JP3595306B2 - ヘッドサスペンションアッセンブリおよびこれを備えた磁気ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘッドICを備えたヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えた磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磁気ディスク装置は、ケース内に配設された磁気ディスクと、磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータと、磁気ディスクに対して情報のリード/ライトを行う磁気ヘッドを含んだヘッドサスペンションアッセンブリと、を備えている。
【0003】
ヘッドサスペンションアッセンブリは、磁気ヘッドが形成されたスライダと、このスライダを支持したサスペンションと、このサスペンションを支持したアームと、を有している。サスペンションおよびアーム上には配線パターンが固定され、スライダはこの配線上に接着固定されているとともに、磁気ヘッドは配線パターンに電気的に接続されている。
【0004】
そして、ヘッドサスペンションアッセンブリは軸受組立体によって回動自在に支持され、ボイスコイルモータによってヘッドサスペンションアッセンブリを回動させることにより、磁気ヘッドは磁気ディスク上の任意の位置に移動することができる。
【0005】
近年、磁気ヘッドとしてMRヘッドが広く用いられている。しかし、このMRヘッドは静電気に対して非常に弱く、磁気ヘッドのアッセンブリ工程や磁気ディスク装置の製造工程において取り扱いに注意が必要となる。静電気対策として、静電気放電に伴う過大電流の経路を何らかの方法で絶縁することが有効であり、その1つの方法として、磁気ヘッドとヘッドサスペンションアッセンブリの電極端子との間にヘッドICを実装することが注目されている。例えば、特開平11−273044号公報にはヘッドICを実装したヘッドサスペンションアッセンブリが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、ヘッドICにアンプの他、ライトドライバ等を組み込んで機能性を向上することが考えられているが、この場合、熱による悪影響が生じる。すなわち、通常、磁気ディスク装置の動作時、ヘッドICから発生した熱はサスペンション、アーム等を介して放熱される。しかしながら、ヘッドICにライトドライバ等を組み込んだ場合、ヘッドICからの発熱が増大し、この熱によりヘッドサスペンションが変形してしまう恐れがある。そして、ヘッドサスペンションが変形すると、磁気ヘッドを適切に支持することが困難となり、誤動作の原因となる。
【0007】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、ヘッドICからの熱によるサスペンション等の変形を防止したヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えた磁気ディスク装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の態様に係るヘッドサスペンションアッセンブリは、アームと、アームに固定された基端部を有し、アームから延出したサスペンションと、上記アームおよびサスペンションの基端部に貫通形成された開口部と、絶縁層間に挟まれた配線パターンを有し、上記アームおよびサスペンション上に設けられているとともに上記開口部に対向して延びたトレースと、上記サスペンションおよびアームと反対側に位置した上記トレースの外面上に実装され、上記サスペンションの先端部に位置したヘッドと、上記トレースの上記外面上に取り付けられ、少なくとも上記開口部と対向して延びた放熱板と、上記開口部内に設けられているとともに上記トレースの配線パターンに電気的に接続されたヘッドICと、を備え、上記トレースは、貫通形成され上記開口部に連通しているとともに上記放熱板に対向した開口を有し、上記ヘッドICは、上記開口を介して上記放熱板に熱的に接続されていることを特徴としている。
【0009】
また、この発明の他の態様に係る磁気ディスク装置は、磁気ディスクと、上記磁気ディスクを支持および回転駆動する駆動部と、上記磁気ディスクに対して情報の記録再生を行う磁気ヘッドを支持した請求項1ないし10のいずれか1項に記載のヘッドサスペンションアッセンブリと、上記ヘッドサスペンションアッセンブリを磁気ディスクに対して回動自在に支持した軸受部と、を備え、上記ヘッドサスペンションアッセンブリの放熱板は、上記磁気ディスクの表面と対向する側に設けられていることを特徴としている。
