンズなどの場合には、その目的に応じて形成されたその形状が実質的に同一である微細構造平板同士を、それぞれの微細構造の形状が全く重なり合うように重ね合わされる。光学素子形状は重ね合わせることにより拡大された微細構造部分の、該平板の平行な二面と直交する面によって形成される。
【0057】
また目的の光学素子がキューブコーナープリズムの場合には、数種類の微細構造平板を多数重ね合わせた後、一方の微細構造平板の突起の頂部と、相隣接する他方の微細構造平板の底部とが一致するように、該平板の平行な二面に沿って横方向及び縦方向に相互に平板を移動させることにより、微細構造平板群の一端部にキューブコーナープリズム形状を形成することができる。
【0058】
図3(a)〜(c)は上記光学素子がキューブコーナープリズムの場合に微細構造平板を多数重ね合わせて光学素子母型を作製する方法を説明する概念図である。図3(a)及び(b)に示される突起の頂部と底部との繰り返しピッチが半ピッチずつずれた二種類の微細構造平板を、多数重ね合わせ、該平板の平行な二面に沿って縦方向に相互に平板を移動させて、一方の平板の突起の頂部と、相隣接する他方の平板の底部とを一致させることにより、図3(c)で示される微細構造平板群の一端部にキューブコーナープリズム形状を有する光学素子母型を作製することができる。
【0059】
本発明の光学素子母型を構成する多数の微細構造平板の形状及び重ね合わせ方は、所望する光学素子の形状に合わせて自由に設定することができる。
図5〜図9は各種の微細構造平板の形状及び重ねあわて形成される形状を示した模式図であり、各図の(a)及び(b)は光学素子母型を構成する微細構造平板の形状を示し、(c)は重ね合わせて形成される形状を示す。なお、図5(a)及び(b)はそれぞれ図3(a)及び(b)に示した微細構造平板を側面図で表した形状を示している。
【0060】
これら微細構造の形状は、直線の組み合わせ、例えば、三角形の二辺からなるもの(図5〜7)、四辺形の三辺からなるものなど;直線と曲線との組み合わせ、例えば、フレネルレンズ断面形状;及び、、曲線の一部分からなる形状、例えば、円、楕円、双曲線又は放物線の一部からなるもの(図8)などを挙げることができる。
【0061】
そしてこれら微細構造の形状は、実質的に一種以上の形状の組み合わせの繰り返しからなるもの、すなわち図5、図6及び図8のように同一形状の繰り返しからなるものとともに、図9、図7やフレネルレンズ断面形状のように1つ1つの突起の形状は異なっていても、それら相異なるいくつかの突起が1つの組を作り、その組が1つの繰り返し単位となっているものを例示することができる。
【0062】
また、突起は必ずしも隙間なく相隣接して形成されている必要はなく、必要に応じて、突起と突起との間に平坦部又は凹状曲線部が形成されていてもよい。このような平坦部又は凹状曲線部は、内照式の表示装置の表面に再帰反射シートなどを貼付した場合、この再帰反射シートの光学素子の中に部分的に組み込むことによって、内部の光を部分的に透過する作用がある。
【0063】
目的とする光学素子母型が、主にキューブコーナー型光学素子形成のための母型である場合、突起としては、三角形の二辺からなる頂角が略直角、すなわち89.60゜〜90.40゜の範囲の角度のものが採用される。
また突起が三角形の二辺からなる時、図5及び図9に示されているように、その突起が略左右対称形であるもの:図6及び図7に示されているように、その突起が左右非対称形であるもの:が採用され、後者の場合には、三角形状突起の底角、すなわち突起の底部の先端を結ぶことにより形成される三角形の底角の二方が15゜〜45゜未満、特には20゜〜43゜の範囲内であるものが好適に採用される。
【0064】
次に、図5〜7について説明する。
