JPH0451001A - 光学部品の反射防止膜 - Google Patents
光学部品の反射防止膜Info
- Publication number
- JPH0451001A JPH0451001A JP2160484A JP16048490A JPH0451001A JP H0451001 A JPH0451001 A JP H0451001A JP 2160484 A JP2160484 A JP 2160484A JP 16048490 A JP16048490 A JP 16048490A JP H0451001 A JPH0451001 A JP H0451001A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- refractive index
- substrate
- range
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims abstract description 38
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims abstract description 52
- 230000000694 effects Effects 0.000 claims abstract description 19
- 239000005304 optical glass Substances 0.000 claims abstract description 12
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 17
- 238000000576 coating method Methods 0.000 claims description 12
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 claims description 7
- 239000010408 film Substances 0.000 abstract description 67
- 239000012788 optical film Substances 0.000 abstract description 10
- 230000007423 decrease Effects 0.000 abstract description 7
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 102
- GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N Titan oxide Chemical compound O=[Ti]=O GWEVSGVZZGPLCZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 34
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 description 9
- 230000003595 spectral effect Effects 0.000 description 6
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 4
- 238000007738 vacuum evaporation Methods 0.000 description 4
- 230000003667 anti-reflective effect Effects 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 230000001747 exhibiting effect Effects 0.000 description 3
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 3
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 2
- 239000002356 single layer Substances 0.000 description 2
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 1
- 239000004973 liquid crystal related substance Substances 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 230000002250 progressing effect Effects 0.000 description 1
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 1
- OGIDPMRJRNCKJF-UHFFFAOYSA-N titanium oxide Inorganic materials [Ti]=O OGIDPMRJRNCKJF-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明け、媒質から45°の角度で入射する様な光に対
して有利に使用される光学部品に施される反射防止膜に
関するものである。
して有利に使用される光学部品に施される反射防止膜に
関するものである。
[従来技術]
レンズ、反射鏡などの光学用品の表面には反射防止膜が
備えられていることが多いが、そのような反射防止膜を
必要とする理由としては、主として次の二つの理由が挙
げられる。一つの理由は、構成される光学部品が多くな
ると、その為に生しる表面の反射損失により、得られる
透過光が減少する傾向があり、その透過光の減少を防止
するためである。他の主な理由は、構成される光学部品
からの反射像が他の部品に悪影響を及ぼす場合があり、
その反射像の形成を防止する為である。
備えられていることが多いが、そのような反射防止膜を
必要とする理由としては、主として次の二つの理由が挙
げられる。一つの理由は、構成される光学部品が多くな
ると、その為に生しる表面の反射損失により、得られる
透過光が減少する傾向があり、その透過光の減少を防止
するためである。他の主な理由は、構成される光学部品
からの反射像が他の部品に悪影響を及ぼす場合があり、
