JP3590739B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、1サイクルの内に複数回、所定の時間毎のステップで順次スイッチングを行うスイッチング素子から構成され、出力電流の瞬時値を制御する瞬時波形制御形の電力変換装置に係り、特に、例えばモータ駆動用インバータ、高力率コンバータ、アクティブフィルタ、LCフィルタを持つ正弦波電圧出力型インバータ等の制御回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図19は例えば電気学会論文誌 Vol.12B、No.2(昭61)、P.9〜16、「高調波抑制と高速電流応答を可能にした電流制御形PWMインバータ」に示された従来のインバータの制御回路を、本発明と同様の形式に書き改めたブロック接続図であり、1は三相インバータ主回路であり、図20に示すようなスイッチング素子S1−S6のフルブリッジ構成されたものなどがその例である。2はモータ等の負荷で、21U、V、Wは負荷の内部インダクタンス、22U、V、Wは負荷の内部誘起起電圧、4は直流電源、10U、V、Wは、インバータ電流を検出する電流センサ、801は三相正弦波電流指令発生回路、802は電流偏差ベクトル検出回路、803は負荷端に発生する逆起電力の電圧ベクトルを検出する逆起電力ベクトル検出回路、804はPWMパターンテーブル回路、851U、V、Wは加減算器である。
【0003】
次に動作について説明する。図19において、制御回路は瞬時電流制御を行う電流制御ループとして構成されており、三相正弦波電流指令発生回路801の出力であるインバータ1が流すべき電流指令値IAU、V、Wと電流センサ10U、V、Wで検出されたインバータ電流IAU、V、Wとの電流偏差ΔiU、V、Wを加減算器851U、V、Wで求める。逆起電力ベクトル検出回路803は、前記電流偏差ΔiU、V、Wから負荷端の逆起電力VBU、V、Wを推定し、逆起電力ベクトルVBを求め、前記逆起電力ベクトルVBが図21に示す領域[I]−[VI]のどの領域にいるかを検出する。図21は、インバータ1のスイッチング素子の状態に応じて出力される8種類の電圧ベクトルV0−V7(図23)と、電圧ベクトルV0−V7によって区切られた6つの領域[I]−[VI]を示した図である。電流偏差ベクトル検出回路802は、前記電流偏差ΔiU、V、Wから電流偏差ベクトルΔIを求め、前記電流偏差ベクトルΔIが図22に示す領域▲1▼−▲7▼のどの領域にいるかを検出する。電流偏差ベクトルΔIには、電流制御の精度に応じて定まる所定の許容範囲を設定し、電流偏差ベクトルΔIが許容範囲内がであることを示したのが領域▲7▼であり、電流偏差ベクトルΔIが許容範囲外であることを示したものがその外周の領域▲1▼から▲6▼である。PWMパターンテーブル回路804は、前記逆起電力ベクトルVBの領域と電流偏差ベクトルΔIの領域から、スイッチングモードk0−k7を図24にしたがって選択し、そのスイッチングモードk0−k7から図23に示される三相インバータ1の6つのスイッチング素子のスイッチング状態を決定する。例えば、もし逆起電力ベクトルVBが[I]の領域にあり、電流偏差ベクトルΔIが、▲1▼または▲5▼の領域にあるときはk1が、▲2▼または▲3▼の領域にあるときはk3が、▲4▼または▲6▼の領域にあるときはk0またはk7が選択され、電流偏差ベクトルΔIが▲7▼の領域にあるときは、そのスイッチングモードをそのまま保持するようにスイッチングモードを選択する。三相インバータ1は、前記PWMパターンテーブル回路804のスイッチング指令にもとづきスイッチング素子をON/OFFし、インバータ電流IAU、V、Wを制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力変換装置は以上のように構成されているので、逆起電力ベクトルVBを電流偏差ΔiU、V、Wより推定する逆起電力ベクトル検出回路803が必要であり、またPWMパターンテーブル回路804も電流偏差ベクトルΔIの領域と逆起電力ベクトルVBの領域の両者によりスイッチングモードを選択するため選択肢が多く、制御回路が複雑になるという問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、逆起電力ベクトルを検出する必要がなく、スイッチングモードの選択方法がシンプルとなる電力変換装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る電力変換装置は、上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子を備え上記上下アームのスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る6種類の有電圧ベクトルを出力する有電圧スイッチングモードおよび零電圧ベクトルを出力する無電圧スイッチングモードのいずれかを所定の時間毎のステップで順次選択して上記スイッチング素子をオンオフ駆動することにより、直流電圧を3相交流電圧に変換する電力変換器、およびこの電力変換器の3相出力電流と3相電流指令値との電流偏差に基づき上記3相出力電流の瞬時値を制御する電流制御手段を備えた電力変換装置において、
上記電流偏差から電流偏差ベクトルを検出する電流偏差ベクトル検出手段、および電圧ベクトル座標上に、その原点からの距離が上記電流制御の精度に対応して定まる環状の境界を設定し、上記原点を基点とする上記電流偏差ベクトルが、上記境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときはそのスイッチングモードへの切り換えにより上記電流偏差ベクトルが上記境界内の方向へ向くよう上記有電圧スイッチングモードのいずれか1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するスイッチングモード選択手段を備えたものである。
【0007】
また、この発明に係る電力変換装置は、上記電流偏差から電流偏差ベクトルを検出する電流偏差ベクトル検出手段、および電圧ベクトル座標上に、その原点からの距離が上記電流制御の精度に対応して定まる環状の境界を設定し、上記原点を基点とする上記電流偏差ベクトルが、上記境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するスイッチングモード選択手段を備えたものである。
【0008】
また、この発明に係る電力変換装置は、その境界外の部分を、予め各有電圧スイッチングモードの電圧ベクトルに応じてその周方向に6つの領域に区分しておき、電流偏差ベクトルが上記境界外にあるとき、上記電流偏差ベクトルが位置する領域を判定し当該領域に対応するスイッチングモードを選択するようにしたものである。
【0009】
また、この発明に係る電力変換装置は、その電流偏差ベクトルが境界内にあって無電圧スイッチングモードを選択する場合、前回のステップでのスイッチングモードにおいて、上アームが2以上オンのときは上アームを全てオンにするスイッチングモードを、下アームが2以上オンのときは下アームを全てオンにするスイッチングモードをそれぞれ選択するようにしたものである。
