JPH10161018A - 光学系 - Google Patents

光学系

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JPH10161018A
JPH10161018A JP8315930A JP31593096A JPH10161018A JP H10161018 A JPH10161018 A JP H10161018A JP 8315930 A JP8315930 A JP 8315930A JP 31593096 A JP31593096 A JP 31593096A JP H10161018 A JPH10161018 A JP H10161018A
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optical system
axis
optical
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JP8315930A
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Kokichi Kenno
研野孝吉
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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    • G02B17/0856Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors
    • G02B17/086Catadioptric systems comprising a refractive element with a reflective surface, the reflection taking place inside the element, e.g. Mangin mirrors wherein the system is made of a single block of optical material, e.g. solid catadioptric systems
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い画角においても明瞭で、歪みの少ない像
を与える小型の光学系。 【解決手段】 光学系が偏心して配置された偏心光学系
10であり、光学系を構成する曲面3、4が、その面内
及び面外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の
面を少なくとも1面有し、かつ、偏心により発生する回
転非対称な収差を前記回転非対称面形状で補正するため
に、光学系のX方向の焦点距離をFX、回転非対称な面
の軸上主光線が当たる部分のX方向の焦点距離FXnと
するとき、 −1000<FX/FXn<1000
・・・(1−1) なる条件を満足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学系に関し、特
に、偏心して配置された反射面により構成されたパワー
を有する偏心光学系に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型の反射偏心光学系の周知なも
のとして、特開昭59−84201号のものがある。こ
れは、シリンドリカル反射面による1次元受光レンズの
発明であり、2次元の撮像はできない。また、特開昭6
2−144127号のもは、上記発明の球面収差を低減
するために、同一シリンドリカル面を2回反射に使うも
のである。また、特開昭62−205547号において
は、反射面の形状として非球面反射面を使うことを示し
ているが、反射面の形状には言及していない。
【0003】また、米国特許第3,810,221号、
同第3,836,931号の2件は、何れもレフレック
スカメラのファインダー光学系に回転対称非球面鏡と対
称面を1面しか持たない面を持ったレンズ系を用いた例
が示されている。ただし、対称面を1面しか持たない面
は、観察虚像の傾きを補正する目的で利用されている。
【0004】また、特開平1−257834号(米国特
許第5,274,406号)は、背面投影型テレビにお
いて像歪みを補正するために対称面を1面しか持たない
面を反射鏡に使用した例が示されているが、スクリーン
への投影には投影レンズ系が使われ、像歪みの補正に対
称面を1面しか持たない面が使われている。
【0005】また、特開平7−333551号には、観
察光学系としてアナモルフィック面とトーリック面を使
用した裏面鏡タイプの偏心光学系の例が示されている。
しかし、像歪みを含め収差の補正が不十分である。
【0006】以上の何れの先行技術も対称面を1面しか
持たない面を使い、折り返し光路に裏面鏡として使用し
たものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の回転対称な光学
系では、屈折力を有する透過回転対称レンズに屈折力を
負担させていたために、収差補正のために多くの構成要
素を必要としていた。しかし、これら従来技術の偏心光
学系では、結像された像の収差が良好に補正され、なお
かつ、特に回転非対称なディストーションが良好に補正
されていないと、結像された図形等が歪んで写ってしま
い、正しい形状を記録することができなかった。
【0008】また、光学系を構成する屈折レンズが光軸
を軸とした回転対称面で構成された回転対称光学系で
は、光路が直線になるために、光学系全体が光軸方向に
長くなってしまい、装置が大型になってしまう問題があ
った。
【0009】本発明は従来技術のこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的は、広い画角におい
ても明瞭で、歪みの少ない像を与える小型の光学系を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の光学系は、光学系が偏心して配置された偏心光学系
において、光学系を構成する曲面が、その面内及び面外
共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面を少な
くとも1面有し、偏心により発生する回転非対称な収差
をこの回転非対称面形状で補正することを特徴とするも
のである。
【0011】そして、その第1の光学系は、光学系が偏
心して配置された偏心光学系であり、前記光学系を構成
する曲面が、その面内及び面外共に回転対称軸を有しな
い回転非対称面形状の面を少なくとも1面有し、かつ、
偏心により発生する回転非対称な収差を前記回転非対称
面形状で補正するために、物点中心を射出して瞳中心を
通り像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内
をY軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y
軸と直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光
学系の入射面側から前記主光線とX方向に微少量d離れ
た平行光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2
つの光線のX−Z面に投影したときのなす角のsinを
NA’X、前記平行光束の幅dを前記NA’Xで割った
値をFXとし、前記回転非対称な面の軸上主光線が当た
る部分のX方向の焦点距離FXnとするとき、 −1000<FX/FXn<1000 ・・・(1−1) なる条件を満足することを特徴とするものである。
【0012】その第2の光学系は、光学系が偏心して配
置された偏心光学系であり、前記光学系を構成する曲面
が、その面内及び面外共に回転対称軸を有しない回転非
対称面形状の面を少なくとも1面有し、かつ、偏心によ
り発生する回転非対称な収差を前記回転非対称面形状で
補正するために、物点中心を射出して瞳中心を通り像中
心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内をY軸方
向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸と直交
座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光学系の入
射面側から主光線とY方向に微少量d離れた平行光束を
入射させ、光学系から射出する側で前記2つの光線がY
−Z面内でなす角のsinをNA’Y、前記平行光束の
幅dを前記NA’Yで割った値をFYとし、前記回転非
対称な面の軸上主光線が当たる部分のY方向の焦点距離
FYnとするとき、 −1000<FY/FYn<1000 ・・・(2−1) なる条件を満足することを特徴とするものである。
【0013】その第3の光学系は、光学系が偏心して配
置された偏心光学系であり、前記光学系を構成する曲面
が、その面内及び面外共に回転対称軸を有しない回転非
対称面形状の面を少なくとも1面有し、かつ、偏心によ
り発生する回転非対称な収差を前記回転非対称面形状で
補正するために、物点中心を射出して瞳中心を通り像中
心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内をY軸方
向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸と直交
座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光学系の入
射面側から前記主光線とX方向に微少量d離れた平行光
束を入射させ、光学系から射出する側で前記2つの光線
のX−Z面に投影したときのなす角のsinをNA’
X、前記平行光束の幅dを前記NA’Xで割った値をF
Xとし、また、前記光学系の入射面側から主光線とY方
向に微少量d離れた平行光束を入射させ、光学系から射
出する側で前記2つの光線がX−Z面内でなす角のsi
nをNA’Y、前記平行光束の幅dを前記NA’Yで割
った値をFYとするとき、 0.0 1<|FY/FX|<100 ・・・(3−1) なる条件を満足することを特徴とするものである。
【0014】まず、以下の説明において用いる座標系に
ついて説明する。物点中心を通り、絞り中心を通過し、
像面中心に到達する光線を軸上主光線とし、光学系の第
1面に交差するまでの直線によって定義される光軸をZ
軸とし、そのZ軸と直交しかつ光学系を構成する各面の
偏心面内の軸をY軸と定義し、前記光軸と直交しかつ前
記Y軸と直交する軸をX軸とする。また、光線の追跡方
向は、物体から像面に向かう順光線追跡で説明する。
【0015】一般に、球面レンズでのみ構成された球面
レンズ系では、球面により発生する球面収差と、コマ収
差、像面湾曲等の収差をいくつかの面でお互いに補正し
あい、全体として収差を少なくする構成になっている。
一方、少ない面数で収差を良好に補正するためには、非
球面等が用いられる。これは、球面で発生する各種収差
自体を少なくするためである。
【0016】しかし、偏心した光学系においては、偏心
により発生する回転非対称な収差を回転対称光学系で補
正することは不可能である。
【0017】以下に、本発明の構成と作用について説明
する。基本的な本発明の構成は、光学系が偏心して配置
された偏心光学系において、光学系を構成する曲面が、
その面内及び面外共に回転対称軸を有しない回転非対称
面形状の面を少なくとも1面有し、偏心により発生する
回転非対称な収差をその回転非対称面形状で補正するこ
とを特徴とするものである。
【0018】回転対称な光学系が偏心した場合、回転非
対称な収差が発生し、これを回転対称な光学系でのみ補
正することは不可能である。この偏心により発生する回
転非対称な収差は、像歪、像面湾曲、さらに軸上でも発
生する非点収差、コマ収差、がある。図99は偏心して
配置された凹面鏡Mにより発生する像面湾曲を、図10
0は偏心して配置された凹面鏡Mにより発生する軸上非
点収差を、図101は偏心して配置された凹面鏡Mによ
り発生する軸上コマ収差を示す図である。本発明は、こ
のような偏心による発生する回転非対称な収差の補正の
ために、回転非対称な面を光学系中に配置して、前記回
転非対称な収差を補正している。
【0019】偏心して配置された凹面鏡Mにより発生す
る回転非対称な収差に、図99に示したような回転非対
称な像面湾曲がある。例えば、無限遠の物点から偏心し
た凹面鏡Mに入射した光線は、凹面鏡Mに当たって反射
結像されるが、光線が凹面鏡Mに当たって以降、像面ま
での後側焦点距離は、光線が当たった部分の曲率の半分
になる。すると、図99に示すように、軸上主光線に対
して傾いた像面を形成する。このように回転非対称な像
面湾曲を補正することは、回転対称な光学系では不可能
であった。この傾いた像面湾曲を補正するには、凹面鏡
Mを回転非対称な面で構成し、この例ではY軸正の方向
(図の上方向)に対して曲率を強く(屈折力を強く)
し、Y軸負の方向に対して曲率を弱く(屈折力を弱く)
することにより補正することができる。また上記構成と
同様な効果を持つ回転非対称な面を凹面鏡Mとは別に光
学系中に配置することにより、少ない構成枚数でフラッ
トの像面を得ることが可能となる。
【0020】次に、回転非対称な非点収差について説明
する。前記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡M
では軸上光線に対しても、図100に示すような非点収
差が発生する。この非点収差を補正するためには、前記
説明と同様に、回転非対称面のX軸方向の曲率とY軸方
向の曲率を適切に変えることによって可能となる。
【0021】さらに、回転非対称なコマ収差について説
明する。前記説明と同様に、偏心して配置された凹面鏡
Mでは、軸上光線に対しても図101に示すようなコマ
収差が発生する。このコマ収差を補正するためには、回
転非対称面のX軸の原点から離れるに従って面の傾きを
変えると共に、Y軸の正負によって面の傾きを適切に変
えることによって可能となる。
【0022】上記の回転非対称面としては、対称面を1
つのみ有することを特徴とする面対称自由曲面を使用す
ることが望ましい。ここで、本発明で使用する自由曲面
とは以下の式で定義されるものである。
【0023】 Z=C2 +C3 y+C4 x +C5 2 +C6 yx+C7 2 +C8 3 +C9 2 x+C10yx2 +C113 +C124 +C133 x+C142 2 +C15yx3 +C164 +C175 +C184 x+C193 2 +C202 3 +C21yx4 +C225 +C236 +C245 x+C254 2 +C263 3 +C272 4 +C28yx5 +C296 +C307 +C316 x+C325 2 +C334 3 +C343 4 +C352 5 +C36yx6 +C377 ・・・・・ ・・・(a) ただし、Cm (mは2以上の整数)は係数である。
【0024】上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、
Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本発明ではx
の奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平
行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例え
ば、上記定義式(a)においては、C4 ,C6 ,C9
11,C13,C15,C18,C20,C22,C24,C26,C
28,C31,C33,C35,C37,・・・の各項の係数を0
にすることによって可能である。
【0025】また、yの奇数次項を全て0にすることに
よって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自
由曲面となる。例えば、上記定義式(a)においては、
3,C6 ,C8 ,C10,C13,C15,C17,C19,C
21,C24,C26,C28,C30,C32,C34,C36,・・
・の各項の係数を0にすることによって可能であり、ま
た、以上のような対称面を持つことにより製作性を向上
することが可能となる。
【0026】上記Y−Z面と平行な対称面、X−Z面と
平行な対称面の何れか一方を対称面とすることにより、
偏心により発生する回転非対称な収差を効果的に補正す
ることが可能となる。
【0027】上記定義式は、1つの例として示したもの
であり、本発明の特徴は対称面を1面のみ有する回転非
対称面で偏心により発生する回転非対称な収差を補正す
ることが特徴であり、他のいかなる定義式に対しても同
じ効果が得られることは言うまでもない。
【0028】また、回転非対称面の対称面は、光学系の
各面の偏心方向である偏心面と略同一面内に配置されて
いることが望ましい。
【0029】回転非対称面は偏心して構成された光学系
に配置され、偏心して配置された各面の偏心面と略同一
の面を対称面となるような自由曲面とすることで、対称
面を挟んで左右両側を対称にすることができ、収差補正
と製作性を大幅に向上できる。
【0030】また、回転非対称面を反射面に用いること
が望ましい。上記の自由曲面を反射面として構成するこ
とにより、収差補正上良い結果を得られる。反射面に回
転非対称面を用いると、透過面に用いる場合と比べて、
色収差は全く発生しない。また、面の傾きが少なくても
光線を屈曲させることができるために、他の収差発生も
少ない。つまり、同じ屈折力を得る場合に、反射面の方
が屈折面に比べて収差の発生が少なくてすむ。
【0031】その場合、反射面は、全反射作用又は反射
作用を有する面であることが望ましい。その反射面は、
臨界角を超えて光線が入射するように、光線に対して傾
けて配置された全反射面で構成することにより、高い反
射率にすることが可能となる。また、反射面を構成する
面にアルミニウム又は銀等の金属薄膜を表面に形成した
反射面、又は、誘電体多層膜で形成された反射面で構成
することが好ましい。金属薄膜で反射作用を有する場合
は、手軽に高反射率を得ることが可能となる。また誘電
体反射膜の場合は、波長選択性や、吸収の少ない反射膜
を形成する場合に有利となる。
【0032】また、対称面を1面しか持たない回転非対
称面は、裏面鏡として用いることができる。上記の反射
面を裏面鏡で構成することにより、像面湾曲の発生を少
なくすることができる。これは、同じ焦点距離の凹面鏡
を構成する場合に、裏面鏡の方が屈折率の分曲率半径が
大きくてすみ、特に像面湾曲収差の発生が少なくてすむ
からである。
【0033】また、物点中心を射出して瞳中心を通り像
中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内をY軸
方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸と直
交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、光学系の入射
面側から主光線とX方向に微少量d離れた平行光束を入
射させ、光学系から射出する側で前記2つの光線のX−
Z面に投影したときのなす角のsinをNA’X、その
平行光束の幅dをNA’Xで割った値をFXとし、その
回転非対称な面の軸上主光線が当たる部分のX方向の焦
点距離FXnとするとき、 −1000<FX/FXn<1000 ・・・(1−1) なる条件を満足することが望ましい。
【0034】本光学系の各面の焦点距離について説明す
る。図102に示すように、光学系Sの偏心方向をY軸
方向に取った場合に、光学系Sの軸上主光線と平行なY
−Z面内の高さdの光線を物体側から入射し、光学系S
から射出したその平行光と軸上主光線のY−Z面に投影
したときのなす角のsinをNA’Yとし、d/NA’
YをY方向の焦点距離FYとし、同様に定義してX方向
の焦点距離FXとし、また、本発明による特定の回転非
対称面Aの軸上主光線が当たる部分のX方向の焦点距離
FXnとするとき、上記(1−1)なる条件式を満足す
ることが、収差補正上好ましい。
【0035】上記条件式(1−1)の下限−1000と
上限1000をそれぞれ越えると、回転非対称面の焦点
距離がそれぞれ負側と正側に、光学系全体の焦点距離F
Xに比べて短くなりすぎ、強い屈折力を回転非対称面が
持ちすぎてしまい、この回転非対称な面で発生する収差
を他の面で補正できなくなる。
【0036】さらに好ましくは、 −100<FX/FXn<100 ・・・(1−2) なる条件を満足することが、回転非対称な収差を良好に
補正でき、収差補正上好ましい。
【0037】さらに好ましくは、 −10<FX/FXn<10 ・・・(1−3) なる条件を満足することが、回転非対称な収差を良好に
補正でき、収差補正上好ましい。
【0038】また、物点中心を射出して瞳中心を通り像
中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内をY軸
方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸と直
交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、光学系の入射
面側から主光線とY方向に微少量d離れた平行光束を入
射させ、光学系から射出する側で前記2つの光線がY−
Z面内でなす角のsinをNA’Y、その平行光束の幅
dをNA’Yで割った値をFYとし、その回転非対称な
面の軸上主光線が当たる部分のY方向の焦点距離FYn
とするとき、 −1000<FY/FYn<1000 ・・・(2−1) なる条件を満足することが望ましい。
【0039】上記条件式(2−1)の下限−1000と
上限1000をそれぞれ越えると、回転非対称面の焦点
距離がそれぞれ負側と正側に、光学系全体の焦点距離F
Yにに比べて短くなりすぎ、強い屈折力を回転非対称面
が持ちすぎてしまい、この回転非対称な面で発生する収
差を他の面で補正できなくなる。
【0040】さらに好ましくは、 −100<FY/FYn<100 ・・・(2−2) なる条件を満足することが、回転非対称な収差を良好に
