JP4442198B2 - プラスチックシート加工用成形型及びその製造方法 - Google Patents
プラスチックシート加工用成形型及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4442198B2 JP4442198B2 JP2003388892A JP2003388892A JP4442198B2 JP 4442198 B2 JP4442198 B2 JP 4442198B2 JP 2003388892 A JP2003388892 A JP 2003388892A JP 2003388892 A JP2003388892 A JP 2003388892A JP 4442198 B2 JP4442198 B2 JP 4442198B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- plastic sheet
- lens
- cylinder
- processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Description
背面投写型ディスプレイ装置用スクリ−ンは、一般的に、水平方向に広く拡散し、垂直方向へは、水平方向より狭く拡散するような光学機能を求められているので、水平方向の拡散は、レンチキュラーレンズが、垂直方向の拡散は、光拡散剤が分散された光拡散板や光拡散シートが用いられることが多い。
このうち、レンチキュラーレンズシートは、半円柱状凸レンズが並列するシリンドリカルレンズを一列に配置した構造となっているので、製造には円筒状のシリンダー(多くは金属製)の円周方向にシリンドリカルレンズ形状に対応するリング状の溝を長さ方向に連続して形成した版を用いて、シリンダーの版面から紫外線硬化型樹脂または電子線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、あるいは熱可塑性樹脂などのプラスチックフィルムやプラスチックシートに、そのシリンドリカルレンズ形状を転写する。このようにシリンダーからプラスチックフィルムやプラスチックシートにシリンドリカルレンズ形状の転写であるため、レンチキュラーレンズシートの製造が極めて容易であり、生産性も高い。
また、レンチキュラーレンズのシリンドリカルレンズ形状に対応するリング状の溝の形成には、例えば旋盤を用いれば、容易かつ精度よくシリンダーに版を形成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラスチックシート加工用成形型において、凹部の長手方向の大きさが50〜100μmの範囲であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のプラスチックシート加工用成形型において、加工層上に保護層を形成してなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のプラスチックシート加工用成形型において、凹部は、その長手方向の断面形状における曲率が長手方向と直交する方向の断面形状における曲率よりも小さくしてなるトーリック面形状であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のプラスチックシート加工用成形型において、トーリック形状は、曲率の小さな断面を球面とし、曲率の大きな断面を楕円としてなることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、平面基板又はシリンダ状基板上に金属或いは樹脂からなる加工層を設け、加工層に平均粗さRa<1μmの表面粗さを有する球面形状または非球面形状の凹部を、その形状に応じた刃を用いて順次切削加工又はルーター加工により二次元方向に連続して加工形成し、幾何学状繰り返し構造としてなることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、平面基板又はシリンダ状基板上に金属或いは樹脂からなる加工層を設け、平均粗さRa<1μmの表面粗さを有する球面形状または非球面形状の凹部を1つ又は複数個形成したマスター版のパターンを前記加工層に順次二次元方向に連続して転写形成し、幾何学状繰り返し構造としてなることを特徴とするプラスチックシート加工用成形型の製造方法である。
また、加工方法を選択することにより、型の加工素材選定の幅を広げることができ、さらに、形状の自由度を広げることができる。切削刃やルーター刃による切削、小面積のマスター版を用いた複版を行い、金型面に微細なレンズ構造を有するシリンダーが得ることができる。
以下、具体的に説明する。
シリンダー1は、ロール保持部2とその周囲に鉄芯あるいはアルミ中空構造からなる保持層3であり、その外側に微細な凹凸構造を設ける加工層4が形成される。
この保持層5は、充分な機械的強度と軽量化の両立が可能な素材から選択することができる。例えば、鉄又はその合金を素材とした場合、保持層3の肉厚は10mm以上とすることが強度上望ましい。またアルミ又はその合金を素材とした場合は、概ね13mm以上の肉厚とすることが望ましい。
シリンダー1の外径は、プラスチックシートへのレンズ成型時を考慮すると、その公差を±0.5mm以内とすることが望ましい。
また、プラスチックシートへの微細な凹凸構造の転写加工時に熱可塑性樹脂を用いたエンボス法や、放射線硬化樹脂を用いた形状転写法などを用いる場合、あるいは、そのほかの転写方式においてもシリンダーの熱膨張(あるいは収縮)による寸法の変化を抑止するために温度管理が重要である。
この温度管理を行うために、シリンダーを二重管構造そして、その内部に温度調整用の冷却水などを循環させる構造とすることもできる。
シリンダーの支持部に於いては、シリンダーを支える充分な強度を得る素材と構造で構成されればよい。