【0010】
また、この発明に係る電力変換装置は、その電流偏差ベクトルが境界外にあって有電圧スイッチングモードを選択した場合、当該選択したスイッチングモードによる電圧ベクトルと同方向で所定の大きさのヒステリシスベクトルを作成し、次ステップにおけるスイッチングモード選択時の対象電流偏差ベクトルに上記ヒステリシスベクトルを加算するヒステリシス生成手段を備えたものである。
【0011】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのヒステリシスベクトルの大きさを、境界と原点との距離に相当する大きさの1/2に設定したものである。
【0012】
また、この発明に係る電力変換装置は、上記電流偏差の各相成分が、上記電流制御の精度に対応して定まる境界の範囲内のときは0を、正側で境界範囲外のときは1を、負側で境界範囲外のときは−1をそれぞれ出力する比較手段、上記電流偏差の各相成分の内その振幅の絶対値が最大の相を判定する最大振幅判定手段、上記比較手段からの各相信号の内、上記最大振幅判定手段で最大と判定された相の信号はそのまま、他の2相の信号は0にしたセレクト信号を作成するセレクト信号作成手段、および上記各相セレクト信号の組み合わせとスイッチングモードの種別との関係を規定するテーブルを設け、入力されたセレクト信号から上記テーブルによりスイッチングモードを選択し上記電力変換器へ送出するスイッチングモード選択手段を備えることにより、電流偏差ベクトルが境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するようにしたものである。
【0013】
また、この発明に係る電力変換装置は、上記電流偏差の各相成分の極性を判別する極性判別手段、上記極性判別結果から極性が他の2相の極性と異なる相を選択し当該相の電流偏差を出力する相選択手段、この相選択手段からの電流偏差が上記電流制御の精度に対応して定まる境界の範囲内か範囲外かを判別する境界判別手段、および上記極性判別手段からの各相判別信号および上記境界判別手段からの判別信号の組み合わせとスイッチングモードの種別との関係を規定するテーブルを設け、入力された判別信号から上記テーブルによりスイッチングモードを選択し上記電力変換器へ送出するスイッチングモード選択手段を備えることにより、電流偏差ベクトルが境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するようにしたものである。
【0014】
また、この発明に係る電力変換装置は、その極性判別手段からの各相判別信号が3相共同一極性のとき出力する異常判定手段を備えたものである。
【0015】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのスイッチングモード選択手段から出力されるスイッチングモードを当該スイッチングモード選択手段に入力し、そのテーブルを、前回のステップにおけるスイッチングモードを含めたものとすることにより、上記スイッチングモード選択手段が無電圧スイッチングモードを選択する場合、前回のステップでのスイッチングモードにおいて、上アームが2以上オンのときは上アームを全てオンにするスイッチングモードを、下アームが2以上オンのときは下アームを全てオンにするスイッチングモードをそれぞれ選択するようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における電力変換装置の構成を示す回路図である。図において、1は電力変換器としての三相インバータ主回路で、例えば、図20で説明したように、上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子S1〜S6を備えている。3U、V、Wはリアクトル、4は直流電源、5U、V、Wは商用電源である。
10U、V、Wは三相インバータ主回路1の3相出力電流を検出する電流センサ、801は3相電流指令値IAU、V、Wを作成する三相正弦波電流指令発生回路、851は3相出力電流IAU、V、Wと3相電流指令値IAU、V、Wとの偏差ΔiU、V、Wを演算する加減算器、802は3相電流偏差ΔiU、V、Wから電流偏差ベクトルΔIを演算する電流偏差ベクトル検出回路、811は電流偏差ベクトルΔIからスイッチングモードを選択して当該スイッチングモードに相当するオンオフ信号を三相インバータ主回路1の各スイッチング素子に選出するスイッチングモード選択手段としてのPWMパターンセレクタ回路である。
【0017】
先ず、スイッチングモードと各スイッチングモードに対応して三相インバータ主回路1から出力される電圧のベクトルについて説明する。三相インバータ主回路1の上下アーム(図20参照)のスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る合計2=8通りのスイッチングモードk0〜k7における出力電圧V0〜V7を電圧ベクトル座標に示すと図2の通りとなる。なお、各スイッチングモードk0〜k7で定義するスイッチング状態は図3に示す通りである。但し、スイッチングモードk7は、上アームの3相分U、V、WがすべてON、下アームの3相分X、Y、ZがすべてOFFのスイッチング状態をいう。
そして、図2に示すように、スイッチングモードk1〜k6時は、一定の大きさを有する有電圧ベクトルを出力し、スイッチングモードk0、k7時は、大きさが零の零電圧ベクトルを出力する。
【0018】
次に、図1のPWMパターンセレクタ回路811において、電流偏差ベクトルΔIからスイッチングモードを選択する動作について説明する。
三相インバータ主回路1の出力電圧であるインバータ電圧ベクトルVAと商用電源5の電圧である商用電源電圧ベクトルVRとリアクトル3にかかる電圧であるリアクトル電圧ベクトルVLとの関係は(1)式の通りとなる。
VL=L×di/dt=VA−VR (1)
【0019】
今、時刻T1における電流をIA(T1)、時刻T1からスイッチング動作ステップの所定の微小時間ΔT(ΔTとしては、1〜100μs程度で設定するが、必ずしも、一定値でなくてもよい)後の時刻(T1+ΔT)における電流をIA(T1+ΔT)とすると、(2)式が成立する。
Figure 0003590739
また、この時の電流偏差ベクトルΔI(T1+ΔT)は、(3)式で示される。
ΔI(T1+ΔT)=IA(T1+ΔT)−IA(T1+ΔT) (3)
【0020】
時刻T1からT1+ΔTの間、インバータ電流指令値IAが一定であると考えると、(2)、(3)式から(4)式が成り立つ。
ΔI(T1+ΔT)−ΔI(T1)=−(ΔT/L)×VL (4)
この(4)式を変形すると(5)式が得られる。
Figure 0003590739
【0021】