補正でき、収差補正上好ましい。
【0041】さらに好ましくは、 −10<FY/FYn<10 ・・・(2−3) なる条件を満足することが、回転非対称な収差を良好に
補正でき、収差補正上好ましい。
【0042】次に、上記光学系全体の焦点距離をFXと
FYとするとき、 0.0 1<|FY/FX|<100 ・・・(3−1) なる条件式を満足することが、収差補正上好ましい。
【0043】上記条件式(3−1)の下限0.01と上
限100を越えると、光学系全体の焦点距離がX方向と
Y方向で異なりすぎ、良好な像歪みを得ることが難しく
なり、像が歪んでしまう。
【0044】さらに好ましくは、 0.1<|FY/FX|<10 ・・・(3−2) なる条件を満足することが、回転非対称な収差を良好に
補正でき、収差補正上好ましい。
【0045】 0.5<|FY/FX|<2 ・・・(3−3) なる条件を満足することが、回転非対称な収差を良好に
補正でき、収差補正上好ましい。
【0046】また、本発明の光学系の面は第1の反射面
のみから構成され、光線は第1の反射面で反射し、第1
の反射面に入射するときと異なる方向に反射されるよう
にすることができる。この第1面が軸上主光線に対して
傾いて配置されていると、この面で反射するときに、偏
心による偏心収差が発生する。この偏心収差を補正する
には、その反射面を回転非対称面で構成することによ
り、初めて回転非対称な収差を良好に補正することが可
能となる。回転非対称面で反射面を構成しないと、回転
非対称な収差の発生が大きく、解像力が落ちてしまう。
さらに、上記各条件式(1−1)〜(3−3)を満足す
ることにより、収差補正がより効果的になる。
【0047】また、本発明の光学系の面は第1の反射面
と第1の透過面から構成され、光線は第1の透過面から
光学系に入射し、第1の反射面で反射され、再び第1の
透過面を透過し、第1の透過面に入射するときと異なる
方向に射出するようにすることができる。透過面を1面
増やすことにより、光学系のペッツバール和を小さくす
ることができる。正のパワーの透過面と反射面では、両
方で打ち消し合うようなペッツバールになり、パワーを
分散させてかつペッツバールを小さくし、像面湾曲を補
正することが可能となる。
【0048】さらに好ましくは、第1の透過面と第1の
反射面は、軸上主光線が通過又は反射する領域で同じ符
号のパワーを持つことが、上述のように像面湾曲収差に
対して良い結果を与える。
【0049】また、本発明の光学系の面は第1の反射面
と第1の透過面と第2の透過面から構成され、光線は第
1の透過面から光学系に入射し、第1の反射面で反射さ
れ、第2の透過面を透過し、第1の透過面に入射すると
きと異なる方向に射出するようにすることができる。上
記の第1の透過面を2面に分割することにより、像面湾
曲収差に更に良い結果を与える。また、第1の透過面と
第2の透過面で透過型レンズを構成する場合には、第1
の反射面の光線の広がりを押さえることが可能となり、
第1の反射面を小型にすることが可能である。また、光
線を第1の透過面、第1の反射面、第2の透過面の順番
に進むように構成することによって、第1の反射面を裏
面鏡として構成することが可能となる。第1の反射面を
裏面鏡で構成すると、表面鏡で構成するよりも更に像面
湾曲収差に対して良い結果を得られる。さらに、第1の
透過面と第2の透過面のどちらか又は両方を第1の反射
面と異なる符号のパワーを持たせることにより、像面湾
曲は略完全に補正することが可能となる。一方、第1の
透過面と第2の透過面のパワーを略ゼロにすることによ
り、色収差に対して良い結果を得られる。これは、第1
の反射面では、原理上色収差の発生がないため、色収差
を他の面と補正し合う必要がない。そこで、第1の透過
面と第2の透過面でも、色収差が発生しないようにパワ
ーを略ゼロにすることが、全体の光学系で色収差の少な
い光学系を構成することが可能となる。
【0050】また、本発明の光学系の面は第1の反射面
と第2の反射面と第1の透過面から構成され、光線は第
1の透過面から光学系に入射し、第1の反射面で反射さ
れ、第2の反射面で反射され、再び第1の透過面を透過
するようにすることができる。光学系を第1・第2の反
射面と第1の透過面で構成すると、光軸を2つの反射面
で折り曲げることができ、光学系を小型にすることが可
能となる。また、反射回数が偶数回となることから、裏
像にすることなく結像することができる。また、2つの
反射面のパワーを変えることが可能となり、正負又は負
正の組み合わせにして、主点位置を光学系の前に出した
り後ろに出したりすることができる。これは、像面湾曲
にも良い結果を与えることができる。さらに、2つの反
射面を裏面鏡にすることで、像面湾曲をほとんどなくす
ことも可能である。
【0051】また、本発明の光学系の面は第1の反射面
と第2の反射面と第1の透過面と第2の透過面から構成
され、光線は第1の透過面から光学系に入射し、第1の
反射面で反射され、第2の反射面で反射され、第2の透
過面を透過するようにすることができる。光学系を第1
・第2の反射面と第1・第2の透過面で構成すると、光
軸を2つの反射面で折り曲げることができ、光学系を小
型にできることは、上記と同様である。さらに、透過面
が2つあることから、主点位置、像面湾曲に対してはよ
り良い結果を得ることができる。さらに、2つの反射面
を裏面鏡にすることで、より良い収差性能が得られる。
【0052】上記の場合、光学系の光路が光路中で交差
するようにしてもよい。光路を交差することにより、光
学系を小型に構成することが可能となる。この構成によ
り、物体面と像面を略垂直に配置することが可能とな
り、光学系と結像位置に配置される撮像素子等を略平行
に配置することが可能となり、高さの低い撮像光学系等
を構成することが可能となる。
【0053】また、上記の場合、光学系の光路が光路中
で交差しないようにしてもよい。交差しない光路をとる
ことにより、「Z」字型の光路をとることが可能とな
る。すると、反射面での偏心角が小さく構成でき、偏心
収差の発生を少なくできるので、偏心収差の補正上好ま
し。また、物体から光学系までの光路と光学系から像面
までの光路が略平行に配置することが可能となり、特に
観察光学系や接眼光学系に使用する場合には、物体を観
察する方向と光学系を通して観察する方向が同一方向と
なり、観察時に違和感がない。
【0054】また、上記の場合、光学系の第1の透過面
と第2の反射面を同一の面形状とすることができる。第
1透過面と第2反射面が同一形状だと、形成する面は3
面となり、製作性が向上する。
【0055】また、上記の場合、光学系の第1の反射面
と第2の透過面が同一の面形状とすることができる。第
1反射面と第2透過面が同一形状だと、形成する面は3
面となり、製作性が向上する。
【0056】また、本発明の光学系の面は第1の反射面
と第2の反射面と第3の反射面と第1の透過面と第2の
透過面から構成され、光線は第1の透過面から光学系に
入射し、第1の反射面で反射され、第2の反射面で反射
され、第3の反射面で反射され、第2の透過面を透過
し、第1の透過面に入射するときと異なる方向に射出す
るようにすることができる。3つの反射面と2つの透過
面で光学系を構成すると、更に自由度が増し、収差補正
上好ましい。
【0057】この場合、光学系の第1の透過面と第2の
反射面が同一の面形状、あるいは、第1の反射面と第3
の反射面が同一の面形状、あるいは、第1の透過面と第
3の反射面が同一の面形状、あるいは、第2の透過面と
第2の反射面が同一の面形状とすることができる。この
ように、少なくとも2つの面を同一形状にすることによ
って製作性が向上する。
【0058】また、本発明の光学系の面は少なくとも第
1の反射面と第2の反射面と第3の反射面と第4の反射
面と第1の透過面と第2の透過面から構成され、光線は
第1の透過面から光学系に入射し、第1の反射面で反射
され、第2の反射面で反射され、第3の反射面で反射さ
れ、第4の反射面で反射され、第2の透過面を透過し、
第1の透過面に入射するときと異なる方向に射出するよ
うにすることができる。4つの反射面と2つの透過面で
光学系を構成すると、さらに自由度が増し、収差補正上
好ましい。
【0059】この場合、光学系の第1の透過面と第2の
反射面が同一の面形状、光学系の第2の透過面と第3の
反射面が同一の面形状、光学系の第1の反射面と第3の
反射面が同一の面形状、光学系の第2の反射面と第4の
反射面が同一の面形状、光学系の第1の透過面と第2の
反射面と第4の反射面が同一の面形状、光学系の第1の
透過面と第2の反射面、第1の反射面と第3の反射面が
同一の面形状、光学系の第1の透過面と第2の反射面、
第2の透過面と第3の反射面が同一の面形状、光学系の
第1の反射面と第3の反射面、第2の反射面と第4の反
射面が同一の面形状、光学系の第2の反射面と第4の反
射面、第2の透過面と第3の反射面が同一の面形状、光
学系の第1の透過面と第2の反射面と第4の反射面、第
2の透過面と第3の反射面が同一の面形状、光学系の第
1の透過面と第2の反射面と第4の反射面、第1の反射
面と第3の反射面が同一の面形状、光学系の第1の透過
面と第2の反射面、第2の透過面と第1の反射面と第3
の反射面が同一の面形状、光学系の第2の反射面と第4
の反射面、第2の透過面と第1の反射面と第3の反射面
が同一の面形状、又は、光学系の第1の透過面と第2の
反射面と第4の反射面、第2の透過面と第1の反射面と
第3の反射面が同一の面形状とすることができる。この
ように、少なくとも2つの面を同一形状にすることによ
って製作性が向上する。
【0060】本発明の光学系は、最初に回転非対称な面
を加工して、その後回転対称な面を加工することにより
製作することができる。最初に回転非対称面を形成した
後に回転対称面を加工すると、各面の位置を合わせやす
くなり、製作精度が向上する。
【0061】また、本発明の光学系は、少なくとも1面
の回転非対称面を加工した光学部品と他の面を加工した
光学部品とを接合して製作することができる。回転非対
称面を形成した光学部品と、他の面を加工した光学部品
とを接合することによって偏心光学系を製作すると、回
転非対称面を平面の薄い部材に加工することになり、加
工中の部品の歪み等に起因する加工精度の悪化が避けら
れる。また、回転非対称面を射出成形により製作する場
合は、なるべく光学部品が薄い方が射出成形後の樹脂の
歪みを少なくすることが可能である。
【0062】また、接眼光学系として構成され、折り曲
げ光路を有する光学系において、その折り曲げ光路を構
成する反射面がパワーを持つものとすることができる。
接眼光学系を折り曲げ光路で構成すると、反射面にパワ
ーを持たせることが可能となり、透過型レンズを省略す
ることが可能となる。さらに、光路を折り曲げたことに
より、光学系を小型に構成することが可能となる。さら
に好ましくは、倒立プリズムにパワーを持たせることも
できる。
【0063】また、結像光学系として構成され、折り曲
げ光路を有する光学系において、その折り曲げ光路を構
成する反射面がパワーを持つものとすることができる。
結像光学系を折り曲げ光路で構成すると、反射面にパワ
ーを持たせることが可能となり、透過型レンズを省略す
ることが可能となる。さらに、光路を折り曲げたことに
より、光学系を小型に構成することが可能となる。さら
に好ましくは、倒立プリズムにパワーを持たせることも
できる。
【0064】上記の折り曲げ光路を有する結像光学系と
接眼光学系とよりアフォーカル光学系として構成するこ
とができる。例えば、倒立像を得るためのプリズム光学
系にパワーを持たせ、結像光学系として構成することが
でき、光学系を小型に構成することが可能となる。さら
に好ましくは、特にカメラ等のファインダー光学系の実
像式ファインダーの対物レンズを、倒立プリズムに回転
非対称面を使用した光学系により構成することにより、
小型化と構造の簡略化が達成できる。
【0065】また、このアフォーカル光学系は、偶数回
の反射により正立像が得られるものとすることができ
る。特に人間が観察する場合には、正立像にすることに
より見やすさが格段に向上する。
【0066】また、結像光学系と上記の折り曲げ光路を
有する接眼光学系によりアフォーカル光学系として構成
することができる。このような組み合わせにより、特に
構成が複雑となる焦点距離が短いアファーカル光学系を
小型にすることが可能となる。さらに好ましくは、焦点
距離100mm以下の接眼光学系では、小型にする効果
が大きい。
【0067】この場合にも、このアフォーカル光学系
は、偶数回の反射により正立像が得られるものとするこ
とができる。特に人間が観察する場合には、正立像にす
ることにより見やすさが格段に向上する。
【0068】また、上記の折り曲げ光路を有する結像光
学系と上記の折り曲げ光路を有する接眼光学系とよりア
フォーカル光学系として構成することができる。このよ
うな組み合わせにより、アフォーカル光学系をさらに小
型にすることが可能である。さらに好ましくは、倒立プ
リズムに非回転対称面を使用し、このプリズム光学系に
パワーを持たせて、対物レンズ又は接眼レンズの構造を
簡略化又は省略することにより、構造を簡単にすること
が望ましい。
【0069】この場合にも、このアフォーカル光学系
は、偶数回の反射により正立像が得られるものとするこ
とができる。特に人間が観察する場合には、正立像にす
ることにより見やすさが格段に向上する。
【0070】また、本発明の光学系は、カメラ光学系と
して構成され、カメラ内部の光学手段として配置するこ
とができる。このようにすると、カメラ光学系を小型に
構成することが可能となる。
【0071】この場合、カメラ光学系をカメラの実像式
ファインダー光学系の内部、あるいは、虚像式ファイン
ダー光学系の内部に配置することができる。このように
すると、小型でかつ収差の少ないファインダー光学系を
提供することが可能となる。さらに好ましくは、回転非
対称面を裏面鏡として使用し、倒立プリズムの反射面を
裏面鏡として構成することにより、部品点数の少ないフ
ァインダー光学系を提供することが可能となる。
【0072】また、このカメラ光学系をファインダー光
学系の対物レンズ系、又は、ファインダー光学系の接眼
光学系の内部に配置することができる。このようにする
と、光学系を小型に構成することが可能となる。特に、
接眼光学系を回転非対称な反射面で構成し、さらに好ま
しくは、プリズム光学系の裏面反射面を回転非対称面で
構成すると、像歪みの補正された接眼光学系を構成する
ことができる。また、対物レンズ系に回転非対称面を用
いると、上記像歪みはもちろんのこと、色収差にも良い
結果を得ることが可能となる。さらに好ましくは、回転
非対称面を裏面鏡として用いることにより、収差の発生
を少なくすることが可能となる。
【0073】上記の本発明のカメラ光学系をファインダ
ー光学系の対物レンズ系の内部に配置する場合、対物レ
ンズ系の物体側に少なくとも1枚の屈折力がゼロでない
レンズを配置し、そのレンズよりも観察側にその光学系
を配置しても、対物レンズ系の物体側にそのカメラ光学
系を配置し、その観察側に少なくとも1枚の屈折力がゼ
ロでないレンズを配置しても、対物レンズ系を、物体側
に配置された少なくとも1枚の屈折力がゼロでないレン
ズと、その観察側に配置されたそのカメラ光学系と、そ
の観察側に配置された少なくとも1枚の屈折力がゼロで
ないレンズとを有するように構成しても、また、そのカ
メラ光学系と、全体の屈折力がゼロより大きい正レンズ
群とからなる2群にて構成しても、さらに、そのカメラ
光学系と、全体の屈折力がゼロより小さい負レンズ群と
からなる2群にて構成してもよい。
【0074】すなわち、対物レンズ系の物体側にさらに
別の光学系を配置することにより、光学系の性能を向上
することが可能となる。物体側に光学系を配置すること
により、本発明により折り曲げ光路を持つカメラ光学系
に入射する光線の入射瞳径と画角を大きくすることが可
能となり、Fナンバーを明るくしたり、画角を広くした
カメラファインダー光学系を構成することが可能とな
る。特に、正の光学系を物体側に配置した場合は、全体
として焦点距離が長くFナンバーが明るいファインダー
光学系を構成する場合に好ましい。また、負の光学系を
物体側に配置すると、観察画角の広い広画角の光学系を
構成する場合に効果がある。物体側に負の光学系を配置
することによりカメラ光学系に入射する物体からの広い
画角の光線を収斂させることが可能となり、プリズム光
学系の大きさを大きくすることなく広画角とすることが
可能となる。さらに好ましくは、負の光学系を負のパワ
ーを持つレンズで構成する場合には、負レンズで発生す
る像歪み、倍率の色収差が大きく発生するために、負レ
ンズで発生する収差とプリズム光学系で発生する収差を
お互いに打ち消し合うようにすることが、収差補正上良
い結果が得られる。また、負レンズは、物体側の曲率半
径よりプリズム光学系側の曲率半径が小さいことが負レ
ンズで発生する像歪みを少なくする上で好ましい。さら
に、この負レンズは回転対称面で構成することによっ
て、レンズの製作性が向上する。また、当然負レンズを
回転非対称面で構成することも可能であり、この場合は
像歪みをより良好に補正することが可能となる。また、
負レンズを回折光学素子又はフレネルレンズで製作する
ことによって薄いレンズとすることが可能となり、小型
の光学系を構成したい場合に効果的である。
【0075】また、本発明により折り曲げ光路を持つカ
メラ光学系の像側にさらに別の光学系を配置することに
より、光学系の性能を向上することが可能となる。像側
に別の光学系を配置することにより、折り曲げ光路を持
つカメラ光学系を射出する光線の射出瞳位置をコントロ
ールしたり、画角を大きくすることが可能となる。特
に、正の光学系を像側に配置した場合は、射出瞳を撮像
面に対して遠くに配置することが可能となる。また、負
の光学系を像側に配置した場合は、画角を広く取る場合
に効果的である。
【0076】また、本発明により折り曲げ光路を持つカ
メラ光学系の物体側と像側にさらに別の光学系を配置す
ることにより、光学系の性能をより一層向上することが
可能となる。特に、物体側に正の光学系を配置すること
により、焦点距離が長くFナンバーの明るい望遠タイプ
レンズを構成する場合に好ましい。また、負の光学系を
物体側に配置すると、観察画角の広い広画角の光学系を
構成する場合に効果がある。さらに、像側の光学系は、
上記のように、射出瞳位置を遠くにする場合は正、画角
を広くする場合は負の光学系を配置することが好まし
い。
【0077】また、本発明により折り曲げ光路を持つカ
メラ光学系と正の光学系の少なくとも2つのレンズ群か
ら光学系を構成することにより、収差補正が効果的に行
うことが可能となる。正の光学系と組み合わせる折り曲
げ光路を持つカメラ光学系を正の焦点距離で構成する場
合には、収差補正作用が2つのレンズ群に分担され、収
差の発生が少なくなり、負の焦点距離で構成する場合に
は、負レンズ群により画角を広くとることが可能とな
る。
【0078】また、本発明により折り曲げ光路を持つカ
メラ光学系と負の光学系の少なくとも2つのレンズ群か
ら光学系を構成することにより、収差補正を効果的に行
うことが可能となる。負の光学系と組み合わせる折り曲
げ光路を持つカメラ光学系を正の焦点距離で構成する場
合には、負レンズ群により画角を広くとることが可能と
なり、負の焦点距離で構成する場合には、収差補正作用
が2つのレンズ群に分担され、収差の発生が少なくな
る。
【0079】また、ファインダー光学系の対物レンズ系
が、本発明によるカメラ光学系と別のレンズ群で構成さ
れる場合、それらの群間隔を変化させることによって変
倍をすることができる。このカメラ光学系と他の光学系
の群間隔を変化させて変倍することにより、小型の変倍
ファインダー光学系を構成することが可能となる。一般
に、変倍光学系を構成するためには、少なくとも2つの
群間隔を変化させることにより行う。本発明により折り
曲げ光路を持つカメラ光学系を変倍光学系に採用する
と、光学系が小型の折り返し光路を採用した変倍ファイ
ンダー光学系を構成することが可能となる。群間隔を変
化させることにより、焦点位置を調整することもでき
る。さらに好ましくは、その群間隔は光軸方向に光学系
を移動させることにより群間隔を変化する群間隔変化手
段により構成する。
【0080】また、ファインダー光学系の対物レンズ系
を、本発明によるカメラ光学系と、全体の屈折力がゼロ
より大きい正レンズ群と、全体の屈折力がゼロより小さ
い負レンズ群とからなる3群にて構成することができ
る。
【0081】その場合、本発明によるカメラ光学系と正
レンズ群と負レンズ群との夫々の群間隔を変化させるこ
とによって変倍をすることができる。この少なくとも合
計3つのレンズ群の群間隔を変化させて変倍することに
より、オプティカルコンペンゼーションの変倍ファイン
ダー光学系を構成することが可能となり、移動するレン
ズ群が少なくてすんだり、レンズ群の移動の仕方が単純
になる。
【0082】また、物体像を形成する対物レンズ系と、
物体像を観察する接眼光学系とを有する実像式ファイン
ダー光学系が、撮影情報等を表示するために物体像とは
別の表示像を形成するファインダー内表示光学系を備
え、そのファインダー内表示光学系には本発明のカメラ
光学系が配置されている構成とすることができる。本発
明のカメラ光学系をファインダー内表示光学系に使用す
ることにより、小型のファインダー内表示光学系を構成
することができる。
【0083】また、物体像を形成する対物レンズ系と、
その物体像を受光する撮像手段と、物体距離に伴って変
化する物体像の形成位置と撮像手段との位置ずれを測定
する測距部とを有し、その測距部の光学手段として本発
明のカメラ光学系が配置されている構成とすることがで
きる。本発明のカメラ光学系をAF光学系に使用するこ
とにより、小型のAF光学系を構成することができる。
【0084】また、物体像を形成する対物レンズ系と、
その物体像を受光する撮像手段と、物体の明るさに伴っ
て変化する撮像手段への露光量の最適値を測定する測光
部とを有し、その測光部の光学手段として本発明のカメ
ラ光学系が配置されている構成とすることができる。本
発明のカメラ光学系をAE光学系に使用することによ
り、小型のAE光学系を構成することができる。
