JP3587103B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、苗を収容した苗箱を所定の搬送路に沿って苗取出位置へ搬送し、該苗取出位置で苗箱から苗を取り出して圃場に植付ける苗移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の苗移植機に用いられる苗箱は、苗を一株づつ収容する育苗ポットを縦横に等間隔で連設したもので、横方向左右両縁部に育苗ポットと同ピッチで搬送用の角孔が形成されている。苗移植機には、上記角孔に作用して苗箱を搬送路に沿って1ピッチづつ間欠的に搬送するための苗箱送り手段として、各左右一対の送り爪及び制止爪が設けられている。送り爪は、搬送路と平行に往復動し、往動時には苗箱の角孔に係合して苗箱を搬送方向へ1ピッチ移動させ、復動時には角孔との係合が外れて次の角孔と係合する元の位置へ戻るように作動する。制止爪は、上記送り爪の動作と連動し、送り爪の送り作用時には角孔から外れ、非送り作用時には角孔に係合して苗箱が自重で落下するのを制止するように作動する。
【0003】
上記苗箱送り手段が設けられた苗移植機において、制止爪が苗箱の角孔から外れているときに後続の苗箱が搬送路に供給されると、該後続の苗箱が苗取り出し中の先行の苗箱に追突し、その衝撃で先行の苗箱の位置がずれてしまい、育苗ポットから苗を取り出せなくなる事態が生じる。そこで、従来の苗移植機は、送り爪及び制止爪よりも搬送上手側に、制止爪が先行の苗箱の角孔から抜け出るとき搬送路に突出するように作動し、搬送路を滑り落ちてくる後続の苗箱を一旦受け止める遮断爪が設けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この遮断爪は、制止爪が苗箱の角孔から外れているときには搬送路を滑り落ちてくる後続の苗箱を受け止めるが、制止爪が角孔に係合しているときには受け止め作用をせず、後続の苗箱は制止爪によって制止させられている先行の苗箱に当たって止まるようになっていた。苗箱はかなり速い速度で搬送路を落下してくるので、先行の苗箱に後続の苗箱が当たるときの衝撃が大きく、苗箱自体や、制止爪及びそれを支持する部材が破損しやすかった。本発明は、上記事情に鑑み、簡略な構造で、搬送路を落下してくる苗箱を苗箱送り手段よりも搬送上手側の位置で一旦停止させ、苗箱等に大きな衝撃を与えないようにすることを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明にかかる苗移植機は、苗を収容した苗箱を所定の搬送路に沿って苗取出位置まで搬送し、該苗取出位置で苗箱から苗を取り出して圃場に植付ける苗移植機において、前記搬送路へ苗箱を供給する苗箱供給手段と、前記搬送路の苗箱を苗取出位置へ向けて一定ピッチづつ間欠送りする苗箱送り手段とが設けられ、前記苗箱供給手段は、苗箱を把持して強制的に搬送路に繰り出し、苗箱を開放する直前で繰り出しを一旦停止させた後、前記苗箱送り手段の非送り作動時に苗箱を開放することを特徴としている。
【0006】
苗箱供給手段は苗箱を開放する直前で繰り出しを一旦停止させるので、苗箱を開放した時の落下の初速が零となる。このため、供給された苗箱が先行の苗箱に当たるときの落下速度があまり大きくならず、衝撃を小さく抑えられる。また、苗箱を開放するタイミングを苗箱送り手段の非送り作動時に合わせてあるので、苗箱供給手段によって供給される先行の苗箱が後続の苗箱に当たるときに制止爪が制止状態になっており、先行の苗箱の位置がずれない。さらに、本発明の構成とすれば、従来設けられていた遮断爪が不要であるので、簡略な構成とすることができる。
【0007】
苗取出位置の手前で合流する複数の搬送路を備え、これら各搬送路に対応して苗箱供給手段がそれぞれ設けられた苗移植機については、いずれかの苗箱供給手段が苗箱を開放するまで、他の苗箱供給手段は苗箱を複数の搬送路の合流部まで繰り出さないように各苗箱供給手段の作動を制御することにより、各搬送路を通って供給される苗箱が合流部で互いに干渉するのを防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面に表された実施の形態について説明する。図1及び図2に示す苗移植機1は、乗用走行車体2の後側にリンク装置3を介して6条植えの植付部4が昇降可能に装着され、また、走行車体2の後部には、側条施肥装置5の肥料ホッパ、各条ごとに肥料を繰り出す肥料繰出装置等が配設されている。
