JP3591509B2 - 写真処理装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真感光材料を現像処理するための現像処理槽と、その現像処理槽内の現像処理液中において前記写真感光材料を搬送する搬送ユニットと、前記現像処理槽内の現像処理液を加熱するヒータと、前記現像処理槽における現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段とが設けられ、前記搬送ユニットは、前記現像処理槽に対して着脱自在に構成され、前記液位検出手段の検出情報に基づいて、前記現像処理槽内の液位が設定液位よりも下がったときに前記ヒータへの通電を停止させる液位監視手段が設けられた写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる写真処理装置は、撮影済みの写真フィルムや露光済みの印画紙等の種々の写真感光材料を現像処理する装置であり、この種の装置の一般的な構成として、処理対象の前記写真感光材料を現像処理液で満たされた現像処理槽内をくぐらせることによって現像処理が実行される。一般には、この現像処理には複数種類の現像処理液が必要で、それに応じて現像処理槽も複数備えられる。
このように現像処理槽内において写真感光材料を移動搬送するために、搬送ユニットが設けられ、稼働状態では搬送ユニットは現像処理液中に沈められた状態となる。
但し、この搬送ユニット自体や現像処理槽のメンテナンス等のために搬送ユニットを取り外すことが必要となる場合があり、このために搬送ユニットは現像処理槽に対して着脱自在となっている。
また、現像処理槽には、現像処理液の液位を検出するための液位検出手段が備えられており、メンテナンス等のために搬送ユニットを現像処理槽から取り外したときは、それに伴う液位の低下を検出し、現像処理液を適切な温度に加熱するために設けられているヒータへの通電を停止させている。
【0003】
ところが、液位検出手段による液位検出では、現像処理液に対して直接的に検出作用するために現像処理液の成分が液位検出手段に結晶として析出し、液位検出手段が正常に動作しなくなる場合があった。
従って、搬送ユニットを現像処理槽から取り外しても、ヒータへの通電が直ちには停止されなくなってしまう。
このように液位検出手段の検出情報によってはヒータの通電が停止されない状況となった場合であっても、一般にヒータには過熱防止装置が備えられる等の何らかの対策がとられて過度の温度上昇を抑止していること、及び、このような液位検出手段の動作異常の発生頻度が低いこと等の理由によって、従来は、装置の管理者に対して液位検出手段の動作の確認を怠らないように注意を喚起する程度であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液位検出手段の動作異常に対して格別の対策をとっていない場合では、写真処理装置自体が動作不能となるような事態には至らないものの、ヒータが損傷を受けて所定の加熱動作を行わなくなったり、最悪の場合ではヒータの交換が必要となる可能性もある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、現像処理槽の液位検出手段が動作異常となった場合でも、構成の複雑化を抑制しながら、ヒータを確実に保護する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、写真感光材料を現像処理するための現像処理槽と、その現像処理槽内の現像処理液中において前記写真感光材料を搬送する搬送ユニットと、前記現像処理槽内の現像処理液を加熱するヒータと、前記現像処理槽における現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段とが設けられ、前記搬送ユニットは、前記現像処理槽に対して着脱自在に構成され、前記液位検出手段の検出情報に基づいて、前記現像処理槽内の液位が設定液位よりも下がったときに前記ヒータへの通電を停止させる液位監視手段が設けられた写真処理装置において、前記搬送ユニットの前記現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段が設けられ、前記液位監視手段は、前記離脱検出手段の検出情報に基づいて、前記搬送ユニットが前記現像処理槽から離脱されたときに、前記ヒータへの通電を停止するように構成されている。
【0006】
すなわち、高価な液位センサ等を設けるのではなく、簡素な構成での検出が容易な搬送ユニットの離脱を検出して、現像処理液を加熱するためのヒータの停止に利用するのである。
従って、基本的には液位検出手段の検出動作を制御に生かしながら、搬送ユニットを現像処理槽から取り外したときに万が一液位検出手段が動作異常となっていれば、搬送ユニットの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータへの通電を停止させることで、現像処理槽の液位検出手段が動作異常となった場合でも、構成の複雑化を抑制しながら、ヒータを確実に保護できるものとなった。
【0007】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記液位監視手段は、前記離脱検出手段が前記搬送ユニットの前記現像処理槽からの離脱を検出し且つ前記液位検出手段が現像処理液の液位の低下を検出しなかったときに、前記液位検出手段の動作異常として検出するように構成されている。
すなわち、搬送ユニットの現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータの通電が停止されたにもかかわらず液位検出手段が液位の低下を検出していないときは、液位検出手段が正常な動作をしていないことが明らかであるので、液位検出手段の動作の監視に前記ヒータの通電停止のための離脱検出手段の検出情報を流用しているのである。