図5は、突起が略左右対称形の三角形の二辺からなる微細構造平板を示す側面図である。図5(a)と図5(b)は、前記図3の場合と同様に突起の頂部と底部との繰り返しピッチが半ピッチずつずれた二種類の微細構造平板であり、図5(c)は、これらを重ね合わせてから、隣接する平板同士の突起の頂部と底部とが合致するようにその一方を該平板の平行な二面に沿って縦方向に移動させた時の側面図である。さらに該平板の厚みを三角形の二辺と合致させることにより該平板の一端部に、実質的に光学軸の傾きのないキューブコーナープリズムを形成することができる。
【0065】
図6は、突起が左右非対称形の三角形の二辺からなる微細構造平板を示す側面図である。図6(a)と図6(b)は、突起部と溝部が反転した二種類の微細構造平板であり、図6(c)は、これらを重ね合わせてから、隣接する平板同士の突起の頂部と底部とが合致するようにその一方を該平板の平行な二面に沿って縦方向に移動させた時の側面図である。このことにより該平板の一端部に、光学軸が傾いたキューブコーナープリズムを2種類同時に形成することができる。
【0066】
図9は、突起が略左右対称形の大小の三角形の二辺の組合せを基本とする形状からなる微細構造平板を示す側面図である。図9(c)は、図9(a)及び図9(b)の平板を重ねあわせてから、隣接する平板同士の突起の頂部と底部とが合致するようにその一方を該平板の平行な二面に沿って縦方向に移動させて重ねた時の側面図である。
【0067】
図7は、突起が左右非対称の三角形が隣り合わせに向き合うように組み合わさってできた4辺の組み合わせを基本とする形状からなる微細構造平板を示す側面図である。
図7(a)と図7(b)は前記図6(a)と図6(b)の場合と同様に突起部と溝部が反転した二種類の微細構造平板であり、図7(c)はこれらを重ね合わせてから隣接する平板同士の突起の頂部と頂部とを結ぶ直線と突起の底部と底部とを結ぶ直線とが合致するようにその一方を該平板の平行な2面に沿って縦方向に移動させたときの側面図である。このことにより、該平板の一端部に、光学軸の傾いたキューブコーナープリズムを4種類同時に形成することができる。
以上の如くして、その端部に、各種の形状の光学素子側面の投影形状に対応する形状を有した複数の平板を重ねることにより、各種の光学素子母型を形成することができる。
【0068】
本発明の光学素子母型を使用して、光学素子を作製する場合には、本発明の光学素子母型を使用して、直接光学素子を作製しても良いし、又は本発明の光学素子母型を最初の母型として、電鋳法、成型法等で転写した光学素子素子母型を使用して光学素子を作製しても良い。
【0069】
合成樹脂光学シートは、通常、広い面積のシートに極めて多数の微小の光学素子を配置しているため、本発明の光学素子母型を基にして転写を行い、転写によって得られた多数の光学素子転写母型を接合して一定面積の光学素子母型接合シートとした後に、それを使用して光学素子シートを作製することが好ましい。
【0070】
微細構造平板の転写の場合と同様に、所望のデザインの光学素子の形状に対応する形状を便宜上ネガ形状と表現すると、ネガ形状の光学素子母型を転写すると、ネガ形状に対応するポジ形状の光学素子母型が得られ、更に該ポジ形状の光学素子母型を転写するとネガ形状の光学素子母型が得られる。したがって、ネガ形状である所望のデザインの光学素子の形状を有する光学素子母型を偶数回転写することにより、所望のデザインの光学素子の投影形状と同一形状を有する光学素子母型を得ることができる。
【0071】
更に、本発明の光学素子母型は、LIGAプロセスでポジ形状の微細構造金属平板を得、該ポジ形状の微細構造金属平板を多数重ね合わせて作成したポジ形状の光学素子母型を奇数回転写することにより得たネガ形状の光学素子母型であってもよい。
