JP3583922B2 - キーボードスイッチ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の各種装置に利用することができるキーボードスイッチに関し、特にスペースキー等の長大キーに用いて好適なキーボードスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、キーボードスイッチの基本構成について説明する。
図8に示したように、金属板よりなるプレート11上にメンブレンシート12が配置され、さらにその上にフレーム13が配置される。メンブレンシート12は2枚の接点シート12A,12Bがスペーサ12Cにより所定の間隔を保持して積層合体され、それらの対向面に接点パターン(図示せず)がそれぞれ形成されたもので、それら接点パターンによって接点が構成されている。この接点部において、接点シート12Aが上方から押圧されることにより、両接点パターンは接触し、これにより接点信号が得られるものとなっている。
【0003】
樹脂材よりなるフレーム13にはメンブレンシート12の接点部を露出させるべく、接点部と対向する孔(図示せず)が形成されており、この孔の部分においてメンブレンシート12上にドーム状のラバー14が配置される。ラバー14はドーム部14Aと、それに続く円筒部14Bとよりなり、ドーム部14Aの天井には突部14Cが突設されている。
【0004】
パンタグラフ機構をなす一対のリンク15,16は図9に示すような構造とされる。リンク15は略円環状をなす基部15Aを有しており、この基部15Aの両側面に他方のリンク16に形成された一対の軸16Aと係合する孔15Bがそれぞれ形成されている。リンク16の軸16Aがリンク15の孔15Bに係合されることにより、これらリンク15,16はX字状に組み合わされ、即ち中間部で互いに回動自在に連結される。
【0005】
リンク15にはその一端側に内向きに一対の軸15Cが突設され、他端側には軸15Dが外向きに突出するように差し渡されて形成されている。一方、リンク16には一端側に軸16Bが差し渡されて形成され、他端側には一対の軸16Cが外向きに突設されている。
軸16Bは図8に示したように、キートップ17の裏側に形成された回動保持部17Aに保持され、一方軸15Dはフレーム13に形成された回動保持部13Aに保持されて、これら軸16Bと15Dは回動自在とされる。これに対し、軸15Cはキートップ17の裏側に形成された摺動保持部17Bに保持され、軸16Cはフレーム13に形成された摺動保持部13Bに保持される。
【0006】
この状態で、ラバー14はリンク15の基部15Aの中央孔に位置しており、その円筒部14Bがキートップ17の裏側に設けられた突起17Cに嵌合されて、キートップ17とメンブレンシート12との間に介在される。
キートップ17を押下操作すると、パンタグラフ機構をなすリンク15,16によりキートップ17はフレーム13の面とほぼ平行に移動し、キートップ17によりラバー14が押圧されてドーム部14Aがおしつぶされ、これにより良好なタクト感が得られると共に、メンブレンシート12の接点部が突部14Cによって押圧され、接点がオンされる。
【0007】
図10は長大キーの代表例であるスペースキーを上(操作面側)から見た状態を示したものであり、上述した構成はキートップ17の二点鎖線で示した中央部分に配設されている。
一方、このような長大キーでは、そのキートップ17の矢印E方向の回転(がたつき)を防止すべく、キートップ17の長手方向両端部の裏側にボス17Dがそれぞれ突設されており、これらボス17Dは図11に示したようにフレーム13に形成された軸受部13Cに嵌合され、キートップ17の上下動に伴い、軸受部13Cと摺接する構造とされている。なお、メンブレンシート12及びプレート11の、軸受部13Cに対応する部分にはそれらを連通する穴18が形成されている。
【0008】
従来においては、上記のようなボス17Dを備えることにより、キートップ17の両端部を位置決めし、これによってキートップ17の回転を防止していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来においてはキートップ17に設けたボス17Dとフレーム13に形成した軸受部13Cとの嵌合により、キートップ17の回転止めを行っているため、キートップ17の初期状態(上死点に位置する状態)においても、これらボス17Dと軸受部13Cとの嵌合を確保する必要がある。
【0010】
ここで、この初期嵌合長をLO ,キーボードスイッチのストロークをS,そのマージン(クリアランス分)をα,初期状態におけるボス17Dの先端とプレート11下面との間隔をL,キーボード高さをHとして、それらを図11中に示す。