もって、装置コストの上昇を可及的に抑制しながら、高度に装置部品の監視を行えるものとなった。
【0008】
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、前記液位監視手段は、前記液位検出手段の動作異常を検出したときに、報知手段にて前記動作異常を報知するように構成されている。
すなわち、液位検出手段が動作異常となったときでも、前記離脱検出手段の検出情報によってヒータの通電が適正に停止されるので、そのままでは、装置の管理者は液位検出手段の異常に気が付かない場合もあり、液位検出手段の動作異常を報知手段にて確実に装置の管理者に報知することで、迅速に適切な対処をとることが可能となる。
【0009】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、前記液位検出手段がフロートスイッチにて構成されている。
すなわち、フロートスイッチは、フロートが現像処理液に対して直接的に検出作用し、フロートとフロートの支持部との間に現像処理液の結晶が付着して、フロートが適正に動作しなくなる場合がある。
そこで、上述のようにして、搬送ユニットの離脱検出機能を付加することが極めて有効となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の写真処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、写真処理装置の一例として、いわゆるデジタルミニラボ機として知られている写真プリントシステムDPを例示する。
本実施の形態の写真プリントシステムDPは、図6に外観を示すように、現像処理済みの写真フィルムやメモリーカード,MOあるいはCD−R等から写真プリントを作製するための画像データを入力する画像入力装置IRと、画像入力装置IRにて入力した画像データを写真感光材料PSの一例である印画紙2に露光処理する露光・現像装置EPとから構成されている。
【0011】
〔画像入力装置IRの概略構成〕
画像入力装置IRには、図5に概略的に示すように、写真フィルムの駒画像を読み取るフィルムスキャナ3と、メモリーリーダ,MOドライブ及びCD−Rドライブ等を備えた外部入出力装置4と、汎用小型コンピュータシステムにて構成されてフィルムスキャナ3や外部入出力装置4の制御のほか写真プリントシステムDP全体の管理を実行する主制御装置5とが備えられ、更に、主制御装置5には、仕上がりプリント画像をシミュレートしたシミュレート画像や各種の制御用の情報を表示出力するモニタ6と、露光条件の手動設定等や制御情報の入力操作をするための操作卓7とが接続されている。
【0012】
〔露光・現像装置EPの概略構成〕
露光・現像装置EPは、筐体内部に、画像露光装置EXと、画像露光装置EXにて露光された印画紙2を現像処理する現像処理装置PRと、筐体上面に配置された印画紙マガジン8から引き出された印画紙2を多数の搬送ローラ11等にて現像処理装置PRへ搬送する印画紙搬送系PTとが設けられている。
露光・現像装置EPの筐体外部には、現像処理装置PRにて現像処理及び乾燥処理された印画紙2をオーダ毎に分類するためのソータ12と、排出口13から排出された印画紙2をソータ12へ搬送するコンベア14とが設けられている。更に、印画紙搬送系PTの搬送経路の途中には、印画紙マガジン8から引き出された長尺の印画紙2を設定プリントサイズに切断するカッタ15が備えられている。
【0013】
〔画像露光装置EXの構成〕
画像露光装置EXは、PLZT光シャッタ方式を採用した露光ユニット16と、露光ユニット16を制御する露光制御装置17とを主要部として構成されている。
露光ユニット16は、光源部16aに光源及び赤色,緑色,青色の各カラーフィルタが備えられ、PLZTプリントヘッド16bにPLZT素子及び偏光板等により構成されたPLZT光シャッタが印画紙横幅方向(主走査方向)に多数並べる状態で備えられ、露光色を高速に切換えながら露光用画像データに応じて各PLZT光シャッタを開閉駆動することで、印画紙2上に前記露光用画像データの画像を潜像として露光形成する。
【0014】
〔現像処理装置PRの構成〕
現像処理装置PRは、複数の現像処理槽20(図5では6つの現像処理槽20を例示)を備えて、各現像処理槽20に、現像,停止,定着,水洗等の夫々の処理を行うための現像処理液が充填されている。現像処理装置PRには、更に、各現像処理槽20の現像処理液の液位を監視する液位監視手段LCとしての液位監視装置19が備えられている。
画像露光装置EXにて画像が潜像として露光形成された印画紙2は、各現像処理槽20を順次通過することによって現像処理される。
現像処理装置PRには、各現像処理槽20において印画紙2を搬送するために搬送ユニットTUが設けられている。
搬送ユニットTUは、現像処理槽20に対して着脱自在に構成されており、図3に示す下部搬送ユニット21と上部搬送ユニット22とによって構成されている。
【0015】
この下部搬送ユニット21と上部搬送ユニット22とは、図5に概略的に示すように、夫々複数個を組み合わせて現像処理装置PRにおける印画紙2の搬送経路を構成し、下部搬送ユニット21は現像処理槽20内に沈めて配置されて現像処理槽20内において印画紙2を搬送し、上部搬送ユニット22は隣合う下部搬送ユニット21の境界の上部に配置されて下部搬送ユニット21間の印画紙2の受け渡し搬送を担当する。尚、一連に並べて配置される上部搬送ユニット22の両端のものは、受け渡しの相手の下部搬送ユニット21が存在しないので、他の上部搬送ユニット22を半分に分割したような構造を有している。
【0016】
各下部搬送ユニット21には、図3及び図5に示すように、複数の搬送ローラ23や印画紙2を案内するガイド24が備えられ、ウォームホイール25に歯合するウォーム(図示を省略)から動力が伝達されて各搬送ローラ23を回転駆動する。
