JP3596158B2 - 運転者モニター装置とこれを用いた安全装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は運転者の疲労度・覚醒度または熟練度などの心身状態をモニターする技術に関する。また、本発明は、運転者のモニターされた情報を基に安全運転を支援する為の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両内での運転者のモニタリングは、居眠りや疲労による集中力低下で起こる交通事故を未然に防ぐという意味で大変重要な技術である。運転者のモニタリング方法としてとして、これまでに様々な生体情報の検出技術が考案されてきた。生体信号を直接利用する場合の検出対象としては、心電情報や脈拍といった循環器系の情報に関連するもの(特開平4−183439号公報等)、瞬きや瞼の開閉など目の動きに関するもの(実開平1−12503号公報等)、ステアリングの操舵状態に関するもの(特公昭62−34214号公報等)、運転中の姿勢に関するもの(特開平3−157598号公報等)などがあげられる。これ以外に、前方の車両との車間距離の変化(特開平5−162562号公報等)や、運転開始時からの経過時間により推定するもの(実公昭63−27232号公報等)などがある。このうち心電情報などの循環器系情報は、自律神経の働きを反映した指標として運転者の心身状態をより正確に推定する場合に有効であろう。
【0003】
例えば特開平4−183439号公報ではステアリングホイールから心電図を検出する技術が開示されている。図4において、ステアリングホイール20には、一対の電極21aと21bが互いに分離した状態で配設されている。電極21の信号は増幅器22で増幅され、A/D変換器23によりデジタルに変換された後、CPU24に送られるよう構成されている。また、CPU24はROM25、RAM26、出力装置27の為のインタフェース28とバスを介して接続されている。
【0004】
上記構成において、運転者がステアリングホイール20を操作するとき、電極21aおよび21bと接触することになるので心電信号が検出される。心電信号は増幅器22により適当なレベルに増幅される。続いてA/D変換器23でA/D変換されてCPU24に送られる。送られたデータは、RAM26上にいったん保持される。CPU24はROM25に格納されているプログラムに従い処理を行う。すなわち、心電信号より最も高いヒークを持つ波であるR波の間隔を求め、さらにその移動平均とばらつきを算出する。覚醒度がこれらの値と相関を持つことから判断基準を設け、その基準に基づいて居眠りを検出すると、出力装置より運転者に警告が与えられる。
【0005】
居眠りの検知では、心電ではなく例えば特開平2−6231号公報などのように脈波を用いる場合もある。また演算部分の処理方法としては、平均やばらつき以外に特開平1−131648号公報にあるようにフーリエ変換による周波数解析を行って特定の周波数帯域からのパワーから覚醒度を推定するものもある。
【0006】
一方、R−R間隔のデータ処理にカオス理論を用いた非線形処理の方法が近年注目されるようになってきた。例えば特開平4−208136号公報によれば、脈波および心拍信号に対してそれらがカオスであるという条件を満たしているか否かをもって健康状態の診断を行う技術が開示されている。これは健康な生体から得られる脈波や心拍信号にはカオスがあるとされている知見を利用したものである。あるデータがカオスであるためには、非整数のフラクタル次元を持つこと、最大リアプノフ数が正であることなどの条件が一般によく用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の、車載用の運転者モニタリング技術において居眠りを検知する為のものにはそれぞれいくつかの課題がある。
【0008】
まず目の動きを検知する方式については、運転者がサングラスなどをかけていると瞼の検出が出来なくなることがある。これを避けるために特別の眼鏡を運転者がかけなければならないという面倒もある。
【0009】
また操舵状態から推定するものについては、高速運転時は有効であるといえよう。しかし、渋滞時ではほとんど操舵を行わない時間帯がことから居眠りを検出するのは困難になる。実際はこうした時間帯に覚醒度がさがり、小さな接触事故などを起こし易くなる。
【0010】
運転中の姿勢をチェックする方式においては、居眠りと関連のある姿勢変化が生じた時点では既にかなり危険な状態であることが推測される。事故の未然防止という目的からすると、本来は姿勢変化などのはっきりとした症状が起こる前の状態を検知するべきである。
【0011】
