JP3586387B2 - ダハプリズムを有する観察光学機器及びダハプリズム - Google Patents

ダハプリズムを有する観察光学機器及びダハプリズム Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、物体像の上下左右を反転するダハプリズムを有する観察光学機器及びダハプリズムに関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】
単眼鏡、双眼鏡等の観察光学機器のうち、ダハプリズムを用いた機器は、一つのダハプリズムで対物光学系による像の上下左右を反転できるため、小型にできるという利点がある。一方、ダハプリズムでは、呼び面角90゜で交わる一対の反射面の稜線によって瞳が分割されるため、面角の高い加工精度が要求される。加工精度が低いと、像が二重に観察されてしまうという問題がある。
【0003】
一方、光束が反射面で反射すると、その反射の前後において、光波の互いに直交するp偏光成分とs偏光成分に位相差が生じることが知られている。この位相差は、ポロプリズム等の瞳が分割されることのない系では、観察像に悪影響を与えることはないが、ダハプリズムのように稜線で瞳が分割される系では、分割された瞳の一方と他方とでダハプリズムから出射した光の偏光状態に違いが生じるため波面収差が生じ、観察像が悪化する。これはダハプリズムの反射面により与えられる位相差による偏光状態変化が、一方の反射面に入射し他方の反射面から出射する場合と、該他方の反射面に入射し上記一方の反射面から出射する場合とで異なって作用することに起因する。反射面により与えられる位相差が大きいほど、生じる偏光状態変化の違いが大きくなり、結果として波面収差が大きくなって、面角の加工精度が低い場合と同様に、二重像として観察されたり、コントラストが低下してしまう。
【0004】
このダハプリズムの反射面で生じる位相差を軽減するために従来、反射面にアルミや銀の金属膜コートを施すことが行なわれてきた。この金属膜コートは、問題の位相差を低減するのに効果があることが確認されている。しかし、ダハプリズムの加工精度が向上するのに伴い、金属膜コートでは、問題の位相差を低減する効果が不十分であると指摘されるに至った。つまり、加工精度が低いうちは、観察像の劣化が面角誤差によるのか位相差によるのか不明であり、面角誤差と位相差の合成によって観察像の性能が評価されるのに対し、加工精度が向上すると、位相差の問題点がクローズアップされる。
【0005】
【発明の目的】
本発明は従って、より高度な面角精度で加工されるダハプリズムを有する観察光学機器において、ダハプリズムの一対の反射面のそれぞれに入射する光束の反射の前後における位相差の変化を抑制し、波面収差の劣化を抑えて観察像の性能を向上させることを目的とする。また、本発明は、そのようなダハプリズムを得ることを目的とする。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、呼び面角90゜で交わる一対の反射面を有するダハプリズムを備え、瞳がこのダハプリズムの一対の反射面の稜線で分割される観察光学機器の態様では、ダハプリズムの前方に少なくとも1枚のレンズを備え、該ダハプリズムの一対の反射面には多層膜が付されており、この多層膜は、上記レンズの光軸に対し±1゜の範囲の入射角でダハプリズムの一対の反射面のそれぞれに入射する光束の反射の前後におけるp偏光成分とs偏光成分の位相差の変化量が90°以内となるように抑制する性質を備えていることを特徴としている。
【0007】
本発明は、呼び面角90゜で交わる一対の反射面を有するダハプリズムの態様では、一対の反射面に、多層膜が付されており、この多層膜は、47.74〜49.74°の入射角でダハプリズムの一対の反射面のそれぞれに入射する光束の反射の前後におけるp偏光成分とs偏光成分の位相差の変化量が90°以内となるように抑制する性質を備えていることを特徴としている。
【0008】
本発明のプリズム及び観察光学機器は、次の条件式(1)を満足することが好ましい。
(1)D×ε≦60(mm・秒)
但し、
D:ダハプリズムの反射面に入射する光束の進行方向と直交する断面における径、
ε:ダハプリズムの一対の反射面の呼び面角90゜に対する加工誤差(秒)、
である。
この条件式(1)は実験により見出したもので、この条件を満足しないと、多層膜を付しても、像の悪化が大きく、反射の前後の位相差の変化量を減少させることによる効果が確認できない。