各上部搬送ユニット22にも、同様に搬送ローラ26や図示を省略する印画紙2のガイドが備えられ、下部搬送ユニット21の上部にセットした状態でギヤ27がウォームホイール25からの動力を受けて搬送ローラ26を回転駆動する。
【0017】
各現像処理槽20には、図1に概略的に示すように、補助タンク28が備えられ、補助タンク28と現像処理槽20とはパイプ29にて連通されている。
補助タンク28には、現像処理液を加熱して設定温度に維持するためのヒータ30と、現像処理槽20における現像処理液の液位を検出するためのフロートスイッチ31とが備えられている。フロートスイッチ31はそれのフロート31aが現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段LSとして機能する。
補助タンク28の下端と現像処理槽20の下方側側部とはパイプ32にて接続されて、そのパイプ32の途中に循環ポンプ33が備えられている。パイプ32の補助タンク28側端部にはフィルタ34が取り付けられている。ヒータ30はヒータ電源39から供給される電力によって加熱動作し、ヒータ30への電力の入り切りはヒータ電源37からヒータ30への通電経路に備えられたスイッチ38にて操作される。スイッチ38は、例えばリレー等にて構成される。
現像処理槽20内の現像処理液は、循環ポンプ33の作用でパイプ29を通過して補助タンク28に流れ込み、補助タンク28のヒータ30にて設定温度に加熱されたその現像処理液は、循環ポンプ33にて現像処理槽20へ再び送り込まれる。又、補助タンク28に対しては、印画紙2の現像処理量に応じて現像処理液補充タンク35から現像処理液が補充されると共に、給水タンク36から適宜に水が補給される。
【0018】
現像処理装置PRの液位監視装置19は、フロートスイッチ31の検出情報及び現像処理槽20の内壁上部に取り付けられたリミットスイッチ37の検出情報に基づいて現像処理液の液位を監視し、所定の現像処理槽20の液位が所定の液位よりも低下した場合に、ヒータ30への通電を停止する。
すなわち、リミットスイッチ37は、搬送ユニットTUの現像処理槽20からの離脱を検出する離脱検出手段DDとして機能する。
以下、マイクロプロセッサを備えて構成された液位監視装置19が実行する図7に示すフローチャートに基づいて、上記の処理を説明する。
図7の処理は、ヒータ30への通電が開始されると同時に開始され、フロートスイッチ31が液位の低下を検出しているか否か、つまりフロートスイッチ31のフロート31aが下方位置に降下しているか否かと、図1において概略的に示すようにリミットスイッチ37が下部搬送ユニット21と接当して下部搬送ユニット21の存在を検出しているか否かとを常時確認する(ステップ#1,#2)。搬送ユニットTUが現像処理槽20にセットされた通常の状態では、現像処理液の液位は図1において直線L1,L2で示す位置にあり、現像処理槽20の液位と補助タンク28の液位が一致している。この状態では、フロートスイッチ31のフロート31aは上限位置まで上昇しており、又、リミットスイッチ37は下部搬送ユニット21と接当して、その存在を検出している。
【0019】
このような監視状態において、図4に示すようにして、搬送ユニットTU(下部搬送ユニット21)をメンテナンスのために現像処理槽20から取り外すと、図2に概略的に示すように、現像処理槽20の液位は直線L3のレベルに低下し、補助タンク28の液位はL4のレベルに低下する。
この状態では、フロートスイッチ31のフロート31aは下限位置まで降下しており、その状態を確認した液位監視装置19はスイッチ38を切り操作してヒータ30への通電を停止する(ステップ#5)。
一方、このように液位が低下した場合において、現像処理液の成分が結晶化してフロート31aとそれの支持棒との間に詰まり、図1での姿勢を維持したまま降下しない場合もあり得る。
【0020】
このような場合であっても、液位監視装置19は、更に、リミットスイッチ37の状態を確認しているので(ステップ#2)、下部搬送ユニット21が存在していないことを確認する。
このように、下部搬送ユニット21が存在していないことを確認すると、ランプ40を点灯させて搬送ユニットTUが取り外されたことを報知すると共に(ステップ#3)、フロートスイッチ31の動作が異常であることを報知手段ALとしてのブザー41を鳴らせて警報を発することで報知し(ステップ#4)、更にスイッチ38を切り操作してヒータ30への通電を停止する(ステップ#5)。すなわち、リミットスイッチ37が搬送ユニットTUの現像処理槽20からの離脱を検出し且つフロートスイッチ31が現像処理液の液位の低下を検出しなかったときに、フロートスイッチ31の動作異常として検出しているのである。
【0021】
〔写真プリントの作製動作〕
次に、上記構成の写真プリントシステムDPによる写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
操作者が写真フィルムの駒画像について写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、フィルムスキャナ3に対して写真フィルムの読み取りを指令し、フィルムスキャナ3からその写真フィルムの画像データを順次受取って、内蔵されているメモリに記録する。
一方、操作者がメモリーカード,MOあるいはCD−R等の記録媒体に記録された画像データについて写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、外部入出力装置4の該当するドライブに画像データの読み取りを指令し、そのドライブから画像データを順次受取って、メモリに記録する。
【0022】
主制御装置5は、上記のようにして入力された画像データに基づいて、その画像データによってプリントを作製した場合に得られるであろうシミュレート画像を図示を省略する画像処理回路にて演算して求め、それをモニタ6に表示する。操作者は、このモニタ6上のシミュレート画像を観察して、適正な画像が得られていなければ、操作卓7から露光条件の修正入力操作を行う。