【0009】
走行車体2は、駆動回転する左右一対の操向可能な前輪6,6と駆動回転する左右一対の後輪7,7とを備え、フレーム8上の前側にミッションケース9、その後側にエンジンEが搭載され、エンジンEの回転動力は第一ベルト伝動装置10によりミッションケース9の上部に取り付けた油圧ポンプに一旦伝動され、そこから、無段変速操作可能な第二ベルト伝動装置11によりミッションケース9内に伝動される。そして、ミッションケース9内のトランスミッションで変速された動力が、前輪6,6及び後輪7,7に伝動されるとともに、走行車体後部の植付クラッチケース10を経由して植付部4と施肥装置5とに伝動される。なお、図中の12は前輪6,6を操向操作するためのハンドル、13は操縦者が座る座席、14は操縦者が走行車体上を移動するためのステップフロア、15は予備の苗を載せておく予備苗載台、16は次行程における走行車体2の進路を圃場面に線引きする線引きマーカである。
【0010】
リンク装置3は、走行車体2のフレーム8の後端部に固着のリンクベース20に上リンク21,21及び下リンク22,22が回動自在に取り付けられ、これら上下リンクの後端部に連結枠23が連結されている。そして、その連結枠23の下端部に、植付部4側に回転自在に支持されたローリング軸24の前端部が挿入連結される。これにより、植付部4は進行方向に対してローリング自在に装着される。また、リンク装置3を駆動するための油圧シリンダ26が、基部側をフレーム8に取り付けて設けられていて、そのピストンロッド側が上リンク21,21の基部から下向きに一体的に固着されたアーム27の先端部にスプリングを介して連結されている。この油圧シリンダ26が伸縮作動すると、上下のリンク21,21,22,22がリンクベース20側の支軸回りに回動し、植付部4が昇降動する。
【0011】
植付部4は6条植えの構成で、隣接する2条づつで共用の後下がりに傾斜した上下2段の苗箱供給部30,…が左右並列に3組設けられ、これら各組の苗箱供給部の後端部に接続して苗箱搬送部31,…が設けられている。苗箱搬送部31には、上下2段の苗箱供給部30,30から順に1個づつ供給される苗箱を苗取出位置Pまで導く上下2本の搬送路が形成されている。これら上下2本の搬送路は苗取出位置Pの手前で合流して1本となり、その合流部から苗取出位置Pまでは苗箱を下向きに搬送し、苗取出位置Pを過ぎてからは前側に湾曲して、後半は苗箱を上向きに搬送するようになっている。苗箱搬送部31の搬送路終端部に接続して、苗を取り出された後の空の苗箱を複数個上下に重ねた状態で収容することのできる空箱収容枠38が設けられている。
【0012】
図3に示すように、各苗箱搬送部31に対応して、苗箱搬送部31の苗取出位置Pで搬送中の苗箱からポット横一列分づつ苗を取り出す苗取出装置(図示省略)と、取り出された苗を下側前方に弧を描くような軌跡で搬送する苗搬送装置34と、該苗搬送装置から苗を抜き出す苗抜き装置35と、該苗抜き装置によって抜き出された横1列分の苗を半分づつ左右両側に横送りする苗横送り装置36と、該苗横送り装置によって供給される苗を取って圃場に植え付ける苗植付装置37,37とが設けられている。つまり、これらの装置は2条づつで1つのユニットとなっている。
【0013】
上記苗箱搬送部31,…及び各装置を支持するとともに各装置への伝動機構を内蔵する植付部フレームは、苗箱搬送部31,…の内側に配した駆動ケース41,…と一体に背面視はしご状のメインフレーム42が形成され、その下側左右水平部分から4つの植付伝動フレーム43,…が等間隔で後方に延びた構成となっている。また、駆動ケース41,…の上面には苗箱供給部支持フレーム44,…の基部が固着され、これで上下2段の苗箱供給部30,30,…を支持している。前記ローリング軸24は、メインフレームの下側左右水平部分の左右中央部に固着の植付部支持ブラケット45に取り付けた軸受ケース46に回転自在に挿入されている。これにより、植付部全体がローリング自在に支持されている。各ユニットの下方には、植付作業時に圃場面を整地しながら滑走するフロート47,…が設けられている。
