JPH10186237A - 偏心光学系 - Google Patents
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Abstract
により、3次元偏心による偏心収差を補正することを可
能にした光学系。 【解決手段】 光束入射側から第1透過面と第2反射面
を兼ねた第1面3と、第1反射面の第2面4と、第2透
過面の第3面5とからなり、それらの面により挟まれる
空間が屈折率が1より大きい媒体で満たされており、第
1面3が対称面を持たない自由曲面からなる。
Description
し、特に、回転非対称面を含む偏心光学系に関するもの
である。
て、観察光学系として、対称面を1面持つ曲面としてア
ナモルフィック面とトーリック面を使用した裏面鏡タイ
プの偏心光学系が提案されている。
うな対称面を1面持つ曲面を反射面等として用いた光学
系においては、3次元偏心による偏心収差を補正するこ
とはできない。
みてなされたものであり、その目的は、対称面を持たな
い回転非対称面を用いることにより、3次元偏心による
偏心収差を補正することを可能にした光学系を提供する
ことである。
明の偏心光学系は、回転非対称面からなる少なくとも1
面の光学面を含む偏心光学系において、前記回転非対称
面は、対称面を持たない曲面からなることを特徴とする
ものである。
透過面と少なくとも1面の反射面を有し、それらの面に
より挟まれる空間が屈折率が1より大きい媒体で満たさ
れていることが望ましい。
線追跡の順に、第1透過面と第2反射面を兼ねた第1面
と、第1反射面の第2面と、第2透過面の第3面とから
なるものとすることができる。
ない曲面から構成することができる。もちろん、他の面
も対称面を持たない曲面から構成してもよい。
を持たない曲面から構成しているので、3次元的に偏心
した光学系により発生する回転非対称で対称面を持たな
い収差を補正することが可能になり、頭部装着型画像観
察装置等に用いられる接眼光学系に適した小型で収差の
少ない偏心プリズム光学系等を提供することが可能にな
る。
に詳しく説明する。本発明の基本的な偏心光学系は、光
学系を構成する曲面として対称面を持たない曲面を少な
くとも1つ有することを特徴とするものである。
装置の接眼光学系、あるいは、カメラ、内視鏡等の結像
光学系として用いる場合、デッドスペースをなくし、装
置全体をより小型化するためには、画像表示素子若しく
は結像面の位置、並びに、偏心光学系を構成する光学面
の配置位置を、装置内部でなるべくコンパクトに収まる
位置に配置する必要がある。そうなると、光学系は必然
的に3次元的に偏心した配置とならざるを得ず、回転非
対称な収差が発生し、これを回転対称な光学系でのみ補
正することは不可能であり、この3次元的な偏心により
発生する回転非対称な収差を補正する最良な面形状は回
転非対称面である。したがって、本発明の偏心光学系お
いては、対称面を持たない回転非対称な面を光学系中に
配置して補正を行っている。
として、本発明で使用する自由曲面とは以下の式で定義
されるものである。この定義式のZ軸が自由曲面の軸と
なる。
Y−Z面共に対称面を持つことはない。この定義式
(a)で一般に表現されるのが、本発明による回転非対
称で対称面を持たない曲面APS(アシンメトリック・
ポリノミナル・サーフェス)である。
ただし、nは整数)に係る係数をCm [x2n+1]とした
とき、 Cm [x2n+1]≠0 ・・・(b−1) を満足することが重要である。この条件を満足する回転
非対称面は、面自体の対称性が全くないため、偏心によ
り発生する回転非対称な収差を補正する上で設計の自由
度が高く、収差補正能力を向上する上で望ましい。
対称な収差を補正するためには、(b−1)を満足する
こと最も望ましい。しかし、実際に光学系を設計して製
造するためには、製造誤差を考慮する必要がある。その
ため、Cm [x2n+1]≠0で設計した場合、例えばCm
[x2n+1]=±1.0×10-100と設計したとしても、
実際に製造される光学面の面精度は、Cm [x2n+1]≠
0もCm [x2n+1]=±1.0×10-100も区別できな
い程大きなものとなる。そのため、製造誤差を加味した
上で設計の自由度を確保し、収差性能を向上させるため
には、上記条件(b−2)の上下限を満足した値、すな
わち、Cm [x2n+1]が0を含んだ±5.0×10-8の
範囲内から外れた値に設計することが望ましい。
ernike多項式により定義できる。この面の形状は
以下の式(c)により定義する。その定義式(c)のZ
