JP3593888B2 - シート機構 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートの前後方向に設けられたレール上を移動可能な足載せ台を有し、特に足載せ台の取扱いが容易なシート機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用シートなどには、長時間の着座姿勢をより快適なものにするために、人が直接座るシートと、脚をある程度伸ばした状態で座ることを可能とするための足載せ台とが組み合わされたシート機構が、従来から種々提案されている。図9は、そのようなシート及び足載せ台からなるシート機構の一従来例を示した図である。
【0003】
このシート機構では、レール121上を移動可能なシート101と、同様にレール121上を移動可能な足載せ台111とから構成されている。シート101は、2本のレール121を跨ぐようにシートレッグ102が立設され、その上にシートクッション103が固定され、リクライニング可能な背もたれ104が取り付けられている。そして、このようなシート101の下にはシートレッグ102で挟まれた収納スペース105が形成されている。
一方、足載せ台111は、レール121に沿って移動可能であり、使用しない場合にシート101下の収納スペース105内に納められるように構成されている。その足載せ台111は、レール121上を移動可能とする走行ローラを備えた可動台112と、その可動台112に回転自在に軸支されたオットマン114と、そのオットマン114の前端に回転自在に軸支された足の裏を当てるためのフットレスト116とで構成されている。
【0004】
従って足載せ台111を使用する際には、着座者は、図示するようにオットマン114を回動させて後傾姿勢にするとともに、フットレスト116を回動させて前方へ振り出す。これによりオットマン114に脹脛を載せ、フットレスト116には足の裏を載せることができる。
そして、収納の際には、着座者がフットレスト116を回動させてオットマン114にフットレスト116を重ねた後、更にオットマン114を回動させてオットマン114を可動台112上に倒伏した状態にする。そこで、このように収納可能な高さにした足載せ台111をレール121上をスライドさせて引き寄せ、シート101下の収納スペース105内に収納する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、このような従来のシート機構の場合、シート101前方に設置した足載せ台111のセッティングは座った者が自ら行わねばならず、取扱いに面倒な点があった。特に、足載せ台111使用後の収納時には、オットマン114の使用状態がシート101方向にせり上がって傾いているので、そのままの状態でレール121上を滑らせてしまったのでは、シート101に当たってしまい収納することができない。
そのために着座者は、足載せ台111の収納に際して面倒な作業を強いられることとなる。即ち、着座者は、先ず前方に振り出されたフットレスト116を前傾姿勢になって持ち、それを引き寄せるように手前側に回転させてオットマン114に重ねる。次いで着座者は、更にシート101下の収納スペース105に入るように、オットマン114とフットレスト116を回転させて可動台112上に倒伏させる。
【0006】
そこで、本発明は、かかる問題点を解消すべく、取扱いが容易な足載せ台を有するシート機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のシート機構は、シートクッションの下に収納スペースを有するシートと、そのシート下のフロアに前後方向に敷設されたレールと、そのレール上を移動可能に設けられ、レール上を移動することにより前記シートの収納スペース内に収納可能な足載せ台とを有するものであって、前記足載せ台は、前記レール上を移動可能に設けられた可動台と、その可動台に回転自在に軸支され、所定角度に後傾姿勢として着座者の脹脛を載せることが可能な使用状態と倒伏方向に回動した収納状態とを取り得るオットマンと、該オットマンの前端に回転自在に軸支され、着座者の足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンを使用状態に回動させるフットレストと、そのオットマンを倒伏方向に常時付勢する付勢部材とを有することを特徴とする。
よって、本発明のシート機構では、シートに座った着座者がフットレストを足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンが後傾姿勢の使用状態になる。さらに、着座者がオットマンに掛けた足を下ろすと、それまで、着座者の足の重さで使用状態にあったオットマンが付勢部材の付勢力によって旋回して、自動的に収納可能な状態になる。
そのため、着座者は、そのまま足載せ台をシートクッション下の収納スペースへ入れることができ、足載せ台の取扱いが容易となる。
【0008】
また、本発明のシート機構は、前記フットレストを前記オットマンに重なる方向に常時付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする。
よって、本発明のシート機構では、シートに座った着座者がフットレストに掛けた足を下ろすと、それまで、着座者の足の重さで使用状態にあったオットマン及びフットレストが付勢部材の付勢力によって回転して、自動的に足載せ台がシートクッション下の収納スペースへ入れることができる状態になり、足載せ台の取扱いが容易となる。
【0009】
また、本発明のシート機構は、付勢部材により付勢されて回転する前記オットマンまたは前記フットレストの回転速度を調節するための抵抗部材を有することを特徴とする。