【0009】
別の視点からは、本発明のダハプリズム及び観察光学機器は、ダハプリズムの呼び面角の加工精度が90°±10”であることが好ましい。加工精度がこれより悪い系では、このような多層膜を付しても、加工精度に起因する像の悪化が大きく、反射の前後の位相差の変化量を減少させることによる効果が確認できない。
【0011】
多層膜は、具体的には、少なくも、可視域波長(略400nm〜略700nm)の光束に対する吸収のない誘電体膜から構成することができる。可視域波長の光束に対する吸収のない多層膜(誘電体膜)は、多数が知られている。
【0012】
具体的には、少なくとも、ダハプリズム(ペチャンプリズム)の屈折率nが、1.46<n<1.60であるとき、ダハプリズム(ペチャンプリズム)の反射面側から順に、次の光学膜厚d1〜d9(nm)と、屈折率M1、M2、M3(2.00<M1<2.10、1.35<M2<1.40、1.45<M3<1.50)を有する誘電体を積層した第1層ないし第9層の積層構造から構成することができる。
第1層; 34.0<d1< 42.5(M1)
第2層; 86.5<d2<102.0(M2)
第3層; 58.0<d3< 67.5(M1)
第4層;152.0<d4<162.5(M3)
第5層; 64.0<d5< 70.0(M1)
第6層;100.0<d6<109.0(M3)
第7層;130.9<d7<136.5(M1)
第8層;223.0<d8<232.0(M2)
第9層;116.5<d9<121.5(M1)
【0013】
プリズム材料の屈折率nが1.46<n<1.60の範囲を外れると、多層膜(誘電体膜)の構成が上記のようであっても、目的とする位相差が得られない。誘電体膜の具体的材料は、多数が知られているが、M1の屈折率を有する材料としては、例えばTa、ZrO、Nb、HfO、M2の屈折率を有する材料としては、例えばSiO、M3の屈折率を有する材料としては、例えばMgF、CaF、NaAlF、NaF をそれぞれ用いることができる。これらの材料の具体的な屈折率は、成膜条件によって変化する。
【0014】
【発明の実施形態】
図1は、ダハプリズムを有する双眼鏡を例示している。左右同一の一対の光学系は、物体側から順に、対物レンズ群11、補助プリズム12、ダハプリズム(ペチャンプリズム)13及び接眼レンズ群14を備えている。図2は、ダハプリズム13の形状例を示すもので、呼び面角90°で交わる一対の反射面(全反射面)13a、13bを備えている。このような系では、この一対の反射面13aと13bの間の稜線13cが、対物レンズ群11の瞳からくる光線を分割する。つまり、被観察物体上の1点から出て、対物レンズ群11を介して広がる光束は、図3に示すように、稜線13cの両側に跨って、反射面13aと13bに入射し、その結果、像の上下左右が反転する。反射面13aと13bの面角(稜角)は、90°±10”、より好ましくは、90°±7”に加工されている。
【0015】
図16は、光波の直交する2つの振動方向成分の位相差を説明する図である。光波の互いに直交するp偏光成分とs偏光成分の振幅が同一であるとすると、p偏光成分とs偏光成分の位相差及びその進みと遅れによって、偏光状態が図16のように変化する。周知のように、p偏光成分とs偏光成分の位相差が0の場合が直線偏光、同位相差が90°の場合が円偏光、直線偏光と円偏光の中間(同位相差が0°と90°の間のとき)が楕円偏光である。一対の反射面13aと13bの稜線13cが対物レンズ群11の瞳からくる光線を分割する系における問題は、反射面13a及び13bのそれぞれへ入射する光束の反射の前後におけるp偏光成分とs偏光成分の位相差の変化量が大きいと、両反射面13a、13bから出射する光束の偏光状態に大きな差が生じ、結果として波面収差が大きくなり、コントラストが低下したり二重像として観察される可能性が高くなることにある。
【0016】
この偏光状態の変化を数式を用いて説明する。図3において、上側の反射面13aの方位角を−β、下側の反射面13bの方位角をβ、入射角αで入射する光にこれら反射面が与える位相差をΔとすると、下側の反射面13bに入射して射出する光に作用するジョーンズマトリックスMuは、次式1によって与えられる。
【数1】
Figure 0003586387
【0017】
