JP6617015B2 - 炎検出装置および炎検出方法 - Google Patents

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本発明は、監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより、炎を検出する炎検出装置に関し、特に、輝度変化が周期的な光源を誤検出してしまうことを防止し、炎を高精度に検出するためのアルゴリズムを備えた炎検出装置および炎検出方法に関する。
火災による死亡者数が依然として途絶えておらず、火災発生時の初期消火、あるいは火災事故における逃げ遅れの防止の観点から、火災の早期発見が非常に重要となっている。火災は、短時間で大きくなり、被害が甚大になってしまうため、早期発見・消火を行うことで、被害を抑えることが特に重要となる。人の目視や嗅覚等による発見は、確実であるが、見えない場所で発生すると発見に遅れてしまい、監視による労働力も大きい。
そこで、火災検出装置の分野においては、監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことで、火災要因の早期発見を行うことが研究されている。2次元画像から火災を検出する方法は、これまで多種多様な方法が提案されており、実用化されているものもある。また、火災の検出対象は、炎と煙に大別されるが、炎の存在を直接検出する火災検出装置も実用化されている。
その一例として、イルミネーション等の外乱光の影響を受けることなく、確実に火災による炎を画像処理により認識する従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1による炎検出装置は、警戒区域の画像データに基づいた色温度の高い領域を検出する空間色温度検出処理に加え、特定のカラー成分について位置的な変化が大きい部分の密度分布である空間周波数を解析する空間周波数検出処理を備えている。このような構成を備えることで、イルミネーション等の外乱光を区別して火災による炎を確実に認識することができ、画像処理による炎判断の信頼性を大幅に向上させることができる。
特開平10−126765公報
しかしながら、従来技術には次のような課題がある。
炎の検出精度に悪影響を与える要因としては、イルミネーション等の外乱光以外にも、種々の要因が考えられる。また、特許文献1の技術は、大規模な空間における炎を早期発見することは困難である。そのため、種々の外乱要因の影響を抑えるとともに、広い空間における炎の早期発見を、画像処理技術を用いて高精度に検出する炎検出装置が望まれている。
また、炎を検出するために取得した画像データには、輝度変化が周期的な特性を示す光源が含まれることも考えられ、誤検出が発生してしまうおそれがある。従って、このような誤検出要因の影響が無視できない条件下においても、炎の早期発見を、画像処理技術を用いて高精度に検出する炎検出装置が望まれている。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、種々の誤検出要因を含む様々な設置環境において炎を高精度に検出することのできる炎検出装置および炎検出方法を得ることを目的とする。
本発明に係る火災検出装置は、監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより、炎の発生を検出する炎検出装置であって、監視カメラにより時系列で撮像された複数の画像を時系列画像として記憶するとともに、検出対象である炎が発生していない基準画像を記憶する画像メモリと、画像メモリに記憶された複数Nフレーム(Nは、2以上の整数)からなる1サイクル分の時系列画像に基づいて、画像内に存在する移動体を抽出し、炎の発生の有無を判断する指標となる周期性特徴を算出すべき領域を、候補領域として特定する前処理部と、前処理部により特定された候補領域において、候補領域に限定して周期性特徴の抽出処理を行うことで、炎の発生の有無を判断する炎検出部とを備え、炎検出部は、候補領域内のそれぞれの画素ごとに、複数Nフレームにわたる輝度値変化データを生成し、輝度値変化データの輝度値の統計量的なばらつき状態を周期性特徴として算出し、周期性特徴が判定閾値よりも小さい場合には、周期性がある画素として特定し、候補領域内において周期性を有するとして特定された画素の数および位置に応じて炎の発生の有無を判断するものである。