よって、本発明のシート機構では、付勢部材の付勢力によって収納可能な状態にまで回転するオットマンまたはフットレストの回転速度が緩やかなため、足を下ろした途端にフットレストが戻って着座者が驚くようなこともない。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のシート機構にかかる一実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態のシート機構も前記従来例で示した図9のシート機構と同様に、シートと足載せ台の組み合わせからなるものである。その使い方としては、足載せ台がレールに沿って前後に移動可能であって、未使用時にはシートクッション下の収納スペースに収納され、使用時にはレールに沿って引き出して足を掛け脹脛を載せ、足の裏を掛けるものである。
このように従来のものと機能が類似するが、本シート機構の特徴は、収納時の取扱いが容易な足載せ台の提供にあり、以下その足載せ台を中心に説明する。
【0011】
図1は、第1実施の形態の足載せ台1を示した斜視図である。本実施の形態のシート機構における足載せ台1は、前記従来例のものと同様にレール8,8上に直接載せられた可動台2と、その可動台2に対して回転自在に軸支されたオットマン4と、そのオットマン4の前端に回転自在に軸支されたフットレスト5とを備えている。
更に、本実施の形態では、後述するようにオットマン4とフットレスト5を常時回転方向に付勢する付勢部材を備えている。
【0012】
次に、この足載せ台1を構成する主要な部材について説明する。図2は、足載せ台1を構成するフレーム構造を示した斜視図である。また、図3及び図4は、このフレームを示した側面図であり、図3は使用時、図4は収納時の状態を示している。
左右一対の支持フレーム12,12は、2本のレール8,8内を転動する走行ローラ11,11…を持っており、レール8,8に沿って移動できるように構成されている。支持フレーム12,12には連結フレーム13,13がネジ止めされ、その連結フレーム13,13に対して前記回転支持フレーム3,3が回転自在に軸支されている。
そして、一対の連結フレーム13,13にはロッド14が固定され、支持フレーム12,12、連結フレーム13,13及びロッド14よりなる基礎フレームと、これを覆うカバー30とで可動台2が構成されている。
オットマン4は、この基礎フレームに対して回転自在に軸支された左右一対の回転支持フレーム3,3と、両回転支持フレーム3,3を連結するロッド15,16と、両回転支持フレーム3,3の上部とロッド15,16を覆うパッド41とで構成されている。
【0013】
この回転支持フレーム3,3を軸支する回転軸17,17は外側に突設され、回転支持フレーム3,3は、そこに設けられたトーションスプリング18によって常時矢印A側へ付勢力が働くよう構成されている。
また、ロッド14が、連結フレーム13,13を貫いて突設され、その突出端部が、回転支持フレーム3,3の回転を制限するストッパとしての機能を果たしている。そのため、図4に示すように回転支持フレーム3,3は、トーションスプリング18によって可動台2側に倒伏する方向に付勢され、オットマン4が略水平となる停止位置に保たれるよう構成されている。即ち、この足載せ台1は、トーションスプリング18の付勢力にて回転支持フレーム3,3が倒された状態となっている場合を通常時の形態とするものである。
【0014】
一方、フットレスト5は回転支持フレーム3,3の前端に、回転自在に軸支された左右一対の補助フレーム6,6と、その両補助フレーム6,6の先端を連結するフットレストバー51とで構成されている。
そして、この補助フレーム6,6の回転中心側には顎部6a,6aが形成され、それが回転支持フレーム3,3に固定されたストッパ用のロッド19の先端部に下方から当たって回転が制限され、オットマン4が図2及び図3で示すような後傾姿勢の使用状態で位置決めされるように構成されている。
【0015】
ここで、図2に示したフレーム構造を矢印X方向から見た一部斜視図を図5に示す。図示するように支持フレーム12の内側には、一つの走行ローラ11の回転軸にロック板21が揺動自在に軸支されている。ロック板21は、その下端部にレール8,8内に突設されたロックピン25,25(図3,4参照)にはまり込む切欠部21aが形成され、上端部には支持フレーム12に形成された孔を交差する折曲げ部21bが形成されている。
また、両方の連結フレーム13,13の内側には、ブラケット22が揺動軸23を中心に揺動自在に軸支され、更に同軸上に2個の支持孔22a,22aが形成されている。そして、そのブラケット22には、支持孔22a,22aを貫通して、略コの字形状のロック操作レバー20がはめ込まれている(図5参照)。従って、ロック操作レバー20は、ブラケット22と一体にそのブラケット22の揺動軸23を中心に揺動するよう構成されている。
【0016】
ロック操作レバー20は、その先端部がロック板21の折曲げ部21bに対して上方から当てられている。そして、そのロック操作レバー20は、不図示の弾性材によって折曲げ部21bから離れる方向に付勢され、通常ロック板21は、その切欠部21aがロックピン25,25にはまり込む状態になっている。
また、図2及び図5に示すように、両支持フレーム12,12には、外側に走行ローラ11,11…が軸支されるとともに、レール8,8の壁面に摺接するガタ止め防止用の樹脂からなるスライダ27が固設されている。
【0017】
次に、このような構成からなる足載せ台1を有するシート機構の使い方について説明する。本シート機構では、使用しない足載せ台1は、通常図4に示すようにシートクッション71下の収納スペース内に納められている。
シートクッション71の下面の左右両端にはシートレッグ72が設けられており、このシートレッグ72に、レール8に摺動可能に係合するアッパレール73が固定されている。そのアッパレール73はシートクッション71の後半部分に対応して配置されており、足載せ台1が収納状態の時、可動台2の支持フレームがアッパレール73の前方に並んで配置されるようになっている。