【0085】また、物体像を形成する対物レンズ系と、
その物体像を受光する撮像手段と、撮影日時等の情報像
を表示するデート表示部と、デート表示部により表示さ
れた情報像を撮像手段に結像させる情報像形成光学系と
を有し、その情報像形成光学系として本発明のカメラ光
学系が配置されている構成とすることができる。本発明
のカメラ光学系をデート情報像形成光学系に使用するこ
とにより、小型のデート情報像形成光学系を構成するこ
とができる。
【0086】また、物体像を形成する対物レンズ系と、
その物体像を受光する撮像手段として設けられた銀塩フ
ィルムとを有し、対物レンズ系として本発明のカメラ光
学系が配置されている構成とすることができる。本発明
のカメラ光学系を対物レンズ系として使用することによ
り、小型の銀塩フィルム用撮像光学系を構成することが
できる。
【0087】また、物体像を形成する対物レンズ系と、
その物体像を受光する撮像手段として設けられた電子撮
像装置とを有し、対物レンズ系として本発明のカメラ光
学系が配置されている構成とすることができる。本発明
のカメラ光学系を対物レンズ系として使用することによ
り、小型の電子カメラ用光学系を構成することができ
る。
【0088】上記のカメラ光学系を対物レンズ系として
使用する場合に、対物レンズ系が、本発明のカメラ光学
系と、振動によって生じる手ぶれ等の像ぶれを防止する
機能を有する防振光学系とを有するものとすることがで
きる。防振光学系に本発明のカメラ光学系を組み合わせ
ると、防振作用を働かせたときの収差の悪化を少なくす
ることができる。本発明による光学系が裏面鏡で構成さ
れている場合に特に効果がある。これは、透過レンズ系
に対して、反射裏面鏡の方が面の曲率が原理的に小さく
てすむためである。つまり、防振作用は光学系が傾いた
ときにも、元の像位置に光線が到達するように、光線の
屈曲作用を持った頂角可変プリズム等で光線を屈曲させ
て防振作用を得ている。しかし、このことは光学系に対
しては、より多くの入射光線の角度に対して収差を良好
に補正する必要が生じてくる。これを従来の透過屈折レ
ンズ系で構成すると、光学系の各面を構成する面の曲率
が大きいために、光線がずれた場合の収差の悪化が急激
な変化をする。これに対して、反射面を裏面鏡で構成し
た光学系の場合は、面の曲率が小さいので、光線が多少
ずれても収差の変化が少なくてすむためである。
【0089】この場合、防振光学系は楔形状のプリズム
から構成することができる。また、対物レンズ系中に配
置されたカメラ光学系が屈折力が変化するように構成さ
れていてもよい。
【0090】この場合、そのカメラ光学系は、光軸に垂
直な第1の方向に屈折力が変化する回転非対称な曲面を
備えた第1偏心光学系と、光軸と第1の方向の両方に垂
直な第2の方向に屈折力が変化する回転非対称な曲面を
備えた第2偏心光学系とを有し、第1偏心光学系を第1
の方向に沿って移動させ、及び/又は、第2偏心光学系
を前記第2の方向に沿って移動させることにより、その
カメラ光学系の屈折力が変化するように構成することが
できる。すなわち、回転非対称面により構成されたシリ
ンドリカル状の少なくとも2つの光学素子を光軸に対し
て略垂直となるX−Y面に配置し、かつ、それぞれをX
軸方向とY軸方向に略直線的に移動させる。そのシリン
ドリカル状の光学素子は、その両端で移動方向と直行す
る方向の曲率が異なっており、それぞれX軸方向に移動
する光学素子はX軸方向に移動させることによりY軸方
向のパワーが変化し、Y軸方向に移動する光学素子はY
軸方向に移動させることによりX軸方向のパワーが変化
する。この少なくとも2つの光学素子を同時に移動させ
ることにより、X軸方向とY軸方向のパワーが変化し
て、屈折力可変光学系を構成することができる。この場
合、光学系の形状又は光学系の内部構造が変化する液晶
レンズ等ではないので、温度や重力等の影響を受けない
安定した屈折力可変効果が得られる。
【0091】また、本発明の光学系は、コンバータレン
ズとして構成することができる。本発明の光学系をコン
バータレンズとして使用することにより、小型のコンバ
ータレンズを構成することができる。
【0092】また、本発明の光学系を双眼鏡内部の光学
手段に配置することができる。双眼鏡の光学系に本発明
の光学系を使用することにより、小型の双眼鏡を構成す
ることができる。
【0093】この場合、本発明の光学系を双眼鏡内部の
対物レンズ系に配置することができる。双眼鏡用の対物
レンズ系に回転非対称面を用いると、像歪みはもちろん
のこと、色収差にも良い結果を得ることが可能となる。
さらに好ましくは、回転非対称面を裏面鏡として用いる
ことにより、収差の発生を少なくすることが可能とな
る。
【0094】また、本発明の光学系を双眼鏡内部の接眼
レンズ系に配置することができる。双眼鏡の光学系を折
り曲げ光路で構成し、なおかつ、反射面がパワーを持つ
光学素子で双眼鏡アフォーカル光学系を構成すると、光
学系を小型に構成することが可能となる。特に、接眼光
学系を回転非対称な反射面で構成し、さらに好ましく
は、プリズム光学系の裏面反射面を回転非対称面で構成
すると、像歪みの補正された双眼鏡用接眼光学系を構成
することができる。
【0095】また、本発明の光学系を双眼鏡内部の対物
レンズ系と接眼レンズ系の夫々に配置することができ
る。双眼鏡用光学系の対物レンズ系と接眼レンズ系を回
転非対称面で構成することにより、小型でかつ収差の少
ないファインダー光学系を提供することが可能となる。
さらに好ましくは、前記回転非対称面を裏面鏡として使
用し、倒立プリズムの反射面を裏面鏡として構成するこ
とにより、部品点数の少ない双眼鏡光学系を提供するこ
とが可能となる。
【0096】また、本発明の光学系をイメージローテー
ターの入射面、及び/又は、射出面に配置することがで
きる。従来のイメージローテーターは、特に屈折力を持
つことがなく、イメージローテーターとは別に結像レン
ズ等の屈折力を持つ光学系と共に使用されていた。しか
し、本発明の回転非対称面で光学系を構成することによ
り、イメージローテーター自体に屈折力を待たせること
が可能となり、結像レンズ等の構成を簡略化したり、結
像レンズ自体を省略することが可能となる。
【0097】また、本発明の光学系を顕微鏡内部の光学
手段に配置することができる。本発明の光学系を顕微鏡
内部の光学手段に使用することにより、小型でかつ収差
の少ない顕微鏡を提供することが可能となる。
【0098】この場合、本発明の光学系を顕微鏡用対物
光学系に配置することができる。顕微鏡用対物光学系を
本発明の光学系により構成することにより、特に色収差
の少ない顕微鏡対物レンズを構成することが可能とな
る。本発明の光学系における反射面は原理的に色収差の
発生がないために、色収差の発生がない反射面に強い屈
折力を持たせられる本発明の光学系で顕微鏡対物レンズ
を構成することが好ましい。
【0099】この場合、本発明の光学系を顕微鏡用接眼
光学系に配置することができる。本発明の光学系により
顕微鏡接眼レンズを構成することにより、小型でかつ収
差の少ない顕微鏡接眼レンズを提供することが可能とな
る。特に、折り返し光路をとることにより、光学系を小
さくし、かつ、アイポイントの高い接眼レンズを構成す
ることが可能となる。さらに好ましくは、回転非対称面
を裏面鏡として使用することによりプリズム光学系とし
て接眼レンズを構成すると、部品点数の少ない接眼光学
系を提供することが可能となる。
【0100】また、本発明の光学系を顕微鏡用中間像リ
レー光学系に配置することができる。本発明の光学系に
より顕微鏡用中間像リレー光学系を構成すると、小型で
かつ収差の少ない顕微鏡用中間像リレー光学系を構成す
ることが可能となる。また、反射面にパワーを持たせる
ことにより、光路折り曲げミラー又はプリズムを省略す
ることも可能となる。
【0101】また、本発明の光学系を顕微鏡用照明系に
配置することができる。本発明の光学系により顕微鏡用
照明光学系を構成すると、小型でかつ照明むらの少ない
顕微鏡用照明光学系を構成することが可能となる。ま
た、反射面にパワーを持たせることにより、光路折り曲
げミラー又はプリズムを省略することも可能となる。
【0102】その場合、顕微鏡用落射照明系あるいは顕
微鏡用透過照明系に配置することができる。
【0103】また、本発明の光学系を顕微鏡用マルチデ
ィスカッション鏡筒に配置することができる。本発明の
光学系により顕微鏡用マルチディスカッション鏡筒を構
成すると、部品点数の少ない顕微鏡用マルチディスカッ
ション鏡筒光学系を構成することが可能となる。また、
反射面にパワーを持たせることにより、光路折り曲げミ
ラー又はプリズムを省略することも可能となる。
【0104】また、本発明の光学系を顕微鏡用描画装置
光学系に配置することができる。本発明の光学系により
描画装置を構成すると、部品点数の少ない顕微鏡用描画
装置用光学系を構成することが可能となる。また、反射
面にパワーを持たせることにより、光路折り曲げミラー
又はプリズムを省略することも可能となる。
【0105】また、本発明の光学系を顕微鏡用オートフ
ォーカスシステムに配置することができる。本発明の光
学系により顕微鏡用AF光学系を構成すると、部品点数
の少ない顕微鏡用AF光学系を構成することが可能とな
る。また、反射面にパワーを持たせることにより、光路
折り曲げミラー又はプリズムを省略することも可能とな
る。
【0106】また、本発明の光学系を倒立型顕微鏡用投
影光学系に配置することができる。本発明の光学系によ
り倒立顕微鏡用投影光学系を構成すると、部品点数の少
ない倒立顕微鏡用投影光学系を構成することが可能とな
る。また、反射面にパワーを持たせることにより、光路
折り曲げミラー又はプリズムを省略することも可能とな
る。
【0107】また、本発明の光学系を右眼用光軸と左眼
用光軸と有した双眼実体顕微鏡内部の光学手段に配置す
ることができる。本発明の光学系を右眼用光軸と左眼用
光軸と有した双眼実体顕微鏡内部の光学手段に使用する
ことにより、小型でかつ収差の少ない双眼実体顕微鏡を
提供することが可能となる。このように、本発明の光学
系を用いて手術用顕微鏡等の双眼実体顕微鏡を構成する
と、回転非対称な収差を補正することが可能となり、フ
ラットで明瞭な観察像を観察することが可能となる。
【0108】その場合に、右眼用光軸と左眼用光軸とに
かかる対物レンズ系を有し、対物レンズ系により発生す
る偏心収差を補正するために、右眼用光軸と左眼用光軸
の夫々に本発明の光学系を設けることができる。本発明
の光学系を右眼用光軸と左眼用光軸の夫々に用いて手術
用顕微鏡等の双眼実体顕微鏡を構成すると、回転非対称
な収差を補正することが可能となり、フラットで明瞭な
観察像を観察することが可能となる。
【0109】また、本発明の光学系を双眼実体顕微鏡内
部の変倍光学系内に設けることができる。本発明の光学
系を変倍光学系に配置すると、特に回転非対称な収差の
発生しやすい低倍の観察時に補正効果を出すことが可能
となる。さらに好ましくは、変倍光学系の物体側の光学
素子に本発明の光学系を配置することにより、低倍観察
時の像面湾曲や像歪み等の収差補正に好ましい結果を得
ることができる。
【0110】また、本発明の光学系を双眼実体顕微鏡内
部の結像光学系内に設けることができる。本発明の光学
系を結像光学系に用いることにより、結像光学系のみの
取り替えにより、通常観察と回転非対称な収差を補正し
た観察を簡単に切り替えることが可能となる。
【0111】また、本発明の光学系を双眼実体顕微鏡内
部の接眼光学系内に設けることができる。本発明の光学
系を接眼光学系に用いることにより、回転非対称な収差
の補正能力が向上し、さらに好ましい。これは、接眼光
学系は軸外主光線が比較的光軸より高いところを通過す
るために、軸外の回転非対称な収差の補正能力が大きい
ためである。
【0112】また、左右の光軸がそれぞれ物体面に対し
て傾斜して配置され、右眼用光軸に設けられた対物レン
ズ系と左眼用光軸に設けられた対物レンズ系とにより発
生する収差を補正するために、右眼用光軸と左眼用光軸
の夫々に本発明の光学系を設けることができる。物体面
に対して傾いて配置された光軸上の対物レンズ系で発生
する回転非対称な収差を補正する本発明の光学系で双眼
実体顕微鏡を構成すると、回転非対称な収差を補正する
ことが可能となり、フラットで明瞭な観察像を観察する
ことが可能となる。
【0113】その場合、左右に設けられた本発明の光学
系が左右の光軸上で最も物体側に配置することができ
る。最も物体側に本発明の光学系を配置すると、変倍光
学系により変倍した場合の収差変化が観察物体高と共に
変化するため、ズーミング時の収差変動が少なくなる。
【0114】また、その場合、左右に設けられた本発明
の光学系が左右の対物レンズ系よりも像側に配置するこ
とができる。本発明の光学系を対物レンズ系の像側に配
置すると、対物レンズ系の取り替え時にいちいち外さな
くてよいので、対物レンズ系の取り替えが容易である。
【0115】また、本発明の光学系を内視鏡内部の光学
手段に配置することができる。本発明の光学系で内視鏡
用光学系を構成すると、光路を折り返して光学系を構成
するために、小型の光学系を構成することが可能とな
る。さらに、その光学系と結像位置の間に正の屈折力を
持つ光学系を配置することにより、瞳位置を本発明の光
学系の中に配置して、かつ、射出瞳を遠くに配置するこ
とが可能となり、像側テレセントリック性を保ちつつプ
リズム光学系を小型にすることが可能となる。この正の
屈折力を持つ光学素子がないと、テレセントリック性が
悪くなり撮像素子に例えばCCDを使用した場合には、
集光効率が落ちる。また、イメージガイドを利用した場
合は、開口数の大きなオプティカルファイバーを使用し
ないと、集光効率が落ち、明るい像を観察することがで
きなくなる。
【0116】さらに好ましくは、上記の正の光学系を正
のパワーを持つレンズで構成する場合には、正レンズで
発生する像歪み、倍率の色収差が大きく発生するため
に、正レンズで発生する収差と本発明によるプリズム光
学系で発生する収差をお互いに打ち消し合うようにする
ことが、収差補正上良い結果を得る。また、その正レン
ズは、物体側の曲率半径より結像面側の曲率半径が小さ
いことが正レンズで発生する像歪みを少なくする上で好
ましい。また、逆に、その正レンズは、物体側に曲率を
持たせ、結像面側を平面で構成し、撮像素子と一体にす
ることにより、製作性を向上することができる。さら
に、その正レンズは回転対称面で構成することによっ
て、レンズの製作性が向上する。また、当然正レンズを
回転非対称面で構成することも可能であり、この場合
は、像歪みをより良好に補正することが可能となる。ま
た、その正レンズを回折光学素子又はフレネルレンズで
製作することによって、薄いレンズとすることが可能と
なり、小型の光学系を構成したい場合に効果的である。
【0117】この場合、内視鏡が撮像素子を使用した内
視鏡とすることができる。本発明の光学系と2次元撮像
素子により内視鏡用光学系を構成すると、小型の内視鏡
を構成することが可能となる。これは、2次元撮像素子
は、薄くてかつ撮像面積の広い電気基板等があるため
に、物体からの光軸に対して傾けて配置した方が装置を
小型にできるからである。
【0118】また、本発明の光学系を内視鏡対物光学系
に使用することができる。こうすることにより、内視鏡
先端部分の対物光学系の径を細くすると同時に長さを短
くすることが可能となり、特に内視鏡先端部が太くなっ
てしまう問題点を解決することができる。
【0119】また、本発明の光学系の物体側に保護透明
板を配置することができる。こうすることにより、内視
鏡先端部分に着くごみや水滴を取り除きやすくすること
が可能となる。さらに好ましくは、その保護透明板は透
明な平行平面板でもよい。
【0120】また、本発明の光学系の物体側の面を平面
とすることができる。こうすることにより、内視鏡先端
部分に着くごみや水滴を取り除きやすくすることが可能
となる。
【0121】また、本発明の光学系の像側の面を平面と
することができる。こうすることにより、2次元撮像素
子と本発明の光学系の位置決めを正確に行うことが可能
となる。
【0122】また、本発明の光学系の像側の面と撮像素
子を密着することができる。こうすることにより、光学
部品の組み立て性を向上することが可能となる。
【0123】また、光学系の結像面にオプティカルファ
イバーバンドルを光学系と別体に配置することができ
る。このように配置することにより、ファイバーの交換
が容易に行うことが可能となる。
【0124】また、本発明の光学系の像側の面とオプテ
ィカルファイバーバンドルを密着することができる。こ
のように配置することにより、小型の内視鏡対物光学系
を構成することが可能となる。
【0125】また、光学系の物体側の面を保護用透明板
とすることができる。このようにすることにより、内視
鏡先端部分に着くごみや水滴を取り除きやすくすること
が可能となる。さらに好ましくは、その保護用透明板は
透明な平行平面板でもよい。
【0126】また、本発明の光学系の物体側の面を平面
とすることができる。このようにすることにより、内視
鏡先端部分に着くごみや水滴を取り除きやすくすること
が可能となる。
【0127】また、内視鏡の先端部分の第1面をガラス
又はサファイア等の結晶材料で構成することができる。
このようにすることにより、先端の光学系に傷がつき難
くなる。
【0128】また、内視鏡対物光学系の第1面は内視鏡
外装部より引っ込んでいる配置とすることができる。こ
のようにすることにより、光学系先端部分が被観察物に
接触して傷つくことがなくなる。
【0129】また、内視鏡対物光学系の第1面は内視鏡
外装部より出っ張っている配置とすることができる。こ
のようにすることにより、先端部分に付着する水滴を簡
単除去することが可能となる。
【0130】また、本発明の光学系が内視鏡用カメラア
ダプター内部に配置され、その光学系を介して観察像を
撮像素子に投影するものとすることができる。回転非対
称な面を用いると、光学系を小型にすることが可能とな
る。なお、撮像素子としては、CCDとかフィルム等が
ある。
【0131】この場合、本発明の光学系の前又は後に平
面ガラスが設けられている配置とすることができる。こ
のような配置により、内視鏡用カメラアダプター光学系
を取り外したり取り付けたりする場合に、ごみ等が光学
系の中に入るのを防ぐことができる。
【0132】また、本発明の光学系と他の光学系又は結
像面との間隔を可変にする手段を有するようにすること
ができる。このような配置により、フォーカシングを行
うことができる。
【0133】また、本発明の光学系と他の光学系での反
射回数の総和が偶数回であるようにすることができる。
このような配置により、裏像で結像することがなく、観
察者に観察時の違和感を与えないで好ましい。
【0134】また、内視鏡用カメラアダプターが反射回
数の総和が奇数回である光学系と電気的像反転回路とか
ら構成することができる。光学系の反射回数が奇数回の
場合、電気的処理により像を反転させることがより、観
察者に観察時の違和感を与えないで好ましい。
【0135】また、内視鏡用カメラアダプターが半透過
反射面により光路が2つに分割されるものとすることが
できる。半透過反射面により光路を2分割することによ
り、観察光路とカメラ光路を持つことが可能となり、観
察しながら撮影が同時にできてより望ましい。
【0136】また、観察者の観察光路は、観察光学系か
ら前記内視鏡用カメラアダプターに入射する光軸と略平
行であるものとすることができる。観察光路は、観察光
学系から内視鏡用カメラアダプターに入射する光軸と略
平行になっていることが、観察方向と内視鏡等の観察機
器の操作方向が一致して、観察者に違和感を与えなくて
好ましい。
【0137】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の光学系及びそれ
を用いた各種光学装置の光学系の実施例について説明す
る。
【0138】まず、実施例1〜5、実施例7〜13に限
定的ではないが本発明による構成パラメータを伴う代表
的な光学系の実施例について説明する。なお、実施例6
は反射作用を持つ面についての実施例である。
【0139】後記する実施例1〜5の構成パラメータに
おける座標の取り方は、図1に示すように、瞳(開口)
1の中心を光学系の原点として、光軸2を物体中心(図
では省略)を出て開口1の中心を通る光線で定義し、光
学系10の第1面まで光軸2に沿って進む方向をZ軸方
向、このZ軸に直交し原点を通り光軸2が光学系10に
よって折り曲げられる面内の方向をY軸方向、Z軸、Y
軸に直交し原点を通通る方向をX軸方向とし、物点から
光学系第1面に向かう方向をZ軸の正方向とする。X
軸、Y軸、Z軸は右手直交座標を構成する。そして、そ
の座標系でZ軸方向に沿って面間隔が定義され、その面
間隔によって与えられた位置が次の面の位置を定める新
たな座標系の原点になり、その新たな原点からその面の
面頂位置までのY方向のずれ量が偏心量Yとして与えら
れ、その面を定義する式の中心軸のZ軸方向からの回転
量が傾き量θとして与えられる。同様に、さらに次の面
は、その前の面を定める座標系に対して同様に定められ
る。すなわち、各面の偏心の後に新しく定義した座標系
に沿って、次の面との面間隔が定義されている。なお、
傾き角は反時計回りの方向を正としている。
【0140】また、後記する実施例7〜13の構成パラ
メータにおける座標の取り方は、図7に示すように、光
学系10の第1面(瞳(開口)1を含む。)を光学系の
原点として、光軸2を物体中心(図では省略)を出て開
口1の中心を通る光線で定義し、光学系10の第1面ま
で光軸2に沿って進む方向をZ軸方向、このZ軸に直交
し原点を通り光軸2が光学系10によって折り曲げられ
る面内の方向をY軸方向、Z軸、Y軸に直交し原点を通
通る方向をX軸方向とし、物点から光学系第1面に向か
う方向をZ軸の正方向とする。X軸、Y軸、Z軸は右手
直交座標を構成する。そして、偏心量Y、Z、傾き量θ
が記載されている面については、その面の面頂位置の光
学系10の原点である光学系の第1面(瞳(開口)1を
含む。)からのずれ量、及び、その面を定義する式の中
心軸のZ軸方向からの回転量を表している。なお、傾き
角は反時計回りの方向を正としている。また、面間隔が