ところで、PWMパターンセレクタ回路811に期待される機能は、電流偏差ベクトルΔIが一定の範囲内に収まるよう適正なスイッチングモードを順次選択することにある。そこで、この発明は、(5)式において、電流偏差ベクトルΔIが上記一定の範囲を越えた場合、ΔT時間内では商用電源電圧VRは一定であるので、(5)式右辺第3項は考慮外におき、もっぱら、右辺第2項に着目し、有電圧ベクトルの中からその電圧ベクトルの方向が電流偏差ベクトルΔIの方向に最も近いものを選択することで右辺第1項を右辺第2項で低減せしめるようにしたものである。
また、電流偏差ベクトルΔIが一定の範囲外にある場合は、有電圧ベクトルを出力するので、電流偏差ベクトルΔIが一定の範囲内に収まったときは零電圧ベクトルを選択することで、スイッチングモードの時系列変化を円滑化させるようにしている。
【0022】
以上の動作原理に基づくPWMパターンセレクタ回路811の具体的な動作を図2、図3を参照して説明する。図2において、VRは商用電源電圧ベクトルで単に一例を示すものである。図2の例では、便宜上、この電圧ベクトルVRの先端から上方に伸びその先端がt0に位置するように描いているベクトルが、現ステップ(t0)におけるPWMパターンセレクタ回路811に入力された電流偏差ベクトルΔIである。
【0023】
図2に示すように、この電流偏差ベクトルΔIの基点を中心として、正六角形で示された境界が設定され、その境界外の部分は、図に示すように、各有電圧スイッチングモードk1〜k6を選択する6つの領域▲1▼〜▲6▼に分けられている。この境界は、電流偏差ベクトルΔIをほぼこの境界近傍に保つようフィードバック制御を実行するということで、電流制御の精度に対応するものとなる。即ち、この境界を小さくすると、電流制御の精度が上がる。この境界の内部は、無電圧スイッチングモードであるk0のモードを選択する領域▲7▼となっている。
この7つの領域▲1▼〜▲7▼とスイッチングモードk0〜k6および各モードにおけるスイッチング状態は、表の形で図3に示されている。
【0024】
今、演算ステップ(t0)で、電流偏差ベクトルΔIが、図2に示すように、領域▲1▼のt0に位置すると、スイッチングモードk1が選択され、従って、インバータ1は電圧ベクトルV1、即ち、そのステップでの電流偏差ベクトルΔIの方向に最も近い方向の電圧ベクトルを出力する。
この電圧ベクトルV1の選択により、電流偏差ベクトルΔIはその時点のリアクトル電圧ベクトル(−VL)の方向(式(1)、(4)参照、図2では、VL@k=1と表示)に変化していく。即ち、電流偏差ベクトルΔIは境界内領域▲7▼に向かい、単位時間後のステップ(t1)には、図2の領域▲7▼のt1の位置に到達する。従って、図3により、ステップ(t1)では、スイッチングモードk0が選択され、インバータ1は零電圧ベクトルV0を出力する。
【0025】
同様にして、この電圧ベクトルV0の選択により、電流偏差ベクトルΔIは、その時点のリアクトル電圧ベクトル(−VL)の方向(図2では、VL@k=0,7と表示)に変化していき、単位時間後のステップ(t2)には、図に示すように、再び境界外の領域▲1▼のt2の位置に到達する。
以上の動作を繰り返すことにより、電流偏差ベクトルΔIは境界の線上近傍を移動していき、当該境界の大きさに相当する電流制御精度が得られる訳である。図2では、商用電源電圧VRが図示の位置にある場合を例示したが、どの位置にあっても、スイッチングモード選択の動作は以上で説明したと同様の内容であることは言うまでもない。
【0026】
この実施の形態1の方式をもとにシミュレーションを実施した結果を図4に示す。このシミュレーションは、商用電源5とインバータ1とをリアクトル3を介して接続し、高力率コンバータとして動作させたもので、下記の条件で実施したものである。
電圧は、商用電源電圧のピーク値を1puに、電流は、定格電流のピーク値を1puにそれぞれ規格化している。
各部の定格値は以下の通りである。
・相数 : 三相
・商用電源電圧 : 1pu
・商用電源周波数 : 50Hz
・直流電圧 : 3pu
・リアクトル : 0.15pu
・電流指令 : 1pu
・電流偏差許容値(精度) : 0.08pu
【0027】
図4において、(a)は電流指令値、(b)はインバータ電流、(c)は電流偏差、(d)はインバータ出力電圧、(e)は商用電源電圧、(f)はスイッチング回数の積算値を示しており、これより、
スイッチング周波数≒(640−320)/(0.08−0.04)≒8KHzとなる。
【0028】
図4(a)〜(f)から判るように、インバータ電流は、商用電源と同相に与えられた正弦波状の指令値に正確に追従しており、上述したスイッチングモード選択方式による電流制御動作が有効であることが実証された。
【0029】
以上のように、この実施の形態1では、逆起電力ベクトル検出回路が不要で、その分構成が簡便になるとともに、スイッチングモードの選択論理も簡便となり、装置として簡単、安価となる。
なお、上記では、電流偏差ベクトルΔIが領域▲7▼にあるときに選択する零電圧ベクトルのスイッチングモードとしてk0を設定したが、上アームのスイッチング素子がすべてON、下アームのスイッチング素子がすべてOFFとなるスイッチングモードk7を設定するようにしてもよい。
【0030】
更に、各モード選択動作ステップにおける商用電源電圧VR等の情報をも含めてモード選択を行うようにしてもよい。その分、モード選択に係る構成は複雑化するが、電流偏差ベクトルΔIの軌跡がより確実に境界線に近い範囲で移動していくことになり、電流制御の精度が向上する。勿論、この場合も、電流偏差ベクトルΔIの軌跡が境界線を挟んでジグザグに進行し、境界内領域▲7▼では零電ベクトルを出力するので、スイッチングモードの時系列変化が円滑になるという効果を奏する。
【0031】
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2における電力変換装置の構成を示す回路図である。以下、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。即ち、図5のPWMパターンセレクタ回路812は、前回のステップで選択したスイッチングモードの情報を入力し、電流偏差ベクトルΔIが境界内の領域▲7▼に位置する場合、前回ステップにおける有電圧スイッチングモードの種別に応じて今回ステップで選択する無電圧スイッチングモードk0、k7のいずれかを決定するようにしたものである。
【0032】
具体的には、図6に示すように、電流偏差ベクトルΔIが領域▲7▼にある場合、前回のスイッチングモードがk1、k2またはk4のとき、即ち、下アームが2相分ONとなるモードのときは、スイッチングモードk0、即ち、下アームをすべてONにする無電圧スイッチングモードを選択する。また、前回のスイッチングモードがk3、k5またはk6のとき、即ち、上アームが2相分ONとなるモードのときは、スイッチングモードk7、即ち、上アームをすべてONにする無電圧スイッチングモードを選択する。
【0033】
以上の構成とすることにより、有電圧スイッチングモードから無電圧スイッチングモードへ移行する場合、実質的に、1つのスイッチング素子のスイッチング状態を変更するのみで済むので、スイッチング回数を低減することが可能となり、損失の低減等の新たな効果が得られる。
【0034】
実施の形態3.
