JP3587253B2 - ピンホール検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はピンホール検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食料品や薬液等を容器に封入した製品では、その容器にピンホールがあると、ピンホール部分から細菌などが侵入して内容物の品質を変化させるおそれがある。そのため、導電性を有する内容物を、電気絶縁性を有する容器に封入した製品の場合には、製造工程でピンホール検査が行われている。ピンホール検査は、容器の一部分に放電検知電極を配置し、ピンホール検査部分に高電圧印加電極を配置して行われる。ピンホールが存在すると、当該ピンホール部分を通して高電圧印加電極から内容物に火花放電が発生する。その際に流れる電流を放電検知電極が検知して放電の発生を知ることにより、ピンホールの有無を判断している。
【0003】
ところで、電気絶縁性を有する軸対称形状容器に、導電性を有する内容物が隙間なく充填された製品に対しては、図10に示す装置でピンホール検査が行われている。従来のピンホール検査装置では、図10(1)に示すように、リング状の外枠112からその中心に向けて導電性を有するブラシ114を配置した、高電圧印加電極110が設置されている。また図10(2)に示すように、その前後には被検査物101を移動させるベルトコンベア132,134が設置されている。さらに入口側コンベア132および出口側コンベア134の上方には、導電性を有するブラシを備えた入口側放電検知電極122および出口側放電検知電極124が設置されている。
【0004】
この装置を使用したピンホール検査では、まず高電圧印加電極110に高電圧を印加する。次に入口側コンベア132により、被検査物101の前半部を高電圧印加電極110の中心部に挿入し、高電圧印加電極のブラシ114を前半部の外周に接触させる。そのとき被検査物101の後半部は入口側放電検知電極122に接触しているので、前半部におけるピンホール検査が行われる。さらに被検査物101を移動させて、高電圧印加電極のブラシ114を後半部の外周に接触させる。そのとき被検査物101の前半部は出口側放電検知電極124に接触しているので、後半部におけるピンホール検査が行われる。そして出口側コンベア134により、被検査物101を高電圧印加電極110の中心部から排出する。このようにして、被検査物全体101のピンホール検査が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のピンホール検査装置に対しては、以下のように被検査物を供給していた。すなわち図9(1)に示すように、被検査物101の軸方向をベルトコンベア130の搬送方向と一致させ、ベルトコンベア130の表面に形成した仕切板131の間に被検査物101を配置して、ピンホール検査領域108aに供給していた。その供給量は、例えば200個/分程度であった。
【0006】
ところで近時では、ピンホール検査の処理能力の向上が要求されている。その対策として、被検査物101の供給間隔を短くすることが考えられる。しかし上記従来のピンホール検査装置で検査を行うには、被検査物101の軸方向をベルトコンベア130の搬送方向と一致させ、縦列配置して供給する必要があり、供給間隔を短くするには限界があった。
【0007】
また供給間隔を短くするには、ベルトコンベア130の表面に形成した仕切板131の間隔を狭くする必要がある。しかしこの場合には、ベルトコンベアの移動速度に同期して被検査物を供給するのが困難になり、仕切板131の間に被検査物101を配置する際に、被検査物101が仕切板131の上に乗り上げて、ピンホール検査が実施できなくなるという問題があった。
【0008】
また別の対策として、ベルトコンベア130の搬送速度を上げることにより、ピンホール検査の時間を短縮することも考えられる。しかし上記従来のピンホール検査装置では、被検査物の軸方向に沿って相対的に電極を長距離移動させてピンホール検査を行うので、被検査物の搬送速度を上げるとブラシ114が十分に接触できずに、ピンホールの検出漏れが発生するおそれがある。従って、ピンホール検査時間を短縮するには限界があった。
【0009】
そのため、複数のピンホール検査ライン105a,105bを設置し、並行してピンホール検査を行うことにより、処理能力を確保していた。しかしこの場合には多くのラインスペースが必要となり、また多くの製造コストを必要とするという問題があった。
【0010】
一方、従来のピンホール検査装置では、図10(2)に示すように、高電圧印加電極110のブラシ114は、軸対称容器101の外周面に接触しながら、その軸方向に沿って相対的に移動する。よって図11(1)に示すように、軸対称形状容器101の軸方向にしなった状態で移動することになる。そして被検査物101の端部102において被検査物の外径が急激に細くなると、しなっていたブラシ114は高電圧印加電極110の中心部に向かって急激に復帰する。そのとき、被検査物の端部102にブラシ114が十分に接触できずに、ピンホールの検出漏れが発生するという問題があった。
【0011】