また、本発明に係る炎検出方法は、監視カメラにより時系列で撮像された複数の画像を時系列画像として記憶するとともに、検出対象である炎が発生していない基準画像を記憶する画像メモリと、画像メモリに記憶された複数Nフレーム(Nは、2以上の整数)からなる1サイクル分の時系列画像に基づいて、画像内に存在する移動体を抽出し、炎の発生の有無を判断する指標となる周期性特徴を算出すべき領域を、候補領域として特定する前処理部と、前処理部により特定された候補領域において、候補領域に限定して周期性特徴の抽出処理を行うことで、炎の発生の有無を判断する炎検出部とを備え、監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより、炎の発生を検出する炎検出装置において実行される炎検出方法であって、炎検出部において、候補領域内のそれぞれの画素ごとに、複数Nフレームにわたる輝度値変化データを生成する第1ステップと、輝度値変化データの統計量的なばらつき状態を周期性特徴として算出する第2ステップと、周期性特徴が判定閾値よりも小さい場合には、周期性がある画素として特定する第3ステップと、候補領域内において周期性を有するとして特定された画素の数および位置に応じて炎の発生の有無を判断する第4ステップとを有するものである。
本発明によれば、候補領域内の輝度変化が周期性を有するか否かを特定できる周期性特徴を判定指標として算出し、輝度変化に周期性がないと判定された移動体を炎として検出する構成を備えている。この結果、種々の誤検出要因を含む様々な設置環境において炎を高精度に検出することのできる炎検出装置および炎検出方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における炎検出装置の構成図である。 本発明の実施の形態1における炎検出装置の前処理部による移動体画素の抽出処理に関する説明図である。 本発明の実施の形態1において、移動体が炎である場合と、移動体が誤報源である場合に、ある1画素に着目して1サイクル内での各フレームでの輝度値変化の様子を示した説明図である。 本発明の実施の形態1における輝度値変化データに対して高速フーリエ変換を施した結果を示した図である。 本発明の実施の形態1における周期性特徴算出部によって実行される輝度値変化の周期性を定量的に評価する手法の説明図である。 本発明の実施の形態1における周期性特徴算出部によって周期性があると判定された画素をマッピングした説明図である。
以下、本発明の炎検出装置および炎検出方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
本発明は、炎特有の輝度変化に周期性がないという特性に着目し、誤報要因を識別するための周期性特徴を定量的に抽出し、特に、輝度変化に周期性を有する光源を識別して、炎検出の精度向上を実現することを技術的特徴とするものである。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における炎検出装置の構成図である。本実施の形態1における炎検出装置は、画像メモリ10、前処理部20、および炎検出部30を備えている。画像メモリ10は、カメラ1により撮像された画像を、過去一定期間分、時系列データとして記憶できるように、複数フレーム分の画像メモリとして構成されている。
前処理部20は、移動体抽出部21、および候補領域生成部22で構成される。そして、この前処理部20は、画像メモリ10に記憶された、カメラ1により撮像された過去一定期間(1サイクル)に含まれる各フレームの画像に基づいて、移動体と思われる部分の画素を抽出し、炎検出を行うための領域を候補領域として特定する機能を有している。さらに、前処理部20は、周期性特徴を算出するための基準位置となる境界線を算出する機能も有している。
また、炎検出部30は、周期性特徴算出部31、および炎判定部32で構成される。そして、この炎検出部30は、前処理部20でサイクルごとに特定された候補領域および境界線を用いて、炎の発生の有無を検出するための周期性特徴を算出し、算出結果に基づいて炎が発生しているか否かを判断する機能を有している。
ここで、本願発明の検出原理について、概略を説明する。
まず始めに、カメラ1から取得された画像に対して、移動体に対応する画素の抽出を行う(ステップ1)。次に、抽出された画素を元に、炎候補領域を作成するとともに、境界線を算出する(ステップ2)。次に、作成した炎候補領域内で、抽出された移動体の周期性特徴を計算する(ステップ3)。そして、最後に、その周期性特徴の値から炎らしさを判別し、火災の判定を行うこととなる(ステップ4)。