【0018】
足載せ台1は、前述したようにトーションスプリング18の弾性力によって、回転支持フレーム3,3がA方向に付勢され、オットマン4が略水平姿勢に倒伏して収納可能な高さになっている。また、フットレスト5を構成する補助フレーム6,6も回転支持フレーム3,3に重なるように折り畳まれている。このように、オットマン4及びフットレスト5は、可動台2の上に重ねて2段に折り畳まれている。
また、足載せ台1は、ロック板21がシート下のロックピン25,25にはまり込んで、位置決めされている。
【0019】
そこで、着座者は、先ずロック操作レバー20の前方(図4左方)端を上方に引き上げる。すると、ブラケット22によって揺動可能なロック操作レバー20の後方側端部が下がり、ロック板21を押さえ込むように作用する。ロック板21は、図示しない弾性部材によって図4の時計方向に常時付勢されているが、ロック操作レバー20の押圧力を受けて反時計方向に回転する。そのため、ロック板21は、その切欠部21aがロックピン25,25から外れ、足載せ台1がレール上を自由に移動可能な状態となる。
従って、このような状態で足載せ台1をシート下の収納スペースから前方に送り出し、所望の位置でロック操作レバー20を放す。すると、ロック板21は、図示しない弾性部材の付勢力によって図3にて時計方向に回転し、その切欠部21aがロックピン25,25にはまり込んで足載せ台1を位置決めする。なお、図3では、使用位置に2本のロックピン25,25しか示していないが、レール8上には複数のロックピンが配設され、任意の位置で位置決めして使用することが可能である。
【0020】
このように、足載せ台1を使用位置に位置決めした後、着座者は、手或いは足を使いオットマン4に重ねられていたフットレスト5を前方に送り出して使用状態とする。即ち、図4に示すようにオットマン4に重ねられていたフットレスト5を、そのフットレストバー51に足を掛けるなどし、図3に示すように前方(B方向)に回転させる。
前方に回転した補助フレーム6,6は、所定角度回転したところで顎部6a,6aがロッド19の突設端部に当たることによってその回転が制限される。
【0021】
次いで、着座者が、図3に示すように前方に送り出されたフットレストバー51に足を掛けると、足の重さでフットレストバー51を介して補助フレーム6,6にはB方向のモーメントが作用する。そのため、そのモーメントが、補助フレーム6,6の顎部6a,6aからロッド19を介して回転支持フレーム3,3にも同方向のモーメントが作用することとなる。
従って、トーションスプリング18によってA方向に付勢されていた回転支持フレーム3,3が、その付勢力に抗してB方向への回転が作用する。回転した回転支持フレーム3,3は、その顎部3a,3aがロッド14に当たって位置決めされ、図3に示すようにオットマン4が着座者の脹脛に当たる。
【0022】
一方、足載せ台1の使用をやめて収納する場合、着座者は載せていた足を下ろす。すると、足の重みで作用していたモーメントが無くなり、回転支持フレーム3,3がトーションスプリング18の付勢力によってA方向に回転して倒される。
このように回転支持フレーム3,3が倒れると、補助フレーム6,6が立ち上がった状態となるため、着座者は、フットレストバー51に足を掛けるなどして手前に倒し、補助フレーム6,6を時計方向に回転させて図4に示すような状態にする。
そして、前述のようにロック板21のレール8への係合を解除し、足載せ台1をシート下の収納スペースへとレール8上を滑らせて引き寄せ、図4の状態に納める。
【0023】
従って、本実施の形態のシート機構では、トーションスプリング18によって回転支持フレーム3,3が付勢され、足が下ろされた使用後のオットマン4は、自動的に収納可能な角度にまで倒れるため、着座者がわざわざ前傾姿勢になってオットマン4を倒す作業をする必要がなくなった。よって、収納時の手間が省け、足載せ台1の取扱いが容易なものとなった。
また、フットレスト5の場合も、先の説明では足を掛けて倒すとしたが、手で倒す場合にでも回転支持フレーム3,3が倒れると補助フレーム6,6が立ち上がった状態となるため、着座者は前傾姿勢にならずともフットレストバー51に手を掛けることができ、足載せ台1を容易に収納状態とすることができる。
【0024】
次に、シート機構の第2実施の形態について説明する。この実施の形態もシート及び足載せ台から構成され、その足載せ台が前記実施の形態と同様のフレーム構成からなるものである。そして、本実施の形態のシート機構では、オットマンの収納形態の戻しのために、前記実施の形態で用いたトーションスプリングに換えて引っ張りバネを使用するものである。図6は、足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。なお、第1実施の形態のものと同一部材には同符号を付してある。
図示するように、回転支持フレーム3は、回転自在に軸支された連結フレーム13との間に引っ張りバネ31が掛けられている。そのため、回転支持フレーム3には、図6において常時D方向に付勢力が働き、その回転支持フレーム3に設けられるオットマンが倒れるよう作用している。
【0025】
そのため、前記実施の形態と同様に使用することが可能であり、足載せ台に載せていた着座者の足を外せば、自動的にオットマンが倒れて収納可能な状態になる。
よって、本実施の形態のシート機構でも、着座者がわざわざ収納のためにオットマンを折り畳むといった作業をする必要がなく、その手間が省け、足載せ台の取扱いが容易なものとなった。
【0026】
更に、シート機構の第3実施の形態について説明する。この実施の形態もシート及び足載せ台から構成され、その足載せ台が前記実施の形態と同様のフレーム構成からなるものである。そして、本実施の形態のシート機構では、オットマンの収納形態の戻しのために、前記実施の形態で用いたトーションスプリングに換えてトーションバーを使用するものである。図7は、足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。なお、第1実施の形態のものと同一部材には同符号を付してある。
