JP3588686B2 - スティック状メークアップ化粧料 - Google Patents
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Description
本発明は新規なメークアップ化粧料、特に粉体を多量に配合したスティック状のメークアップ化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、メークアップ化粧料は、粉体と油剤を混合し、金皿等に圧縮プレス成型するタイプ、これより油剤を多く配合して、金皿等に溶融充填する、あるいはスティック状に成型するタイプ、粉体とワックス等を混合し、成型後熱処理するタイプ、石膏や水溶性高分子等を配合した系に、水を添加し成型、乾燥させ硬化させるタイプ、アルコール等でスラリー状にし、無水ケイ酸等を結合剤として充填乾燥させるタイプ等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
粉体と油剤を混合しプレス成型するタイプは、パウダーファンデーション、2ウェイファンデーション、アイシャドウ等があるが、プレス成型可能な油剤量が限られた範囲内なので、塗布時の油分感を調整しようとしても大きく変えられないという欠点があった。また、溶融充填するタイプは、油性ファンデーション、口紅等があるが、塗布時の油分感を少なくするため油剤量を減少させると、溶融時の流動性がなくなり充填できなくなったり、一方油分感を多くするため油剤量を多く配合すると、安定性が保てなくなるという欠点があった。更に、粉体とワックスを混合し熱処理するタイプは、アイブロウ、アイライナー等があるが、硬く固めているため使用部位によっては不具合を生じる場合がある。石膏等を結合剤として成型するタイプは、粉体を高濃度に配合しており、特にスティック状のものは、棒状であること、塗布具を使用せずに直接肌に塗布することから、使用中に折れる可能性があり、高い強度が必要とされ、そのためスティックを固くしなければならず、塗布時のスライド性に欠け、肌へ強く押し当てなければ塗布できず、肌に対して負担のかかるものが多かった。また、スライド性に欠けるため、むら付きする、伸びが悪い、ぼかしずらい等の使用性においても充分満足できるものがなかった。また、無水ケイ酸を結合剤として、スラリー状にして成型するタイプは、色々な形の金皿に充填することができるが、強度が弱いため、スティック状には不向きであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行なった結果、メークアップ化粧料に有機シリコーン樹脂を粉体の結合剤として配合すると、油剤を配合した圧縮プレスタイプのメークアップ化粧料に比べ、油分感のない領域から適度な油分感が得られる領域まで安定に成型でき、また、スティック状にした場合でも、塗布時の伸び、広がりが良好で今までにない新規な使用感を持ち、ムラ付きせず、ぼかしやすい等の使用性にも優れたメークアップ化粧料が得られることを見出だし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、粉体を、有機シリコーン樹脂を結合剤にして結合させてなるスティック状メークアップ化粧料であって、上記有機シリコーン樹脂はR 1 3 SiO 1/2 単位(R 1 は炭素数1〜6の炭 化水素基又はフェニル基)とSiO 2 単位とからなり(両単位の比「R 1 3 SiO 1/2 単位/SiO 2 単位」は0.125/1〜6/1)、且つ上記粉体に対し上記有機シリコーン樹脂を0.1〜8重量%含有することを特徴とするスティック状メークアップ化粧料である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。本発明で用いられる化粧料用粉体は、通常メークアップ化粧料に用いられるものであればいずれのものも使用でき、特に制限を受けるものではないが、例えば、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、合成マイカ、酸化チタン、酸化亜鉛、無水ケイ酸、硫酸バリウム、窒化ホウ素、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、雲母チタン等の無機顔料、パール剤やタール色素等の有機顔料やシリコーン粉体、ナイロン粉体、アクリル粉体、ウレタン粉体、N−アシルリジン、結晶セルロース等の有機粉体等を用いることができる。
【0006】
これら化粧料用粉体の配合量は、化粧料の用途、使用目的に応じて適宜決定すればよく、特に限定されるものではないが、おおむね85〜99.9重量%(以下単に「%」で示す。)である。又、これらの粉体を油脂や金属石鹸、フッ素化合物等で表面処理を施したものを配合してもよく、1種又は2種以上を用いることができる。
【0007】
本発明に用いられる有機シリコーン樹脂とは、R1 3SiO1/2単位(R1は炭素数1〜6までの炭化水素基又はフェニル基)とSiO2単位との比、すなわち「R 1 3 SiO 1/2 単位/SiO 2 単位」が0.125/1〜6/1の範囲に存在し、特に好ましくは0.5/1〜1.5/1の範囲に存在する、R1 3SiO1/2単位及びSiO2単位からなる有機シリコーン樹脂で、対応する既知のシラン類を加水分解することによって得られるものである。市販品としては、有機シリコーン樹脂をシリコーン油で溶解したものとして、例えば、KF7312F、KF7312J、KF7312K、KF9001、KF9002、X−21−5249、X−21−5250、(以上、信越化学工業(株)製)、DC593、BY11−018(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、TSF4600(東芝シリコーン(株)製)等が挙げられる。
【0008】
本発明の有機シリコーン樹脂の配合量は、本発明のメークアップ化粧料中、粉体に対して0.1〜8%であり、好ましくは0.2〜4%である。0.1%より少ないと系が硬化せず、8%より多いと系が硬くスライド性に欠け、肌に強く押し当てなければ塗布できず、肌に負担のかかるものとなり、好ましくない。また、これらの有機シリコーン樹脂は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