その反射像の形成を防止する為である。
上記のような理由により、光学部品には従来より、単層
あるいは多層の反射防止膜をコートすることが知られて
いる。ただし、実際には単層反射防止膜は低反射波長域
が狭く、残留反射率が大きいという欠点がある。これに
対して、多層反射防止膜は、膜の材料の選択、膜厚の調
整などの手段により、例えば可視領域(400nm〜7
00nm)の広い範囲にわたって反射防止効果を持たせ
たものなどが得られるため、今日では一般的に利用され
ている。そして、多層反射防止膜としては、800nm
、さらには900nmの近赤外領域まで反射防止効果を
持たせたものなどが開発され、さらに広帯域化が進めら
れている。
あるいは多層の反射防止膜をコートすることが知られて
いる。ただし、実際には単層反射防止膜は低反射波長域
が狭く、残留反射率が大きいという欠点がある。これに
対して、多層反射防止膜は、膜の材料の選択、膜厚の調
整などの手段により、例えば可視領域(400nm〜7
00nm)の広い範囲にわたって反射防止効果を持たせ
たものなどが得られるため、今日では一般的に利用され
ている。そして、多層反射防止膜としては、800nm
、さらには900nmの近赤外領域まで反射防止効果を
持たせたものなどが開発され、さらに広帯域化が進めら
れている。
ところで、従来のレンズ、反射鏡などの光学用品の大多
数では、光が、その表面に垂直もしくは略垂直に入射す
るため、それらの光学用品に設けられる多層反射膜は、
表面に垂直に入射する光に対して良好な反射防止効果を
示すように調製されていた。
数では、光が、その表面に垂直もしくは略垂直に入射す
るため、それらの光学用品に設けられる多層反射膜は、
表面に垂直に入射する光に対して良好な反射防止効果を
示すように調製されていた。
方、入射光が光学部品に対して垂直ではなく、例えば媒
質から45°の角度で入射する光学系も利用されており
、そのような光学系の光学部品(反射ミラー等)には、
ガラス基板上にビームスプリッタ−膜またはダイクロイ
ック膜と、その反対側に多層反射防止膜が設けられたも
のが知られている。最近、これらの斜入射を利用する光
学系の光学部品が、たとえば液晶ビジョンと呼ばれる投
写型デイスプレィに採用されてきており、その際用いら
れる多層反射防止膜に対しても、反射防止効果の広帯域
化が望まれている。
質から45°の角度で入射する光学系も利用されており
、そのような光学系の光学部品(反射ミラー等)には、
ガラス基板上にビームスプリッタ−膜またはダイクロイ
ック膜と、その反対側に多層反射防止膜が設けられたも
のが知られている。最近、これらの斜入射を利用する光
学系の光学部品が、たとえば液晶ビジョンと呼ばれる投
写型デイスプレィに採用されてきており、その際用いら
れる多層反射防止膜に対しても、反射防止効果の広帯域
化が望まれている。
[発明が解決しようとする問題点]
これまでに提案されている反射防止膜は、空気などの媒
質から垂直に入側する光に対する光反射特性を考慮して
設計されており、斜入射、特に媒質から45°の角度で
入射する様な光に対して広い波長領域にわたって平坦で
低反射率である反射防止膜は知られていない。しかし、
斜入射での基板表面の反射損失は垂直入射のそれと比べ
大きくなり、光学部品を多数使用する場合には特に、透
過光がより多く減少するとの問題がある。
質から垂直に入側する光に対する光反射特性を考慮して
設計されており、斜入射、特に媒質から45°の角度で
入射する様な光に対して広い波長領域にわたって平坦で
低反射率である反射防止膜は知られていない。しかし、
斜入射での基板表面の反射損失は垂直入射のそれと比べ
大きくなり、光学部品を多数使用する場合には特に、透
過光がより多く減少するとの問題がある。
そこで本発明の目的は、入射光に対して斜め、特に45
°の角度で使用される光学部品に悪影響を及ぼすフレア
や光の純度の低下、さらには光学部品の表面での反射損
失による透過光の減少という問題点を、広い波長領域に
わたって防止することが可能となる光学部品の反射防止
膜を提供する事である。
°の角度で使用される光学部品に悪影響を及ぼすフレア
や光の純度の低下、さらには光学部品の表面での反射損
失による透過光の減少という問題点を、広い波長領域に
わたって防止することが可能となる光学部品の反射防止
膜を提供する事である。
[問題を解決する手段]
本発明が提供する上記問題点を解決する反射防止膜は、
下記のような、7層膜、9層膜、あるいは11層膜から
なる多層膜である。
下記のような、7層膜、9層膜、あるいは11層膜から
なる多層膜である。
(i)7層膜型
d線に対する屈折率(nd)が1.50〜1.54の範
囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側から45
°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示す多層
膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向つて、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
と名付ける7層膜からなり、偶数層が、基板の屈折率よ
り高くかつ2.20〜2,45の範囲にある屈折率を有
する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をnl、そして第i層の光学的膜厚をn
i nd (iは1〜7の整数)とする時、各層の光学
的膜厚が以下の条件: 0.29012λo < n r d + < 0.3
0806λ。
囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側から45
°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示す多層
膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向つて、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
と名付ける7層膜からなり、偶数層が、基板の屈折率よ
り高くかつ2.20〜2,45の範囲にある屈折率を有
する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をnl、そして第i層の光学的膜厚をn