【0010】
上記のように構成されたヘッドサスペンションアッセンブリおよび磁気ディスク装置によれば、装置の動作時、ヘッドICから発生した熱は、トレースに設けられた放熱板に伝達され、この放熱板から外部に放熱される。そのため、ヘッドICの熱を効率良く逃がすことができ、熱によるサスペンション等の変形を防止可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照しながら、この発明の実施の形態に係るヘッドサスペンションアッセンブリを備えた磁気ディスク装置として、ハードディスクドライブ(以下、HDDと称する)について詳細に説明する。
【0012】
図1に示すように、HDDは、上面の開口した矩形箱状のケース12と、複数のねじによりケースにねじ止めされてケースの上端開口を閉塞する図示しないトップカバーと、を有している。
【0013】
ケース12内には、記録媒体として例えば2枚の磁気ディスク16と、この磁気ディスク16を支持および回転駆動するスピンドルモータ18と、磁気ディスク16に対して情報のリード/ライトを行なう後述の磁気ヘッドをそれぞれ備えた複数のヘッドサスペンションアッセンブリ20と、これらのヘッドサスペンションアッセンブリ20を磁気ディスク16に対して回動自在に支持した軸受部としての軸受組立体22と、ヘッドサスペンションアッセンブリ20を回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)24と、磁気ヘッドが磁気ディスクの最外周に移動した際、磁気ヘッドを磁気ディスクから離間した位置に保持するランプロード機構25と、基板ユニット21と、が設けられている。
【0014】
また、ケース12の底壁外面には、基板ユニット21を介してスピンドルモータ18、VCM24、および磁気ヘッドの動作を制御する図示しないプリント回路基板がねじ止めされている。
【0015】
各磁気ディスク16は、直径65mm(2.5インチ)に形成され、上面および下面に磁気記録層を有している。磁気ディスク16は、スピンドルモータ18の図示しないハブに同軸的に嵌合されているとともにクランプばね17により保持されている。そして、2枚の磁気ディスク16は、スピンドルモータ18によって所定の速度で回転駆動される。
【0016】
図2ないし図4に示すように、各ヘッドサスペンションアッセンブリ20は、アーム26およびサスペンション28を備えている。サスペンション28は、その基端がアーム26の先端にスポット溶接あるいは接着により固定され、アームから延出している。アーム26は、例えば、SUS304等のステンレス系の材料により、板厚0.3mm程度の薄い平板状に形成され、その基端には円形の透孔30が形成されている。サスペンション28は、板厚100μm以下の細長い板ばねにより構成されている。また、アーム26の先端部には、アームおよびサスペンション28を貫通したほぼ矩形状の開口部50が形成されている。なお、サスペンション28は、アーム26と同一の材料によりアームと一体に形成されていてもよい。
【0017】
ヘッドサスペンションアッセンブリ20は、サスペンション28およびアーム26上に固定されたトレース32と、このトレース上に実装されたスライダ34およびヘッドIC37と、を備えている。
【0018】
トレース32は、ステンレスからなる裏打ち板と、この裏打ち板上に形成されているとともに配線パターンを有した中継用のFPC(以下、中継FPCと称する)と、を有し、細長い帯状に形成されている。そして、トレース32は、サスペンション28よびアーム26の内、磁気ディスク16と対向する側の表面上に固定され、サスペンション28の先端からアーム26の中途部まで延びている。トレース32の基端部に設けられた半田付けパッド部35は、アーム26から外方に延出している。更に、トレース32の外面、つまり、磁気ディスク16と対向する側の表面上には、例えば、銅で形成されヘッドIC37から発生した熱を放熱する放熱板36が設けられている。この放熱板36は、トレース32とほぼ同一の幅に形成され、例えば、サスペンション28の中間部からアーム26の中間部に亘って、トレース32上を延びている。
【0019】