図7はこの発明の実施の形態3における電力変換装置の構成を示す回路図である。以下、先の形態例と異なる部分を中心に説明する。ここでは、ヒステリシス生成回路813を設け、PWMパターンセレクタ回路812から出されたスイッチングモードの電圧ベクトルと同方向で所定の大きさのヒステリシスベクトルを作成し、新たに設けた加減算器852U、V、Wにより次ステップにおける電流偏差ΔiU、V、Wに加算する。
【0035】
即ち、図7のヒステリシス生成回路813は、前ステップでのスイッチングモードに基づき、図8に示す表により、ヒステリシスベクトルを構成する各相のヒステリシス値HisU、V、Wを選択し、加減算器852により電流偏差ΔiU、V、Wに加算する。これは、電流制御の精度に相当する、電流偏差の許容範囲にヒステリシスを持ったことと等価であり、電流偏差の許容範囲を決める境界線がスイッチングモードにより電圧ベクトル座標上を移動し、結果として、スイッチングモードの変化頻度が減少してスイッチング素子のスイッチング回数が減少するとともに、電流偏差もより小さくなる。
【0036】
以下、このヒステリシスベクトルを付加した場合の動作を具体的に説明する。例えば、図9に示すように、電流偏差ベクトルΔIが領域▲1▼のt0にあり、スイッチングモードk1が選択された場合、電流偏差の許容範囲値をERRとすると、ヒステリシス生成回路813は図8の表に従い、ヒステリシス値
HisU=ERR (6)
HisV=−ERR/2 (7)
HisW=−ERR/2 (8)
を選択して電流偏差ΔiU、V、Wに加算される。この加算により、電流偏差ベクトルΔIとの相対関係としては、電流偏差の許容範囲が、図10の矢印に示すように、電圧ベクトルV6の方向にERR/2だけ移動することと等価となる。
【0037】
そのため、スイッチングモードk1を継続しながら、電流偏差ベクトルΔIは境界内の領域▲7▼の方向へ向かうが、図10に示すように、商用電源電圧ベクトルVRとの関連で、次ステップのタイミングでは、電流偏差ベクトルΔIは領域▲3▼のt1に到達したとすると、PWMパターンセレクタ回路812はスイッチングモードk3を選択する。これにより、ヒステリシス生成回路813もその出力すべきヒステリシス値を、
HisU=ERR/2 (9)
HisV=ERR/2 (10)
HisW=−ERR (11)
に切り替える。
【0038】
これらのヒステリシス値HisU、V、Wが電流偏差ΔiU、V、Wに加算されると、電流偏差の許容範囲が、図11の矢印に示すように、電圧ベクトルV4の方向にERR/2だけ移動することと等価となる。そのため、スイッチングモードk3を継続しながら、電流偏差ベクトルΔIは境界内の領域▲7▼の方向へ向かい、図11に示すように、次ステップのタイミングでは、電流偏差ベクトルΔIは領域▲7▼のt2に到達する。
このヒステリシスベクトルの加算による電流偏差の許容範囲の移動は、この加算を行わない場合と比較して、平均的には、スイッチングモードの変化を抑制し、前回のスイッチングモードを継続する方向に機能する。
【0039】
以下、このヒステリシスベクトルの加算による効果を観察するため、先の形態例で示したと同種の条件でシミュレーションを実施した結果を図12に示す。
即ち、ここでは、各電圧電流等の設定は既述したシミュレーションと同一で、ヒステリシス値(ERR)は電流偏差許容値と同一の0.08puに設定している。
図12において、(a)は電流指令値、(b)はインバータ電流、(c)は電流偏差、(d)はインバータ出力電圧、(e)は商用電源電圧、(f)はスイッチング回数の積算値を示しており、これより、
スイッチング周波数≒(330−170)/(0.08−0.04)≒4KHzとなる。
【0040】
図4と図12との比較から明らかなように、スイッチングモードに基づくヒステリシス生成回路813で選定したヒステリシスベクトルを電流偏差ベクトルΔIに加算する構成とすることにより、電流偏差の基本波成分が大幅に低減するとともに、スイッチング周波数も1/2に低減するという効果が得られる。
【0041】
実施の形態4.