また図11(2)に示すように、被検査物101の端部102がピンホール検査部分103に向かって傾倒する場合がある。上述したように従来のピンホール検査装置では、高電圧印加電極110のブラシ114は、軸対称形状容器101の軸方向に沿って相対的に移動する。そのためブラシ114は、被検査物101の傾倒した端部102に妨害されてピンホール検査部分103に接触できずに、ピンホールの検出漏れが発生するという問題があった。
【0012】
一方、被検査物によっては、内容物もしくは容器の材料のばらつきにより、または製造工程における加熱処理等により、図12に示すように反りを生じる場合がある。この点、従来のピンホール検査装置では、高電圧印加電極110のブラシ114の先端が、反りを生じた被検査物101における端部102の背面側102a等に接触できずに、ピンホールの検出漏れが発生するという問題があった。
【0013】
本発明は上記問題点に着目し、ピンホールの検出漏れがないピンホール検査装置の提供を目的とする。
また本発明は、コスト低減が可能なピンホール検査装置の提供を目的とする。また本発明は、被検査物を傷つけることがないピンホール検査装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るピンホール検査装置は、軸対称形状の製品を被検査物とするピンホール検査装置であって、ピンホール検査領域を通過する周回手段を設け、前記周回手段の周回方向と交差する方向に配列された複数のローラにより前記被検査物の搭載部を形成して、前記被検査物を前記周回方向と交差する方向に配列して前記ピンホール検査領域に搬送可能とし、前記ピンホール検査領域において前記被検査物を搭載しているローラを強制回転させることにより前記被検査物を軸回りに回転させる回転手段を設け、前記ピンホール検査領域に高電圧印加電極と放電検知電極とを設置し、前記高電圧印加電極は前記被検査物の長さ以上の幅に形成し前記被検査物に接触する電極ブラシとし、前記ローラの外周面を導電性材料で形成するとともに、前記放電検知電極を前記ローラの下方に設置して、前記被検査物の全周検査を可能とした構成とした。これにより、ピンホール検査を行う必要がない検査不要領域に対して、放電検知電極を接触させる必要がなくなる。従って、被検査物の表面を傷つける可能性を低減することができる。
【0015】
この場合電極ブラシは、軸対称形状容器の外周面に接触しながら、その周方向に沿って相対的に移動する。従って、軸方向に沿って急激に形状が変化する被検査物に対しても、電極ブラシを確実に接触させることができるので、ピンホールの検出漏れがない。
【0016】
また、端部がピンホール検査部分に向かって傾倒する被検査物に対しても、傾倒した端部とピンホール検査部分との間に、電極ブラシを入り込ませることができる。従って、電極ブラシを確実に接触させることができるので、ピンホールの検出漏れがない。
【0017】
また、反りを生じた被検査物における端部の背面側等に対しても、電極ブラシを確実に接触させることができる。従って、ピンホールの検出漏れがない。
加えて、一般にピンホールが発生しやすい被検査物の両端部に対して、同時にピンホール検査を行うことができる。従って検査時間を短縮することができ、検査コストを低減することができる。
【0020】
また、前記被検査物の最大外径部分と接触する前記ローラの外周面に前記導電性材料からなる導電部分を形成するとともに、前記放電検知電極を前記導電部分の下方に設置した構成とした。これにより製造コストを低減することができる。またローラが軽量化されるので、ローラ回転手段の消費エネルギーが低減され、運転コストを低減することができる。
なお前記電極ブラシはアモルファス金属またはリン青銅により形成されてなる構成とするのが好ましい。アモルファスの金属繊維は長時間使用しても形状変化が少なく、被検査物の表面に確実に接触することができるので、ピンホールの検出漏れを防止することができる。またリン青銅は導電性が高いのでピンホールの検出漏れを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係るピンホール検査装置の好ましい実施の形態を、添付図面を用いて詳細に説明する。なお以下に記載するのは本発明の実施形態の一態様にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0022】
最初に、第1実施形態について説明する。図2に第1実施形態に係るピンホール検査装置の側面図を示す。第1実施形態に係るピンホール検査装置は、ピンホール検査領域8aを通過する周回手段35を形成し、その周回手段35に複数のローラ30を並列配設して被検査物1の搭載部301を形成し、ピンホール検査領域8aにおいてローラ30を強制回転させるローラ回転手段40を設置することにより搬送された被検査物1を回転可能として、連続供給される被検査物1の全周検査を可能としたものである。
【0023】
