JP3585454B2 - 吸湿発熱性セルロース系繊維 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸湿発熱特性を備えたセルロース繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】
冬季の運動着や外衣用の素材として、吸湿発熱性の繊維が開発され、市販されている。汗をかいて屋外へ出たり、屋外で汗をかいた場合などにその湿気が冷されて肌寒さを感じる状況であっても、これらの繊維素材を用いた衣料を着用することにより、汗を吸収した衣料は発熱するため、体を保温し、快適な状態を保持することができる。
【0003】
特公平7−59762号公報には吸放湿吸水発熱性繊維として、親水基を高密度で強架橋してなる化学変成体を有するアクリル系繊維、具体例として親水基がカルボン酸ソーダであるアクリル酸系吸放湿吸水発熱性繊維の存在、および各種繊維材料にシリカゲルやモレキュラーシーブのような吸湿時や吸水時に吸湿熱を発生する乾燥剤の粉末を混合した吸放湿吸水発熱性繊維の存在について言及している。しかし吸湿発熱性セルロース系繊維については記載がない。
【0004】
特開2000−178881号公報は、セルロース系布帛を、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒と分子中に水酸基とアミノ基および/またはカルボキシル基を有する水溶性物質を水に混合溶解した混合水溶液で処理し、更に加熱処理することを特徴とするセルロース系布帛の加工法、およびセルロース系布帛を、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒と分子中に2個以上の水酸基を有する水溶性物質と分子中に2個以上のアミノ基および/またはカルボキシル基を有する水溶性物質を水に混合溶解した混合水溶液で処理し、更に加熱処理することを特徴とするセルロース系布帛の加工法について開示している。しかしこの発明には、スルホン酸基を有するポリマーを用いてセルロースを処理することについて記載されていない。
【0005】
また、特開平9−119072号公報は、ビニルスルホン酸を主体とするポリマーならびにバインダーからなる成分が布帛に1〜20%owf付与せしめられたことを特徴とする吸湿性繊維を開示している。しかしスルホン酸基と水酸基を同時に有する水溶性ポリマーを用いてセルロース繊維に吸湿発熱性を付与することについては記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、優れた吸湿発熱性を有し、その洗濯耐久性も高いセルロース繊維を提供することである。特に、優れた吸湿発熱性とその洗濯耐久性に加え、未加工と同等のセルロース繊維の風合を有しているセルロース繊維を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、セルロース繊維に、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸アルカリ金属塩基を有する数平均分子量5,000〜50,000の水溶性ポリマーを含む水溶液を付与し、これを加熱処理して得られ、セルロース繊維に対して、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸アルカリ金属塩基を有する数平均分子量5,000〜50,000の水溶性ポリマーの総量が1〜20重量%である、吸湿発熱性セルロース系繊維に関する。
詳しくは、本発明は、上記水溶液中の各成分の割合が、該水溶性ポリマー100重量部に対してポリアルキレングリコールが300〜800重量部、N−メチロール系樹脂加工剤が50〜300重量部、反応触媒が10〜100重量部である上記吸湿発熱性セルロース系繊維に関する。
【0008】
また、ポリアルキレングリコールが数平均分子量1,000〜20,000のポリエチレングリコールである上記吸湿発熱性セルロース系繊維に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の吸湿発熱性セルロース系繊維は、セルロース繊維に、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーを含む水溶液(加工液)を付与し、これを加熱処理することによって得ることができる。
本発明で用いるN−メチロール系樹脂加工剤とは、触媒を添加し、加熱処理することにより重合し、セルロース系布帛上に三次元的な樹脂を形成するものであり、特にグリオキザール系樹脂が好ましい。グリオキザール系樹脂は種々の商品を利用することができ、例えば「スミテックスレジン」(住友化学工業(株)製)のFSK、NS−2、NS−11、NS−18の商品名で市販されているグリオキザール系樹脂、同じく「スミテックスレジン」(住友化学工業(株)製)のNS−3spe、NS−16、NS−19の商品名で市販されている変性グリオキザール系樹脂、同じく「スミテックスレジン」(住友化学工業(株)製)のZ−5、NS−200の商品名で市販されている特殊変性グリオキザール系樹脂等を例示することができる。またこれら以外に、本発明で使用できるN−メチロール系樹脂加工剤として、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールウロン、ジメチロールトリアゾン、ジメチロールプロピレン尿素、ジメチロール−4−メトキシ−5,5−ジメチルプロピレン尿素、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素、ジメチロールアルキルカーバメート、メチル化ジメチロールジメトキシエチレン尿素、1,3−ジメチル−4,5−ジヒドロキシ−エチレン尿素等が挙げられる。