主制御装置5の画像処理回路は、入力された画像データとその修正入力とに従って予め設定された演算条件で赤色、緑色、青色毎の画像データを生成する。
【0023】
この画像データは、露光制御装置17に送られ、各種の画像処理が施される。
露光制御装置17は、印画紙搬送系PTから得られる印画紙2の搬送情報に基づいて、印画紙2の前端が所定の露光開始位置まで搬送されて来たことを検知すると、露光ユニット16の露光処理スピードに対応した速度で露光用画像データを露光ユニット16へ順次送信する。
露光ユニット16は、受け取った露光用画像データに基づいてPLZTプリントヘッド16bの各光シャッタを作動させて印画紙2にプリント画像の潜像を形成する。
露光ユニット16にて露光処理された印画紙2は、印画紙搬送系PTにて現像処理装置PRへ搬送されて、各現像処理槽20を順次通過することにより現像され、現像処理された印画紙2は、更に乾燥処理された後に排出口13からコンベア14上に排出され、ソータ12にてオーダー毎にまとめられる。
【0024】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、写真処理装置として写真プリントシステムDPを例示しているが、例えば写真感光材料PSとしての写真フィルムを現像処理するフィルム現像装置にも本発明を適用できる。
(2)上記実施の形態では、搬送ユニットTUの現像処理槽20からの離脱を検出する離脱検出手段DDとしてリミットスイッチ37を例示しているが、例えばフォトセンサにて搬送ユニットTUの存否を検出する等、離脱検出手段DDの具体構成は種々変更可能である。
(3)上記実施の形態では、フロートスイッチ31の動作異常を報知するための報知手段ALとしてブザー41を例示しているが、例えば、モニタ6に警報表示を行ってモニタ6を報知手段ALとして利用する等、報知手段ALの具体構成は種々変更可能である。
【0025】
(4)上記実施の形態では、搬送ユニットTUを下部搬送ユニット21及び上部搬送ユニット22によって構成する場合を例示しているが、単一ユニットにて構成しても良いし、3種類以上のユニットの集合として構成しても良い。
(5)上記実施の形態では、現像処理槽20における現像処理液の液位を検出する液位検出手段LSとしてフロートスイッチ31を例示しているが、例えば電気抵抗によって液位を検出する形式の液面センサ等の種々の形式の液位検出手段に対して本発明を適用できる。
【0026】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、基本的には液位検出手段の検出動作を制御に生かしながら、搬送ユニットを現像処理槽から取り外したときに万が一液位検出手段が動作異常となっていれば、搬送ユニットの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータへの通電を停止させるので、現像処理槽の液位検出手段が動作異常となった場合でも、簡素な構成での検出が容易な搬送ユニットの離脱を検出することによって構成の複雑化を抑制しながら、ヒータを確実に保護できるものとなった。
又、上記請求項2記載の構成によれば、搬送ユニットの現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータの通電が停止されたにもかかわらず液位検出手段が液位の低下を検出していないときは、液位検出手段が正常な動作をしていないことが明らかであるので、液位検出手段の動作の監視に前記ヒータの通電停止のための離脱検出手段の検出情報を流用して、装置コストの上昇を可及的に抑制しながら、高度に装置部品の監視を行えるものとなった。
【0027】
又、上記請求項3記載の構成によれば、液位検出手段が動作異常となったときでも、前記離脱検出手段の検出情報によってヒータの通電が適正に停止されるので、そのままでは、装置の管理者は液位検出手段の異常に気が付かない場合もあり、液位検出手段の動作異常を報知手段にて確実に装置の管理者に報知することで、迅速に適切な対処をとることが可能となる。
又、上記請求項4記載の構成によれば、フロートスイッチは、フロートが現像処理液に対して直接的に検出作用し、フロートとフロートの支持部との間に現像処理液の結晶が付着して、フロートが適正に動作しなくなる場合があるので、上述のようにして、搬送ユニットの離脱検出機能を付加することが極めて有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる液位監視手段の概略説明図
【図2】本発明の実施の形態にかかる搬送ユニットを取り外した状態を示す概略図
【図3】本発明の実施の形態にかかる搬送ユニットの概略構成図
【図4】本発明の実施の形態にかかる搬送ユニットの取り外しを示す図
【図5】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの概略ブロック構成図
【図6】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの外観斜視図
【図7】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【符号の説明】
PS 写真感光材料
20 現像処理槽
TU 搬送ユニット
30 ヒータ
31 フロートスイッチ
LC 液位監視手段
DD 離脱検出手段