図1に、第1実施形態に係るピンホール検査装置を使用した、ピンホール検査工程およびその前後工程の説明図を示す。まず、ソータ整列機7により整列された被検査物1を搭載してピンホール検査領域8aに供給する、ベルトコンベア33を設置する。なお、被検査物1の軸方向がベルトコンベア33の搬送方向と直交する形でベルトコンベア33上に搭載されるように、ベルトコンベア33の側方にソータ整列機7を配置する。一方、ピンホール検査領域8aから被検査物1を包装領域9aに供給する、ベルトコンベア39を設置する。
【0024】
上記のピンホール検査領域8aには、実施形態に係るピンホール検査装置8を設置する。まず図2に示すように、ピンホール検査領域8aを通過する周回手段35を設置する。周回手段35は、図示しないモータ等の回転駆動手段に接続したスプロケット36と、複数のスプロケット36の間に渡し掛けられたチェーン37とによって構成する。
【0025】
そして、複数のローラ30を一定間隔で並列配置し、チェーン37のセグメントに対し回転可能に取り付ける。ローラ30は樹脂材料等により形成し、ピンホール検査時の高電圧を遮断することにより検査装置各部の損傷を防止するとともに、軽量化することにより周回手段35およびローラ回転手段40の消費エネルギーを節約し運転コストを低減する。ローラ30の直径は被検査物1の直径より大きくするのが好ましい。これにより、ローラ1回転当たりの被検査物の回転数が多くなり検査時間を短縮することができるとともに、隣接するローラ30間の上方に形成される搭載部から被検査物1が脱離するのを防止することができる。一方、隣接するローラ30の隙間は被検査物1の直径より小さくして、隣接するローラ間の上方に搭載部301を形成し、ベルトコンベア33により連続供給される被検査物1を搭載可能とする。以上により、連続供給される被検査物1をピンホール検査領域8aに搬送可能となる。
【0026】
一方、ピンホール検査領域8aに位置するローラ30を回転させる、ローラ回転手段40を設置する。図3に、図2におけるピンホール検査領域8aの拡大図を示す。ローラ回転手段40は、図示しないモータ等の回転駆動手段に接続したプーリ44と、複数のプーリ44の間に渡し掛けられた駆動ベルト42とによって構成する。そしてこの駆動ベルト42の表面を、ピンホール検査領域8aに位置するローラ30の下端に当接させる。なお、駆動ベルト42はゴム等の高摩擦材料で形成し、ローラ30を確実に回転駆動可能とするのが好ましい。以上により、ピンホール検査領域8aに搬送された被検査物1を、その対称軸回りに回転可能とする。このように、ローラ回転手段40として駆動ベルト42を採用すれば、簡単な装置により、ピンホール検査領域8aに位置するローラのみを回転させることができる。従って、製造コストおよび運転コストを低減することができる。
【0027】
以上のように構成した検査装置を使用すれば、検査領域において被検査物全周の目視検査を実施することは可能である。しかし第1実施形態ではこれに加えて、被検査物1に対する高電圧印加電極10および放電検知電極20をピンホール検査領域8aに設置して、ピンホール検査を可能とする。図4に、図3のA−A線における正面断面図を示す。高電圧印加電極10は高圧電源16に接続する。一方の放電検知電極20は接地するが、その途中に電流計測手段26を接続して、放電電流を検知可能とする。高電圧印加電極10および放電検知電極20として、水平配置した平板電極を使用することも可能であるが、本実施形態では被検査物1と常時接触可能なブラシ型の電極を使用する。両電極のブラシ14,24は、アモルファスまたはリン青銅等の金属繊維材料により、直径10μm〜100μm程度に形成し、可撓性を付与する。特にアモルファスの金属繊維は長期間使用しても形状変化が少なく、被検査物の表面に確実に接触することができるので、ピンホールの検出漏れを防止することができる。またリン青銅の金属繊維は導電性が高いので、ピンホールの検出漏れを防止することができる。
【0028】
高電圧印加電極10および放電検知電極20は、そのブラシ14,24の先端部が被検査物1に接触可能となる高さに配置する。また、ピンホールは一般に被検査物1の端部2に発生しやすいことから、高電圧印加電極10,10を被検査物1の両端部2に配置するとともに、放電検知電極20を被検査物1の中央部に配置する。これにより、被検査物1の両端部2に対し同時にピンホール検査を行うことができ、検査時間を短縮することができる。なお高電圧印加電極10のブラシ14の幅は、被検査物1におけるピンホール検査部分の長さに一致させる。一方の放電検知電極20のブラシ24は、高電圧印加電極10のブラシ14の端部と一定間隔をおいて配置し、高電圧印加電極10からの直接放電を防止する。
【0029】
一方、高電圧印加電極10および放電検知電極20の長さは、図3に示すように、チェーン37に対するローラ30の取り付けピッチより短くするのが好ましい。これにより、各電極10,20に対して複数の被検査物1が同時に接触することがなくなり、放電を検知した場合にピンホールが発生している被検査物を特定することができる。
【0030】
なお、被検査物の搬送方向に沿って複数の検査領域を設定し、各検査領域につき高電圧印加電極および放電検知電極を設置してもよい。この場合には例えば、第1検査領域では被検査物の端部に高電圧印加電極を配置し、第2検査領域では中央部から端部にかけて高電圧印加電極を配置すれば、被検査物全体のピンホール検査を実施することができる。また例えば、第1検査領域および第2検査領域ともに被検査物の端部に高電圧印加電極を配置すれば、一方の検査領域の電極に故障が発生した場合でも、被検査物の端部におけるピンホールの検出漏れを回避することができる。