トレース32の中継FPCは、後述するように、複数の導体線を有した配線パターンを備え、各導体線には磁気ヘッドを接続するためのパッド部、およびヘッドIC37を接続するためのパッド部がそれぞれ設けられている。また、トレース32の半田付けパッド部35はトレース32の接続端部を構成するもので、導体線に対応した数の電極パッドを有している。この半田付けパッド部35は、図1に示すように、基板ユニット21から延出したメインFPC19に接続される。
【0020】
一方、スライダ34は、トレース32の磁気ディスク16と対向する表面(第2主面)上に実装されサスペンション28の先端部に支持されている。スライダ34の先端面には、電磁変換素子としての磁気ヘッド15が形成されている。磁気ヘッド15の電極は、中継FPCの配線パターンに設けられたパッド部に、例えば、BGG(ゴールド・ボール・ボンディング)に代表される超音波接合により接続される。
【0021】
スライダ34は、サスペンション28の板ばねとしての機能により磁気ディスク16方向に加圧されている。また、HDDの動作時、スライダ34は、磁気ディスク16の回転によって発生する空気圧により、磁気ヘッド15を磁気ディスク表面からほぼ一定距離だけ浮上させる役割を有している。また、磁気ヘッド15としては、再生(リード)用のMR素子(磁気抵抗効果素子)と、記録(ライト)用の薄膜ヘッドと、を有した複合分離型の磁気ヘッドが用いられている。
【0022】
アンプ、ライトドライバ等が組み込まれたヘッドIC37は、トレース32のサスペンションおよびアームと対向する表面(第1主面)上に実装され、サスペンション28の基端部に支持されている。そして、このヘッドIC37は、サスペンション28およびアーム26に形成された開口部50内に収納されている。
【0023】
図5に示すように、トレース32は、ステンレスからなる裏打ち板51がサスペンション28およびアーム26表面に接触した状態で、サスペンションおよびアーム上に固定されている。トレース32を構成する中継FPC52は、裏打ち板51上に形成されポリイミド等からなる第1絶縁層54aと、絶縁層上に形成された導体層からなる配線パターン43と、配線パターンに重ねて形成された第2絶縁層54bと、を有している。また、放熱板36は、トレース32の外面、つまり、第2絶縁層54bの外面上に固定されている。
【0024】
一方、アーム26およびサスペンション28に貫通形成された開口部54は、ほぼ矩形状に形成され、ヘッドICよりも大きな平面積を有している。そして、トレース32は、この開口部54上を横切るようにアーム26およびサスペンション28上に固定されている。
【0025】
ヘッドIC37が実装される部分において、トレース32の裏打ち板51および第1絶縁層54aにはヘッドIC37よりも平面積の大きな第1開口58aが形成され開口部50に連通している。また、配線パターン43および第2絶縁層54bには、ヘッドIC37よりも平面積が大きく、かつ、第1開口58aよりも小さな第2開口58bが形成され、第1開口の内側に位置している。これにより、配線パターン43の一部は第1開口58a内に露出している。また、放熱板36は、第2開口58bの外端、つまり、磁気ディスク16側の端を塞ぐように設けられている。
【0026】
そして、ヘッドIC37は第1および第2開口58a、58b内に配置され、その裏面全体、つまり、複数の電極40が設けられている面と反対側の面全体が、伝熱性を有した接着材42により、放熱板36に固定されている。ヘッドIC37の各電極40は、例えばワイヤ44を介して配線パターン43のパッド部に接続されている。
【0027】
なお、ヘッドIC37は、厚さ0.05〜0.5mmのベアチップにより構成されている。そして、ヘッドIC37の外面全体は、開口部50、第1および第2開口58a、58bに流し込まれた封止材46によって覆われている。封止材46としては、例えば、アンダーフィルと呼ばれる絶縁性および伝熱性に優れた樹脂が用いられている。ここで、封止材46は、ヘッドIC37からの熱をアーム26側へ逃がせるように、開口部50内でアーム26に接触して充填されている。
【0028】