軸がZernike多項式の軸となる。 x=R×cos(A) y=R×sin(A) Z=D2 +D3 Rcos(A)+D4 Rsin(A) +D5 R2 cos(2A)+D6 (R2 −1)+D7 R2 sin(2A) +D8 R3 cos(3A) +D9 (3R3 −2R)cos(A) +D10(3R3 −2R)sin(A)+D11R3 sin(3A) +D12R4cos(4A)+D13(4R4 −3R2 )cos(2A) +D14(6R4 −6R2 +1)+D15(4R4 −3R2 )sin(2A) +D16R4 sin(4A) +D17R5 cos(5A) +D18(5R5 −4R3 )cos(3A) +D19(10R5 −12R3 +3R)cos(A) +D20(10R5 −12R3 +3R)sin(A) +D21(5R5 −4R3 )sin(3A) +D22R5 sin(5A) +D23R6cos(6A)+D24(6R6 −5R4 )cos(4A) +D25(15R6 −20R4 +6R2 )cos(2A) +D26(20R6 −30R4 +12R2 −1) +D27(15R6 −20R4 +6R2 )sin(2A) +D28(6R6 −5R4 )sin(4A) +D29R6sin(6A)・・・・・ ・・・・(c) ただし、Dm (mは2以上の整数)は係数である。
たものであり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果
が得られることは言うまでもない。
過面と少なくとも1面の反射面を有し、それらの面によ
り挟まれる空間が屈折率が1より大きい媒体で満たされ
ていることが望ましい。
作用を有する反射面であることが望ましい。反射面は、
臨界角を越えて光線が入射するように、光線に対して傾
けて配置された全反射面で構成することにより高い反射
率にすることが可能となる。また、反射面を構成する面
にアルミニウム又は銀等の金属薄膜を表面に形成した反
射面、又は、誘電体多層膜の形成された反射面で構成す
ることが好ましい。金属薄膜で反射作用を有する場合
は、手軽に高反射率を得ることが可能となる。また、誘
電体反射膜の場合は、波長選択性や半透過面、吸収の少
ない反射膜を形成する場合に有利となる。
光線追跡の順に、図1(a)に示すように、第1透過面
と第2反射面を兼ねた第1面3と、第1反射面の第2面
4と、第2透過面の第3面5とからなることが望まし
い。これは、頭部装着型画像観察装置等に用いられる接
眼光学系、あるいは、ファインダー光学系等に用いられ
る結像光学系を偏心光学系により構成する場合に、この
ような配置にすると、高解像で、コンパクトかつ広画角
なものが構成可能であるからである。
心光学系6を、第1透過面と第2反射面を兼ねた第1面
3と、第1反射面の第2面4と、第3反射面の第4面8
と、第2透過面の第3面5とから構成することもでき
る。その他の面配置も可能である。
本発明によるAPSを用いるのが、3次元的に偏心によ
り発生する回転非対称な収差の補正のために望ましい。
うに、結像光学系の場合、順光線追跡で物点中心を射出
して瞳1中心を通り像7中心に到達する光線を軸上主光
線2とし、また、接眼光学系の場合、逆光線追跡で瞳1
中心を通り像又は画像表示素子7の中心(ただし、台形
の画像表示素子等中心が明確でない場合には、対角線の
交点を中心とする。)に到達する光線を軸上主光線2と
し、瞳1から偏心光学系6の第1面3に到る軸上主光線
をZ軸正方向とし、上記の像又は画像表示素子7の中心
からZ軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内
で、以下の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲
内で傾いている任意の方向をY軸正方向(ΔYは、像又
は画像表示素子7の中心からZ軸に垂直に延ばした線分
がY軸からどの程度傾いているかを示す角度であ
る。)、上記Y軸、Z軸と直交座標系を構成する軸をX
軸とする。なお、ΔYが以下の条件(0−1)で与えら
れるため、Y軸がその範囲内で自由度を有することとな
るが、以下に示す条件(1−1)〜(9−3)はそのΔ
Yの範囲内で変化するY軸の何れの場合でも満足するも
のとする。
の位置の自由度が大きくなりすぎてしまい、それに伴う
下記の条件(1−1)〜(9−3)の値の変化量が大き
なものとなり、実質上下記の条件(1−1)〜(9−
3)の臨界意義が失われてしまうため、望ましくない。
(0−2)の範囲内にあることである。 −10°≦ΔY≦10° ・・・(0−2) この条件(0−2)の上下限内にΔYを定め、Y軸の位
置の自由度を狭めることにより、上記条件(0−1)の
場合よりも下記の条件(1−1)〜(9−3)の値の変
化量を低減でき、各条件の臨界意義が強調されるので、
より良好な偏心光学系の設計ができるようになる。
めたとき、少なくとも1つの回転非対称面のX方向の最
大画角主光線が当たる位置での面の法線のY−Z面内で
のtanの値と、軸上主光線が前記面に当たる位置での
前記面の法線のY−Z面内でのtanの値との差をDY
とするとき、 −0.1<DY<0.1 ・・・(1−1) なる条件を満足することが望ましい。