また、上側の反射面13aに入射して下側の面から射出するジョーンズマトリックスMeは、次式2によって与えられる。
【数2】
Figure 0003586387
【0018】
ダハプリズム13に入射する光の偏向状態をLi、上側の面から射出する光の偏光状態をLou、下側の面から射出する光の偏光状態をLoeとすると、次式3が成立する。
【数3】
Figure 0003586387
【0019】
この式から分かるように、入射時の偏光方向のまま射出される平行成分はどちらの場合も一定の作用を受けるが(a+bi、a−biに変化がない)、入射時の偏光方向と垂直な方向になって射出される直交成分は、符号が異なる(−cとc)。従って、瞳の上下で偏光状態が異なることになる。例えば、入射光をx方向に振動する直線偏光とすると、X=1、Y=0であるので、式3は、次の式4とかける。これを図に示したのが図4である。
【数4】
Figure 0003586387
【0020】
ここで、上下の偏光状態の違いを小さくするためには、cを0に近付ければよい。
c=−sin(Δ/2)sinβ
であるから、
sin(Δ/2)=0
であればよい。
従って、Δを小さくする、すなわち、反射面により与えられる位相差を小さくすればよい。
【0021】
反射面13aと13bには、図5に模式的に示すように、多層膜として、複数の積層膜からなる誘電体膜15が付着形成されている。この多層膜(誘電体膜)15は、可視域波長の光束(略400nm〜略700nm)に対する吸収がない、つまり反射率が100%となるように成膜されている。より具体的には、対物レンズ群11の光軸に対し±1゜の範囲の入射角でダハプリズム13の一対の反射面13a、13bのそれぞれに入射する光束(47.74〜49.74°の入射角でダハプリズム13の反射面13a、13bに入射する光束)を考えるとき、反射面13aに入射して反射してから反射面13bに入射し反射する光束と、反射面13bに入射して反射してから反射面13aに入射し反射する光束にはそれぞれ、反射の前後において、p偏光成分とs偏光成分の位相差の変化が生じるが、誘電体膜15は、この位相差の変化量が、90°以内となるように抑制する性質を有するように成膜する。反射の前後における位相差の変化量が90°以内であれば、観察像の劣化(ぼけ)がない(観察されない)ことが確認された。このような性質を有する誘電体膜の設計は、種々可能である。
【0022】
次に具体的な実施例を説明する。
「実施例1」
図5の誘電体膜15を、ダハプリズム13側から順に積層した9層の誘電体膜から構成した。表1は、そのデータである。消衰係数K=0は、吸収がないことを示す。
【0023】
【表1】
Figure 0003586387
【0024】
図6は、実施例1において、ダハプリズム13へ対物レンズ群11の光軸に対して−1゜をなす光束が入射するとき(ダハプリズムの反射面への入射角が47.74°のとき)の各波長の光の反射率Rを示すもので、400〜700nmの可視光域において100%の反射率が得られている。また図7は、同じ入射角47.74°のとき、反射面13a、13bでの反射の前後において生じる位相差の変化量を示すもので、問題の位相差の変化量RΔが±3°に収まっていることが分かる。
【0025】
同様に、図8は、実施例1において、ダハプリズム13へ対物レンズ群11の光軸に対して+1゜をなす光束が入射するとき(ダハプリズムの反射面への入射角が49.74°のとき)の各波長の光の反射率Rを示し、図9は、同じ入射角49.74°のとき、反射面13a、13bでの反射の前後において生じる位相差の変化量を示している。同様に、100%の反射率と、±8°程度の位相差の変化量が得られていることが分かる。
【0026】
「実施例2」
図5の誘電体膜15を、ダハプリズム13側から順に積層した9層の誘電体膜から構成した。表2は、そのデータである。
【0027】
【表2】
Figure 0003586387
【0028】
図10は、実施例2において、ダハプリズム13へ対物レンズ群11の光軸に対して+0.47゜をなす光束が入射するとき(ダハプリズムの反射面への入射角が49.21°のとき)の各波長の光の反射率Rを示すもので、400〜700nmの可視光域において100%の反射率が得られている。また図11は、同じ入射角49.21°のとき、反射面13a、13bでの反射の前後において生じる位相差の変化量を示すもので、問題の位相差の変化量RΔが±3°程度に収まっていることが分かる。
【0029】
