JP3596199B2 - 半導体式圧力センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体式圧力センサに関し、例えば自動車用の吸気圧センサ等に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
図7に従来の半導体式圧力センサの構成を示す。シリコン基板(センサチップ)1には、圧力を受けて変位するダイヤフラム1aが形成され、その表面にはダイヤフラム1aの変位に応じて抵抗値が変化する拡散ゲージ(歪みゲージ)2が形成されている。シリコン基板1は、ガラス台座3に陽極接合されている。そして、シリコン基板1とガラス台座3の間には真空室4が形成され、ダイヤフラム1aは、表面にかかる圧力と真空室4の圧力の差圧に応じて変位する。ここで、シリコン基板1から台座3の部分にてセンシング部5を構成しており、ガラス台座3が金属ステム等の基台6に半田付けされることにより、センシング部5が基台6上に載置される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の構成において、基台6を例えば樹脂材料により構成すると、基台6が変形しやすくなる。ここで、例えば、図の左右の面(A、A’面)を拘束し、紙面に対し表裏の面(B面および図8に示すB’面)を拘束しないフリーな状態とした場合、基台6は、その熱膨張によって、図8に示すように変形する。すなわち、図のY方向に比べてX方向に大きく歪む。この歪みは、台座3を介してシリコン基板1に伝達され、シリコン基板1の表面においてY方向に比べX方向に大きな応力を発生させる。そして、シリコン基板1の表面に形成された拡散ゲージ2が、そのような偏った方向の応力を検出すると、検出誤差が生じる。
【0004】
本発明は上記問題に鑑みたもので、基台の歪みによりシリコン基板の表面に偏った方向の応力が発生しても、それによる検出誤差を小さくすることができる半導体式圧力センサを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1乃至4に記載の発明においては、(110)の面方位を有するシリコン基板の表面に複数の拡散ゲージを形成し、その拡散ゲージの各々を、基台の歪みにより応力が大きく発生する方向と直交する<110>方向に主電流が流れるように形成したことを特徴としている。
【0006】
従って、基台の歪みによりシリコン基板の表面に偏った応力が発生しても、その応力発生方向と拡散ゲージに主電流が流れる<110>方向とが直交しているため、拡散ゲージでの抵抗値変化はほとんどなく、基台の歪みによる検出誤差を小さくすることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4に本発明の一実施形態に係る半導体式圧力センサの構造を示す。図1は平面図、図2は図1中のII−II 断面図、図3は図1中のIII−III 断面図、図4は裏面図である。
本実施形態に係る半導体式圧力センサは、自動車用の吸気圧センサとして用いられるもので、図7に示すものと同様のセンシング部5を有しており、全体がモールドICとして構成されている。そして、センシング部5が載置される基台は、モールドICを構成するモールド部材(パッケージ材)7の一部として構成されている。すなわち、リードフレーム8をエポキシ樹脂によりモールドし、そのモールド部材7の一部をなす基台7a上にセンシング部5が載置されている。ここで、センシング部5におけるガラス台座3は、シリコン系の樹脂接着材9にて基台7aに接着されている。
【0008】
また、シリコン基板1の表面に形成された拡散ゲージ2は、シリコン基板1上に形成された図示しないAl薄膜による配線パターンおよびボンディングワイヤ10により、リードフレーム8に電気的に接続されている。
ここで、拡散ゲージ2は、シリコン基板1の表面でダイヤフラム1a上に4箇所形成されており、それらの拡散ゲージを2a〜2dとすると、拡散ゲージ2a〜2dは、図5に示すブリッジ回路を構成するように電気結線されている。拡散ゲージ2a、2dはダイヤフラム1aの中央部分に形成され、拡散ゲージ2b、2cは周辺部分に形成されており(後述する図6参照)、中央部分と周辺部分ではダイヤフラム1aの変位が異なるため、拡散ゲージ2a、2dと拡散ゲージ2b、2cは、図5中の矢印で示すように互いに異なる方向に抵抗値が増減変化する。
【0009】
そして、端子21から拡散ゲージ2a〜2dに電流を流したとき、ダイヤフラム1aにかかる圧力に応じた電位差が端子22、23間に発生する。この電位差は、リードフレーム上に設けられた図示しない信号処理回路にて増幅され、センサ信号として出力される。また、信号処理回路は、電源端子、接地端子、およびセンサ信号の出力端子としての、3つの外部端子12、13、14と電気的に接続されている。
【0010】
ここで、モールドICを構成する場合、リードフレーム8を上型、下型のモールド成形品で押さえてエポキシ樹脂によりモールドするため、モールド部材7には、リードフレーム8の下側に、型押さえのための開口部11が形成される。この開口部11の形成により、基台7aのX方向(図2参照)は、モールド部材7の他の部分によって拘束され、Y方向(図3参照)は拘束されないフリーの状態になる。このため、熱膨張によって基台7aに歪みが生じたとき、その歪みは、図8に示したように、X方向に大きな歪みとなり、シリコン基板1の表面においてX方向に大きな応力を発生させる。