図示するように、連結フレーム13に対して回転自在に軸支された回転支持フレーム3,3は、その回転軸にトーションバー43が設けられている。そのため、回転支持フレーム3,3には、図7において常時E方向に付勢力が働き、その回転支持フレーム3,3に設けられるオットマンが倒れるよう作用している。
【0027】
そのため、前記実施の形態と同様に使用することが可能であり、足載せ台に載せていた着座者の足を外せば、自動的にオットマンが倒れて収納可能な状態になる。
よって、本実施の形態のシート機構でも、着座者がわざわざ収納のためにオットマンを折り畳むといった作業をする必要がなく、その手間が省け、足載せ台の取扱いが容易なものとなった。
【0028】
更に、前記第1乃至第3実施の形態では、オットマンを戻すための構成を示したが、フットレストを自動で戻すように構成することも考えられる。具体的には、回転支持フレーム3,3と同様にトーションスプリング、引っ張りバネ、及びトーションバーを使用することが考えられる。図8は、第4実施の形態にかかる引っ張りバネを用いた足載せ台のフレームの一部を示した斜視図である。なお、第1実施の形態のものと同一部材には同符号を付してある。
この補助フレーム6に設けられた引っ張りバネ55によって、収納時には図4に示すよう補助フレーム6が折り畳まれる。また、フットレストバー51が勢い良く戻ってしまうおそれがあるため、補助フレーム6が戻る際の回転スピードを抑える必要がある。そこで、補助フレーム6とその補助フレーム6を軸支する回転軸52との間にゴム材などの抵抗リング53を装填する。
【0029】
従って、着座者が足載せ台から足を下ろすと、回転支持フレーム3,3が前述したようにトーションスプリング18によってA方向に回転して倒されると同時に、補助フレーム6も引っ張りバネ55よってF方向に回転してオットマン4に重なるように折り畳まれる。このとき、補助フレーム6は、その回転軸52に設けられた抵抗リング53によって滑らかな回転が制限されているため、ゆっくりとした速度で回転して戻されることとなる。この抵抗リング53など、回転スピードを抑える部材はオットマン4に適用してもよい。
そして、オットマン4にフットレスト5が重ねられたところで、着座者が足載せ台を引き寄せて、シートクッション下の収納スペースに収納する。
よって、このシート機構では、フットレストを収納形態に戻す動作も自動で行うよう構成したので、より使用者の手間が省けて足載せ台が扱い易いものとなった。
【0030】
なお、本発明は前記実施の形態のものに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施の形態ではフットレストを補助フレーム6,6を回転させる構成をとったが、スライド式にするようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、シートクッションの下に収納スペースを有するシートと、そのシート下のフロアに前後方向に敷設されたレールと、そのレール上を移動可能に設けられ、レール上を移動することによりシートの収納スペース内に収納可能な足載せ台とを有するものであって、足載せ台は、前記レール上を移動可能に設けられた可動台と、その可動台に回転自在に軸支され、所定角度に後傾姿勢として着座者の脹脛を載せることが可能な使用状態と倒伏方向に回動した収納状態とを取り得るオットマンと、該オットマンの前端に回転自在に軸支され、着座者の足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンを使用状態に回動させるフットレストと、そのオットマンを倒伏方向に常時付勢する付勢部材とを有する構成としたので、取扱いが容易な足載せ台を有するシート機構を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態の足載せ台1を示した斜視図である。
【図2】足載せ台1を構成するフレーム構造を示した斜視図である。
【図3】足載せ台1を構成するフレーム構造を示した使用時の側面図である。
【図4】足載せ台1を構成するフレーム構造を示した収納時の側面図である。
【図5】図2に示したフレーム構造を矢印X方向から見た一部斜視図である。
【図6】第2実施の形態にかかる足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。
【図7】第3実施の形態にかかる足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。
【図8】第4実施の形態にかかる足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。
【図9】シート及び足載せ台からなるシート機構の一従来例を示した図である。
【符号の説明】
1 足載せ台
2 可動台
3 回転支持フレーム
4 オットマン
5 フットレスト
6 補助フレーム
8 レール
11 走行ローラ
12 支持フレーム
13 連結フレーム
18 トーションスプリング
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートの前後方向に設けられたレール上を移動可能な足載せ台を有し、特に足載せ台の取扱いが容易なシート機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用シートなどには、長時間の着座姿勢をより快適なものにするために、人が直接座るシートと、脚をある程度伸ばした状態で座ることを可能とするための足載せ台とが組み合わされたシート機構が、従来から種々提案されている。図9は、そのようなシート及び足載せ台からなるシート機構の一従来例を示した図である。