【0010】
上記N−メチロール系樹脂加工剤の触媒とは、これらの樹脂加工剤の重合架橋反応を促進するための触媒であって、使用する樹脂加工剤に応じて適切なものを選択すればよく、具体的には塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、ホウフッ化亜鉛、硝酸亜鉛、第二リン酸マグネシウム、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール塩酸塩等が例示できる。実際には複合化して商品化したものを利用することができ、このような商品としては、例えば「スミテックスアクセラレーター」(住友化学工業(株)製)のACX、EPX、MX、KX、X−60、X−80、X−110、X−120の商品名で市販されているもの等が例示できる。
【0011】
本発明で用いる、分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーとは、水酸基とスルホン酸基とを1分子中に有する水溶性高分子であれば特に制限なく使用できる。
このような水溶性ポリマーは、例えば、水酸基を有する重合性単量体とスルホン酸基を有する重合性単量体を含む単量体を共重合することによって、または水酸基とスルホン酸基の両方を有する重合性単量体を単独または他の重合性単量体と共重合することによって製造することができる。
【0012】
水酸基を有する重合性単量体の例としては、例えば2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートのようなヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアルコールが挙げられる。特に、好ましいものは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
【0013】
スルホン酸基を有する重合性単量体の例としては、例えばアクリルアミドt−ブチルスルホン酸、2−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、イソプレンスルホン酸、メタクリロイルオキシエチルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸やこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。特に、好ましいものはアクリルアミドt−ブチルスルホン酸ナトリウムである。
【0014】
これらのスルホン酸は、水酸基を有する重合性単量体と共重合するに当たって、前もってまたは共重合時に、例えばアンモニア;トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジエチルシクロヘキシルアミン、メトキシイソプロピルアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、モルホリン、N−エチルモルホリン等の脂肪族アミン類;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノメチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン等のアルカノールアミン類等のアルカリによって水溶性にすることにより水溶液として共重合することが好ましい。
【0015】
水酸基とスルホン酸基とを1分子中に有する重合性単量体の例としては、2−アリルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸を挙げることができる。
【0016】
上記単量体を水溶液中で共重合または単独重合するにあたっては、通常、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリアン酸)などの水溶性重合開始剤を使用する。2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩が好ましい。
【0017】
分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーは、水酸基とスルホン酸基を1:1.5〜6.0(当量比)、好ましくは1:1.5〜3.0(当量比)の割合で含有する。このような含有比のポリマーとするために、水酸基を有する単量体1重量部に対してスルホン酸基を有する単量体を3〜10重量部、好ましくは水酸基を有する単量体1重量部に対してスルホン酸基を有する単量体を3〜5重量部の割合で仕込んで重合を行うのが好ましい。