記載されている面については、その面と次の面の軸上間
隔を表している。
【0141】また、各面において、自由曲面は前記
(a)式で表現される多項式面である。なお、定義式
(a)のZ軸が自由曲面の軸となる。
【0142】また、各面において、非回転対称な非球面
形状は、その面を規定する座標上で、Ry 、Rx はそれ
ぞれY−Z面(紙面)内の近軸曲率半径、X−Z面内で
の近軸曲率半径、Kx 、Ky はそれぞれX−Z面、Y−
Z面内の円錐係数、AR、BR、CR、DRはそれぞれ
Z軸に対して回転対称な4次、6次、8次、10次の非
球面係数、AP、BP、CP、DPはそれぞれZ軸に対
して回転非対称な4次、6次、8次、10次の非球面係
数とすると、非球面式は以下に示す通りである。
【0143】 Z =[( X2/Rx )+ (Y2/Ry ) ]/[1+{ 1-(1+Kx ) ( X2/Rx 2) -(1+Ky ) ( Y2/Ry 2)}1/2 ] +AR[ (1-AP) X2+( 1+AP) Y2 2 +BR[ (1-BP) X2+( 1+BP) Y2 3 +CR[ (1-CP) X2+( 1+CP) Y2 4 +DR[ (1-DP) X2+( 1+DP) Y2 5 ・・・(b) なお、後記する構成パラメータ中において、記載のない
非球面に関する係数はゼロである。また、面と面の間の
媒質の屈折率はd線(波長587.56nm)の屈折率
で表す。長さの単位はmmである。
【0144】また、自由曲面の他の定義式として、Ze
rnike多項式により定義できる。この面の形状は以
下の式(c)により定義する。その定義式(c)のZ軸
がZernike多項式の軸となる。 x=R×cos(A) y=R×sin(A) Z=D2 +D3 Rcos(A)+D4 Rsin(A) +D5 2 cos(2A)+D6 (R2 −1)+D7 2 sin(2A) +D8 3 cos(3A) +D9 (3R3 −2R)cos(A) +D10(3R3 −2R)sin(A)+D113 sin(3A) +D124cos(4A)+D13(4R4 −3R2 )cos(2A) +D14(6R4 −6R2 +1)+D15(4R4 −3R2 )sin(2A) +D164 sin(4A) +D175 cos(5A) +D18(5R5 −4R3 )cos(3A) +D19(10R5 −12R3 +3R)cos(A) +D20(10R5 −12R3 +3R)sin(A) +D21(5R5 −4R3 )sin(3A) +D225 sin(5A) +D236cos(6A)+D24(6R6 −5R4 )cos(4A) +D25(15R6 −20R4 +6R2 )cos(2A) +D26(20R6 −30R4 +12R2 −1) +D27(15R6 −20R4 +6R2 )sin(2A) +D28(6R6 −5R4 )sin(4A) +D296sin(6A)・・・・・ ・・・(c) ただし、Dm (mは2以上の整数)は係数である。
【0145】本発明において使用可能なその他の面の例
として、次の定義式があげられる。 Z=ΣΣCnmXY 例として、k=7(7次項)を考えると、展開したと
き、以下の式で表せる。 Z=C2 +C3 y+C4 |x| +C5 2 +C6 y|x|+C7 2 +C8 3 +C9 2 |x|+C10yx2 +C11|x3 | +C124 +C133 |x|+C142 2 +C15y|x3 |+C164 +C175 +C184 |x|+C193 2 +C202 |x3 | +C21yx4 +C22|x5 | +C236 +C245 |x|+C254 2 +C263 |x3 | +C272 4 +C28y|x5 |+C296 +C307 +C316 |x|+C325 2 +C334 |x3 | +C343 4 +C352 |x5 |+C36yx6 +C37|x7 | ・・・(d) 実施例1 この実施例1の光軸2を含むY−Z断面図を図1に示
す。この実施例は、偏心したトーリック面からなる第1
面3と偏心した球面の第2面4からなる屈折型偏心光学
系10であり、構成パラメータは後記する。この実施例
の撮像画角は、水平画角24°、垂直画角16.7°、
入射瞳径は2mmである。なお、符号5は像面である。
以下、同じ。
【0146】実施例2 この実施例2の光軸2を含むY−Z断面図を図2に示
す。この実施例は、アナモルフィック面の第1面3と偏
心した球面からなる第2面4からなる屈折型偏心光学系
10であり、構成パラメータは後記する。この実施例の
撮像画角は、水平画角24°、垂直画角16.7°、入
射瞳径は2mmである。
【0147】実施例3 この実施例3の光軸2を含むY−Z断面図を図3に示
す。この実施例は、自由曲面の第1面3と偏心した球面
からなる第2面4からなる屈折型偏心光学系10であ
り、構成パラメータは後記する。この実施例の撮像画角
は、水平画角24°、垂直画角16.7°、入射瞳径は
2mmである。
【0148】実施例4 この実施例4の光軸2を含むY−Z断面図を図4に示
す。この実施例は、偏心した自由曲面の第1面3と偏心
した球面からなる第2面4からなる屈折型偏心光学系1
0であり、構成パラメータは後記する。この実施例の撮
像画角は、水平画角24°、垂直画角16.7°、入射
瞳径は2mmである。
【0149】実施例5 この実施例5の光軸2を含むY−Z断面図を図4に示
す。この実施例は、偏心した自由曲面からなる反射面の
第1面3からなる反射型偏心光学系10であり、構成パ
ラメータは後記する。この実施例の撮像画角は、水平画
角24°、垂直画角16.7°、入射瞳径は2mmであ
る。
【0150】実施例6 本実施例は、本発明による回転非対称面形状の面を反射
面として用いる場合、特に裏面鏡として用いる場合の、
反射作用を持つ面の構成に関する実施例であり、図6に
示すように、ガラス、プラスチック等の透明体11表面
にアルミコート層12を設けたもの(図の(a))、透
明体11表面に銀コート層13を設けたもの(図の
(b))、透明体11表面にアルミコート層12を部分
的に設けて半透過鏡としたもの(図の(b))がある
が、その外に、光学多層膜を設けて100%反射するよ
うにしたものあるいは半透過鏡としたもの等がある。
【0151】実施例7 この実施例7の光軸2を含むY−Z断面図を図7に示
す。この実施例は、偏心した自由曲面からなる透過面の
第1面3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面4
と第1面3と共通の透過面の第3面6とからなる反射型
偏心光学系10であり、構成パラメータは後記する。こ
の実施例の撮像画角は、水平画角24°、垂直画角1
6.7°、入射瞳径は2mmである。
【0152】実施例8 この実施例8の光軸2を含むY−Z断面図を図8に示
す。この実施例は、偏心した自由曲面からなる透過面の
第1面3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面4
と偏心した自由曲面からなる透過面の第3面6とからな
る反射型偏心光学系10であり、構成パラメータは後記
する。この実施例の撮像画角は、水平画角24°、垂直
画角16.7°、入射瞳径は2mmである。
【0153】実施例9 この実施例9の光軸2を含むY−Z断面図を図9に示
す。この実施例は、偏心した自由曲面からなる透過面の
第1面3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面4
と偏心した自由曲面からなる反射面の第3面6と偏心し
た自由曲面からなる透過面の第4面7とからなる反射型
偏心光学系10であり、構成パラメータは後記する。こ
の実施例の撮像画角は、水平画角24°、垂直画角1
6.7°、入射瞳径は2mmである。
【0154】実施例10 この実施例10の光軸2を含むY−Z断面図を図10に
示す。この実施例は、自由曲面からなる透過面の第1面
3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面4と偏心
した自由曲面からなる反射面の第3面6と偏心した自由
曲面からなる透過面の第4面7とからなる反射型偏心光
学系10であり、構成パラメータは後記する。この実施
例の撮像画角は、水平画角40°、垂直画角30°、入
射瞳径は2mmである。
【0155】実施例11 この実施例11の光軸2を含むY−Z断面図を図11に
示す。この実施例は、偏心した自由曲面からなる透過面
の第1面3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面
4と第1面3と共通の反射面の第3面6と偏心した自由
曲面からなる透過面の第4面7とからなる反射型偏心光
学系10であり、構成パラメータは後記する。この実施
例の撮像画角は、水平画角40°、垂直画角30°、入
射瞳径は10mmである。
【0156】実施例12 この実施例12の光軸2を含むY−Z断面図を図12に
示す。この実施例は、偏心した自由曲面からなる透過面
の第1面3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面
4と偏心した自由曲面からなる反射面の第3面6と第2
面4と共通の透過面の第4面7とからなる反射型偏心光
学系10であり、構成パラメータは後記する。この実施
例の撮像画角は、水平画角40°、垂直画角30°、入
射瞳径は10mmである。
【0157】実施例13 この実施例13の光軸2を含むY−Z断面図を図13に
示す。この実施例は、自由曲面からなる透過面の第1面
3と偏心した自由曲面からなる反射面の第2面4と平面
反射面の第3面6と第1面3と共通の反射面の第4面7
と第2面4と共通の透過面の第5面8とからなる反射型
偏心光学系10であり、構成パラメータは後記する。こ
の実施例の撮像画角は、水平画角40°、垂直画角30
°、入射瞳径は10mmである。
【0158】以下に、上記実施例1〜5、7〜13の構
成パラメータを示す。 実施例1 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 5.000 2 Ry 88.44333 3.000 1.51633 64.15 Rx 95.45737 Y 0.000 θ -1.99° 3 -17.301 38.032 Y 0.069 θ -1.77° 4 ∞(像面) Y 3.119 θ 10.00° CXn 0.01048 CYn 0.01130 FXn 184.8040 FYn 184.8766 FX 28.3607 FY 27.8784 FXn/FX 6.51620 FYn/FY 6.63154 FY/FX 0.98299 。
【0159】実施例2 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2.273 2 Ry 96.003 3.000 1.5163 64.15 Rx 95.457 Y 0.000 θ 0.00° Ky 0 Kx 0 AR -8.9601 ×10-5 AP -4.4886 ×10-1 3 -17.143 37.747 Y 0.094 θ -2.42° 4 ∞(像面) Y 4.240 θ 10.00° CXn 0.01048 CYn 0.01042 FXn 184.8767 FYn 185.9339 FX 28.4495 FY 28.1215 FXn/FX 6.49842 FYn/FY 6.61181 FY/FX 1.01745 。
【0160】実施例3 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 5.000 2 自由曲面 3.000 1.5163 64.15 Y 0.000 θ 0.00° 3 -11.903 37.119 Y 0.000 θ -1.42° 4 ∞(像面) Y 1.436 θ 10.00° 自由曲面 C5 -1.6641×10-27 -1.6675×10-210 3.5664×10-4 CXn -0.03335 CYn -0.03328 FXn -58.0733 FYn -58.1955 FX 35.5619 FY 35.2237 FXn/FX -1.63302 FYn/FY -1.65217 FY/FX 0.99049 。
【0161】実施例4 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 5.000 2 自由曲面 3.000 1.5163 64.15 Y 0.000 θ -2.57° 3 -15.349 36.155 Y 0.089 θ -2.06° 4 ∞(像面) Y 3.615 θ 10.00° 自由曲面 C5 -6.2923×10-37 -6.1230×10-310 1.0315×10-4 CXn -0.01225 CYn -0.01258 FXn -158.10170 FYn -153.95436 FX 35.67606 FY 35.81662 FXn/FX -4.43159 FYn/FY -4.29841 FY/FX 1.00394 。
【0162】実施例5 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 23.667 2 自由曲面 -33.473 Y 0.000 θ -20.00° 3 ∞(像面) Y 12.183 θ -29.79° 自由曲面 C5 -6.6312×10-37 -7.3816×10-38 1.3051×10-4 C10 3.5104×10-412 -1.7318×10-614 1.4418×10-616 1.0842×10-617 -2.2182×10-619 -1.3828×10-621 -6.8971×10-6 CXn -0.01476 CYn -0.01326 FXn -33.87534 FYn -37.70739 FX 35.52397 FY 35.37319 FXn/FX -0.95359 FYn/FY -1.06599 FY/FX 0.99576 。
【0163】実施例7 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.000 θ -17.45° Z 17.611 3 自由曲面 1.5163 64.15 Y -0.529 θ -20.00° Z 22.611 4 自由曲面 Y 0.000 θ -17.45° Z 17.611 5 ∞(像面) Y 24.425 θ -47.96° Z -7.952 自由曲面 C5 1.8423×10-27 3.2520×10-2 自由曲面 C5 2.3788×10-37 7.6150×10-3 自由曲面 CXn 0.01523 CYn 0.00476 FXn 21.65092 FYn 69.27385 FX 28.80566 FY 28.36382 FXn/FX 0.75162 FYn/FY 2.44233 FY/FX 0.98466 。
【0164】実施例8 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.000 θ -11.28° Z 1.758 3 自由曲面 1.5163 64.15 Y -1.816 θ -20.00° Z 28.620 4 自由曲面 Y 17.796 θ -28.72° Z 1.758 5 ∞(像面) Y 41.948 θ -49.40° Z -27.025 自由曲面 C5 -2.9815×10-27 5.8788×10-310 -1.9434×10-4 自由曲面 C5 -5.6421×10-37 3.0794×10-310 -6.3954×10-5 自由曲面 C5 2.7620×10-37 3.3894×10-210 2.5637×10-5 自由曲面 CXn 0.00616 CYn -0.01128 FXn 53.52979 FYn -29.23258 FX 33.52330 FY 34.95281 FXn/FX 1.59679 FYn/FY -0.83634 FY/FX 1.04264 。
【0165】実施例9 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.000 θ 0.00° Z 10.000 3 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.000 θ -45.00° Z 20.000 4 自由曲面 1.5163 64.15 Y 10.000 θ 45.00° Z 20.000 5 自由曲面 Y 10.000 θ 0.00° Z 10.000 6 ∞(像面) Y 10.000 θ -13.68° Z -10.000 自由曲面 C5 -2.5583×10-37 -1.1629×10-38 3.6340×10-410 0 C12 3.2535×10-514 3.1012×10-516 8.2196×10-5 自由曲面 C5 -2.5807×10-37 -5.9100×10-38 -7.4253×10-610 3.3196×10-512 3.2466×10-714 -3.5149×10-716 1.9988×10-5 自由曲面 C5 -2.9513×10-37 -4.5073×10-38 -1.0598×10-410 -1.0663×10-512 -2.8568×10-614 7.7238×10-716 -9.1435×10-6 自由曲面 C5 -1.9093×10-27 -1.9783×10-28 -7.3494×10-410 0 C12 -9.6786×10-514 -5.5417×10-516 -4.5951×10-6 自由曲面 CXn -0.00233 -0.01182 -0.00901 -0.03957 CYn -0.00512 -0.00516 -0.00590 -0.03819 FXn -831.2214 27.8970 36.5975 -48.9448 FYn -378.2706 63.9037 55.8887 -50.7134 FX 33.59086 FY 31.39717 FXn/FX -24.7455 0.8305 1.0895 -1.4571 FYn/FY -12.0479 2.0353 1.7801 -1.6152 FY/FX 0.9347 。
【0166】実施例10 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 自由曲面 1.5163 64.15 2 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.000 θ -22.50° Z 26.000 3 自由曲面 1.5163 64.15 Y 14.000 θ -67.50° Z 12.000 4 自由曲面 2.000 Y -10.000 θ 90.00° Z 10.000 5 ∞(像面) 自由曲面 C5 1.3733×10-27 1.8225×10-28 -9.4288×10-510 -1.3336×10-4 自由曲面 C5 -7.9366×10-47 -1.1721×10-38 -2.5491×10-510 -5.6154×10-5 自由曲面 C5 2.8039×10-37 -8.7180×10-48 -7.6318×10-510 -1.4966×10-4 自由曲面 C5 8.4385×10-37 -6.4925×10-38 -2.7582×10-410 3.1268×10-4 自由曲面 CXn 0.03645 -0.00234 -0.00174 -0.01299 CYn 0.02747 -0.00159 0.00561 0.01688 FXn 53.13432 140.9160 -189.5078 -149.0951 FYn 70.50404 207.3859 58.7778 114.7361 FX 49.19207 FY 34.94060 FXn/FX 1.0801 2.8646 -3.8524 -3.03087 FYn/FY 2.0178 5.9354 1.6822 3.28374 FY/FX 0.7102 。
【0167】実施例11 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2 自由曲面 1.5163 64.15 Y -22.988 θ -8.98° Z 50.530 3 自由曲面 1.5163 64.15 Y -1.449 θ 17.73° Z 76.977 4 自由曲面 1.5163 64.15 Y -22.988 θ -8.98° Z 50.530 5 自由曲面 Y -48.948 θ -78.43° Z 67.306 6 ∞(像面) Y -58.973 θ -45.00° Z 77.331 自由曲面 C5 6.7120×10-47 -1.1797×10-48 0 C10 2.1250×10-5 自由曲面 C5 -2.0716×10-37 -3.2040×10-38 0 C10 1.8112×10-5 自由曲面 C5 1.3932×10-37 1.2275×10-28 0 C10 6.8065×10-5 自由曲面 CXn 0.00076 -0.00641 -0.00024 0.02455 CYn 0.00134 -0.00414 0.00134 0.00279 FXn 2548.34984 51.44205 1373.93135 -78.8898 FYn 1445.3327 79.6482 -246.07726 -777.80959 FX 66.22517 FY 50.40322 FXn/FX 38.4801 0.7768 20.7464 -3.03087 FYn/FY 28.6754 1.5802 1.6822 3.28374 FY/FX 0.7102 。