図13はこの発明の実施の形態4における電力変換装置の要部の構成を示す回路図である。これ以下の形態例では、電流偏差ベクトルΔI自体を検出する手段(図1等の電流偏差ベクトル検出回路802)を設けることなく、各相の電流偏差ΔiU、V、Wを基にスイッチングモードの選択を行うが、実質的には電流偏差ベクトルΔIに基づき判定する場合と同等の性能の選択動作を実現するスイッチングモード選択手段について説明する。
【0042】
電流偏差ベクトルΔiが許容範囲内または範囲外かを検出するには、電流偏差ΔiU、V、Wが許容範囲内かまたは範囲外かを検出するればよい。また電流偏差ベクトルがどの領域方向を向いているかを検出するには、電流偏差ΔiU、V、Wの振幅の絶対値が一番大きい相に着目すればよい。すなわち振幅の絶対値が一番大きい相と電流偏差ベクトルΔiの向きは次のような関係にある。
|ΔiU|≧|ΔiV|、|ΔiW|の場合
ΔiU>0なら 電流偏差ベクトルΔiの向きは領域▲1▼方向
ΔiU<0なら 電流偏差ベクトルΔiの向きは領域▲6▼方向
|ΔiV|≧|ΔiU|、|ΔiW|の場合
ΔiV>0なら 電流偏差ベクトルΔiの向きは領域▲2▼方向
ΔiV<0なら 電流偏差ベクトルΔiの向きは領域▲5▼方向
|ΔiW|≧|ΔiU|、|ΔiV|の場合
ΔiW>0なら 電流偏差ベクトルΔiの向きは領域▲4▼方向
ΔiW<0なら 電流偏差ベクトルΔiの向きは領域▲3▼方向
【0043】
次に、電流偏差ベクトルΔiが許容範囲内または範囲外かを検出するには、電流偏差ΔiU、V、Wが許容範囲内かまたは範囲外かを検出すればよい。
そこで、図13において、3レベルコンパレータ901U、V、Wで設定された正負の許容範囲に対し、正側で範囲外なら’1’を、負側で範囲外なら’−1’を、許容範囲内なら’0’を出力することにより、電流偏差ΔiU、V、Wが許容範囲内かまたは正側で範囲外か負側で範囲外かを検出する。また、最大振幅判定回路904で、電流偏差ΔiU、V、Wのうち一番振幅が大きい相を下記の関係となるよう検出し出力する。
|ΔiU|≧|ΔiV|、|ΔiW| なら MW=0、MV=0、MU=1
|ΔiV|≧|ΔiU|、|ΔiW| なら MW=0、MV=1、MU=0
|ΔiW|≧|ΔiU|、|ΔiV| なら MW=1、MV=0、MU=0
【0044】
そして、上記最大振幅判定回路904の出力であるMU、V、Wにより、どの相の電流偏差比較結果を使用するかを、セレクト信号作成手段であるスイッチ903U、V、Wで決める。もし、MW=0、MV=0、MU=1なら、スイッチ903Uは、3レベルコンパレータ901Uの出力側を選択し、スイッチ903V、Wは、零値を出力する902V、Wを選択する。同様に、MW=0、MV=1、MU=0なら、スイッチ903Vは、3レベルコンパレータ901Vの出力側を選択し、スイッチ903U、Wは、零値を出力する902U、Wを選択する。また、MW=1、MV=0、MU=0なら、スイッチ903Wは、3レベルコンパレータ901Wの出力側を選択し、スイッチ903U、Vは零値を出力する902U、Vを選択する。
【0045】
このようにして、スイッチ903U、V、Wから出力されたセレクト信号CU、V、WはPWMパターンセレクタ回路905に入力され、このPWMパターンセレクタ回路905は、図14に示す表に基づき各スイッチングモードに対応するスイッチング信号SU、V、Wを出力する。但し、例えば、スイッチング信号SUにおける’1’は、U相の上アームがON、下アームがOFFの状態を、また’0’は、上アームがOFF、下アームがONの状態を示し、他の信号SV、SWも同様である。
なお、図14において、SU−1、SV−1、SW−1は、前回ステップにおけるスイッチング信号で、この信号SU−1、V−1、W−1に基づき、零電圧ベクトル出力時、直前の有電圧スイッチングモードからのスイッチング状態の変化が少なくなる無電圧スイッチングモードk0またはk7を確実に選択することが可能となり、スイッチング回数の低減、従って、スイッチング損失の低減を実現することができる。
【0046】
以上のように、コンパレータ901等のH/W回路構成により、電流偏差ΔiU、V、Wの数値判定から適正なスイッチングモードを選択することが可能となる。
【0047】
実施の形態5.
図15はこの発明の実施の形態5における電力変換装置の要部の構成を示す回路図である。この形態例は、スイッチングモード選択手段の更なる簡便化を図ったものである。
【0048】
電流偏差ΔiU、V、Wの関係は、
ΔiU+ΔiV+ΔiW=0 (12)
となる。符号で考えると、どれか2つの相が同極性なら残りの相はそれら2つの相とは逆極性で、その絶対値は他の2相より大きくなる。例えば
ΔiU+ΔiV+ΔiW=10+(−3)+(−7)=0 (13)
の場合を考えてみると、ΔiUの極性は正、ΔiVの極性は負、ΔiWの極性は負であり、他の相の極性と不一致であるΔiU相の振幅の絶対値が一番大きいことがわかる。これより、ある相の電流偏差の極性が他の相の極性と不一致なら、その電流偏差の振幅の絶対値が一番大きく、電流偏差ベクトルΔiの方向もその極性によることがわかる。すなわち上式の場合、電流偏差ベクトルΔiの方向は、▲1▼の領域方向に向いていることがわかる。また電流偏差が許容範囲内かまたは範囲外かの判定も電流偏差の振幅の絶対値が一番大きい相、すなわち他の相の極性と不一致である相だけで行えばよい。
【0049】
そこで、図15において、入力信号が正なら1を負なら0を出力する極性判別手段としてのゼロクロスコンパレータ911U、V、Wにより各相の電流偏差の極性CU、V、Wを検出し、前記電流偏差の極性CU、V、Wを基に、相選択手段としてのΔiセレクタ912は図16の表にしたがって電流偏差ΔiU、V、Wの振幅の絶対値が一番大きいものを選択し、その選択された電流偏差Δiが許容範囲内か範囲外かを境界判別手段としてのウィンドウコンパレータ913により検出し、範囲内なら0を範囲外なら1を出力する。PWMパターンセレクタ回路914は、許容範囲内外を示すCMP信号と各相の極性を示す信号CU、V、Wとの入力より図17の表にしたがってスイッチング信号SU、V、Wを出力する。すなわちCMP入力が1なら許容範囲外であるので、スイッチング信号は、電流偏差の極性信号CU、V、Wがそのまま選択され、CMP入力が0なら領域▲7▼にあることが判断できるので、前のスイッチング信号により、今回のスイッチング信号SU、V、Wが決定される。
【0050】
このような構成にすることにより、電流偏差ベクトルの領域判定をさらに簡単に検出することができる。
【0051】
実施の形態6.