に弓なりに湾曲してしまう弓なりな回転非対称な像歪み
に関するものである。図13(a)の斜視図、同図
(b)のY−Z面への投影図に示すように、X方向の最
大画角の主光線が回転非対称面Aと交差する点における
その回転非対称面の法線n’のY−Z面内でのtanの
値と、軸上主光線がその回転非対称面Aと交差する点に
おける回転非対称面の法線nのY−Z面内でのtanの
値との差をDYとするとき、(1−1)の条件を満足す
ることが重要である。上記条件式の下限の−0.1を越
えると、山状の像歪みを補正することができなくなる。
また、上限の0.1を越えると、山状の像歪みが補正過
剰となって谷状の像歪みとなり、どちらの場合も像が弓
なりに歪み、他の面での補正がさらに難しくなる。
第2面において、 −0.005<DY<0 ・・・(1−4) かつ、第2の反射面である第1面において、 −0.020<DY<−0.005 ・・・(1−5) なる条件を満足することが好ましい。
反射面である第2面と第2の反射面である第1面の組み
合わせにより補正される弓なり状の像歪みに関する条件
について説明する。第2の反射面である第1面における
DYから第1の反射面である第2面におけるDYを引い
た値をDY(S4−S3)で定義した場合、 −0.1<DY(S4−S3)<0.1 ・・・(2−1) なる条件を満足することが重要となる。上記条件式の下
限の−0.1を越えると、第2面で発生した弓なりの像
歪みを第1面で効果的に補正することができず、第2面
で発生した弓なりの像歪みが残ってしまう。また、第2
面で発生する像歪みを他の面で補正することはさらに困
難である。また、上限の0.1を越えると、第2面で発
生した弓なりの像歪みを第1面で過剰に補正するため、
第2面で発生する像歪みを補正過剰にしてしまい、反転
した弓なりの像歪みが発生する。
方向の最大画角主光線が当たる位置での面の法線のX−
Z面内でのtanの値と、軸上主光線が前記面に当たる
位置での前記面の法線のX−Z面内でのtanの値との
差をDXとするとき、 −0.1<DX<0.1 ・・・(3−1) なる条件を満足することが望ましい。
写したときに弓なりに湾曲してしまう像歪みに関するも
のである。図14(a)の斜視図、同図(b)のX−Z
面への投影図に示すように、Y方向の最大画角の主光線
が回転非対称面Aと交差する点におけるその回転非対称
面の法線n’のX−Z面内でのtanの値と、軸上主光
線がその回転非対称面Aと交差する点における回転非対
称面の法線nのX−Z面内でのtanの値との差をDX
とするとき、(3−1)の条件を満足することが重要で
ある。上記条件式の下限の−0.1を越えると、X軸正
方向(本発明の実施例の場合、2次元画像表示素子がX
軸方向に偏心して配置された方向)に凸になる像歪みが
発生する。また、上限の0.1を越えると、補正過剰と
なって前記方向とは逆のX軸負方向に凸の像歪みが発生
する。
第2面において、 −0.002<DX<0.003 ・・・(3−4) かつ、第2の反射面である第1面において、 −0.002<DX<0.004 ・・・(3−5) なる条件を満足することが好ましい。
反射面である第2面と第2の反射面である第1面の組み
合わせにより補正される水平な直線が弓なり状になる像
歪みに関する条件について説明する。第2の反射面であ
る第1面におけるDXから第1の反射面である第2面に
おけるDXを引いた値をDX(S4−S3)で定義した
場合、 −0.1<DX(S4−S3)<0.1 ・・・(4−1) なる条件を満足することが重要となる。上記条件式の下
限の−0.1を越えると、第2面で発生した弓なりの像
歪みを第1面で効果的に補正をすることが不可能にな
り、第2面で発生した弓なりの像歪みは残り、その像歪
みを他の面で補正することはさらに難しくなる。また、
上限の0.1を越えると、第2面で発生した弓なりの像
歪みを第1面で過剰に補正するため、第2面で発生する
弓なりの像歪みを反転した弓なりの像歪みが生じてしま
う。
式について説明する。Y−Z面内で、Y正方向の最大画
角の主光線とY負方向の最大画角の主光線が第1の反射
面である第2面、第2の反射面である第1面と当たる部
分のX方向の曲率の差をCxn(1/mm)とすると
き、 −0.1<Cxn<0.1 ・・・(5−1) なる条件を満足することが重要となる。上記条件式の下
限−0.1を越えると、Y負の方向に下辺が短くなる台
形歪みが大きくなりすぎ、他の面で補正することが不可
能になる。また、上限0.1を越えると、逆にY正の方
向に上辺が短くなる台形歪みが大きく発生し、他の面で
補正することが難しくなる。また、Cxnが0になる場
合は、偏心して配置された凹面鏡により発生する台形歪
みを少なくすることができないので、台形歪みが発生し
たままになる。つまり、0以外の条件に入る値で、他の
面とのバランスをとってお互いに補正し合うことが重要