【0168】実施例12 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.000 θ 4.56° Z 48.036 3 自由曲面 1.5163 64.15 Y 0.781 θ 54.56° Z 76.770 4 自由曲面 1.5163 64.15 Y -28.138 θ 83.15° Z 85.930 5 自由曲面 Y 0.781 θ 54.56° Z 76.770 6 ∞(像面) Y 14.258 θ 50.00° Z 111.028 自由曲面 C5 6.1734×10-37 9.9567×10-38 2.2653×10-510 5.7752×10-5 自由曲面 C5 9.6423×10-47 3.0939×10-38 4.2479×10-610 1.8481×10-5 自由曲面 C5 3.8994×10-37 4.1772×10-38 -4.2157×10-610 1.7324×10-6 自由曲面 CXn 0.01991 0.00619 0.00835 0.00534 CYn 0.01235 0.00193 0.00780 0.00134 FXn 97.2750 -53.2704 39.4902 -362.6865 FYn 156.8215 -170.8516 42.2748 -1445.3327 FX 55.61735 FY 45.53734 FXn/FX 1.7490 -0.9578 0.7100 -6.52110 FYn/FY 3.4438 -3.7519 0.9284 -31.7395 FY/FX 0.81876 。
【0169】実施例13 面番号 曲率半径 間隔 屈折率 アッベ数 (偏心量) (傾き角) 1 ∞(瞳) 2 自由曲面 1.5254 56.25 Y 0.000 θ 0.00° Z 4.230 3 自由曲面 1.5254 56.25 Y 0.000 θ -53.34° Z 14.245 4 ∞ 1.5254 56.25 Y 47.807 θ 57.45° Z 28.564 5 自由曲面 1.5254 56.25 Y 0.000 θ 0.00° Z 4.230 6 自由曲面 Y 0.000 θ -53.34° Z 14.245 7 ∞(像面) Y 0.000 θ -19.11° Z 26.296 自由曲面 C5 1.0924×10-37 7.2551×10-38 -1.1681×10-510 1.0202×10-512 1.0606×10-614 -8.1164×10-716 -5.8312×10-717 -9.2779×10-919 1.0029×10-821 2.5790×10-8 自由曲面 C5 -6.7102×10-47 3.6136×10-48 -1.3035×10-510 -5.9967×10-612 2.8639×10-714 1.1362×10-616 1.4776×10-717 3.7664×10-919 -3.4413×10-821 -2.3892×10-7 自由曲面 CXn 0.01451 0.00070 0.01421 0.00075 CYn 0.00218 -0.00134 0.00586 -0.00171 FXn 133.4766 -471.0622 23.2050 -2582.3278 FYn 888.4155 246.0773 56.2702 1132.5999 FX 34.36426 FY 31.49606 FXn/FX 3.8842 13.7079 0.6753 75.1457 FYn/FY 28.2072 7.8130 1.7866 35.9601 FY/FX 0.9165 。
【0170】次に、前記の条件(1−1)〜(3−3)
の少なくとも1つを満足する回転非対称な面を少なくと
も1面有する本発明に基づく偏心光学系の面の配置に関
する実施例について説明する。以下の説明において、物
体面、像面は相対的なものであり、物体面を像面に、像
面を物体面に変更して光路を逆にして用いることができ
るのは自明である。
【0171】実施例14 図14に示したように、この偏心光学系10は、物体か
らの入射の順に、第1の透過面T1、第1の反射面R
1、第2の反射面R2、第3の反射面R3、第4の反射
面R4、第2の透過面T2から構成され、光線は第1の
透過面T1から光学系に入射し、第1の反射面R1で反
射され、第2の反射面R2で反射され、第3の反射面R
3で反射され、第4の反射面R4で反射され、第2の透
過面T2を透過し、第1の透過面T1に入射するときと
異なる方向に射出して像面に到る。像面を物体面にして
光路を逆にして用いることができる。
【0172】実施例15 図15に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2を同一の面形状としたものである。
【0173】実施例16 図16に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第2の透過面T2と第3の反射
面R3を同一の面形状としたものである。
【0174】実施例17 図17に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の反射面R1と第3の反射
面R3を同一の面形状としたものである。
【0175】実施例18 図18に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第2の反射面R2と第4の反射
面R4を同一の面形状としたものである。
【0176】実施例19 図19に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2と第4の反射面R4を同一の面形状としたもので
ある。
【0177】実施例20 図20に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2、第1の反射面R1と第3の反射面R3をそれぞ
れ同一の面形状としたものである。
【0178】実施例21 図21に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2、第1の透過面T2と第3の反射面R3をそれぞ
れ同一の面形状としたものである。
【0179】実施例22 図22に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の反射面R1と第3の反射
面R3、第2の反射面R2と第4の反射面R4をそれぞ
れ同一の面形状としたものである。
【0180】実施例23 図23に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第2の反射面R2と第4の反射
面R4、第2の透過面T2と第3の反射面R3をそれぞ
れ同一の面形状としたものである。
【0181】実施例24 図24に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2と第4の反射面R4、第2の透過面T2と第3の
反射面R3をそれぞれを同一の面形状としたものであ
る。
【0182】実施例25 図25に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2と第4の反射面R4、第1の反射面R1と第3の
反射面R3をそれぞれを同一の面形状としたものであ
る。
【0183】実施例26 図26に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2、第2の透過面T2と第1の反射面R1と第3の
反射面R3をそれぞれを同一の面形状としたものであ
る。
【0184】実施例27 図27に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第2の反射面R2と第4の反射
面R4、第2の透過面T2と第1の反射面R1と第3の
反射面R3をそれぞれを同一の面形状としたものであ
る。
【0185】実施例28 図28に示したように、この偏心光学系10は、図14
と同様の配置において、第1の透過面T1と第2の反射
面R2と第4の反射面R4、第2の透過面T2と第1の
反射面R1と第3の反射面R3をそれぞれを同一の面形
状としたものである。
【0186】実施例29 この実施例は、本発明に基づく偏心光学系が、回転非対
称な面と回転対称な面からなる場合の加工方法に関する
実施例である。図29に示すように、この偏心光学系1
0は、物体からの入射の順に、第1の透過面T1、第1
の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2か
ら構成され、光線は第1の透過面T1から光学系に入射
し、第1の反射面R1で反射され、第2の反射面R2で
反射され、第2の透過面T2を透過し、第1の透過面T
1に入射するときと異なる方向に射出して像面に到るも
のであり、第2の透過面T2と第1の反射面R1が同一
の面形状である実施例である。この場合、第1の透過面
T1が回転対称な面、第1の反射面R1、第2の反射面
R2が回転非対称な面で構成する場合、最初に回転非対
称な面R1、R2を加工して、その後回転対称な面T1
を加工する。このような加工順にすると、各面の位置を
合わせやすくなり、製作精度が向上する。
【0187】実施例30 この実施例は、本発明に基づく偏心光学系を回転非対称
な面を含む部分と他の部分のいくつかに分割して各々加
工し、その後それらの部分を接合して製作する実施例で
ある。図30に示すように、この偏心光学系10は、図
10と同様に、第1の透過面T1、第1の反射面R1、
第2の反射面R2、第2の透過面T2から構成され、光
線は第1の透過面T1から光学系に入射し、第1の反射
面R1で反射され、第2の反射面R2で反射され、第2
の透過面T2を透過し、第1の透過面T1に入射すると
きと異なる方向に射出して像面に到るものであり、第1
の透過面T1が回転対称な面、第1の反射面R1、第2
の反射面R2が回転非対称な面、第2の透過面T2が回
転対称な面からなる場合に、第1の反射面R1を含む第
1の部分14、第2の反射面R2を含む第2の部分1
5、第1の透過面T1及び第2の透過面T2を含む第3
の部分16の3つの部分に分割し、それぞれの部分の面
を加工した後に、3つの部分14、15、16を接合し
て偏心光学系10を製作する。このような製作方法をと
ると、回転非対称面を平面の薄い部材に加工することに
なり、加工中の部品の歪み等に起因する加工精度の悪化
が避けられる。なお、回転非対称面を射出成形により製
作する場合は、なるべく光学部品が薄い方が射出成形後
の樹脂の歪みを少なくすることが可能である。
【0188】実施例31 図31に示すように、接眼光学系として反射面Mを含む
折り曲げ光路を有する場合に、その反射面Mを回転非対
称面としパワーを持たせた実施例である。このようにす
ると、接眼光学系において透過型レンズを省略すること
が可能となる。さらに、光路を折り曲げたことにより、
接眼光学系を小型に構成することが可能となる。なお、
同様にして接眼光学系の倒立プリズムにパワーを持たせ
ることもできる。
【0189】同様に、図32に示すように、接眼光学系
が2つの反射面M1、M2を含む折り曲げ光路を有する
場合に、少なくともその一方の反射面M1を回転非対称
面でパワーを持つものとすることもできる。
【0190】実施例32 図33に示すように、結像光学系として反射面M3を含
む折り曲げ光路を有する場合に、その反射面M3を回転
非対称面としパワーを持たせた実施例である。このよう
にすると、結像光学系において透過型レンズを省略する
ことが可能となる。さらに、光路を折り曲げたことによ
り、結像光学系を小型に構成することが可能となる。な
お、同様にして結像光学系の倒立プリズムにパワーを持
たせることもできる。
【0191】同様に、図34に示すように、結像光学系
が2つの反射面M4、M5を含む折り曲げ光路を有する
場合に、少なくともその一方の反射面M4を回転非対称
面でパワーを持つものとすることもできる。
【0192】実施例33 この実施例は、図35に示すように、図34に示したよ
うな結像光学系を対物光学系とし、これと通常の透過型
レンズからなる接眼光学系17とを組み合わせて望遠
鏡、実像式ファインダー等のアフォーカル光学系とした
実施例である。これは、例えば倒立像を得るためのプリ
ズム光学系にパワーを持たせて対物光学系とすることに
より、光学系を小型に構成することが可能となる。さら
に、例えば、カメラの実像式ファインダーの対物レンズ
を倒立プリズムに回転非対称面を使用した光学系により
構成することにより、小型化で構造の簡略なカメラのフ
ァインダーとすることができる。なお、図35のよう
に、偶数回の反射により正立像が得られる。
【0193】実施例34 この実施例は、図36に示すように、図32に示したよ
うな接眼光学系と、通常の透過型レンズからなる結像光
学系18を対物光学系として組み合わせて望遠鏡、実像
式ファインダー等のアフォーカル光学系とした実施例で
ある。このようにして、特に構成が複雑となる焦点距離
が短いアファーカル光学系を小型にすることが可能とな
る。焦点距離100mm以下の接眼光学系では、小型に
する効果が大きい。なお、図36のように、偶数回の反
射により正立像が得られる。
【0194】実施例35 この実施例は、図37に示すように、図34に示したよ
うな結像光学系を対物光学系とし、これと図32に示し
たような接眼光学系とを組み合わせて望遠鏡、実像式フ
ァインダー等のアフォーカル光学系とした実施例であ
る。この組み合わせによると、アフォーカル光学系をさ
らに小型にすることが可能である。なお、倒立プリズム
に非回転対称面を使用し、このプリズム光学系にパワー
を持たせることにより、対物レンズ又は接眼レンズの構
造を簡略化又は省略することができる。この場合にも、
このアフォーカル光学系は、偶数回の反射により正立像
が得られるものとすることができる。
【0195】次に、本発明による条件(1−1)〜(3
−3)の少なくとも1つを満足する回転非対称な面を少
なくとも1面有する偏心光学系を用いた各種光学装置の
光学系の実施例について説明する。
【0196】実施例36 この実施例は、図38に斜視図を示すようなファインダ
ー19と撮影レンズ20と不図示の写真フィルムあるい
はCCD等の撮像素子とからなるカメラ21のファイン
ダー19の接眼光学系として、本発明による偏心光学系
を用いた実施例である。この実施例のファインダーは、
図39に示したように、通常の透過型レンズからなる結
像光学系18を対物光学系とし、接眼光学系27とし
て、第1の透過面T1、第1の反射面R1、第2の反射
面R2、第2の透過面T2から構成され、第1の反射面
R1が回転非対称な面で構成された本発明による偏心光
学系を用いている。この実施例の場合、結像光学系18
による像面は、接眼光学系27の第1の透過面T1と第
1の反射面R1の間に位置している。
【0197】実施例37 この実施例は、図38のカメラ21のファインダー19
の対物光学系として、本発明による偏心光学系を用いた
実施例である。この実施例のファインダーは、図40に
示したように、対物(結像)光学系28として、第1の
透過面T1、第1の反射面R1、第2の反射面R2、第
2の透過面T2から構成され、第1の反射面R1が回転
非対称な面で構成された本発明による偏心光学系を用い
ており、接眼光学系17として通常の透過型レンズから
なるものを用いている。この実施例の場合、結像光学系
18による像面はその第2の透過面T2と一致してい
る。
【0198】実施例38 この実施例は、図38のカメラ21のファインダー19
の光学系全体を本発明による偏心光学系とした実施例で
ある。この実施例のファインダーは、図41に示したよ
うに、対物(結像)光学系28と接眼光学系27を透明
体で一体に構成したもので、第1の透過面T1、第1の
反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2から
構成され、第1の透過面T1と第1の反射面R1で結像
光学系28を、第2の反射面R2と第2の透過面T2で
接眼光学系27を構成しており、4つの面T1、R1、
R2、T2の少なくとも1つが回転非対称面からなって
いる。
【0199】実施例39 この実施例は、図42に斜視図を示すような双眼鏡23
の各眼用光学系の接眼光学系として、本発明による偏心
光学系を用いた実施例である。この実施例の双眼鏡光学
系は、図43に示したように、通常の透過型レンズから
なる結像光学系18を対物光学系とし、接眼光学系27
として、第1の透過面T1、第1の反射面R1、第2の
反射面R2、第2の透過面T2から構成され、第1の反
射面R1と第2の透過面T2が同一の面形状をしてお
り、第1の反射面R1が回転非対称な面で構成された本
発明による偏心光学系を用いている。この実施例の場
合、結像光学系18による像面は、接眼光学系27の第
1の透過面T1と第1の反射面R1の間に位置してい
る。
【0200】実施例40 この実施例は、図42の双眼鏡23の各眼用光学系の対
物光学系として、本発明による偏心光学系を用いた実施
例である。この実施例の双眼鏡光学系は、図44に示し
たように、対物(結像)光学系28として、第1の透過
面T1、第1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の
透過面T2から構成され、第1の反射面R1と第2の透
過面T2が同一の面形状をしており、第1の反射面R1
が回転非対称な面で構成された本発明による偏心光学系
を用いており、接眼光学系17として通常の透過型レン
ズからなるものを用いている。この実施例の場合、結像
光学系18による像面はその第2の透過面T2と略一致
している。
【0201】実施例41 この実施例は、図42の双眼鏡23の各眼用光学系全体
を本発明による偏心光学系とした実施例である。この実
施例の片眼用光学系は、図45に示したように、対物
(結像)光学系28と接眼光学系27を透明体で一体に
構成したもので、第1の透過面T1、第1の反射面R
1、第2の反射面R2、第2の透過面T2から構成さ
れ、第1の透過面T1と第1の反射面R1で結像光学系
28を、第2の反射面R2と第2の透過面T2で接眼光
学系27を構成しており、4つの面T1、R1、R2、
T2全てが回転非対称面からなっている。
【0202】実施例42 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
のファインダー19として虚像式アフォーカル光学系か
らなる虚像式ファインダーの実施例である。この実施例
のファインダー光学系は、図46に示したように、第1
の透過面T1、第1の反射面R1、第2の反射面R2、
第2の透過面T2から構成され、第1の反射面R1と第
2の透過面T2が同一の面形状をしており、第1の反射
面R1、第2の反射面R2共回転非対称な面で構成され
ており、第1の反射面R1が主として正パワーを、第2
の反射面R2が主として負パワーを担っている虚像式ア
フォーカル光学系29からなっている。
【0203】実施例43 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図47に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側に配置した通常のレン
ズ系24とからなるものである。
【0204】実施例44 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図48に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その像側に配置した通常のレンズ
系24とからなるものである。
【0205】実施例45 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図49に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側に配置した通常のレン
ズ系241 とその像側に配置した通常のレンズ系242
とからなるものである。
【0206】実施例46 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図50に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側あるいは像側(図の場
合は物体側)に配置した通常の正のレンズ群25とから
なるものである。
【0207】実施例47 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図51に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側あるいは像側(図の場
合は物体側)に配置した通常の負のレンズ群26とから
なるものである。
【0208】実施例48 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図52に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側あるいは像側(図の場
合は物体側)又は物体側と像側に合わせて2つ以上のレ
ンズ群30、31(図の場合は2つ)を配置し、レンズ
群30と31の間隔、及び、レンズ群30、31と偏心
光学系10と間隔を変えて変倍するものである。この場
合、一般には像面は変倍に伴って移動する。
【0209】実施例49 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図53に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側あるいは像側(図の場
合は物体側)に1つのレンズ群を配置し、一方を負レン
ズ群(図の場合は物体側のレンズ群)32とし、他方を
正レンズ群(図の場合は偏心光学系10物体側のレンズ
群)33として、両レンズ群32と33の間隔を変えて
変倍するものである。この場合、像面は一定とすること
ができる。
【0210】実施例50 この実施例は、図38に斜視図を示すようなカメラ21
の撮影レンズ20の実施例である。この実施例の撮影光
学系は、図54に示したように、第1の透過面T1、第
1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過面T2
から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面T2が
同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第2の反
射面R2共回転非対称な面で構成されている本発明によ
る偏心光学系10と、その物体側あるいは像側(図の場
合は物体側)又は物体側と像側に2つのレンズ群を配置
し、合わせて3つのレンズ群34、35、36で構成
し、レンズ群34と35の間隔、及び、レンズ群35と
36の間隔を変えて変倍するものである。この場合、像
面は一定とすることができる。