また、シリンダー表面の加工層4は、加工が容易な柔らかい、かつ加工面が平滑な鏡面を得やすい素材とすることが望ましい。一例としては、銅や亜鉛からなるメッキ層があり、また高分子樹脂やシリコーンラバーなどの有機組成物や、更にはセラミックなどを用いても良い。
高分子樹脂の例としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポミイド樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロンなどの熱硬化製樹脂又はMS樹脂、ABS樹脂などの共重合体で、特にポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂が適しており、またニ液硬化型エポキシ樹脂なども適している。
銅メッキの場合、0.5mm〜2.0mmの厚さとし、その下地にNi層(膜厚0.5μm;図示しない)を設けると良い。
実際の使用に当たっては、この加工層4の表面に保護層5を設ける。この保護層 にはメッキを用いることで高い生産性と耐久性を得ることが容易になり、Niメッキやクロムメッキがある。
また、保護層5を設ける際に加工層4の表面の面粗度を向上させる目的で酸を用いたエッチングを施すこともできる。この酸の種類は加工層の素材に合わせて選定するが、加工層が金属の場合は塩酸、硝酸、硫酸、希硫酸などを用い、濃度、種類を変えて複数回行うことで適切な表面平滑化を行うことができる。
加工層 に微細な凹凸構造の形成には、機械加工法として、球面エンドミルによるならい加工、非球面エンドミルによる形状転写加工、非球面ビットの打ち込みによる転写加工、などをあげることができる。
また、光化学的方式としては加工層4上に塗布したフォトレジストをレーザー光での直接パターンニングやレンズパターンの投射法などで露光し、フォトレジストを現像、彫刻パターンに応じた開口部からエッチングにより加工層4を成型する方法や、加工層4で光吸収される波長の大出力レーザーの照射による昇華・蒸散を利用しての加工法は、セラミックや亜鉛素材の有効な加工法である。
図2のプラスチックシート加工用成形型表面の微細な凹凸構造は、例えばプラスチックシートに転写形成されるマイクロレンズの原型の凹部6が多数連続して形成されている。本発明では長手方向の長さが50〜100μmの範囲、長手方向に直角の長さが25〜 80μm、深さが0〜50μmである。このマイクロレンズ原型は、その用途に応じて形状が異なるが、その断面形状が回転対象である半球状の球面であるか、略楕円面のような非球面であるか、または長手方向とそれと直角方向において、球面と非球面の組み合わせ、さらには トーリック面など断面形状が回転非対称である、曲率が同じまたは異なるなどの形状があり、あるいは幾何学的構造に縛られない自由曲面とすることが要求されることもあり、用途に応じて適宜選択される。その選択に基づき、加工層4にそのマイクロレンズ原型が形成される。
そのマイクロレンズの原型である成形型の凹部6の表面は、仕上りが鏡面状態とすることが必要であり、平均粗さRa<1μmの表面粗さ(JIS B 0601−1994)を満たすようにする。
図3は、プラスチックシート加工用成形型表面の微細な凹凸構造を形成するマスター版7であり、マイクロレンズの原型である凹部6の形成に使用される。平面基板8は鉄またはニッケルであり、硬度(HS)が70程度で、裏面も平滑で表面と平行となるようにする。例としては長辺約200mm、短辺約85mm、厚さ3mmで、型となるマイクロレンズ構造9が複数個形成された有効領域10(120mm×25mm;マイクロレンズ構造8は図中一部のみの表示であるが、実際は平面基板上の有効領域内に設けられる)を有し、このマスター版7を上記シリンダー1の加工層4に順次押圧し、微細な凹部6を加工層4の全面または所望の領域に対して形成する。
具体的には、シリンダー1の素材にアルミ合金、加工層4には亜鉛を使用し、保護層5にクロムメッキを用いてシリンダー1とした。
また、シリンダーの直径を191mmとし、周長(一回転時の長さ)が600mmとなり、レンズシートの生産時の段取りが容易とすることができる。
このシリンダー1を用いてレンズシートの成型を行ったところ、充分な版強度を有しており、大面積のレンズシートを高い生産性をもって生産を行うことができた。
2 ロール保持部
3 保持層
4 加工層
5 保護層
6 凹部
7 マスター版
8 平面基板
9 マイクロレンズ構造
10 有効領域
Claims (1)
- シリンダ状基板上に金属或いは樹脂からなる加工層を設け、該加工層に平均粗さRa<1μmの表面粗さを有し、トーリック凹面を、エンドミルによるならい加工により二次元方向に連続して加工形成し、幾何学状繰り返し構造としてなることを特徴とするマイクロレンズシート成形型の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003388892A JP4442198B2 (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | プラスチックシート加工用成形型及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003388892A JP4442198B2 (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | プラスチックシート加工用成形型及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005144981A JP2005144981A (ja) | 2005-06-09 |
JP4442198B2 true JP4442198B2 (ja) | 2010-03-31 |
Family