図18はこの発明の実施の形態6における電力変換装置の要部の構成を示す回路図である。この形態例は、制御系に異常が発生した場合、これを確実に検出せんとするものである。図18に示すように、先の図15の回路に、異常判定手段としての論理積回路921、922、論理和回路923、および故障処理回路924を追加している。
【0052】
図18において、電流偏差ΔiU、V、Wの極性が三相とも同極性というのは論理的に考えられず、電流偏差ΔiU、V、Wの極性が三相とも同極性ということは制御回路のどこかに異常が発生していると考えられる。そこで、論理積回路921、922、および論理和回路923で、電流偏差の極性信号CU、V、Wが三相とも正極性あるいは負極性であることを検出し、故障処理回路924に信号を送ることにより、制御回路の異常を簡便、確実に検出することができる。
【0053】
なお、実施の形態5、6において、PWMパターンセレクタ回路914は、前回ステップのスイッチング信号SU−1、V−1、W−1を入力して無電圧スイッチングモードのk0またはk7の選択を行っているが、実施の形態1で説明したように、無電圧スイッチングモードとして、k0またはk7のいずれか一方を固定的に設定しておき、前回ステップのスイッチング信号をモード選択の判別情報から除くことで、この選択論理の簡便化を図るようにしてもよい。
【0054】
また、電流制御の精度に相当する電流偏差の許容範囲、即ち、電圧ベクトル座標上の境界で示した範囲は、先の形態例では、正六角の形状で設定したが、例えば、座標原点からの距離が常に等しい円や四角形の形状で設定してもよい。
【0055】
更に、主回路が3相3線式で、常に、IU+IV+IW=0が成立する場合は、電流検出は、必ずしも3相分は必要なく、任意の2相分のみを検出し、上式から他の1相分の電流を演算により算出してもよく、本願各発明は、このような場合も全く同様に適用できることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る電力変換装置は、上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子を備え上記上下アームのスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る6種類の有電圧ベクトルを出力する有電圧スイッチングモードおよび零電圧ベクトルを出力する無電圧スイッチングモードのいずれかを所定の時間毎のステップで順次選択して上記スイッチング素子をオンオフ駆動することにより、直流電圧を3相交流電圧に変換する電力変換器、およびこの電力変換器の3相出力電流と3相電流指令値との電流偏差に基づき上記3相出力電流の瞬時値を制御する電流制御手段を備えた電力変換装置において、
上記電流偏差から電流偏差ベクトルを検出する電流偏差ベクトル検出手段、および電圧ベクトル座標上に、その原点からの距離が上記電流制御の精度に対応して定まる環状の境界を設定し、上記原点を基点とする上記電流偏差ベクトルが、上記境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときはそのスイッチングモードへの切り換えにより上記電流偏差ベクトルが上記境界内の方向へ向くよう上記有電圧スイッチングモードのいずれか1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するスイッチングモード選択手段を備えたので、簡便な構成でスイッチングモードの選択が可能となる。
【0057】
また、この発明に係る電力変換装置は、上記電流偏差から電流偏差ベクトルを検出する電流偏差ベクトル検出手段、および電圧ベクトル座標上に、その原点からの距離が上記電流制御の精度に対応して定まる環状の境界を設定し、上記原点を基点とする上記電流偏差ベクトルが、上記境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するスイッチングモード選択手段を備えたので、電流偏差ベクトルの情報のみから簡便にスイッチングモードの選択が可能となる。
【0058】
また、この発明に係る電力変換装置は、その境界外の部分を、予め各有電圧スイッチングモードの電圧ベクトルに応じてその周方向に6つの領域に区分しておき、電流偏差ベクトルが上記境界外にあるとき、上記電流偏差ベクトルが位置する領域を判定し当該領域に対応するスイッチングモードを選択するようにしたので、電流偏差ベクトルによるスイッチングモードの選択がより簡便確実になされる。
【0059】
また、この発明に係る電力変換装置は、その電流偏差ベクトルが境界内にあって無電圧スイッチングモードを選択する場合、前回のステップでのスイッチングモードにおいて、上アームが2以上オンのときは上アームを全てオンにするスイッチングモードを、下アームが2以上オンのときは下アームを全てオンにするスイッチングモードをそれぞれ選択するようにしたので、有電圧スイッチングモードから無電圧スイッチングモードへの移行時におけるスイッチング素子の動作回数が低減する。
【0060】
また、この発明に係る電力変換装置は、その電流偏差ベクトルが境界外にあって有電圧スイッチングモードを選択した場合、当該選択したスイッチングモードによる電圧ベクトルと同方向で所定の大きさのヒステリシスベクトルを作成し、次ステップにおけるスイッチングモード選択時の対象電流偏差ベクトルに上記ヒステリシスベクトルを加算するヒステリシス生成手段を備えたので、スイッチング周波数が低減するとともに、電流制御の精度も向上する。
【0061】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのヒステリシスベクトルの大きさを、境界と原点との距離に相当する大きさの1/2に設定したので、具体的に、スイッチング周波数低減と電流制御精度向上の効果が得られる。
【0062】
また、この発明に係る電力変換装置は、上記電流偏差の各相成分が、上記電流制御の精度に対応して定まる境界の範囲内のときは0を、正側で境界範囲外のときは1を、負側で境界範囲外のときは−1をそれぞれ出力する比較手段、上記電流偏差の各相成分の内その振幅の絶対値が最大の相を判定する最大振幅判定手段、上記比較手段からの各相信号の内、上記最大振幅判定手段で最大と判定された相の信号はそのまま、他の2相の信号は0にしたセレクト信号を作成するセレクト信号作成手段、および上記各相セレクト信号の組み合わせとスイッチングモードの種別との関係を規定するテーブルを設け、入力されたセレクト信号から上記テーブルによりスイッチングモードを選択し上記電力変換器へ送出するスイッチングモード選択手段を備えることにより、電流偏差ベクトルが境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するようにしたので、簡便な数値論理手段で、実質的に電流偏差ベクトルで判別するスイッチングモードの選択動作が可能になる。