【0031】
上記のように構成した第1実施形態に係るピンホール検査装置は、以下のようにして使用する。
なお、導電性を有する内容物を封入した電気絶縁性を有する概略軸対称形状の容器であれば、本実施形態に係るピンホール検査装置の被検査物となし得る。例えば、食料品を封入したビニル容器やフィルム容器等を被検査物とすることができる。特に、図4に示すように一方または両方の端部2を封止した先細形状の容器を被検査物として、その端部のピンホール検査を行うことが可能である。なお、内容物が隙間なく充填された被検査物の場合には、火花放電を発生させ得る火花電圧がピンホールの有無によって大きく異なるので、ピンホールの検出精度が高くなる。また、そのような被検査物の場合には、被検査物各部の火花電圧が同等となるので、放電検知電極の位置においてもピンホール検査を行うことができる。一方、被検査物は単純軸対称形状の容器に限られず、ローラ対によって回転可能でありなおかつ電極ブラシを連続的に接触させ得るような、概略軸対称形状の容器であればよい。
【0032】
最初に、上記の被検査物をピンホール検査装置に供給する。具体的には図1に示すように、まず被検査物1をソータ整列機7のドラム内に投入する。ソータ整列機7は、ドラムの回転による遠心力を利用して、投入された被検査物1を軸方向に整列させる。次に、被検査物1をベルトコンベア33に搭載する。縦方向に整列した被検査物1を、稼働中のベルトコンベア33の側方から順次供給することにより、被検査物1は横方向に整列した状態でベルトコンベア33上に搭載される。ベルトコンベア33により被検査物1を搬送した後、図2に示すように、ベルトコンベア33の端部からピンホール検査装置8に被検査物1を連続供給する。すると、ピンホール検査装置8における各搭載部301に、被検査物1が一定間隔で搭載される。
【0033】
次に、被検査物1をピンホール検査領域に搬送する。具体的には、図示しないモータ等によりスプロケット36を回転させ、スプロケット36に渡し掛けられたチェーン37を移動させることにより、チェーン37に取り付けられたローラ30が周回移動する。このように、周回手段35によってローラ30を移動させることにより、ローラ30に搭載された被検査物1をピンホール検査領域8aまで搬送する。
【0034】
次に、被検査物1を回転させ、ピンホール検査を行う。ピンホール検査領域8aに搬送された被検査物1は、高電圧印加電極10および放電検知電極20(図4参照)に接触する。被検査物は電気絶縁性を有する材料から構成されているので、ピンホールがない部分において火花放電を発生させ得る最小電圧(火花電圧)Vsaは、ピンホールがある部分における火花電圧Vsbより大きい。そこで、VsaとVsbとの間の電圧Vsを被検査物に印加することにより、ピンホールが存在する部分でのみ火花放電を発生させることができる。これにより、ピンホールを検出することができる。なおピンホールの存在が確認された被検査物は、検査領域の下流側に設置したプッシャ等により、ローラ上から排除する。
【0035】
また、被検査物1を搭載したローラ30がピンホール検査領域8aまで移動すると、ローラ30の下端が駆動ベルト42に当接する。そして図3に示すように、図示しないモータ等によりプーリ44を回転させ、プーリ44に掛け渡された駆動ベルト42を矢印42aの方向に移動させることにより、駆動ベルト42に当接したローラ30が矢印30aの方向に回転する。これにより、ローラ30に搭載された被検査物1が矢印1aの方向に回転する。従って、高電圧印加電極および放電検知電極を被検査物1の全周に当接させることが可能となり、全周に対するピンホール検査を行うことができる。なお、駆動ベルト42を上記と逆方向に移動させ、これにより被検査物を上記と逆方向に回転させてもよい。
【0036】
なお、ローラ回転手段40によるローラ30の回転速度は、被検査物1の全周検査が可能となる速度に設定する。図3に示すように、被検査物1は回転しながら矢印37aの方向に移動するので、被検査物1の全周検査を可能とするには、被検査物1が高電圧印加電極10に接触してから通過するまでの間に少なくとも1回転することが必要である。なお周回手段35によるローラ30の移動速度は、工程能力との関係で低減することが困難である。そこでローラ回転手段40によるローラ30の回転速度を調整することにより、被検査物1の全周検査を可能とする。
【0037】
次に、ピンホール検査後の被検査物1を包装する。図2に示すようにピンホール検査後の被検査物1は、ピンホール検査装置8からベルトコンベア39に受け渡される。そして図1に示すように、ベルトコンベア39により包装領域9に供給され、包装される。
【0038】
