JP3588515B2 - スタンピング成形用発泡体 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との樹脂混合物を用いてなるスタンピング成形用発泡体に関し、特に、スタンピング成形に先立って行われる予備成形としての真空成形における成形性に優れかつ耐熱性に優れた発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車輛用内装材の軽量化を図るために、ポリプロピレン系樹脂発泡体を用いた内装材が幅広く用いられている。この種の車輛用内装材としては、例えば、天井材、ドア、インスツルメントパネル、コンソールボックス、リヤホイルハウスカバー、ラゲージハウスカバー、トランクルームカバーなど様々な形状のものが存在する。
【0003】
上記のような種々の形状の車輛用内装材をポリプロピレン系樹脂発泡体を用いて成形する方法としては、真空成形やスタンピング成形などが用いられている。
また、車輛用内装材の中でも、例えばドアやインスツルメントパネルなどにおいては外観性や機能を高めるためにより大きな凹凸が形成される傾向にある。
【0004】
スタンピング成形では、一度に凹凸の大きな成形を行うことが難しいため、凹凸の小さい成形型を用いて真空成形により予備成形し、しかる後スタンピング成形を行うのが主流となっている。ところが、ポリプロピレン系樹脂発泡体を真空成形した場合には、発泡体の展開率が大きい部分すなわち発泡体のよく伸ばされる部分であるアームレストや木目込み部などにおいて、発泡体が切断するという、いわゆるフォーム切れ現象が生じがちであった。よって、スタンピング成形においても、用いる発泡体は真空成形性に優れていることが要求されている。
【0005】
さらに、上記車輛用内装材を作製するにあたっては、通常、布やラミネート加工された樹脂フィルムなどからなる表皮材を積層してなる発泡体シートを、予め真空成形により凹型で所望形状に成形し、しかる後、溶融状態にある熱可塑性樹脂からなる骨材を供給し、凸型で型押ししてホットスタンピング成形する方法も行われている。このような方法の場合には、発泡体シート内に骨材樹脂が部分的に侵入したり、侵入した骨材樹脂により発泡体シートが部分的に切断されることがあり、良好な成形品を得ることができないことがあった。
【0006】
よって、ポリプロピレン系樹脂発泡体のスタンピング成形に際しては、予備成形としての真空成形における成形性が優れているだけでなく、耐熱性も良好なことが強く求められている。
【0007】
特公昭58−57452号公報には、成形に際しての発泡体の強度を高めるために、ポリプロピレン系樹脂にトリメチロールプロパントリアクリレートなどからなる架橋剤を配合してなるポリプロピレン系樹脂発泡体が開示されている。この構成によれば、架橋により耐熱性が高められるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭58−57452号公報に記載の方法では、発泡体の耐熱性は高められるものの、上記架橋剤の使用により成形に際しての発泡体の伸びが不足しがちであった。従って、スタンピング成形に際して予備成形として行われる真空成形に用いた場合には、成形性が十分でなかった。そのため、凹凸の大きな車輛用内装材などを、上記ポリプロピレン系樹脂発泡体を用いて製造しようとした場合、適用し得る製品に制約があった。
【0009】
本発明の目的は、高温伸度に優れており、従って、スタンピング成形法において予備成形として行われる真空成形における成形性が十分であり、かつ耐熱性に優れているため、スタンピング成形に際して骨材の樹脂の侵入等が生じ難いスタンピング成形用発泡体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するために成されたものであり、本発明のスタンピング成形用発泡体は、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びメルトインデックス(MI)3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂60〜10重量%からなる第1の発泡体層の少なくとも片面に、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びMI1〜3.0のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する第2の発泡体層が積層されていることを特徴とする。
【0011】
本発明のスタンピング成形用発泡体では、上記のようにMIが異なるポリエチレン系樹脂を用いた第1,第2の発泡体層が積層されており、MIが3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂を用いた第1の発泡体層により高温伸度が高められて予備成形として行われる真空成形に際しての成形性が高められている。他方、MIが1〜3.0の範囲にあるポリエチレン系樹脂を用いた第2の発泡体層により、耐熱性が高められ、スタンピング成形に際しての溶融状態にある骨材樹脂の侵入等が防止される。
【0012】
以下、本発明の詳細を説明する。
第1の発泡体層
第1の発泡体層は、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びMI3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する組成を有する。ポリプロピレン系樹脂に対し、上記ポリエチレン系樹脂を上記特定の割合で配合するのは、ポリエチレン系樹脂により常温圧縮に対する抵抗性を高めるためである。ポリプロピレン系樹脂が40重量%未満の場合には、発泡体シートの耐熱性や高温伸度が低下し、真空成形性が低下する。また、ポリプロピレン系樹脂の配合割合が90重量%を超えると、常温圧縮に対する抵抗性が低下し、押しなどの衝撃が与えられると回復し難くなる。
【0013】
ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、プロピレンとエチレンなどとのブロック共重合体、プロピレンとエチレンなどとのランダム共重合体、プロピレンと、エチレンやブテンなどとのターポリマーなどの任意のもの、あるいはこれらの混合物を用いることができる。
【0014】
上記ポリプロピレン系樹脂としては、MIが0.3〜10の範囲のものが好ましく、より好ましくは、耐熱性や高温伸度を高めるためにMIが0.4〜3.0のものが用いられる。ポリプロピレン系樹脂のMIが0.3未満の場合には、シート化するのが困難になったり、シート表面が荒れたりすることがある。他方、ポリプロピレン系樹脂のMIが10を超えると、耐熱性及び高温伸度が低下し、成形性が低下する。
【0015】
なお、上記ポリプロピレン系樹脂のMIは、JIS K7210に基づき、温度230℃、荷重2.16kgfの通常の条件の下で測定された値である。
上記ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレンとα−オレフィン共重合体などの任意のもの、またはこれらの混合物を用い得るが、特に高温伸度を高めるには、線状低密度ポリエチレンが望ましい。
【0016】
