JP3584654B2 - インクジェット記録シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット記録方式に用いる記録シートに関し、さらに詳しくはOHP(オーバーヘッドプロジェクター)等の光学機器によりスクリーン等に投影される記録シ−トとして使用される、高密度フルカラーに適したインクジェット記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、騒音が少なく、現像や定着等のプロセスを必要とせず、且つ容易にフルカラ−記録が行えることから、近年急速に普及してきている。特にコンピュ−タ−により発色画像が形成されることと、記録装置を比較的小型にすることができること、その装置の保守が容易であり、なおかつ駆動音及び記録音の発生が非常に低いという利点により、各種プリンターの記録方式として使用されている。
【0003】
さらに、これらインクジェットプリンターにより作成した高密度フルカラー記録シートを、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)等によるプレゼンテーションツールとして使用できることは、魅力的なものである。そして、このような記録シ−トへの印字をインクジェット記録方式によって行う場合、次のような特性が一般的に記録シートに要求される。
すなわち、
(1)単色および混色部分ともに乾燥および定着速度が速いこと、
(2)印字に単色ヒゲ(feathering)および混色ヒゲ(bleeding)がないこと、
(3)印字された画像が鮮明で、透明性が高いこと、
(4)良好な搬送性が得られること、
(5)耐ブロッキング性に優れること、
(6)印字された画像の保存性に優れること(インクのニジミだしがないこと)などが挙げられる。これらの特性を満足させるために、インク受容層に水溶性樹脂とコロイダルシリカを使用する、種々の方法が提案されている(特開昭61−19389号公報、特開昭61−280983号公報、特開平5−51469号公報など)。
【0004】
しかしながら従来技術ではインク受容層中における水溶性樹脂とコロイダルシリカの比率については、水溶性樹脂の比率を増加させると乾燥および定着速度は改善されるが、搬送性、耐ブロッキング性が悪化し、逆に、コロイダルシリカの比率を増加させると搬送性、耐ブロッキング性は改善されるが、乾燥および定着速度が悪化した。また、搬送性、耐ブロッキング性の改善効果の大きい粒子径が30nm以上のコロイダルシリカを使用すると、少量で搬送性、耐ブロッキング性を改善できるために、コロイダルシリカの比率を増加させる必要がないことにより、乾燥および定着速度を低下させないが、粒子径が30nm以上のコロイダルシリカは、コロイダルシリカ液自体が白濁してくるため、インク受容層の透明性を低下させることにより、透明性が要求されるOHP用の記録シ−トに対しては使用することが困難であった。さらに、水溶性樹脂がポリビニールアルコールだけよりなると印字直後は画像が鮮明であっても、保存後にインクのニジミだしが生じ画像品質が低下することがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のとおり、従来の方法では乾燥および定着速度と搬送性、耐ブロッキング性を両立させかつ透明性が高く、印字された画像が鮮明で保存性に優れる高密度フルカラーに適したインクジェット記録シートをえることには問題があった。本発明は、かかる問題を解決してOHP等の光学機器によりスクリーン等に投影される記録シ−トとして使用される、高密度フルカラーに適したインクジェット記録シートを提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、透明支持体上にインク受容層を一層以上塗工してなるインクジェット記録シートに於いて、前記インク受容層最表層の成分がポリビニールアルコールとコロイダルシリカ及びSBRラテックスよりなり、有機フッ素系界面活性剤を添加した事により達成される。
【0007】
本発明に使用される透明支持体としては、透過性を有するフィルムであれば良く、例えばポリエステル、ジアセテート、アクリル系ポリマー等からなるフィルムを挙げることができる。これらの中のポリエステルフィルムが好ましい。また支持体とインク受容層との接着強度を向上させる目的で、コロナ処理やアンダーコート等を行うこともできる。
【0008】
かかる透明支持体の厚みは25〜300μmが好ましく、さらには50〜200μmがより好ましい。透明支持体の厚みが25μm未満では印字時の機械内での搬送性が悪くなり、一方300μmを超えると搬送性が悪くなり、コストの面からも不利となる。
【0009】
本発明で透明支持体上に設けるインク受容層最表層に使用されるポリビニールアルコールは、固形分重量として40〜94重量部の範囲を持ち、鹸化度として80〜95mol%の範囲を持つことが好ましい。ポリビニールアルコールの固形分重量が40重量部未満では乾燥および定着速度が実用レベルを外れ、一方94重量部を超えると搬送性、耐ブロッキング性が悪化する。また、鹸化度が80mol%未満では耐ブロッキング性が悪化し、一方95mol%を超えると乾燥および定着速度と透明性が悪化する。
【0010】
また、本発明で透明支持体上に設けるインク受容層最表層に使用されるコロイダルシリカは、固形分重量として5〜50重量部範囲を持ち、粒子径は40〜200nmの範囲を持つことが好ましい。コロイダルシリカの固形分重量が5重量部未満では搬送性、耐ブロッキング性を改善できず、一方50重量部を超えると乾燥および定着速度と透明性が悪化する。また、粒子径が40nm未満では搬送性、耐ブロッキング性の改善効果が低下し、一方200nmを超えると本発明の手段でも透明性が悪化する。
【0011】
さらに、本発明で透明支持体上に設けるインク受容層最表層に使用されるSBRラテックスは,1〜10重量部の範囲を持つ。SBRラテックスの固形分重量が1重量部未満では保存後のインクのニジミだしを防止できず、一方10重量部を超えると乾燥および定着速度が悪化する。また、本発明には、塗工性の改善の為にアルカリ増粘タイプあるいは加温ゲル化タイプの変性を行ったSBRラテックスを使用することもできる。
【0012】
くわえるに、本発明で透明支持体上に設けるインク受容層最表層には、有機フッ素系界面活性剤が添加される。この、有機フッ素系界面活性剤の添加により、コロイダルシリカ添加による透明性の悪化を防止できる。本発明で添加される有機フッ素系界面活性剤は、固形分重量で上記成分(ポリビニールアルコール,コロイダルシリカ,SBRラテックス)の固形分重量100部に対し0.01〜5部であり、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない事を特徴とする。有機フッ素系界面活性剤の添加部数が0.01部未満では効果が発現せず、一方5部を超えると印字品質が低下する。また、その分子中に親媒性基として親水性基を持たないと本発明のような水系では使用できず、親油性基を持つと透明性が悪化する。さらに、有機フッ素系界面活性剤の添加によって、インク受容層に汚れ付着防止効果を付与することができ、紙押さえローラー等との接触部に印字する時に発生する印字ムラやプリンター装置内での擦れキズを防止できるとの利点も得られる。
【0013】
