JP3594741B2 - 車両のウィンドレギュレータ装置及びその組立方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、車両のドアガラスを昇降させるウィンドレギュレータ装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
ウィンドレギュレータ装置の一種として、ドアパネルに固定されるベース部材に、一端部にドリブンギヤを有するリフトアームを枢着するとともに、このドリブンギヤに噛み合うピニオンを有するモータユニットを固定するタイプが知られている。モータユニットのピニオンを回転駆動すると、リフトアームが揺動し、その他端部に支持されているウィンドガラスが昇降する。
【0003】
このウィンドレギュレータ装置は、ピニオンとドリブンギヤとの噛合異常(バックラッシュ)が原因で、昇降動作の際に異音が発生することがあった。特に、バックラッシュが大きくなると、『コロコロ』という異音が大きくなる。異音の原因は、ピニオンとドリブンギヤの隙間が大きくなると、両者の歯がスムーズに噛み合わず一部が衝突して異音が発生すると考えられている。
この異音は従って、構成部品の寸法精度、組立精度を上げることにより理論的には解消できるが、コストアップとなり量産品においては実際的でない。
【0004】
特開平5−295947号公報は、モータユニットをドリブンギヤ側に付勢することでバックラッシュをなくす装置を提案しているが、付勢手段の分だけ構成が複雑になり、コストアップとなる。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、より簡単な構造でドリブンギヤとピニオンとの噛合異常及びそれに起因する異音の発生を防止できる車両のウィンドレギュレータ装置及びその組立方法を得ることを目的とする。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、従来、ピニオンを有するモータユニットは、モータユニットとしてベース部材上に位置決めされていて、ピニオンの位置は、モータユニットを介して間接的に規制されているに過ぎず、これが噛合異常の原因の一つであるとの認識の元に完成されたものである。
【0007】
本発明は、装置の態様によると、ドアパネルに固定されるベース部材;ウィンドガラスに固定されたウィンドブラケット;一端部にこのウィンドブラケットとの係合部を有し、上記ベース部材に枢着軸で枢着されたリフトアーム;このリフトアームの他端部に一体に設けられた、枢着部を中心とするドリブンギヤ;及びこのドリブンギヤに噛み合うピニオンを有し、ベース部材に固定されるモータユニット;を備えた車両のウィンドレギュレータ装置において、ピニオンの軸部とベース部材の一方と他方に、モータユニットをベース部材に固定する際に共通の位置決め部材に係合して、該ベース部材に対するピニオン軸部を決定するピニオン位置決め手段を設けたことを特徴としている。
【0008】
本発明は、方法の態様によると、ドアパネルに固定されるベース部材;ウィンドガラスに固定されたウィンドブラケット;一端部にこのウィンドブラケットに接続され、ベース部材に揺動軸を中心に回動自在に支持されたリフトアーム;このリフトアームの他端部に一体に設けられたドリブンギヤ;及びこのドリブンギヤに噛み合うピニオンを有し、ベース部材に固定されるモータユニット;を備えた車両のウィンドレギュレータ装置において、ピニオンの軸部とベース部材の一方と他方に、共通の位置決め部材に係合して該ベース部材に対するピニオン軸部の位置を定める位置決め手段を設け、この位置決め手段によりピニオンの位置を定めた状態で、モータユニットを上記ベース部材上に固定することを特徴としている。
【0009】
ピニオン位置決め手段は、例えばピニオンの軸部に穿設した軸孔と、ベース部材にこの軸孔位置に対応させて穿設した位置決め孔とから構成することができる。この位置決め孔と軸孔には、モータユニットをベース部材に固定する際に位置決めピンが挿入される。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1に示すように、車両ドアパネル11の内面には、固定ベース12が固定されており、この固定ベース12に、リフトアーム13が枢着軸14で回動自在に枢着されている。リフトアーム13には、その一端部に、枢着軸14を中心とするドリブンギヤ(セクタギヤ)15が溶接結合されており、他端部には、ウィンドブラケット16内に転動自在に嵌まるローラ17が回転自在に支持されている。ウィンドブラケット16は、ウィンドガラス18の下縁に略水平に固定された直線状のレール部材である。
【0011】
リフトアーム13には、ドリブンギヤ15とローラ17の中間部分に、軸20でイコライザアーム21が枢着されており、このイコライザアーム21の図1の上端部には、ウィンドブラケット16に嵌まるローラ22が回動自在に枢着されている。イコライザアーム21の図1の下端部には、別にローラ23が枢着されており、このローラ23は、車両ドアパネル11の内面に固定される姿勢維持レール24に転動自在に嵌まっている。姿勢維持レール24は、その一端部をリフトアーム13と同軸に枢着軸14に支持させ、他端固定部25を車両ドアパネル11の内面に固定するものである。26は、ローラ23の姿勢維持レール24における一方の転動範囲を規制するストッパである。
【0012】
以上の構造のウィンドレギュレータ装置は、リフトアーム13とイコライザアーム21が略X字状をなすことから、Xアーム式と呼ばれ、リフトアーム13を枢着軸14を中心に揺動させると、ウィンドブラケット16(ウィンドガラス18)が図1に実線で示す閉位置と鎖線で示す開位置との間を移動する。
【0013】
固定ベース12には、リフトアーム13に枢着軸14を中心とする揺動運動を与えるためのモータユニット30が固定されている。モータユニット30は、ドリブンギヤ15に噛み合うピニオン31を有するもので、3本の固定ねじ32で固定ベース12に固定されている。モータユニット30は、図4に示すように、モータ30Mの回転を減速機構を介してピニオン31に伝達するもので、ユニット化されている。