上記のように構成した第1実施形態に係るピンホール検査装置を、上記のように使用することにより、検査処理能力を向上させることができる。この点、従来のピンホール検査装置では、被検査物の軸方向をベルトコンベアの搬送方向と一致させ、ベルトコンベアの表面に形成した仕切板の間に被検査物を配置して、ピンホール検査領域に供給し、ピンホール検査を行っていた。そのため、被検査物の供給間隔の短縮ないし検査時間の短縮により、検査処理能力を向上させることが困難であった。そこで、複数のピンホール検査ラインを設置し、並行してピンホール検査を行うことにより、処理能力を確保していた。しかしこの場合には多くのラインスペースが必要となり、また多くの製造コストを必要とするという問題があった。
【0039】
しかし第1実施形態に係るピンホール検査装置は、ピンホール検査領域を通過する周回手段を形成し、その周回手段に複数のローラを並列配設して被検査物の搭載部を形成し、検査領域においてローラを強制回転させるローラ回転手段を設置することにより搬送された被検査物を回転可能として、連続供給される被検査物の全周検査を可能とした。
【0040】
従来の検査装置でピンホール検査を行うには、被検査物の軸方向をベルトコンベアの搬送方向と一致させてピンホール検査領域に供給する必要があるのに対し、第1実施形態の検査装置でピンホール検査を行う場合には、被検査物の軸方向をベルトコンベアの搬送方向と直交させてピンホール検査領域に供給することができる。従って、被検査物の供給間隔を短くすることが可能となり、検査処理能力を向上させることができる。なお、従来の検査装置における被検査物の供給量は、例えば200個/分程度であるが、第1実施形態の検査装置における供給量は、例えば400個/分程度とすることができるのである。
【0041】
また、従来のピンホール検査装置では、被検査物の軸方向に沿って相対的に高電圧印加電極を移動させピンホール検査を行うのに対し、第1実施形態のピンホール検査装置では、被検査物の周方向に沿って相対的に高電圧印加電極を移動させピンホール検査を行うので、移動距離が短くなり検査時間を短縮することができる。従って、検査処理能力を向上させることができる。これに伴って、複数のピンホール検査ラインを設置する必要がなくなり、ラインスペースおよび製造コストを低減することができる。
【0042】
また、従来の検査装置でピンホール検査を行うには、ベルトコンベアの表面に形成した仕切板の間に被検査物を配置する必要があり、そのためベルトコンベアの移動速度に同期してベルトコンベア上に被検査物を供給する必要があった。そこで、図9(2)に示す供給装置260を、ベルトコンベア130の入口部分の上方に設置していた。なお図9(2)は、同図(1)の側面図である。この装置では、ホッパ262に投入された複数の被検査物101を、スターホイル264により一定間隔に分離する。そして、ベルトコンベア130の移動速度に同期すべくスターホイル260の回転速度を調整した上で、被検査物101をベルトコンベア130上に供給する。
【0043】
ここで被検査物の供給間隔を短くするには、ベルトコンベア130の表面に形成した仕切板131の間隔を狭くする必要がある。しかしこの場合には、ベルトコンベアの移動速度に同期して被検査物を供給するのが困難になり、仕切板131の間に被検査物101を配置する際に、被検査物101が仕切板131の上に乗り上げて、ピンホール検査が実施できなくなるという問題があった。また供給装置160の製造コストが問題となっていた。
【0044】
しかし第1実施形態の検査装置では、図2に示すように、連続供給される被検査物が、隣接するローラ間の搭載部301において自動的に一定間隔で搭載可能となる。そのため、被検査物1はベルトコンベア33上において、必ずしも一定間隔で整列している必要がない。よって、ベルトコンベア33の移動速度に同期して被検査物1を供給する必要がない。従って、被検査物の供給間隔を短縮することができ、検査処理能力を向上させることができる。加えて、被検査物を一定間隔で供給するための図9(2)に示す供給装置160が不要となり、製造コストを低減することができる。
【0045】
ところで、高電圧印加電極10と被検査容器との間に空間があると、その空間部分の電気抵抗により火花電圧Vsbが高くなって、印加電圧Vsでは火花放電が発生しなくなる。従って、ピンホールの検出漏れが発生する。そのため、ピンホール検査部分に対し高電圧印加電極10のブラシ14を確実に接触させる必要がある。
【0046】
この点、従来のピンホール検査装置では、図10(2)に示すように、高電圧印加電極110のブラシ114が、軸対称容器101の外周面に接触しながら、その軸方向に沿って相対的に移動する。よって、軸対称形状容器101の軸方向にしなった状態で移動することになる。そして図11(1)に示すように、被検査物101の端部102において被検査物の外径が急激に小さくなると、しなっていたブラシ114は高電圧印加電極110の中心部に向かって急激に復帰する。そのとき、被検査物の端部102にブラシ114が十分に接触できずに、ピンホールの検出漏れが発生する問題があった。
【0047】