i nd (iは1〜7の整数)とする時、各層の光学
的膜厚が以下の条件: 0.29012λo < n r d + < 0.3
0806λ。
0、16820λo < n 2d 2< 0.185
90λ。
90λ。
0.01805λo <n3d3< 0.02441λ
。
。
0.32446λ、 < n4d4< 0.35150
λ。
λ。
0、10049λ0<n5d5< 0.10887λ。
0.06516λ。< ns d6< 0.07496
λ。
λ。
0.57885λo < n 7 d 7 < 0.6
6599λ。
6599λ。
但し、λ0;設計主波長
を満足する反射防止膜。
(2)9層膜型
d線に対する屈折率(nd)が1.50〜1.54の範
囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側から45
°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示す多層
膜からなる゛反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
、第8層、第9層と名付ける9層膜からなり、 偶数層が、基板の屈折率より高くかつ2.20〜2.4
5の範囲にある屈折率を有する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をnl、そして第i層の光学的膜厚をn
、n、(iは1〜9の整数)とする時、各層の光学的膜
厚が以下の条件: 0.29600λ、 <n、 d、 < 0.3080
0λ。
囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側から45
°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示す多層
膜からなる゛反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
、第8層、第9層と名付ける9層膜からなり、 偶数層が、基板の屈折率より高くかつ2.20〜2.4
5の範囲にある屈折率を有する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をnl、そして第i層の光学的膜厚をn
、n、(iは1〜9の整数)とする時、各層の光学的膜
厚が以下の条件: 0.29600λ、 <n、 d、 < 0.3080
0λ。
0.16100λo < n 2 d 2 < 0.1
7700λ。
7700λ。
0.02050え0<n3d3< 0.0277Qλ。
0.33300λo < n a d < < 0.3
6100λ。
6100λ。
0.10200λo < n s d s < 0.1
1000λ。
1000λ。
0.07440λo < n 6 d a < 0.0
8060λ00.26200λo < n y d t
< 0.29600λ。
8060λ00.26200λo < n y d t
< 0.29600λ。
0.00674λo < n a d s < 0.0
1250λ。
1250λ。
0.20600λ0<n9a、 < 0.03100λ
。
。
但し、λ。;設計主波長
を満足する反射防止膜。
(3)11層膜型
d線に対する屈折率(nd)が1.50〜1.54の範
囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側から45
°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示す多層
膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基数側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
、第8層、第9層、第10層、第11層と名付ける11
層膜からなり、 偶数層が、基板の屈折率より高くかつ2.20〜2.4
5の範囲にある屈折率を有する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をnl、そして第i層の光学的膜厚をn
+nd (iは1〜11の整数)とする時、各層の光学
的膜厚が以下の条件: 0.2940λ。< n ld 、 <0.3060λ
00.1540λo < n 2 d 2 < 0.1
700λ。
囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側から45
°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示す多層
膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基数側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
、第8層、第9層、第10層、第11層と名付ける11
層膜からなり、 偶数層が、基板の屈折率より高くかつ2.20〜2.4
5の範囲にある屈折率を有する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をnl、そして第i層の光学的膜厚をn
+nd (iは1〜11の整数)とする時、各層の光学
的膜厚が以下の条件: 0.2940λ。< n ld 、 <0.3060λ
00.1540λo < n 2 d 2 < 0.1
700λ。
0.0166λo< n3 ds <0.0248λ。
0.3540λ。< n 4d 4< 0.3920λ
。
。
0.0923λo < n s d s < 0.10
20λ。
20λ。
0.0864λ。< n 6d 6< 0.0954λ
00.1490え0<n、 d、 <0.1830λ。
00.1490え0<n、 d、 <0.1830λ。
0.0107λo < n a d a < 0.01
61λ00.0242λo < n 9d s < 0
.0725λ。
61λ00.0242λo < n 9d s < 0
.0725λ。
o、oiooλ(、< n 、od 、、< 0.01
86λ。
86λ。
0.0279え、 < n 、、d 、、<0.083
6λ。
6λ。
但し、λ。;設計主波長
を満足する反射防止膜。
・なお、上記の奇数層を構成する屈折率1.40〜1.