これらの課題からみると、心電情報や脈拍といった指標を用いる方式は、運転者の居眠りに至る前の覚醒状態も含んだいわゆる心身状態を推定するのに適した方式であるといえる。しかし、この方式についても従来技術においてはいくつかの課題がある。
【0012】
第1に、心拍数や周波数解析によるパワーの積分値に対して閾値を設けて判断する方法では、個人差に対応することが難しい。心拍は確かに覚醒レベルによって変動するが、その変動幅は人によってかなり小さいことがあり正しい推定が得られない場合がある。同様に、パワーを積分する際に対象となる周波数帯域を固定してしまう場合も同じ課題が生じる。
【0013】
第2に、概日リズムが考慮されていない。ヒトには約24時間の概日リズムが存在し、心拍のR波の間隔(R−R間隔)もこのリズムの支配を受けて一日の中で変動している。従って、運転する時間帯によって心拍変動のベースラインは異なってくるのであるが、従来技術にはこの変化に配慮した判定アルゴリズムは認められない。
【0014】
本発明は上記課題を解決するもので、その目的は、時刻情報を利用することにより、概日リズムによる生体信号のベースラインの変化についても配慮して心身状態を判定することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため第1の解決手段として、運転中の時刻を出力する計時手段と、運転者の生体信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号検出手段により検出された生体信号が含む情報を定量化する演算手段と、運転者の生体情報から疲労度を判定するための判定基準を一日の時間帯ごとに予め記憶してある記憶手段と、前記計時手段からの時刻情報より前記記憶手段を参照して得られた判定基準を用いて前記演算手段による演算結果の変化から運転者の心身状態を判定する判定手段とを備えた構成としてある。
【0016】
第2の構成手段として、運転者の起床時刻を入力する入力手段を設けた計時手段と、運転者の生体信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号検出手段により検出された生体信号が含む情報を定量化する演算手段と、運転者の生体情報から疲労度を判定するための判定基準を一日の時間帯ごとに予め記憶してある記憶手段と、前記計時手段に入力された起床時からの経過時間より前記記憶手段を参照して得られた判定基準を用いて前記演算手段による演算結果の変化から運転者の心身状態を判定する判定手段とを備えた構成としてある。
【0017】
第3の構成手段として、上記生体信号検知手段は、心臓の拍動に伴い生体表面の振動を検出することを特徴とする。
【0018】
第4の構成手段として、上記構成の運転者モニター装置からの運転者の心身状態に関する情報を運転者に報知する報知手段を備えた構成としてある。
【0019】
【発明の実施の形態】
上記の解決手段において、計時手段は現在時刻を示し、記憶手段には一日の時間帯ごとに判定手段が運転者の心身状態を判定するための基準情報が格納されている。判定手段は演算手段の演算結果に対して、計時手段からの時刻に基づいて記憶手段を参照して得られた判定基準を用いて心身状態を判定するので、生物リズムの影響を考慮した判定が可能になる。
【0020】
また上記の解決手段において、運転者モニター装置からの運転者の心身状態に関する情報を、報知手段が運転者にフィードバックすることにより運転者は自分の状態を自覚して安全運転を行うことが出来る。
【0021】
以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0022】
図1は本発明の第1の実施例の構成を示すブロック図である。運転者1は運転座席2に座っている。運転座席2の内部には生体信号検出手段3が配設されている。生体信号検出手段3の出力は、演算手段4に接続し、さらに演算手段4から判定手段5に接続されている。
【0023】
上記構成において、生体信号検出手段3は運転者1の臀部から運転者1の心機図を検出する。心機図とは心臓の拍動に伴う体表面の振動で、薄膜加工されたポリフッ化ビニリデンなどの高感度の圧力センサを用いれば容易にセンシングできる。得られた心機図から、ピーク間間隔を求めることにより、ほぼ心拍に対応した系列データを得ることが出来る。
【0024】
このデータをスプライン曲線などで補完して時系列データとして扱い周波数解析をすると、1/f様のゆらぎが認められることが知られている。これは、心拍間隔データに非線形成分が含まれていることを示唆している。演算手段4は、生体信号検出手段3が検出したデータについてカオス理論に基づく指標を求め、このデータが持つゆらぎを数値化する。カオス指標としては、相関次元(フラクタル次元)やリアプノフ指数などがあるが、ここではリアプノフ指数を例として説明する。