また、該水溶性ポリマー中には、水酸基およびスルホン酸基がそれぞれ1〜5重量%および10〜20重量%、好ましくはそれぞれ1〜3重量%および10〜15重量%含有される。
【0018】
この高分子を水溶液とした場合にあまりに粘度が高いと調液操作時の作業が困難になったり、生産時にマングルへのガムアップが予想されるため、分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーの数平均分子量は5,000〜50,000であることが好ましい。特に好ましい数平均分子量は10,000〜30,000である。
【0019】
セルロース繊維に付与する水溶液(加工液)中にポリアルキレングリコールを加えることにより、セルロース繊維に吸湿発熱性を付与することができるとともに、セルロース繊維の本来の柔軟な風合いを十分保持することができるという特徴を発揮することができる。
本発明で用いるポリアルキレングリコールとは、数平均分子量が1,000〜20,000で、炭素数が2〜4のアルキレングリコールを基本単位としてなるポリアルキレングリコールである。この例としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等を挙げることができる。特に好ましくは、数平均分子量が1,000〜20,000、特に1,000〜2,000のポリエチレングリコールである。
【0020】
セルロース繊維に付与する水溶液(加工液)中の各成分の割合は、水溶性ポリマー100重量部に対してポリアルキレングリコールが300〜800重量部、N−メチロール系樹脂加工剤が50〜300重量部、反応触媒が10〜100重量部であることが好ましい。特に好ましくは、水溶性ポリマー100重量部に対してポリアルキレングリコールが500〜700重量部、N−メチロール系樹脂加工剤が100〜200重量部、反応触媒が30〜60重量部である。
また、吸湿発熱性セルロース系繊維中の、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーの総量はセルロース繊維に対して1〜20重量%であることが好ましい。特に好ましくは5〜15重量%である。
【0021】
本発明の吸湿発熱性セルロース系繊維は、セルロース繊維に、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーを所定濃度で含有する水溶液を付与し、次いで、セルロース繊維に対するこの処理用水溶液構成成分総量が所定量となるように絞った後、これを加熱処理することによって製造することができる。
加工液をセルロース繊維に付与するには、セルロース繊維を該加工液に浸漬してもよいし、加工液をセルロース繊維に吹き付ける等、その他の方法でもよい。加熱処理は、100〜200℃で30秒〜5分くらいが好ましく、150〜170℃で30秒〜2分が特に好ましい。また、加熱処理の前に、100〜140℃で1〜3分予備乾燥したのち、上記した温度、時間で加熱しても良い。
【0022】
本発明で対象とするセルロース繊維としては、綿や麻等の天然セルロース繊維、これらを苛性シルケット加工したセルロース繊維、液体アンモニア処理したセルロース繊維、ビスコース法や銅アンモニア法による再生セルロース繊維等がすべて含まれる。また上記各セルロース繊維を含むワタ、混紡糸および上記セルロース繊維を含んで製織または製編された布帛をも含むものである。
【0023】
本発明の吸湿発熱性セルロース系繊維においては、セルロースとポリアルキレングリコールの間をN−メチロール系樹脂加工剤が架橋重合し、またはこれに分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーが結合したものが支配的に存在すると考えられるが、これに加えてセルロースに直接N−メチロール系樹脂加工剤が重合付加したもの、またはこれに更に、分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーが結合したもの、あるいはセルロースとは独立に、分子中に水酸基とスルホン酸基を有する水溶性ポリマーにN−メチロール系樹脂加工剤が重合付加したもの、ポリアルキレングリコールにN−メチロール系樹脂加工剤が重合付加したものに水溶性ポリマーが付加したもの等が混在するものと想定される。
【0024】
以下、実施例により本発明をより詳細に且つ具体的に説明する。
【実施例】
〔水酸基とスルホン酸基とを有する水溶性ポリマーの調製〕
アクリルアミドt−ブチルスルホン酸(和光純薬工業(株)製)を15重量%、水酸化ナトリウム(ナカライテスク(株)製)を2.9重量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート(ナカライテスク(株)製)を3重量%、および2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(和光純薬工業(株)製)を0.5重量%の濃度で溶解した水溶液を調製し、内温が約100℃になるまで加熱し、重合を行った。約10分間、100℃で保持したのち、加熱を止め、室温まで一晩自然放冷して水酸基とスルホン酸基とを有する水溶性ポリマーを得た。