48の範囲にある低屈折率物質の例としては、5i02
、およびS i O,を主成分とし上記範囲の屈折率を
示す物質を挙げることができる。
48の範囲にある低屈折率物質の例としては、5i02
、およびS i O,を主成分とし上記範囲の屈折率を
示す物質を挙げることができる。
また、上記の偶数層を構成する屈折率2.20〜2.4
5の範囲にある高屈折率物質の例としては、TiO2、
およびTiO2を主成分とし上記範囲の屈折率を示す物
質を挙げることができる。
5の範囲にある高屈折率物質の例としては、TiO2、
およびTiO2を主成分とし上記範囲の屈折率を示す物
質を挙げることができる。
本発明の反射防止膜は、上記の高屈折率物質と低屈折率
物質とを、たとえば、真空蒸着法のような公知の薄膜形
成技術を利用して、それぞれの光学的膜厚が上記の範囲
を満足するように、交互に基板の上に蒸着積層すること
により形成することができる。基板としては、通常、ガ
ラスが利用される。
物質とを、たとえば、真空蒸着法のような公知の薄膜形
成技術を利用して、それぞれの光学的膜厚が上記の範囲
を満足するように、交互に基板の上に蒸着積層すること
により形成することができる。基板としては、通常、ガ
ラスが利用される。
本発明の反射防止膜の使用形態および作用効果の例を第
1図により説明する。
1図により説明する。
第1図は、基板1、ビームスプリッタ−膜または赤反射
ダイクロイック膜2および本発明に従う反射防止膜7と
からなる光学部品の例を示す。入射光3は、基板1に4
5°の角度にて斜めに入射する。この入射光3は、ビー
ムスプリッタ−膜2により、反射光(表面反射光)4と
透過光5とに分離される。この透過光5の一部は、基板
1の裏面で反射され、裏面反射光6として、裏側から再
度ビームスプリッタ−膜2を通過し、表面反射光4と一
緒に(すなわち、合成されて)出てゆく。
ダイクロイック膜2および本発明に従う反射防止膜7と
からなる光学部品の例を示す。入射光3は、基板1に4
5°の角度にて斜めに入射する。この入射光3は、ビー
ムスプリッタ−膜2により、反射光(表面反射光)4と
透過光5とに分離される。この透過光5の一部は、基板
1の裏面で反射され、裏面反射光6として、裏側から再
度ビームスプリッタ−膜2を通過し、表面反射光4と一
緒に(すなわち、合成されて)出てゆく。
この結果、得られる反射光は、フレキや二重像を形成し
やすくなる。このようなフレキや二重像を形成に起因す
る反射光の純度の低下を防止するため基板1の裏面に反
射防止膜7が設けられる。
やすくなる。このようなフレキや二重像を形成に起因す
る反射光の純度の低下を防止するため基板1の裏面に反
射防止膜7が設けられる。
また、第1図で、2が赤反射ダイクロイック膜である場
合には、基板lに斜メに入射した光3は、赤反射タイク
ロイック膜2により、赤色を示す反射光(表面反射光)
4と、シアンの透過光5に分離される。この透過光5の
一部は、基板1の裏面で反射され、裏面反射光6として
、裏側から再度赤反射ダイクロイック膜2を通過し、表
面反射光4と一緒に合成されて出てゆく。この結果、赤
色の表面反射光4の純度の低下が発生する。このような
反射光の純度の低下を防止するため基板1の裏面に反射
防止膜7が設けられる。
合には、基板lに斜メに入射した光3は、赤反射タイク
ロイック膜2により、赤色を示す反射光(表面反射光)
4と、シアンの透過光5に分離される。この透過光5の
一部は、基板1の裏面で反射され、裏面反射光6として
、裏側から再度赤反射ダイクロイック膜2を通過し、表
面反射光4と一緒に合成されて出てゆく。この結果、赤
色の表面反射光4の純度の低下が発生する。このような
反射光の純度の低下を防止するため基板1の裏面に反射
防止膜7が設けられる。
なお、本発明の反射防止膜は、一般に上記のように基板
の裏側のみに設けられる。また、ビームスプリッタ−膜
または赤反射ダイクロイックを設けず、基板表裏の両面
に設けてもよい。このような基板両面に設けた光学系部
品としてはコンペンセーターを挙げることができる。さ
らに、本発明の反射防止膜はレンズ用に使用することも
できる。