である。
について説明する。X−Z面内で、X正方向の最大画角
の主光線とX負方向の最大画角の主光線が第1の反射面
である第2面、第2の反射面である第1面と当たる部分
のY方向の曲率の差をCyn(1/mm)とするとき、 −0.1<Cyn<0.1 ・・・(6−1) なる条件を満足することが重要となる。上記条件式の下
限−0.1を越えると、X負の方向に下辺が短くなる台
形歪みが大きくなりすぎ、他の面で補正することが不可
能になる。また、上限0.1を越えると逆にX正の方向
に上辺が短くなる台形歪みが大きく発生し、他の面で補
正することが難しくなる。また、Cynが0になる場合
は、偏心して配置された凹面鏡により発生する台形歪み
を少なくすることができないので、台形歪みが発生した
ままになる。つまり、0以外の条件に入る値で、他の面
とのバランスをとってお互いに補正し合うことが重要で
ある。
パワーについて説明する。物点中心から光学系の入射瞳
中心を通る軸上主光線と平行に瞳中心からX軸方向に微
小量H(mm)の点を通り、その軸上主光線と平行に光
学系に入射する光線を光線追跡したときの射出光線のN
A(軸上主光線となす角のsinの値)を上記Hで割っ
た値を光学系全体のX方向の焦点距離Fx(mm)と定
義する。また、瞳中心からY軸方向にH(mm)の点を
通り、その軸上主光線と平行に光学系に入射する光線を
光線追跡したときの射出光線NA(軸上主光線となす角
のsinの値)を上記Hで割った値を光学系全体のY方
向の焦点距離Fy(mm)と定義する。そしてこのX方
向、Y方向の焦点距離Fx、Fyの逆数であるX方向、
Y方向の屈折力(パワー)をPx、Py(1/mm)と
定義する。また、軸上主光線が第1の反射面である第2
面、第2の反射面である第1面と当たる位置での面のX
方向、Y方向の屈折力(パワー)をPxn、Pyn(1
/mm)とするとき、 0.1<|Pxn/Px|<10 ・・・(7−1) なる条件式を満足することが収差補正上好ましい。上記
条件式の上限の10を越えると、回転非対称面のパワー
が光学系全体のパワーに比べて強くなりすぎ、強い屈折
力を回転非対称面が持ちすぎてしまい、この回転非対称
な面で発生する収差を他の面で補正できなくなる。ま
た、下限の0.1を越えると、光学系全体が大きくなっ
てしまう。
正でき、収差補正上好ましい。
正でき、収差補正上好ましい。
2面、第1面共に、 1.5<|Pxn/Px|<2.5 ・・・(7−5) なる条件を満足することが回転非対称な収差を良好に補
正でき、収差補正上好ましい。
条件式の上限の10を越えると、回転非対称面のパワー
が光学系全体のパワーに比べて強くなりすぎ、強い屈折
力を回転非対称面が持ちすぎてしまい、この回転非対称
な面で発生する収差を他の面で補正できなくなる。ま
た、下限の0.001を越えると、光学系全体が大きく
なってしまう。
正でき、収差補正上好ましい。
正でき、収差補正上好ましい。
パワーをPx、Pyとするとき、 0.1<Px/Py<10 ・・・(9−1) なる条件式を満足することが収差補正上好ましい。上記
条件式の下限0.1と上限10を越えると、光学系全体
の焦点距離がX方向とY方向で異なりすぎ、良好な像歪
みを得ることが難しくなり、像が歪んでしまう。
正でき、収差補正上好ましい。
正でき、収差補正上好ましい。
施例1〜6について説明する。後述する各実施例の構成
パラメータにおいては、図1(a)にY−Z面への投影
図、図1(b)にX−Z面への投影図を示すように、結
像光学系の場合には順光線追跡であり、物点中心を射出
して瞳1中心を通り像面7中心に到達する光線を軸上主
光線2とし、また、接眼光学系とすると逆光線追跡で、
瞳1中心を通り像又は画像表示素子7の中心(ただし、
台形の画像表示素子等中心が明確でない場合には、対角
線の交点を中心とする。)に到達する光線を軸上主光線
2とし、瞳1から偏心光学系6の第1面3に到る軸上主
光線をZ軸正方向とし、上記の像又は画像表示素子7の
中心からZ軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平
面内で、前記の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの
範囲内で傾いている任意の方向をY軸正方向(ΔYは、
像又は画像表示素子7の中心からZ軸に垂直に延ばした
線分がY軸からどの程度傾いているかを示す角度であ
る。)、上記Y軸、Z軸と直交座標系を構成する軸をX
軸とする。なお、以下の実施例においては、 0°<ΔY<8° ・・・(0−3) の範囲にY軸をとってある。
の面の面頂位置の光学系6の原点である瞳1の中心から
のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の偏心量と、その面の
中心軸(自由曲面については、前記の(a)式のZ軸)
のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それ
ぞれα、β、γ(°))とが与えられている。なお、そ
の場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対しての
反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対しての時計回
りを意味する。その他、媒質の屈折率、アッベ数が慣用
法に従って与えられている。
り定義され、その定義式のZ軸が回転非対称面の軸とな
る。そして、(a)式のxの奇数次項の係数Cm が全て
0の場合、自由曲面はY−Z断面に対して対称である面
対称自由曲面となるが、奇数次項の係数Cm に有限の値
が入ると、回転非対称で対称面を持たない曲面APS
(アシンメトリック・ポリノミナル・サーフェス)とな
る。
学系の場合、逆光線追跡の順に示してあるが、順光線追
跡でも同様な効果が得られることは言うまでもない。ま
た、後記する構成パラメータにおいて、データの記載さ
れていない非球面に関する項は0である。屈折率につい
てはd線(波長587.56nm)に対するものを表記
してある。長さの単位はmmである。
の偏心光学系6のY−Z面への投影図(a)とX−Z面
への投影図(b)を示す。実施例1〜5の偏心光学系7
は、第1透過面と第2反射面を兼ねた第1面3と、第1
反射面の第2面4と、第2透過面の第3面5との3つの
面からなり、その3つの面3〜5の間が屈折率が1より
大きい透明媒質で埋められていて、逆光線追跡におい
て、不図示の仮想物点から発した光線束が光軸2に沿っ
て光学系6の瞳1をまず通過し、透過作用と反射作用を
有する第1面3に入射して光学系6内に入り、その入射
光線は瞳1から遠い側の反射作用のみを有する反射面で
ある第2面4で瞳1に近づく方向に反射され、今度は第
1面3で瞳1から遠ざかる方向に再び反射され、その反
射光線は、透過作用のみを有する第3面5を透過して像
面7に到達し、結像する。
第2反射面を兼ねた第1面3と、第1反射面の第2面4
と、第3反射面の第4面8と、第2透過面の第3面5と
の4つの面からなり、その4つの面3〜5の間が屈折率
が1より大きい透明媒質で埋められていて、逆光線追跡
において、不図示の仮想物点から発した光線束が光軸2
に沿って光学系6の瞳1をまず通過し、透過作用と反射
作用を有する第1面3に入射して光学系6内に入り、そ
の入射光線は瞳1から遠い側の反射作用のみを有する反
射面である第2面4で瞳1に近づく方向に反射され、今
度は第1面3で瞳1から遠ざかる方向に再び反射され、
次いで第4面で瞳1に近づく方向に反射され、その反射
光線は、透過作用のみを有する第3面5を透過して像面
7に到達し、結像する。
第3面5を面対称自由曲面とし、第1面3にxy項とx
y2 項を入れて、回転非対称で対称面を持たないAPS
としており、実施例2においては、実施例1に加えて、
第2面4にxy2 項を入れて、第1面3、第2面4を回
転非対称で対称面を持たないAPSとしており、実施例
3〜5においては、実施例2に加えて、第2面4にxy
項を入れて、第1面3、第2面4を回転非対称で対称面
を持たないAPSとしている。また、実施例6において
は、第1面4、第3面5、第4面8を面対称自由曲面と
し、第2面4を回転非対称で対称面を持たないAPSと
している。
0mmの仮想物点、入射瞳径4mm、水平半画角20
°、垂直半画角15.27°のとき、像面がX方向に3
mm偏心し、14.55mm×11.2mmの領域に結
像するように構成されている。また、実施例6において
は、−500mmの仮想物点、入射瞳径8mm、水平半
画角15°、垂直半画角11.36°のとき、像面がX
方向に1mm偏心し、14.55mm×11.2mmの
領域に結像するように構成されている。実施例1〜6で
は、この光学系の結像面に2次元の画像表示素子を配置
して、入射瞳位置近傍に観察者眼球を配置して、その拡
大像を観察する。以下に、上記実施例1〜6の構成パラ
メータを示す。
この横収差図において、括弧内に示された数字は(水平
(X方向)画角、垂直(Y方向)画角)を表し、その画
角における横収差を示す。また、実施例5の像歪みを表
す収差図を図8に示す。この収差図中、横軸はX方向の
像高、縦軸はY方向の像高を表す。
1)〜(9−1)の値を示す。表中、S3、S4は面番
号を表し、それぞれ第1の反射面の第2面4、第2の反