【0063】
また、この発明に係る電力変換装置は、上記電流偏差の各相成分の極性を判別する極性判別手段、上記極性判別結果から極性が他の2相の極性と異なる相を選択し当該相の電流偏差を出力する相選択手段、この相選択手段からの電流偏差が上記電流制御の精度に対応して定まる境界の範囲内か範囲外かを判別する境界判別手段、および上記極性判別手段からの各相判別信号および上記境界判別手段からの判別信号の組み合わせとスイッチングモードの種別との関係を規定するテーブルを設け、入力された判別信号から上記テーブルによりスイッチングモードを選択し上記電力変換器へ送出するスイッチングモード選択手段を備えることにより、電流偏差ベクトルが境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するようにしたので、簡便な数値論理手段で、実質的に電流偏差ベクトルで判別するスイッチングモードの選択動作が可能になる。
【0064】
また、この発明に係る電力変換装置は、その極性判別手段からの各相判別信号が3相共同一極性のとき出力する異常判定手段を備えたので、制御系の異常発生を確実に検出することができる。
【0065】
また、この発明に係る電力変換装置は、そのスイッチングモード選択手段から出力されるスイッチングモードを当該スイッチングモード選択手段に入力し、そのテーブルを、前回のステップにおけるスイッチングモードを含めたものとすることにより、上記スイッチングモード選択手段が無電圧スイッチングモードを選択する場合、前回のステップでのスイッチングモードにおいて、上アームが2以上オンのときは上アームを全てオンにするスイッチングモードを、下アームが2以上オンのときは下アームを全てオンにするスイッチングモードをそれぞれ選択するようにしたので、有電圧スイッチングモードから無電圧スイッチングモードへの移行時におけるスイッチング素子の動作回数が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図2】図1のPWMパターンセレクタ回路811の動作を電圧ベクトル座標上で説明するための図である。
【図3】図1のPWMパターンセレクタ回路811のモード選択の判定要領を表の形で示す図である。
【図4】図1の制御特性を示す波形図である。
【図5】この発明の実施の形態2における電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図6】図5のPWMパターンセレクタ回路812のモード選択の判定要領を表の形で示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3における電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図8】図7のヒステリシス生成回路813の動作を説明するための図である。
【図9】図7のモード選択動作を説明するための図である。
【図10】図7のモード選択動作を説明するための図である。
【図11】図7のモード選択動作を説明するための図である。
【図12】図7の制御特性を示す波形図である。
【図13】この発明の実施の形態4における電力変換装置の要部の構成を示す回路図である。
【図14】図13のPWMパターンセレクタ回路905のモード選択の判定要領を表の形で示す図である。
【図15】この発明の実施の形態5における電力変換装置の要部の構成を示す回路図である。
【図16】図15のΔiセレクタ912の動作を説明するための図である。
【図17】図15のPWMパターンセレクタ回路914のモード選択の判定要領を表の形で示す図である。
【図18】この発明の実施の形態6における電力変換装置の要部の構成を示す回路図である。
【図19】従来の電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図20】図19の三相インバータ主回路1の内部構成を示す図である。
【図21】電圧ベクトルを説明するための図である。
【図22】図19における電流偏差ベクトルの判定領域を示す図である。
【図23】図20のモードとスイッチング状態との関係を表の形で示す図である。
【図24】図19のPWMパターンテーブル回路804のモード選択の判定要領を表の形で示す図である。
【符号の説明】
1 三相インバータ主回路、4 直流電源、
801 三相正弦波電流指令発生回路、802 電流偏差ベクトル検出回路、
811,812,905,914 PWMパターンセレクタ回路、
813 ヒステリシス生成回路、851,852 加減算器、
901 3レベルコンパレータ、903 スイッチ、
904 最大振幅判定回路、911 ゼロクロスコンパレータ、
912 Δiセレクタ、913 ウィンドウコンパレータ、
921,922 論理積回路、923 論理和回路、924 故障処理回路、
VAU、V、W インバータ出力電圧、IAU、V、W インバータ出力電流、
VRU、V、W 商用電源電圧、IAU、V、W 電流指令値、
ΔiU、V、W 電流偏差、ΔI 電流偏差ベクトル。

Claims (10)

  1. 上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子を備え上記上下アームのスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る6種類の有電圧ベクトルを出力する有電圧スイッチングモードおよび零電圧ベクトルを出力する無電圧スイッチングモードのいずれかを所定の時間毎のステップで順次選択して上記スイッチング素子をオンオフ駆動することにより、直流電圧を3相交流電圧に変換する電力変換器、およびこの電力変換器の3相出力電流と3相電流指令値との電流偏差に基づき上記3相出力電流の瞬時値を制御する電流制御手段を備えた電力変換装置において、
    上記電流偏差から電流偏差ベクトルを検出する電流偏差ベクトル検出手段、および電圧ベクトル座標上に、その原点からの距離が上記電流制御の精度に対応して定まる環状の境界を設定し、上記原点を基点とする上記電流偏差ベクトルが、上記境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときはそのスイッチングモードへの切り換えにより上記電流偏差ベクトルが上記境界内の方向へ向くよう上記有電圧スイッチングモードのいずれか1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するスイッチングモード選択手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子を備え上記上下アームのスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る6種類の有電圧ベクトルを出力する有電圧スイッチングモードおよび零電圧ベクトルを出力する無電圧スイッチングモードのいずれかを所定の時間毎のステップで順次選択して上記スイッチング素子をオンオフ駆動することにより、直流電圧を3相交流電圧に変換する電力変換器、およびこの電力変換器の3相出力電流と3相電流指令値との電流偏差に基づき上記3相出力電流の瞬時値を制御する電流制御手段を備えた電力変換装置において、