キーボード高さHを低くしていくと、図より明らかなように、L<Sという状況が発生し、キートップ17を押し切った時、ボス17Dがプレート11下面より突出する状態が発生する。この状態はキーボード高さHが低くなるほど顕著になり、つまりこのようなボス17Dを用いる回転止め構造は薄型のキーボードスイッチには不向きであり、言い換えればキーボードスイッチの薄型化を制限する要因となっていた。
【0011】
この発明の目的は上述した問題点に鑑み、キートップの回転(がたつき)を防止することができ、かつ薄型に構成できるようにした長大キー用のキーボードスイッチを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、互いに回動自在に連結されてパンタグラフ機構をなす一対のリンクがキートップの長手方向中央に設けられ、その一対のリンクによってキートップが上下動自在にフレーム上に支持された長大キー用のキーボードスイッチにおいて、キートップの長手方向両端部の少なくとも一方にガイドが設けられ、そのガイドは互いに平行とされ、かつ上記一対のリンクの回動軸心と直交する方向に突設された軸を両端に有し、その一端側の軸がフレームに設けられた回動保持部に回動自在に保持され、他端側の軸がキートップの裏側に設けられた摺動保持部に摺動自在に保持され、それら回動保持部及び摺動保持部によってそれぞれ上記軸方向の変位が規制されており、上記ガイドの上記他端側にフレーム方向に突出する突部が設けられ、キートップが押下された状態でその突部の先端とフレームとはわずかに離間している構造とされる。
【0013】
請求項2の発明では請求項1の発明において、フレームが金属板製とされて、その絞り加工により上記回動保持部が形成されているものとされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照して実施例により説明する。なお、図8と対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0015】
図1はこの発明の一実施例を示したものである。この例ではキートップ17の長手方向端部において、キートップ17とフレーム13との間にガイド21が介在される。なお、フレーム13はこの例では金属板製とされている。
【0016】
ガイド21は図2に示したように、一対の脚部21Aと、それら脚部21Aを中央部分で連結する連結部21Bとよりなり、略H字状とされている。両脚部21Aの一端側にはそれぞれ外向きに軸21Cが突設されており、他端側にはそれぞれ内向きに軸21Dが軸21Cと平行とされて突設されている。また、両脚部21Aの他端側には図に示したように、軸21Dと直交する方向に突出する突部21Eがそれぞれ設けられている。
【0017】
軸21Cは図1に示したように、フレーム13に形成された回動保持部13Cに回動自在に保持され、一方軸21Dはキートップ17の裏側に形成された摺動保持部17Eに摺動自在に保持される。従って、ガイド21はキートップ17の上下動に伴い、軸21Cを中心として回動(揺動)するものとなっている。なお、フレーム13の略半円状をなす回動保持部13Cは絞り加工によって形成され、その部分がメンブレンシート12によって蓋されることによって軸21Cを保持するものとなっている。
【0018】
図3は金属板製とされた図1におけるフレーム13のキートップ17に対向する部分の形状を示したものであり、図中、二点鎖線はキートップ17の外形を示す。
フレーム13の、キートップ17の中央部に対向する部分には、開口22が形成され、この開口22の周縁に、リンク15の軸15Dを保持する一対の回動保持部13A及びリンク16の軸16Cを保持する一対の摺動保持部13Bが、回動保持部13Cと同様に絞り加工によって形成されている。
【0019】
一方、ガイド21用の一対の回動保持部13Cは開口22を挟んで両側にそれぞれ形成された開口23の周縁にそれぞれ形成されている。つまり、この例ではガイド21はキートップ17の長手方向両端部にそれぞれ配設されている。なお、両開口23の外側にそれぞれ形成された開口24の周縁に形成されている摺動保持部13Dは連動棒25(図1参照)の保持用として使用される。
【0020】
ガイド21は図1Aに示したように、フレーム13の開口23上に位置しており、両回動保持部13Cの側縁と脚部21AとのクリアランスD1 はそれぞれ小さく抑えられ、つまりガイド21は両回動保持部13Cによって軸21Cの軸心方向の変位が規制されている。