しかし第1実施形態に係るピンホール検査装置では、図3に示すように、ローラを平行に配置したローラ対の上方に被検査物1を搭載可能とし、ローラ30を回転させるローラ回転手段40を設置して被検査物1を回転可能とし、ローラ対の上方にブラシ型の高電圧印加電極10を設置して被検査物1に接触可能とした構成とした。この場合、高電圧印加電極10のブラシ14は、軸対称形状容器1の外周面に接触しながら、その周方向に沿って相対的に移動する。その間ブラシ14の姿勢は、しなった状態のまま変化しない。従って、軸方向に沿って急激に形状が変化する被検査物1に対しても、高電圧印加電極10のブラシ14を確実に接触させることが可能であり、ピンホールの検出漏れがない。
【0048】
また、図11(2)に示すように、被検査物101の端部102がピンホール検査部分103に向かって傾倒する場合がある。この点、従来のピンホール検査装置では、高電圧印加電極110のブラシ114は、軸対称形状容器101の軸方向に沿って相対的に移動する。そのためブラシ114は、被検査物101の傾倒した端部102に妨害され、ピンホール検査部分103に接触することが困難であった。またブラシ114は、傾倒した端部102をさらに傾倒させる方向に押し付けるので、ピンホール検査部分103に接触することが大変困難であった。従って、ピンホールの検出漏れが発生する問題があった。
【0049】
しかし第1実施形態に係るピンホール検査装置では、高電圧印加電極10のブラシ14は、軸対称形状容器1の周方向に沿って相対的に移動する。そのため図5に示すように、被検査物1の傾倒した端部2とピンホール検査部分3との間に、高電圧印加電極10のブラシ14を入り込ませることができる。従って、端部2がピンホール検査部分3に向かって傾倒する被検査物1に対しても、高電圧印加電極10のブラシ14を確実に接触させることができるので、ピンホールの検出漏れがない。
【0050】
一方、被検査物によっては、内容物もしくは容器の材料のばらつきにより、または製造工程における加熱処理等により、図12に示すように反りを生じる場合がある。この点、従来のピンホール検査装置では、高電圧印加電極110のブラシ114の先端が、反りを生じた被検査物101における端部102の背面側102aに接触できずに、ピンホールの検出漏れが発生する問題があった。しかし第1実施形態に係るピンホール検査装置では、ローラ間の上方に被検査物を搭載可能とし、その被検査物を回転可能とし、その上方にブラシ型の高電圧印加電極を設置したので、図6に示すように、反りを生じた被検査物1における端部2の背面側2aに対しても、高電圧印加電極10のブラシ14を確実に接触させることができる。従って、ピンホールの検出漏れがない。
【0051】
なお、高電圧印加電極のブラシを、軸対称形状容器の周方向に沿って相対的に移動させるピンホール検査装置として、実用新案登録第3044448号が提案されている。この装置では、コンベアベルトの移動方向と被検査物の軸方向とを直交させて、コンベアベルト上に被検査物を搭載する。そしてその被検査物を上方から押さえつけた上で、そのコンベアベルトを移動させることにより、被検査物を回転させる。ところがこの装置では、被検査物を上方から押さえつけているので、反りを生じた被検査物がコンベア表面から離れることができずに、これを自在に回転させることができない。しかし、上述した第1実施形態に係るピンホール検査装置では、被検査物を上方から押さえつけることがなく、しかもローラは被検査物と点で接触していれば摩擦力を作用させることができるので、反りを生じた被検査物を自在に回転させることができるのである。
【0052】
次に、第2実施形態について説明する。図7に第2実施形態に係るピンホール検査装置の説明図を示す。なお図7は、図3のA−A線に相当する部分における正面断面図である。第2実施形態に係るピンホール検査装置は、ローラ80の外周面を導電性材料で形成し、ブラシ型の放電検知電極70をローラ80の下方に設置してローラ80の外周面に接触可能とする一方で、ブラシ型の高電圧印加電極60を被検査物1の長さ以上の幅に形成して、被検査物の長さ方向全体に接触可能としたものである。なお、第1実施形態と同じ構成となる部分については、その説明を省略する。
【0053】
第2実施形態では、ローラ80の外周面を金属等の導電性材料で形成する。すなわち、ローラ80の全体を導電性材料で形成する必要はなく、その芯部を樹脂等の電気絶縁性材料で形成し、外周部のみを金属等の導電性材料で形成すればよい。これにより製造コストを低減することができる。またローラ80が軽量化されるので、ローラ回転手段が消費するエネルギーが低減され、運転コストを低減することができる。
【0054】
またローラ80の下方に、ブラシ型の放電検知電極70を設置する。放電検知電極70は、そのブラシ74の先端がローラ80の外周面に接触可能となる位置に配置する。なお、ブラシ型の放電検知電極70の代わりに、ベルト手段86の位置に導電性を有するスチールコンベア等を設置することにより、ベルト手段および検知電極の機能を兼務させてもよい。一方、ローラ対の上方に設置するブラシ型の高電圧印加電極60は、被検査物1の長さ以上の幅に形成して、そのブラシ64を被検査物1の長さ方向全体に接触可能とする。
【0055】