の裏側のみに設けられる。また、ビームスプリッタ−膜
または赤反射ダイクロイックを設けず、基板表裏の両面
に設けてもよい。このような基板両面に設けた光学系部
品としてはコンペンセーターを挙げることができる。さ
らに、本発明の反射防止膜はレンズ用に使用することも
できる。
[発明の作用効果]
本発明に従う反射防止膜は、後述の実施例から明らかな
ように、特に基、板に45°の角度にて斜めに入射する
光に対して、広い波長帯域にて優れた反射防止効果を示
す。本発明の反射防止膜を備えた光学製品は、従来のよ
うに、膜表面に垂直に光が入射する場合に光反射防止膜
としても有効であるが、特に、本発明の反射防止膜を、
基板に対して45°の角度にて斜めに入射する光を利用
する光学部品の表面に付設した場合には、従来より知ら
れている各種の多層反射防止膜に比較して、広い波長帯
域において顕著に優れた反射防止効果を示し、この結果
、基板の裏面にて反射する裏面反射光によるフレアの発
生、二重像の形成、色の濁り、などの好ましくない現象
の顕著な減少が実現する。
ように、特に基、板に45°の角度にて斜めに入射する
光に対して、広い波長帯域にて優れた反射防止効果を示
す。本発明の反射防止膜を備えた光学製品は、従来のよ
うに、膜表面に垂直に光が入射する場合に光反射防止膜
としても有効であるが、特に、本発明の反射防止膜を、
基板に対して45°の角度にて斜めに入射する光を利用
する光学部品の表面に付設した場合には、従来より知ら
れている各種の多層反射防止膜に比較して、広い波長帯
域において顕著に優れた反射防止効果を示し、この結果
、基板の裏面にて反射する裏面反射光によるフレアの発
生、二重像の形成、色の濁り、などの好ましくない現象
の顕著な減少が実現する。
[実施例]
(i)7層膜型
光学ガラス基板に、奇数層に5in2を用い、偶数層に
TiO2を用いた多層反射防止膜を、第2図に模式的に
示すような7層構成にて、そしてそれぞれが第1表記載
の光学的膜厚となるように真空蒸着により形成する。
TiO2を用いた多層反射防止膜を、第2図に模式的に
示すような7層構成にて、そしてそれぞれが第1表記載
の光学的膜厚となるように真空蒸着により形成する。
第1層
第2層
第3層
第4層
第5層
第6層
第7層
基板
物質
in2
TiO2
in2
TiO2
in2
1e2
SiO□
ガラス
第1表
屈折率
光学的膜厚 光学的膜厚
(nd/λo) nd (nm)
l、46
2.34
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
1.52
0.29909
0.17705
0.02123
0.33798
0.10468
0.07006
0.62242
159.20
94.24
11.30
179.90
55.72
37.29
331.30
第3図は、上記の7層型の多層反射防止膜の、入射角4
5°での分光反射率特性を示すスペクトルである。この
スペクトルから、上記7層型の多層反射防止膜は、入射
角45°の入射光に対して400nmから700nmま
で広帯域で、非常に平坦な反射防止効果を示す事がわか
る。
5°での分光反射率特性を示すスペクトルである。この
スペクトルから、上記7層型の多層反射防止膜は、入射
角45°の入射光に対して400nmから700nmま
で広帯域で、非常に平坦な反射防止効果を示す事がわか
る。
(2)9層膜型
光学ガラス基板に、奇数層に5in2を用い、偶数層に
TiO2を用いた多層反射防止膜を、第4図に模式的に
示すような9層構成にて、そしてそれぞれが第2表記載
の光学的膜厚となるように真空蒸着により形成する。
TiO2を用いた多層反射防止膜を、第4図に模式的に
示すような9層構成にて、そしてそれぞれが第2表記載
の光学的膜厚となるように真空蒸着により形成する。
以下余白
λ。
= 532.28nm
第1層
第2層
第3層
第4層
第5層
第6層
第7層
第8層
第9層
基板
物質
SiO□
TiO2
in2
TiO2
in2
TiO2
in2
TiO2
in2
ガラス
第2表
屈折率
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