同様に、キートップ17の両摺動保持部17Eと脚部21AとのクリアランスD2 もそれぞれ小さく抑えられており、ガイド21は両摺動保持部17Eによって同様に軸方向の変位が規制されている。
【0021】
従って、このように配設されたガイド21によってキートップ17はフレーム13に対してほとんどがたつかないものとなり、前述した矢印E方向(図10参照)の回転が防止される。
図4はリンク15,16が配設されているキートップ17中央部の断面構造を示したものであり、絞り加工によって形成されたフレーム13の略半円状をなす回動保持部13A及び略台形状をなす摺動保持部13Bにそれぞれ軸15D及び16Cが保持されている。
【0022】
図5はガイド21部分の、図4と同一方向の断面構造を示したものである。ガイド21はキートップ17の押し下げにより、その一対の軸21Dが押し下げられる。つまり、一方の軸21Dが押し下げられると、他方の軸21Dも下がるという連動効果が得られるため、キートップ17の矢印F方向の回転による傾きはこのようなガイド21を設けたことによって抑制され、この方向においてもキートップ17の回転が防止されるものとなる。
【0023】
図6は連動棒25の保持構造を示したものである。連動棒25はキートップ17の裏側に形成された回動保持部17Fによって中間部が保持され、端部はフレーム13の略台形状をなす摺動保持部13Dに保持されている。
キートップ17の摺動保持部17Eへの、ガイド21の軸21Dの嵌め込みは圧入によって行われる。図7Aはこの様子を示したものである。
【0024】
キートップ17圧入時にかかる力Pによって発生するてこの力P′がフレーム13の回動保持部13Cに加わり、これによりフレーム13に変形(浮き上がりG1 )が発生するが、突部21Eがフレーム13方向に突出して設けられているため、この突部21Eによって軸21Dの沈み込みが制限され、フレーム13の変形を抑えることができるものとなっている。なお、図7Bは比較として突部21Eがない場合の状態を示したものであり、フレーム13には大きな浮き上がりG2 が発生し、即ち大きな変形が発生するものとなる。
【0025】
突部21Eの突出量はキートップ17を押しきった時に突部21Eの先端がフレーム13の位置に達することがないように選定される。図1B中、二点鎖線はこの状態を示したものであり、突部21Eの先端とフレーム13とはわずかに離間されている。
なお、上述した実施例では長大キーのキートップ17の長手方向両端部にそれぞれガイド21を設けたものとなっているが、例えばキートップ17の大きさ(長さ)に応じてガイド21を1つだけ設ける構造としてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればキートップの回転(がたつき)を防止することができ、かつ従来のように回転止めの機構(ボス)がプレート下面より突出するといった問題も発生しないため、キーボードスイッチの薄型化を図ることができる。
【0027】
また、回転止め用のガイド21に突部21Eを設けたことにより、キートップ圧入組立時にガイド21の変位を制限することができ、よってガイド21を保持するフレームの変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための図、Aは平面図、Bは断面図。
【図2】Aは図1におけるガイドの平面図、Bはその正面図、Cはその側面図。
【図3】Aは図1におけるフレームの平面図、Bはその正面図。
【図4】キートップ中央部における断面構造を示す図。
【図5】ガイドによるキートップの傾き抑制効果を説明するための図。
【図6】連動棒の保持構造を示す断面図。
【図7】Aはキートップ圧入時の状態を説明するための図、Bは比較用としてガイドに突部がないとした場合の図。
【図8】従来のキーボードスイッチの基本構成を示す断面図。
【図9】Aは図8におけるリンク15の斜視図、Bは図8におけるリンク16の斜視図。
【図10】長大キーのキートップの回転(がたつき)を説明するための図。
【図11】従来の回転止め構造を示す断面図。
【発明の属する技術分野】
この発明はパーソナルコンピュータやワードプロセッサ等の各種装置に利用することができるキーボードスイッチに関し、特にスペースキー等の長大キーに用いて好適なキーボードスイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、キーボードスイッチの基本構成について説明する。