上記のように構成されたヘッドサスペンションアッセンブリ20は、軸受組立体22のハブをアーム26の透孔30に挿通することにより、軸受組立体に取り付けられている。また、トレース32の半田付けパッド部35は、基板ユニット21から延出したメインFPC19に接続されている。これにより、磁気ヘッド15およびヘッドICは、配線パターン56を介してHDDの基板ユニット21に電気的に接続されている。そして、ヘッドサスペンションアッセンブリ20をVCM24によって軸受組立体の回りで回動させると、サスペンション28の先端部に支持された磁気ヘッド15が、ほぼ磁気ディスク16の半径方向に沿って移動され、磁気ディスク上の所望のトラックと対向する。この状態で、磁気ディスク16に対して情報の記録、再生が可能となる。
【0029】
以上のように構成されたヘッドサスペンションアッセンブリおよびHDDによれば、HDDの動作時、ヘッドIC37から発生した熱は、接着材42を介して放熱板36に伝達される。ここで、放熱板36は磁気ディスク16と対向して位置していることから、高速で回転する磁気ディスク表面に生じる空気流により空冷され、効率良く熱を逃がすことができる。また、ヘッドIC37から発生した熱の一部は、封止材46を介してアーム26に放散され、アームから外部に放熱される。従って、ヘッドICの熱を一層効率良く放熱することができる。これにより、ライトドライバ等が組み込まれ発熱量の多いヘッドIC37を実装した場合でも、サスペンション28等が過度に加熱されるこがなく、熱によるこれらの変形を防止することができる。
【0030】
また、ヘッドIC37を磁気ディスク16表面と反対側に設け、同時に、サスペンション28およびアーム26に形成された開口部50内に配置することにより、HDDに大きな衝撃が作用した場合でも、ヘッドIC37と磁気ディスク16との衝突を防止することができる。この構成に加えて、ヘッドIC37は封止材46によって覆われていることから、ヘッドICをベアチップにより構成し欠け等が発生した場合でも、この欠けが磁気ディスク16上に落下することを防止できる。
【0031】
更に、ヘッドIC37は開口部50内に配置されているため、HDDの組み立て作業時、ヘッドICが邪魔とならず組み立て効率が向上するとともに、ヘッドIC37と組み立て治具等とが接触することがなく、ヘッドICの損傷を確実に防止することができる。通常、アーム26は、アーム自体の厚さ0.25〜0.35mmに、サスペンションの厚さを加えた厚さを有しているため、このアームに形成された開口部50内にヘッドICを収納配置する場合、ヘッドICと磁気ディスク表面との隙間に影響を与えることなく、ヘッドICとして0.2〜0.30mm厚のICを用いることが可能となる。従って、ヘッドICの製造性が改善されるとともに、ダイシングの際の欠陥発生を低減することが可能となる。その結果、製造コストの低減および信頼性の向上を図ることが可能なヘッドサスペンションアッセンブリを得ることができる。
【0032】
次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。図6に示すように、本実施の形態によれば、ヘッドIC37は、サスペンション28およびアーム26に貫通形成された開口部50内に収納されている。この開口部50は、ヘッドICよりも大きなほぼ矩形状の平面積を有している。そして、トレース32は、この開口部54上を横切るようにアーム26およびサスペンション28上に固定されている。
【0033】
ヘッドIC37が実装される部分において、トレース32の裏打ち板51および中継FPC52にはヘッドIC37よりも平面積の小さな開口58が貫通形成されている。裏打ち板51および第1絶縁層54aには複数の小さな開口60が形成され、開口58の周囲に位置している。これらの開口60は、配線パターン43の接続パッド部と対向して位置し、これらの接続パッド部は開口60を介して開口部50内に露出している。また、放熱板36は、開口58の外端、つまり、磁気ディスク16側の端を塞ぐように設けられている。
【0034】
開口部50内に収納されたヘッドIC37は、その裏面、つまり、複数の電極40が設けられている面と反対側の面が裏打ち板51に接触した状態で、かつ、開口58を覆った状態で、トレース32上に配置されている。そして、ヘッドIC37は、開口58内に充填された接着材62を介して放熱板36に固定されている。接着材62としては、伝熱性に優れた接着材を用いている。また、ヘッドIC37の各電極40は、例えばワイヤ44により開口60を介して配線パターン43の接続パッド部に接続されている。
他の構成は上述した第1の実施の形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0035】