ポリエチレン系樹脂のMIは、3.0超、20以下であることが必要であり、好ましくは成形性をより高めるためには、MIは4〜15の範囲とすることが望ましく、それによって第1の発泡体層の伸び及び弾性率の何れをも高め得る。
【0017】
ポリエチレン系樹脂のMIが3.0以下の場合には、弾性率が高くなりすぎ、MIが20を超えると伸びが低下し、何れの場合においても、スタンピング成形に先立って行われる真空成形に際しての成形性が低下する。すなわち、ポリエチレン系樹脂として、MIが3.0を超えるものを用いることにより、高温伸度が高められ、弾性率が十分に低くなり、スタンピング成形に際しての真空成形性が高められる。
【0018】
なお、上記ポリエチレン系樹脂のMIについても、ポリプロピレン系樹脂と同様に、JIS K7210に基づき、但し、温度190℃、荷重2.16kgfの通常の条件の下で測定された値である。
【0019】
第2の発泡体層
第2の発泡体層は、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びMI1〜3.0のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する。第2の発泡体層に用いられるポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂のMIを除いては、第1の発泡体層に用いられるポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂と同様のものを用いることができる。また、ポリプロピレン系樹脂の配合割合を40〜90重量%の範囲としているのも、第1の発泡体層の場合と同様の理由による。
【0020】
第2の発泡体層では、MIが1〜3.0の範囲にあるポリエチレン系樹脂が用いられる。これは、第2の発泡体層により耐熱性を高めるためであり、ポリエチレン系樹脂として高分子量のもの、すなわちMIが低いポリエチレン系樹脂を用いることにより、ポリエチレン系樹脂の強度、ひいては第2の発泡体層の強度が高められかつ耐熱性が高められるからである。
【0021】
MIが3.0を超えるポリエチレン系樹脂を用いた場合には、弾性率が低くなりすぎ、真空成形性は高められるものの、第2の発泡体層の強度が低下し、また耐熱性も低下する。従って、第2の発泡体層において、MIが3.0を超えるポリエチレン系樹脂を用いた場合には、スタンピング成形に先立って行われる真空成形において表面に荒れが生じ、スタンピング成形の本成形に際しては、高温の骨材樹脂にさらされるとチャージマークや骨材樹脂の侵入等による凹凸が生じる。
【0022】
第1,第2の発泡体層の厚み
第1の発泡体層は、上記のようにスタンピング成形に際しての成形性を高めるために備えられているものであり、第2の発泡体層は耐熱性を高めて骨材樹脂の侵入等を防止するために備えられている。従って、本発明のスタンピング成形用発泡体では、第1の発泡体層の厚みを第2の発泡体層の厚みよりも厚くすることが好ましく、言い換えれば、第1の発泡体層の表面に第2の発泡体層が積層されていることが好ましい。この場合、第2の発泡体層は、第1の発泡体層の少なくとも片面に積層されておればよい。
【0023】
第1,第2の発泡体層の厚み自体は特に限定されるものではないが、車輛用内装材等に用いる場合には、各発泡体層の厚みは0.1mm以上とされることが好ましく、各層の厚みの比としては、第1の発泡体層の厚み/第2の発泡体層の厚み=2以上、8以下であることが好ましい。上記厚みの比が2以下の場合には、第1の発泡体層の厚みが相対的に薄くなり、真空成形に際して高温伸度が低下し、スタンピング成形に先立って行われる真空成形の際の成形性が低下する。また、厚みの比が8を超えると、第2の発泡体層による耐熱性を高める効果が低下することになる。
【0024】
本発明のスタンピング成形用発泡体の製造
本発明のスタンピング成形用発泡体の製造に際しては、第1,第2の発泡体層を構成するための第1,第2の発泡性樹脂シートが積層された発泡性樹脂シート積層体を用意する。この場合、第1,第2の発泡性樹脂シートには、上述したポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂に、熱分解型発泡剤及び必要に応じて架橋助剤を配合しておき、第1,第2の発泡性樹脂シートが積層されてなる発泡性樹脂シート積層体を加熱することにより本発明のスタンピング成形用発泡体を得ることができる。
【0025】
上記熱分解型発泡剤としては、本発明で用いられる樹脂組成物の溶融温度よりも高い分解温度を有するものであれば適宜の熱分解型発泡剤を用いることができる。このような発泡剤の好ましい例としては、アゾジカルボンアミドを挙げることができ、さらに、アゾジカルボンアミドと同等もしくはそれよりも高い分解温度を有するヒドラゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸アミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ジニトロソペンタエチレンテトラミン、ニトロソグアニジン、p,p´−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジドなどを単独で、あるいはこれらを2種以上混合して用いることができる。その他、トリヒドラジンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニルヒドラジドバリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジドなどを用いることもできる。
【0026】
上記発泡剤は、第1,第2の発泡性樹脂シートにおいて、それぞれ、樹脂分100重量部に対し、1〜50重量部の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。
【0027】
上記架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジビニルナフタレン、ビニルトルエン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアリルトリメート、トリアリルシアヌレートなどを挙げることができる。これらの架橋助剤は、単独で用いられてもよく、2種以上を混合して用いられてもよい。架橋助剤は、第1,第2の発泡性樹脂シートにおいて、樹脂分100重量%に対し、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは2.0〜15重量%の範囲で添加される。
【0028】
また、第1,第2の発泡体層の架橋度は、架橋度の指標であるゲル分率で、好ましくは20〜75重量%、より好ましくは発泡時の安定性を考慮して30〜65重量%とされる。また、スタンピング成形に際しての耐熱性を高めるためには、上記架橋度が50〜65重量%の範囲が好ましい。
【0029】
なお、上記ゲル分率は、本発明の発泡体の厚み方向に試料100mgを精秤し、120℃のキシレン中で試料から抽出した残渣を乾燥し、その重量を測定し、(残渣/試料)×100(%)で求めた値である。
【0030】
第1,第2の発泡性樹脂シートを得るにあたっては、上記ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂並びに熱分解型発泡剤、必要に応じて加えられる架橋助剤の他、老化防止剤、顔料その他の添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で添加することができる。
