JP5286113B2 - 煙検出装置 - Google Patents
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Description
1)監視カメラの画像を目視確認することで、遠隔地において煙検出状況の把握が可能となる。
2)すでに設置されている監視カメラを流用することが可能であり、効率的な設備を構築できる。
従来技術においては、煙を検出するために、フレーム差分画像あるいは背景画像からの輝度差が所定の閾値を超えた画素領域を抽出していた。しかしながら、例えば、周囲の照明条件の変化などの影響により、撮像された画像に変化が生じてしまう場合には、煙が発生していない部分を煙として誤検出してしまうという問題がある。
図1は、本発明の実施の形態1における煙検出装置の構成図である。本実施の形態1における煙検出装置は、画像メモリ10、煙検出エリア選択部20、および煙発生検出部30を備えている。画像メモリ10は、カメラ1により撮像された画像を、過去一定期間分、時系列データとして記憶できるように、複数フレーム分の画像メモリとして構成されている。
輝度ヒストグラム作成手段21は、撮像された画像内に侵入物あるいは煙などの変化の発生があるか否かの判断を、所定の画素ごとに、過去一定期間内の輝度のヒストグラムを算出することにより行う。
また、侵入物などの変化発生前の輝度分布と発生後の輝度分布の輝度差がわずかである場合では、輝度変化の検出によって変化領域を抽出することは難しいが、過去一定期間内の複数の画像に基づく画素ごとの輝度ヒストグラムを求めることにより、輝度の変化が小さいものでも、その変化が判別しやすく、侵入物の発生、あるいは煙の発生を高精度に識別することが可能となる。
輝度変化判定手段22は、輝度ヒストグラム作成手段21により所定の画素ごとに個別に算出(生成)された輝度ヒストグラムに基づいて、侵入物あるいは煙の発生により新たに生じた輝度値の存在の有無を検出する。例えば、輝度変化判定手段22は、図2(b)に示すように、(発生前の)輝度分布に対して、頻度の少ない輝度値の画素が所定数発生した場合には、その画素の部分において、侵入物あるいは煙が発生した可能性が高いと判断できる。
輝度変化判定手段22によりマッピングされた1画面分のデータは、あらかじめ決められた複数のエリアに分割されている。そして、検出候補領域特定手段23は、「1」と「0」でマッピングされた、あらかじめ分割されたエリアごとに、「1」である画素の比率が所定値以上あるかないかを判断する。
[前処理1]孤立画素の除去
緩慢拡散煙は、ある領域に渡って広く発生するため、侵入物あるいは煙の発生した可能性が高い画素として「1」にマッピングされた画素が孤立して存在することは考えにくい。そこで、「1」にマッピングされた画素が、孤立画素(すなわち、「1」にマッピングされた画素に対して、上下、左右、斜めで隣接する計8画素がすべて「0」にマッピングされている状態の画素)である場合には、マッピング結果を「1」から「0」に変更する。
緩慢拡散煙が発生した領域では、基準画像で得られていた輝度値が所定量以上低下することが考えられる。そこで、「1」にマッピングされた画素について、最新の画像と基準画像との輝度値の差分を求め、その差分量の絶対値が所定値以上であるものは「1」のままとし、その差分量の絶対値が所定値未満であるものは「1」から「0」に変更する。ただし、基準画像自体の輝度が、緩慢拡散煙の輝度と同程度と考えられる領域は、この差分量チェックには適さないため、差分量チェックを実行しないようにマスク処理することが考えられる。
緩慢拡散煙が発生した領域では、煙の影響で画像がぼやけることから、エッジ強度が低下することが考えられる。そこで、「1」にマッピングされた画素を含む近傍領域におけるエッジ強度を算出し、エッジ強度が所定値以下であれば、「1」のままとし、エッジ強度が所定値を超える場合には、煙の影響ではないと判断し、「1」から「0」に変更する。
特徴量の抽出方法の代表的なものとしては、次の6つを挙げることができる。煙検出を詳細に行うべき候補領域に対して、以下の方法を適用して特徴量を求めることで、煙特徴量算出手段31は、その領域内において煙が発生した可能性が高いか否かを判断できる。なお、以下の煙特徴量の算出は、特に、流れを伴う比較的遅い煙を検出するのに適した手法である。その中でも、抽出方法5、6は、緩慢拡散煙であって、光を透過しないような濃い煙に適した手法であり、図面を用いて詳細に説明することとする。
煙特徴量算出手段31は、煙検出エリア選択部20により特定された煙検出を詳細に行うべき候補領域ごとに、各領域内の画素の輝度分散を算出する。輝度分散を算出するにあたって、煙特徴量算出手段31は、必ずしも領域内のすべての画素を用いる必要はない。煙特徴量算出手段31は、輝度変化判定手段22により、侵入物あるいは煙の発生した可能性が高い画素として「1」にマッピングされた画素のみを対象に、輝度分散を算出してもよい。