上記のように構成した第2実施形態に係るピンホール検査装置では、ブラシ型の高電圧印加電極60を被検査物1の長さ以上の幅に形成し、被検査物1の長さ方向全体に接触可能としているので、被検査物1の全面にわたるピンホール検査が可能である。この点第1実施形態では、図4に示すように、高電圧印加電極10から放電検知電極20への直接放電を回避するため、高電圧印加電極10と放電検知電極20との間に一定間隔をおく必要があり、ピンホール検査を実施できない部分がある。しかし第2実施形態では、図7に示すように、被検査物1と接触するローラ80の表面を導電性材料で形成することにより、ローラ80を放電検知電極の一部として使用する。そのため放電検知電極70をローラ80の下方に配置することができるのであり、さらには高電圧印加電極60を被検査物1の長さ以上の幅に形成することができるのである。従って、被検査物1の全面にわたるピンホール検査が可能となる。
【0056】
なお被検査物1において、ピンホール検査を行う必要がない検査不要領域がある場合には、当該領域に接触する高電圧印加電極60のブラシ64を削除するのが好ましい。この点第1実施形態では、検査不要領域がある場合でも、当該領域に放電検知電極のブラシを接触させる必要があり、被検査物の表面を傷つけるおそれがある。しかし第2実施形態では、放電検知電極70はローラ80の下方に配置するので、検査不要領域にはいかなるブラシも接触させる必要がない。従って、検査不要領域に接触する高電圧印加電極60のブラシ64を削除することにより、被検査物1の表面を傷つける可能性を低減することができる。
【0057】
次に、第3実施形態について説明する。図8に第3実施形態に係るピンホール検査装置の説明図を示す。なお図8は、図3のA−A線に相当する部分における正面断面図である。第3実施形態に係るピンホール検査装置は、被検査物1の最大外径部分と接触するローラ180の外周面に導電性材料からなる導電部分182を形成し、ブラシ型の放電検知電極170を導電部分182の下方に設置して導電部分182に接触可能とする一方で、ブラシ型の高電圧印加電極160におけるブラシ164の長さを、導電部分182に対する直接放電を回避可能な長さとしたものである。なお、第1実施形態または第2実施形態と同じ構成となる部分については、その説明を省略する。
【0058】
第3実施形態では、軸対称形状容器の最大外径部分と接触するローラ180の軸方向所定部分につき、その外周面に導電性材料からなる導電部分182を形成する。図8では、被検査物1の胴部が最大外径部分であるため、その胴部と接触するローラ180の軸方向中央部分につき、その外周面を導電性材料で形成して導電部分182とする。なお、ローラ180の芯部および導電部分182以外の外周面は、樹脂等の電気絶縁性材料で形成する。
【0059】
また、その導電部分182の下方にブラシ型の放電検知電極170を設置する。放電検知電極170は、そのブラシ174の先端が導電部分182に接触可能となる位置に配置する。なおベルト手段186は、放電検知電極170との干渉を避けるため、ローラ180の軸方向両端部に配置する。なお、ブラシ型の放電検知電極170の代わりに、導電性を有するスチールコンベア等を設置することにより、ベルト手段および検知電極の機能を兼務させてもよい。この場合には、スチールコンベア等はローラ180の軸方向中央部に形成する。
【0060】
一方、高電圧印加電極160におけるブラシ164の長さは、導電部分182に対する直接放電を回避可能な長さとする。具体的には、導電部分182の直上またはその近傍部分のブラシ164につき、その先端部分のみが被検査物1に接触する程度の長さとする。なお図8では、被検査物1の長さ方向のほぼ全体につき、ブラシ164の先端部164aを短くして、導電部分182に対する直接放電を回避可能としている。
【0061】
上記のように構成した第3実施形態に係るピンホール検査装置では、ローラ180の軸方向一部分のみに導電部分182を形成しているので、製造コストを低減することができる。また、ローラ180が軽量化されるので、ローラ回転手段が消費するエネルギーが低減され、運転コストを低減することができる。なお導電部分182は、軸対称形状容器の最大外径部分と接触するローラ180の軸方向所定位置に形成しているので、ローラ180との接触を常に維持することができ、ピンホールの検出漏れがない。
【0062】
また、第3実施形態に係るピンホール検査装置では、ローラ180の軸方向一部分のみに導電部分182を形成しているので、導電部分182に対する直接放電を回避することができる。具体的には、高電圧印加電極160のブラシ164につき、導電部分182に対する直接放電を回避可能な長さとすればよい。なお導電部分182は、軸対称形状容器の最大外径部分に対応する部分に形成しているので、当該部分におけるブラシ164の長さを短くしてもこれを被検査物1に接触させることが可能であり、ピンホールの検出漏れがない。
【0063】
【発明の効果】