【0031】
第1,第2の発泡性樹脂シートの製造は、上述した組成物を熱分解型発泡剤の分解温度未満で溶融成形することにより得ることができる。しかる後、電離性放射線、または化学架橋剤を用いて、該未発泡の第1,第2の発泡性樹脂シートを架橋させる。
【0032】
さらに、第1,第2の発泡性樹脂シートの積層体を得るにあたっては、第1,第2の発泡性樹脂シートを上記のように溶融成形した後に積層し、ホットプレス等により一体化してもよく、あるいは複数の押出機を用い、第1,第2の発泡性樹脂シートを構成する各樹脂組成物をそれぞれ押出機から共押出しして、発泡性樹脂シート積層体を得てもよい。
【0033】
表皮材
本発明のスタンピング成形用発泡体では、必要に応じて、表面に最終的に得られる成形品の外観を高めるために、表皮材を貼り合わせてもよい。このような表紙材としては、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系などの合成繊維やセルロース系などの天然繊維からなるもの、塩化ビニル系、熱可塑性ポリオレフィン樹脂系、熱可塑性エラストマー系などの合成樹脂よりなるものを任意に用いることができ、表皮材の積層方法についても、接着剤を用いた方法、熱ラミネートによる方法、押出しラミネートによる方法など任意の方法を採用することができる。
【0034】
なお、表皮材は、第1,第2の発泡体層のうち、第1の発泡体層側の表面に貼り合わされる。すなわち、スタンピング成形に際し、骨材と接触される側である第2の発泡体層側には、表皮材を積層しないことが望ましい。
【0035】
骨材
本発明のスタンピング成形用発泡体を用いて車輛用内装材などの成形品を得るにあたっては、従来のスタンピング成形法の場合と同様に骨材を供給し、骨材とスタンピング成形用発泡体とを一体化して成形品を得てもよい。この場合、骨材としては、従来よりこの種の用途で用いられている適宜の熱可塑性樹脂を用いることができ、かつ上記骨材は、本発明のスタンピング成形用発泡体のうち第2の発泡体層側から供給される。第2の発泡体層側から骨材樹脂を供給することにより、第2の発泡体層が耐熱性に優れているため、骨材樹脂の侵入による発泡体の部分的な切断等を確実に防止することができる。
【0036】
作用
本発明のスタンピング成形用発泡体では、第1の発泡体層が、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を上記特定の割合で含み、かつ該ポリエチレン系樹脂のMIが3.0超、20以下であるため、第1の発泡体層側において高温伸度が高められており、従って、スタンピング成形に先立って行われる真空成形における成形性が高められる。これは、ポリエチレン系樹脂の分子量が低く、分子の絡み合いが高温下において解けやすく、耐熱性は若干低下するものの、高温弾性率が低められているため、結果として真空成形性が良好となっているものと推測される。
【0037】
他方、第2の発泡体層では、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を上記特定の割合で含み、かつ該ポリエチレン系樹脂のMIが1〜3.0の範囲であるため、耐熱性が高められている。従って、スタンピング成形時に骨材樹脂の侵入等が生じ難い。これは、ポリエチレン系樹脂の分子量が相対的に大きく、高温下においても分子の絡み合いが解け難いため、熱劣化による切断が生じ難いことによるものと思われる。特に、ポリプロピレン系樹脂に比べて、ポリエチレン系樹脂は耐熱性が低いので、上記のように分子量を高めることにより、耐熱性が効果的に高められている。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。
【0039】
(実施例1)
第1の発泡体層用樹脂組成物の調製
ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=6.0、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合し、ポリオレフィン系樹脂を調製し、該ポリオレフィン系樹脂100重量部に、熱分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド70重量部、架橋助剤として1,10−デカンジオールジメタクリレート3.5重量部及び酸化防止剤を配合し、第1の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0040】
第2の発泡体層用樹脂組成物の調製
ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=2.0、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合し、ポリオレフィン系樹脂を調製した。このポリオレフィン系樹脂を用い、第1の発泡体層用樹脂組成物の調製と同様にして、第2の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0041】
発泡性樹脂シートの製造
上記第1,第2の発泡体層用樹脂組成物を、2台の押出機を用い、発泡剤の分解温度以下で同時に押出し、第1,第2の発泡性樹脂シートの厚みの比が7:1、発泡性樹脂シート積層体全体の厚みが1.5mmとなるように共押出しを行った。
【0042】
発泡
上記のようにして得た発泡性樹脂シート積層体に、電子線(800kv)を両面から合わせて4.0Mrad照射し、樹脂を架橋させ、さらに280℃の熱風式発泡炉で加熱し、シート状の架橋樹脂発泡体を得た。
【0043】
上記シート状架橋樹脂発泡体は、厚みが3mm、発泡倍率が15倍であり、120℃のキシレン中で24時間抽出した後の残渣により測定されたゲル分率は60重量%であった。
得られたシート状架橋樹脂発泡体の第2の発泡体層側表面を目視で確認したところ、表面に凹凸は存在しなかった。
【0044】
上記架橋樹脂発泡体を10枚用い、成形を行った。成形に際しては、金型内に直径100mm、深さ50mmの凹型カップを配置し、金型側が第1の発泡体層側、カップ内面側が第2の発泡体層側となるように配置し、発泡体表面が190℃となるように加熱し、真空成形した。この場合、発泡体に破れが生じることなく上記カップの内面に沿った有底円筒状の成形品が成形可能であった場合に合格として真空成形性を評価した。その結果、10倍の発泡体を用いた全ての成形品が合格であった。
【0045】
上記のようにして得たカップ状の成形品に、溶融状態にある210℃のポリプロピレン樹脂からなる骨材を第2の発泡体層側に供給し、凸型により60kgf/cm2 の圧力で型押し、ホットスタンピング成形を行った。
【0046】
上記のようにして得られた10個の成形品において、発泡体内に骨材樹脂が部分的に侵入したり、侵入した骨材樹脂により発泡体が部分的に切断しなかった場合を合格とし、ホットスタンピング性を評価した。その結果、10個の成形品全てが合格品であった。
【0047】
(実施例2)