【0211】実施例51 この実施例は、図55に示すように、カメラ等の対物レ
ンズ系に用いられる防振光学系の一部に本発明による偏
心光学系10を用いた実施例であり、図の場合は、防振
光学系の主要部を構成する頂角可変プリズム37の像側
に配置する対物レンズとして、図34に示した2つの反
射面M4、M5からなり折り曲げ光路を形成する結像光
学系10を用いている。
【0212】実施例52 この実施例は、カメラ等の対物レンズ系等に用いられる
屈折力可変光学系を構成するレンズとして本発明による
偏心光学系を用いた実施例であり、図56に示すよう
に、紙面に垂直に存在する光軸に垂直なX軸方向に屈折
力が変化する回転非対称な曲面を備えた第1偏心光学系
38と、光軸とX軸方向の両方に垂直なY軸方向に屈折
力が変化する回転非対称な曲面を備えた第2偏心光学系
39とを有し、第1偏心光学系38をX軸方向に沿って
移動させ、また、第2偏心光学系39をY軸方向に沿っ
て移動させることにより、合成光学系の屈折力を変化さ
せることができる。図56の場合、第1偏心光学系38
の入射側の面のX軸に沿う位置のY軸方向の曲率半径が
大から小へ変化し、また、第2偏心光学系39の射出側
の面のY軸に沿う位置のX軸方向の曲率半径が小から大
へ変化する回転非対称な曲面となっている。
【0213】実施例53 この実施例は、カメラのファインダー内表示光学系の一
部に本発明による偏心光学系を用いた実施例であり、図
57に示すように、撮影レンズ40、クイックリターン
ミラー41、ペンタプリズム42、接眼レンズ43、及
び、不図示の写真フィルムよりなる一眼レフカメラのフ
ァインダー内に、表示部44に表示された露出値等のデ
ータを表示するために、本発明による偏心光学系10を
用いている。この偏心光学系10は、図11に示したよ
うな3面からなり、第1透過面と第2反射面を共通にし
た2回反射の偏心光学系であり、表示部44に表示され
た物体は、偏心光学系10、ペンタプリズム42、接眼
レンズ43を順に通過して、視野内あるいは視野周辺に
表示部44に表示された像を拡大表示する。
【0214】実施例54 この実施例は、カメラのオートフォーカス(AF)光学
系の一部に本発明による偏心光学系を用いた実施例であ
り、図58に示すように、撮影レンズ40、クイックリ
ターンミラー41、ペンタプリズム42、接眼レンズ4
3、及び、不図示の写真フィルムよりなる一眼レフカメ
ラにおいて、撮影レンズ40から入射してきた物体から
の光は、クイックリターンミラー41を透過し、本発明
による偏心光学系10を介してAF測距部45に達す
る。この偏心光学系10は、図11に示したような3面
からなり、第1透過面と第2反射面を共通にした2回反
射の偏心光学系である。
【0215】実施例55 この実施例は、カメラの自動露出制御(AE)光学系の
一部に本発明による偏心光学系を用いた実施例であり、
図59に示すように、撮影レンズ40、クイックリター
ンミラー41、ペンタプリズム42、接眼レンズ43、
及び、不図示の写真フィルムよりなる一眼レフカメラに
おいて、撮影レンズ40から入射してきた物体からの光
は、クイックリターンミラー41を経てペンタプリズム
42に到るが、ペンタプリズム42の反射面を通して本
発明による偏心光学系10へ一部の光が導かれ、AE測
定部46に達する。この偏心光学系10は、図11に示
したような3面からなり、第1透過面と第2反射面を共
通にした2回反射の偏心光学系である。
【0216】実施例56 この実施例は、カメラのデート等のデータ写し込み光学
系として本発明による偏心光学系を用いた実施例であ
り、図60に示すように、撮影レンズ40、クイックリ
ターンミラー41、ペンタプリズム42、接眼レンズ4
3、及び、写真フィルム47よりなる一眼レフカメラに
おいて、日付表示部48に表示されたデート等のデータ
を本発明による偏心光学系10によりフィルム47の周
辺部へ結像するものである。この偏心光学系10は、図
11に示したような3面からなり、第1透過面と第2反
射面を共通にした2回反射の偏心光学系である。
【0217】実施例57 この実施例は、図61に示すように、カメラ等の撮影レ
ンズ40の焦点距離を変換するために、その前あるいは
後(図の場合は前)に装着するコンバーターレンズ49
として本発明による偏心光学系10を用いた実施例であ
り、図の場合は、図1〜図4に示したような屈折型偏心
光学系を用いている。
【0218】実施例58 この実施例は、図62に示すように、本発明による偏心
光学系10を用いた図47の撮影光学系の像面に銀塩フ
ィルム47を配置して構成したカメラの実施例である。
【0219】実施例59 この実施例は、図63に示すように、本発明による偏心
光学系10を用いた図47の撮影光学系の像面に撮像素
子50を配置して構成したカメラの実施例である。
【0220】実施例60 この実施例は、図64に示すように、第1の透過面T
1、第1の反射面R1、第2の反射面R2、第2の透過
面T2から構成され、第1の反射面R1と第2の透過面
T2が同一の面形状をしており、第1の反射面R1、第
2の反射面R2共回転非対称な面で構成されている本発
明による偏心光学系10を観察用光学系として用いた実
施例であり、光路を逆にして第2の透過面T2の前方に
配置した物体51の偏心光学系10による拡大像を眼で
観察するものである。
【0221】実施例61 この実施例は、図65に示すように、ドーブプリズム状
をしていて、第1の透過面T1、第1の反射面R1、第
2の透過面T2から構成され、この3面共回転非対称な
面で構成されている本発明による偏心光学系10をイメ
ージローテーター52とした実施例であり、イメージロ
ーテーターに結像特性等を持たせることができる。
【0222】実施例62 この実施例は、図66に示すように、対物レンズ53と
接眼レンズ54とからなり、標本面55上の試料を拡大
して観察する顕微鏡の対物レンズ53として本発明によ
る偏心光学系10を用いた実施例であり、図の場合、偏
心光学系10はペンタプリズムの1面以上をパワーを有
する回転非対称面としている。
【0223】実施例63 この実施例は、図67に示すように、対物レンズ53と
接眼レンズ54とからなり、標本面55上の試料を拡大
して観察する顕微鏡の接眼レンズ54として本発明によ
る偏心光学系10を用いた実施例であり、図の場合、偏
心光学系10はペンタプリズムの1面以上をパワーを有
する回転非対称面としている。
【0224】実施例64 この実施例は、図68に示すように、対物レンズ53と
中間像をリレーするリレーレンズ56と接眼レンズ54
とからなり、標本面55上の試料を拡大して観察する顕
微鏡のリレーレンズ56として本発明による偏心光学系
10を用いた実施例であり、図の場合、偏心光学系10
はペンタプリズムの1面以上をパワーを有する回転非対
称面としている。
【0225】実施例65 この実施例は、図69に示すように、顕微鏡用照明光学
系として、光源57からの発散光束を集束光束に変換す
る反射ミラー58として1つの反射面からなる本発明に
よる偏心光学系10を用いた実施例である。
【0226】実施例66 この実施例は、図70に示すように、光源57と光束分
割系59からなり、光源57からの光束を光束分割系5
9で反射させ、その光束を対物レンズ53により標本面
55上に向け、標本面55上の試料から反射散乱された
光は、今度は対物レンズ53と光束分割系59を介して
不図示の接眼レンズに入射させる顕微鏡落射型照明光学
系において、光束分割系59の分割面、反射面等に本発
明による回転非対称面を適用した実施例である。なお、
図の場合、光源57からの発散光束を集束光束に変換す
る反射ミラー58にも本発明による回転非対称面を用い
ている。
【0227】実施例67 この実施例は、図71に示すように、光源57と光偏向
系60からなり、標本面55を下から照明する顕微鏡透
過型照明光学系において、光偏向系60を構成するペン
タプリズムの反射面等に本発明による回転非対称面を適
用した実施例である。なお、図の場合、光源57からの
発散光束を集束光束に変換する反射ミラー58にも本発
明による回転非対称面を用いている。
【0228】実施例68 この実施例は、図72に示すように、対物レンズ53か
らの光束を光束分割系59により2つに分け、一方を直
接一方の接眼レンズ54へ導き、主検鏡者が観察可能に
し、光束分割系59で分けられた他方の光束を光偏向系
60を介して他方の接眼レンズ54へ導き、副検鏡者が
観察可能にするマルチディスカッション顕微鏡におい
て、光束分割系59、光偏向系60を本発明による偏心
光学系10とした実施例である。
【0229】実施例69 この実施例は、図73に示すように、光束分割系59に
よって対物レンズ53を経て観察される標本面55上の
試料像と描画面61上の描画中の像とを合成して、接眼
レンズ54を介して同時に観察可能とする顕微鏡用描画
装置において、描画光路中に配置されている光偏向系6
0として本発明による偏心光学系10を用いた実施例で
あり、図の場合、偏心光学系10はペンタプリズムの1
面以上をパワーを有する回転非対称面としている。
【0230】実施例70 この実施例は、図74に示すように、対物レンズ53と
光偏向反射プリズム62と接眼レンズ54とからなる顕
微鏡において、光偏向反射プリズム62の反射面に本発
明による偏心光学系10を貼り付け、この偏心光学系1
0を介して焦点検出器63に標本面55上の試料からの
光束を入射させてオートフォーカスを行う自動焦点調節
顕微鏡の光学系の実施例である。この偏心光学系10
は、図11に示したような3面からなり、第1透過面と
第2反射面を共通にした2回反射の偏心光学系である。
【0231】実施例71 この実施例は、図75に示すように、標本面55を下か
ら観察する倒立型顕微鏡において、対物レンズ53から
の光束を接眼レンズ54へ導く光偏向系60等に本発明
による偏心光学系10を用いた実施例である。図の場
合、何れの偏心光学系10もペンタプリズムの1面以上
をパワーを有する回転非対称面としているものである。
【0232】実施例72 次に、内視鏡に本発明による偏心光学系を適用する実施
例について説明する。以下に説明において、内視鏡は、
特に断らない限り、図76に示すようなイメージ光ファ
イバー束やリレーレンズ系を用いた内視鏡64と、図7
7に示すような電子内視鏡71とを意味する。図76の
内視鏡64は、図示しない結像光学系及び照明光学系を
内装する挿入部65とカメラ66とモニター67と光源
装置68とを有している。内視鏡64は、その挿入部6
5の先端部69には、結像光学系とその視野方向を照射
するライトガイドとが組み込まれている。挿入部65に
は、結像光学系に続き、像や瞳の伝達光学系であるリレ
ーレンズ系が設けられている。内視鏡64の基部には、
図示しない接眼光学系が配置され、その接続光学系の後
には、撮像手段としてのカメラ66を取り付けることが
可能である。また、光源装置68からの照明光は、ライ
トガイドケーブル70を通し、上記基部、挿入部65及
び先端部68を経て視野方向を照明する。
【0233】また、結像光学系及び照明光学系を内装し
ている図77の電子内視鏡71は、照明光を供給する光
源装置72と、この電子内視鏡71に対応する信号処理
を行うビデオプロセッサ73と、このビデオプロセッサ
73から出力される映像信号を表示するモニター74
と、このビデオプロセッサ73と接続され映像信号等を
記録するVTRデッキ75、及び、ビデオディスク76
と、映像信号を映像としてプリントアウトするビデオプ
リンタ77と共に構成されており、電子内視鏡71の挿
入部78の先端部79には、結像光学系と撮像手段とそ
の視野方向を照射するライトガイドとが組み込まれてい
る。
【0234】さて、図78にこれら内視鏡の先端部内の
対物光学系に本発明による回転非対称面を有する偏心光
学系10を用いたいくつかの例を示す。図78(a)は
側視電子内視鏡であり、保護ガラスを兼用するレンズ8
0の後部に、第1の透過面T1、第1の反射面R1、第
2の反射面R2、第2の透過面T2から構成され、少な
くとも1面が回転非対称な面で構成された本発明による
偏心光学系10を配置し、光軸を略90°偏向させ、そ
の像面に2次元撮像素子81が配置されている。もちろ
ん、2次元撮像素子81の代わりにオプチカルファイバ
ーの端面を配置して図76のような内視鏡に構成するこ
ともできる。
【0235】図78(b)は内視鏡像をガイドするオプ
チカルファイバー82を用いた内視鏡であり、斜め前方
が観察できる構成である。保護ガラスを兼用するレンズ
80の後部に、第1の透過面T1、第1の反射面R1、
第2の反射面R2、第2の透過面T2から構成され、第
1の透過面T1と第2の反射面R2が同一の面形状をし
ており、少なくとも1面が回転非対称な面で構成された
本発明による偏心光学系10を配置し、光軸を数十度偏
向させ、その像面にオプチカルファイバー82の端面が
配置されている。
【0236】図78(c)は直視電子内視鏡であり、第
1の透過面T1、第1の反射面R1、第2の反射面R
2、第2の透過面T2から構成され、少なくとも1面が
回転非対称な面で構成された図12にような本発明によ
る偏心光学系10を配置し、光軸に対して斜めに傾いた
像面に2次元撮像素子81が配置されている。
【0237】実施例73 この実施例は、図79(a)、(b)に示すように、図
78(a)、(b)と同様な配置において、偏心光学系
10の入射側に、保護ガラスを兼用するレンズ80の代
わりに透明保護板83を配置した実施例である(ただ
し、図79(b)においては、偏心光学系10像面に2
次元撮像素子81が配置されている。)。
【0238】実施例74 この実施例は、図80(a)、(b)に示すように、図
78(a)、(b)と同様な配置において、偏心光学系
10の入射側の第1の透過面T1を平面にし、保護ガラ
スを兼用するレンズ80を省いた実施例である(図で
は、像面に配置する2次元撮像素子81、オプチカルフ
ァイバー82は図示していない。)。
【0239】実施例75 この実施例は、図81(a)、(b)に示すように、図
79(a)、(b)と同様な配置において、偏心光学系
10の射出側の第2の透過面T2を平面にした実施例で
ある。
【0240】実施例76 この実施例は、図82(a)、(b)に示すように、図
81(a)、(b)と同様な配置において、偏心光学系
10の像面を射出側の平面T2に一致させ、2次元撮像
素子81をこの面T2に密着させた実施例である。
【0241】実施例77 この実施例は、図83(a)、(b)に示すように、図
81(a)、(b)と同様に、偏心光学系10の射出側
の第2の透過面T2を平面にした実施例であり、図81
と異なるのは、偏心光学系10の像面には2次元撮像素
子81の代わりにオプチカルファイバー82の一端を配
置してある点である。
【0242】実施例78 この実施例は、図84(a)、(b)に示すように、図
82(a)、(b)と同様に、偏心光学系10の像面を
射出側の平面T2に一致させ、この場合は、2次元撮像
素子81の代わりにオプチカルファイバー82の一端を
配置してある。
【0243】実施例79 この実施例は、図85(a)、(b)に示すように、図
80(a)、(b)と同様に、偏心光学系10の入射側
の第1の透過面T1を平面にし、保護ガラスを兼用する
レンズ80を省いており、この場合は、偏心光学系10
の像面にオプチカルファイバー82の一端を配置してあ
る。
【0244】実施例80 この実施例は、図81等において、偏心光学系10の入
射側に配置した保護ガラス83としてサファイア等の結
晶材料を用いた実施例である。
【0245】実施例81 この実施例は、図86(a)、(b)に示すように、図
79(a)、(b)と同様の配置において、内視鏡対物
光学系の第1面(この場合は、透明保護板83の前面)
を内視鏡先端外装より内側へ引っ込ませた実施例であ
る。他の実施例においても、同様に内視鏡対物光学系の
第1面を内視鏡先端外装より内側へ引っ込ませる構成に
することができる。
【0246】実施例82 この実施例は、図87(a)、(b)に示すように、図
79(a)、(b)と同様の配置において、内視鏡対物
光学系の第1面(この場合は、透明保護板83の前面)
を内視鏡先端外装より外側へ出っ張らせた実施例であ
る。他の実施例においても、同様に内視鏡対物光学系の
第1面を内視鏡先端外装より外側へ出っ張らせる構成に
することができる。
【0247】実施例83 この実施例は、双眼実体顕微鏡の対物光学系による偏心
収差を補正するために本発明による偏心光学系10を配
置した実施例である。図88に、左右眼の光学系に共通
する1つの対物光学系84と、左右眼の光軸上に各々配
置された変倍光学系85、結像光学系86及び接眼光学
系87とからなり、共通の物体面88上に配置された物
体を実体観察可能な顕微鏡の光学系を示す。この実施例
においては、対物光学系84の光軸に対して左右眼の光
軸が左右にシフトして配置されていることにより発生す
る偏心収差を補正するために、対物光学系84と左右の
変倍光学系85の間に各々本発明による偏心光学系10
を配置してある。この実施例における偏心光学系10と
しては、例えば図1〜図4に示したような屈折型偏心光
学系を用いている。もちろん、反射面を有する他のタイ
プの偏心光学系を用いてもよい。
【0248】実施例84 この実施例は、図89に示すように、図88のような配
置の双眼実体顕微鏡において、対物光学系84の光軸に
対して左右眼の光軸が左右にシフトして配置されている
ことにより発生する偏心収差を補正するために、複数の
レンズ群で構成されている左右の変倍光学系85の何れ
かのレンズ群(図の場合は、3群で構成された第1レン
ズ群)を本発明による偏心光学系10で構成した実施例
である。この実施例における偏心光学系10としては、
例えば図1〜図4に示したような屈折型偏心光学系を用
いているが、もちろん反射面を有する他のタイプの偏心
光学系を用いてもよい。
【0249】実施例85 この実施例は、図90に示すように、図88のような配
置の双眼実体顕微鏡において、対物光学系84の光軸に
対して左右眼の光軸が左右にシフトして配置されている
ことにより発生する偏心収差を補正するために、左右の
結像光学系86を本発明による偏心光学系10で構成し
た実施例である。この実施例における偏心光学系10と
しては、例えば図1〜図4に示したような屈折型偏心光
学系を用いているが、もちろん反射面を有する他のタイ
プの偏心光学系を用いてもよい。
【0250】実施例86 この実施例は、図91に示すように、図88のような配
置の双眼実体顕微鏡において、対物光学系84の光軸に
対して左右眼の光軸が左右にシフトして配置されている
ことにより発生する偏心収差を補正するために、左右の
接眼光学系87を本発明による偏心光学系10で構成し
た実施例である。この実施例における偏心光学系10と
しては、例えば図1〜図4に示したような屈折型偏心光
学系を用いているが、もちろん反射面を有する他のタイ
プの偏心光学系を用いてもよい。
【0251】実施例87 この実施例は、図92に示すように、左右別々に対物光
学系89を有し、左右の光軸が共通の物体面88に対し
て斜めに傾いている双眼実体顕微鏡において、左右の対
物光学系89が物体面88に対して傾いていることによ
り生じる偏心収差を補正するために、本発明による偏心
光学系10をそれぞれの対物光学系89の物体側に配置
した実施例である。この実施例における偏心光学系10
としては、例えば図1〜図4に示したような屈折型偏心
光学系を用いている。もちろん、反射面を有する他のタ
イプの偏心光学系を用いてもよい。
【0252】実施例88 この実施例は、図93に示すように、図92のような配
置の双眼実体顕微鏡において、左右の対物光学系89が
物体面88に対して傾いていることにより生じる偏心収
差を補正するために、左右の対物光学系89の一部ある
いは全部を構成する対物レンズ90を本発明による偏心
光学系10で構成した実施例である。この実施例におけ
る偏心光学系10としては、例えば図1〜図4に示した
ような屈折型偏心光学系を用いているが、もちろん反射
面を有する他のタイプの偏心光学系を用いてもよい。
【0253】実施例89 この実施例は、図94に示すように、図92のような配
置の双眼実体顕微鏡において、左右の対物光学系89が
物体面88に対して傾いていることにより生じる偏心収
差を補正するために、左右の接眼光学系87を本発明に
よる偏心光学系10で構成した実施例である。この実施
例における偏心光学系10としては、例えば図1〜図4
に示したような屈折型偏心光学系を用いているが、もち
ろん反射面を有する他のタイプの偏心光学系を用いても
よい。
【0254】実施例90 この実施例は、接眼レンズを有する軟性内視鏡等の内視
鏡の接眼レンズ部に取り付けて内視鏡像を撮像素子上に
投影して撮像する内視鏡用カメラアダプターの光学系に
本発明による偏心光学系10を用いた実施例である。図
95に示すように、内視鏡の観察光学系91の観察側に
取り付けられるカメラアダプター92には、ペンタプリ
ズムの1面以上をパワーを有する回転非対称面として構
成された本発明による偏心光学系10と、その像面に配
置された2次元撮像素子93とが配置されている。
【0255】実施例91 この実施例は、図96に示すように、図95のような配
置の内視鏡用カメラアダプター92において、偏心光学
系10の入射側に保護ガラスの役目を果たす平行平面板
94を設けた実施例である。
【0256】実施例92 この実施例は、図97に示すように、図95のような配
置の内視鏡用カメラアダプター92において、結像性の
偏心光学系10と2次元撮像素子93の間隔を調整する
機構を設け、フォーカス調整できるようにした実施例で
ある。
【0257】実施例93 この実施例は、図98に示すように、図95のような配
置の内視鏡用カメラアダプター92において、偏心光学
系10を構成するペンタプリズムの第1反射面をハーフ
ミラー等の光路分割面95とし、2次元撮像素子93に
よる撮像と同時に、内視鏡像を直接観察可能にした実施
例である。なお、この実施例の場合、光路分割面95に
光軸及びパワー補正光学素子96を貼り付け、観察方向
を観察光学系91からカメラアダプター92に入射する
光軸と略平行にしている。
【0258】以上、本発明による偏心光学系の基本的な