図8に示したように、金属板よりなるプレート11上にメンブレンシート12が配置され、さらにその上にフレーム13が配置される。メンブレンシート12は2枚の接点シート12A,12Bがスペーサ12Cにより所定の間隔を保持して積層合体され、それらの対向面に接点パターン(図示せず)がそれぞれ形成されたもので、それら接点パターンによって接点が構成されている。この接点部において、接点シート12Aが上方から押圧されることにより、両接点パターンは接触し、これにより接点信号が得られるものとなっている。
【0003】
樹脂材よりなるフレーム13にはメンブレンシート12の接点部を露出させるべく、接点部と対向する孔(図示せず)が形成されており、この孔の部分においてメンブレンシート12上にドーム状のラバー14が配置される。ラバー14はドーム部14Aと、それに続く円筒部14Bとよりなり、ドーム部14Aの天井には突部14Cが突設されている。
【0004】
パンタグラフ機構をなす一対のリンク15,16は図9に示すような構造とされる。リンク15は略円環状をなす基部15Aを有しており、この基部15Aの両側面に他方のリンク16に形成された一対の軸16Aと係合する孔15Bがそれぞれ形成されている。リンク16の軸16Aがリンク15の孔15Bに係合されることにより、これらリンク15,16はX字状に組み合わされ、即ち中間部で互いに回動自在に連結される。
【0005】
リンク15にはその一端側に内向きに一対の軸15Cが突設され、他端側には軸15Dが外向きに突出するように差し渡されて形成されている。一方、リンク16には一端側に軸16Bが差し渡されて形成され、他端側には一対の軸16Cが外向きに突設されている。
軸16Bは図8に示したように、キートップ17の裏側に形成された回動保持部17Aに保持され、一方軸15Dはフレーム13に形成された回動保持部13Aに保持されて、これら軸16Bと15Dは回動自在とされる。これに対し、軸15Cはキートップ17の裏側に形成された摺動保持部17Bに保持され、軸16Cはフレーム13に形成された摺動保持部13Bに保持される。
【0006】
この状態で、ラバー14はリンク15の基部15Aの中央孔に位置しており、その円筒部14Bがキートップ17の裏側に設けられた突起17Cに嵌合されて、キートップ17とメンブレンシート12との間に介在される。
キートップ17を押下操作すると、パンタグラフ機構をなすリンク15,16によりキートップ17はフレーム13の面とほぼ平行に移動し、キートップ17によりラバー14が押圧されてドーム部14Aがおしつぶされ、これにより良好なタクト感が得られると共に、メンブレンシート12の接点部が突部14Cによって押圧され、接点がオンされる。
【0007】
図10は長大キーの代表例であるスペースキーを上(操作面側)から見た状態を示したものであり、上述した構成はキートップ17の二点鎖線で示した中央部分に配設されている。
一方、このような長大キーでは、そのキートップ17の矢印E方向の回転(がたつき)を防止すべく、キートップ17の長手方向両端部の裏側にボス17Dがそれぞれ突設されており、これらボス17Dは図11に示したようにフレーム13に形成された軸受部13Cに嵌合され、キートップ17の上下動に伴い、軸受部13Cと摺接する構造とされている。なお、メンブレンシート12及びプレート11の、軸受部13Cに対応する部分にはそれらを連通する穴18が形成されている。
【0008】
従来においては、上記のようなボス17Dを備えることにより、キートップ17の両端部を位置決めし、これによってキートップ17の回転を防止していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来においてはキートップ17に設けたボス17Dとフレーム13に形成した軸受部13Cとの嵌合により、キートップ17の回転止めを行っているため、キートップ17の初期状態(上死点に位置する状態)においても、これらボス17Dと軸受部13Cとの嵌合を確保する必要がある。
【0010】
ここで、この初期嵌合長をLO ,キーボードスイッチのストロークをS,そのマージン(クリアランス分)をα,初期状態におけるボス17Dの先端とプレート11下面との間隔をL,キーボード高さをHとして、それらを図11中に示す。
キーボード高さHを低くしていくと、図より明らかなように、L<Sという状況が発生し、キートップ17を押し切った時、ボス17Dがプレート11下面より突出する状態が発生する。この状態はキーボード高さHが低くなるほど顕著になり、つまりこのようなボス17Dを用いる回転止め構造は薄型のキーボードスイッチには不向きであり、言い換えればキーボードスイッチの薄型化を制限する要因となっていた。
【0011】
