JP3595931B2 - 建築用開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビルや車庫等の建築物の開口部に設けられる建築用開閉装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、この種建築用開閉装置のなかには、複数のパネル体を隣接するもの同志が互いに連携するように構成し、パネル体が開口部一側に並列して開口部を開放する開放姿勢と、パネル体が開口部を閉鎖する閉鎖姿勢とに変姿するように構成したものがあり、このようなものとしては、例えば、実公平2−48634号公報や特公昭50−24540号公報に示すようなものが知られている。
そして、前者のものは、開放姿勢で見込み方向に並列する各パネル体の上端部に、各パネルに対応して突出量の異なる支持体を屋内側に向けて突出形成し、該支持体を、躯体側に垂直状に設けたガイドレールに沿って移動案内させることで開閉作動する構成となっている。また、後者のものは、各パネル体が断面略冂字形状に形成され、上側に位置する中間片部の両脚片部が対向する一対のパネル面となっており、パネル体は、上側に位置するパネル体のパネル面間に、下側に隣接するパネル体が順次内嵌することで開口部を開放するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前者のものでは、閉鎖姿勢としたとき各パネル体同志のあいだに板厚分の段差が形成されてしまううえ、開放姿勢では各パネル体が見込み方向に並列しているため、開閉装置の見込みがどうしても深いものになってしまうという問題がある。一方、後者のものは、閉鎖姿勢としたときのパネル面同志の段差は小さいものにできるものの、各パネル体は、最上端に位置するパネル体の内方にパネル面同志のあいだに間隙を存した状態で順次内嵌される構成であるうえ、パネル面が見込み方向の両側に形成される構成であるので、最上端パネル体の見込み方向の寸法が大きいものになってしまうという問題がある。しかも、いずれの開閉装置も、閉鎖姿勢の状態でのパネル体は、見込方向一端部位置が見付き面に対して位置ずれした状態となるため、全体としてのパネル面が下側ほど見込み方向一方に傾斜したものになって意匠的に劣るという問題があり、ここに本発明が解決しようとする課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、複数のパネル体を、隣接する開放側パネル体の閉鎖側端に閉鎖側パネル体の開放側端が係脱自在に係止する閉鎖姿勢と、隣接するパネル体同志が見込み方向に積層する開放姿勢とに変姿して開口部の開閉をするように構成するにあたり、前記各パネル体は、開口部の開閉をするパネル面部と、該パネル面部の開放側上端縁から見込み方向一方に延出する延出面部とから構成された略L字形に形成されると共に、前記延出面部の見込方向長さは下側パネル体ほど順次短くなるように寸法設定されたものとし、該延出面部の左右方向両端部に基端部が一体的に止着され、外方に突出する先端部が下側ほど屋外側に向けて傾斜するガイドレール溝に摺動自在に内嵌される振れ止め体は、延出面部の延出先端縁部を面一状に位置合わせしたとき、該延出先端縁部からの距離が略等しくなるようにして設けられていて、パネル体の開放姿勢では、延出面部の延出先端側がガイドレール溝の傾斜方向に沿って面一状となる一方、延出基端側は上側ほど屋外側に突出して積層するパネル面部同志のあいだに所定間隙が形成され、パネル体の閉鎖姿勢では、延出面部の延出基端位置が見付き面から略等距離となり、パネル面同志で形成される閉鎖面が略面一状になるように設定されている建築用開閉装置である。
そして、このようにすることにより、パネル体の見込み方向厚さを小さくできる。