ここで、本実施の形態1では、毎フレーム処理と毎サイクル処理に分けて行い、1サイクルを64フレームとして処理する場合を例に説明する。本実施の形態1では、具体的には、炎候補領域を作成するまでのステップ1、2の処理を、毎フレーム処理として1サイクル分繰り返し行い、1サイクル処理した結果として抽出された炎候補領域について、次のサイクルでステップ3の周期性特徴の計算、およびステップ4の火災判定を行うこととなる。
そして、ステップ1の移動体抽出処理が、前処理部20内の移動体抽出部21で毎フレーム実行され、ステップ2の炎候補領域作成処理が、前処理部20内の候補領域生成部22で毎フレーム実行され、各サイクルの終了時点で、後段の炎検出部30で使用する候補領域(最終候補領域)が特定される。また、ステップ3の周期性特徴計算処理が、炎検出部30内の周期性特徴算出部31で毎サイクル実行され、ステップ4の火災判定処理が、炎検出部30内の炎判定部32で毎サイクル実行される。そこで、前処理部20により毎フレーム実行される処理と、炎検出部30により毎サイクル実行される処理に分けて、以下に説明する。
(1)前処理部20により毎フレーム実行される処理について
前処理部20は、カメラ1により取得されたカメラ映像から、移動している物体の抽出を行なう。図2は、本発明の実施の形態1における炎検出装置の前処理部20による移動体画素の抽出処理に関する説明図である。なお、図2では、説明をわかりやすくするために、本来の検出対象である炎の代わりに、歩行中の人を移動体として抽出する場合を示している。さらに、この移動体が、背景よりも明るいと仮定して説明する。
図2(a)には、カメラ1により取り込まれる画像として、次の3つの画像が示されている。
(画像a1)移動体が存在しない状態の基準画像(炎が存在しない背景画像に相当)であり、例えば、プログラム起動時などにあらかじめ取得される画像に相当する。
(画像a2)時系列で取得される1サイクル分の画像のうち、ある時刻t−1に取得された画像であり、左側に移動体が撮像された画像を例示している。
(画像a3)時系列で取得される1サイクル分の画像のうち、ある時刻tに取得された画像であり、時刻t−1において左側に存在した移動体が、中央寄りに移動した状態の画像を例示している。
次に、図2(b)には、図2(a)の3つの画像に基づいて得られる、次の2種類の差分画像が示されている。
(画像b1)画像a2と画像a3の差分画像であり、時系列差分画像を示している。具体的には、時系列である時刻t−1の画像a2と時刻tの画像a3に基づいて、両画像の対応する画素ごとに、両画素の輝度値(濃淡値)の差分の絶対値を求めることで生成される画像を、時系列差分画像と称している。
(画像b2)画像a1と画像a3の差分画像であり、背景差分画像を示している。具体的には、基準画像a1と時刻tの画像a3に基づいて、両画像の対応する画素ごとに、両画素の輝度値の差分の絶対値を求めることで生成される画像を、背景差分画像と称している。
次に、図2(c)には、図2(b)の2種類の差分画像のそれぞれに対して、所定の閾値で2値化することで得られる、次の2つの2値画像が示されている。
(画像c1)画像b1に関して所定の閾値により2値化して得られる2値画像であり、時系列差分画像として、所定の閾値以上の差分を有する画素が抽出されることとなる。従って、炎のように揺れている場合には、時刻t−1と時刻tの画像で、一方の時刻のみ炎と検出された画素を抽出できることとなる。
(画像c2)画像b2に関して所定の閾値により2値化して得られる2値画像であり、背景差分画像として、所定の閾値以上の差分を有する画素が抽出されることとなる。従って、時刻tの画像で、炎と検出された画素を抽出できることとなる。
次に、図2(d)には、画像c1と画像c2の論理和をとって得られる、次の2値画像が示されている。
(画像d1)時系列差分に基づく2値画像c1と、背景差分に基づく2値画像c2に基づいて、少なくとも一方の画像で黒の画素を黒とし、両方の画像とも白の画素を白とすることで、炎検出領域を抽出することができる。