「実施例3」
図5の誘電体膜15を、ダハプリズム13側から順に積層した9層の誘電体膜から構成した。表3は、そのデータである。
【0030】
【表3】
Figure 0003586387
【0031】
図12は、実施例3において、ダハプリズム13へ対物レンズ群11の光軸に対して−1゜をなす光束が入射するとき(ダハプリズムの反射面への入射角が47.74°のとき)の各波長の光の反射率Rを示すもので、400〜700nmの全可視光域において100%の反射率が得られている。また図13は、同じ入射角47.74°のとき、反射面13a、13bでの反射の前後において生じる位相差の変化量を示すもので、問題の位相差の変化量RΔが±3°程度に収まっていることが分かる。
【0032】
同様に、図14は、実施例3において、入射角が49.21°のときの各波長の光の反射率Rを示し、図15は、同じ入射角49.21°のとき、反射面13a、13bでの反射の前後において生じる位相差の変化量を示している。同様に、100%の反射率と、±8°程度の問題の位相差の変化量RΔが得られていることが分かる。
【0033】
以上の実施形態は、ダハプリズム(ペチャンプリズム)13の反射面13a、13bが全反射面である場合であるが、反射面が全反射面でない場合にも本発明は効果がある。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、ダハプリズムを用いた観察光学機器において、位相差の差に起因する波面収差の増加を抑え、観察像の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による観察光学機器として双眼鏡を示す平面図である。
【図2】同双眼鏡内のダハプリズムの単体形状を示す斜視図である。
【図3】ダハプリズムの稜線での瞳の分割を説明する模式図である。
【図4】入射光がx成分直線偏光である場合の反射の前後での位相差を説明する模式図である。
【図5】ダハプリズムの反射面に対する誘電体膜の積層形成状態を示す模式図である。
【図6】ダハプリズムの反射面に実施例1の誘電体膜を付したとき、一対の反射面に対する入射角が47.74°のときの各波長の光の反射率Rを示すグラフ図である。
【図7】同実施例1において、一対の反射面に対する入射角が47.74°のとき、各反射面での反射の前後において生じる位相差の変化量RΔを示すグラフ図である。
【図8】同実施例1において、一対の反射面に対する入射角が49.74°のときの各波長の光の反射率Rを示すグラフ図である。
【図9】同実施例1において、一対の反射面に対する入射角が49.74°のとき、各反射面での反射の前後において生じる各波長での位相差の変化量RΔを示すグラフ図である。
【図10】ダハプリズムの反射面に実施例2の誘電体膜を付したとき、一対の反射面に対する入射角が49.21°の各波長の光の反射率Rを示すグラフ図である。
【図11】同実施例2において、一対の反射面に対する入射角が49.21°のとき、各反射面での反射の前後において生じる位相差の変化量RΔを示すグラフ図である。
【図12】ダハプリズムの反射面に実施例3の誘電体膜を付したとき、一対の反射面に対する入射角が47.74°の各波長の光の反射率Rを示すグラフ図である。
【図13】同実施例3において、一対の反射面に対する入射角が47.74°のとき、各反射面での反射の前後において生じる位相差の変化量RΔを示すグラフ図である。
【図14】ダハプリズムの反射面に実施例3の誘電体膜を付したとき、一対の反射面に対する入射角が49.21°の各波長の光の反射率Rを示すグラフ図である。
【図15】同実施例3において、一対の反射面に対する入射角が49.21°のとき、各反射面での反射の前後において生じる位相差の変化量RΔを示すグラフ図である。
【図16】光波のp偏光成分とs偏光成分の位相差を説明する図である。
【符号の説明】
13 ダハプリズム
13a 反射面
13b 反射面
13c 稜線
15 多層膜(誘電体膜)

Claims (10)

  1. 呼び面角90゜で交わる一対の反射面を有するダハプリズムを備え、瞳がこのダハプリズムの一対の反射面の稜線で分割される観察光学機器において、
    上記ダハプリズムの前方に少なくとも1枚のレンズを備え、
    該ダハプリズムの一対の反射面には多層膜が付されており、