上記のように構成された第2の実施の形態によれば、HDDの動作時、ヘッドIC37から発生した熱は、接着材62を介して放熱板36に伝達される。そして、放熱板36は、高速で回転する磁気ディスク表面に生じる空気流により空冷され、効率良く熱を逃がすことができる。従って、発熱量の多いヘッドIC37を実装した場合でも、サスペンション28等が過度に加熱されるこがなく、熱によるこれらの変形を防止することができる。その他、第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
また、第2の実施の形態によれば、ヘッドIC37と放熱板36との間には、トレース32の一部が残っているため、ヘッドIC実装部分の機械的強度を向上することができる。
なお、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ヘッドIC37の外面全体を絶縁性および伝熱性に優れた樹脂等の封止材で覆う構成としてもよい。
【0037】
この発明は上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、図7に示すように、トレース32は、裏打ち板を省略し、中継FPC52のみで構成してもよい。
あるいは、裏打ち板51および中継FPC52を有したトレース32を、中継FPCがアーム26およびサスペンション28の表面と接触するように設け、裏打ち板を放熱板として兼用する構成としてもよい。
【0038】
更に、図8に示すように、ヘッドIC37は、その表面、つまり、電極が設けられている面がトレース32側に位置するように実装されていてもよい。この場合、裏打ち板51および第1絶縁層54aには複数の小さな開口64が形成され、これらの開口64は、配線パターン43の接続パッド部と対向して位置している。そして、ヘッドIC37の電極は、例えばハンダボールからなるバンプ66を対応する開口64内に配置し、配線パターン43の接続パッド部へハンダ付けすることにより、トレース32上に実装されている。また、トレース32の外面上には、つまり、磁気ディスクと対向する面上には、上述した実施の形態と同様の放熱板36が固定されている。
【0039】
上記構成においても、ヘッドIC37から発生した熱を、トレース32を介して放熱板36に伝達し、この放熱板36から効率良く外部に逃がすことができる。従って、発熱量の多いヘッドIC37を実装した場合でも、サスペンション28等が過度に加熱されるこがなく、熱によるこれらの変形を防止することができる。
その他、上述した各実施の形態において、エッチング等により、放熱板36の外面に凹凸を形成してもよく、この場合、放熱板の表面積が増大し放熱性向上を図ることができる。また、放熱板の材料、接着材の材質等は上述した実施の形態に限定されることなく、必要に応じて選択可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、ヘッドICからの熱を効率良く放熱し、熱によるサスペンション等の変形を防止したヘッドサスペンションアッセンブリ、およびこれを備えた磁気ディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係るヘッドサスペンションアッセンブリを備えたHDDを示す斜視図。
【図2】上記ヘッドサスペンションアッセンブリの第2主面側を示す斜視図。
【図3】上記ヘッドサスペンションアッセンブリの第1主面側を示す斜視図。
【図4】上記ヘッドサスペンションアッセンブリの断面図。
【図5】上記ヘッドサスペンションアッセンブリのヘッドIC実装部分を拡大して示す断面図。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係るヘッドサスペンションアッセンブリのヘッドIC実装部分を拡大して示す断面図。
【図7】この発明の変形例に係るヘッドサスペンションアッセンブリのヘッドIC実装部分を拡大して示す断面図。
【図8】この発明の他の変形例に係るヘッドサスペンションアッセンブリのヘッドIC実装部分を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
15…磁気ヘッド
16…磁気ディスク
20…ヘッドサスペンションアッセンブリ
26…アーム
28…サスペンション
32…トレース
37…ヘッドIC
42、62…接着材
43…配線パターン
46…封止材
50…開口部
52…中継FPC
58a…第1開口
58b…第2開口
58、60、64…開口
Claims (11)
- アームと、