第1の発泡体層を構成する材料として、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=12.0、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合してポリオレフィン系樹脂を調製し、その他については実施例1の場合と同様にして第1の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0048】
また、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=2.6、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合してポリオレフィン系樹脂を調製し、その他は実施例1の場合と同様にして第2の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0049】
上記第1,第2の発泡体層用樹脂組成物を用い、実施例1の場合と同様に共押出しにより発泡性樹脂シート積層体を成形した。この場合、第1の発泡体層と第2の発泡体層との厚みの比は4:1とし、得られた発泡性樹脂シート積層体の全体の厚みは1.5mmとなるように成形した。
【0050】
上記のようにして得た発泡性樹脂シート積層体を用い、実施例1と同様にして、架橋樹脂発泡体を調製し、実施例1と同様にして表面性、真空成形性及びスタンピング成形性などを評価した。結果を下記の表1に示す。
【0051】
(実施例3)
第1の発泡体層を構成する樹脂として、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=18.0、密度=0.915g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合したものを用い、その他は実施例1の場合と同様にして、第1の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0052】
第2の発泡体層用樹脂として、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=2.6、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合したものを用い、その他は実施例1の場合と同様にして第2の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0053】
上記第1,第2の発泡体層用樹脂組成物を用い、実施例2と同様にして、発泡性樹脂シート積層体を共押出しにより成形し、該発泡性樹脂シート積層体を用い実施例1と同様にして表面性、真空成形性及びスタンピング成形性を評価した。結果を下記の表1にまとめて示す。
【0054】
(比較例1〜6)
下記の表1,表2に示すように、第1の発泡体層用樹脂及び第2の発泡体層用樹脂に用いられるポリエチレン系樹脂として、下記の表2に示すMI値を有するものを用いたことを除いては、実施例1と同様にして、発泡性樹脂シート積層体を調製し、かつ実施例1と同様にして、表面性、成形性等を評価した。結果を下記の表1及び表2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
表1及び表2から明らかなように、比較例1では、第2の発泡体層に用いられているポリエチレン系樹脂のMIが3.6と高いためか、スタンピング成形に際し骨材樹脂の部分的な侵入や発泡体層の部分的な切断が生じていた不合格品が10個中7個を占め、合格品は3個であった。
【0058】
また、比較例2では、第1の発泡体層に用いられているポリエチレン系樹脂のMIが22.0と高すぎたためか、真空成形性が十分でなく(合格品は10個中4個)、かつスタンピング成形に際しても骨材樹脂の侵入や発泡体の切断による不合格品が10個中6個を占め、合格品は4個であった。
【0059】
比較例3では、MIが2.0のポリエチレン系樹脂を第1,第2の発泡体層の双方において用いていたため、すなわち全体がMI=2.0のポリエチレン系樹脂を配合してなる発泡体で構成されていたためか、真空成形に際しシートの破断等が生じるものが10個中7個を占めた。
【0060】
また、比較例4においても、第1,第2の発泡体層の何れにおいてもMIが6.0のポリエチレン系樹脂を用いたためか、真空成形性は十分であったものの、スタンピング成形において骨材樹脂の侵入や発泡体の破断が生じており、合格品は10個中5個にすぎなかった。
【0061】
比較例5,6では、それぞれ、全体をMI=0.8及び22.0のポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物を用いて構成していたため、比較例3の場合と同様に、真空成形性及びスタンピング成形性の何れにおいても十分でなかった。特に、比較例5では、MI=0.8のポリエチレン系樹脂を用いていたためか、発泡体の第2の発泡体層側表面において凹凸も生じていた。
【0062】
これに対して、実施例1〜3の発泡体を用いた場合には、第1の発泡体層においてMIが6.0〜18.0の範囲のポリエチレン系樹脂を用いており、第2の発泡体層においてはMIが2.0〜2.6のポリエチレン系樹脂を用いていたためか、発泡体シートの第2の発泡体層表面に凹凸が生じず、真空成形性及びスタンピング成形性の何れもが良好であった。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明のスタンピング成形用発泡体では、ポリプロピレン系樹脂に対しポリエチレン系樹脂を配合してなる組成を用いることにより成形性を高めているだけでなく、第1の発泡体層の少なくとも片面に第2の発泡体層を積層してなり、第1,第2の発泡体層において、それぞれ、MIが3.0超、20以下のポリエチレン樹脂及び1〜3.0の範囲にあるポリエチレン系樹脂を用いているため、第1の発泡体層側において、成形性が高められており、かつ第2の発泡体層側において耐熱性が高められている。
【0064】
従って、スタンピング成形に先立って行われる予備成形としての真空成形時には、第1の発泡体層側が十分な高温伸度を有するため真空成形に用いられる金型の凹凸に応じた成形品を確実に成形することができ、かつスタンピング成形に際しては第2の発泡体層の耐熱性が高められているため、骨材樹脂の侵入や骨材樹脂の侵入に伴う発泡体の切断が生じ難い。
【0065】
よって、本発明の係るスタンピング成形用発泡体を用いてスタンピング成形することにより、凹凸が比較的大きく、外観性に優れた車輛用内装材等を確実に提供することが可能となる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との樹脂混合物を用いてなるスタンピング成形用発泡体に関し、特に、スタンピング成形に先立って行われる予備成形としての真空成形における成形性に優れかつ耐熱性に優れた発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車輛用内装材の軽量化を図るために、ポリプロピレン系樹脂発泡体を用いた内装材が幅広く用いられている。この種の車輛用内装材としては、例えば、天井材、ドア、インスツルメントパネル、コンソールボックス、リヤホイルハウスカバー、ラゲージハウスカバー、トランクルームカバーなど様々な形状のものが存在する。
【0003】
上記のような種々の形状の車輛用内装材をポリプロピレン系樹脂発泡体を用いて成形する方法としては、真空成形やスタンピング成形などが用いられている。