【0003】
このシート機構では、レール121上を移動可能なシート101と、同様にレール121上を移動可能な足載せ台111とから構成されている。シート101は、2本のレール121を跨ぐようにシートレッグ102が立設され、その上にシートクッション103が固定され、リクライニング可能な背もたれ104が取り付けられている。そして、このようなシート101の下にはシートレッグ102で挟まれた収納スペース105が形成されている。
一方、足載せ台111は、レール121に沿って移動可能であり、使用しない場合にシート101下の収納スペース105内に納められるように構成されている。その足載せ台111は、レール121上を移動可能とする走行ローラを備えた可動台112と、その可動台112に回転自在に軸支されたオットマン114と、そのオットマン114の前端に回転自在に軸支された足の裏を当てるためのフットレスト116とで構成されている。
【0004】
従って足載せ台111を使用する際には、着座者は、図示するようにオットマン114を回動させて後傾姿勢にするとともに、フットレスト116を回動させて前方へ振り出す。これによりオットマン114に脹脛を載せ、フットレスト116には足の裏を載せることができる。
そして、収納の際には、着座者がフットレスト116を回動させてオットマン114にフットレスト116を重ねた後、更にオットマン114を回動させてオットマン114を可動台112上に倒伏した状態にする。そこで、このように収納可能な高さにした足載せ台111をレール121上をスライドさせて引き寄せ、シート101下の収納スペース105内に収納する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、このような従来のシート機構の場合、シート101前方に設置した足載せ台111のセッティングは座った者が自ら行わねばならず、取扱いに面倒な点があった。特に、足載せ台111使用後の収納時には、オットマン114の使用状態がシート101方向にせり上がって傾いているので、そのままの状態でレール121上を滑らせてしまったのでは、シート101に当たってしまい収納することができない。
そのために着座者は、足載せ台111の収納に際して面倒な作業を強いられることとなる。即ち、着座者は、先ず前方に振り出されたフットレスト116を前傾姿勢になって持ち、それを引き寄せるように手前側に回転させてオットマン114に重ねる。次いで着座者は、更にシート101下の収納スペース105に入るように、オットマン114とフットレスト116を回転させて可動台112上に倒伏させる。
【0006】
そこで、本発明は、かかる問題点を解消すべく、取扱いが容易な足載せ台を有するシート機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のシート機構は、シートクッションの下に収納スペースを有するシートと、そのシート下のフロアに前後方向に敷設されたレールと、そのレール上を移動可能に設けられ、レール上を移動することにより前記シートの収納スペース内に収納可能な足載せ台とを有するものであって、前記足載せ台は、前記レール上を移動可能に設けられた可動台と、その可動台に回転自在に軸支され、所定角度に後傾姿勢として着座者の脹脛を載せることが可能な使用状態と倒伏方向に回動した収納状態とを取り得るオットマンと、該オットマンの前端に回転自在に軸支され、着座者の足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンを使用状態に回動させるフットレストと、そのオットマンを倒伏方向に常時付勢する付勢部材とを有することを特徴とする。
よって、本発明のシート機構では、シートに座った着座者がフットレストを足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンが後傾姿勢の使用状態になる。さらに、着座者がオットマンに掛けた足を下ろすと、それまで、着座者の足の重さで使用状態にあったオットマンが付勢部材の付勢力によって旋回して、自動的に収納可能な状態になる。
そのため、着座者は、そのまま足載せ台をシートクッション下の収納スペースへ入れることができ、足載せ台の取扱いが容易となる。
【0008】
また、本発明のシート機構は、前記フットレストを前記オットマンに重なる方向に常時付勢する付勢部材を設けたことを特徴とする。
よって、本発明のシート機構では、シートに座った着座者がフットレストに掛けた足を下ろすと、それまで、着座者の足の重さで使用状態にあったオットマン及びフットレストが付勢部材の付勢力によって回転して、自動的に足載せ台がシートクッション下の収納スペースへ入れることができる状態になり、足載せ台の取扱いが容易となる。
【0009】
また、本発明のシート機構は、付勢部材により付勢されて回転する前記オットマンまたは前記フットレストの回転速度を調節するための抵抗部材を有することを特徴とする。
よって、本発明のシート機構では、付勢部材の付勢力によって収納可能な状態にまで回転するオットマンまたはフットレストの回転速度が緩やかなため、足を下ろした途端にフットレストが戻って着座者が驚くようなこともない。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のシート機構にかかる一実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態のシート機構も前記従来例で示した図9のシート機構と同様に、シートと足載せ台の組み合わせからなるものである。その使い方としては、足載せ台がレールに沿って前後に移動可能であって、未使用時にはシートクッション下の収納スペースに収納され、使用時にはレールに沿って引き出して足を掛け脹脛を載せ、足の裏を掛けるものである。