AL 報知手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真感光材料を現像処理するための現像処理槽と、その現像処理槽内の現像処理液中において前記写真感光材料を搬送する搬送ユニットと、前記現像処理槽内の現像処理液を加熱するヒータと、前記現像処理槽における現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段とが設けられ、前記搬送ユニットは、前記現像処理槽に対して着脱自在に構成され、前記液位検出手段の検出情報に基づいて、前記現像処理槽内の液位が設定液位よりも下がったときに前記ヒータへの通電を停止させる液位監視手段が設けられた写真処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる写真処理装置は、撮影済みの写真フィルムや露光済みの印画紙等の種々の写真感光材料を現像処理する装置であり、この種の装置の一般的な構成として、処理対象の前記写真感光材料を現像処理液で満たされた現像処理槽内をくぐらせることによって現像処理が実行される。一般には、この現像処理には複数種類の現像処理液が必要で、それに応じて現像処理槽も複数備えられる。
このように現像処理槽内において写真感光材料を移動搬送するために、搬送ユニットが設けられ、稼働状態では搬送ユニットは現像処理液中に沈められた状態となる。
但し、この搬送ユニット自体や現像処理槽のメンテナンス等のために搬送ユニットを取り外すことが必要となる場合があり、このために搬送ユニットは現像処理槽に対して着脱自在となっている。
また、現像処理槽には、現像処理液の液位を検出するための液位検出手段が備えられており、メンテナンス等のために搬送ユニットを現像処理槽から取り外したときは、それに伴う液位の低下を検出し、現像処理液を適切な温度に加熱するために設けられているヒータへの通電を停止させている。
【0003】
ところが、液位検出手段による液位検出では、現像処理液に対して直接的に検出作用するために現像処理液の成分が液位検出手段に結晶として析出し、液位検出手段が正常に動作しなくなる場合があった。
従って、搬送ユニットを現像処理槽から取り外しても、ヒータへの通電が直ちには停止されなくなってしまう。
このように液位検出手段の検出情報によってはヒータの通電が停止されない状況となった場合であっても、一般にヒータには過熱防止装置が備えられる等の何らかの対策がとられて過度の温度上昇を抑止していること、及び、このような液位検出手段の動作異常の発生頻度が低いこと等の理由によって、従来は、装置の管理者に対して液位検出手段の動作の確認を怠らないように注意を喚起する程度であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、液位検出手段の動作異常に対して格別の対策をとっていない場合では、写真処理装置自体が動作不能となるような事態には至らないものの、ヒータが損傷を受けて所定の加熱動作を行わなくなったり、最悪の場合ではヒータの交換が必要となる可能性もある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、現像処理槽の液位検出手段が動作異常となった場合でも、構成の複雑化を抑制しながら、ヒータを確実に保護する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の構成を備えることにより、写真感光材料を現像処理するための現像処理槽と、その現像処理槽内の現像処理液中において前記写真感光材料を搬送する搬送ユニットと、前記現像処理槽内の現像処理液を加熱するヒータと、前記現像処理槽における現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段とが設けられ、前記搬送ユニットは、前記現像処理槽に対して着脱自在に構成され、前記液位検出手段の検出情報に基づいて、前記現像処理槽内の液位が設定液位よりも下がったときに前記ヒータへの通電を停止させる液位監視手段が設けられた写真処理装置において、前記搬送ユニットの前記現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段が設けられ、前記液位監視手段は、前記離脱検出手段の検出情報に基づいて、前記搬送ユニットが前記現像処理槽から離脱されたときに、前記ヒータへの通電を停止するように構成されている。
【0006】
すなわち、高価な液位センサ等を設けるのではなく、簡素な構成での検出が容易な搬送ユニットの離脱を検出して、現像処理液を加熱するためのヒータの停止に利用するのである。
従って、基本的には液位検出手段の検出動作を制御に生かしながら、搬送ユニットを現像処理槽から取り外したときに万が一液位検出手段が動作異常となっていれば、搬送ユニットの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータへの通電を停止させることで、現像処理槽の液位検出手段が動作異常となった場合でも、構成の複雑化を抑制しながら、ヒータを確実に保護できるものとなった。
【0007】
又、上記請求項2記載の構成を備えることにより、前記液位監視手段は、前記離脱検出手段が前記搬送ユニットの前記現像処理槽からの離脱を検出し且つ前記液位検出手段が現像処理液の液位の低下を検出しなかったときに、前記液位検出手段の動作異常として検出するように構成されている。
すなわち、搬送ユニットの現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータの通電が停止されたにもかかわらず液位検出手段が液位の低下を検出していないときは、液位検出手段が正常な動作をしていないことが明らかであるので、液位検出手段の動作の監視に前記ヒータの通電停止のための離脱検出手段の検出情報を流用しているのである。
もって、装置コストの上昇を可及的に抑制しながら、高度に装置部品の監視を行えるものとなった。
【0008】
又、上記請求項3記載の構成を備えることにより、前記液位監視手段は、前記液位検出手段の動作異常を検出したときに、報知手段にて前記動作異常を報知するように構成されている。
すなわち、液位検出手段が動作異常となったときでも、前記離脱検出手段の検出情報によってヒータの通電が適正に停止されるので、そのままでは、装置の管理者は液位検出手段の異常に気が付かない場合もあり、液位検出手段の動作異常を報知手段にて確実に装置の管理者に報知することで、迅速に適切な対処をとることが可能となる。
【0009】