射面の第1面3の値を表す。 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 (0−1) 7.89 ° 7.60 ° 7.69 ° 7.71 ° 7.46 ° 1.46 ° (1−1)S3 0.002 0.002 0.016 0.013 -0.001 -0.004 (1−1)S4 -0.015 -0.024 0.004 0.003 -0.008 -0.015 (2−1) -0.017 -0.026 -0.012 -0.010 -0.007 -0.011 (3−1)S3 0.000 0.005 -0.006 -0.005 0.000 -0.000 (3−1)S4 0.008 0.011 -0.013 -0.011 0.001 0.000 (4−1) 0.008 0.006 -0.006 -0.005 0.001 0.000 (5−1)S3 0.000 0.000 0.000 0.000 0.000 -0.001 (5−1)S4 -0.005 -0.005 -0.005 -0.005 -0.004 -0.008 (6−1)S3 0.000 -0.002 -0.003 -0.002 0.000 -0.000 (6−1)S4 -0.001 -0.003 -0.002 -0.001 -0.001 -0.000 (7−1)S3 1.485 1.482 1.512 1.486 1.122 2.011 (7−1)S4 1.011 1.009 1.029 1.012 0.365 2.071 (8−1)S3 1.245 1.257 1.256 1.221 0.826 1.086 (8−1)S4 0.586 0.588 0.591 0.574 0.013 0.256 (9−1) 1.0306 1.0426 1.0207 1.0096 0.9886 1.0272 。
光学系を例えば頭部装着型の画像表示装置の接眼光学
系、あるいは、カメラ、内視鏡等の結像光学系として用
いることができる。図9は頭部装着型画像表示装置の接
眼光学系に偏心光学系を用いる場合の配置を示してお
り、対称面を持った自由曲面等で偏心光学系6’を構成
する場合(図(a))と、本発明に基づき、3次元的に
偏心した自由曲面であって対称面を持たない自由曲面を
少なくとも1面に用いて偏心光学系6を構成する場合
(図(b))とを対比して示してある。図9(a)に示
しように、偏心光学系6’を対称面を持った自由曲面等
で構成する場合には、偏心光学系(接眼光学系)6’に
対してLCD(液晶表示素子)等の画像表示素子10は
左右対称に配置され、その長軸は対称面に対して垂直に
なる。これに対して、図9(b)に示しように、偏心光
学系(接眼光学系)6を本発明に基づいて3次元的に偏
心した自由曲面であって対称面を持たない自由曲面を用
いて構成する場合には、LCD10は一方に寄って、し
かも、その長辺あるいは短辺が対称面(対称面はない
が、図(a)との対比上図示してある。)に対して垂直
でなくなる。そのため、図10に模式的に示すように、
例えば頭部装着型画像表示装置に用いる場合、LCD1
0が一方に寄って空いた部分がデットスペースとなり、
その部分の外装を符号12のように切り欠いて装置を小
型化することができる。図中、符号11は電気系基板を
示し、その空いたデットスペースに電気系基板11を配
置して外装を小型化することもできる。
示装置の左右の接眼光学系に本発明の偏心光学系6L、
6Rを用いる場合、左右の眼の輻輳(輻輳角α)によ
り、左右の偏心光学系6L、6Rは、図11に示すよう
に、眼幅の中心方向に向くように相互に傾く。そのと
き、偏心光学系6L、6Rを対称面を持たない自由曲面
を用いて構成していると、左右のLCD10L、10R
は偏心光学系6L、6Rに対してはねじれた配置となっ
ているが、両方のLCD10L、10Rが一直線上の整
列する配置が可能となり、破線で示した1個の長いバッ
クライト13で左右のLCD10L、10Rを照明する
ことが可能となる。
して用いる場合は、図12(a)、(b)に示すような
配置が可能である(4面以上で構成する場合も同様)。
図12(a)の場合は、第1面3の前方に絞り14を配
置し、像面7に電子カメラの場合はCCD等の撮像素子
15あるいは銀塩フィルムを用いるカメラの場合はフィ
ルムを配置して、絞り14、偏心光学系6の順に経て被
写体の像を結像させる。図12(b)の場合は、第3面
5の前方に絞り14を配置し、偏心光学系6の像面7に
電子カメラの場合はCCD等の撮像素子15あるいは銀
塩フィルムを用いるカメラの場合はフィルムを配置し
て、同様に被写体の像を結像させる。
に用いる場合は、図12(a)の結像光学系は側視又は
斜視タイプの内視鏡に用いられ、像面7に撮像素子15
を配置するか、リレーレンズ又はイメージファイバーガ
イドの入射端面を配置する。また、図12(b)の結像
光学系は直視タイプの内視鏡に用いられ、像面7に撮像
素子15を配置する。
うに構成することができる。 〔1〕 回転非対称面からなる少なくとも1面の光学面
を含む偏心光学系において、前記回転非対称面は、対称
面を持たない曲面からなることを特徴とする偏心光学
系。
の透過面と少なくとも1面の反射面を有し、それらの面
により挟まれる空間が屈折率が1より大きい媒体で満た