なお、炎として検出される画素は、所定の高輝度値以上を有することが前提となる。そこで、図2(a)の2つの画像に基づいて、時系列差分画像b1あるいは背景差分画像b2を算出する際には、少なくとも一方の画像において所定の高輝度値以上を有する画素のみを抽出して差分画像を生成することで、余分な領域を最終的に炎検出領域として抽出しないようにすることができる。
そして、前処理部20内の移動体抽出部21は、図2(a)〜図2(c)に示した一連処理をフレームごとに繰り返し実行する。また、前処理部20内の候補領域生成部22は、図2(d)としてフレームごとに抽出される炎検出領域について、1サイクル分(64サイクル分)の論理和をとることで、最終的に1サイクル処理後の炎候補領域を特定することとなる。すなわち、候補領域生成部22は、64サイクルの中で1回でも炎候補領域として抽出された画素を集計し、炎候補領域を特定する。
さらに、候補領域生成部22は、画素ごとに、1サイクル内において、炎候補領域として抽出された回数(以下、この回数のことを抽出回数と称す)をカウントすることで、画素ごとの抽出回数を算出しておくことができる。すなわち、この抽出回数は、64フレーム中何フレームで炎候補領域として特定された画素に相当するかを示す指標となる。
そして、候補領域生成部22は、抽出回数が所定回数未満の画素を候補領域から除外することもできる。
また、候補領域生成部22は、1サイクル中の64フレームの中で1回でも炎候補領域として抽出された画素のうち、隣接して1つの島を形成している画素の集合に対して、外接長方形を設定することで、矩形状の領域として炎候補領域を特定することもできる。
また、本実施の形態1における候補領域生成部22は、後段の炎検出部30で使用するための移動体の境界線を、以下のようにして算出する。具体的には、候補領域生成部22は、既知である判別分析法を用いて、特定された候補領域内で2値化処理を行う。このような2値化処理を実際に炎が存在している領域において行った場合には、炎が発生している領域を、中央部分と外側の部分に2分割することが可能となる。
(2)炎検出部30により毎サイクル実行される処理について
前処理部20により1サイクル処理ごとに特定される炎候補領域に対して、本実施の形態1における炎検出部30内の周期性特徴算出部31は、以下のような周期性特徴に基づく炎判別処理を行うこととなる。
[炎判別処理]次の1サイクル内のそれぞれのフレームについて、炎候補領域内のそれぞれの画素について、周期性の有無を判断する。そして、炎候補領域中の周期性があると判定された画素の外接四角形を作成し、炎候補領域に占める外接四角形の密度、および外接四角形の大きさを炎判別の指標値として算出する。
そして、本実施の形態1における炎検出部30内の炎判定部32は、周期性特徴算出部31による炎判別処理で算出された指標値の大きさから、最終的に炎判定を実行する。そこで、次に、炎判別処理について、詳細を説明する。
検出対象である炎と異なり、回転灯などの人工物は、輝度変化がダイナミックで周期的である特性を有している。逆に、炎は、ランダムに揺らぎが発生し、特定の画素における輝度変化に周期性が見られない傾向にある。
そこで、誤報源を炎と分離する目的で、炎判別処理では、炎候補領域における各画素の周期性を定量的に評価し、炎であるか否かを判別している。以下に、周期性の指標を用いた具体的な判別方法を説明する。
図3は、本発明の実施の形態1において、移動体が炎である場合と、移動体が誤報源である場合に、ある1画素に着目して1サイクル内での各フレームでの輝度値変化の様子を示した説明図である。具体的には、図3(a)は、検出対象である炎に対応する輝度値変化を示した図である。また、図3(b)は、誤検出要因であるフラッシュライトに対応する輝度値変化を示した図であり、図3(c)は、誤検出要因である回転灯に対応する輝度値変化を示した図である。
図3(a)に示した炎の輝度値変化と比較すると、図3(b)、図3(c)に示した誤報要因による輝度値変化は、周期性を有していることがわかる。そこで、このような輝度値変化の周期性を定量的に評価するために、周期性特徴算出部31は、まず始めに、それぞれの画素ごとに収集した輝度値変化データに対して、高速フーリエ変換を施す。
図4は、本発明の実施の形態1における輝度値変化データに対して高速フーリエ変換を施した結果を示した図であり、図4(a)は炎、図4(b)はフラッシュライト、図4(c)は回転灯についての、高速フーリエ変換結果を示している。