【0025】
演算手段2において、心拍間隔データは5分ごとの単位に切り分けられる。切り分けられた5分単位の心拍間隔系列に対して、リアプノフ指数が求められる。ここでの5分という時間は絶対的なものではない。
【0026】
リアプノフ指数を求める手順を以下に示す。リアプノフ指数とは、時間の経過に伴ってアトラクタ上の近接する点がどの程度離れるかを表す指標で、もととなるデータの将来の予測しにくさを表している。これはカオスの特徴の一つである初期値依存性と深く関わっている。アトラクタとは、n次元空間における系の軌道を表すものもである。心拍間隔など一次元のデータ系列に対しては、
X(t1),X(t2),・・・・,X(ti),・・・・
に対して、これをn次元相空間に対してNポイントのデータを埋め込むために以下のようなデータセットを用意する。
【0027】
{X(t1),X(t1+τ),・・・・,X(t1+(n-1)τ)}
{X(t2),X(t2+τ),・・・・,X(t2+(n-1)τ)}
・・・・・
{X(ti),X(ti+τ),・・・・,X(ti+(n-1)τ)}
・・・・・
{X(tN),X(tN+τ),・・・・,X(tN+(n-1)τ)}
ここでi番目の点を、
Xin={X(ti),X(ti+τ),・・・・,X(ti+(n-1)τ)}
と表わすことができる。
【0028】
この様にして得られたアトラクタ上のある点X(0)を基準としたとき、その軌道上の次の点X(1)についてベクトルX(0)X(1)に直交し、単位距離だけ離れた点をY0(0)とする。X(0)、Y0(0)についてτ時間経過したときの点を、X(τ)、Y0(τ)とする。そしてX(0)とY0(0)の距離をd0(0)、X(τ)とY0(τ)の距離をd0(τ)とする。このときの2点間の距離のτ時間経過後の拡大(縮小)率は、d0(τ)をd0(0)で割ることにより求められる。
【0029】
次に、X(τ)とY0(τ)と同一方向で単位距離だけ離れた点をY1(0)とする。X(τ)、Y1(0)についてτ時間経過したときの点を、X(2τ)、Y1(τ)とする。そしてX(τ)とY1(0)の距離をd1(0)、X(2τ)とY1(τ)の距離をd1(τ)とする。このときの2点間の距離のτ時間経過後の拡大(縮小)率は、d1(τ)をd1(0)で割ることにより求められる。
【0030】
このステップを繰り返し、各ステップで求められる距離の拡大(縮小)率の平均がリアプノフ指数である。これを一般化すると次のように表すことができる。
【0031】
【数1】
Figure 0003596158
【0032】
なお、埋め込み次元が例えば3次元であれば、各次元ごとに計三つのリアプノフ指数が得られるが、そのうち最大のものを特に最大リアプノフ指数という。
【0033】
図2は、健常な男性の心拍間隔について15分を単位として最大リアプノフ指数の変化を示したものである。横軸は経過時間で単位は分である。運転開始と共にリアプノフ指数は低下し、休憩をとることによって再び上昇するというリズムが繰り返されていることがわかる。運転開始直後と、最初に渋滞に巻き込まれた時間帯ではその低下が著しい。心拍数についても、同様にプロットしている。リアプノフ指数と心拍数には負の相関がある。しかし、二つの指標の間には変化率に関してその解像度に大きな隔たりがあることがわかる。例えば、二度目の休憩の後の運転再開時には、最大リアプノフ数の方は大きく減少しているのに、心拍数の方は僅かな上昇しか見られない(二つの指数の間では単位は異なっているが、おのおのの軸の目盛りは等しい割合でとっているので、このまま視覚的な形で比較しても問題はない)。以上のことから、従来技術に対するカオス指標を用いた本発明の優位性は明らかであろう。
【0034】
次に、判定手段5は演算手段4が求めたカオス指標を用いて運転者1の心身状態を判定する。ここでいう心身状態の判定とは、長時間の運転による疲労や渋滞に巻き込まれた場合のストレスの影響度を意味する。心拍のゆらぎは自律神経系に支配されており、これは交感神経系と副交感神経系の二重支配を受けている。交感神経系が活性化すると、心拍数は上昇し生体にとって活動に適した状態になる。副交感神経系が活性化すると、心拍数は下降する。生体においてはそれぞれの神経系が独立に作用してるのではなく、相互に求心性を持ちながら活動している。このフィードバック機能を有する拮抗支配が、心拍がカオス的ふるまいをする原因である。従って、どちらか一方の神経系が突出した場合には、カオス指標は小さくなる。この様な事態は、運転によるストレス負荷によって生じる。