されていることを特徴とする上記〔1〕記載の偏心光学
系。
は逆光線追跡の順に、第1透過面と第2反射面を兼ねた
第1面と、第1反射面の第2面と、第2透過面の第3面
とからなることを特徴とする上記〔2〕記載の偏心光学
系。
面からなることを特徴とする上記〔3〕記載の偏心光学
系。
項記載の偏心光学系において、前記回転非対称面が、以
下の(a)式にて定義されることを特徴とする偏心光学
系。 Z=C2 +C3 y+C4 x +C5 y2 +C6 yx+C7 x2 +C8 y3 +C9 y2 x+C10yx2 +C11x3 +C12y4 +C13y3 x+C14y2 x2 +C15yx3 +C16x4 +C17y5 +C18y4 x+C19y3 x2 +C20y2 x3 +C21yx4 +C22x5 +C23y6 +C24y5 x+C25y4 x2 +C26y3 x3 +C27y2 x4 +C28yx5 +C29x6 +C30y7 +C31y6 x+C32y5 x2 +C33y4 x3 +C34y3 x4 +C35y2 x5 +C36yx6 +C37x7 ・・・・・ ・・・(a) ただし、Cm (mは2以上の整数)は係数である。
いて、前記(a)のxの奇数次項(x2n+1,ただし、n
は整数)に係る係数をCm [x2n+1]としたとき、 Cm [x2n+1]≠0 ・・・(b−1) を満足することを特徴とする偏心光学系。
いて、前記(a)のxの奇数次項(x2n+1,ただし、n
は整数)に係る係数をCm [x2n+1]としたとき、Cm
[x2n+1]<−0.5×10-8 Cm [x2n+1]>+5.0×10-8 ・・・(b−2) を満足することを特徴とする偏心光学系。
項記載の偏心光学系において、前記偏心光学系を結像光
学系に用いたことを特徴とする偏心光学系。
項記載の偏心光学系において、前記偏心光学系を頭部装
着型画像表示装置に用いたことを特徴とする偏心光学
系。
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 少なくとも1つの前記回転非対称面のX方向の最大画角
主光線が当たる位置での面の法線のY−Z面内でのta
nの値と、前記軸上主光線が前記面に当たる位置での前
記面の法線のY−Z面内でのtanの値との差をDYと
するとき、 −0.1<DY<0.1 ・・・(1−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 前記回転非対称面のX方向の最大画角主光線が当たる位
置での面の法線のY−Z面内でのtanの値と、前記軸
上主光線が前記面に当たる位置での前記面の法線のY−
Z面内でのtanの値との差をDYとし、前記瞳側から
数えて、第1の透過面と第2の反射面を兼ねた第1面に
おけるDYから第1の反射面の第2面におけるDYを引
いた値をDY(S4−S3)とし、 −0.1<DY(S4−S3)<0.1 ・・・(2−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 少なくとも1つの前記回転非対称面のY方向の最大画角
主光線が当たる位置での面の法線のX−Z面内でのta
nの値と、軸上主光線が前記面に当たる位置での前記面
の法線のX−Z面内でのtanの値との差をDXとする
とき、 −0.1<DX<0.1 ・・・(3−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 前記回転非対称面のY方向の最大画角主光線が当たる位
置での面の法線のX−Z面内でのtanの値と、軸上主
光線が前記面に当たる位置での前記面の法線のX−Z面
内でのtanの値との差をDXとし、前記瞳側から数え
て、第1の透過面と第2の反射面を兼ねた第1面におけ
るDXから第1の反射面の第2面におけるDXを引いた
値をDX(S4−S3)とし、 −0.1<DX(S4−S3)<0.1 ・・・(4−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) Y−Z面内で、Y正方向の最大画角の主光線とY負方向
の最大画角の主光線が、前記瞳側から数えて、第1の反
射面である第2面、第2の反射面である第1面と当たる
部分のX方向の曲率の差をCxn(1/mm)とすると
き、 −0.1<Cxn<0.1 ・・・(5−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) X−Z面内で、X正方向の最大画角の主光線とX負方向
の最大画角の主光線が、前記瞳側から数えて、第1の反
射面である第2面、第2の反射面である第1面と当たる
部分のY方向の曲率の差をCyn(1/mm)とすると
き、 −0.1<Cyn<0.1 ・・・(6−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 前記軸上主光線と平行に瞳中心からX軸方向に微小量H