【0014】
ピニオン31は、図3に示すように、モータユニット30から突出しており、その突出側の一面の軸部に、軸孔31aが穿設されている。一方、固定ベース12には、このモータユニット30を受け入れる凹部12aが形成されていて、この凹部12aに、ピニオン31の固定ベース12上での正確な位置を決定する、軸孔31aと同一径の位置決め孔33が穿設されている。固定ベース12には、この位置決め孔33と、枢着軸14を挿通する軸孔34とが、高い寸法精度(軸間距離)で形成されている。固定ベース12には、固定ねじ32を挿通するためのフランジ12bが形成されており、このフランジ12bには、固定ねじ32より十分大径のねじ挿通孔35が穿設されている。
【0015】
上記構成の本装置は、次のようにして組み立てる。固定ベース12の凹部12aにモータユニット30のピニオン31を載せ、3つのフランジ12bのねじ挿通孔35にそれぞれ固定ねじ32を挿通し、モータユニット30側の雌ねじ座39に若干量ねじ込んで仮止めする。この状態では、モータユニット30は固定ベース12上で若干量移動できる。
【0016】
このモータユニット30の仮止め状態において、固定ベース12の凹部12aに形成されている位置決め孔33と、ピニオン31の軸孔31aとに渡らせて、位置決めピン(パイロットピン)40を挿通する。すると、固定ベース12上のピニオン31の位置、特に軸孔34との相対位置は正確に定まる。この状態で、3本の固定ねじ32を締めて本固定する。一方、固定ベース12の軸孔34には、枢着軸14を挿通して、ドリブンギヤ15を溶接固定したリフトアーム13を枢着する。ドリブンギヤ15の歯15aは、正しく枢着軸14を中心とする円弧上に位置するように溶接されている。位置決め孔33と軸孔34の位置は、正確に定められているので、以上のように、固定ベース12上のピニオン31の位置を正確に決定した上でモータユニット30を固定ベース12上に固定することにより、ピニオン31とドリブンギヤ15とを正しく噛み合わせ、バックラッシュを除くことができる。位置決めピン40は、モータユニット30の固定作業の終了後、抜去する。固定ベース12と姿勢維持レール24は、その後、固定ベース12の固定部36及び姿勢維持レール24の固定部25を介して、車両ドアパネル11内面に固定される。
【0017】
図示実施形態では、ウィンドガラス18に傾きが生じないようにするために、イコライザアーム21を用いたが、ウィンドガラス18を別の昇降ガイドでガイドする場合には、このイコライザアームを省略することができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、車両のウィンドレギュレータ装置のドリブンギヤとピニオンとの噛合異常を簡単な構造で防止でき、よって噛合異常に起因する異音の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両のウィンドレギュレータ装置の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のII矢視図である。
【図3】モータユニットの取付状態を示す要部の拡大断面図である。
【図4】モータユニット単体の図3のIV矢視図である。
【符号の説明】
11 車両ドアパネル
12 固定ベース
12a ピニオン受け入れ凹部
13 リフトアーム
14 枢着軸
15 ドリブンギヤ
16 ウィンドブラケット
17 22 23 ローラ
18 ウィンドガラス
20 軸
21 イコライザアーム
24 姿勢維持レール
30 モータユニット
30M モータ
31 ピニオン
31a 軸孔
32 固定ねじ
33 位置決め孔
34 軸孔
35 ねじ挿通孔
39 雌ねじ座
40 位置決めピン
Claims (4)
- ドアパネルに固定されるベース部材;
ウィンドガラスに固定されたウィンドブラケット;
一端部にこのウィンドブラケットとの係合部を有し、上記ベース部材に枢着軸で枢着されたリフトアーム;
このリフトアームの他端部に一体に設けられた、上記枢着部を中心とするドリブンギヤ;及び
このドリブンギヤに噛み合うピニオンを有し、上記ベース部材に固定されるモータユニット;
を備えた車両のウィンドレギュレータ装置において、
上記ピニオンの軸部とベース部材の一方と他方に、上記モータユニットを上記ベース部材に固定する際に共通の位置決め部材に係合して、該ベース部材に対するピニオン軸部の位置を決定するピニオン位置決め手段を設けたことを特徴とする車両のウィンドレギュレータ装置。 - 請求項1において、ピニオン位置決め手段は、ピニオンの軸部に穿設した軸孔と、ベース部材にこの軸孔位置に対応させて穿設した位置決め孔とからなり、この位置決め孔と軸孔には、モータユニットをベース部材に固定する際に上記共通の位置決め部材である位置決めピンが挿入される車両のウィンドレギュレータ装置。
- ドアパネルに固定されるベース部材;
ウィンドガラスに固定されたウィンドブラケット;
一端部にこのウィンドブラケットに接続され、上記ベース部材に揺動軸を中心に回動自在に支持されたリフトアーム;
このリフトアームの他端部に一体に設けられたドリブンギヤ;及び
このドリブンギヤに噛み合うピニオンを有し、上記ベース部材に固定されるモータユニット;
を備えた車両のウィンドレギュレータ装置において、
上記ピニオンの軸部とベース部材の一方と他方に、共通の位置決め部材に係合して該ベース部材に対するピニオン軸部の位置を定める位置決め手段を設け、
この位置決め手段によりピニオンの位置を定めた状態で、上記モータユニットを上記ベース部材上に固定することを特徴とする車両のウィンドレギュレータ装置の組立方法。 - 請求項3において、ピニオン位置決め手段は、ピニオンの軸部に穿設した軸孔と、ベース部材にこの軸孔位置に対応させて穿設した位置決め孔とからなり、この位置決め孔と軸孔に渡らせて上記共通の位置決め部材である位置決めピンを挿入した状態で、モータユニットをベース部材に固定する車両のウィンドレギュレータ装置の組立方法。
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