また、車輛用内装材の中でも、例えばドアやインスツルメントパネルなどにおいては外観性や機能を高めるためにより大きな凹凸が形成される傾向にある。
【0004】
スタンピング成形では、一度に凹凸の大きな成形を行うことが難しいため、凹凸の小さい成形型を用いて真空成形により予備成形し、しかる後スタンピング成形を行うのが主流となっている。ところが、ポリプロピレン系樹脂発泡体を真空成形した場合には、発泡体の展開率が大きい部分すなわち発泡体のよく伸ばされる部分であるアームレストや木目込み部などにおいて、発泡体が切断するという、いわゆるフォーム切れ現象が生じがちであった。よって、スタンピング成形においても、用いる発泡体は真空成形性に優れていることが要求されている。
【0005】
さらに、上記車輛用内装材を作製するにあたっては、通常、布やラミネート加工された樹脂フィルムなどからなる表皮材を積層してなる発泡体シートを、予め真空成形により凹型で所望形状に成形し、しかる後、溶融状態にある熱可塑性樹脂からなる骨材を供給し、凸型で型押ししてホットスタンピング成形する方法も行われている。このような方法の場合には、発泡体シート内に骨材樹脂が部分的に侵入したり、侵入した骨材樹脂により発泡体シートが部分的に切断されることがあり、良好な成形品を得ることができないことがあった。
【0006】
よって、ポリプロピレン系樹脂発泡体のスタンピング成形に際しては、予備成形としての真空成形における成形性が優れているだけでなく、耐熱性も良好なことが強く求められている。
【0007】
特公昭58−57452号公報には、成形に際しての発泡体の強度を高めるために、ポリプロピレン系樹脂にトリメチロールプロパントリアクリレートなどからなる架橋剤を配合してなるポリプロピレン系樹脂発泡体が開示されている。この構成によれば、架橋により耐熱性が高められるとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特公昭58−57452号公報に記載の方法では、発泡体の耐熱性は高められるものの、上記架橋剤の使用により成形に際しての発泡体の伸びが不足しがちであった。従って、スタンピング成形に際して予備成形として行われる真空成形に用いた場合には、成形性が十分でなかった。そのため、凹凸の大きな車輛用内装材などを、上記ポリプロピレン系樹脂発泡体を用いて製造しようとした場合、適用し得る製品に制約があった。
【0009】
本発明の目的は、高温伸度に優れており、従って、スタンピング成形法において予備成形として行われる真空成形における成形性が十分であり、かつ耐熱性に優れているため、スタンピング成形に際して骨材の樹脂の侵入等が生じ難いスタンピング成形用発泡体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するために成されたものであり、本発明のスタンピング成形用発泡体は、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びメルトインデックス(MI)3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂60〜10重量%からなる第1の発泡体層の少なくとも片面に、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びMI1〜3.0のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する第2の発泡体層が積層されていることを特徴とする。
【0011】
本発明のスタンピング成形用発泡体では、上記のようにMIが異なるポリエチレン系樹脂を用いた第1,第2の発泡体層が積層されており、MIが3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂を用いた第1の発泡体層により高温伸度が高められて予備成形として行われる真空成形に際しての成形性が高められている。他方、MIが1〜3.0の範囲にあるポリエチレン系樹脂を用いた第2の発泡体層により、耐熱性が高められ、スタンピング成形に際しての溶融状態にある骨材樹脂の侵入等が防止される。
【0012】
以下、本発明の詳細を説明する。
第1の発泡体層
第1の発泡体層は、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びMI3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する組成を有する。ポリプロピレン系樹脂に対し、上記ポリエチレン系樹脂を上記特定の割合で配合するのは、ポリエチレン系樹脂により常温圧縮に対する抵抗性を高めるためである。ポリプロピレン系樹脂が40重量%未満の場合には、発泡体シートの耐熱性や高温伸度が低下し、真空成形性が低下する。また、ポリプロピレン系樹脂の配合割合が90重量%を超えると、常温圧縮に対する抵抗性が低下し、押しなどの衝撃が与えられると回復し難くなる。
【0013】
ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン、プロピレンとエチレンなどとのブロック共重合体、プロピレンとエチレンなどとのランダム共重合体、プロピレンと、エチレンやブテンなどとのターポリマーなどの任意のもの、あるいはこれらの混合物を用いることができる。
【0014】
上記ポリプロピレン系樹脂としては、MIが0.3〜10の範囲のものが好ましく、より好ましくは、耐熱性や高温伸度を高めるためにMIが0.4〜3.0のものが用いられる。ポリプロピレン系樹脂のMIが0.3未満の場合には、シート化するのが困難になったり、シート表面が荒れたりすることがある。他方、ポリプロピレン系樹脂のMIが10を超えると、耐熱性及び高温伸度が低下し、成形性が低下する。
【0015】
なお、上記ポリプロピレン系樹脂のMIは、JIS K7210に基づき、温度230℃、荷重2.16kgfの通常の条件の下で測定された値である。
上記ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、エチレンとα−オレフィン共重合体などの任意のもの、またはこれらの混合物を用い得るが、特に高温伸度を高めるには、線状低密度ポリエチレンが望ましい。
【0016】
ポリエチレン系樹脂のMIは、3.0超、20以下であることが必要であり、好ましくは成形性をより高めるためには、MIは4〜15の範囲とすることが望ましく、それによって第1の発泡体層の伸び及び弾性率の何れをも高め得る。
【0017】
ポリエチレン系樹脂のMIが3.0以下の場合には、弾性率が高くなりすぎ、MIが20を超えると伸びが低下し、何れの場合においても、スタンピング成形に先立って行われる真空成形に際しての成形性が低下する。すなわち、ポリエチレン系樹脂として、MIが3.0を超えるものを用いることにより、高温伸度が高められ、弾性率が十分に低くなり、スタンピング成形に際しての真空成形性が高められる。
【0018】
なお、上記ポリエチレン系樹脂のMIについても、ポリプロピレン系樹脂と同様に、JIS K7210に基づき、但し、温度190℃、荷重2.16kgfの通常の条件の下で測定された値である。
【0019】
第2の発泡体層