なお、本発明の効果は、本発明のインク受容層をインク受容層最表層に施すことにより発現するため、透明支持体上に設けられるインク受容層を既知のインク受容層との多層構造にすることもできる。
【0014】
また、相対湿度が変化した時に発生するカール防止のために、本発明のインク受容層が設けられた面と反対の支持体表面に、本発明のインク受容層や既知のカール防止層を設けることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明を以下の実施例、比較例により更に本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
なお、実施例、比較例の重量部数はすべて固形分換算での数値で示すものとする。
【0016】
(実施例1)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の10重量部に対して、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を85重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を5重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を100μmの透明ポリエステルフィルムのコロナ放電処理面にバ−コ−タ−にて乾燥後の塗工層の厚みが10μmとなるように塗工し、記録用シ−トを得た。
【0017】
(実施例2)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の5重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を90重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を5重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0018】
(実施例3)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の50重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を45重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を5重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0019】
(実施例4)
実施例1のコロイダルシリカを、粒子径が40〜60nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスXL、日産化学工業社製)の40重量%液に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0020】
(実施例5)
実施例1のコロイダルシリカを、粒子径が200nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスMP2040、日産化学工業社製)の40重量%液に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0021】
(実施例6)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の10重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を89重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を1重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0022】
(実施例7)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の10重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を80重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を10重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0023】
(実施例8)
実施例1の有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液の添加量を0.1重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0024】
(実施例9)
実施例1の有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液の添加量を5重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0025】
(比較例1)
実施例1のポリビニルアルコ−ルを、鹸化度71mol%のポリビニルアルコール(商品名PVA L−8、クラレ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0026】
(比較例2)
実施例1のポリビニルアルコ−ルを、鹸化度99mol%のポリビニルアルコール(商品名PVA135H、クラレ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0027】
(比較例3)
コロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)を使用せずに、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液95重量部に、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、SBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を5重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0028】
(比較例4)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の60重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を35重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を5重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0029】
(比較例5)
実施例1のコロイダルシリカを、粒子径が10〜20nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスC、日産化学工業社製)の20重量%液に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0030】
(比較例6)
実施例1のコロイダルシリカを、粒子径が300nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスMP−3030、日産化学工業社製)の30重量%液に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0031】