上記転写のための電鋳方法は、母型が電鋳によって得られた金属製の光学素子母型である場合には微細構造レジスト膜を使用して微細構造金属平板を得る場合の電鋳方法と同様に行うことができる。
【0072】
又、母型が成型により得られた樹脂製の光学素子母型である場合には、樹脂表面に金属蒸着することで同様に電鋳して得ることができる。
上記成型法により転写する場合には、母型は金属製であることが望ましく、後述する光学素子母型を使用して光学素子を得る場合の成型法と同様に行うことができる。
【0073】
上記光学素子転写母型を得るために、本発明の光学素子母型を基にして電鋳を行う方法としては、前記微細構造レジスト膜を使用して、電鋳法により微細構造金属平板を作製した場合と同様の電鋳方法を採用することができる。
なお、電鋳加工により得られる電鋳層の表面を均一なものとするために、電鋳加工に先だって、しばしば光学素子母型表面の活性化処理が行なわれる。この活性化処理としては、例えば、10重量%スルファミン酸水溶液に侵漬する方法等を採用することができる。
【0074】
上記の如く、電鋳法により作製された複数個の光学素子転写母型は、精密に切断された後に、組み合せて、接合し、所望の広さの面積を持つ光学素子母型接合シートを得ることができる。
【0075】
この接合の方法としては、切断端面を単に突き合わせる方法や、組み合わせた接合部分を、例えば電子ビーム溶接、YAGレーザー溶接、炭酸ガスレーザー溶接などの方法で溶接する方法などが採用可能である。
さらに、例えば、上記方法で形成した厚さ0.5mmの薄肉電鋳金型を、前記溶接法により接合してエンドレスベルト金型とすることもできる。
【0076】
本発明の光学素子母型、上記光学素子転写母型、または光学素子母型複合シートは、光学素子成型用金型として合成樹脂の成型に用いられる。
成型する方法としては、射出成型法、圧縮成型法、反応射出成型法、射出圧縮成型法などが採用可能である。
【0077】
圧縮成型は、例えば、形成した薄肉状のニッケル電鋳金型、所定の厚さの合成樹脂シート及びクッション材として厚さ5mm程度のシリコーンゴム製シートを、所定の温度に加熱された圧縮成型プレスに挿入した後、成型圧の10〜20%の圧力下で30秒予熱を行なった後、180〜250℃、10〜30kg/cm2程度の条件下で約2分間加熱加圧するこにより行なうことができる。しかるのち、加圧状態のままで室温まで冷却して圧力を開放することにより、光学素子成型品を得ることが可能である。
【0078】
前記エンドレスベルト金型を使用する場合には、該ベルト金型を加熱ロールと冷却ロールとからなる1対のロール上に設置して回転させ、加熱ロール上にあるベルト金型に、溶融した合成樹脂をシート状の形状で供給し、1個以上のシリコーン製ロールで加圧成型を行なった後、冷却ロール上でガラス転移点温度以下に冷却して、ベルト金型から引き剥がすことにより連続したシート状の製品を得ることが可能である。
【0079】
用いる樹脂は特に限定されないがポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂およびそれら樹脂の共重合体、変性樹脂が採用できるし、必要に応じて顔料、染料、蛍光顔料、蛍光染料などの着色剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン類などの光安定剤、酸化防止剤などを添加することができる。
【0080】
また成型された光学樹脂成型品はスパッタ、蒸着、化学メッキ、コーティング、ラミネートなどの方法を用いて1層以上の表面処理を行なうことができる。表面処理の例としてはアルミニウム、金、銀、銅などの反射層、酸化チタンなどの高屈折率層などが可能である。
【0081】
【実施例】
以下、実施例により本発明を一層詳細に説明する。
実施例1.