煙特徴量算出手段31は、煙検出エリア選択部20により特定された煙検出を詳細に行うべき候補領域ごとに、各領域内の画素の平均輝度を算出する。平均輝度を算出するにあたって、煙特徴量算出手段31は、必ずしも領域内のすべての画素を用いる必要はない。煙特徴量算出手段31は、輝度変化判定手段22により、侵入物あるいは煙の発生した可能性が高い画素として「1」にマッピングされた画素のみを対象に、平均輝度を算出してもよい。
煙特徴量算出手段31は、上述した抽出方法2と同様にして、それぞれの対象領域ごとに、平均輝度の時系列データを生成する。そして、煙特徴量算出手段31は、生成した平均輝度の時系列データをフーリエ変換し、パワースペクトルを算出する。
煙特徴量算出手段31は、煙検出エリア選択部20により特定された煙検出を詳細に行うべき候補領域ごとに、その候補領域内の各画素と、あらかじめ画像メモリ10に記憶しておいた基準画像の対応する画素との輝度差分値を求める。さらに、煙特徴量算出手段31は、候補領域ごとにおける輝度差分値の平均値を求め、その平均値が所定の値より大きい場合、あるいは所定の範囲内にある場合に、煙が発生した可能性が高いと判断することができる。
煙特徴量算出手段31は、煙検出エリア選択部20により特定された煙検出を詳細に行うべき候補領域ごとに、その候補領域内の各画素と、あらかじめ画像メモリ10に記憶しておいた基準画像の対応する画素との相関値、例えば相互相関係数を求める。さらに、煙特徴量算出手段31は、候補領域ごとにおける相関値を、煙に関する特徴量として求め、その相関値の値が所定値を下回る場合に、煙が発生した可能性が高いと判断することができる。
候補領域内で煙が発生した場合には、その煙の影響で、画像内のエッジ強度が弱まることが考えられる。そこで、このエッジ強度の値に基づいて、候補領域で煙が発生した可能性が高いか否かを判断することができる。なお、この抽出方法6で用いるエッジ強度とは、例えば、周知技術であるsobelフィルタを用いて画素ごとに算出することができる値のことである。この抽出方法6においては、エッジ強度に基づいて、煙に関する特徴量として、第1の判定値および第2の判定値を算出しており、これらの判定値について、以下に説明する。
マッピング手段32は、煙特徴量算出手段31による6種類の抽出方法1〜6による抽出結果に基づいて、煙判定を詳細に行うべき候補領域ごとのマッピングを行う。例えば、マッピング手段32は、6種類の抽出方法1〜6のいずれか1つ以上の方法で煙が発生した可能性が高いと判断された領域を「1」に、それ以外の領域を「0」に設定することができる。
マッピング手段32によりマッピングされた1画面分の各領域のデータに基づいて、煙判定手段33は、「1」としてマッピングされた(候補)領域が、ある所定の領域数にまたがって、所定期間継続して検出されるか否かを判断する。例えば、煙判定手段33は、縦方向あるいは横方向にn(nは2以上の整数)以上の領域がマッピング手段32により「1」としてマッピングされ、かつ過去から現在にかけて順次撮像された時系列の画面にm(mは2以上の整数)回以上連続して、その連結領域が検出された場合に、煙が発生していると最終的に判断することができる。
Claims (1)
- 監視カメラにより撮像された画像に対して画像処理を施すことにより、煙の発生を検出する煙検出装置であって、
前記監視カメラにより時系列で撮像された複数の画像および基準画像を記憶する画像メモリと、
煙が発生する候補領域として特定された煙検出エリアにおいて、前記監視カメラにより撮像された最新の画像と、該最新の画像よりも前に撮像された画像とにおいて、両画像の差分画像のエッジ強度の総和又は両画像のそれぞれのエッジ強度との差分の総和を判定値として算出し、前記判定値と所定範囲との比較結果に基づいて煙が発生した可能性が高いか否かを判断する煙特徴量算出手段と
を備え、
前記煙特徴量算出手段は、
煙が発生する候補領域として特定された煙検出エリアにおいて、前記監視カメラにより撮像された最新の画像のエッジ強度と、前記基準画像のエッジ強度との差分の総和値を第1の判定値として算出するとともに、前記最新の画像と前回撮像された画像との差分画像のエッジ強度の総和を第2の判定値として算出し、前記第1の判定値と第1所定範囲との比較結果、および前記第2の判定値と第2所定範囲との比較結果に基づいて煙が発生した可能性が高いか否かを判断する
ことを特徴とする煙検出装置。
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