このように従来のものと機能が類似するが、本シート機構の特徴は、収納時の取扱いが容易な足載せ台の提供にあり、以下その足載せ台を中心に説明する。
【0011】
図1は、第1実施の形態の足載せ台1を示した斜視図である。本実施の形態のシート機構における足載せ台1は、前記従来例のものと同様にレール8,8上に直接載せられた可動台2と、その可動台2に対して回転自在に軸支されたオットマン4と、そのオットマン4の前端に回転自在に軸支されたフットレスト5とを備えている。
更に、本実施の形態では、後述するようにオットマン4とフットレスト5を常時回転方向に付勢する付勢部材を備えている。
【0012】
次に、この足載せ台1を構成する主要な部材について説明する。図2は、足載せ台1を構成するフレーム構造を示した斜視図である。また、図3及び図4は、このフレームを示した側面図であり、図3は使用時、図4は収納時の状態を示している。
左右一対の支持フレーム12,12は、2本のレール8,8内を転動する走行ローラ11,11…を持っており、レール8,8に沿って移動できるように構成されている。支持フレーム12,12には連結フレーム13,13がネジ止めされ、その連結フレーム13,13に対して前記回転支持フレーム3,3が回転自在に軸支されている。
そして、一対の連結フレーム13,13にはロッド14が固定され、支持フレーム12,12、連結フレーム13,13及びロッド14よりなる基礎フレームと、これを覆うカバー30とで可動台2が構成されている。
オットマン4は、この基礎フレームに対して回転自在に軸支された左右一対の回転支持フレーム3,3と、両回転支持フレーム3,3を連結するロッド15,16と、両回転支持フレーム3,3の上部とロッド15,16を覆うパッド41とで構成されている。
【0013】
この回転支持フレーム3,3を軸支する回転軸17,17は外側に突設され、回転支持フレーム3,3は、そこに設けられたトーションスプリング18によって常時矢印A側へ付勢力が働くよう構成されている。
また、ロッド14が、連結フレーム13,13を貫いて突設され、その突出端部が、回転支持フレーム3,3の回転を制限するストッパとしての機能を果たしている。そのため、図4に示すように回転支持フレーム3,3は、トーションスプリング18によって可動台2側に倒伏する方向に付勢され、オットマン4が略水平となる停止位置に保たれるよう構成されている。即ち、この足載せ台1は、トーションスプリング18の付勢力にて回転支持フレーム3,3が倒された状態となっている場合を通常時の形態とするものである。
【0014】
一方、フットレスト5は回転支持フレーム3,3の前端に、回転自在に軸支された左右一対の補助フレーム6,6と、その両補助フレーム6,6の先端を連結するフットレストバー51とで構成されている。
そして、この補助フレーム6,6の回転中心側には顎部6a,6aが形成され、それが回転支持フレーム3,3に固定されたストッパ用のロッド19の先端部に下方から当たって回転が制限され、オットマン4が図2及び図3で示すような後傾姿勢の使用状態で位置決めされるように構成されている。
【0015】
ここで、図2に示したフレーム構造を矢印X方向から見た一部斜視図を図5に示す。図示するように支持フレーム12の内側には、一つの走行ローラ11の回転軸にロック板21が揺動自在に軸支されている。ロック板21は、その下端部にレール8,8内に突設されたロックピン25,25(図3,4参照)にはまり込む切欠部21aが形成され、上端部には支持フレーム12に形成された孔を交差する折曲げ部21bが形成されている。
また、両方の連結フレーム13,13の内側には、ブラケット22が揺動軸23を中心に揺動自在に軸支され、更に同軸上に2個の支持孔22a,22aが形成されている。そして、そのブラケット22には、支持孔22a,22aを貫通して、略コの字形状のロック操作レバー20がはめ込まれている(図5参照)。従って、ロック操作レバー20は、ブラケット22と一体にそのブラケット22の揺動軸23を中心に揺動するよう構成されている。
【0016】
ロック操作レバー20は、その先端部がロック板21の折曲げ部21bに対して上方から当てられている。そして、そのロック操作レバー20は、不図示の弾性材によって折曲げ部21bから離れる方向に付勢され、通常ロック板21は、その切欠部21aがロックピン25,25にはまり込む状態になっている。
また、図2及び図5に示すように、両支持フレーム12,12には、外側に走行ローラ11,11…が軸支されるとともに、レール8,8の壁面に摺接するガタ止め防止用の樹脂からなるスライダ27が固設されている。
【0017】
次に、このような構成からなる足載せ台1を有するシート機構の使い方について説明する。本シート機構では、使用しない足載せ台1は、通常図4に示すようにシートクッション71下の収納スペース内に納められている。
シートクッション71の下面の左右両端にはシートレッグ72が設けられており、このシートレッグ72に、レール8に摺動可能に係合するアッパレール73が固定されている。そのアッパレール73はシートクッション71の後半部分に対応して配置されており、足載せ台1が収納状態の時、可動台2の支持フレームがアッパレール73の前方に並んで配置されるようになっている。
【0018】
足載せ台1は、前述したようにトーションスプリング18の弾性力によって、回転支持フレーム3,3がA方向に付勢され、オットマン4が略水平姿勢に倒伏して収納可能な高さになっている。また、フットレスト5を構成する補助フレーム6,6も回転支持フレーム3,3に重なるように折り畳まれている。このように、オットマン4及びフットレスト5は、可動台2の上に重ねて2段に折り畳まれている。
また、足載せ台1は、ロック板21がシート下のロックピン25,25にはまり込んで、位置決めされている。
【0019】