アームに固定された基端部を有し、アームから延出したサスペンションと、
上記アームおよびサスペンションの基端部に貫通形成された開口部と、
絶縁層間に挟まれた配線パターンを有し、上記アームおよびサスペンション上に設けられているとともに上記開口部に対向して延びたトレースと、
上記サスペンションおよびアームと反対側に位置した上記トレースの外面上に実装され、上記サスペンションの先端部に位置したヘッドと、
上記トレースの上記外面上に取り付けられ、少なくとも上記開口部と対向して延びた放熱板と、
上記開口部内に設けられているとともに上記トレースの配線パターンに電気的に接続されたヘッドICと、を備え、
上記トレースは、貫通形成され上記開口部に連通しているとともに上記放熱板に対向した開口を有し、上記ヘッドICは、上記開口を介して上記放熱板に熱的に接続されているヘッドサスペンションアッセンブリ。 - 上記トレースの開口は上記ヘッドICよりも大きな平面積を有し、
上記ヘッドICは上記開口内に配置され、伝熱性を有する接着材により上記放熱板に固定されている請求項1に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。 - 上記ヘッドICは、電極が設けられた表面と、この表面の反対側に位置した裏面とを有し、上記裏面が上記放熱板と対向した状態で上記放熱板上に固定されている請求項2に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。
- 上記トレースの開口は、上記アーム側に位置しているとともに上記ヘッドICよりも大きな平面積を有し、上記配線パターンの一部を上記開口部内に露出させた第1開口と、上記第1開口の内側に位置しているとともに上記第1開口よりも小さく且つ上記ヘッドICよりも大きな平面積を有した第2開口と、を含み、
上記ヘッドICは上記第1および第2開口内に配置され、上記ヘッドICの電極は上記第1開口を通して上記配線パターンに接続されている請求項3に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。 - 上記トレースの開口は、上記ヘッドICよりも小さな平面積を有し、
上記ヘッドICは上記開口を覆った状態で上記トレース上に実装され、上記開口内に充填された伝熱性を有する接着材を介して上記放熱板に固定されている請求項1に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。 - 上記ヘッドICは、電極が設けられた表面と、この表面と反対側に位置した裏面とを有し、上記裏面が上記トレースと対向した状態でこのトレース上に実装されている請求項5に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。
- 上記トレースは、上記開口部に連通しているとともに上記配線パターンの一部を露出させた複数の開口を有し、上記ヘッドICの電極は上記開口を通して上記配線パターンに接続されている請求項6に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。
- 上記トレースは、上記絶縁層上に設けられた金属の裏打ち板を備え、上記裏打ち板が上記サスペンションおよびアームに接触した状態で配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。
- 上記ヘッドICはベアチップにより形成され、このヘッドICの外面は、上記開口部に充填された伝熱性を有する封止材により覆われている請求項1ないし8のいずれか1項に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。
- 上記放熱板は、凹凸に形成された外面を有している請求項1ないし9のいずれか1項に記載のヘッドサスペンションアッセンブリ。
- 磁気ディスクと、
上記磁気ディスクを支持および回転駆動する駆動部と、
上記磁気ディスクに対して情報の記録再生を行う磁気ヘッドを支持した請求項1ないし10のいずれか1項に記載のヘッドサスペンションアッセンブリと、
上記ヘッドサスペンションアッセンブリを磁気ディスクに対して回動自在に支持した軸受部と、を備え、
上記ヘッドサスペンションアッセンブリの放熱板は、上記磁気ディスクの表面と対向する側に設けられている磁気ディスク装置。
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