1.52
光学的膜厚 光字的膜厚
(nd/λo) nd (nm)
0.30200
0.16900
0.02410
0.34700
0.10600
0.07750
0.27900
0.00963
0.25800
158.4
88.6
12.6
182.0
55.6
40.7
146.3
5.1
135.3
第5図は、上記の9層型の多層反射防止膜の、入射角4
5°での分光反射率特性を示すスペクトルである。この
スペクトルから、上記9層型の多層反射防止膜は、入射
角45°の入射光に対して400nrnから700nm
まで広帯域で、非常に平坦な反射防止効果を示す事がわ
かる。
5°での分光反射率特性を示すスペクトルである。この
スペクトルから、上記9層型の多層反射防止膜は、入射
角45°の入射光に対して400nrnから700nm
まで広帯域で、非常に平坦な反射防止効果を示す事がわ
かる。
(3)11層膜型
光学ガラス基板に、奇数層に5102を用い、偶数層に
TiO2を用いた多層反射防止膜を、第6図に模式的に
示すような11層構成にて、そしてそれぞれが第3表記
載の光学的膜厚となるように真空蒸着により形成する。
TiO2を用いた多層反射防止膜を、第6図に模式的に
示すような11層構成にて、そしてそれぞれが第3表記
載の光学的膜厚となるように真空蒸着により形成する。
以下余白
λ0
= 524.54r+m
第1層
第2層
第3層
第4層
第5層
第6層
第7層
第8層
第9層
第10層
第11層
基板
物質
TiO2
TiO2
TiO2
TiO2
in2
TiO2
TiO2
1n2
TiO□
SiO□
カラス
第3表
屈折率
光学的膜厚 光学的膜厚
(nd/λo) nd (nm)
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
2.34
1.46
1.52
0.3000
0.1620
0.0207
0.3730
0.0972
0.0909
0.1660
0.0134
0.0483
0.0143
0.0557
154.7
83.6
IO67
192,4
50,1
46,9
85,6
B、9
24.9
7.4
28.7
第7図は、上記の11層型の多層反射防止膜の、入射角
45°ての分光反射率特性を示すスペクトルである。こ
のスペクトルから、上記11層型の多層反射防止膜は、
入射角45°の入射光に対して400nmから700n
mまで広帯域で、非常に平坦な反射防止効果を示す事が
わかる。
45°ての分光反射率特性を示すスペクトルである。こ
のスペクトルから、上記11層型の多層反射防止膜は、
入射角45°の入射光に対して400nmから700n
mまで広帯域で、非常に平坦な反射防止効果を示す事が
わかる。
第1図は、本発明の反射防止膜の使用の態様および作用
を示す模式図である。 第2図は、本発明の7層型の反射防止膜の構成図であり
、第3図はその反射防止膜の代表的な分光反射率特性を
示すスペクトルである。 第4図は、本発明の9層型の反射防止膜の構成図であり
、第5図はその反射防止膜の代表的な分光反射率特性を
示すスペクトルである。 第6図は、本発明の11層型の反射防止膜の構成図であ
り、第7図はその反射防止膜の代表的な分光反射率特性
を示すスペクトルである。 λ。 515.76r+m に 基板 2 : ビームスブリ ツタ−膜または赤反射タイク ロイツク膜 二人射光 :反射光 (表面反射光) :透過光 :裏面反射光 7 : 反射防止膜
を示す模式図である。 第2図は、本発明の7層型の反射防止膜の構成図であり
、第3図はその反射防止膜の代表的な分光反射率特性を
示すスペクトルである。 第4図は、本発明の9層型の反射防止膜の構成図であり
、第5図はその反射防止膜の代表的な分光反射率特性を
示すスペクトルである。 第6図は、本発明の11層型の反射防止膜の構成図であ
り、第7図はその反射防止膜の代表的な分光反射率特性
を示すスペクトルである。 λ。 515.76r+m に 基板 2 : ビームスブリ ツタ−膜または赤反射タイク ロイツク膜 二人射光 :反射光 (表面反射光) :透過光 :裏面反射光 7 : 反射防止膜
