JP3585548B2 - ラジエータサポート - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に搭載されるラジエータを支持するラジエータサポート、特にラジエータのロアサポートの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ラジエータの上下をラジエータサポートを介して弾性支持するとともに、ラジエータの質量とラジエータサポートのばね作用とによりダイナミックダンパを構成して車体振動を抑制することが行なわれている。
【0003】
このようなラジエータサポートの一般的な構造を図4に示す。図において、ラジエータRの上端部を支持するアッパーサポートS1は、車両のラジエータサポートメンバM1に基端部が固定される金属製のブラケット3と、該ブラケット3先端部に設けた貫通穴31内に嵌合固定されるゴム弾性体4を有する。そして、ゴム弾性体4の中心に設けた保持穴41内にラジエータR上端に突設した軸体R1が挿通、保持されている。
【0004】
ラジエータRの下端部を支持するロアサポートS2は、ゴム弾性体5の上下に円板状の金属製支持板6、7を接合してなり、上方の支持板6の上面に突設したボルト61によりラジエータRの下端部に取付けられるとともに、下方の支持板7の下面に突設したボルト71により車両のフロントクロスメンバM2に固定される。
【0005】
このようにして、ラジエータRの上端部および下端部はそれぞれ上記アッパーサポートS1およびロアサポートS2により車両ボデー上に弾性的に支持される。また、ラジエータRを質量体とするダイナミックダンパを構成して車体の振動を抑制する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のラジエータサポート、特にロアサポートS2は、ゴム弾性体5と支持板6、7とを加硫接着によって接合しているため、接着材の塗布、型成形等、製作に手間がかかり高コストである。また、ゴム材と一体となっているため、金属部の防錆処理を安価なメッキによって行なうことができず、加硫接着後に支持板6、7の防錆塗装を行なう必要があってコスト高の要因となっていた。
【0007】
しかして、本発明は、簡単な構造で容易に製作でき、加硫接着や防錆塗装といった高コストな工程が不要でコスト低減が可能なラジエータのロアサポートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成を図1を参照して説明すると、車両本体M2とラジエータRの間に介在し、ラジエータR下端部を弾性支持するラジエータサポートS2は、車両本体M2に固定されるカップ状の金属製基体1と、該基体1に下半部22が嵌合固定されるゴム弾性体よりなるクッション部2とからなり、上記クッション部2の中心には、ラジエータR下端に突設した軸体R2が挿通されるラジエータ保持穴24を設けてある。上記クッション部2の上半部21は下半部22より大径としてあり、上記基体1は上端縁を外方に屈曲せしめてフランジ12となしてある。そして該フランジ12に上記クッション部2の上半部21外周を当接保持せしめてある。
【0009】
また、上記クッション部2の下半部22外周の複数箇所に、上下方向に延びる線条突起23を設け、上記ラジエータ保持穴24の内周面の複数箇所に、上下方向に延びる溝25を設ける。
さらに、上記基体1は底面の一部を下方に切り起こして形成した小孔を上記クッション部2嵌合時の空気抜き孔13となしてある。この時、空気抜き孔13と同時に形成される切り起こし部14は、上記基体1を車両本体に固定する際の回り止めとして機能する(請求項1)。
【0010】
【作用】
本発明のラジエータサポートS2は、金属製基体1内にクッション部2を嵌合固定した構成としたので、加硫接着を行なう必要がない。また、基体1とクッション部2が別体であるので、上記基体1を安価なメッキによって防錆処理することができ、大幅なコスト低減となる。また、上記基体1より突出し、応力が集中しやすいクッション部2の上半部21を大径としてフランジ12に保持させることで、クッション部2に加わる荷重が上半部21外周に集中することがなく、キレツ等の発生が防止される。上記基体1に嵌合固定される上記クッション部2外周に線条突起23を設ければ、上記基体1との密着性が向上し、脱落が防止できる。さらに、ラジエータR下端の軸体R2が挿通される上記クッション部2内周面に溝25を設けた場合には、上記軸体R2の挿通時に、上記クッション部2内周が無理なく拡径するため装着が容易にできる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1(A)において、ラジエータRはその上端がアッパーサポートS1にて支持されるとともに、下端はロアサポートS2を介して車両のフロントクロスメンバM2上に保持されている。上記アッパーサポートS1は、基端がラジエータサポートメンバM1に固定される金属製ブラケット3と、上記ブラケット3先端の貫通穴31内に嵌合固定される防振ゴム体4からなり、上記図4に示した従来のアッパーサポートS1と同様の構成を有する。そこで、以下、ロアサポートS2の構成を中心に説明する。
【0012】
図1(B)、(C)において、ロアサポートS2は、カップ状の金属製基体1と、該基体1に嵌合固定されるクッション部2とからなる。上記基体1は底面より突設したボルト11を有し、該ボルト11にて上記フロントクロスメンバM2に固定される(図1(A))。また、上記基体1は、上端縁を外方に屈曲せしめてフランジ12となす一方、底面の一部を下方に切り起こして小孔を形成し、上記クッション部2嵌合時の空気抜き穴13となしてある。なお、上記基体1は、通常、組付け前にメッキ等により防錆処理を施してある。