【0014】
施肥装置5は、走行車体2の後部上側に配置した各条共用の肥料タンク160に貯えられている粒状の肥料を、該肥料タンクの下側に設けた各条ごとの肥料繰出部161,…によって一定量づつ繰り出し、その繰り出された肥料を施肥ホース162,…で案内してフロート47,…の左右両側に取り付けた施肥ガイド163,…まで搬送し、それを施肥ガイドの前側に設けた作溝体164,…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。
【0015】
この苗移植機1で使用される苗箱は、合成樹脂材料で一体成形したものであり、具体的には図15及び図16に示す構造をしている。すなわち、苗箱100は、上に開口する育苗ポット101,…を縦横等ピッチpで整列状態に配置し、これら各ポットを上部側で互いに連結した構造をしている。各ポットの底部には、水抜きを兼ねる苗押出し孔103が形成されている。苗箱の左右縁部107,107には、ポットのピッチpと同ピッチで平面視四角形の苗箱送り用角孔108,108,…が形成されている。苗箱100は全体に薄肉で、前後および左右方向の可撓性を有している。ポット101,…内に床土を詰めて播種し、覆土し、適度の大きさまで育苗する。
【0016】
このようして育苗された苗箱は、各ポットに苗が1株づつ収容された状態のまま苗箱供給部30,30,…に装填される。苗箱供給部30,30,…の苗箱は、1個づつ苗箱搬送部31,…の搬送路に供給され、該搬送路を1ピッチpづつ間欠的に搬送される。そして、苗取出位置Pで苗取出装置によって横一列分づつポットから苗が取り出される。苗が取り出された後の空の苗箱は搬送路の終端部から空箱収容枠38,…の中に回収される。
【0017】
図4及び図5は苗箱供給部と苗箱搬送部を詳細に表す図である。上下2段の苗箱供給部30,30は、苗箱を長手方向が前後を向く状態で2枚づつ直列に載せられるスペースを有している。苗箱供給部30,30の底面には空転ローラ50,…が設けられていて、載置されている苗箱が自重で後方に滑り落ちるようになっている。
【0018】
各苗箱供給部30の後端部には、苗箱搬送部31の搬送路へ苗箱を供給する苗箱供給手段として、苗箱の左右縁部107を把持して苗箱を搬送部側に繰り出す左右各一対の供給ローラ51,52と、該供給ローラの前方に位置し、外周部に形成された突起がポットとポットの隙間に下側から係合して苗箱を送る幅広の送りローラ53とが設けられている。上下苗箱供給部の下側供給ローラ52及び送りローラ53は、それぞれモータM1,M2で回転駆動される。
【0019】
苗箱搬送部31には、搬送路に沿って苗箱を1ピッチづつ間欠的に送るための苗箱送り手段として、苗取出位置Pで作用する各左右一対の送り爪60及び制止爪61が設けられている。送り爪60は、間欠的に揺動する揺動アーム63に搬送路側に付勢された状態で取り付けられており、搬送路と平行に上下に往復動し、下動するときには苗箱の角孔108に係合し、上動するときは角孔との係合が外れて次の角孔まで乗り越すように作動する。この送り爪60の作動により、搬送路に沿って苗箱が1ピッチづつ間欠的に送られる。また、制止爪61は、送り爪60の送り作用時には苗箱の角孔108から外れ、送り爪60の非送り作用時には苗箱の角孔108に係合して、苗箱が移動しないように制止する。
【0020】
苗箱供給部30,30と苗箱搬送部31の搬送路には、苗箱の有無を検出するリミットスイッチSW1〜SW7が設けられている。SW1(SW5)は、上段(下段)苗箱供給部30に苗箱が載置されているとき苗箱有りとなる。SW2(SW6)は、上段(下段)の供給ローラ51,52が苗箱を把持しているとき苗箱有りとなる。SW3は、上段搬送路と下段搬送路の合流部に設けられていて、上段又は下段の供給ローラ51,52が苗箱を開放する寸前まで繰り出しているとき苗箱有りとなる。SW4は、SW3の位置と苗取出位置Pの直前位置に設けられていて、上段又は下段の苗送りローラ51,52が苗箱を開放した直後に苗箱有りとなる。SW7は、苗を取り出された空箱の搬送路中に設けられている。また、揺動アーム63を駆動する苗送り駆動アーム64に、送り爪60が送り作動時であるか非送り作動時であるかを検出するSW8が設けられている。