第2の発泡体層は、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びMI1〜3.0のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する。第2の発泡体層に用いられるポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂のMIを除いては、第1の発泡体層に用いられるポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂と同様のものを用いることができる。また、ポリプロピレン系樹脂の配合割合を40〜90重量%の範囲としているのも、第1の発泡体層の場合と同様の理由による。
【0020】
第2の発泡体層では、MIが1〜3.0の範囲にあるポリエチレン系樹脂が用いられる。これは、第2の発泡体層により耐熱性を高めるためであり、ポリエチレン系樹脂として高分子量のもの、すなわちMIが低いポリエチレン系樹脂を用いることにより、ポリエチレン系樹脂の強度、ひいては第2の発泡体層の強度が高められかつ耐熱性が高められるからである。
【0021】
MIが3.0を超えるポリエチレン系樹脂を用いた場合には、弾性率が低くなりすぎ、真空成形性は高められるものの、第2の発泡体層の強度が低下し、また耐熱性も低下する。従って、第2の発泡体層において、MIが3.0を超えるポリエチレン系樹脂を用いた場合には、スタンピング成形に先立って行われる真空成形において表面に荒れが生じ、スタンピング成形の本成形に際しては、高温の骨材樹脂にさらされるとチャージマークや骨材樹脂の侵入等による凹凸が生じる。
【0022】
第1,第2の発泡体層の厚み
第1の発泡体層は、上記のようにスタンピング成形に際しての成形性を高めるために備えられているものであり、第2の発泡体層は耐熱性を高めて骨材樹脂の侵入等を防止するために備えられている。従って、本発明のスタンピング成形用発泡体では、第1の発泡体層の厚みを第2の発泡体層の厚みよりも厚くすることが好ましく、言い換えれば、第1の発泡体層の表面に第2の発泡体層が積層されていることが好ましい。この場合、第2の発泡体層は、第1の発泡体層の少なくとも片面に積層されておればよい。
【0023】
第1,第2の発泡体層の厚み自体は特に限定されるものではないが、車輛用内装材等に用いる場合には、各発泡体層の厚みは0.1mm以上とされることが好ましく、各層の厚みの比としては、第1の発泡体層の厚み/第2の発泡体層の厚み=2以上、8以下であることが好ましい。上記厚みの比が2以下の場合には、第1の発泡体層の厚みが相対的に薄くなり、真空成形に際して高温伸度が低下し、スタンピング成形に先立って行われる真空成形の際の成形性が低下する。また、厚みの比が8を超えると、第2の発泡体層による耐熱性を高める効果が低下することになる。
【0024】
本発明のスタンピング成形用発泡体の製造
本発明のスタンピング成形用発泡体の製造に際しては、第1,第2の発泡体層を構成するための第1,第2の発泡性樹脂シートが積層された発泡性樹脂シート積層体を用意する。この場合、第1,第2の発泡性樹脂シートには、上述したポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂に、熱分解型発泡剤及び必要に応じて架橋助剤を配合しておき、第1,第2の発泡性樹脂シートが積層されてなる発泡性樹脂シート積層体を加熱することにより本発明のスタンピング成形用発泡体を得ることができる。
【0025】
上記熱分解型発泡剤としては、本発明で用いられる樹脂組成物の溶融温度よりも高い分解温度を有するものであれば適宜の熱分解型発泡剤を用いることができる。このような発泡剤の好ましい例としては、アゾジカルボンアミドを挙げることができ、さらに、アゾジカルボンアミドと同等もしくはそれよりも高い分解温度を有するヒドラゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸アミド、アゾジカルボン酸バリウム塩、ジニトロソペンタエチレンテトラミン、ニトロソグアニジン、p,p´−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジドなどを単独で、あるいはこれらを2種以上混合して用いることができる。その他、トリヒドラジンシンメトリックトリアジン、ビスベンゼンスルホニルヒドラジドバリウムアゾジカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルホニルヒドラジドなどを用いることもできる。
【0026】
上記発泡剤は、第1,第2の発泡性樹脂シートにおいて、それぞれ、樹脂分100重量部に対し、1〜50重量部の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは1〜30重量部である。
【0027】
上記架橋助剤としては、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ジビニルナフタレン、ビニルトルエン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアリルトリメート、トリアリルシアヌレートなどを挙げることができる。これらの架橋助剤は、単独で用いられてもよく、2種以上を混合して用いられてもよい。架橋助剤は、第1,第2の発泡性樹脂シートにおいて、樹脂分100重量%に対し、好ましくは0.5〜30重量%、より好ましくは2.0〜15重量%の範囲で添加される。
【0028】
また、第1,第2の発泡体層の架橋度は、架橋度の指標であるゲル分率で、好ましくは20〜75重量%、より好ましくは発泡時の安定性を考慮して30〜65重量%とされる。また、スタンピング成形に際しての耐熱性を高めるためには、上記架橋度が50〜65重量%の範囲が好ましい。
【0029】
なお、上記ゲル分率は、本発明の発泡体の厚み方向に試料100mgを精秤し、120℃のキシレン中で試料から抽出した残渣を乾燥し、その重量を測定し、(残渣/試料)×100(%)で求めた値である。
【0030】
第1,第2の発泡性樹脂シートを得るにあたっては、上記ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂並びに熱分解型発泡剤、必要に応じて加えられる架橋助剤の他、老化防止剤、顔料その他の添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で添加することができる。
【0031】
第1,第2の発泡性樹脂シートの製造は、上述した組成物を熱分解型発泡剤の分解温度未満で溶融成形することにより得ることができる。しかる後、電離性放射線、または化学架橋剤を用いて、該未発泡の第1,第2の発泡性樹脂シートを架橋させる。
【0032】
さらに、第1,第2の発泡性樹脂シートの積層体を得るにあたっては、第1,第2の発泡性樹脂シートを上記のように溶融成形した後に積層し、ホットプレス等により一体化してもよく、あるいは複数の押出機を用い、第1,第2の発泡性樹脂シートを構成する各樹脂組成物をそれぞれ押出機から共押出しして、発泡性樹脂シート積層体を得てもよい。
【0033】
表皮材