    上記電流偏差から電流偏差ベクトルを検出する電流偏差ベクトル検出手段、および電圧ベクトル座標上に、その原点からの距離が上記電流制御の精度に対応して定まる環状の境界を設定し、上記原点を基点とする上記電流偏差ベクトルが、上記境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するスイッチングモード選択手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  3. 境界外の部分を、予め各有電圧スイッチングモードの電圧ベクトルに応じてその周方向に6つの領域に区分しておき、電流偏差ベクトルが上記境界外にあるとき、上記電流偏差ベクトルが位置する領域を判定し当該領域に対応するスイッチングモードを選択するようにしたことを特徴とする請求項2記載の電力変換装置。
  4. 電流偏差ベクトルが境界内にあって無電圧スイッチングモードを選択する場合、前回のステップでのスイッチングモードにおいて、上アームが2以上オンのときは上アームを全てオンにするスイッチングモードを、下アームが2以上オンのときは下アームを全てオンにするスイッチングモードをそれぞれ選択するようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変換装置。
  5. 電流偏差ベクトルが境界外にあって有電圧スイッチングモードを選択した場合、当該選択したスイッチングモードによる電圧ベクトルと同方向で所定の大きさのヒステリシスベクトルを作成し、次ステップにおけるスイッチングモード選択時の対象電流偏差ベクトルに上記ヒステリシスベクトルを加算するヒステリシス生成手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電力変換装置。
  6. ヒステリシスベクトルの大きさを、境界と原点との距離に相当する大きさの1/2に設定したことを特徴とする請求項5記載の電力変換装置。
  7. 上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子を備え上記上下アームのスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る6種類の有電圧ベクトルを出力する有電圧スイッチングモードおよび零電圧ベクトルを出力する無電圧スイッチングモードのいずれかを所定の時間毎のステップで順次選択して上記スイッチング素子をオンオフ駆動することにより、直流電圧を3相交流電圧に変換する電力変換器、およびこの電力変換器の3相出力電流と3相電流指令値との電流偏差に基づき上記3相出力電流の瞬時値を制御する電流制御手段を備えた電力変換装置において、
    上記電流偏差の各相成分が、上記電流制御の精度に対応して定まる境界の範囲内のときは0を、正側で境界範囲外のときは1を、負側で境界範囲外のときは−1をそれぞれ出力する比較手段、上記電流偏差の各相成分の内その振幅の絶対値が最大の相を判定する最大振幅判定手段、上記比較手段からの各相信号の内、上記最大振幅判定手段で最大と判定された相の信号はそのまま、他の2相の信号は0にしたセレクト信号を作成するセレクト信号作成手段、および上記各相セレクト信号の組み合わせとスイッチングモードの種別との関係を規定するテーブルを設け、入力されたセレクト信号から上記テーブルによりスイッチングモードを選択し上記電力変換器へ送出するスイッチングモード選択手段を備えることにより、電流偏差ベクトルが境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  8. 上下一対3相分合計6アーム構成のスイッチング素子を備え上記上下アームのスイッチング素子の一方をオン他方をオフとする条件で取り得る6種類の有電圧ベクトルを出力する有電圧スイッチングモードおよび零電圧ベクトルを出力する無電圧スイッチングモードのいずれかを所定の時間毎のステップで順次選択して上記スイッチング素子をオンオフ駆動することにより、直流電圧を3相交流電圧に変換する電力変換器、およびこの電力変換器の3相出力電流と3相電流指令値との電流偏差に基づき上記3相出力電流の瞬時値を制御する電流制御手段を備えた電力変換装置において、
    上記電流偏差の各相成分の極性を判別する極性判別手段、上記極性判別結果から極性が他の2相の極性と異なる相を選択し当該相の電流偏差を出力する相選択手段、この相選択手段からの電流偏差が上記電流制御の精度に対応して定まる境界の範囲内か範囲外かを判別する境界判別手段、および上記極性判別手段からの各相判別信号および上記境界判別手段からの判別信号の組み合わせとスイッチングモードの種別との関係を規定するテーブルを設け、入力された判別信号から上記テーブルによりスイッチングモードを選択し上記電力変換器へ送出するスイッチングモード選択手段を備えることにより、電流偏差ベクトルが境界内にあるときは上記無電圧スイッチングモードを、上記境界外にあるときは上記有電圧スイッチングモードの内その電圧ベクトルの方向が上記電流偏差ベクトルの方向に最も近い1つのスイッチングモードをそれぞれ選択し上記電力変換器に送出するようにしたことを特徴とする電力変換装置。
  9. 極性判別手段からの各相判別信号が3相共同一極性のとき出力する異常判定手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の電力変換装置。
  10. スイッチングモード選択手段から出力されるスイッチングモードを当該スイッチングモード選択手段に入力し、そのテーブルを、前回のステップにおけるスイッチングモードを含めたものとすることにより、上記スイッチングモード選択手段が無電圧スイッチングモードを選択する場合、前回のステップでのスイッチングモードにおいて、上アームが2以上オンのときは上アームを全てオンにするスイッチングモードを、下アームが2以上オンのときは下アームを全てオンにするスイッチングモードをそれぞれ選択するようにしたことを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の電力変換装置。
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