(ディープエッチX線リソグラフィ工程)
電子線描画装置を用いて、厚み2μmの金による吸収体にそれぞれ図5(a)及び(b)に示された形状であって、高さ70.71μm、底辺141.42μmの二等辺三角形上の光学素子投影形状を繰返しのパターンをもつ中間マスクを作成した。更にその中間マスクを用いて、シンクロトロン放射光を用いたLIGAプロセスによって厚み10μmのパターン化された金の吸収体を厚み2μmチタン支持膜上に図1(a)で示された如き2種類を作製し、ディープエッチX線マスクとした。
【0082】
一方、表面を平均粗さ(Ra)が100nm以下になるように研磨した鉛板の研磨面に、単量体100重量部に対し、0.01部の過酸化ベンゾイルを配合したメチルメタクリレート単量体を塗布し、加熱重合せしめて、厚さ110μmのポリメチルメタクリレートのレジスト膜を形成させた。
【0083】
上記2種類のX線マスク膜をそれぞれ上記レジスト膜の上に、更に積層して、図1(a)に示した順に重ね合わされた2種類の積層物を作製し、該積層物の上方より臨界波長0.5nm、 放射線量10KJ/cm3のシンクロトロン放射X線を照射した。
【0084】
上記X線を照射した積層物から、X線マスク膜及びマスク支持膜を除去し、さらにレジスト膜中のX線露光部分を除去することで、2種類の図1(c)の如き、微細構造レジスト膜を得た。
【0085】
(電鋳工程)
上記2種類の微細構造レジスト膜を、それぞれスルファミン酸ニッケル60%水溶液中に浸漬し、40℃、電流条件10A/m2の条件で電鋳を行い、微細構造レジスト膜中の溶解除去にニッケルの金属堆積層を形成させた。
上記金属堆積層の表面を研磨した後、金属基板及びレジスト膜を除去して、図2(a)及び(b)に示された如き構造を有する厚さ100μm、平均粗さ(Rn)が50nmの2種類の微細構造金属平板(図3(a)及び(b))を得た。
【0086】
(光学素子母型の作製)
上記微細構造金属平板(図3(a)及び(b))をおのおの200枚交互に重ね合わせた後に、該微細構造金属平板のそれぞれの突起の頂部が、隣接する該微細構造金属平板の突起の底部に一致するようにずらして重ねて35.26度に傾け、固定ジグで固定して図3(c)に示された形状の如き光学素子母型を得た。
【0087】
(光学素子転写母型及び光学素子の作製)
上記光学素子母型をさらに電鋳して厚さ1mmのニッケル製の図4に示された形状の如き光学素子転写母型を作製した。
上記光学素子転写母型を金型として圧縮成型法により、表面にプリズム素子が最密充填状に配置されたポリメチルメタクリレート製の再帰反射シートを得た。
【0088】
実施例2.
LIGAプロセスは実施例1と同じであり、平板の投影形状が図6(a)及び(b)のごとき不等辺三角形状のものと、その突起部の頂点を結んで出来る直線に対称形状のものと2種類を用いそれぞれ平板の頂部と相隣接する平板の底部が一致するように組合せることで2種類の素子形状が合わさった光学素子形成用母型が得られた。
【0089】
実施例3.
LIGAプロセスは実施例1と同じであり、平板の投影形状がその突起部の頂角が略90゜からわずかづつ違った5種類の三角形を組みとし、その繰返しからなる平板と、その突起部の頂点を結んで出来る直線に対称形状のものと2種類を用い、それぞれ平板の頂部と相隣接する平板の底部が一致するように、図11に示したごとく組合せることで10種類の素子形状が合わさった光学素子形成用母型が得られた。
【0090】
実施例4.