【0021】
図6に示すように、上記スイッチSW1〜SW8はコントローラに接続されている。そして、各スイッチからの入力情報に基づき、コントローラがモータM1,M2、苗減少ランプ、及び苗減少ブザーに出力する。図7はコントローラにおける制御のフローチャートであって、各スイッチSW1〜SW8からの入力を読み込み、それを表1に示す動作表と比較し、該当する入力条件のパターンに応じて出力を行う。いずれの入力条件にも該当しないときは、出力を行わない。
【0022】
【表1】
【0023】
表1において、SW1〜SW7については、「0」は苗箱無し、「1」は苗箱有り、空白部は苗箱無し又は苗箱有りとする。SW8については、「1」は非送り作動時とし、空白部は送り作動時又は非送り作動時とする。また、「優先」はプログラム処理上のフラグで、その切換条件はNO.8とNO.13とする。「優先」の空白部は「1」又は「2」とし、電源投入時の「優先」は「1」とする。
【0024】
植付作業を行う前に、図8に示すように、上段搬送路に苗箱100Aを1個装填するとともに、上下両苗箱供給部に苗箱100B〜Eを2個づつ載置する。この作業開始状態では、SW1は「1」、SW2は「1」、SW3は「1」、SW4は「1」、SW5は「1」、SW6は「1」、SW7は「0」、SW8は「1」、優先は「1」となっており、いずれの入力条件にも該当しないので、モータM1,M2は停止している。
【0025】
上記状態から植付作業を開始すると、送り爪60と制止爪61が作動して、苗箱100Aを1ピッチづつ間欠的に送る。これと同期して植付部4の各部が作動し、苗取出位置Pで苗箱100Aの横一列分づつのポットから苗を取り出し、それを圃場に植付ける。
【0026】
作業が進行して、苗取出中の苗箱100Aの最後尾が苗取出位置Pの直前位置を通過し、SW3及びSW4が「0」になると、NO.5の入力条件となり、モータM1が作動する。これにより、上段苗箱供給部の苗箱100Bが上段搬送路に繰り出される。
【0027】
苗箱100Bを開放する寸前まで繰り出すと、苗箱100Bの先頭部が上下搬送路の合流部に達し、SW3が「1」になる(図9)。この状態は、SW1〜SW7についてはNO.6−1の入力条件に該当している。したがって、送り爪60の送り作動時にはモータM1が一旦停止し、その後、送り爪60の非送り作動(SW8が「1」)になった時点でモータM1が再作動して、苗箱100Bを開放する。苗箱100Bは先行の苗箱100Aに当たって止まる。苗箱が自重で落下する距離は、合流部(SW3の作用位置)から苗取出位置Pの直前位置(SW4の作用位置)までのわずかな距離であり、しかも落下の初速は零であるから、先行の苗箱に追突するときの落下速度があまり速くならず、追突の衝撃は小さい。
【0028】
上段供給ローラが苗箱100Bを開放してSW2が「0」になると、NO.4の入力条件に切り換わる。このため、モータM1の作動が継続され、苗箱100Cの先頭部が供給ローラに把持される。すると、SW2が「1」になり、いずれの入力条件にも該当しなくなるので、モータM1が停止する(図10)。その後、作業の進行に伴い、苗箱100Cが上段搬送路に繰り出され、開放される寸前で一旦停止した後、送り爪60の非送り作動時に開放される。
【0029】
さらに作業が進行して、図11に示すように、苗箱100Cの最後尾が苗取出位置Pの直前位置を通過し、SW3及びSW4が「0」になると、NO.13の入力条件となり、「優先」が「1」から「2」に切り換わる。すると、今度はモータM2が作動し、図12に示すように、下段苗箱供給部の苗箱100Dが下段搬送路に繰り出す。
【0030】
以下、上段苗箱供給部の苗箱100B,100Cを上段搬送路に供給する場合と同様に、モータM2が適時作動して、下段苗箱供給部の苗箱100D,100Eが順に下段搬送路に供給され、それぞれの苗箱から苗が取り出される。