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1。d線に対する屈折率(n_d)が1.50〜1.5
4の範囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側か
ら45°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示
す多層膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
と名付ける7層膜からなり、偶数層が、基板の屈折率よ
り高くかつ2.20〜2.45の範囲にある屈折率を有
する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をn_i、そして第i層の光学的膜厚を
n_in_d(iは1〜7の整数)とする時、各層の光
学的膜厚が以下の条件: 0.29012λ_0<n_1d_1<0.30806
λ_00.16820λ_0<n_2d_2<0.18
590λ_00.01805λ_0<n_3d_3<0
.02441λ_00.32446λ_0<n_4d_
4<0.35150λ_00.10049λ_0<n_
5d_5<0.10887λ_00.06516λ_0
<n_6d_6<0.07496λ_00.57885
λ_0<n_7d_7<0.66599λ_0但し、λ
_0;設計主波長 を満足する反射防止膜。 2。d線に対する屈折率(n_d)が1.50〜1.5
4の範囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒質側か
ら45°の角度で入射する光に対して反射防止効果を示
す多層膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
、第8層、第9層と名付ける9層膜からなり、 偶数層が、基板の屈折率より高くかつ2.20〜2.4
5の範囲にある屈折率を有する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をn_i、そして第i層の光学的膜厚を
n_in_d(iは1〜9の整数)とする時、各層の光
学的膜厚が以下の条件: 0.29600λ_0<n_1d_1<0.30800
λ_00.16100λ_0<n_2d_2<0.17
700λ_00.02050λ_0<n_3d_3<0
.02770λ_00.33300λ_0<n_4d_
4<0.36100λ_00.10200λ_0<n_
5d_5<0.11000λ_00.07440λ_0
<n_6d_6<0.08060λ_00.26200
λ_0<n_7d_7<0.29600λ_00.00
674λ_0<n_8d_8<0.01250λ_00
.20600λ_0<n_9d_9<0.03100λ
_0但し、λ_0;設計主波長 を満足する反射防止膜。 1.54の範囲にある光学ガラス基板上に形成され、媒
質側から45°の角度で入射する光に対して反射防止効
果を示す多層膜からなる反射防止膜であって、 その多層膜が、媒質側から基板側に向って、順に、第1
層、第2層、第3層、第4層、第5層、第6層、第7層
、第8層、第9層、第10層、第11層と名付ける11
層膜からなり、 偶数層が、基板の屈折率より高くかつ2.20〜2.4
5の範囲にある屈折率を有する高屈折率物質からなり、 奇数層が、基板の屈折率より低くかつ1.40〜1.4
8の範囲にある屈折率を有する低屈折率物質からなり、
そして 第i層の屈折率をn_i、そして第i層の光学的膜厚を
n_in_d(iは1〜11の整数)とする時、各層の
光学的膜厚が以下の条件: 0.2940λ_0<n_1d_1<0.3060λ_
00.1540λ_0<n_2d_2<0.1700λ
_00.0166λ_0<n_3d_3<0.0248
λ_00.3540λ_0<n_4d_4<0.392
0λ_00.0923λ_0<n_5d_5<0.10
20λ_00.0864λ_0<n_6d_6<0.0
954λ_00.1490λ_0<n_7d_7<0.