さらに、周期性特徴算出部31によって行われる処理を、図5、図6を用いて詳細に説明する。図5は、本発明の実施の形態1における周期性特徴算出部31によって実行される輝度値変化の周期性を定量的に評価する手法の説明図である。具体的には、この図5は、移動体が炎である場合について、輝度値変化の周期性を定量的に評価した状態を示している。
周期性特徴算出部31は、高速フーリエ変換結果からピーク値を抽出し、輝度値変化データにおける山の数を推定する。図5(a)においては、炎の高速フーリエ変換結果から、ピーク値が2.5Hzとして抽出される。このピーク値にサンプリングの時間を乗じて山の数を推定する。その結果として、輝度値変化データにおける山の数を10個として推定した状態を例示している。
次に、周期性特徴算出部31は、図5(b)、図5(c)に示すように、輝度値変化データに対して、輝度値に関する基準閾値を下げていくことで下方向の検索を行い、輝度値変化データが基準閾値を超える回数が、推定した山の数と一致する輝度値を抽出する。図5(c)は、輝度値変化データが基準閾値を超える回数が10個となった検索結果を示している。
次に、周期性特徴算出部31は、図5(c)において、輝度値変化データが基準閾値以上の状態から、基準閾値未満の状態に切り替わるフレームの時刻を、「消灯時間」として抽出する。従って、この図5(c)の場合には、1サイクル内で10個の「消灯時間」が抽出されることとなる。
次に、周期性特徴算出部31は、抽出した消灯時間の時間間隔に関する分散値を算出する。そして、周期性特徴算出部31は、算出した分散値をあらかじめ設定された判定閾値と比較し、分散値が判定閾値よりも小さい場合には、この画素は、周期性があると判断する。判定閾値としては、例えば、分散値が2未満として設定することが考えられる。
周期性特徴算出部31は、これらの処理を、炎候補領域内の全画素について実施し、それぞれの画素毎に、周期性の有無を判断することとなる。図6は、本発明の実施の形態1における周期性特徴算出部31によって周期性があると判定された画素をマッピングした説明図である。具体的には、図3(a)は炎、図3(b)はフラッシュライト、図3(c)は回転灯について、周期性があると判定された画素をマッピングした状態を示している。
図6(a)に示すように、炎は、輝度値変化に周期性を有する画素が少ないため、周期性があると判定された画素の外接四角形は、比較的小さくなる。一方、図6(b)、図6(c)に示すように、誤報源であるフラッシュライトや回転灯は、輝度値変化に周期性を有する画素が、炎の場合よりも多いため、周期性があると判定された画素の外接四角形は、比較的大きくなる。
そこで、炎判定部32は、炎候補領域に占める外接四角形の密度、あるいは外接四角形の大きさを炎判別の指標値として用いることで、炎と誤報源とを識別することが可能となる。図6の例では、例えば、密度が10%以上のもの、あるいは、外接四角形の大きさ(面積)が100画素以上のものについては、周期性がある誤報源であると識別することができる。
以上のように、実施の形態1によれば、候補領域内において、各画素の1サイクル内での輝度値変化の周期性特徴に基づく判断処理を行うことで、誤検出を抑制し、かつ、炎自体の検出精度を向上させることができる。
この結果、特に、輝度変化に周期性を有する誤報源を検出対象から排除することができ、種々の誤検出要因を含む様々な設置環境において炎を高精度に検出することのできる炎検出装置および炎検出方法を実現できる。
なお、本願発明では、全ての画素に対して周期性特徴量を算出したが、炎候補領域内の数カ所をサンプリングして行うようにしてもよい。また、炎を判定する際に、外接四角形を求めることは必須ではない。周期性特徴が得られた画素の数や炎候補領域内での位置を定量的に評価するために外接四角形を採用しており、外接四角形を用いずに、周期性特徴が得られた画素の数や位置を評価することによって炎と判断するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、輝度値変化データのばらつき度合いを評価する指標として、分散値を求めたが、統計量的なばらつき状態を定量的に評価できれば、分散値以外の指標を採用することも可能である。
1 カメラ、10 画像メモリ、20 前処理部、21 移動体抽出部、22 候補領域生成部、30 炎検出部、31 周期性特徴算出部、32 炎判定部。

Claims (6)

  1. 監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより、炎の発生を検出する炎検出装置であって、