軸対称形状の製品を被検査物とするピンホール検査装置であって、ピンホール検査領域を通過する周回手段を設け、前記周回手段の周回方向と交差する方向に配列された複数のローラにより前記被検査物の搭載部を形成して、前記被検査物を前記周回方向と交差する方向に配列して前記ピンホール検査領域に搬送可能とし、前記ピンホール検査領域において前記被検査物を搭載しているローラを強制回転させることにより前記被検査物を軸回りに回転させる回転手段を設け、前記ピンホール検査領域に高電圧印加電極と放電検知電極とを設置し、前記高電圧印加電極は前記被検査物の長さ以上の幅に形成して前記被検査物に接触する電極ブラシとし、前記ローラの外周面を導電性材料で形成するとともに、前記放電検知電極を前記ローラの下方に設置して、前記被検査物の全周検査を可能とした構成としたので、ピンホールの検出漏れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るピンホール検査装置を使用した、ピンホール検査工程およびその前後工程の平面図である。
【図2】第1実施形態に係るピンホール検査装置の側面図である。
【図3】図2におけるピンホール検査領域の拡大図である。
【図4】図3のA−A線における正面断面図である。
【図5】第1実施形態に係るピンホール検査装置による、端部が傾倒した被検査物に対するピンホール検査の説明図である。
【図6】第1実施形態に係るピンホール検査装置による、反りを生じた被検査物に対するピンホール検査の説明図である。
【図7】第2実施形態に係るピンホール検査装置の説明図であり、図3のA−A線に相当する部分における正面断面図である。
【図8】第3実施形態に係るピンホール検査装置の説明図であり、図3のA−A線に相当する部分における正面断面図である。
【図9】(1)は第1実施形態に係るピンホール検査装置を使用したピンホール検査工程およびその前後工程の平面図であり、(2)は被検査物の供給装置の説明図であって図9(1)の側面図である。
【図10】従来技術に係るピンホール検査装置の説明図であり、(1)は高電圧印加電極の斜視図であり、(2)はピンホール検査装置全体の側面断面図である。
【図11】従来技術に係るピンホール検査装置によるピンホール検査の説明図であり、(1)は先細形状の端部を有する被検査物に対するピンホール検査の説明図であり、(2)は端部が傾倒した被検査物に対するピンホール検査の説明図である。
【図12】従来技術に係るピンホール検査装置による、反りを生じた被検査物に対するピンホール検査の説明図である。
【符号の説明】
1………被検査物、1a………回転方向、2………端部、2a………背面側、3………ピンホール検査部分、7………ソータ整列機、8………ピンホール検査装置、8a………ピンホール検査領域、9a………包装領域、10………高電圧印加電極、14………ブラシ、16………高圧電源、20………放電検知電極、24………ブラシ、26………電流計測手段、30………ローラ、30a………回転方向、33………ベルトコンベア、35………周回手段、36………スプロケット、37………チェーン、37a………移動方向、39………ベルトコンベア、40………ローラ回転手段、42………駆動ベルト、42a………移動方向、44………プーリ、60………高電圧印加電極、64………ブラシ、70………高電圧印加電極、74………ブラシ、80………ローラ、81………中心軸、86………ベルト手段、101………被検査物、102………端部、102a………背面側、105a,105b………ピンホール検査ライン、108a………ピンホール検査領域、109a………包装領域、110………高電圧印加電極、112………外枠、114………ブラシ、122………入口側放電検知電極、124………出口側放電検知電極、130………ベルトコンベア、131………仕切板、132………入口側コンベア、134………出口側コンベア、160………高電圧印加電極、164………ブラシ、164a………先端部分、170………高電圧印加電極、174………ブラシ、180………ローラ、182………導電部分、186………ベルト手段、260………供給装置、262………ホッパ、264………スターホイル、301………搭載部。
Claims (3)
- 軸対称形状の製品を被検査物とするピンホール検査装置であって、ピンホール検査領域を通過する周回手段を設け、前記周回手段の周回方向と交差する方向に配列された複数のローラにより前記被検査物の搭載部を形成して、前記被検査物を前記周回方向と交差する方向に配列して前記ピンホール検査領域に搬送可能とし、前記ピンホール検査領域において前記被検査物を搭載しているローラを強制回転させることにより前記被検査物を軸回りに回転させる回転手段を設け、前記ピンホール検査領域に高電圧印加電極と放電検知電極とを設置し、前記高電圧印加電極は前記被検査物の長さ以上の幅に形成し前記被検査物に接触する電極ブラシとし、前記ローラの外周面を導電性材料で形成するとともに、前記放電検知電極を前記ローラの下方に設置して、前記被検査物の全周検査を可能としたことを特徴とするピンホール検査装置。
- 前記被検査物の最大外径部分と接触する前記ローラの外周面に前記導電性材料からなる導電部分を形成するとともに、前記放電検知電極を前記導電部分の下方に設置したことを特徴とする請求項1に記載のピンホール検査装置。
- 前記電極ブラシは、アモルファス金属またはリン青銅により形成されてなることを特徴とする請求項1,2に記載のピンホール検査装置。
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