【0011】
そこで、本実施形態においては、シリコン基板1として(110)の面方位を有するものを用い、拡散ゲージ2a〜2dの全てを、図6に示すように、<110>方向に主電流が流れる(拡散ゲージ2a〜2dは櫛歯状に形成されているため、拡散ゲージ2a〜2dの長手方向に主電流が流れる)ように形成している。また、その<110>方向を、基台7aの歪みにより大きな応力が発生するX方向と直交する方向、すなわちY方向としている。
【0012】
ここで、(110)の面方位を有するシリコン基板1を用いた場合、拡散ゲージ2a〜2dを<110>方向に配置したとき、<110>方向(Y方向)の応力変化に対してはピエゾ抵抗効果によって拡散ゲージ2a〜2dの抵抗値が変化するが、<100>方向(X方向)の応力変化に対しては拡散ゲージ2a〜2dの抵抗値は変化しない。
【0013】
従って、ダイヤフラム1aが変位したときそのY方向の変位に対して拡散ゲージ2a〜2dの抵抗値が変化し、圧力検出を行うことができる。一方、基台7aの歪みによりX方向に大きな応力が発生した場合には、拡散ゲージ2a〜2dの抵抗値はほとんど変化しないため、基台7aの歪みによる検出誤差を小さくすることができる。
【0014】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で適宜変更が可能である。例えば、センシング部が載置される基台としては、上記した実施形態のようにX方向、Y方向のいずれか一方のみが拘束されたものに限らず、X方向、Y方向の両方が拘束されていても、一方が他方に比べて緩やかに拘束されていれば基台は一方向に歪むため、そのような拘束状態にあるものも含む。
【0015】
また、そのような拘束に限らず、基台を構成する材料によっては、X方向とY方向とで歪みが異なる場合がある。例えば、基台を構成する材料として、単一材料中に機械的強度向上のためにガラス繊維などを混入したものを用いた場合、成形時の型内で材料の流れ方向に平行方向と垂直方向とで熱膨張係数が異なり、それによって歪み方向に差が生じる。この場合、熱膨張係数が小さい方向に、主電流が流れるように拡散ゲージを配置すれば、それによる検出誤差を小さくすることができる。
【0016】
また、センシング部5としては、台座3を貫通してダイヤフラム1aに測定媒体の圧力を導入するタイプのものでもよく、また台座3としてはガラス台座に限らずシリコン台座でもよい。また、場合によっては、台座3を設けないように構成してもよい。さらに基台の材料、および台座を基台に固定する固定部材についても、上記した実施形態以外の材料を用いることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す半導体式圧力センサの平面図である。
【図2】図1のII−II 断面図である。
【図3】図1のIII−III 断面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示す半導体式圧力センサの裏面図である。
【図5】拡散ゲージ2a〜2dによるブリッジ回路の構成を示す図である。
【図6】シリコン基板1を上から見た平面図である。
【図7】従来の半導体式圧力センサの構成を示す断面図である。
【図8】本発明の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、1a…ダイヤフラム、2、2a〜2d…拡散ゲージ、
3…ガラス台座、5…センシング部、7…モールド部材、7a…基台、
8…リードフレーム、9…樹脂接着剤。
Claims (4)
- 圧力を受けて変位するダイヤフラム(1a)が形成され、このダイヤフラムの変位に応じて抵抗値が変化する複数の拡散ゲージ(2a〜2d)が表面に形成されたシリコン基板(1)を有するセンシング部(5)を備え、前記複数の拡散ゲージに電流を流したときのそれぞれの抵抗値に基づいて前記圧力を検出するようにした半導体式圧力センサにおいて、
前記センシング部は基台(7a)上に載置されており、この基台は、歪みが生じたときに、前記シリコン基板の表面においてX方向とY方向のうちの一方に他方よりも大きな応力を発生させるように構成されており、
前記シリコン基板は(110)の面方位を有し、前記複数の拡散ゲージの各々は、前記大きな応力が発生する方向と直交する<110>方向に主電流が流れるように形成されていることを特徴とする半導体式圧力センサ。 - 前記センシング部はシリコン基板を固定する台座(3)を備え、前記基台は樹脂材料にて構成されており、前記台座は樹脂接着剤(9)によって前記基台に接着されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体式圧力センサ。
- 前記基台は、そのX方向とY方向の一方が他方に比べて強く拘束されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体式圧力センサ。
- 前記基台は、そのX方向とY方向において熱膨張係数が異なる材料にて構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体式圧力センサ。
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