そこで、着座者は、先ずロック操作レバー20の前方(図4左方)端を上方に引き上げる。すると、ブラケット22によって揺動可能なロック操作レバー20の後方側端部が下がり、ロック板21を押さえ込むように作用する。ロック板21は、図示しない弾性部材によって図4の時計方向に常時付勢されているが、ロック操作レバー20の押圧力を受けて反時計方向に回転する。そのため、ロック板21は、その切欠部21aがロックピン25,25から外れ、足載せ台1がレール上を自由に移動可能な状態となる。
従って、このような状態で足載せ台1をシート下の収納スペースから前方に送り出し、所望の位置でロック操作レバー20を放す。すると、ロック板21は、図示しない弾性部材の付勢力によって図3にて時計方向に回転し、その切欠部21aがロックピン25,25にはまり込んで足載せ台1を位置決めする。なお、図3では、使用位置に2本のロックピン25,25しか示していないが、レール8上には複数のロックピンが配設され、任意の位置で位置決めして使用することが可能である。
【0020】
このように、足載せ台1を使用位置に位置決めした後、着座者は、手或いは足を使いオットマン4に重ねられていたフットレスト5を前方に送り出して使用状態とする。即ち、図4に示すようにオットマン4に重ねられていたフットレスト5を、そのフットレストバー51に足を掛けるなどし、図3に示すように前方(B方向)に回転させる。
前方に回転した補助フレーム6,6は、所定角度回転したところで顎部6a,6aがロッド19の突設端部に当たることによってその回転が制限される。
【0021】
次いで、着座者が、図3に示すように前方に送り出されたフットレストバー51に足を掛けると、足の重さでフットレストバー51を介して補助フレーム6,6にはB方向のモーメントが作用する。そのため、そのモーメントが、補助フレーム6,6の顎部6a,6aからロッド19を介して回転支持フレーム3,3にも同方向のモーメントが作用することとなる。
従って、トーションスプリング18によってA方向に付勢されていた回転支持フレーム3,3が、その付勢力に抗してB方向への回転が作用する。回転した回転支持フレーム3,3は、その顎部3a,3aがロッド14に当たって位置決めされ、図3に示すようにオットマン4が着座者の脹脛に当たる。
【0022】
一方、足載せ台1の使用をやめて収納する場合、着座者は載せていた足を下ろす。すると、足の重みで作用していたモーメントが無くなり、回転支持フレーム3,3がトーションスプリング18の付勢力によってA方向に回転して倒される。
このように回転支持フレーム3,3が倒れると、補助フレーム6,6が立ち上がった状態となるため、着座者は、フットレストバー51に足を掛けるなどして手前に倒し、補助フレーム6,6を時計方向に回転させて図4に示すような状態にする。
そして、前述のようにロック板21のレール8への係合を解除し、足載せ台1をシート下の収納スペースへとレール8上を滑らせて引き寄せ、図4の状態に納める。
【0023】
従って、本実施の形態のシート機構では、トーションスプリング18によって回転支持フレーム3,3が付勢され、足が下ろされた使用後のオットマン4は、自動的に収納可能な角度にまで倒れるため、着座者がわざわざ前傾姿勢になってオットマン4を倒す作業をする必要がなくなった。よって、収納時の手間が省け、足載せ台1の取扱いが容易なものとなった。
また、フットレスト5の場合も、先の説明では足を掛けて倒すとしたが、手で倒す場合にでも回転支持フレーム3,3が倒れると補助フレーム6,6が立ち上がった状態となるため、着座者は前傾姿勢にならずともフットレストバー51に手を掛けることができ、足載せ台1を容易に収納状態とすることができる。
【0024】
次に、シート機構の第2実施の形態について説明する。この実施の形態もシート及び足載せ台から構成され、その足載せ台が前記実施の形態と同様のフレーム構成からなるものである。そして、本実施の形態のシート機構では、オットマンの収納形態の戻しのために、前記実施の形態で用いたトーションスプリングに換えて引っ張りバネを使用するものである。図6は、足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。なお、第1実施の形態のものと同一部材には同符号を付してある。
図示するように、回転支持フレーム3は、回転自在に軸支された連結フレーム13との間に引っ張りバネ31が掛けられている。そのため、回転支持フレーム3には、図6において常時D方向に付勢力が働き、その回転支持フレーム3に設けられるオットマンが倒れるよう作用している。
【0025】
そのため、前記実施の形態と同様に使用することが可能であり、足載せ台に載せていた着座者の足を外せば、自動的にオットマンが倒れて収納可能な状態になる。
よって、本実施の形態のシート機構でも、着座者がわざわざ収納のためにオットマンを折り畳むといった作業をする必要がなく、その手間が省け、足載せ台の取扱いが容易なものとなった。
【0026】
更に、シート機構の第3実施の形態について説明する。この実施の形態もシート及び足載せ台から構成され、その足載せ台が前記実施の形態と同様のフレーム構成からなるものである。そして、本実施の形態のシート機構では、オットマンの収納形態の戻しのために、前記実施の形態で用いたトーションスプリングに換えてトーションバーを使用するものである。図7は、足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。なお、第1実施の形態のものと同一部材には同符号を付してある。
図示するように、連結フレーム13に対して回転自在に軸支された回転支持フレーム3,3は、その回転軸にトーションバー43が設けられている。そのため、回転支持フレーム3,3には、図7において常時E方向に付勢力が働き、その回転支持フレーム3,3に設けられるオットマンが倒れるよう作用している。
【0027】
そのため、前記実施の形態と同様に使用することが可能であり、足載せ台に載せていた着座者の足を外せば、自動的にオットマンが倒れて収納可能な状態になる。