ID=34695796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003388892A Expired - Fee Related JP4442198B2 (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | プラスチックシート加工用成形型及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4442198B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011048266A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Toshiba Mach Co Ltd | マイクロレンズアレイおよびその金型の製造方法 |
JP5640797B2 (ja) * | 2010-02-23 | 2014-12-17 | 住友化学株式会社 | 防眩フィルム製造用金型の製造方法及び防眩フィルムの製造方法 |
-
2003
- 2003-11-19 JP JP2003388892A patent/JP4442198B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005144981A (ja) | 2005-06-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3553929B2 (ja) | 光拡散性材料を製造する方法 | |
US6835535B2 (en) | Microlens arrays having high focusing efficiency | |
US4732453A (en) | Integral photography apparatus and method of forming same | |
TWI290125B (en) | Manufacturing structured elements | |
DK167782B1 (da) | Bagprojektionsskaerm og fremgangsmaade til fremstilling af samme | |
Che-Ping et al. | A new microlens array fabrication method using UV proximity printing | |
US20060126185A1 (en) | Microlens array sheet and method for manufacturing the same | |
JP2006255923A (ja) | 光学素子の製造方法,光学素子およびミラーレンズならびに走査レンズ | |
JP5391539B2 (ja) | 光学シートとその製造方法 | |
JP4442198B2 (ja) | プラスチックシート加工用成形型及びその製造方法 | |
JPH07174902A (ja) | マイクロレンズアレイおよびその製造方法 | |
US8867135B2 (en) | Non-attenuating light collimating articles for graphic arts | |
JPH07306304A (ja) | オプチカル・ホモジナイザー | |
JP2001030306A (ja) | 樹脂正立レンズアレイおよびその製造方法 | |
JP2000301550A (ja) | マイクロレンズアレイの製造方法 | |
TW202034022A (zh) | 擴散板 | |
JP2006243633A (ja) | 反射防止構造体を有する部材の製造方法 | |
JP3596733B2 (ja) | 光学素子形成用平板及びそれを用いた光学素子母型の作製方法 | |
US7092165B2 (en) | Microlens arrays having high focusing efficiency | |
KR102043261B1 (ko) | 이종 렌즈 필름의 제조방법 및 그에 의해 제조된 이종 렌즈 필름 | |
JP5277842B2 (ja) | 光拡散シート | |
JP5168256B2 (ja) | 凹凸パターン形成シート、光拡散体および光拡散体製造用工程シート原版およびそれらの製造方法 | |
KR100647283B1 (ko) | 마이크로 렌즈 제조 방법 | |
TWI792337B (zh) | 具蝕刻成型偏振微小結構之光學透鏡裝置及其方法 | |
WO2002010805A1 (en) | Microlens arrays having high focusing efficiency |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061024 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090114 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090203 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090403 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090929 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091130 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091222 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100104 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4442198 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140122 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |