JP3595589B2 - 血圧監視装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、カフの圧迫による負担をそれほどかけないで生体の血圧値を監視する血圧監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
生体の血圧値を連続的に監視するに際しては、生体の一部に巻回されたカフを有する自動血圧測定装置を用い、その自動血圧測定装置による血圧測定を所定の周期で繰り返し開始させて血圧値を測定する場合が多い。しかし、このような場合には、血圧監視の精度を高めるために測定間隔を短くすると、カフの生体に対する圧迫頻度が高くなるので大きな負担を生体に強いる欠点がある。
【0003】
これに対し、生体の一部に装着されたカフを所定値に加圧し、そのカフに発生する圧力振動である脈波を検出し、その脈波の大きさに基づいて血圧値を推定することにより血圧監視を行う装置が提案されている。たとえば、特開昭61−103432号公報や特開昭60−241422号公報に記載されたものがそれである。
【0004】
【発明が解決すべき課題】
しかしながら、上記従来の血圧監視装置では、生体への負担を軽減するために可及的にカフの圧力を低く設定すると、血圧値の変化に対応した脈波振幅の変化が現れ難く、充分な血圧監視精度が得られない場合があった。すなわち、カフから得られる脈波振幅は、所定の正常時血圧値においてたとえば図6の実線に示す脈波振幅の包絡線のようにカフの圧力に対して変化するが、血圧値が低下すると図6の一点鎖線に示す脈波振幅の包絡線のように変化する性質があることから、図6のPK に示すように比較的低く設定したカフの圧力で脈波振幅を検出する場合には、血圧値の変化に対する振幅の変化が少ないので、そのような低い設定圧PK にて血圧監視する場合には、充分な精度が得られなかったのである。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、生体にそれほどの負担を強いることなく比較的高い精度で血圧監視が可能な血圧監視装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、生体の一部に巻回されたカフの圧迫圧力を変化させることによりその生体の血圧値を監視する血圧監視装置であって、(a) 前記カフの圧迫圧力を所定の変化割合で増加させる圧迫圧力制御手段と、(b) その圧迫圧力制御手段によりカフの圧迫圧力が増加させられる期間においてそのカフに逐次発生する脈波の振幅を算出する脈波振幅算出手段と、(c) その脈波振幅算出手段により既に算出された脈波振幅が、その脈波振幅算出手段により新たに算出された脈波振幅の大きさを基準としてそれよりも所定割合より小さい値に設定された判断基準値以下であるか否かに基づいて、上記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧を最低血圧値候補圧として決定する最低血圧値候補圧決定手段と、(d) その最低血圧値候補圧決定手段により最低血圧値候補圧として決定された回数が予め設定された判断基準値に到達したことに基づいて、前記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧を監視最低血圧値として決定する監視最低血圧値決定手段とを、含むことにある。
【0007】
【作用】
このようにすれば、圧迫圧力制御手段によりカフの圧迫圧力が増加させられる期間においてそのカフに逐次発生する脈波の振幅が脈波振幅算出手段により算出され、最低血圧値候補圧決定手段においては、その脈波振幅算出手段により既に算出された脈波振幅が、その脈波振幅算出手段により新たに算出された脈波振幅の大きさを基準としてそれよりも所定割合より小さい値に設定された判断基準値以下であるか否かに基づいて、上記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧が最低血圧値候補圧として決定される。そして、監視最低血圧値決定手段においては、その最低血圧値候補圧決定手段により最低血圧値候補圧として決定された回数が予め設定された判断基準値に到達したことに基づいて、前記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧が監視最低血圧値として決定される。
【0008】
【発明の効果】
したがって、本発明の血圧監視装置によれば、生体の最低血圧値よりも数拍程度に対応するカフ圧増加分だけ高い値までカフの圧迫圧力を増加させるだけで監視最低血圧値が決定されることから、この監視最低血圧値に基づいて比較的高い精度で血圧監視が行われると同時に、カフの圧迫圧力によってそれほど生体に負担を強いることがない。
【0009】
ここで、好適には、前記圧迫圧力制御手段は、カフの圧迫圧力を段階的に昇圧させるものであり、前記脈波振幅算出手段は、カフの圧迫圧力が一定である期間に発生した脈波の振幅を算出する。このようにすれば、カフの圧迫圧力が増加させられる状態において、カフの圧迫圧力が一定である期間に発生した脈波は、カフの圧迫圧力の増加に起因する周波数成分を含まないように容易に弁別されるので、その脈波振幅が正確に算出され、血圧監視精度が高められる利点がある。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の一実施例である血圧監視装置を図面に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1において、生体の上腕などを圧迫するためにそれに巻回されるカフ10は、ゴムシート或いはビニールシートのような弾性膜などにより構成された膨張袋10aが伸縮不能な腕帯10b内に収容されることにより構成されている。このカフ10の膨張袋10aは、圧力センサ12、空気ポンプ14、圧力制御弁16と空気配管18を介して接続されている。
【0012】
上記圧力センサ12は、たとえば半導体圧力検出素子を備えたものであり、カフ10内の圧力を検出し、その圧力を表す圧力信号SPをローパスフィルタ20およびバンドパスフィルタ22へ供給する。ローパスフィルタ20は、圧力信号SPに含まれる直流成分を弁別してカフ10の圧力(静圧)Pc を取り出すものであり、カフ圧信号SKとしてA/D変換器24へ出力する。また、バンドパスフィルタ22は、圧力信号SPに含まれるたとえば1乃至10Hzの周波数成分を弁別して脈波成分を取り出し、脈波信号SMとしてA/D変換器24へ出力する。生体の上腕などに巻回されるカフ10には、動脈の脈動に基づいて心拍に同期した圧力変動が発生するのである。
【0013】
上記バンドパスフィルタ22は、脈波検出手段として機能するものであり、血圧測定のためのカフ10の圧力の徐速圧力変化(2乃至3mm/Hg )中において心拍に同期してカフ10に発生する圧力振動すなわち脈波振幅をモーションアーチファクトノイズなどのノイズの影響なく取り出すことを目的とする比較的狭い周波数特性を備えている。なお、上記A/D変換器24には、上記2種類の入力信号を時分割するマルチプレクサが含まれており、それら2種類の入力信号を並列的にA/D変換する機能を備えている。
【0014】
演算制御装置26は、CPU28、RAM30、ROM32、出力インターフェース34、表示用インターフェース36を含む所謂マイクロコンピュータであり、CPU28は、A/D変換器24から入力された信号を、RAM30の一時記憶機能を利用しつつ、予めROM32に記憶されたプログラムに従って処理し、出力インターフェース34を介して空気ポンプ14および圧力制御弁16を駆動制御するとともに、表示用インターフェース36を介して表示器38を駆動制御する。この表示器38には、多数の画素によって数値や波形を表示できる画像表示板が備えられるとともに、必要に応じてインクによって紙面上に数値および波形を表示できる印字機が備えられる。本実施例では、上記空気ポンプ14および圧力制御弁16が後述の圧迫圧力制御手段52に対応している。
【0015】
モード切替スイッチ40は、血圧測定モードと連続血圧監視モードとを切り替えるために操作されるものであり、血圧測定モードまたは血圧監視モードを指令する信号を選択的にCPU28に供給する。また、起動/停止スイッチ42は、その押圧操作毎に起動および停止を交互に指令する信号をCPU28に供給する。
【0016】
図2は、上記演算制御装置26の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図の血圧監視装置は、モード切換スイッチ40の操作によって血圧測定モードが選択された場合には、圧迫圧力制御手段52によってカフ10の圧迫圧力が生体の最高血圧値以上まで昇圧させられる昇圧過程或いはその後の降圧過程においてカフ10の圧迫圧力が2乃至3mmHg/sec程度で徐速変化させられたときに得られる一連の脈波の振幅An (nは整数)の大きさの変化に基づいて生体の血圧値を測定する所謂オシロメトリック式の血圧測定手段50を備えている。この血圧測定手段50は、予め設定された測定周期毎に、また後述の監視血圧異常判定手段60により生体の血圧値の異常な変化が判定されたときにも血圧測定を直ちに実行する。
【0017】
上記圧迫圧力制御手段52は、血圧監視モードが選択されているときには、所定の監視周期毎にカフ10の圧迫圧力を予め設定された変化割合で増加させる。脈波振幅算出手段54は、圧迫圧力制御手段52によりカフ10の圧迫圧力が増加させられる期間においてカフ10において脈拍に同期して逐次発生する圧力振動である脈波の振幅Am (mは整数)をそれぞれ算出する。最低血圧値候補圧決定手段56は、脈波振幅算出手段54により既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)が、その脈波振幅算出手段54により新たに算出された脈波振幅Am (m=i)の大きさを基準としてそれよりも所定割合Rだけ小さい値に設定された判断基準値Aa 〔=Am ×(1−R)、但しRは1より小さい値〕以下であるか否かに基づいて、上記既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)の脈波発生時のカフ圧を最低血圧値候補圧Pckとして決定する。監視最低血圧値決定手段58は、上記最低血圧値候補圧決定手段56により最低血圧値候補圧Pckとして決定された回数Nが予め設定された判断基準値NO に到達したことに基づいて、上記既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)の脈波発生時のカフ圧Pckを監視最低血圧値MBPDIA として決定する。
【0018】
監視血圧異常判定手段60は、上記監視最低血圧値決定手段58により決定された監視最低血圧値MBPDIA に基づいて、生体の血圧の急激な低下などの血圧異常を判定し、監視血圧の異常が発生した場合には、前記血圧測定手段50を起動させてカフ10による血圧測定を開始させる。
【0019】
図3は、上記演算制御装置26の制御作動を説明するフローチャートであり、図4は、図3の血圧監視ルーチンを詳しく示す図である。
【0020】
図3のステップ(以下、ステップを省略する)S1では、血圧測定或いは血圧監視の起動が操作されたか否かが起動/停止スイッチ42からの信号に基づいて判断される。このS1の判断が否定された場合には待機させられるが、肯定された場合にはS2において、モード切換スイッチ40により血圧監視モードが選択されているか否かが判断される。血圧測定モードが選択されている場合はそのS2の判断が否定されるので、前記血圧測定手段50に対応するS3の血圧測定ルーチンが実行されることにより、カフ10を用いた血圧測定が実行されて、最高血圧値BPSYS 、最低血圧値BPDIA 、平均血圧値BPMEANがそれぞれ測定されるとともに、圧力制御弁16が開かれてカフ10が急速に排気されてカフ10による圧迫が解消される。そして、S4において、それらの測定値がRAM30にそれぞれ記憶され且つ表示器38に数字表示される。
【0021】
上記S3の血圧測定ルーチンでは、たとえば、空気ポンプ14および圧力制御弁16の作動によりカフ10が速やかに昇圧させられて、カフ圧Pc が予め設定された目標圧Pcmたとえば180mmHgに到達させられた後、空気ポンプ14が停止され且つ圧力制御弁16の開度が制御されることによりカフ10の徐速排気が開始され、カフ圧が血圧測定に適した速度、たとえば2乃至3mmHg/秒にて徐々に降圧させられる。そして、この徐速降圧過程において良く知られたオシロメトリック方式の血圧値決定アルゴリズムにより血圧値が決定されるのである。すなわち、脈波振幅が増加する過程において脈波振幅が急激に変化した時点のカフ圧が最高血圧値BPSYS として決定され、最大脈波振幅が発生した時点のカフ圧が平均血圧値BPMEANとして決定され、脈波が減少する過程において脈波振幅が急激に変化した時点のカフ圧が最低血圧値BPDIA として決定されるのである。
【0022】
前記モード切換スイッチ40により血圧監視モードが選択されている場合はS2の判断が肯定されるので、S5において、前回に監視最低血圧値MBPDIA が求められてからの経過時間が、たとえば数分乃至十数分程度に予め設定された監視周期に到達したか否かが判断される。このS5の判断が否定された場合は待機させられるが、肯定された場合は、S6においてたとえば図4に示す血圧監視ルーチンが実行される。
【0023】
図4のS6−1では、前記バンドパスフィルタ22により弁別された脈波が入力されたか否かが判断される。このS6−1の判断が否定された場合は本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合は、S6−2において、カフ10の圧力Pc が予め設定された上昇圧ΔPc だけ上昇させられた後、前記脈波振幅算出手段54に対応するS6−3において、脈波振幅Am が算出され、且つRAM30の所定領域においてカフ圧Pc と共に記憶される。このS6−2およびS6−3が繰り返し実行される結果、カフ圧Pc が図5に示すように上記の上昇圧ΔPc だけ段階的に増加させられて所定速度で昇圧させられるとともに、カフ圧Pc が一定の平坦部分において得られた脈波の脈波振幅Am が算出され且つそれが順次記憶されるのである。
【0024】
次いで、S6−4において、上記S6−3において前回のサイクル以前に既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)が、今回のサイクルにおいてS6−3により新たに算出された脈波振幅Am (m=i)の大きさを基準としてそれよりも所定割合Rたとえば30%(R=0.3)だけ小さい値に設定された判断基準値Aa (=0.7Am )以下である場合には、上記既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)の脈波発生時のカフ圧が最低血圧値候補圧Pckとして判定される。すなわち、カフ10の圧力が上昇させられる過程では、上記脈波振幅Am はカフ圧Pc が平均血圧値BPMEANに到達するまでは図5に示すように破線に沿って上昇する性質があることから、たとえば、S6−3において算出された脈波振幅がA2 であると、それ以前に算出された脈波振幅A1 と比較されるが、脈波振幅A1 が(A2 ×0.7)より大きいときには、その脈波振幅A1 の発生時のカフ圧Pc1は最低血圧値候補圧Pckとして判定されないのである。今回の脈波振幅がA3 乃至A5 の場合も同様であり、図5では判定結果が×印にて示されている。
【0025】
前回のサイクル以前に既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)が、今回のサイクルにおいてS6−3により新たに算出された脈波振幅Am (m=i)の大きさを基準としてそれよりも所定割合R(たとえばR=0.3)だけ小さい値に設定された判断基準値Aa (=0.7Am )より小さい場合は、上記前回のサイクル以前に既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)の脈波が発生したときのカフ圧Pc が最低血圧値候補圧PckとしてRAM30の所定の記憶領域に記憶される。図5に示すように、今回のサイクルにおいて算出された脈波振幅がA6 である場合において、前回のサイクルにおいて算出された脈波振幅A5 の大きさがA6 ×0.7以下であると、その脈波振幅A5 の脈波が発生したカフ圧Pc5が最低血圧値候補圧Pckとして判定されることから、上記S6−4の判断が肯定される。今回の脈波振幅がA7 乃至A8 の場合も同様であり、図5では判定結果が○印にて示されている。
【0026】
このため、続くS6−5においては、上記のようにして判定されたカフ圧Pc5が最低血圧値候補圧Pckとして決定され、RAM30の所定の記憶領域において記憶される。上記S6−4およびS6−5は、前記最低血圧値候補圧決定手段56に対応している。なお、S6−4においては、一度でも最低血圧値候補圧Pckとして判定されなかった脈波振幅は判定対象から外されている。
【0027】
続くS6−6では、最低血圧値候補圧Pckとして判定された回数Nが予め設定された判断基準回数NO 以上となったカフ圧Pc が存在するか否かが判断される。この判断基準回数NO は、監視最低血圧値MBPDIA を決定するために予め実験的に求められた値であり、前記上昇圧ΔPc が15mmHg程度の一定値である場合には「3」程度の値とされる。
【0028】
最低血圧値候補圧Pckとして判定された回数Nが予め設定された判断基準回数NO 以上となったカフ圧Pc が存在しない場合は上記S6−6の判断が否定されるので、本ルーチンが終了させられる。しかし、たとえば図5において今回のルーチンにおいて算出された脈波振幅がA8 である場合は、脈波振幅A5 の脈波を発生させたカフ圧Pc5が最低血圧値候補圧Pckとして判定された回数Nが3回となるので、上記S6−6の判断が肯定される。このため、S6−7において、最低血圧値候補圧Pckとして3回判定された上記カフ圧Pc5が監視最低血圧値MBPDIA として決定される。本実施例では、上記S6−6およびS6−7が前記監視最低血圧値決定手段58に対応している。そして、続くS6−8では、監視最低血圧値MBPDIA の表示値が更新される。
【0029】
以上のようにして監視最低血圧値MBPDIA が決定されると、S7において監視停止操作が行われたか否かが、起動/停止スイッチ42からの信号に基づいて判断される。このS7の判断が肯定された場合は、前記S1以下が再び実行されるが、否定された場合は、前記監視血圧異常判定手段60に対応するS8において監視血圧の異常が発生したか否かが判断される。たとえば、監視最低血圧値MBPDIA の移動平均値に対する変化量或いは変化率が予め設定された判断基準値を超えた場合には、生体の血圧値が急激に低下したことなどを示す監視血圧の異常と判定される。
【0030】
上記S8の判断が否定された場合は、前記S5以下が繰り返し実行されることにより血圧監視が続行される。しかし、上記S8の判断が肯定された場合は、前記血圧測定手段50に対応するS9において前記S3と同様のカフ10による血圧測定が実行された後、S10において血圧測定値BPSYS 、BPMEAN、BPDIA が表示される。
【0031】
上述のように、本実施例によれば、血圧監視モードでは、圧迫圧力制御手段52に対応するポンプ14および圧力制御弁16によりカフ10の圧迫圧力が増加させられる期間において、そのカフ10に逐次発生する脈波の振幅Am が脈波振幅算出手段54に対応するS6−3により算出され、最低血圧値候補圧決定手段56に対応するS6−4およびS6−5では、既に算出された脈波振幅Am (m<=i−1)が、新たに算出された脈波振幅Am (m=i)の大きさを基準としてそれよりも所定割合Rだけ小さい値に設定された判断基準値以下であるか否かに基づいて、上記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧Pc が最低血圧値候補圧Pckとして決定される。そして、監視最低血圧値決定手段58に対応するS6−6およびS6−7においては、最低血圧値候補圧Pckとして決定された回数Nが予め設定された判断基準値NO に到達したことに基づいて、前記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧Pc が監視最低血圧値MBPDIA として決定される。このように、本実施例は、カフ圧Pc が増加させられる過程で発生する脈波の脈波振幅Am において、脈波の最大振幅Amax より一定割合Rだけ小さい振幅Amax ×(1−R)以下の振幅を有する脈波発生時のカフ圧は最低血圧値BPDIA ではない点、および真の最低血圧値BPDIA はカフ圧増加流においてその振幅点が移動しない点に着目して構成されたものである。
【0032】
したがって、本実施例の血圧監視装置によれば、生体の最低血圧値BPDIA よりも数拍程度に対応するカフ圧増加分だけ高い値までカフの圧迫圧力を増加させるだけで監視最低血圧MBPDIA が決定されることから、この監視最低血圧値MBPDIA に基づいて比較的高い精度で血圧監視が行われると同時に、カフの圧迫圧力によってそれほど生体に負担を強いることがない。
【0033】
また、本実施例では、圧迫圧力制御手段52は、カフ10の圧迫圧力を所定の上昇圧ΔPc だけ上昇させた後一定に保持するようにして、段階的に昇圧させる一方、脈波振幅算出手段54は、カフ10の圧迫圧力が一定である期間に発生した脈波の振幅Am を算出する。このため、カフ10の圧迫圧力が増加させられる状態において、カフ10の圧迫圧力が一定である期間に発生した脈波は、カフ10の圧迫圧力の増加に起因する周波数成分を含まないように容易に弁別されるので、その脈波振幅Am が正確に算出され、血圧監視精度が高められる利点がある。
【0034】
また、本実施例では、監視血圧異常判定手段60に対応するS8において、監視最低血圧値MBPDIA の異常が判定されると、自動的にカフ10による血圧測定がS9において実行されるので、生体異常時における正確な血圧値が速やかに得られ、医療処置が迅速となる利点がある。
【0035】
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0036】
たとえば、前述の実施例では、血圧監視モードにおいてカフ10の圧迫圧力Pc が段階的に所定速度で上昇させられていたが、所定速度で連続的に昇圧させられても差支えない。
【0037】
また、前述の実施例の上昇圧ΔPc は一定値であってもよいが、カフ10の圧力Pc に応じて変化させられる値であってもよい。
【0038】
また、前述の実施例のS6−4における所定割合Rは、S3における血圧測定時において得られた脈波列の変化状態に基づいて決定された値であってもよい。この場合には、生体毎に最適の値が用いられ得る。
【0039】
また、前述の実施例のS6−6における判断基準値NO は、S3における血圧測定時において得られた脈波列の変化状態に基づいて決定された値であってもよい。この場合でも、生体毎に最適の値が用いられ得る。
【0040】
また、前述の実施例では、カフ10を用いた血圧測定は、血圧測定モードが選択された状態において起動/停止スイッチ42が操作されたとき、或いは監視血圧異常が判定されたときに実行されるように構成されていたが、予め設定された周期で実行されるようにしてもよい。
【0041】
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血圧監視装置の一実施例の構成を説明するブロック線図である。
【図2】図1の演算制御回路の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図3】図1の演算制御回路の制御作動の要部を説明するフローチャートである。
【図4】図3の血圧監視ルーチンを説明するフローチャートである。
【図5】図4の制御作動によって変化させられるカフの圧力を説明するタイムチャートである。
【図6】血圧値の変化に対して変化する脈波の振幅値を結ぶ包絡線を説明する図である。
【符号の説明】
10:カフ
22:バンドパスフィルタ(脈波検出手段)
50:血圧測定手段
52:圧迫圧力制御手段
54:脈波振幅算出手段
56:最低血圧値候補圧決定手段
58:監視最低血圧値決定手段
60:監視血圧異常判定手段
Claims (2)
- 生体の一部に巻回されたカフの圧迫圧力を変化させることにより該生体の血圧値を監視する血圧監視装置であって、
前記カフの圧迫圧力を所定の変化割合で増加させる圧迫圧力制御手段と、
該圧迫圧力制御手段によりカフの圧迫圧力が増加させられる期間において該カフに逐次発生する脈波の振幅を算出する脈波振幅算出手段と、
該脈波振幅算出手段により既に算出された脈波振幅が、該脈波振幅算出手段により新たに算出された脈波振幅の大きさを基準としてそれよりも所定割合より小さい値に設定された判断基準値以下である場合には、該既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧を最低血圧値候補圧として決定する最低血圧値候補圧決定手段と、
該最低血圧値候補圧決定手段により最低血圧値候補圧として決定された回数が予め設定された判断基準値に到達したことに基づいて、前記既に算出された脈波振幅の脈波発生時のカフ圧を監視最低血圧値として決定する監視最低血圧値決定手段と
を、含むことを特徴とする血圧監視装置。 - 前記圧迫圧力制御手段は、カフの圧迫圧力を段階的に昇圧させるものであり、前記脈波振幅算出手段は、カフの圧迫圧力が一定である期間に発生した脈波の振幅を算出するものである請求項1の血圧監視装置。
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