1830λ_00.0107λ_0<n_8d_8<0
.0161λ_00.0242λ_0<n_9d_9<
0.0725λ_00.0100λ_0<n_1_0d
_1_0<0.0186λ_00.0279λ_0<n
_1_1d_1_1<0.0836λ_0但し、λ_0
;設計主波長 を満足する反射防止膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2160484A JP2835535B2 (ja) | 1990-06-18 | 1990-06-18 | 光学部品の反射防止膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2160484A JP2835535B2 (ja) | 1990-06-18 | 1990-06-18 | 光学部品の反射防止膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0451001A true JPH0451001A (ja) | 1992-02-19 |
JP2835535B2 JP2835535B2 (ja) | 1998-12-14 |
Family
ID=15715944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2160484A Expired - Lifetime JP2835535B2 (ja) | 1990-06-18 | 1990-06-18 | 光学部品の反射防止膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2835535B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002267803A (ja) * | 2001-03-12 | 2002-09-18 | Olympus Optical Co Ltd | 反射防止膜及び光学部品 |
JP2011008280A (ja) * | 2010-08-17 | 2011-01-13 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 反射防止膜 |
CN105268110A (zh) * | 2014-06-19 | 2016-01-27 | 昆山科技大学 | 黄疸光疗装置 |
CN106946470A (zh) * | 2017-04-26 | 2017-07-14 | 福建福光光电科技有限公司 | 一种耐腐蚀高增透的日夜两视光学玻璃薄膜 |
JP2021104522A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 株式会社キーエンス | レーザ加工装置 |
-
1990
- 1990-06-18 JP JP2160484A patent/JP2835535B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002267803A (ja) * | 2001-03-12 | 2002-09-18 | Olympus Optical Co Ltd | 反射防止膜及び光学部品 |
JP2011008280A (ja) * | 2010-08-17 | 2011-01-13 | Nippon Electric Glass Co Ltd | 反射防止膜 |
CN105268110A (zh) * | 2014-06-19 | 2016-01-27 | 昆山科技大学 | 黄疸光疗装置 |
CN105268110B (zh) * | 2014-06-19 | 2018-03-13 | 昆山科技大学 | 黄疸光疗装置 |
CN106946470A (zh) * | 2017-04-26 | 2017-07-14 | 福建福光光电科技有限公司 | 一种耐腐蚀高增透的日夜两视光学玻璃薄膜 |
JP2021104522A (ja) * | 2019-12-26 | 2021-07-26 | 株式会社キーエンス | レーザ加工装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2835535B2 (ja) | 1998-12-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5850309A (en) | Mirror for high-intensity ultraviolet light beam | |
TWI404979B (zh) | 介電質多層膜濾光器 | |
US20080013178A1 (en) | Dielectric multilayer filter | |
TW201319632A (zh) | 近紅外線截止濾波器 | |
JP2007171735A (ja) | 広帯域反射防止膜 | |
JPH0593811A (ja) | 光吸収膜 | |
CN112965153B (zh) | 一种基于合色全内反保偏棱镜模组装置 | |
JPH0451001A (ja) | 光学部品の反射防止膜 | |
JPH11101913A (ja) | 光学素子 | |
JP2001100002A (ja) | 反射防止膜及びそれを用いた光学部材 | |
JPH10253802A (ja) | 反射防止膜 | |
JP2000347002A5 (ja) | ||
WO2022052268A1 (zh) | 镜片以及镜头组件 | |
JPH10153705A (ja) | ダイクロイックミラー | |
JP3550894B2 (ja) | 反射防止膜 | |
JPS5811901A (ja) | 多層膜半透鏡 | |
EP2520955A1 (en) | Plate-type broadband depolarizing beam splitter | |
JPS6028603A (ja) | プリズム式ビ−ムスプリツタ | |
JP3531444B2 (ja) | プリズム式ビームスプリッタ | |
JPH09265005A (ja) | エキシマレーザー用ミラー | |
JPS6356605A (ja) | ハ−フミラ− | |
JPH06250001A (ja) | 多層反射防止膜およびそれが施された光学系 | |
JP2725043B2 (ja) | 広帯域ハーフミラー | |
JPS62187802A (ja) | ビ−ムスプリツタ− | |
JP3113376B2 (ja) | 多層反射防止膜 |