又、上記請求項4記載の構成を備えることにより、前記液位検出手段がフロートスイッチにて構成されている。
すなわち、フロートスイッチは、フロートが現像処理液に対して直接的に検出作用し、フロートとフロートの支持部との間に現像処理液の結晶が付着して、フロートが適正に動作しなくなる場合がある。
そこで、上述のようにして、搬送ユニットの離脱検出機能を付加することが極めて有効となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の写真処理装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、写真処理装置の一例として、いわゆるデジタルミニラボ機として知られている写真プリントシステムDPを例示する。
本実施の形態の写真プリントシステムDPは、図6に外観を示すように、現像処理済みの写真フィルムやメモリーカード,MOあるいはCD−R等から写真プリントを作製するための画像データを入力する画像入力装置IRと、画像入力装置IRにて入力した画像データを写真感光材料PSの一例である印画紙2に露光処理する露光・現像装置EPとから構成されている。
【0011】
〔画像入力装置IRの概略構成〕
画像入力装置IRには、図5に概略的に示すように、写真フィルムの駒画像を読み取るフィルムスキャナ3と、メモリーリーダ,MOドライブ及びCD−Rドライブ等を備えた外部入出力装置4と、汎用小型コンピュータシステムにて構成されてフィルムスキャナ3や外部入出力装置4の制御のほか写真プリントシステムDP全体の管理を実行する主制御装置5とが備えられ、更に、主制御装置5には、仕上がりプリント画像をシミュレートしたシミュレート画像や各種の制御用の情報を表示出力するモニタ6と、露光条件の手動設定等や制御情報の入力操作をするための操作卓7とが接続されている。
【0012】
〔露光・現像装置EPの概略構成〕
露光・現像装置EPは、筐体内部に、画像露光装置EXと、画像露光装置EXにて露光された印画紙2を現像処理する現像処理装置PRと、筐体上面に配置された印画紙マガジン8から引き出された印画紙2を多数の搬送ローラ11等にて現像処理装置PRへ搬送する印画紙搬送系PTとが設けられている。
露光・現像装置EPの筐体外部には、現像処理装置PRにて現像処理及び乾燥処理された印画紙2をオーダ毎に分類するためのソータ12と、排出口13から排出された印画紙2をソータ12へ搬送するコンベア14とが設けられている。更に、印画紙搬送系PTの搬送経路の途中には、印画紙マガジン8から引き出された長尺の印画紙2を設定プリントサイズに切断するカッタ15が備えられている。
【0013】
〔画像露光装置EXの構成〕
画像露光装置EXは、PLZT光シャッタ方式を採用した露光ユニット16と、露光ユニット16を制御する露光制御装置17とを主要部として構成されている。
露光ユニット16は、光源部16aに光源及び赤色,緑色,青色の各カラーフィルタが備えられ、PLZTプリントヘッド16bにPLZT素子及び偏光板等により構成されたPLZT光シャッタが印画紙横幅方向(主走査方向)に多数並べる状態で備えられ、露光色を高速に切換えながら露光用画像データに応じて各PLZT光シャッタを開閉駆動することで、印画紙2上に前記露光用画像データの画像を潜像として露光形成する。
【0014】
〔現像処理装置PRの構成〕
現像処理装置PRは、複数の現像処理槽20(図5では6つの現像処理槽20を例示)を備えて、各現像処理槽20に、現像,停止,定着,水洗等の夫々の処理を行うための現像処理液が充填されている。現像処理装置PRには、更に、各現像処理槽20の現像処理液の液位を監視する液位監視手段LCとしての液位監視装置19が備えられている。
画像露光装置EXにて画像が潜像として露光形成された印画紙2は、各現像処理槽20を順次通過することによって現像処理される。
現像処理装置PRには、各現像処理槽20において印画紙2を搬送するために搬送ユニットTUが設けられている。
搬送ユニットTUは、現像処理槽20に対して着脱自在に構成されており、図3に示す下部搬送ユニット21と上部搬送ユニット22とによって構成されている。
【0015】
この下部搬送ユニット21と上部搬送ユニット22とは、図5に概略的に示すように、夫々複数個を組み合わせて現像処理装置PRにおける印画紙2の搬送経路を構成し、下部搬送ユニット21は現像処理槽20内に沈めて配置されて現像処理槽20内において印画紙2を搬送し、上部搬送ユニット22は隣合う下部搬送ユニット21の境界の上部に配置されて下部搬送ユニット21間の印画紙2の受け渡し搬送を担当する。尚、一連に並べて配置される上部搬送ユニット22の両端のものは、受け渡しの相手の下部搬送ユニット21が存在しないので、他の上部搬送ユニット22を半分に分割したような構造を有している。
【0016】
各下部搬送ユニット21には、図3及び図5に示すように、複数の搬送ローラ23や印画紙2を案内するガイド24が備えられ、ウォームホイール25に歯合するウォーム(図示を省略)から動力が伝達されて各搬送ローラ23を回転駆動する。
各上部搬送ユニット22にも、同様に搬送ローラ26や図示を省略する印画紙2のガイドが備えられ、下部搬送ユニット21の上部にセットした状態でギヤ27がウォームホイール25からの動力を受けて搬送ローラ26を回転駆動する。
【0017】
各現像処理槽20には、図1に概略的に示すように、補助タンク28が備えられ、補助タンク28と現像処理槽20とはパイプ29にて連通されている。
補助タンク28には、現像処理液を加熱して設定温度に維持するためのヒータ30と、現像処理槽20における現像処理液の液位を検出するためのフロートスイッチ31とが備えられている。フロートスイッチ31はそれのフロート31aが現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段LSとして機能する。