本発明のスタンピング成形用発泡体では、必要に応じて、表面に最終的に得られる成形品の外観を高めるために、表皮材を貼り合わせてもよい。このような表紙材としては、ポリエステル系、ポリアミド系、アクリル系などの合成繊維やセルロース系などの天然繊維からなるもの、塩化ビニル系、熱可塑性ポリオレフィン樹脂系、熱可塑性エラストマー系などの合成樹脂よりなるものを任意に用いることができ、表皮材の積層方法についても、接着剤を用いた方法、熱ラミネートによる方法、押出しラミネートによる方法など任意の方法を採用することができる。
【0034】
なお、表皮材は、第1,第2の発泡体層のうち、第1の発泡体層側の表面に貼り合わされる。すなわち、スタンピング成形に際し、骨材と接触される側である第2の発泡体層側には、表皮材を積層しないことが望ましい。
【0035】
骨材
本発明のスタンピング成形用発泡体を用いて車輛用内装材などの成形品を得るにあたっては、従来のスタンピング成形法の場合と同様に骨材を供給し、骨材とスタンピング成形用発泡体とを一体化して成形品を得てもよい。この場合、骨材としては、従来よりこの種の用途で用いられている適宜の熱可塑性樹脂を用いることができ、かつ上記骨材は、本発明のスタンピング成形用発泡体のうち第2の発泡体層側から供給される。第2の発泡体層側から骨材樹脂を供給することにより、第2の発泡体層が耐熱性に優れているため、骨材樹脂の侵入による発泡体の部分的な切断等を確実に防止することができる。
【0036】
作用
本発明のスタンピング成形用発泡体では、第1の発泡体層が、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を上記特定の割合で含み、かつ該ポリエチレン系樹脂のMIが3.0超、20以下であるため、第1の発泡体層側において高温伸度が高められており、従って、スタンピング成形に先立って行われる真空成形における成形性が高められる。これは、ポリエチレン系樹脂の分子量が低く、分子の絡み合いが高温下において解けやすく、耐熱性は若干低下するものの、高温弾性率が低められているため、結果として真空成形性が良好となっているものと推測される。
【0037】
他方、第2の発泡体層では、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を上記特定の割合で含み、かつ該ポリエチレン系樹脂のMIが1〜3.0の範囲であるため、耐熱性が高められている。従って、スタンピング成形時に骨材樹脂の侵入等が生じ難い。これは、ポリエチレン系樹脂の分子量が相対的に大きく、高温下においても分子の絡み合いが解け難いため、熱劣化による切断が生じ難いことによるものと思われる。特に、ポリプロピレン系樹脂に比べて、ポリエチレン系樹脂は耐熱性が低いので、上記のように分子量を高めることにより、耐熱性が効果的に高められている。
【0038】
【実施例】
以下、本発明の非限定的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。
【0039】
(実施例1)
第1の発泡体層用樹脂組成物の調製
ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=6.0、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合し、ポリオレフィン系樹脂を調製し、該ポリオレフィン系樹脂100重量部に、熱分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド70重量部、架橋助剤として1,10−デカンジオールジメタクリレート3.5重量部及び酸化防止剤を配合し、第1の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0040】
第2の発泡体層用樹脂組成物の調製
ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=2.0、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合し、ポリオレフィン系樹脂を調製した。このポリオレフィン系樹脂を用い、第1の発泡体層用樹脂組成物の調製と同様にして、第2の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0041】
発泡性樹脂シートの製造
上記第1,第2の発泡体層用樹脂組成物を、2台の押出機を用い、発泡剤の分解温度以下で同時に押出し、第1,第2の発泡性樹脂シートの厚みの比が7:1、発泡性樹脂シート積層体全体の厚みが1.5mmとなるように共押出しを行った。
【0042】
発泡
上記のようにして得た発泡性樹脂シート積層体に、電子線(800kv)を両面から合わせて4.0Mrad照射し、樹脂を架橋させ、さらに280℃の熱風式発泡炉で加熱し、シート状の架橋樹脂発泡体を得た。
【0043】
上記シート状架橋樹脂発泡体は、厚みが3mm、発泡倍率が15倍であり、120℃のキシレン中で24時間抽出した後の残渣により測定されたゲル分率は60重量%であった。
得られたシート状架橋樹脂発泡体の第2の発泡体層側表面を目視で確認したところ、表面に凹凸は存在しなかった。
【0044】
上記架橋樹脂発泡体を10枚用い、成形を行った。成形に際しては、金型内に直径100mm、深さ50mmの凹型カップを配置し、金型側が第1の発泡体層側、カップ内面側が第2の発泡体層側となるように配置し、発泡体表面が190℃となるように加熱し、真空成形した。この場合、発泡体に破れが生じることなく上記カップの内面に沿った有底円筒状の成形品が成形可能であった場合に合格として真空成形性を評価した。その結果、10倍の発泡体を用いた全ての成形品が合格であった。
【0045】
上記のようにして得たカップ状の成形品に、溶融状態にある210℃のポリプロピレン樹脂からなる骨材を第2の発泡体層側に供給し、凸型により60kgf/cm2 の圧力で型押し、ホットスタンピング成形を行った。
【0046】
上記のようにして得られた10個の成形品において、発泡体内に骨材樹脂が部分的に侵入したり、侵入した骨材樹脂により発泡体が部分的に切断しなかった場合を合格とし、ホットスタンピング性を評価した。その結果、10個の成形品全てが合格品であった。
【0047】
(実施例2)
第1の発泡体層を構成する材料として、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=12.0、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合してポリオレフィン系樹脂を調製し、その他については実施例1の場合と同様にして第1の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0048】
また、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=2.6、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合してポリオレフィン系樹脂を調製し、その他は実施例1の場合と同様にして第2の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0049】
上記第1,第2の発泡体層用樹脂組成物を用い、実施例1の場合と同様に共押出しにより発泡性樹脂シート積層体を成形した。この場合、第1の発泡体層と第2の発泡体層との厚みの比は4:1とし、得られた発泡性樹脂シート積層体の全体の厚みは1.5mmとなるように成形した。
【0050】
