JP3592908B2 - 火災検出方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災検出対象領域、例えば道路トンネル内などの火災を検出するための火災検出方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路トンネル内の火災発生は人命に係わる重大な事故に発展することが多く、早期発見と迅速なる対処が必要不可欠である。従来、このトンネル内の火災を検出するための検出装置としては、火災感知器または赤外線カメラを用いる方法があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した火災感知器を用いる方法にあっては、感知器が汚れている場合や火災現場が車両によって隠れているような場合には感知器が動作せず、また、電磁誘導ノイズや外乱光あるいは大型車の排気ガスブレーキなどによって、火災が発生していなくても感知器が動作してしまうという問題があった。
【0004】
一方、前記した赤外線カメラを用いる方法にあっては、赤外線カメラによりとらえた温度分布像の出力を計測することにより、温度とその面積が一定以上に達した時に火災と判断できるので、煙を透過した像を見ることができ、また、車両に隠れた火災でも壁面からの反射によって火災発生を知ることができるが、赤外線カメラの価格が高く、しかも、安定的に使用するためにはカメラを常時冷却する必要があるなどの問題があった。
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、火災時に発生する炎の時間方向の輝度変化(輝度揺らぎ)を利用して火災を検出するようにした火災検出方法とその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
一般に、火災時に発生する炎は、高輝度であるという他に、炎の同じ場所(撮影画像における同じ画素点)であっても時間方向にその輝度が高くなったり低くなったり不規則に変化し、輝度の揺らぎを生じている。この炎の輝度揺らぎは走行する車両などの輝度変化とは大きく異なっている。本発明は、この炎の輝度揺らぎに着目してなされたものである。
【0007】
すなわち、本発明に係る火災検出方法は、上記目的を達成するため、撮影手段によって火災検出対象領域を撮影し、該撮影した火災検出対象領域の連続する複数枚の画像から各画素点についての時間方向の輝度分散値を求め、該求めた輝度分散値と火災が発生していない状態の輝度分散値の基準値とを比較し、火災発生か否かを検出するようにしたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る火災検出装置は、火災検出対象領域を撮影するテレビカメラと、該テレビカメラよりの画像信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、該AD変換器よりの連続する複数枚のデジタル画像を記憶する画像メモリと、該画像メモリよりの複数枚のデジタル画像から各画素点についての時間方向の輝度分散値を求め、該求めた輝度分散値と火災が発生していない状態の輝度分散値の基準値とを比較し、その大小から火災発生を検出する画像処理装置とを具備したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る火災検出装置の一実施形態のブロック図である。
図において、1はトンネル内の天井あるいは高所の壁に設置されたテレビカメラ(白黒、カラーのいずれでも可)、2は該テレビカメラ1よりのアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換するAD変換器、3は該AD変換器によりデジタル信号に変換された複数枚のフレーム画像を記憶する画像メモリ、4は該画像メモリ3より送られてくるフレーム画像を用いて後述する画像処理を行なう画像処理装置である。
【0010】
図2に、本発明が利用している炎の時間方向の輝度揺らぎの実測例を示す。
前述したように、一般に、火災時に発生する炎は、高輝度であるという他に、炎の同じ場所(撮影画像における同じ画素点)でも時間方向にその輝度が高くなったり低くなったり不規則に変化し、輝度の揺らぎを生じている。図2はこの輝度揺らぎの例を示すもので、テレビカメラ1によって撮影した炎について、炎を上から下に向かって最上点、中上点、中下点、最下点の4点に分け、各点(1画素点)における時間方向の輝度変化を180フレーム分(時間で6秒)観測したものである。(a)は炎の最上点の輝度変化、(b)は炎の中上点の輝度変化、(c)は炎の中下点の輝度変化、(d)は炎の最下点の輝度変化、(e)は炎の存在しない部分の輝度変化を示すものである。この図2から明らかなように、(d)の最下点を除いて炎のほとんどの部分でその輝度が時間方向に激しく変化していることが分かる。本発明は、この炎の時間方向の輝度変化(輝度揺らぎ)に着目して火災を検出するようにしたものである。
【0011】
次に、上記構成になる火災検出装置の動作について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、予め、火災がない場合のトンネル内の輝度変化の分散状態を実測などによって求め、火災時と通常時とを分ける比較基準データを画像処理装置のメモリ(図示せず)に記憶しておく。