【0013】
上記クッション部2はゴム弾性体よりなり、上半部21に比しやや小径となした下半部22が上記基体1内に嵌合固定されるようになしてある。上記上半部21の外周は、基体1の上記フランジ12に当接して保持される。上記クッション部2の下半部22外周には、複数箇所に上下方向に延びる線条突起23が設けてあり、これら突起23は、図2に示すように、周方向にほぼ等間隔で形成される。従って、上記クッション部2の下半部22外径を上記基体1内径とほぼ同じかやや小さくし、嵌合固定時に、上記突起23がつぶれて上記基体1内周に密着するようにすることで挿入性が向上するとともに両者の密着性を確保し、脱落等を防止することができる。またフランジ12を形成することで、クッション部2挿入時に、基体1端縁とクッション部2が干渉することがなく、挿入作業がスムーズに行なえる。またクッション部2と干渉しないので、エッジの面取り加工が不要となる。さらに、上記空気抜き穴13により上記基体1内の空気が抜けるので、上記クッション部2嵌合時の抵抗が小さくなり、組付けが容易にできる。
【0014】
上記クッション部2の中心には貫通穴が設けてあり、ラジエータR下端に突設される軸体R2(図1(A)参照)が挿通されるラジエータ保持穴24となしてある。また、上記ラジエータ保持穴24の内周面には、複数箇所に、上下方向に延びる溝25がほぼ等間隔で設けてある(図1(C)、図2)。しかして、上記保持穴24にほぼ同径とした上記軸体R2を挿通すると、上記溝25により上記保持穴24が無理なく拡がるので、軸体R2の装着が容易にできる。
【0015】
このように、上記クッション部2の下半部22は基体1への嵌合機能が主な働きであり、上半部21が主にバネとして作用する。この際、上半部21の厚さ、材質等を調整することで、容易に所望のバネ特性が得られる。
【0016】
ここで、上記基体1の上記空気抜き穴13は、形成箇所に一部を残して切り込みを入れ、下方に起こすことにより容易に形成されるが、この時、同時に形成される切り起こし部14を、ロアサポートS2をフロントクロスメンバM2に固定する際の回り止めとして機能させることができる。すなわちフロントクロスメンバM2は、図3のように、ロアサポートS2取付け位置に取付け用ボルト11とほぼ同幅の切り込みM3を有し、ロアサポートS2は上記切り込みM3に横方向から挿入され、下方よりナットで締結するようになしてある。また、この時、上記切り起こし部14は切り込みM3の開口に向くように挿通される。従って、ロアサポートS2を位置決めした後、ナットで締結する際、上記切り起こし部14が切り込みM3の周縁に当接してそれ以上の変位を規制するので、ロアサポートS2が回転することがなく、組付け性がさらに向上する。
【0017】
なお、上記フロントクロスメンバM2に、切り込みM3の代わりに貫通穴を形成し、該貫通穴にロアサポートS2のボルト11を挿通して固定するような構成においても、ロアサポートS2の切り起こし部14に対応するフロントクロスメンバM2板面に、上記切り起こし部14が嵌合される小孔を設ければ、ロアサポートS2の回転を規制する同様の効果が得られる。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明のラジエータサポートは、構造が簡単で、製作が容易であり、また、加硫接着や防錆塗装等、高コストな工程が不要で製作コストを大幅に低減できる。さらにクッション部に突起や溝を設け、あるいは基体に空気抜き穴を設けることで、組付け性が一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本発明のラジエータサポートによるラジエータの支持構造を示す断面図、図1(B)はロアラジエータサポートの全体断面図、図1(C)はロアラジエータサポートの全体分解斜視図である。
【図2】図1(C)のII−II線断面図である。
【図3】本発明のロアラジエータサポートの組付け方法を示す平面図である。
【図4】従来のラジエータサポートによるラジエータの支持構造を示す断面図である。
【符号の説明】
R ラジエータ
R1、R2 軸体
S1 アッパーラジエータサポート
S2 ロアラジエータサポート
1 基体
11 ボルト
12 フランジ
13 空気抜き穴
14 切り起こし部
2 クッション部
21 上半部
22 下半部
23 線条突起
24 保持穴
25 溝
3 ブラケット
4 ゴム弾性体
Claims (1)
- 車両本体とラジエータの間に介在し、ラジエータ下端部を弾性支持するラジエータサポートであって、車両本体に固定されるカップ状の金属製基体と、該基体に下半部が嵌合固定されるゴム弾性体よりなるクッション部とからなり、上記クッション部の中心にラジエータ下端に突設される軸体が挿通されるラジエータ保持穴を設け、上記クッション部の上半部を下半部より大径にして、上記基体の上端縁を外方に屈曲せしめて形成したフランジに上記クッション部の上半部外周を当接保持せしめ、上記クッション部の下半部外周の複数箇所に上下方向に延びる線条突起を、上記ラジエータ保持穴の内周面の複数箇所に上下方向に延びる溝を設ける一方、上記基体の底面の一部を下方に切り起こして形成した小孔を上記クッション部嵌合時の空気抜き穴となし、切り起こし部を上記基体を車両本体に固定する際の回り止めとしたことを特徴とするラジエータサポート。
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- 1994-12-28 JP JP34060094A patent/JP3585548B2/ja not_active Expired - Fee Related
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