補助タンク28の下端と現像処理槽20の下方側側部とはパイプ32にて接続されて、そのパイプ32の途中に循環ポンプ33が備えられている。パイプ32の補助タンク28側端部にはフィルタ34が取り付けられている。ヒータ30はヒータ電源39から供給される電力によって加熱動作し、ヒータ30への電力の入り切りはヒータ電源37からヒータ30への通電経路に備えられたスイッチ38にて操作される。スイッチ38は、例えばリレー等にて構成される。
現像処理槽20内の現像処理液は、循環ポンプ33の作用でパイプ29を通過して補助タンク28に流れ込み、補助タンク28のヒータ30にて設定温度に加熱されたその現像処理液は、循環ポンプ33にて現像処理槽20へ再び送り込まれる。又、補助タンク28に対しては、印画紙2の現像処理量に応じて現像処理液補充タンク35から現像処理液が補充されると共に、給水タンク36から適宜に水が補給される。
【0018】
現像処理装置PRの液位監視装置19は、フロートスイッチ31の検出情報及び現像処理槽20の内壁上部に取り付けられたリミットスイッチ37の検出情報に基づいて現像処理液の液位を監視し、所定の現像処理槽20の液位が所定の液位よりも低下した場合に、ヒータ30への通電を停止する。
すなわち、リミットスイッチ37は、搬送ユニットTUの現像処理槽20からの離脱を検出する離脱検出手段DDとして機能する。
以下、マイクロプロセッサを備えて構成された液位監視装置19が実行する図7に示すフローチャートに基づいて、上記の処理を説明する。
図7の処理は、ヒータ30への通電が開始されると同時に開始され、フロートスイッチ31が液位の低下を検出しているか否か、つまりフロートスイッチ31のフロート31aが下方位置に降下しているか否かと、図1において概略的に示すようにリミットスイッチ37が下部搬送ユニット21と接当して下部搬送ユニット21の存在を検出しているか否かとを常時確認する(ステップ#1,#2)。搬送ユニットTUが現像処理槽20にセットされた通常の状態では、現像処理液の液位は図1において直線L1,L2で示す位置にあり、現像処理槽20の液位と補助タンク28の液位が一致している。この状態では、フロートスイッチ31のフロート31aは上限位置まで上昇しており、又、リミットスイッチ37は下部搬送ユニット21と接当して、その存在を検出している。
【0019】
このような監視状態において、図4に示すようにして、搬送ユニットTU(下部搬送ユニット21)をメンテナンスのために現像処理槽20から取り外すと、図2に概略的に示すように、現像処理槽20の液位は直線L3のレベルに低下し、補助タンク28の液位はL4のレベルに低下する。
この状態では、フロートスイッチ31のフロート31aは下限位置まで降下しており、その状態を確認した液位監視装置19はスイッチ38を切り操作してヒータ30への通電を停止する(ステップ#5)。
一方、このように液位が低下した場合において、現像処理液の成分が結晶化してフロート31aとそれの支持棒との間に詰まり、図1での姿勢を維持したまま降下しない場合もあり得る。
【0020】
このような場合であっても、液位監視装置19は、更に、リミットスイッチ37の状態を確認しているので(ステップ#2)、下部搬送ユニット21が存在していないことを確認する。
このように、下部搬送ユニット21が存在していないことを確認すると、ランプ40を点灯させて搬送ユニットTUが取り外されたことを報知すると共に(ステップ#3)、フロートスイッチ31の動作が異常であることを報知手段ALとしてのブザー41を鳴らせて警報を発することで報知し(ステップ#4)、更にスイッチ38を切り操作してヒータ30への通電を停止する(ステップ#5)。すなわち、リミットスイッチ37が搬送ユニットTUの現像処理槽20からの離脱を検出し且つフロートスイッチ31が現像処理液の液位の低下を検出しなかったときに、フロートスイッチ31の動作異常として検出しているのである。
【0021】
〔写真プリントの作製動作〕
次に、上記構成の写真プリントシステムDPによる写真プリントの作製動作を概略的に説明する。
操作者が写真フィルムの駒画像について写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、フィルムスキャナ3に対して写真フィルムの読み取りを指令し、フィルムスキャナ3からその写真フィルムの画像データを順次受取って、内蔵されているメモリに記録する。
一方、操作者がメモリーカード,MOあるいはCD−R等の記録媒体に記録された画像データについて写真プリントの作製を指示入力したときは、主制御装置5は、外部入出力装置4の該当するドライブに画像データの読み取りを指令し、そのドライブから画像データを順次受取って、メモリに記録する。
【0022】
主制御装置5は、上記のようにして入力された画像データに基づいて、その画像データによってプリントを作製した場合に得られるであろうシミュレート画像を図示を省略する画像処理回路にて演算して求め、それをモニタ6に表示する。操作者は、このモニタ6上のシミュレート画像を観察して、適正な画像が得られていなければ、操作卓7から露光条件の修正入力操作を行う。
主制御装置5の画像処理回路は、入力された画像データとその修正入力とに従って予め設定された演算条件で赤色、緑色、青色毎の画像データを生成する。
【0023】
この画像データは、露光制御装置17に送られ、各種の画像処理が施される。
露光制御装置17は、印画紙搬送系PTから得られる印画紙2の搬送情報に基づいて、印画紙2の前端が所定の露光開始位置まで搬送されて来たことを検知すると、露光ユニット16の露光処理スピードに対応した速度で露光用画像データを露光ユニット16へ順次送信する。
露光ユニット16は、受け取った露光用画像データに基づいてPLZTプリントヘッド16bの各光シャッタを作動させて印画紙2にプリント画像の潜像を形成する。
露光ユニット16にて露光処理された印画紙2は、印画紙搬送系PTにて現像処理装置PRへ搬送されて、各現像処理槽20を順次通過することにより現像され、現像処理された印画紙2は、更に乾燥処理された後に排出口13からコンベア14上に排出され、ソータ12にてオーダー毎にまとめられる。