    前記監視カメラにより時系列で撮像された複数の画像を時系列画像として記憶するとともに、検出対象である炎が発生していない基準画像を記憶する画像メモリと、
    前記画像メモリに記憶された複数Nフレーム(Nは、2以上の整数)からなる1サイクル分の時系列画像に基づいて、画像内に存在する移動体を抽出し、炎の発生の有無を判断する指標となる周期性特徴を算出すべき領域を、候補領域として特定する前処理部と、
    前記前処理部により特定された前記候補領域において、前記候補領域に限定して前記周期性特徴の抽出処理を行うことで、炎の発生の有無を判断する炎検出部と
    を備え、
    前記炎検出部は、前記候補領域内のそれぞれの画素ごとに、前記複数Nフレームにわたる輝度値変化データを生成し、前記輝度値変化データの輝度値の統計量的なばらつき状態を前記周期性特徴として算出し、前記周期性特徴が判定閾値よりも小さい場合には、周期性がある画素として特定し、前記候補領域内において周期性を有するとして特定された画素の数および位置に応じて炎の発生の有無を判断する
    炎検出装置。
  2. 前記炎検出部は、候補領域を特定したサイクルの次のサイクルにおいて、前記候補領域内のそれぞれの画素ごとに、前記複数Nフレームにわたる輝度値変化データを生成し、前記輝度値変化データの輝度値が所定閾値未満の状態から前記所定閾値以上の状態に切り替わる時間間隔の分散値を前記統計量的なばらつき状態を示す前記周期性特徴として算出し、前記分散値が判定閾値よりも小さい場合には、周期性がある画素として特定し、前記候補領域内において周期性を有するとして特定された画素の数および位置に応じて炎の発生の有無を判断する
    請求項1に記載の炎検出装置。
  3. 前記炎検出部は、前記候補領域内のそれぞれの画素ごとに生成した前記輝度値変化データに対して高速フーリエ変換を施し、高速フーリエ変換結果のピーク値から、前記輝度値変化データにおける山の数を推定し、前記輝度値変化データにおいて、前記所定閾値以上となる山の数が、前記高速フーリエ変換結果から推定した山の数と一致するように、前記所定閾値を設定し、炎の発生の有無を判断する
    請求項2に記載の炎検出装置。
  4. 前記炎検出部は、前記候補領域内において周期性を有するとして特定された画素に関して外接四角形を生成し、前記候補領域の画素数に対する前記外接四角形の画素数の割合が、あらかじめ設定した密度閾値以上の場合には、抽出した前記移動体が誤検出要因であると判断する
    請求項2または3に記載の炎検出装置。
  5. 前記炎検出部は、前記候補領域内において周期性を有するとして特定された画素に関して外接四角形を生成し、前記外接四角形の画素数が、あらかじめ設定した判定画素数以上の場合には、抽出した前記移動体が誤検出要因であると判断する
    請求項2または3に記載の炎検出装置。
  6. 監視カメラにより時系列で撮像された複数の画像を時系列画像として記憶するとともに、検出対象である炎が発生していない基準画像を記憶する画像メモリと、
    前記画像メモリに記憶された複数Nフレーム(Nは、2以上の整数)からなる1サイクル分の時系列画像に基づいて、画像内に存在する移動体を抽出し、炎の発生の有無を判断する指標となる周期性特徴を算出すべき領域を、候補領域として特定する前処理部と、
    前記前処理部により特定された前記候補領域において、前記候補領域に限定して前記周期性特徴の抽出処理を行うことで、炎の発生の有無を判断する炎検出部と
    を備え、前記監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより、炎の発生を検出する炎検出装置において実行される炎検出方法であって、
    前記炎検出部において、
    前記候補領域内のそれぞれの画素ごとに、前記複数Nフレームにわたる輝度値変化データを生成する第1ステップと、 前記輝度値変化データの統計量的なばらつき状態を前記周期性特徴として算出する第2ステップと、
    前記周期性特徴が判定閾値よりも小さい場合には、周期性がある画素として特定する第3ステップと、
    前記候補領域内において周期性を有するとして特定された画素の数および位置に応じて炎の発生の有無を判断する第4ステップと
    を有する炎検出方法。
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