この発明の目的は上述した問題点に鑑み、キートップの回転(がたつき)を防止することができ、かつ薄型に構成できるようにした長大キー用のキーボードスイッチを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、互いに回動自在に連結されてパンタグラフ機構をなす一対のリンクがキートップの長手方向中央に設けられ、その一対のリンクによってキートップが上下動自在にフレーム上に支持された長大キー用のキーボードスイッチにおいて、キートップの長手方向両端部の少なくとも一方にガイドが設けられ、そのガイドは互いに平行とされ、かつ上記一対のリンクの回動軸心と直交する方向に突設された軸を両端に有し、その一端側の軸がフレームに設けられた回動保持部に回動自在に保持され、他端側の軸がキートップの裏側に設けられた摺動保持部に摺動自在に保持され、それら回動保持部及び摺動保持部によってそれぞれ上記軸方向の変位が規制されており、上記ガイドの上記他端側にフレーム方向に突出する突部が設けられ、キートップが押下された状態でその突部の先端とフレームとはわずかに離間している構造とされる。
【0013】
請求項2の発明では請求項1の発明において、フレームが金属板製とされて、その絞り加工により上記回動保持部が形成されているものとされる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面を参照して実施例により説明する。なお、図8と対応する部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0015】
図1はこの発明の一実施例を示したものである。この例ではキートップ17の長手方向端部において、キートップ17とフレーム13との間にガイド21が介在される。なお、フレーム13はこの例では金属板製とされている。
【0016】
ガイド21は図2に示したように、一対の脚部21Aと、それら脚部21Aを中央部分で連結する連結部21Bとよりなり、略H字状とされている。両脚部21Aの一端側にはそれぞれ外向きに軸21Cが突設されており、他端側にはそれぞれ内向きに軸21Dが軸21Cと平行とされて突設されている。また、両脚部21Aの他端側には図に示したように、軸21Dと直交する方向に突出する突部21Eがそれぞれ設けられている。
【0017】
軸21Cは図1に示したように、フレーム13に形成された回動保持部13Cに回動自在に保持され、一方軸21Dはキートップ17の裏側に形成された摺動保持部17Eに摺動自在に保持される。従って、ガイド21はキートップ17の上下動に伴い、軸21Cを中心として回動(揺動)するものとなっている。なお、フレーム13の略半円状をなす回動保持部13Cは絞り加工によって形成され、その部分がメンブレンシート12によって蓋されることによって軸21Cを保持するものとなっている。
【0018】
図3は金属板製とされた図1におけるフレーム13のキートップ17に対向する部分の形状を示したものであり、図中、二点鎖線はキートップ17の外形を示す。
フレーム13の、キートップ17の中央部に対向する部分には、開口22が形成され、この開口22の周縁に、リンク15の軸15Dを保持する一対の回動保持部13A及びリンク16の軸16Cを保持する一対の摺動保持部13Bが、回動保持部13Cと同様に絞り加工によって形成されている。
【0019】
一方、ガイド21用の一対の回動保持部13Cは開口22を挟んで両側にそれぞれ形成された開口23の周縁にそれぞれ形成されている。つまり、この例ではガイド21はキートップ17の長手方向両端部にそれぞれ配設されている。なお、両開口23の外側にそれぞれ形成された開口24の周縁に形成されている摺動保持部13Dは連動棒25(図1参照)の保持用として使用される。
【0020】
ガイド21は図1Aに示したように、フレーム13の開口23上に位置しており、両回動保持部13Cの側縁と脚部21AとのクリアランスD1 はそれぞれ小さく抑えられ、つまりガイド21は両回動保持部13Cによって軸21Cの軸心方向の変位が規制されている。
同様に、キートップ17の両摺動保持部17Eと脚部21AとのクリアランスD2 もそれぞれ小さく抑えられており、ガイド21は両摺動保持部17Eによって同様に軸方向の変位が規制されている。
【0021】
従って、このように配設されたガイド21によってキートップ17はフレーム13に対してほとんどがたつかないものとなり、前述した矢印E方向(図10参照)の回転が防止される。
図4はリンク15,16が配設されているキートップ17中央部の断面構造を示したものであり、絞り加工によって形成されたフレーム13の略半円状をなす回動保持部13A及び略台形状をなす摺動保持部13Bにそれぞれ軸15D及び16Cが保持されている。
【0022】