【0031】
図13に示すように、最後の苗箱100Eが下段供給ローラから開放されると、NO.1の入力条件となり、苗減少ランプに出力する。苗減少ランプが点灯したならば、上下苗供給部に苗補給する。
【0032】
また、苗減少ランプが点灯しても苗補給せず、図14に示すように、苗箱100Eの最後尾が苗取出位置Pの直前位置を通過すると、NO.3の入力条件が4秒以上継続されることとなるので、条件が成立してから4秒後に苗減少ブザーに出力する。上下いずれかの搬送路に後続の苗箱が存在する状態でNO.3の入力条件になった場合は、条件成立から4秒以内に後続の苗箱が苗取出位置Pの直前位置に到達してSW4が「1」になるので、苗減少ブザーには出力されない。すなわち、実際に苗減少ブザーに出力されるのは、最後の苗箱の最後尾が苗取出位置Pの直前位置を通過したときだけである。苗減少ブザーが鳴った場合は、残り苗数がごくわずかであるので、ただちに作業を中断して苗補給する。
【0033】
下段苗箱供給部、上段苗箱供給部の順に苗箱を補給する場合は、補給完了時の「優先」が「2」のままであるので、先に下段苗箱供給部の苗箱が苗箱搬送部に供給され、後で上段苗箱供給部の苗箱が苗箱搬送部に供給される。逆に、上段苗箱供給部、下段苗箱供給部の順に苗箱を補給する場合は、補給完了時の「優先」が「1」に切り換わるので、先に上段苗箱供給部の苗箱が苗箱搬送部に供給され、後で下段苗箱供給部の苗箱が苗箱搬送部に供給される。
【0034】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明にかかる苗移植機は、遮断爪が設けられていない簡略な構成でありながら、苗箱供給手段の作動を制御して搬送路に供給される後続の苗箱が先行の苗箱に強く追突しないようにすることにより、先行の苗箱が苗取出位置からずれることを防止できるとともに、苗箱や苗箱送り手段等の損傷を防げるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の側面図である。
【図2】苗移植機の平面図である。
【図3】植付部の一部を示す側面図である。
【図4】苗箱供給部及び苗箱搬送部の側面図である。
【図5】苗箱供給部の平面図である。
【図6】苗箱供給等の制御系統のブロック図である。
【図7】苗箱供給等の制御のフローチャートである。
【図8】苗箱の供給順序を示す模式図その1である。
【図9】苗箱の供給順序を示す模式図その2である。
【図10】苗箱の供給順序を示す模式図その3である。
【図11】苗箱の供給順序を示す模式図その4である。
【図12】苗箱の供給順序を示す模式図その5である。
【図13】苗箱の供給順序を示す模式図その6である。
【図14】苗箱の供給順序を示す模式図その7である。
【図15】苗箱の平面図である。
【図16】A矢視図である。
【符号の説明】
M1,M2 モータ
1 苗移植機
2 走行車体
3 リンク装置
4 植付部
30 苗箱供給部
31 苗箱搬送部
51,52 供給ローラ(苗箱供給手段)
60 送り爪(苗箱送り手段)
61 制止爪(苗箱送り手段)
100 苗箱
Claims (2)
- 苗を収容した苗箱を所定の搬送路に沿って苗取出位置まで搬送し、該苗取出位置で苗箱から苗を取り出して圃場に植付ける苗移植機において、前記搬送路へ苗箱を供給する苗箱供給手段と、前記搬送路の苗箱を苗取出位置へ向けて一定ピッチづつ間欠送りする苗箱送り手段とが設けられ、前記苗箱供給手段は、苗箱を把持して強制的に搬送路に繰り出し、苗箱を開放する直前で繰り出しを一旦停止させた後、前記苗箱送り手段の非送り作動時に苗箱を開放することを特徴とする苗移植機。
- 苗取出位置の手前で合流する複数の搬送路を備え、これら各搬送路に対応して苗箱供給手段がそれぞれ設けられ、いずれかの苗箱供給手段が苗箱を開放するまで、他の苗箱供給手段は苗箱を複数の搬送路の合流部まで繰り出さないように各苗箱供給手段の作動が制御されている請求項1に記載の苗移植機。
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