    この多層膜は、上記レンズの光軸に対し±1゜の範囲の入射角でダハプリズムの一対の反射面のそれぞれに入射する光束の反射の前後におけるp偏光成分とs偏光成分の位相差の変化量が90°以内となるように抑制する性質を備えていることを特徴とするダハプリズムを有する観察光学機器。
  2. 請求項1記載の観察光学機器において、次の条件式(1)を満足するダハプリズムを有する観察光学機器。
    (1)D×ε≦60(mm・秒)
    但し、
    D:ダハプリズムの反射面に入射する光束の進行方向と直交する断面における径、
    ε:ダハプリズムの一対の反射面の呼び面角90゜に対する加工誤差(秒)。
  3. 請求項1または2記載の観察光学機器において、上記ダハプリズムの呼び面角の加工精度が90゜±10”であるダハプリズムを有する観察光学機器。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の観察光学機器において、多層膜は可視域波長の光束に対する吸収のない誘電体膜からなるダハプリズムを有する観察光学機器。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項記載の観察光学機器において、上記ダハプリズムはペチャンプリズムであり、該ペチャンプリズムの屈折率nが、1.46<n<1.60であるとき、上記多層膜は、ペチャンプリズムの反射面側から順に、次の光学膜厚d1〜d9(nm)と、屈折率M1、M2、M3(2.00<M1<2.10、1.35<M2<1.40、1.45<M3<1.50)を有する誘電体を積層した第1層ないし第9層からなっている観察光学機器。
    第1層; 34.0<d1< 42.5(M1)
    第2層; 86.5<d2<102.0(M2)
    第3層; 58.0<d3< 67.5(M1)
    第4層;152.0<d4<162.5(M3)
    第5層; 64.0<d5< 70.0(M1)
    第6層;100.0<d6<109.0(M3)
    第7層;130.9<d7<136.5(M1)
    第8層;223.0<d8<232.0(M2)
    第9層;116.5<d9<121.5(M1)
  6. 呼び面角90゜で交わる一対の反射面を有するダハプリズムにおいて、
    上記一対の反射面に、多層膜が付されており、
    この多層膜は、47.74〜49.74°の入射角でダハプリズムの一対の反射面のそれぞれに入射する光束の反射の前後におけるp偏光成分とs偏光成分の位相差の変化量が90°以内となるように抑制する性質を備えていることを特徴とするダハプリズム。
  7. 請求項6記載のダハプリズムにおいて、次の条件式(1)を満足するダハプリズム。
    (1)D×ε≦60(mm・秒)
    但し、
    D:ダハプリズムの反射面に入射する光束の進行方向と直交する断面における径、
    ε:ダハプリズムの一対の反射面の呼び面角90゜に対する加工誤差(秒)。
  8. 請求項6または7記載のダハプリズムにおいて、上記呼び面角の加工精度が90゜±10”であるダハプリズム。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1項記載のダハプリズムにおいて、上記多層膜は可視域波長の光束に対する吸収のない誘電体膜からなるダハプリズム。
  10. 請求項6ないし9のいずれか1項記載のダハプリズムにおいて、該ダハプリズムの屈折率nが、1.46<n<1.60であるとき、上記多層膜は、ダハプリズムの反射面側から順に、次の光学膜厚d1〜d9(nm)と、屈折率M1、M2、M3(2.00<M1<2.10、1.35<M2<1.40、1.45<M3<1.50)を有する誘電体を積層した第1層ないし第9層からなっているダハプリズム。
    第1層; 34.0<d1< 42.5(M1)
    第2層; 86.5<d2<102.0(M2)
    第3層; 58.0<d3< 67.5(M1)
    第4層;152.0<d4<162.5(M3)
    第5層; 64.0<d5< 70.0(M1)
    第6層;100.0<d6<109.0(M3)
    第7層;130.9<d7<136.5(M1)
    第8層;223.0<d8<232.0(M2)
    第9層;116.5<d9<121.5(M1)
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