得られたポリマーはGPCで測定したところ数平均分子量が20,000で、FT−IRによって測定したところアクリルアミドt−ブチルスルホン酸のナトリウム塩と2−ヒドロキシエチルアクリレートとはほぼ仕込み通りの比率で共重合体中に含まれていた。
【0025】
実施例 1
数平均分子量約1,000のポリエチレングリコール#1000(ナカライテスク(株)製)30重量%、上記で合成した水溶性ポリマー4重量%(固形分)、「スミテックスレジンNS−11」(住友化学工業(株)製)6重量%、「スミテックスアクセラレーターX−80」(住友化学工業(株)製)1.8重量%を溶解した室温(20℃)の水溶液(加工液)に、苛性シルケット上がりの木綿セルロース繊維100重量%のブロードを、浴比1:50で10秒間浸漬した。セルロース繊維を加工液から取り出し、絞り率60%になるように絞り取ったのち、130℃で100秒間乾燥し、次いで155℃で90秒間加熱処理した。ここで「絞り率60%」とは、繊維を薬液にどぶ漬けしたのち絞った場合に繊維上に薬液が繊維に対して60重量%付着していることを表す。これを更に水洗、乾燥して吸湿発熱性セルロース系繊維を得た。得られた吸湿発熱性セルロース系繊維製品の樹脂付加率は8.1%であった。
ここで樹脂付加率は次式(1)によって与えられる:
【数1】
【0026】
実施例 2
綿100%のブロードの代わりにポリエステル/綿(混率:ポリエステル/綿=65/35)のブロードを用いた以外は実施例1と同様にして吸湿発熱性セルロース系繊維を得た。得られた吸湿発熱性セルロース系繊維製品の樹脂付加率は5.2%であった。
【0027】
実施例 3
綿100%のブロードの代わりに綿100%ニットを用い、絞り率を80%にした以外は実施例1と同様にして吸湿発熱性セルロース系繊維を得た。得られた吸湿発熱性セルロース系繊維製品の樹脂付加率は12.1%であった。
【0028】
比較例 1
加工液として、上記で合成した水溶性ポリマー4重量%のみを溶解した水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にしてセルロース繊維製品を得た。得られたセルロース繊維製品の樹脂付加率は0%であった。
【0029】
比較例 2
加工液として、数平均分子量約1,000のポリエチレングリコール#1000(ナカライテスク(株)製)30重量%、「スミテックスレジンNS−11」(住友化学工業(株)製)6重量%、「スミテックスアクセラレーターX−80」(住友化学工業(株)製)1.8重量%のみを溶解した室温(20℃)の水溶液を用いた以外は、実施例1と同様にしてセルロース繊維製品を得た。得られたセルロース繊維製品の樹脂付加率は6.1%であった。
【0030】
〔吸湿発熱性およびその洗濯耐久性の評価〕
実施例1〜3、および比較例1、2で得られた加工生地およびこれを洗濯10回行ったものについて、下記のようにして吸湿発熱性およびその洗濯耐久性を評価した。未処理生地と試料生地との吸湿発熱による温度上昇の最大温度差を吸湿発熱性の評価尺度として表1に記載した。
【0031】
〔吸湿発熱性試験法〕
絶乾処理し室温に保持した試料生地を約30℃、90%RH以上の環境に移し、直後から10分間にわたって試料の温度変化を「データストッカーTRH−DM3」(神栄(株)製)を用いて経時的に未処理生地との比較として測定した。
【0032】
〔洗濯方法〕
下記の条件で一定回数(10回)洗濯を行い、吸湿発熱性の洗濯耐久性試験に供した。
洗濯条件:家庭洗濯に準じたJIS L0217 103法によった。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】
本発明の吸湿発熱性セルロース系繊維は、優れた吸湿発熱性を有し、且つその洗濯耐久性も高いという特徴を有する。加えて、本発明の吸湿発熱性セルロース系繊維は、従来の同種セルロース繊維と異なり、未加工と同等のセルロース繊維の風合を有している。
Claims (4)
- セルロース繊維に、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸アルカリ金属塩基を有する数平均分子量5,000〜50,000の水溶性ポリマーを含む水溶液を付与し、これを加熱処理して得られ、セルロース繊維に対して、ポリアルキレングリコール、N−メチロール系樹脂加工剤とその反応触媒および分子中に水酸基とスルホン酸アルカリ金属塩基を有する数平均分子量5,000〜50,000の水溶性ポリマーの総量が1〜20重量%である、吸湿発熱性セルロース系繊維。
- 水溶液中の各成分の割合が、該水溶性ポリマー100重量部に対してポリアルキレングリコールが300〜800重量部、N−メチロール系樹脂加工剤が50〜300重量部、反応触媒が10〜100重量部である請求項1に記載の吸湿発熱性セルロース系繊維。
- ポリアルキレングリコールが数平均分子量1,000〜20,000のポリエチレングリコールである請求項1または2に記載の吸湿発熱性セルロース系繊維。
- N−メチロール系樹脂加工剤がグリオキザール系樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の吸湿発熱性セルロース系繊維。
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