よって、本実施の形態のシート機構でも、着座者がわざわざ収納のためにオットマンを折り畳むといった作業をする必要がなく、その手間が省け、足載せ台の取扱いが容易なものとなった。
【0028】
更に、前記第1乃至第3実施の形態では、オットマンを戻すための構成を示したが、フットレストを自動で戻すように構成することも考えられる。具体的には、回転支持フレーム3,3と同様にトーションスプリング、引っ張りバネ、及びトーションバーを使用することが考えられる。図8は、第4実施の形態にかかる引っ張りバネを用いた足載せ台のフレームの一部を示した斜視図である。なお、第1実施の形態のものと同一部材には同符号を付してある。
この補助フレーム6に設けられた引っ張りバネ55によって、収納時には図4に示すよう補助フレーム6が折り畳まれる。また、フットレストバー51が勢い良く戻ってしまうおそれがあるため、補助フレーム6が戻る際の回転スピードを抑える必要がある。そこで、補助フレーム6とその補助フレーム6を軸支する回転軸52との間にゴム材などの抵抗リング53を装填する。
【0029】
従って、着座者が足載せ台から足を下ろすと、回転支持フレーム3,3が前述したようにトーションスプリング18によってA方向に回転して倒されると同時に、補助フレーム6も引っ張りバネ55よってF方向に回転してオットマン4に重なるように折り畳まれる。このとき、補助フレーム6は、その回転軸52に設けられた抵抗リング53によって滑らかな回転が制限されているため、ゆっくりとした速度で回転して戻されることとなる。この抵抗リング53など、回転スピードを抑える部材はオットマン4に適用してもよい。
そして、オットマン4にフットレスト5が重ねられたところで、着座者が足載せ台を引き寄せて、シートクッション下の収納スペースに収納する。
よって、このシート機構では、フットレストを収納形態に戻す動作も自動で行うよう構成したので、より使用者の手間が省けて足載せ台が扱い易いものとなった。
【0030】
なお、本発明は前記実施の形態のものに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施の形態ではフットレストを補助フレーム6,6を回転させる構成をとったが、スライド式にするようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】
本発明は、シートクッションの下に収納スペースを有するシートと、そのシート下のフロアに前後方向に敷設されたレールと、そのレール上を移動可能に設けられ、レール上を移動することによりシートの収納スペース内に収納可能な足載せ台とを有するものであって、足載せ台は、前記レール上を移動可能に設けられた可動台と、その可動台に回転自在に軸支され、所定角度に後傾姿勢として着座者の脹脛を載せることが可能な使用状態と倒伏方向に回動した収納状態とを取り得るオットマンと、該オットマンの前端に回転自在に軸支され、着座者の足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンを使用状態に回動させるフットレストと、そのオットマンを倒伏方向に常時付勢する付勢部材とを有する構成としたので、取扱いが容易な足載せ台を有するシート機構を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態の足載せ台1を示した斜視図である。
【図2】足載せ台1を構成するフレーム構造を示した斜視図である。
【図3】足載せ台1を構成するフレーム構造を示した使用時の側面図である。
【図4】足載せ台1を構成するフレーム構造を示した収納時の側面図である。
【図5】図2に示したフレーム構造を矢印X方向から見た一部斜視図である。
【図6】第2実施の形態にかかる足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。
【図7】第3実施の形態にかかる足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。
【図8】第4実施の形態にかかる足載せ台を構成するフレームの一部を示した斜視図である。
【図9】シート及び足載せ台からなるシート機構の一従来例を示した図である。
【符号の説明】
1 足載せ台
2 可動台
3 回転支持フレーム
4 オットマン
5 フットレスト
6 補助フレーム
8 レール
11 走行ローラ
12 支持フレーム
13 連結フレーム
18 トーションスプリング
Claims (3)
- シートクッションの下に収納スペースを有するシートと、そのシート下のフロアに前後方向に敷設されたレールと、そのレール上を移動可能に設けられ、レール上を移動することにより前記シートの収納スペース内に収納可能な足載せ台とを有するシート機構において、
前記足載せ台は、前記レール上を移動可能に設けられた可動台と、その可動台に回転自在に軸支され、所定角度に後傾姿勢として着座者の脹脛を載せることが可能な使用状態と倒伏方向に回動した収納状態とを取り得るオットマンと、該オットマンの前端に回転自在に軸支され、着座者の足の裏を載せるための使用状態に回動するとその回動の途中でオットマンの一部に当接してオットマンを使用状態に回動させるフットレストと、そのオットマンを倒伏方向に常時付勢する付勢部材とを有することを特徴とするシート機構。 - 請求項1に記載されたシート機構において、
前記フットレストを前記オットマンに重なる方向に常時付勢する付勢部材を設けたことを特徴とするシート機構。 - 請求項1又は請求項2に記載されたシート機構において、
付勢部材により付勢されて回転する前記オットマンまたは前記フットレストの回転速度を調節するための抵抗部材を有することを特徴とするシート機構。
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