【0035】
判定手段5は、カオス指標の変化の微分値を求めこれを判定の基準とする。すなわち、一定時間以上リアプノフ指数が減少(微分値が負)した場合に、運転者には休憩が必要な程度にストレス負荷が生じていると判断する。このときの時間は、例えば15分程度とすればよいが運転者に応じて任意の時間に設定してもよい。
【0036】
なお、判定基準としては負の微分値が続く時間以外にも様々な基準を利用することが出来る。例えば、運転開始時のカオス指標との比較や、微分値の絶対値などが基準として考えられよう。本発明ではこれら判定基準に対して何ら拘束するものではない。
【0037】
以上のように第1の実施例によれば、運転者の状態を判定するのにカオス指標を用いるためより精度の高い判定が可能となるという効果がある。
【0038】
次に本発明の第2の実施例について説明する。図1において、計時手段6は現在の時刻を出力する。時刻情報は判定手段5に伝わるよう構成されている。また、記憶手段7には各時刻における運転者の心身状態判定の判定基準が格納されている。判定手段5は記憶手段7に対してアクセスできるよう構成されている。
【0039】
上記構成において、判断手段5は演算手段4が出力するカオス指標に加えて計時手段6からの時刻情報も利用する。生体は、日内変動という生体リズムを有しており、時刻ごとに特徴のある変化を示す。図3は最大リアプノフ指数と心拍数の一日の変化を示したものである。横軸は時刻を表している。このときの被験者は午前7時20分頃に起床しているが、その前後の時間帯はリアプノフ指数が大きく減少している。また午前中と午後に二つの山が認められる。午後にみられる山については加齢によって消失することがあるといわれている。なお、ここでも心拍数はリアプノフ指数と負の相関を持っているがその変動幅の割合はリアプノフ指数と比較してかなり小さいことがわかるであろう。
【0040】
このように一日の間でカオス指標のベースラインが大きく変動することを考慮することにより、より正確な判定が出来るようになる。すなわち、起床直後の時間帯では、元々ベースラインが急激に下がる傾向にあるため休憩が必要であるという判断の基準(負の微分値が続く時間)をやや緩くしたり、夕方の比較的安定した時間帯では判断の基準を厳しくしたりする必要がある。記憶手段7には各時間帯に対応する基準が格納されている。
【0041】
なお、夜間勤務の運転者など人によって生活リズムは様々に異なることが予想されるが、そのような場合には起床時刻を入力する入力手段を設けて計時手段を起床時からの経過時間に置き換えて情報を利用してもよい。
【0042】
以上のように、第2の実施例によれば時刻情報に基づいて運転者の心身状態を判定するので、生体リズムを考慮した判定が出来るという効果がある。
【0043】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。図1において、監視手段8は運転者1によるハンドル9およびアクセル10の操作状況を監視する。監視された結果は判定手段5へと送られるよう構成されている。
【0044】
上記構成において、監視手段8は運転者1の運転の仕方を関する役割を負う。例えば、どれくらいの加速をしているのか、あるいはどれくらいの速度でカーブを曲がったのかといったことは、ハンドル操作とアクセル操作を監視していればわかる。
【0045】
判定手段5は、監視手段8からの運転内容に関する情報と演算手段4からの生体信号を指標化した結果から運転者の熟練度を判定する。例えば、常に低速で運転しているにもかかわらず心拍の上昇などが見られる場合には、運転者はかなり緊張しておりおそらくは初心者であろうと予測される。逆に、かなり高い運転技術をもって運転していながら生体信号の指標にほとんど変化の見られない運転者については熟練者であろうと判断される。判定する際の運転状態の判断には、多くの運転者を用いて標準化した閾値を求めそれを採用すればよい。
【0046】
以上のように、第3の実施例によれば運転内容を監視と生体信号の検出を合わせて行うことにより、運転者の熟練度を判定することが出来る。
【0047】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。図1において運転者モニター装置11からの信号は報知手段12によって運転者1に報知されるよう構成されている。
【0048】
上記構成において、運転者モニター装置11からは運転者の心身状態を表す判定結果、例えばカオス指標に基づいて状態を5段階に分類した結果や、休憩が必要であることを意味する信号が出力される。報知手段12は、運転者モニター装置11が出力した信号を、視覚あるいは聴覚的に運転者に伝える。例えば、休憩が必要と判定されたときに警告音により運転者に報知する。