実施例、面の配置に関する実施例、その各種光学素子、
光学装置への適用の実施例について説明してきたが、本
発明はこれらの実施例に限定されず種々の変形が可能で
ある。
【0259】以上の本発明の光学系は、例えば次のよう
い構成することができる。 〔1〕 光学系が偏心して配置された偏心光学系におい
て、前記光学系を構成する曲面が、その面内及び面外共
に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面を少なく
とも1面有し、偏心により発生する回転非対称な収差を
前記回転非対称面形状で補正することを特徴とする光学
系。
【0260】〔2〕 前記回転非対称面は、対称面を1
つのみ有することを特徴とする面対称自由曲面からなる
ことを特徴とする上記〔1〕記載の光学系。
【0261】〔3〕 前記回転非対称面の対称面は、光
学系の各面の偏心方向である偏心面と略同一面内に配置
されていることを特徴とする上記〔2〕記載の光学系。
【0262】〔4〕 前記回転非対称面を反射面に用い
ることを特徴とする上記〔1〕から〔3〕の何れか1項
記載の光学系。
【0263】〔5〕 前記反射面は、全反射作用又は反
射作用を有する面であることを特徴とする上記〔4〕記
載の光学系。
【0264】〔6〕 前記対称面を1面しか持たない回
転非対称面は、裏面鏡として用いられていることを特徴
とする上記〔2〕又は〔3〕記載の光学系。
【0265】〔7〕 物点中心を射出して瞳中心を通り
像中心に到達する光線を主光線とするとき、前記主光線
に対して前記回転非対称面が傾いて配置されていること
を特徴とする上記〔1〕から〔6〕の何れか1項記載の
光学系。
【0266】〔8〕 物点中心を射出して瞳中心を通り
像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内をY
軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸と
直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光学系
の入射面側から前記主光線とX方向に微少量d離れた平
行光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2つの
光線のX−Z面に投影したときのなす角のsinをN
A’X、前記平行光束の幅dを前記NA’Xで割った値
をFXとし、前記回転非対称な面の軸上主光線が当たる
部分のX方向の焦点距離FXnとするとき、 −1000<FX/FXn<1000 ・・・(1−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
〔7〕の何れか1項記載の光学系。
【0267】
〔9〕 前記FX、FXnが、 −100<FX/FXn<100 ・・・(1−2) なる条件を満足することを特徴とする上記〔8〕記載の
光学系。
【0268】〔10〕 前記FX、FXnが、 −10<FX/FXn<10 ・・・(1−3) なる条件を満足することを特徴とする上記〔8〕記載の
光学系。
【0269】〔11〕 物点中心を射出して瞳中心を通
り像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内を
Y軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸
と直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光学
系の入射面側から主光線とY方向に微少量d離れた平行
光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2つの光
線がY−Z面内でなす角のsinをNA’Y、前記平行
光束の幅dを前記NA’Yで割った値をFYとし、前記
回転非対称な面の軸上主光線が当たる部分のY方向の焦
点距離FYnとするとき、 −1000<FY/FYn<1000 ・・・(2−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
〔10〕の何れか1項記載の光学系。
【0270】〔12〕 前記FY、FYnが、 −100<FY/FYn<100 ・・・(2−2) なる条件を満足することを特徴とする上記〔11〕記載
の光学系。
【0271】〔13〕 前記FY、FYnが、 −10<FY/FYn<10 ・・・(2−3) なる条件を満足することを特徴とする上記〔11〕記載
の光学系。
【0272】〔14〕 物点中心を射出して瞳中心を通
り像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内を
Y軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y軸
と直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光学
系の入射面側から前記主光線とX方向に微少量d離れた
平行光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2つ
の光線のX−Z面に投影したときのなす角のsinをN
A’X、前記平行光束の幅dを前記NA’Xで割った値
をFXとし、また、前記光学系の入射面側から主光線と
Y方向に微少量d離れた平行光束を入射させ、光学系か
ら射出する側で前記2つの光線がX−Z面内でなす角の
sinをNA’Y、前記平行光束の幅dを前記NA’Y
で割った値をFYとするとき、 0.0 1<|FY/FX|<100 ・・・(3−1) なる条件を満足することを特徴とする上記〔1〕から
〔13〕の何れか1項記載の光学系。
【0273】〔15〕 前記FX、FYが、 0.1<|FY/FX|<10 ・・・(3−2) なる条件を満足することを特徴とする上記〔14〕記載
の光学系。
【0274】〔16〕 前記FX、FYが、 0.5<|FY/FX|<2 ・・・(3−3) なる条件を満足することを特徴とする上記〔14〕記載
の光学系。
【0275】〔17〕 前記光学系の面は第1の反射面
のみから構成され、光線は第1の反射面で反射し、第1
の反射面に入射するときと異なる方向に反射されること
を特徴とする上記〔1〕から〔16〕の何れか1項記載
の光学系。
【0276】〔18〕 前記光学系の面は第1の反射面
と第1の透過面から構成され、光線は第1の透過面から
光学系に入射し、第1の反射面で反射され、再び第1の
透過面を透過し、第1の透過面に入射するときと異なる
方向に射出することを特徴とする上記〔1〕から〔1
6〕の何れか1項記載の光学系。
【0277】〔19〕 前記光学系の面は第1の反射面
と第1の透過面と第2の透過面から構成され、光線は第
1の透過面から光学系に入射し、第1の反射面で反射さ
れ、第2の透過面を透過し、第1の透過面に入射すると
きと異なる方向に射出することを特徴とする上記〔1〕
から〔16〕の何れか1項記載の光学系。
【0278】〔20〕 前記光学系の面は第1の反射面
と第2の反射面と第1の透過面から構成され、光線は第
1の透過面から光学系に入射し、第1の反射面で反射さ
れ、第2の反射面で反射され、再び第1の透過面を透過
することを特徴とする上記〔1〕から〔16〕の何れか
1項記載の光学系。
【0279】〔21〕 前記光学系の面は第1の反射面
と第2の反射面と第1の透過面と第2の透過面から構成
され、光線は第1の透過面から光学系に入射し、第1の
反射面で反射され、第2の反射面で反射され、第2の透
過面を透過することを特徴とする上記〔1〕から〔1
6〕の何れか1項記載の光学系。
【0280】〔22〕 前記光学系の光路が光路中で交
差することを特徴とする上記〔21〕記載の光学系。
【0281】〔23〕 前記光学系の光路が光路中で交
差しないことを特徴とする上記〔21〕記載の光学系。
【0282】〔24〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔21〕記載の光学系。
【0283】〔25〕 前記光学系の第1の反射面と第
2の透過面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔21〕記載の光学系。
【0284】〔26〕 前記光学系の面は第1の反射面
と第2の反射面と第3の反射面と第1の透過面と第2の
透過面から構成され、光線は第1の透過面から光学系に
入射し、第1の反射面で反射され、第2の反射面で反射
され、第3の反射面で反射され、第2の透過面を透過
し、第1の透過面に入射するときと異なる方向に射出す
ることを特徴とする上記〔1〕から〔16〕の何れか1
項記載の光学系。
【0285】〔27〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔26〕記載の光学系。
【0286】〔28〕 前記光学系の第1の反射面と第
3の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔26〕記載の光学系。
【0287】〔29〕 前記光学系の第1の透過面と第
3の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔26〕記載の光学系。
【0288】〔30〕 前記光学系の第2の透過面と第
2の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔26〕記載の光学系。
【0289】〔31〕 前記光学系の面は少なくとも第
1の反射面と第2の反射面と第3の反射面と第4の反射
面と第1の透過面と第2の透過面から構成され、光線は
第1の透過面から光学系に入射し、第1の反射面で反射
され、第2の反射面で反射され、第3の反射面で反射さ
れ、第4の反射面で反射され、第2の透過面を透過し、
第1の透過面に入射するときと異なる方向に射出するこ
とを特徴とする上記〔1〕から〔16〕の何れか1項記
載の光学系。
【0290】〔32〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔31〕記載の光学系。
【0291】〔33〕 前記光学系の第2の透過面と第
3の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔31〕記載の光学系。
【0292】〔34〕 前記光学系の第1の反射面と第
3の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔31〕記載の光学系。
【0293】〔35〕 前記光学系の第2の反射面と第
4の反射面が同一の面形状であることを特徴とする上記
〔31〕記載の光学系。
【0294】〔36〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面と第4の反射面が同一の面形状であることを
特徴とする上記〔31〕記載の光学系。
【0295】〔37〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面、第1の反射面と第3の反射面が同一の面形
状であることを特徴とする上記〔31〕記載の光学系。
【0296】〔38〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面、第2の透過面と第3の反射面が同一の面形
状であることを特徴とする上記〔31〕記載の光学系。
【0297】〔39〕 前記光学系の第1の反射面と第
3の反射面、第2の反射面と第4の反射面が同一の面形
状であることを特徴とする上記〔31〕記載の光学系。
【0298】〔40〕 前記光学系の第2の反射面と第
4の反射面、第2の透過面と第3の反射面が同一の面形
状であることを特徴とする上記〔31〕記載の光学系。
【0299】〔41〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面と第4の反射面、第2の透過面と第3の反射
面が同一の面形状であることを特徴とする上記〔31〕
記載の光学系。
【0300】〔42〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面と第4の反射面、第1の反射面と第3の反射
面が同一の面形状であることを特徴とする上記〔31〕
記載の光学系。
【0301】〔43〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面、第2の透過面と第1の反射面と第3の反射
面が同一の面形状であることを特徴とする上記〔31〕
記載の光学系。
【0302】〔44〕 前記光学系の第2の反射面と第
4の反射面、第2の透過面と第1の反射面と第3の反射
面が同一の面形状であることを特徴とする上記〔31〕
記載の光学系。
【0303】〔45〕 前記光学系の第1の透過面と第
2の反射面と第4の反射面、第2の透過面と第1の反射
面と第3の反射面が同一の面形状であることを特徴とす
る上記〔31〕記載の光学系。
【0304】〔46〕 最初に回転非対称な面を加工し
て、その後回転対称な面を加工することにより製作され
たことを特徴とする上記〔1〕から〔45〕の何れか1
項記載の光学系。
【0305】〔47〕 少なくとも1面の回転非対称面
を加工した光学部品と他の面を加工した光学部品とを接
合して製作することを特徴とする上記〔1〕から〔4
5〕の何れか1項記載の光学系。
【0306】〔48〕 接眼光学系として構成され、折
り曲げ光路を有する光学系において、前記折り曲げ光路
を構成する反射面がパワーを持つことを特徴とする上記
〔1〕から〔47〕の何れか1項記載の光学系。
【0307】〔49〕 結像光学系として構成され、折
り曲げ光路を有する光学系において、前記折り曲げ光路
を構成する反射面がパワーを持つことを特徴とする上記
〔1〕から〔47〕の何れか1項記載の光学系。
【0308】〔50〕 上記〔49〕記載の結像光学系
と接眼光学系とよりアフォーカル光学系として構成され
ていることを特徴とする光学系。
【0309】〔51〕 前記アフォーカル光学系は、偶
数回の反射により正立像が得られることを特徴とする上
記〔50〕記載の光学系。
【0310】〔52〕 結像光学系と上記〔48〕記載
の接眼光学系とよりアフォーカル光学系として構成され
ていることを特徴とする光学系。
【0311】〔53〕 前記アフォーカル光学系は、偶
数回の反射により正立像が得られることを特徴とする上
記〔52〕記載の光学系。
【0312】〔54〕 上記〔49〕記載の結像光学系
と上記〔48〕記載の接眼光学系とよりアフォーカル光
学系として構成されていることを特徴とする光学系。
【0313】〔55〕 前記アフォーカル光学系は、偶
数回の反射により正立像が得られることを特徴とする上
記〔54〕記載の光学系。
【0314】〔56〕 カメラ光学系として構成され、
カメラ内部の光学手段として配置されていることを特徴
とする上記〔1〕から〔55〕の何れか1項記載の光学
系。
【0315】〔57〕 前記カメラ光学系をカメラの実
像式ファインダー光学系の内部に配置したことを特徴と
する上記〔56〕記載の光学系。
【0316】〔58〕 前記カメラ光学系をカメラの虚
像式ファインダー光学系の内部に配置したことを特徴と
する上記〔56〕記載の光学系。
【0317】〔59〕 前記カメラ光学系をファインダ
ー光学系の対物レンズ系の内部に配置したことを特徴と
する上記〔57〕又は〔58〕記載の光学系。
【0318】〔60〕 前記カメラ光学系をファインダ
ー光学系の接眼光学系の内部に配置したことを特徴とす
る上記〔57〕又は〔58〕記載の光学系。
【0319】〔61〕 前記カメラファインダー光学系
の対物レンズ系の物体側に少なくとも1枚の屈折力がゼ
ロでないレンズを配置し、そのレンズよりも観察側に前
記カメラ光学系を配置したことを特徴とする上記〔5
9〕記載の光学系。
【0320】〔62〕 前記カメラファインダー光学系
の対物レンズ系の物体側に前記光学系を配置し、その観
察側に少なくとも1枚の屈折力がゼロでないレンズを配
置したことを特徴とする上記〔59〕記載の光学系。
【0321】〔63〕 前記カメラファインダー光学系
の対物レンズ系が、物体側に配置された少なくとも1枚
の屈折力がゼロでないレンズと、その観察側に配置され
た前記カメラ光学系と、その観察側に配置された少なく
とも1枚の屈折力がゼロでないレンズとを有することを
特徴とする上記〔59〕記載の光学系。
【0322】〔64〕 前記カメラファインダー光学系
の対物レンズ系が、前記カメラ光学系と、全体の屈折力
がゼロより大きい正レンズ群とからなる2群にて構成さ
れていることを特徴とする上記〔59〕記載の光学系。
【0323】〔65〕 前記カメラファインダー光学系
の対物レンズ系が、前記カメラ光学系と、全体の屈折力
がゼロより小さい負レンズ群とからなる2群にて構成さ
れていることを特徴とする上記〔59〕記載の光学系。
【0324】〔66〕 前記対物レンズ系が、前記カメ
ラ光学系と前記レンズ群との群間隔を変化させることに
よって変倍をすることを特徴とする上記〔64〕又は
〔65〕記載の光学系。
【0325】〔67〕 前記対物レンズ系が、前記カメ
ラ光学系と、全体の屈折力がゼロより大きい正レンズ群
と、全体の屈折力がゼロより小さい負レンズ群とからな
る3群にて構成されていることを特徴とする上記〔5
9〕記載の光学系。
【0326】〔68〕 前記対物レンズ系が、前記カメ
ラ光学系と前記正レンズ群と前記負レンズ群との夫々の
群間隔を変化させることによって変倍をすることを特徴
とする上記〔67〕記載の光学系。
【0327】〔69〕 物体像を形成する対物レンズ系
と、前記物体像を観察する接眼光学系とを有する実像式
ファインダー光学系が、撮影情報等を表示するために前
記物体像とは別の表示像を形成するファインダー内表示
光学系を備え、そのファインダー内表示光学系には前記
カメラ光学系が配置されていることを特徴とする上記
〔56〕記載の光学系。
【0328】〔70〕 物体像を形成する対物レンズ系
と、その物体像を受光する撮像手段と、物体距離に伴っ
て変化する前記物体像の形成位置と前記撮像手段との位
置ずれを測定する測距部とを有し、前記測距部の光学手
段として前記カメラ光学系が配置されていることを特徴
とする上記〔56〕記載の光学系。
【0329】〔71〕 物体像を形成する対物レンズ系
と、その物体像を受光する撮像手段と、物体の明るさに
伴って変化する前記撮像手段への露光量の最適値を測定
する測光部とを有し、前記測光部の光学手段として前記
カメラ光学系が配置されていることを特徴とする上記
〔56〕記載の光学系。
【0330】〔72〕 物体像を形成する対物レンズ系
と、その物体像を受光する撮像手段と、撮影日時等の情
報像を表示するデート表示部と、前記デート表示部によ
り表示された情報像を前記撮像手段に結像させる情報像
形成光学系とを有し、前記情報像形成光学系として前記
カメラ光学系が配置されていることを特徴とする上記
〔56〕記載の光学系。
【0331】〔73〕 物体像を形成する対物レンズ系
と、その物体像を受光する撮像手段として設けられた銀
塩フィルムとを有し、前記対物レンズ系として前記カメ
ラ光学系が配置されていることを特徴とする上記〔5
6〕記載の光学系。
【0332】〔74〕 物体像を形成する対物レンズ系
と、その物体像を受光する撮像手段として設けられた電
子撮像装置とを有し、前記対物レンズ系として前記カメ
ラ光学系が配置されていることを特徴とする上記〔5
6〕記載の光学系。
【0333】〔75〕 前記対物レンズ系が、前記カメ
ラ光学系と、振動によって生じる手ぶれ等の像ぶれを防
止する機能を有する防振光学系とを有することを特徴と
する上記〔73〕又は〔74〕記載の光学系。
【0334】〔76〕 前記防振光学系が楔形状のプリ
ズムから構成されていることを特徴とする上記〔75〕
記載の光学系。
【0335】〔77〕 前記対物レンズ系中に配置され
た前記カメラ光学系が屈折力が変化するように構成され
ていることを特徴とする上記〔73〕又は〔74〕記載
の光学系。
【0336】〔78〕 前記カメラ光学系は、光軸に垂
直な第1の方向に屈折力が変化する回転非対称な曲面を
備えた第1偏心光学系と、光軸と第1の方向の両方に垂
直な第2の方向に屈折力が変化する回転非対称な曲面を
備えた第2偏心光学系とを有し、前記第1偏心光学系を
前記第1の方向に沿って移動させ、及び/又は、前記第
2偏心光学系を前記第2の方向に沿って移動させること
により、前記カメラ光学系の屈折力が変化するように構
成されていることを特徴とする上記〔77〕記載の光学
系。
【0337】〔79〕 コンバータレンズとして構成さ
れていることを特徴とする上記〔1〕から〔55〕の何
れか1項記載の光学系。
【0338】〔80〕 前記光学系を双眼鏡内部の光学
手段に配置したことを特徴とする上記〔1〕から〔5
5〕の何れか1項記載の光学系。
【0339】〔81〕 前記光学系を双眼鏡内部の対物
レンズ系に配置したことを特徴とする上記〔80〕記載
の光学系。
【0340】〔82〕 前記光学系を双眼鏡内部の接眼
レンズ系に配置したことを特徴とする上記〔80〕記載
の光学系。
【0341】〔83〕 前記光学系を双眼鏡内部の対物
レンズ系と接眼レンズ系の夫々に配置したことを特徴と
する上記〔80〕記載の光学系。
【0342】〔84〕 前記光学系をイメージローテー
ターの入射面、及び/又は、射出面に配置したことを特
徴とする上記〔1〕から〔55〕の何れか1項記載の光
学系。
【0343】〔85〕 前記光学系を顕微鏡内部の光学
手段に配置したことを特徴とする上記〔1〕から〔5
5〕の何れか1項記載の光学系。
【0344】〔86〕 前記光学系を顕微鏡用対物光学
系に配置したことを特徴とする上記〔85〕記載の光学
系。
【0345】〔87〕 前記光学系を顕微鏡用接眼光学
系に配置したことを特徴とする上記〔85〕記載の光学
系。
【0346】〔88〕 前記光学系を顕微鏡用中間像リ
レー光学系に配置したことを特徴とする上記〔85〕記
載の光学系。
【0347】〔89〕 前記光学系を顕微鏡用照明系に
配置したことを特徴とする上記〔85〕記載の光学系。
【0348】
〔90〕 前記光学系を顕微鏡用落射照明