【0009】
前記化粧料用粉体の一部又は全部が直鎖状のオルガノポリシロキサンで処理したシリコーン処理粉体であれば、使用性、化粧膜の均一性の点で特に優れたものが得られ、より好ましい。上記直鎖状のオルガノポリシロキサンは、混合や加熱処理により、粉体に吸着するものであれば特に限定されないが、特に分子内に水素、アミノ水素基、ハロゲン原子、水酸基またはアルコキシ基を有する直鎖状の反応性アルキルポリシロキサンや低級アルキル基、ベンジル基、シクロヘキサン基又はナフチル基を有する直鎖状のオルガノポリシロキサンが好適に用いられる。また、これらのシリコーン処理粉体は1種又は2種以上を用いることができる。
【0010】
本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料に使用される固体、半固体、液状の油剤、水溶性高分子、有機変性粘土鉱物、紫外線吸収剤、防腐剤、高分子、保湿剤、香料、界面活性剤、酸化防止剤、美肌用成分等を添加することができる。
【0011】
本発明のスティック状メークアップ化粧料は、棒状やペンシル状のメークアップ化粧料で、アイシャドウ、頬紅、アイライナー、アイブロウ、口紅、ファンデーション、コンシーラー等が挙げられる。
【0012】
【実施例】
以下に実施例を挙げて更に説明する。
実施例1〜6及び比較例1〜3 スティック状アイシャドウ
表1に示す組成のアイシャドウを調製し、タッチの軽さ、スライド感、ムラ付きの無さ、ぼかし易さ、発色の良さについて評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】
*1:メチルハイドロジェンポリシロキサン処理
*2:メトキシジメチルポリシロキサン処理
*3:有機シリコーン樹脂の50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液
*4:デカメチルシクロペンタシロキサン(信越化学工業(株)製)
【0015】
(製造方法)
A.成分1〜10を混合し、圧縮成型する。
B.Aを乾燥して成分8〜10を揮発させ、アイシャドウを得た。
【0016】
(評価項目)
(a)タッチの軽さ
(b)スライド感
(c)ムラ付きのなさ
(d)ぼかし易さ
(e)発色の良さ
(a)〜(e)の評価は、官能検査パネル15名による使用テストを行い、下記の7段階(0〜6)の絶対評価を行い、その平均点を更に4段階に分けて評価した。
【0017】
(1)絶対評価
6点:非常に良い
5点:良い
4点:やや良い
3点:普通
2点:やや悪い
1点:悪い
0点:非常に悪い
(2)4段階評価
◎:5点以上
○:4点以上5点未満
△:2点以上4点未満
×:2点未満
【0018】
実施例7 ファンデーション
【0019】(製法)
A.成分1〜9を混合し、圧縮成型する。
B.Aを乾燥して成分8、9を揮発させ、ファンデーションを得た。
以上のようにして得られた本発明品は、スライド感に富み、ムラ付きもなく、しっとりとした仕上がりのファンデーションであった。
【0020】
【0021】
(製法)
A.成分1〜8を混合し、圧縮成型する。
B.Aを乾燥して成分7、8を揮発させ、ほほ紅を得た。
以上のようにして得られた本発明品は、スライド感に富み、ムラ付きのない仕上がりのほほ紅が得られた。
【0022】
【0023】(製法)
A.成分1〜8を混合し、圧縮成型する。
B.Aを乾燥して成分7、8を揮発させ、アイブロウを得た。
以上のようにして得られた本発明品は、スライド感に富み、ムラ付きのない仕上がりのアイブロウが得られた。
【0024】
【発明の効果】
本発明のスティック状メークアップ化粧料は、塗布時の伸び広がりが良好で、今までにない新規な使用感を持ち、ムラ付きせず、ぼかしやすい等の使用性に優れたものである。
Claims (2)
- 粉体を、有機シリコーン樹脂を結合剤にして結合させてなるスティック状メークアップ化粧料であって、上記有機シリコーン樹脂はR 1 3 SiO 1/2 単位(R 1 は炭素数1〜6の炭化水素基又はフェニル基)とSiO 2 単位とからなり(両単位の比「R 1 3 SiO 1/2 単位/SiO 2 単位」は0.125/1〜6/1)、且つ上記粉体に対し上記有機シリコーン樹脂を0.1〜8重量%含有することを特徴とするスティック状メークアップ化粧料。
- 粉体の一部又は全部が、直鎖状のオルガノポリシロキサンで処理されたシリコーン処理粉体であることを特徴とする請求項1記載のメークアップ化粧料。
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JP35877296A JP3588686B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | スティック状メークアップ化粧料 |
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JP35877296A JP3588686B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | スティック状メークアップ化粧料 |
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JPH10182350A JPH10182350A (ja) | 1998-07-07 |
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JP35877296A Expired - Fee Related JP3588686B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | スティック状メークアップ化粧料 |
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