【0024】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)上記実施の形態では、写真処理装置として写真プリントシステムDPを例示しているが、例えば写真感光材料PSとしての写真フィルムを現像処理するフィルム現像装置にも本発明を適用できる。
(2)上記実施の形態では、搬送ユニットTUの現像処理槽20からの離脱を検出する離脱検出手段DDとしてリミットスイッチ37を例示しているが、例えばフォトセンサにて搬送ユニットTUの存否を検出する等、離脱検出手段DDの具体構成は種々変更可能である。
(3)上記実施の形態では、フロートスイッチ31の動作異常を報知するための報知手段ALとしてブザー41を例示しているが、例えば、モニタ6に警報表示を行ってモニタ6を報知手段ALとして利用する等、報知手段ALの具体構成は種々変更可能である。
【0025】
(4)上記実施の形態では、搬送ユニットTUを下部搬送ユニット21及び上部搬送ユニット22によって構成する場合を例示しているが、単一ユニットにて構成しても良いし、3種類以上のユニットの集合として構成しても良い。
(5)上記実施の形態では、現像処理槽20における現像処理液の液位を検出する液位検出手段LSとしてフロートスイッチ31を例示しているが、例えば電気抵抗によって液位を検出する形式の液面センサ等の種々の形式の液位検出手段に対して本発明を適用できる。
【0026】
【発明の効果】
上記請求項1記載の構成によれば、基本的には液位検出手段の検出動作を制御に生かしながら、搬送ユニットを現像処理槽から取り外したときに万が一液位検出手段が動作異常となっていれば、搬送ユニットの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータへの通電を停止させるので、現像処理槽の液位検出手段が動作異常となった場合でも、簡素な構成での検出が容易な搬送ユニットの離脱を検出することによって構成の複雑化を抑制しながら、ヒータを確実に保護できるものとなった。
又、上記請求項2記載の構成によれば、搬送ユニットの現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段の検出情報によって前記ヒータの通電が停止されたにもかかわらず液位検出手段が液位の低下を検出していないときは、液位検出手段が正常な動作をしていないことが明らかであるので、液位検出手段の動作の監視に前記ヒータの通電停止のための離脱検出手段の検出情報を流用して、装置コストの上昇を可及的に抑制しながら、高度に装置部品の監視を行えるものとなった。
【0027】
又、上記請求項3記載の構成によれば、液位検出手段が動作異常となったときでも、前記離脱検出手段の検出情報によってヒータの通電が適正に停止されるので、そのままでは、装置の管理者は液位検出手段の異常に気が付かない場合もあり、液位検出手段の動作異常を報知手段にて確実に装置の管理者に報知することで、迅速に適切な対処をとることが可能となる。
又、上記請求項4記載の構成によれば、フロートスイッチは、フロートが現像処理液に対して直接的に検出作用し、フロートとフロートの支持部との間に現像処理液の結晶が付着して、フロートが適正に動作しなくなる場合があるので、上述のようにして、搬送ユニットの離脱検出機能を付加することが極めて有効となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる液位監視手段の概略説明図
【図2】本発明の実施の形態にかかる搬送ユニットを取り外した状態を示す概略図
【図3】本発明の実施の形態にかかる搬送ユニットの概略構成図
【図4】本発明の実施の形態にかかる搬送ユニットの取り外しを示す図
【図5】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの概略ブロック構成図
【図6】本発明の実施の形態にかかる写真プリントシステムの外観斜視図
【図7】本発明の実施の形態にかかるフローチャート
【符号の説明】
PS 写真感光材料
20 現像処理槽
TU 搬送ユニット
30 ヒータ
31 フロートスイッチ
LC 液位監視手段
DD 離脱検出手段
AL 報知手段
Claims (4)
- 写真感光材料を現像処理するための現像処理槽と、その現像処理槽内の現像処理液中において前記写真感光材料を搬送する搬送ユニットと、前記現像処理槽内の現像処理液を加熱するヒータと、前記現像処理槽における現像処理液に対して直接的に検出作用して現像処理液の液位を検出する液位検出手段とが設けられ、
前記搬送ユニットは、前記現像処理槽に対して着脱自在に構成され、
前記液位検出手段の検出情報に基づいて、前記現像処理槽内の液位が設定液位よりも下がったときに前記ヒータへの通電を停止させる液位監視手段が設けられた写真処理装置であって、
前記搬送ユニットの前記現像処理槽からの離脱を検出する離脱検出手段が設けられ、
前記液位監視手段は、前記離脱検出手段の検出情報に基づいて、前記搬送ユニットが前記現像処理槽から離脱されたときに、前記ヒータへの通電を停止するように構成されている写真処理装置。 - 前記液位監視手段は、前記離脱検出手段が前記搬送ユニットの前記現像処理槽からの離脱を検出し且つ前記液位検出手段が現像処理液の液位の低下を検出しなかったときに、前記液位検出手段の動作異常として検出するように構成されている請求項1記載の写真処理装置。
- 前記液位監視手段は、前記液位検出手段の動作異常を検出したときに、報知手段にて前記動作異常を報知するように構成されている請求項2記載の写真処理装置。
- 前記液位検出手段がフロートスイッチにて構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の写真処理装置。
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