系に配置したことを特徴とする上記〔89〕記載の光学
系。
【0349】〔91〕 前記光学系を顕微鏡用透過照明
系に配置したことを特徴とする上記〔89〕記載の光学
系。
【0350】〔92〕 前記光学系を顕微鏡用マルチデ
ィスカッション鏡筒に配置したことを特徴とする上記
〔85〕記載の光学系。
【0351】〔93〕 前記光学系を顕微鏡用描画装置
光学系に配置したことを特徴とする上記〔85〕記載の
光学系。
【0352】〔94〕 前記光学系を顕微鏡用オートフ
ォーカスシステムに配置したことを特徴とする上記〔8
5〕記載の光学系。
【0353】〔95〕 前記光学系を倒立型顕微鏡用投
影光学系に配置したことを特徴とする上記〔85〕記載
の光学系。
【0354】〔96〕 前記光学系を右眼用光軸と左眼
用光軸と有した双眼実体顕微鏡内部の光学手段に配置し
たことを特徴とする上記〔1〕から〔55〕の何れか1
項記載の光学系。
【0355】〔97〕 前記右眼用光軸と左眼用光軸と
にかかる対物レンズ系を有し、前記対物レンズ系により
発生する偏心収差を補正するために、前記右眼用光軸と
左眼用光軸の夫々に前記光学系を設けたことを特徴とす
る上記〔96〕記載の光学系。
【0356】〔98〕 前記光学系を変倍光学系内に設
けたことを特徴とする上記〔97〕記載の光学系。
【0357】
〔99〕 前記光学系を結像光学系内に設
けたことを特徴とする上記〔97〕記載の光学系。
【0358】〔100〕 前記光学系を接眼光学系内に
設けたことを特徴とする上記〔97〕記載の光学系。
【0359】〔101〕 前記左右の光軸がそれぞれ物
体面に対して傾斜して配置され、前記右眼用光軸に設け
られた対物レンズ系と前記左眼用光軸に設けられた対物
レンズ系とにより発生する収差を補正するために、前記
右眼用光軸と左眼用光軸の夫々に前記光学系を設けたこ
とを特徴とする上記〔96〕記載の光学系。
【0360】〔102〕 前記左右に設けられた光学系
が前記左右の光軸上で最も物体側に配置されていること
を特徴とする上記〔101〕記載の光学系。
【0361】〔103〕 前記左右に設けられた光学系
が前記左右の対物レンズ系よりも像側に配置されている
ことを特徴とする上記〔101〕記載の光学系。
【0362】〔104〕 前記光学系を内視鏡内部の光
学手段に配置したことを特徴とする上記〔1〕から〔5
5〕の何れか1項記載の光学系。
【0363】〔105〕 前記内視鏡が撮像素子を使用
した内視鏡であることを特徴とする上記〔104〕記載
の光学系。
【0364】〔106〕 前記光学系を内視鏡対物光学
系に使用したことを特徴とする上記〔104〕記載の光
学系。
【0365】〔107〕 前記光学系の物体側に保護透
明板を配置したことを特徴とする上記〔106〕記載の
光学系。
【0366】〔108〕 前記光学系の物体側の面を平
面としたことを特徴とする上記〔106〕記載の光学
系。
【0367】〔109〕 前記光学系の像側の面を平面
としたことを特徴とする上記〔106〕記載の光学系。
【0368】〔110〕 前記光学系の像側の面と撮像
素子を密着したことを特徴とする上記〔109〕記載の
光学系。
【0369】〔111〕 光学系の結像面にオプティカ
ルファイバーバンドルを光学系と別体に配置したことを
特徴とする上記〔104〕記載の光学系。
【0370】〔112〕 前記光学系の像側の面とオプ
ティカルファイバーバンドルを密着したことを特徴とす
る上記〔104〕記載の光学系。
【0371】〔113〕 光学系の物体側の面を保護用
透明板としたことを特徴とする上記〔111〕記載の光
学系。
【0372】〔114〕 前記光学系の物体側の面を平
面としたことを特徴とする上記〔111〕記載の光学
系。
【0373】〔115〕 先端部分の第1面をガラス又
はサファイア等の結晶材料で構成したことを特徴とする
上記〔104〕記載の光学系。
【0374】〔116〕 内視鏡対物光学系の第1面は
内視鏡外装部より引っ込んでいることを特徴とする上記
〔104〕記載の光学系。
【0375】〔117〕 内視鏡対物光学系の第1面は
内視鏡外装部より出っ張っていることを特徴とする上記
〔104〕記載の光学系。
【0376】〔118〕 前記光学系が内視鏡用カメラ
アダプター内部に配置され、前記光学系を介して観察像
を撮像素子に投影することを特徴とする上記〔1〕から
〔55〕の何れか1項記載の光学系。
【0377】〔119〕 前記光学系の前又は後に平面
ガラスが設けられていることを特徴とする上記〔11
8〕記載の光学系。
【0378】〔120〕 前記光学系と他の光学系又は
結像面との間隔を可変にする手段を有することを特徴と
する上記〔118〕記載の光学系。
【0379】〔121〕 前記光学系と他の光学系での
反射回数の総和が偶数回であることを特徴とする上記
〔118〕記載の光学系。
【0380】〔122〕 前記内視鏡用カメラアダプタ
ーが反射回数の総和が奇数回である光学系と電気的像反
転回路とから構成されていることを特徴とする上記〔1
18〕記載の光学系。
【0381】〔123〕 前記内視鏡用カメラアダプタ
ーが半透過反射面により光路が2つに分割されることを
特徴とする上記〔118〕記載の光学系。
【0382】〔124〕 観察者の観察光路は、観察光
学系から前記内視鏡用カメラアダプターに入射する光軸
と略平行であること特徴とする上記〔118〕記載の光
学系。
【0383】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、回転対称な透過光学系に比べて小型で、収差
の発生が少ない光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の光学系の断面図である。
【図2】本発明の実施例2の光学系の断面図である。
【図3】本発明の実施例3の光学系の断面図である。
【図4】本発明の実施例4の光学系の断面図である。
【図5】本発明の実施例5の光学系の断面図である。
【図6】本発明の実施例6における反射作用を持つ面の
構成を例示するための図である。
【図7】本発明の実施例7の光学系の断面図である。
【図8】本発明の実施例8の光学系の断面図である。
【図9】本発明の実施例9の光学系の断面図である。
【図10】本発明の実施例10の光学系の断面図であ
る。
【図11】本発明の実施例11の光学系の断面図であ
る。
【図12】本発明の実施例12の光学系の断面図であ
る。
【図13】本発明の実施例13の光学系の断面図であ
る。
【図14】本発明の実施例14の光学系の光路図であ
る。
【図15】本発明の実施例15の光学系の光路図であ
る。
【図16】本発明の実施例16の光学系の光路図であ
る。
【図17】本発明の実施例17の光学系の光路図であ
る。
【図18】本発明の実施例18の光学系の光路図であ
る。
【図19】本発明の実施例19の光学系の光路図であ
る。
【図20】本発明の実施例20の光学系の光路図であ
る。
【図21】本発明の実施例21の光学系の光路図であ
る。
【図22】本発明の実施例22の光学系の光路図であ
る。
【図23】本発明の実施例23の光学系の光路図であ
る。
【図24】本発明の実施例24の光学系の光路図であ
る。
【図25】本発明の実施例25の光学系の光路図であ
る。
【図26】本発明の実施例26の光学系の光路図であ
る。
【図27】本発明の実施例27の光学系の光路図であ
る。
【図28】本発明の実施例28の光学系の光路図であ
る。
【図29】本発明の実施例29の光学系の加工方法を説
明するための図である。
【図30】本発明の実施例30の光学系の製作方法を説
明するための図である。
【図31】本発明の光学系を接眼光学系に用いた実施例
31の光路図である。
【図32】実施例31において本発明の別の光学系を用
いた場合の光路図である。
【図33】本発明の光学系を結像光学系に用いた実施例
32の光路図である。
【図34】実施例32において本発明の別の光学系を用
いた場合の光路図である。
【図35】本発明の光学系をアフォーカル光学系に用い
た実施例33の光路図である。
【図36】本発明の別の光学系をアフォーカル光学系に
用いた実施例34の光路図である。
【図37】本発明のさらに別の光学系をアフォーカル光
学系に用いた実施例35の光路図である。
【図38】カメラの概略の構成を示す斜視図である。
【図39】本発明の光学系をカメラのファインダーの接
眼光学系に用いた実施例36の光路図である。
【図40】本発明の光学系をカメラのファインダーの対
物光学系に用いた実施例37の光路図である。
【図41】本発明の光学系をカメラのファインダーの光
学系全体に用いた実施例38の光路図である。
【図42】双眼鏡の斜視図である。
【図43】本発明の光学系を双眼鏡の接眼光学系に用い
た実施例39の光路図である。
【図44】本発明の光学系を双眼鏡の対物光学系に用い
た実施例40の光路図である。
【図45】本発明の光学系を双眼鏡の光学系全体に用い
た実施例41の光路図である。
【図46】本発明の光学系を虚像式ファインダーの光学
系に用いた実施例42の光路図である。
【図47】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例43の光路図である。
【図48】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例44の光路図である。
【図49】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例45の光路図である。
【図50】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例46の光路図である。
【図51】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例47の光路図である。
【図52】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例48の光路図である。
【図53】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例49の光路図である。
【図54】本発明の光学系をカメラ撮影光学系に用いた
実施例50の光路図である。
【図55】本発明の光学系を防振光学系に用いた実施例
51の光路図である。
【図56】本発明の光学系を屈折力可変光学系に用いた
実施例52の光路図である。
【図57】本発明の光学系をカメラのファインダー内表
示光学系に用いた実施例53の光路図である。
【図58】本発明の光学系をカメラのAF光学系に用い
た実施例54の光路図である。
【図59】本発明の光学系をカメラのAE光学系に用い
た実施例55の光路図である。
【図60】本発明の光学系をカメラのデータ写し込み光
学系に用いた実施例56の光路図である。
【図61】本発明の光学系を撮影レンズのコンバーター
レンズに用いた実施例57の光路図である。
【図62】本発明の光学系を銀塩フィルムを配置して構
成したカメラに用いた実施例58の光路図である。
【図63】本発明の光学系を撮像素子を配置して構成し
たカメラに用いた実施例59の光路図である。
【図64】本発明の光学系を観察用光学系に用いた実施
例60の光路図である。
【図65】本発明の光学系をイメージローテーターに用
いた実施例61の光路図である。
【図66】本発明の光学系を顕微鏡の対物レンズに用い
た実施例62の光路図である。
【図67】本発明の光学系を顕微鏡の接眼レンズに用い
た実施例63の光路図である。
【図68】本発明の光学系を顕微鏡のリレーレンズに用
いた実施例64の光路図である。
【図69】本発明の光学系を顕微鏡用照明光学系に用い
た実施例65の光路図である。
【図70】本発明の光学系を顕微鏡落射型照明光学系に
用いた実施例66の光路図である。
【図71】本発明の光学系を顕微鏡透過型照明光学系に
用いた実施例67の光路図である。
【図72】本発明の光学系をマルチディスカッション顕
微鏡に用いた実施例68の光路図である。
【図73】本発明の光学系を顕微鏡用描画装置に用いた
実施例69の光路図である。
【図74】本発明の光学系を自動焦点調節顕微鏡に用い
た実施例70の光路図である。
【図75】本発明の光学系を倒立型顕微鏡に用いた実施
例71の光路図である。
【図76】イメージ光ファイバー束やリレーレンズ系を
用いた内視鏡の概略の構成を示す図である。
【図77】電子内視鏡の概略の構成を示す図である。
【図78】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例72の光路図である。
【図79】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例73の光路図である。
【図80】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例74の光路図である。
【図81】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例75の光路図である。
【図82】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例76の光路図である。
【図83】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例77の光路図である。
【図84】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例78の光路図である。
【図85】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例79の光路図である。
【図86】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例81の光路図である。
【図87】本発明の光学系を内視鏡の対物光学系に用い
た実施例82の光路図である。
【図88】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例83の光路図である。
【図89】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例84の光路図である。
【図90】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例85の光路図である。
【図91】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例86の光路図である。
【図92】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例87の光路図である。
【図93】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例88の光路図である。
【図94】本発明の光学系を双眼実体顕微鏡の光学系に
用いた実施例89の光路図である。
【図95】本発明の光学系を内視鏡用カメラアダプター
に用いた実施例90の光路図である。
【図96】本発明の光学系を内視鏡用カメラアダプター
に用いた実施例91の光路図である。
【図97】本発明の光学系を内視鏡用カメラアダプター
に用いた実施例92の光路図である。
【図98】本発明の光学系を内視鏡用カメラアダプター
に用いた実施例93の光路図である。
【図99】偏心して配置された凹面鏡により発生する像
面湾曲を示す図である。
【図100】偏心して配置された凹面鏡により発生する
軸上非点収差を示す図である。
【図101】偏心して配置された凹面鏡により発生する
軸上コマ収差を示す図である。
【図102】本発明の光学系における焦点距離を説明す
るための図である。
【符号の説明】
M、M1、M2、M3、M4、M5…凹面鏡(反射面) S…光学系 A…回転非対称面 T1…第1の透過面 T2…第2の透過面 R1…第1の反射面 R2…第2の反射面 R3…第3の反射面 R4…第4の反射面 1…瞳(開口) 2…光軸 3…第1面 4…第2面 5…像面 6…第3面 7…第4面 8…第5面 10…光学系 11…透明体 12…アルミコート層 13…銀コート層 14…第1の部分 15…第2の部分 16…第3の部分 17…接眼光学系 18…結像光学系 19…ファインダー 20…撮影レンズ 21…カメラ 23…双眼鏡 24、241 、242 …レンズ系 25…正のレンズ群 26…負のレンズ群 27…接眼光学系 28…対物(結像)光学系 29…虚像式アフォーカル光学系 30、31…レンズ群 32…負レンズ群 33…正レンズ群 34、35、36…レンズ群 37…頂角可変プリズム 38…第1偏心光学系 39…第2偏心光学系 40…撮影レンズ 41…クイックリターンミラー 42…ペンタプリズム 43…接眼レンズ 44…表示部 45…AF測距部 46…AE測定部 47…写真フィルム 48…日付表示部 49…コンバーターレンズ 50…撮像素子 51…物体 52…イメージローテーター 53…対物レンズ 54…接眼レンズ 55…標本面 56…リレーレンズ 57…光源 58…反射ミラー 59…光束分割系 60…光偏向系 61…描画面 62…光偏向反射プリズム 63…焦点検出器 64…内視鏡(硬性鏡) 65…挿入部 66…カメラ 67…モニター 68…光源装置 69…先端部 70…ライトガイドケーブル 71…電子内視鏡 72…光源装置 73…ビデオプロセッサ 74…モニター 75…VTRデッキ 76…ビデオディスク 77…ビデオプリンタ 78…挿入部 79…先端部 80…保護ガラスを兼用するレンズ 81…2次元撮像素子 82…オプチカルファイバー 83…透明保護板 84…対物光学系 85…変倍光学系 86…結像光学系 87…接眼光学系 88…物体面 89…対物光学系 91…内視鏡の観察光学系 92…カメラアダプター 93…2次元撮像素子 94…平行平面板 95…光路分割面 96…光軸及びパワー補正光学素子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系が偏心して配置された偏心光学系
    であり、前記光学系を構成する曲面が、その面内及び面
    外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面を少
    なくとも1面有し、かつ、 偏心により発生する回転非対称な収差を前記回転非対称
    面形状で補正するために、物点中心を射出して瞳中心を
    通り像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内
    をY軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y
    軸と直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光
    学系の入射面側から前記主光線とX方向に微少量d離れ
    た平行光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2
    つの光線のX−Z面に投影したときのなす角のsinを
    NA’X、前記平行光束の幅dを前記NA’Xで割った
    値をFXとし、前記回転非対称な面の軸上主光線が当た
    る部分のX方向の焦点距離FXnとするとき、 −1000<FX/FXn<1000 ・・・(1−1) なる条件を満足することを特徴とする光学系。
  2. 【請求項2】 光学系が偏心して配置された偏心光学系
    であり、前記光学系を構成する曲面が、その面内及び面
    外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面を少
    なくとも1面有し、かつ、 偏心により発生する回転非対称な収差を前記回転非対称
    面形状で補正するために、物点中心を射出して瞳中心を
    通り像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内
    をY軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y
    軸と直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光
    学系の入射面側から主光線とY方向に微少量d離れた平
    行光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2つの
    光線がY−Z面内でなす角のsinをNA’Y、前記平
    行光束の幅dを前記NA’Yで割った値をFYとし、前
    記回転非対称な面の軸上主光線が当たる部分のY方向の
    焦点距離FYnとするとき、 −1000<FY/FYn<1000 ・・・(2−1) なる条件を満足することを特徴とする光学系。
  3. 【請求項3】 光学系が偏心して配置された偏心光学系
    であり、前記光学系を構成する曲面が、その面内及び面
    外共に回転対称軸を有しない回転非対称面形状の面を少
    なくとも1面有し、かつ、 偏心により発生する回転非対称な収差を前記回転非対称
    面形状で補正するために、物点中心を射出して瞳中心を
    通り像中心に到達する光線を主光線とし、面の偏心面内
    をY軸方向、これと直交する方向をX軸方向、X軸、Y
    軸と直交座標系を構成する軸をZ軸とするとき、前記光
    学系の入射面側から前記主光線とX方向に微少量d離れ
    た平行光束を入射させ、光学系から射出する側で前記2
    つの光線のX−Z面に投影したときのなす角のsinを
    NA’X、前記平行光束の幅dを前記NA’Xで割った
    値をFXとし、また、前記光学系の入射面側から主光線
    とY方向に微少量d離れた平行光束を入射させ、光学系
    から射出する側で前記2つの光線がY−Z面内でなす角
    のsinをNA’Y、前記平行光束の幅dを前記NA’
    Yで割った値をFYとするとき、 0.0 1<|FY/FX|<100 ・・・(3−1) なる条件を満足することを特徴とする光学系。
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