LIGAプロセスおよび平板の投影形状は実施例1と同じであり、その電鋳工程後の研磨工程において平板の厚みを100μmと90μmの2種類をそれぞれの平板においてつくり、これら2枚を組として2枚毎に組合わせることで、図12に示したごとく2種類の素子形状が合わさった光学素子形成用母型が得られた。
【0091】
【発明の効果】
以上述べた本発明の方法により、極めて高精度に、且つ簡単に、光学素子母型を作製することができ、特に微細で複雑な形状の光学素子の作製に極めて有効である。
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は、本発明の光学素子の作成方法に適用するLIGAプロセスにおける好適なディープエッチX線リソグラフィ工程を説明する概念図である。
(a)は、LIGAプロセスが施される積層物を分解して示す概念斜視図であり、
(b)は、図1(a)に示されている積層物の平坦な表面に対して、実質的に垂直な方向からX線を照射しているところを示す概念斜視図であり、
(c)は、レジスト膜中のX線露光部分を樹脂溶出して得られた、微細構造レジスト膜と金属基板の積層物の概念斜視図である。
【図2】図2(a)〜(c)は、本発明の光学素子の作成方法に適用するLIGAプロセスにおける好適な電鋳工程を説明する概念図である。
(a)は、微細構造レジスト膜が電鋳法により処理されて、樹脂溶出部を埋め、さらに盛り上がるように形成された金属堆積層の状態を示す概念斜視図である。 (b)は、研磨後の金属堆積層の状態を示す概念斜視図である。
(c)は、金属基板及びレジスト膜を除去して得られた微細構造金属平板を示す概念斜視図である。
【図3】図3(a)〜(c)は、LIGAプロセスにより得られた2種類の微細構造平板を多数重ね合わせて、本発明の光学素子母型を作製する工程を説明する概念図である。
(a)及び(b)は、使用する2種類の微細構造平板を示す概念斜視図である。
(c)は、重ね合わせで作製した光学素子母型を示す概念斜視図である。
【図4】図4は本発明の光学素子母型を基に更に電鋳して得られた光学素子転写母型を示す概念斜視図である。
【図5】図5(a)〜(c)は、突起が略左右対称形の三角形の二辺からなる2種類の微細構造平板の重ね合わせ方を説明する平面図である。
(a)及び(b)は、2種類の微細構造平板の形状を示す概念図である。
(c)は2種類の微細構造平板を重ね合わせた形状を示す概念図である。
【図6】図6(a)〜(c)は、突起が左右非対称形の三角形の二辺からなる2種類の微細構造平板の重ね合わせ方を説明する平面図である。
【図7】図7(a)〜(c)は、突起が左右非対称の三角形が隣り合わせに向き合うように組み合わさってできた4辺の組み合わせを基本とする形状からなる2種類の微細構造平板の重ね合わせ方を説明する平面図である。
【図8】図8(a)〜(c)は、突起が半円形の形状からなる同一種類の微細構造平板を形状が完全に重なり合うように重ね合わせた状態を説明する平面図である。
(a)及び(b)は、同一種類の微細構造平板の形状を示す概念図である。
(c)は同一種類の微細構造平板を重ね合わせた形状を示す概念図である。
【図9】図9(a)〜(c)は、突起が略左右対称形の大小の三角形の二辺の組合せを基本とする形状からなる2種類の微細構造平板の重ね合わせ方を説明する平面図である。
【図10】図10(a)〜(c)は、突起が左右非対称形の三角形が隣り合わせに向き合うように組み合わさって形成した四辺の組み合わせを基本とする形状からなる2種類の微細構造平板の重ね合わせ方を説明する平面図である。
【図11】図11は、実施例3で得られた、10種類の素子形状が合わさった光学素子形成用母型を説明する図である。
【図12】図12は、実施例4で得られた、厚みの異なる平板が組み合わされた光学素子形成用母型を説明する図であって、(a)はその平面図、(b)はその側面図である。
【符号の説明】
1 X線マスク膜
2 マスク支持体
3 レジスト膜
4 金属基板
5 微細構造
6 窓の部分
7 微細構造レジスト膜
8 樹脂溶出部
9 金属堆積層
10 研磨後の金属堆積層

Claims (26)

  1. 互いに平行な二面をもつ平板の端部に、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された複数の微構造平板を、該光学素子形状を構成するように多数重ね合わせて光学素子母型を作製するにあたり、各微細構造平板をLIGAプロセスを含む工程によって形成することを特徴とする光学素子母型の作製方法。
  2. 光学素子側面の投影形状に対応する形状が、直線の組み合わせ、直線と、円、楕円、双曲線又は放物線から選ばれた曲線との組み合わせ、及び、該曲線の一部分からなる形状の群から選ばれる少なくとも一種の形状である請求項1に記載の光学素子母型の作製方法。
  3. 上記投影形状に対応する形状が実的に一種以上の形状の組み合わせの繰り返しからなる請求項2に記載の光学素子母型の作製方法。
  4. 上記投影形状に対応する形状が実質的に同一形状の繰り返しからなる請求項3に記載の光学素子母型の作製方法。
  5. 上記投影形状に対応する形状が三角形の二辺からなる突起である請求項2〜4の何れか1項に記載の光学素子母型の作製方法。
  6. 三角形の二辺からなる突起の頂角が略直角である請求項5に記載の光学素子母型の作製方法。
  7. 三角形の二辺からなる突起の頂角が89.6°〜90.4°である請求項6に記載の光学素子母型の作製方法。