図5はガイド21部分の、図4と同一方向の断面構造を示したものである。ガイド21はキートップ17の押し下げにより、その一対の軸21Dが押し下げられる。つまり、一方の軸21Dが押し下げられると、他方の軸21Dも下がるという連動効果が得られるため、キートップ17の矢印F方向の回転による傾きはこのようなガイド21を設けたことによって抑制され、この方向においてもキートップ17の回転が防止されるものとなる。
【0023】
図6は連動棒25の保持構造を示したものである。連動棒25はキートップ17の裏側に形成された回動保持部17Fによって中間部が保持され、端部はフレーム13の略台形状をなす摺動保持部13Dに保持されている。
キートップ17の摺動保持部17Eへの、ガイド21の軸21Dの嵌め込みは圧入によって行われる。図7Aはこの様子を示したものである。
【0024】
キートップ17圧入時にかかる力Pによって発生するてこの力P′がフレーム13の回動保持部13Cに加わり、これによりフレーム13に変形(浮き上がりG1 )が発生するが、突部21Eがフレーム13方向に突出して設けられているため、この突部21Eによって軸21Dの沈み込みが制限され、フレーム13の変形を抑えることができるものとなっている。なお、図7Bは比較として突部21Eがない場合の状態を示したものであり、フレーム13には大きな浮き上がりG2 が発生し、即ち大きな変形が発生するものとなる。
【0025】
突部21Eの突出量はキートップ17を押しきった時に突部21Eの先端がフレーム13の位置に達することがないように選定される。図1B中、二点鎖線はこの状態を示したものであり、突部21Eの先端とフレーム13とはわずかに離間されている。
なお、上述した実施例では長大キーのキートップ17の長手方向両端部にそれぞれガイド21を設けたものとなっているが、例えばキートップ17の大きさ(長さ)に応じてガイド21を1つだけ設ける構造としてもよい。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によればキートップの回転(がたつき)を防止することができ、かつ従来のように回転止めの機構(ボス)がプレート下面より突出するといった問題も発生しないため、キーボードスイッチの薄型化を図ることができる。
【0027】
また、回転止め用のガイド21に突部21Eを設けたことにより、キートップ圧入組立時にガイド21の変位を制限することができ、よってガイド21を保持するフレームの変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を説明するための図、Aは平面図、Bは断面図。
【図2】Aは図1におけるガイドの平面図、Bはその正面図、Cはその側面図。
【図3】Aは図1におけるフレームの平面図、Bはその正面図。
【図4】キートップ中央部における断面構造を示す図。
【図5】ガイドによるキートップの傾き抑制効果を説明するための図。
【図6】連動棒の保持構造を示す断面図。
【図7】Aはキートップ圧入時の状態を説明するための図、Bは比較用としてガイドに突部がないとした場合の図。
【図8】従来のキーボードスイッチの基本構成を示す断面図。
【図9】Aは図8におけるリンク15の斜視図、Bは図8におけるリンク16の斜視図。
【図10】長大キーのキートップの回転(がたつき)を説明するための図。
【図11】従来の回転止め構造を示す断面図。
Claims (2)
- 互いに回動自在に連結されてパンタグラフ機構をなす一対のリンクがキートップの長手方向中央に設けられ、その一対のリンクによってキートップが上下動自在にフレーム上に支持された長大キー用のキーボードスイッチにおいて、
上記キートップの長手方向両端部の少なくとも一方にガイドが設けられ、
上記ガイドは互いに平行とされ、かつ上記一対のリンクの回動軸心と直交する方向に突設された軸を両端に有し、その一端側の軸が上記フレームに設けられた回動保持部に回動自在に保持され、他端側の軸が上記キートップの裏側に設けられた摺動保持部に摺動自在に保持され、それら回動保持部及び摺動保持部によってそれぞれ上記軸方向の変位が規制されており、
上記ガイドの上記他端側に上記フレーム方向に突出する突部が設けられ、上記キートップが押下された状態でその突部の先端と上記フレームとはわずかに離間されていることを特徴とするキーボードスイッチ。 - 請求項1記載のキーボードスイッチにおいて、
上記フレームは金属板製とされて、その絞り加工により上記回動保持部が形成されていることを特徴とするキーボードスイッチ。
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