【0049】
以上のように第4の実施例によれば、運転者の心身状態に関する情報を運転者にフィードバックできるので安全運転を支援できるという効果がある。
【0050】
次に、本発明の第5の実施例について説明する。図1において制御手段13は運転者モニター装置11と接続し、サスペンション14の硬さを調節できるよう構成されている。
【0051】
上記構成において、運転者モニター装置11から運転者の熟練度に関する情報が出力された場合、制御手段13はサスペンション14に対し運転者の熟練度に合わせた硬さとなるように調整を行う。例えば、運転者が初心者であると判定された場合にはサスペンション14を軟らかく設定し、熟練者であると判定された場合には硬くするなどの調整を行う。
【0052】
もちろん、車両の設定はサスペンションだけではない。本発明においては運転者の熟練度によって変更すべきパラメータのすべてを制御の対象とする。
【0053】
以上のように、第5の実施例によれば運転者の心身状態や熟練度を制御手段13に伝えるため、車両を運転者に最適の設定にすることが出来るという効果がある。
【0054】
次に、本発明の第6の実施例について説明する。図1において制御手段13は運転者モニター装置11と接続し、運転対象物である自動車の機器であるハザードランプ15を点灯できるよう構成されている。
【0055】
上記構成において、運転者モニター装置11から運転者の心身状態に関連して運転者の疲労が蓄積されてきていると判断された場合には、制御手段13はハザードランプ15を点灯し後続の車両にしばらく後に減速または停止する旨を知らせる。もちろん制御対象はハザードランプ15のみならず、ブレーキ機構やエンジンに制御をかけ強制的に減速を行うようにしてもよい。この様な制御を行うことにより、運転者の注意低下による事故の発生を未然に防ぐことが出来る。
【0056】
以上のように、第6の実施例によれば運転者の心身状態や熟練度を制御手段13に伝えるため、車両を運転者に最適の設定にすることが出来るという効果がある。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の運転者モニター装置とこれを用いた安全装置は次のような効果を持つ。
【0058】
に、時刻情報を利用しその時間帯に応じた心身状態の判定基準を用いることにより、生物リズムを考慮した判定が出来る。
【0059】
に、報知手段を設け運転者モニター装置からの信号を運転者にフィードバックすることが出来るため、運転者の安全運転を支援することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成図
【図2】運転時のカオス指標の変化を示すグラフ
【図3】カオス指標の日内変動を示すグラフ
【図4】従来技術の構成図
【符号の説明】
3 生体信号検出手段
4 演算手段
5 判定手段
6 計時手段
7 記憶手段
8 監視手段
12 報知手段
13 制御手段
15 機器

Claims (4)

  1. 運転中の時刻を出力する計時手段と、運転者の生体信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号検出手段により検出された生体信号が含む情報を定量化する演算手段と、運転者の生体情報から疲労度を判定するための判定基準を一日の時間帯ごとに予め記憶してある記憶手段と、前記計時手段からの時刻情報より前記記憶手段を参照して得られた判定基準を用いて前記演算手段による演算結果の変化から運転者の心身状態を判定する判定手段とを備えた運転者モニター装置。
  2. 運転者の起床時刻を入力する入力手段を設けた計時手段と、運転者の生体信号を検出する生体信号検出手段と、前記生体信号検出手段により検出された生体信号が含む情報を定量化する演算手段と、運転者の生体情報から疲労度を判定するための判定基準を一日の時間帯ごとに予め記憶してある記憶手段と、前記計時手段に入力された起床時からの経過時間より前記記憶手段を参照して得られた判定基準を用いて前記演算手段による演算結果の変化から運転者の心身状態を判定する判定手段とを備えた運転者モニター装置。
  3. 生体信号検知手段は、心臓の拍動に伴い生体表面の振動を検出することを特徴とした請求項1または2項記載の運転者モニター装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の運転者モニター装置からの運転者の心身状態に関する情報を運転者に報知する報知手段を備えた安全装置。
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