上記のようにして得た発泡性樹脂シート積層体を用い、実施例1と同様にして、架橋樹脂発泡体を調製し、実施例1と同様にして表面性、真空成形性及びスタンピング成形性などを評価した。結果を下記の表1に示す。
【0051】
(実施例3)
第1の発泡体層を構成する樹脂として、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=18.0、密度=0.915g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合したものを用い、その他は実施例1の場合と同様にして、第1の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0052】
第2の発泡体層用樹脂として、ポリプロピレン系樹脂(MI=1.8、エチレン含有量4.8重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体)70重量部と、ポリエチレン系樹脂(MI=2.6、密度=0.920g/cm3 の線状低密度ポリエチレン)30重量部とを混合したものを用い、その他は実施例1の場合と同様にして第2の発泡体層用樹脂組成物を調製した。
【0053】
上記第1,第2の発泡体層用樹脂組成物を用い、実施例2と同様にして、発泡性樹脂シート積層体を共押出しにより成形し、該発泡性樹脂シート積層体を用い実施例1と同様にして表面性、真空成形性及びスタンピング成形性を評価した。結果を下記の表1にまとめて示す。
【0054】
(比較例1〜6)
下記の表1,表2に示すように、第1の発泡体層用樹脂及び第2の発泡体層用樹脂に用いられるポリエチレン系樹脂として、下記の表2に示すMI値を有するものを用いたことを除いては、実施例1と同様にして、発泡性樹脂シート積層体を調製し、かつ実施例1と同様にして、表面性、成形性等を評価した。結果を下記の表1及び表2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
表1及び表2から明らかなように、比較例1では、第2の発泡体層に用いられているポリエチレン系樹脂のMIが3.6と高いためか、スタンピング成形に際し骨材樹脂の部分的な侵入や発泡体層の部分的な切断が生じていた不合格品が10個中7個を占め、合格品は3個であった。
【0058】
また、比較例2では、第1の発泡体層に用いられているポリエチレン系樹脂のMIが22.0と高すぎたためか、真空成形性が十分でなく(合格品は10個中4個)、かつスタンピング成形に際しても骨材樹脂の侵入や発泡体の切断による不合格品が10個中6個を占め、合格品は4個であった。
【0059】
比較例3では、MIが2.0のポリエチレン系樹脂を第1,第2の発泡体層の双方において用いていたため、すなわち全体がMI=2.0のポリエチレン系樹脂を配合してなる発泡体で構成されていたためか、真空成形に際しシートの破断等が生じるものが10個中7個を占めた。
【0060】
また、比較例4においても、第1,第2の発泡体層の何れにおいてもMIが6.0のポリエチレン系樹脂を用いたためか、真空成形性は十分であったものの、スタンピング成形において骨材樹脂の侵入や発泡体の破断が生じており、合格品は10個中5個にすぎなかった。
【0061】
比較例5,6では、それぞれ、全体をMI=0.8及び22.0のポリエチレン系樹脂を含む樹脂組成物を用いて構成していたため、比較例3の場合と同様に、真空成形性及びスタンピング成形性の何れにおいても十分でなかった。特に、比較例5では、MI=0.8のポリエチレン系樹脂を用いていたためか、発泡体の第2の発泡体層側表面において凹凸も生じていた。
【0062】
これに対して、実施例1〜3の発泡体を用いた場合には、第1の発泡体層においてMIが6.0〜18.0の範囲のポリエチレン系樹脂を用いており、第2の発泡体層においてはMIが2.0〜2.6のポリエチレン系樹脂を用いていたためか、発泡体シートの第2の発泡体層表面に凹凸が生じず、真空成形性及びスタンピング成形性の何れもが良好であった。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明のスタンピング成形用発泡体では、ポリプロピレン系樹脂に対しポリエチレン系樹脂を配合してなる組成を用いることにより成形性を高めているだけでなく、第1の発泡体層の少なくとも片面に第2の発泡体層を積層してなり、第1,第2の発泡体層において、それぞれ、MIが3.0超、20以下のポリエチレン樹脂及び1〜3.0の範囲にあるポリエチレン系樹脂を用いているため、第1の発泡体層側において、成形性が高められており、かつ第2の発泡体層側において耐熱性が高められている。
【0064】
従って、スタンピング成形に先立って行われる予備成形としての真空成形時には、第1の発泡体層側が十分な高温伸度を有するため真空成形に用いられる金型の凹凸に応じた成形品を確実に成形することができ、かつスタンピング成形に際しては第2の発泡体層の耐熱性が高められているため、骨材樹脂の侵入や骨材樹脂の侵入に伴う発泡体の切断が生じ難い。
【0065】
よって、本発明の係るスタンピング成形用発泡体を用いてスタンピング成形することにより、凹凸が比較的大きく、外観性に優れた車輛用内装材等を確実に提供することが可能となる。
Claims (1)
- ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びメルトインデックス3.0超、20以下のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する第1の発泡体層の少なくとも片面に、ポリプロピレン系樹脂40〜90重量%及びメルトインデックス1〜3.0のポリエチレン系樹脂60〜10重量%を含有する第2の発泡体層が積層されていることを特徴とするスタンピング成形用発泡体。
Priority Applications (1)
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JP6440596A JP3588515B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | スタンピング成形用発泡体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP6440596A JP3588515B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | スタンピング成形用発泡体 |
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JPH09254292A JPH09254292A (ja) | 1997-09-30 |
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JP6440596A Expired - Fee Related JP3588515B2 (ja) | 1996-03-21 | 1996-03-21 | スタンピング成形用発泡体 |
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JPH09254292A (ja) | 1997-09-30 |
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