(mm)の点を通り、その軸上主光線と平行に光学系に
入射する光線を光線追跡したときの射出光線のNA(軸
上主光線となす角のsinの値)を前記Hで割った値を
光学系全体のX方向の焦点距離Fx(mm)とし、ま
た、瞳中心からY軸方向にH(mm)の点を通り、その
軸上主光線と平行に光学系に入射する光線を光線追跡し
たときの射出光線NA(軸上主光線となす角のsinの
値)を前記Hで割った値を光学系全体のY方向の焦点距
離Fy(mm)とし、Fx、Fyの逆数をそれぞれX方
向、Y方向のパワーPx、Py(1/mm)とし、第1
の反射面である第2面、第2の反射面である第1面のパ
ワーをPxn、Pyn(1/mm)とするとき、 0.1<|Pxn/Px|<10 ・・・(7−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 前記軸上主光線と平行に瞳中心からX軸方向に微小量H
(mm)の点を通り、その軸上主光線と平行に光学系に
入射する光線を光線追跡したときの射出光線のNA(軸
上主光線となす角のsinの値)を前記Hで割った値を
光学系全体のX方向の焦点距離Fx(mm)とし、ま
た、瞳中心からY軸方向にH(mm)の点を通り、その
軸上主光線と平行に光学系に入射する光線を光線追跡し
たときの射出光線NA(軸上主光線となす角のsinの
値)を前記Hで割った値を光学系全体のY方向の焦点距
離Fy(mm)とし、Fx、Fyの逆数をそれぞれX方
向、Y方向のパワーPx、Py(1/mm)とし、第1
の反射面である第2面、第2の反射面である第1面のパ
ワーをPxn、Pyn(1/mm)とするとき、 0.001<|Pyn/Py|<10 ・・・(8−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
光線を軸上主光線とし、瞳から前記偏心光学系の第1面
に到る軸上主光線をZ軸正方向とし、前記像中心からZ
軸に垂直に延ばした線分が、Z軸に垂直な平面内で、次
の(0−1)の条件を満足する角度ΔYの範囲内で傾い
ている任意の方向をY軸正方向とし、前記Y軸、Z軸と
直交座標系を構成する軸をX軸として、 −20°≦ΔY≦20° ・・・(0−1) 前記軸上主光線と平行に瞳中心からX軸方向に微小量H
(mm)の点を通り、その軸上主光線と平行に光学系に
入射する光線を光線追跡したときの射出光線のNA(軸
上主光線となす角のsinの値)を前記Hで割った値を
光学系全体のX方向の焦点距離Fx(mm)とし、ま
た、瞳中心からY軸方向にH(mm)の点を通り、その
軸上主光線と平行に光学系に入射する光線を光線追跡し
たときの射出光線NA(軸上主光線となす角のsinの
値)を前記Hで割った値を光学系全体のY方向の焦点距
離Fy(mm)とし、Fx、Fyの逆数をそれぞれX方
向、Y方向のパワーPx、Py(1/mm)とし、第1
の反射面である第2面、第2の反射面である第1面のパ
ワーをPxn、Pyn(1/mm)とするとき、 0.1<Px/Py<10 ・・・(9−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
によると、回転非対称面を対称面を持たない曲面から構
成しているので、3次元的に偏心した光学系により発生
する回転非対称で対称面を持たない収差を補正すること
が可能になり、頭部装着型画像観察装置等に用いられる
接眼光学系、結像光学系に適した小型で収差の少ない偏
心プリズム光学系等を提供することが可能になる。
投影図(a)とX−Z面への投影図(b)である。
投影図である。
投影図である。
投影図である。
投影図である。
投影図である。
学系を用いる場合の配置を示す図である。
置に用いる場合の利点を説明するための図である。
置に用いる場合のもう1つの利点を説明するための図で
ある。
る場合の2つのタイプを示す図である。
するための図である。
するための図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 回転非対称面からなる少なくとも1面の
光学面を含む偏心光学系において、前記回転非対称面
は、対称面を持たない曲面からなることを特徴とする偏
心光学系。 - 【請求項2】 前記偏心光学系は少なくとも1面の透過
面と少なくとも1面の反射面を有し、それらの面により
挟まれる空間が屈折率が1より大きい媒体で満たされて
いることを特徴とする請求項1記載の偏心光学系。 - 【請求項3】 前記偏心光学系は、順光線追跡又は逆光
線追跡の順に、第1透過面と第2反射面を兼ねた第1面
と、第1反射面の第2面と、第2透過面の第3面とから
なることを特徴とする請求項2記載の偏心光学系。 - 【請求項4】 前記第1面が対称面を持たない曲面から
なることを特徴とする請求項3記載の偏心光学系。
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