【0012】
そして、この状態において、テレビカメラ1でトンネル内を撮影し、その映像信号をAD変換器2でデジタル信号に変換した後、画像メモリ3に送り、順次格納する(ステップS1)。画像処理装置4は、前記画像メモリ3から送られてくる連続する複数枚のフレーム画像、例えば30枚のフレーム画像を用いて、下記(1)式より30枚のフレーム画像についての各画素点の輝度平均値Ave(x,y)を算出する(ステップS2)。
【0013】
【数1】
【0014】
ここで、(x,y)は座標位置、Ii (x,y)は各画素点i(x,y)の輝度値、nは算出に用いたフレーム画像の枚数(上記の例では30枚)である。
【0015】
次いで、画像処理装置4は、上記得られた輝度平均値Ave(x,y)を用いて、(2)式より各画素点の輝度分散値Fire(x,y)を算出する(ステップS3)。
【0016】
【数2】
【0017】
画像処理装置4は、各画素点ついての輝度分散値Fire(x,y)を算出し、この各輝度分散値と予め記憶されている比較基準値とを比較して、その大小から火災であるか否かを判定する(ステップS4)。そして、比較基準値よりも大きい場合には、火災が発生したと判定して火災発生出力を送出し(ステップS5)、また、基準値よりも小さい場合には、通常状態であると判定して通常状態出力を送出する(ステップS6)。
【0018】
上記ステップS4における火災発生の判定手法としては、例えば、画像中の特定の領域、すなわち、画像中には道路のみではなくトンネル内の壁面や天井部分の画像もあるので、トンネル内の画像中の道路上に複数の火災検出ポイントを設定し、その検出ポイントの何れかが比較基準値を越えた場合には、該検出ポイントにおける周囲に、より精細に検出を行なう検出ポイントを設定して再度検出を実行して火災検出までの時間の短縮を図り効率のよい火災検出を行なうようにしたり、あるいは、トンネル内の画像中の道路上に多数の火災検出ポイントを設定し、比較基準値を越えた検出点の数が一定値以上に達しているか否かを判定するなど、種々の方法を採用することができる。
【0019】
なお、上記した実施の形態は、トンネル内の火災検出の場合について例示したが、本発明はトンネル内の火災検出に限定されるものではなく、他の場所における火災検出にも同様に適用できるものである。
【0020】
また、実施の形態は、フレーム画像を用いたが、フィールド画像を用いて同一画素における炎の輝度揺らぎを検出することも可能である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る火災検出方法によるときは、撮影手段によって火災検出対象領域を撮影し、該撮影した火災検出対象領域の連続する複数枚の画像から各画素点についての時間方向の輝度揺らぎの分散を求め、該輝度揺らぎの分散状態から火災発生か否かを検出するようにしたので、トンネル内を始めとしてあらゆる場所における火災の発生を安定かつ確実に検出することができる。
【0022】
また、本発明に係る火災検出装置によるときは、火災検出対象領域を撮影するテレビカメラと、該テレビカメラよりの映像信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、該AD変換器よりの連続する複数枚のデジタル画像を記憶する画像メモリと、該画像メモリよりの複数枚のデジタル画像から各画素点についての時間方向の輝度揺らぎの分散を求め、該輝度揺らぎの分散状態から火災発生か否かを検出する画像処理装置とを具備することにより構成したので、トンネル内を始めとしてあらゆる場所における火災の発生を安定かつ確実に検出することの可能な火災検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る火災検出方法を適用して構成した火災検出装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図2】炎の時間方向の輝度揺らぎの実測例を示す特性図であり、(a)は炎の最上点の輝度変化、(b)は炎の中上点の輝度変化、(c)は炎の中下点の輝度変化、(d)は炎の最下点の輝度変化、(e)は炎の存在しない部分の輝度変化をそれぞれ示すものである。
【図3】図1の火災検出装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 テレビカメラ
2 AD変換器
3 画像メモリ
4 画像処理装置
Claims (2)
- 撮影手段によって火災検出対象領域を撮影し、該撮影した火災検出対象領域の連続する複数枚の画像から各画素点についての時間方向の輝度分散値を求め、該求めた輝度分散値と火災が発生していない状態の輝度分散値の基準値とを比較し、火災発生か否かを検出するようにしたことを特徴とする火災検出方法。
- 火災検出対象領域を撮影するテレビカメラと、
該テレビカメラよりの画像信号をデジタル信号に変換するAD変換器と、
該AD変換器よりの連続する複数枚のデジタル画像を記憶する画像メモリと、
該画像メモリよりの複数枚のデジタル画像から各画素点についての時間方向の輝度分散値を求め、該求めた輝度分散値と火災が発生していない状態の輝度分散値の基準値とを比較し、その大小から火災発生を検出する画像処理装置と、
を具備したことを特徴とする火災検出装置。
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