請求項2の発明は、請求項1において、隣接するパネル体同志のあいだに、少なくとも見込み方向の位置ずれを規制するずれ規制手段を設けたものとし、該ずれ規制手段は、前記延出面部の長手方向中央部の屋外側縁部に位置して切り欠かれた切り欠き孔に固定したガイドホルダと、略逆L字形をし、一側脚片が延出面部の下面に固定され、パネル面部に沿って伸長する他側脚片が前記ガイドホルダの開口に係合する状態で貫通するガイド片とで構成されている建築用開閉装置である。
これによって、各パネル体の脱落防止や振動防止を計ることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図14に示す図面に基づいて説明する。
図面において、1は躯体開口部に設けられる建築用の開閉装置であって、該開閉装置1が取り付けられる開口部上部には螺子止め等の手段により躯体パネル2が設けられており、この躯体パネル2の左右両端部に屋内側に突出する一対の取付け板2aがそれぞれ配設され、これら取付け板2aのあいだに巻取りシャフト3が軸回り方向に回動自在に支架されている。そして、取付け板2aには電動開閉機4が一体的に設けられ、該電動開閉機4の出力スプロケット4aは巻取りシャフト3の端部に一体取付けされた従動スプロケット3aにチエン伝動される設定となっている。さらに、巻取りシャフト3には軸長方向三箇所に位置して巻取りホイール5が一体的に設けられており、該巻取りホイール5にベルト体6の基端部が巻装され、前記電動開閉機4の正逆駆動に伴い、巻取りシャフト3と共に巻取りホイール5が一体回動し、ベルト体6の巻取り、巻出しがなされるように設定されている。そして、前記ベルト体6の先端部が後述するパネル体7、8、9のうち、最下端に位置する最下端パネル体7に連結され、ベルト体6の巻取り、巻出しに伴い、パネル体7、8、9による開口部の開閉がなされるが、これらは何れも従来通りの構成となっている。
尚、前記躯体パネル2は後述するパネル体7、8、9と同材質のもので形成されており、意匠的にパネル体7、8、9の延長部材となるように構成されている。
【0006】
一方、10は開口部の左右両側に設けられるガイドレールであって、該ガイドレール10は、見込み方向を向いて躯体に鉛直状に固定される一対の縦枠部10aに、凹溝状のガイド溝部10bが固定されたものに形成され、該ガイド溝10bに、後述するパネル体7、8、9の左右両側部に設けられるローラ11および振れ止め体12とが移動自在に内嵌する設定となっている。そして、前記ガイド溝10bは、縦枠部10aに対し、下側(閉鎖側)ほど屋外側に向けて傾斜する傾斜状に配されており、これによって、各パネル体7、8、9は、ベルト体6に吊持されて自重降下姿勢(垂下姿勢)となる状態を、ガイド溝10bの傾斜に沿う傾斜姿勢に姿勢矯正されて移動案内されるように設定されている。
【0007】
さて、前記パネル体7、8、9であるが、本実施の形態では上下に都合六枚のパネル体が用いられており、これら六枚のパネル体を、下端部(閉鎖側)に位置する最下端パネル体7、最上端(開放側)に位置する最上端パネル体8、そしてこれらのあいだに位置する四枚を中間パネル体9として説明する。各パネル体7、8、9は、左右方向に長い長尺体であって開口部の見付き面方向を向き、開口部を開閉するパネル面部7a、8a、9aと、該パネル面部7a、8a、9aの上端縁(開放側端縁)から見込方向一方側(屋内側)に向けて突出状に延出された延出面部7b、8b、9bとを備えた略逆L字形に折曲形成されたものになっている。ここで、各パネル体延出面部7b、8b、9bの見込み方向長さ(延出量)は、下側(閉鎖側)に位置するものほど順次短くなる(小さくなる)よう寸法設定されている。
【0008】
前記延出面部7b、8b、9bには補助板13が一体的に設けられ、該補助板13の基端縁部(前記延出面部7b、8b、9bの延出基端側に相当する端縁部)は、パネル面部7a、8a、9a位置を越えて屋外側(見込み方向他方)に突出し、該突出先端部が下方に向けて傾斜状に折曲されることで係止片13aに形成されている。また、最上端パネル体8および中間パネル体9のパネル面部8a、9aの下端部(閉鎖側端部)には、略凵字状に折返し折曲された係止受け片8c、9cが一体的に形成されており、下側に隣接するパネル体係止辺13aと係脱自在に係止するように設定されている。
尚、最下端パネル体7のパネル面部7a下端部も略凵字状に折返し折曲された折曲部7cになっており、該折曲部7cの左右両端部に、前記ローラ11を構成する支軸11aの基端部が一体的に止着されており、該ローラ11がガイドレール10に転動自在に案内されている。
そして、各パネル体7、8、9は、上側のパネル体8、9のL字形の内方に、下側のパネル体9、7が順次内嵌し、各パネル面部7a、8a、9a同志が見込み方向に積層して開口部を開放する開放姿勢と、隣接するパネル体7、8、9同志が、上側パネルの係止受け片8c、9cと下側パネル7、9の係止辺13aとを係止する状態となり、各パネル面部7a、8a、9aが見付き(間口)方向に並列して開口部を閉鎖をする閉鎖姿勢とに変姿する設定となっている。
【0009】
さらに、これらパネル体延出面部7b、8b、9bの左右方向両端部には、樹脂製部材で断面略矩形状に形成された前記振れ止め体12の基端部が一体的に止着されるが、これら振れ止め体12は、延出面部7b、8b、9b、およびこれと一体の補助板13を挟持する状態で螺着され、上下方向に所定厚Sを有したものとなるように設定されている。そして、振れ止め体12の外方に突出する先端部は、前記ガイドレールガイド溝10bに摺動自在に内嵌され、ローラ11と共に移動案内されるように設定され、これによって、各パネル体7、8、9は、ガイドレール10に対し、最下端パネル体7は上下端部を、中間パネル体9、最上端パネル体8は上端部のみをガイドされるように構成されている。
【0010】
ところで前記振れ止め体12の延出面部7b、8b、9bの見込み方向に対する形成位置は、各パネル体7、8、9毎にそれぞれ異なっており、図7に示すように、延出面部7b、8b、9bの延出先端縁部を面一状に位置合わせしたとき、該先端縁部から振れ止め体12とのあいだの距離が略等しくなるように設定されている。これによって、振れ止め体12の突出先端部が傾斜状のガイド溝10bに嵌合したとき、パネル体7、8、9の開放姿勢では、延出面部7b、8b、9bの延出先端側がガイド溝10bの傾斜方向に沿って面一状となる一方、延出基端側は上側ほど屋外側に突出するようになっており、これによって積層するパネル面部7a、8a、9a同志のあいだに所定間隙が形成され、内側に位置するパネル体係止辺13aの先端部が隣接するパネル面8a、9aに干渉することがなく、また、パネル体7、8、9の閉鎖姿勢では、延出面部7b、8b、9bの延出基端位置が見付き面から略等距離となり、パネル面7a、8a、9a同志で形成される閉鎖面が略面一状になるように設定されている。
また、前記振れ止め体12はガイド溝10bの溝幅より僅かに小さい幅に設定されており、振れ止め体12はガイド溝10b内における僅かな姿勢変姿が許容されるように設定されている。これによって、パネル体7、8、9の開閉作動の行程で、図11に示すように、振れ止め体12を支点とするパネル体7、8、9の振れ幅が規制されるように設定されている。
【0011】
また、各パネル体延出面部7b、8b、9bの長手方向(左右方向)三箇所には、前記各巻取りホイール5に巻装されたベルト体6が挿通するための貫通孔7d、8d、9dがそれぞれ補助板13を貫通する状態で穿設されている。そして、基端部が巻取りホイール5に巻装されたベルト体6の各先端部を、それぞれ対向する上側の最上端パネル体貫通孔8dから中間パネル体貫通孔9d、そして最下端パネル体貫通孔7dに順次挿通し、最下端パネル体延出面部7bの下面で抜止め状に固着することで、各パネル体7、8、9が一連状に連結されるように設定されている。
因みに、前記各貫通孔7d、8d、9dは、図7に示すように延出面部7b、8b、9bにおける見込み方向の穿設位置が各パネル体7、8、9毎に異なっており、最下端パネル体7を除く下側の貫通孔8d、9dほど延出面部7b、8b、9bの基端縁側に位置するようになっており、パネル体7、8、9が閉鎖姿勢となったとき、ベルト体6により各パネル体8、9に見込み方向の負荷が作用することを回避する設定となっている。
【0012】
また、7e、8e、9eは延出面部7b、8b、9bの長手方向中央部の屋外側縁部に位置して、係止片13aを含む状態で補助板13と共に切り欠かれた切り欠き孔であって、該切り欠き孔7e、8e、9eの孔周縁にガイドホルダ14が螺子止め等により固定されている。このガイドホルダ14は、上方に伸長する左右側片14aと、屋外側片14bとを備え、これら左右側片14aと屋外側片14bとに囲繞される部位が前記切り欠き孔7e、8e、9eに連通する開口14cに形成されている。一方、最下端パネル体7を除く各パネル体延出面部8b、9bの下面には、前記ガイドホルダ14に対向する状態で、略逆L字形のガイド片15がそれぞれ止着されている。前記ガイド片15は、一側脚片15aが延出面部8b、9bの下面に固定され、パネル面部8a、9aと略同様の長さに形成された他側脚片15bがパネル面部8a、9aに沿って伸長されている。そして他側脚片15bは、下側に隣接するパネル体7、8のガイドホルダ14の開口14cにそれぞれ係合する状態で貫通する(遊嵌する)設定となっている。そして、後述するようにパネル体7、8、9が開閉移動することに伴い、他側脚片15bはガイドホルダ14の開口14c内を係合状に移動し、他側脚片15bが、ガイドホルダ14の左右側片14a、屋外側片14b、そして切り欠き孔7e、8e、9eの屋内側縁により移動規制を受けるように設定されており、これによって、パネル体7、8、9同志の見込み方向の位置ずれと左右方向の位置ずれが規制されるよう(ずれ規制手段)に設定されている。
因みに、他側脚片15bの下端部は、パネル面部8a、9aの下端部に形成された係止受け片8c、9cに挿入して係止されるよう伸長されていて、ガイドホルダ14から外れることがないように設定されており、これによって上側パネル体8、9に対する下側パネル体9、7の開閉移動の全行程においてずれ防止ができるようになっている。尚、最上端パネル体8に設けられるガイドホルダ14には、躯体パネル2側に固定されたガイド片15の他側脚片15bが係合して最上端パネル体8のずれ規制をするが、該躯体パネル2側のガイド片他側脚片15bは、躯体パネル2の下端縁部に折返し形成され、最上端パネル体8の係止片10aが上側から係脱自在に係止するための係合受け片2bに挿入して係止されていて、該ガイド片15も最上端パネル体8のガイドホルダ14から外れることがないように設定されている。
【0013】
つぎに、各パネル体7、8、9の開閉作動について説明する。
ベルト体6が巻取られた状態では、前述したように下側のパネル体9、7が隣接する上側パネル体8、9に順次内嵌する状態で各パネル面部7a、8a、9a同志が見込み方向に並列する開放姿勢となっている。この状態では、各パネル面部7a、8a、9a同志は互いに近接対向しており、隣接するパネル体7、8、9同志の屋外側に突出する係止片13aと、屋内側に突出する係止受け片8c、9c、2bとが、各パネル体7、8、9の移動方向、つまりガイドレールの傾斜方向に対して互いに向き合う関係で位置する設定となっている。
ところで、この開放姿勢では、最下端パネル体7の延出面部7bに、中間パネル体9と最上端パネル体8の延出面部8b、9bとが順次乗り上げた状態で吊持されることになるが、これら延出面部9b、8b、7bの上面には前記振れ止め体12の上下方向の厚さSよりも厚く形成された衝撃緩衝材16が長手方向複数箇所に設けられており、図7に示すように、衝撃緩衝材16と延出面部8b、9bの下面とが当接することで上側のパネル体8、9の吊持がなされ、各延出面部7b、8b、9b同志が直接当接することがないうえ、振れ止め体12同志も直接当接することはないように設定されている。
さらに、パネル体7、8、9の長手方向略中央部に配されたガイドホルダ14の各片14a、14bの突出長さは、前記衝撃緩衝材16の厚さよりも短くなっており、前記各パネル体7、8、9の開放姿勢では、図14に示すように、各片14a、14bの突出先端がガイド片一方脚片15aや延出面部8b、9bの下面に直接当接することはない。
【0014】
この状態から、電動開閉機4が駆動してベルト体6が巻出されると、最下端パネル体7は閉鎖作動(下降作動)し、これに一体となった状態で上方のパネル体8、9も閉作動する。このとき、最上端パネル体8のガイドホルダ14には、躯体パネル2側に一体固定されたガイド片他側脚部15bが係合状に遊嵌しているため、最上端パネル体8は躯体パネル2側の他側脚部15bに沿う状態(ガイドされる状態)で閉作動することになり、見込み方向および左右方向に位置ずれすることはない。そして、最上端パネル体8の係止辺13aが前記躯体パネル2の最下端縁に形成の係止受け片2bに自動的に係止するまで下降すると、最上端パネル8の支持は、下側のパネル体延出面部9bに乗り上げることによる支持から、係止片13aが躯体パネル係止受け片2bに係止することによる支持に変り、これ以上の下降が規制される。
【0015】
前記状態からさらにベルト体6の巻出しがなされると、最上端パネル体8以外の中間パネル体9と最下端パネル体7とが一体に下降し、そして、最上端パネル8に隣接する中間パネル体9の係止片13aが最上端パネル8の係止受け片8cに係止することで、前記中間パネル体9の支持が係止片13aと係止受け片8cとの係止による支持に変り、該中間パネル体9のこれ以上の下降が規制される。そして、この閉鎖行程において、前記中間パネル体9のガイドホルダ14が、最上端パネル体8に設けられたガイド片他側脚部15bに係合状に遊嵌しているため、中間パネル体9は他側脚部15bにガイドされる状態で下降することになって見込み方向および左右方向に位置ずれすることがない。
このように、各パネル体7、8、9は、上側のパネル体8、9、7から順に、係止辺13aを上側に隣接する係止受け片8c、9cに自動的に係止するようにして順次下降規制されながら開口部を閉鎖し、最下端パネル体7が上側の中間パネル体9の係止受け片9cに係合して開口部の閉鎖がなされることで全閉状態となるが、この状態では、各パネル体延出面部7b、8b、9bの延出先端側位置はガイドレールガイド溝10bに沿う傾斜状となる一方で、延出基端側位置は前述したように、見付き面から等距離となり、各パネル体パネル面部7a、8a、9aで形成される閉鎖面が床面に対して略垂直状の面一状態となるように設定されている。因みにこの全閉状態において、最下端パネル体7の下端部はローラ11により位置規制されている。
【0016】
これに対し、ベルト体6の巻取り作動がなされると、各パネル体7、8、9の開放作動(上昇作動)がなされる。まず、ベルト体6の巻き取りにより最下端パネル体7が上昇すると、最下端パネル体7の係止辺13aと、これに隣接する中間パネル体9の係止受け片9cとの係合が自動的に解除される。この状態からさらに最下端パネル体7が上昇すると、最下端パネル体7の衝撃緩衝材16が隣接する中間パネル体9の延出面部9bに当接し、そして該当接された中間パネル体9が最下端パネル体7の上動により上方に持ち上げられることで、該中間パネル体9の係止辺13aとこの上方に隣接する中間パネル体9の係止受け片9cとの係止が自動的に解除され、そして上昇する。このようにして、ベルト体6を巻取ることで、最下端パネル体7、上側に隣接する中間パネル体9、そして最上端パネル体8が、順次係止辺13aと係止受け片9c、8cとの係止を解除しながら上昇し、開放姿勢となるように設定されている。
【0017】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、開閉装置1は、図示しない開閉操作具の操作をすると、ベルト体6の巻取り、巻出しがなされ、各パネル体7、8、9による開閉作動がなされるが、この場合に、各パネル体7、8、9はパネル面部7a、8a、9aと延出面部7b、8b、9bとにより略L字形に形成されている。このため、各パネル面部7a、8a、9aを見込み方向に並列する開放姿勢では、上側パネル体8、9のL字形の内方に下側パネル体9、7を順次内装することで積層状の収納ができることになって、延出面部7b、8b、9b同志が見込み方向に単純に並列して見込みを深くしないようにできるうえ、ガイドレール10についても一つのガイド溝10bでよいものになって、構造の簡略化を計ることができる。しかも、このものでは、延出面部7b、8b、9bの延出先端側がガイドレールガイド溝10bのガイド方向に沿って略面一状に形成されている。このため、開放姿勢におけるパネル体7、8、9の見込み深さは、従来の延出面部の両端部にパネル面部を形成したものの略半分でよいことになって、見込み幅が小さいような建築物の開口部であっても開閉装置1を設けることができる。
【0018】
さらにこのものでは、ガイドレール10のガイド溝10bが傾斜状に形成され、ガイド溝10bに支持される延出面部7b、8b、9bの部位、つまり振れ止め体12の配設位置を下側のものほど延出基端側に位置させたので、ガイドレール10に沿ってパネル体7、8、9を閉鎖姿勢にしたとき、パネル体延出面部7b、8b、9bの延出基端位置が見付き面から等距離となって、パネル面部7a、8a、9aによって形成される面部が床面に対し略垂直状の面一状態とすることができる。この結果、従来の、パネル面部同志のあいだに大きな段差ができたり、パネル面部が下側ほど見込み方向一方に向けて傾斜してしまうことがなくなって、意匠的にも優れたものにできる。
【0019】
また、このものでは、隣接するパネル体同志のあいだは常時ガイドホルダ14とガイド片15が係合状に遊嵌された状態となっているので、開閉作動の途中で、隣接するパネル体7、8、9同志の係止辺13aと係止受け片2b、8c、9cとの係止が解除されて、下端部が支持を受けない吊持状態になったとしても、ガイドホルダ14とガイド片15とが係合しており、これによって少なくとも見込み方向のずれ規制がなされることになって、パネル体7、8、9同志が振動したり、不用意に外れて落下してしまうようなこともない(脱落防止)。
しかも、隣接パネル体7、8、9同志は、閉鎖姿勢で互いに係止する係止片13aと係止受け片2b、8c、9cとが、開放姿勢となったときは開閉作動方向に対向する位置関係となっているので、開閉作動に伴う係止が確実になるという利点がある。
【0020】
さらには、ベルト体6は、各パネル体8、9の延出面部8b、9bに穿設の貫通孔8d、9dを挿通する状態で最下端パネル体7に連結する構成としたので、最下端パネル体7を吊持するためのベルト体6を各パネル体8、9の外れ止め部材としてだけでなく、落下防止部材や振動防止部材として兼用できる。
【0021】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されることは勿論なく、図15の第二の実施の形態に示すように、横方向を向いた開口部に設けることもできる。この場合に、開閉方向両端部位置を、閉鎖側を僅かに下位置となるようにして傾斜させておくことで、前記第一の実施の形態と同様の開閉機構を用いて、パネル体7、8、9の自重を利用した開閉作動を行うことができる。
一方、前記第一の実施の形態と同様の上下方向を向く開口部に、パネル体を左右方向に開閉するように設けることもでき、この場合では、パネル体の自重降下機能がないので、閉鎖側端のパネル体に、エンドレスの吊持体を設け、該吊持体の正逆移動をさせることで、パネル体の開閉を行うことができる。そしてこの場合には、閉鎖側パネル体がこれに隣接するパネル体を係止する状態で閉鎖側に引き出す構成となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】開閉装置の全体背面図である。
【図2】図2(A)、(B)はそれぞれパネル体の閉鎖姿勢における側面図、開放姿勢における側面図である。
【図3】図3(A)、(B)、(C)はそれぞれ最下端パネル体の平面図、図3(A)におけるX−X断面図、図3(A)におけるY−Y断面図である。
【図4】図4(A)、(B)、(C)はそれぞれ上側パネル体の平面図、図4(A)におけるX−X断面図、図4(A)におけるY−Y断面図である。
【図5】パネル体の閉鎖姿勢における一部側面図である。
【図6】パネル体の開放姿勢における一部側面図である。
【図7】各パネル体の振れ止め体位置、ベルト体貫通孔位置を説明する側面図である。
【図8】パネル体のガイド状態を説明する平面図である。
【図9】図9(A)、(B)はそれぞれガイドレールの正面図、側面図である。
【図10】図10(A)、(B)はそれぞれガイドレールの斜視図、断面図である。
【図11】パネル体のガイド状態を示す一部断面図である。
【図12】パネル体のずれ規制手段を説明する側面図である。
【図13】パネル体のずれ規制手段を説明する斜視図である。
【図14】パネル体のずれ規制手段部における開閉作動を説明する側面図である。
【図15】第二の実施の形態の開閉装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 開閉装置
2 躯体パネル
3 巻取りシャフト
4 電動開閉機
5 巻取りホイール
6 ベルト体
7 最下端パネル体
7a パネル面部
7b 延出面部
8 最上端パネル体
9 中間パネル体
10 ガイドレール
10b ガイド溝
11 ローラ
12 振れ止め体
13 補助板
14 ガイドホルダ
14a 左右側片
15 ガイド片
15b 他側脚片
16 衝撃緩衝材
Claims (2)
- 複数のパネル体を、隣接する開放側パネル体の閉鎖側端に閉鎖側パネル体の開放側端が係脱自在に係止する閉鎖姿勢と、隣接するパネル体同志が見込み方向に積層する開放姿勢とに変姿して開口部の開閉をするように構成するにあたり、前記各パネル体は、開口部の開閉をするパネル面部と、該パネル面部の開放側上端縁から見込み方向一方に延出する延出面部とから構成された略L字形に形成されると共に、前記延出面部の見込方向長さは下側パネル体ほど順次短くなるように寸法設定されたものとし、該延出面部の左右方向両端部に基端部が一体的に止着され、外方に突出する先端部が下側ほど屋外側に向けて傾斜するガイドレール溝に摺動自在に内嵌される振れ止め体は、延出面部の延出先端縁部を面一状に位置合わせしたとき、該延出先端縁部からの距離が略等しくなるようにして設けられていて、パネル体の開放姿勢では、延出面部の延出先端側がガイドレール溝の傾斜方向に沿って面一状となる一方、延出基端側は上側ほど屋外側に突出して積層するパネル面部同志のあいだに所定間隙が形成され、パネル体の閉鎖姿勢では、延出面部の延出基端位置が見付き面から略等距離となり、パネル面同志で形成される閉鎖面が略面一状になるように設定されている建築用開閉装置。
- 請求項1において、隣接するパネル体同志のあいだに、少なくとも見込み方向の位置ずれを規制するずれ規制手段を設けたものとし、該ずれ規制手段は、前記延出面部の長手方向中央部の屋外側縁部に位置して切り欠かれた切り欠き孔に固定したガイドホルダと、略逆L字形をし、一側脚片が延出面部の下面に固定され、パネル面部に沿って伸長する他側脚片が前記ガイドホルダの開口に係合する状態で貫通するガイド片とで構成されている建築用開閉装置。
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JP15404999A JP3595931B2 (ja) | 1999-06-01 | 1999-06-01 | 建築用開閉装置 |
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