(比較例7)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の10重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を90重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0032】
(比較例8)
粒子径が70〜100nmのコロイダルシリカ(商品名スノーテックスZL、日産化学工業社製)の40重量%液の10重量部にたいして、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液を0.3重量部添加後、鹸化度88mol%のポリビニルアルコ−ル(商品名PVA235、クラレ社製)の8重量%の水溶液を75重量部とSBRラテックス(商品名JSR−0696、日本合成ゴム社製)の48重量%液を15重量部加え、さらに水を加えて、十分に攪拌混合して8重量%液の塗工液を得た。この塗工液を実施例1と同様にして塗工し、記録用シ−トを得た。
【0033】
(比較例9)
実施例1の有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)を、添加しない以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0034】
(比較例10)
実施例1の有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−142D、大日本インキ化学社製)の10重量%液の添加量を10重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0035】
(比較例11)
実施例1の有機フッ素系界面活性剤をその分子中に親媒性基として親水性基を持ち、さらに親油性基を持つ有機フッ素系界面活性剤(商品名メガファックF−177、大日本インキ化学社製)の10重量%液に変更した以外は、実施例1と同様にして、記録用シ−トを得た。
【0036】
上記記載の実施例および比較例の記録用シ−トに対して、ピエゾ振動子によってインクを吐出させるオンデマンド型インクジェット記録ヘッドと自動給紙装置を備えた記録装置(セイコーエプソン(株)社製、インクジェットプリンターMJ−700V2C)を使用して、インクジェット記録を行った。
【0037】
インクジェット記録を行った実施例および比較例の記録用シ−トの評価結果を表1および表2に示す。尚、各評価は、次のように判定した。ここで、その評価×レベルが実使用不可能なレベルであり、○レベルが好ましい限界レベルであり、◎レベルがより好ましいレベルである。
【0038】
(乾燥性)
インクジェット記録後に、印字部を指で触っても汚れない時間を測定して判定した。
◎レベル:15秒以内、
○レベル:60秒以内、
×レベル:60秒以上経過しても汚れる。
【0039】
(定着性)
インクジェット記録後に、10分間放置したのちPPC用紙を重ね、印字部が紙に転写した程度により判定した。
◎レベル:転写を生じない、
○レベル:重ね印字部分でのみ僅かに転写を生ずる、
×レベル:単色部でも転写を生ずる。
【0040】
(フェザリング)
インクジェット記録画像のイエロー上にブラックの文字を印字し、文字に生じた不規則なにじみ(フェザリング)の程度により判定した。
◎レベル:フェザリングを生じない、
○レベル:フェザリングが僅かに生ずる、
×レベル:フェザリングが著しく生ずる。
【0041】
(境界にじみ)
インクジェット記録画像のレッドとグリーンのフルベタが接する境界に生じたにじみの程度により判定した。
◎レベル:にじみを生じない、
○レベル:にじみが僅かに生ずる、
×レベル:にじみが著しく生ずる。
【0042】
(印字ムラ)
インクジェット記録画像のベタ部分に生じたインクのムラの程度により判定した。
◎レベル:インクのムラを生じない、
○レベル:インクのムラが僅かに生ずる、
×レベル:インクのムラが著しく生ずる。
【0043】
(ヘイズ)
塗工前の支持体のヘイズ(A)と塗工後の未印字部分のヘイズ(B)の差を次式により算出し、その結果(C)の値により判定した。
ヘイズ(C)=塗工後の未印字部分のヘイズ(B)−塗工前の支持体のヘイズ(A)
なお、ヘイズの測定は、JIS K 7105に従い測定した。
◎レベル:5%以内、
○レベル:10%以内、
×レベル:10%以上。
【0044】
(搬送性)
自動給紙装置を使用して、27℃、湿度65%の環境下で50枚の連続通紙試験を行いその状況により判定した。
◎レベル:自動給紙で給紙不良を起こさない、
×レベル:自動給紙で給紙不良を生ずる。
【0045】
(耐ブロッキング性)
40℃、湿度80%の環境下に二枚の記録用シ−トを重ね合わせ、1カ月間500gの加重をかけた状態で放置した後、二枚の記録用シ−トの接着状態により判定した。
◎レベル:接着を生じない、
○レベル:接着が僅かに生ずる、
×レベル:接着が著しく生ずる。
【0046】
(画像保存性)
インクジェット記録画像を32℃、湿度85%の環境下に3日間放置した後、インクジェット記録画像を形成するインクからのニジミだしの程度により判定した。
◎レベル:ニジミだしを生じない、
○レベル:ニジミだしが僅かに生ずる、
×レベル:ニジミだしが著しく生ずる。
【0047】
(印字部ローラー跡)
自動給紙装置を使用しての給紙およびオンデマンド型インクジェット記録ヘッドにより作成されたインクジェット記録画像に生ずる、紙押さえローラー等との接触部に印字する時に発生する印字ムラやプリンター装置内での擦れキズによる印字ムラの程度により判定した。
◎レベル:印字ムラを生じない、
○レベル:印字ムラが僅かに生ずる、
×レベル:印字ムラが著しく生ずる。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のインクジェット記録シ−トにより、乾燥および定着速度と搬送性、耐ブロッキング性を両立させかつ透明性が高く、印字された画像が鮮明で保存性に優れる高密度フルカラーに適したインクジェト記録シートをえることができ、OHP等の光学機器によりスクリーン等に投影される記録シ−トとして使用される、高密度フルカラーに適したインクジェト記録シートを提供するという課題を解決するものである。
Claims (1)
- 透明支持体上にインク受容層を一層以上塗工してなるインクジェット記録シートに於いて、
前記インク受容層最表層の成分がポリビニルアルコールとコロイダルシリカ及びSBRラテックスよりなり、
上記成分のそれぞれが、固形分重量として、ポリビニルアルコール40〜94重量部,コロイダルシリカ5〜50重量部,SBRラテックス1〜10重量部の範囲であり、
上記ポリビニルアルコールが、鹸化度80〜95mol%であり、
上記コロイダルシリカの粒子径が、40〜200nmであり、
さらに、有機フッ素系界面活性剤が添加されており、
上記有機フッ素系界面活性剤の添加固形分重量が、ポリビニルアルコール,コロイダルシリカ,SBRラテックスを合計した固形分重量100部に対し0.01〜5部であり、
上記有機フッ素系界面活性剤が、その分子中に親媒性基として親水性基を持ち、親油性基を持たない事 を特徴とするインクジェット記録シート。
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