  8. 三角形の二辺からなる突起が略左右対称形である請求項5〜7の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  9. 三角形の二辺からなる突起が左右非対称形である請求項5〜7の何れか1項に記載の光学素子母型の作製方法。
  10. 三角形の二辺からなる突起の底部の先端を結ぶことにより形成される三角形の底角の一方が15°以上、45°未満の範囲内である請求項9に記載の光学素子母型の作製方法。
  11. 三角形の底角の一方が20°以上、43°以下の範囲内である請求項10に記載の光学素子母型の作製方法。
  12. 上記投影形状に対応する形状が実的に相異なる二種以上の形状の突起からなる請求項2又は3に記載の光学素子母型の作製方法。
  13. 上記突起と突起との間に平坦部又は凹状曲線部が形成されている請求項4又は12に記載の光学素子母型の作製方法。
  14. 上記LIGAプロセスを含む工程が、
    (a)金屈基板上に、レジスト膜、マスク支持膜、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応するネガ形状が形成されているX線マスク膜を順に重ねて積層物を作製し、
    (b)得られた積層物の上方よりX線を照射し、レジスト膜の上記X線マスクによって遮蔽されていない部分をX線に露光させ、
    (c)レジスト膜のX線露光部分を溶剤により選択的に溶解除去することにより、所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が少なくとも部分的に転写,配置された微細構造レジスト模を形成し、
    (d)得られた微細構造レジスト膜の溶解除去部分に、電鋳法により金属堆積層を形成させ、
    (e)該金属堆積層の表面を研磨した後、該微細構造レジスト膜を除去することにより、互いに平行な二面をもつ、端部に所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された微細構造金属平板を形成する、工程(a)〜(e)からなるLIGAプロセスを含む工程である請求項1に記載の光学素子母型の作製方法。
  15. 上記LIGAプロセスを含む工程が、LIGAプロセスで得た微細構造金属平板を母型にし電鋳工程を更に含む工程である請求項1又は14の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  16. 上記LIGAプロセスを含む工程が、LIGAプロセスで得た微細構造金属平板を母型にするか、若しくは、LIGAプロセスで得た微細構造金属平板を母型にした電鋳工程により得られた微細構造金属平板を母型にした成型工程を更に含む工程である請求項1、14、又は15の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  17. X線マスク膜が光リソグラフイー法又は電子ビームリソグラフィー法により形成される請求項1〜16の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  18. X線マスク膜表面のX線吸収層の材質が金である請求項1〜17の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  19. 金属基板が鉛により形成されている請求項1〜17の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  20. レジスト材料がメチルメタクリレート樹脂又は変性メチルメタクリレート樹脂である請求項1〜19の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  21. マスク支持膜が、ポリイミド、ベリリウム、シリコン、チタン、カーボン、アルミニウム、窒化珪素及ぴ窒化硼素の群から選ばれる請求項1〜20の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  22. 金属堆積層形成に用いる金属が、ニッケル、銅、金、クロム、ニッケル・コバルト合金、二ツケル・クロム合金及びニッケル・鉄合金からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜21の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  23. 光学素子が、キューブコーナーブリズム、リニアフレネルレンズ、レンチキュラーレンズ及び円筒レンズから選ばれた少なくとも1種である請求項1〜22の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  24. 所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された平板であって、その形状が実質的に全て同一である平板を重ね合わせる請求項1〜23に記載の光学素子母型の作製方法。
  25. 所望のデザインの光学素子側面の投影形状に対応する形状が形成された平板であって、その形状が2種以上である平板を重ね合わせる請求項1〜24の何れかに記載の光学素子母型の作製方法。
  26. 光学素子母型か、複数の微細構造平板が重ね合わされて光学素子形状を形成している部分を電鋳法により処理することによって得られた転写母型である請求項1に記載の光学素子母型の作製方法。
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