JP3583473B2 - プロピレングリコールカーボネートの製造法 - Google Patents

プロピレングリコールカーボネートの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は断熱的に、且つ特に温和でエネルギーおよび物質を節約できることを特徴とするプロピレンオキシド(POX)および二酸化炭素(CO2)〜プロピレングリコールカーボネート(PGC)を触媒を用いて連続的に製造する方法に関する。
【0002】
PGCの製造法には多くの提案がなされている。これらの提案は主として或る種の触媒を使用する方法に関している。POXまたはエチレンオキシド(EOX)とCOとからそれぞれPGCまたはエチレングリコールカーボネート(EGC)を製造する方法はChem.Ing.techn.誌43巻(1971年)903頁に記載されている。この方法はまたFette,Seifen,Anstrichmittel誌73巻(1971年)396頁にも記載されているが、この場合にはEGCの製造法だけが詳細に考察されている。EGCを製造する場合、ここで論じられているような断熱的な温度条件は工業的には実現されない(同誌398頁参照)。ここに記載されているような方法では、CO2とEOXとを80バール、190〜200℃以上の温度において反応器中で一緒にエチレングリコールカーボネートと反応させ、向流をなして循環している伝熱媒体により反応熱を除去し、この際伝熱媒体は水で冷却する。このような反応条件では反応器の中で最高220℃のピーク温度が得られるが、このような温度は生成物を劣化させる作用をする。このことは該文献に明白に記載されている(397頁)。この問題は特に工業的規模の工場では克服することは困難である。この場合反応のエネルギーはすべて使用されずに除去される。POXがCOと反応してPGCを与える反応はEOXがCOと反応してEGCを与える反応と同様な高度の発熱反応であり、ピーク時の温度は同様にPGCを劣化させる作用をするから、上述のFette,Seifen,Anstrichmittel誌に記載されていることはPOXおよびCOからPGCを製造する場合にも適用される。上述のFette,Seifen,Anstrichmittel誌記載の方法および上述のChem.Ing.Techn.誌記載の方法とは対照的に、断熱的温度条件は、放出される反応熱全部が反応混合物自身によって吸収されるという特徴をもっている。発熱反応の場合にはこれによって反応混合物の温度が上昇する。
【0003】
米国特許第4 314 945号記載の方法では、アルキレンオキシドとCOとからアルキレンカーボネートを製造するための反応は、基本的に流路管および加圧循環式反応器を種々に組合わせ、これを10〜50バール、最高200℃で操作することによって行われる。対応するカーボネートはすべての反応器の部分において反応媒質として作用し、いずれの場合にも反応器の内容物の85〜99.6重量%をなしている。
【0004】
アルキレンオキシドを計量し、カーボネート中に溶解した触媒と一緒にこのような組合わせ装置の第1の反応区域に導入する。
【0005】
米国特許第4 314 945号の好適方法においては、下手に流路管をもった加圧式循環反応器の組合わせ装置の中において、反応器の他の遠くの点でCOを供給する。このような組合わせ装置の第1の反応器では、計量区域のすぐ近くではアルキレンオキシドの局所的濃度はなお高く、ここで選ばれたような型の計量を行うと選択性に悪影響がある。即ちアルキレンオキシドは、高い局所的な触媒濃度および低いCO濃度によって促進され、転位してアセトアルデヒドになり、縮重合反応に対して塩基として作用する。
【0006】
さらにCOは触媒に関してだけ(アルキレンオキシドに関してではなく)僅かに過剰に供給されるという欠点がある。
【0007】
米国特許第4 314 945号に使用されているこのような組合わせ装置の機素、即ち反応器は一方では製品を冷却するための外部の循環器および熱交換器を有し、撹拌機によるかまたはガスまたは液体の流入によって撹拌される撹拌式タンクから成る加圧循環式反応器であり、他方では後方に冷却器を備えているかまたは自分自身に冷却器をもった断熱条件下で操作される流路管である。
【0008】
加圧循環式反応器は発熱反応の場合には高い加圧循環速度が用いられ、反応熱は反応器および付属の熱交換器の中で反応中に除去されることを特徴としている。この方法は、反応器を一回通る間に反応が完結し全反応熱は反応媒質によって吸収される断熱法とは全く異なっている。
【0009】
米国特許第4,314,945号記載の反応器の機素に共通していることは、組合わせ装置の内部における機素の数および順序とは無関係に、その各々の中ではアルキレンオキシドの変化は部分的にしか起こらないということである。何故ならば、アルキレンオキシドとCOとの高度の発熱反応における熱の問題が解決されていないからである。
【0010】
それぞれ冷却器を備えた個々の機素を複雑に連結することによってはじめて、部分的な変化を全部合わせて、アルキレンオキシドの変化率少なくとも約99.5%、カーボネートの選択性少なくとも約99%が達成されている。
【0011】
工程自身においてまた水蒸気を生成させるために利用可能な反応熱を利用することは米国特許第4 314 945号には記載されていない。
【0012】
現在一方では生成物を劣化させるようなピーク温度を避け、他方では出来る限り反応熱を利用し得る方法が望まれている。本発明においては例えば粗製物を回収するか、または他の工程のために加熱用の水蒸気を発生させることによってこのような反応熱の利用が行われる。
【0013】
本発明においては、プロピレングリコールオキシド(POX)および二酸化炭素をプロピレングリコールカーボネート(PGC)を反応媒質として高温、高圧において反応させ、生成したPGCを触媒と分離することによりプロピレングリコールカーボネートを触媒を用いて製造する方法において、
(a)該工程を圧力2〜200バール、好ましくは5〜80バール、特に好ましくは8〜60バール、温度範囲110〜200℃、好ましくは110〜190℃、特に好ましくは110〜180℃において、断熱的な温度上昇を2〜80℃とし、断熱的な温度上昇が上記範囲内に保持されるように入り口温度を選んで工程を連続的且つ断熱的に行い、
(b)反応媒質として単位時間当たりに流すPGCをこの単位時間において生成されるPGCの量の7〜350倍にし、
(c)1モルのPOX当たり1.01〜1.5モル、好ましくは1.01〜1.4モル、特に好ましくは1.01〜1.35モルの二酸化炭素を使用し、反応器のすべての点において二酸化炭素を過剰に保ち、
(d)全反応混合物の80〜98重量%、好ましくは85〜97重量%を反応器の入口へ戻し、残りを回収してPGCを製造することを特徴とする方法が見出だされた。
【0014】
供給原料のPOXおよびCOは一般に少なくとも99%の純度のものを使用する。しかし100%に達する残りの部分が不活性物質、例えば炭化水素、一酸化炭素または窒素である場合には、低い純度のPOXおよびCOを使用することができる。このことは特にCOに対して適用でき、COは種々の原料からのもの、例えば天然産のもの、または水性ガス、一酸化炭素または改質ガスを発生させる工場から得られ、従って純度の低いものであることができる。しかしこのような不活性ガスは容積にして10%以下、好ましくは5%以下、特に好ましくは3%以下であることが便利である。
【0015】
使用する触媒は従来から提案されていた実質的に全部の触媒、例えばアルカリ金属の臭化物およびアルカリ土類金属の臭化物、およびアルカリ金属のヨー化物およびアルカリ土類金属のヨー化物、グアニジンおよびその臭化水素酸塩およびヨー化水素酸塩、臭化テトラアルキルアンモニウムおよびヨー化テトラアルキルアンモニウム、臭化フォスフォニウムおよびヨー化フォスフォニウム、ハロゲン化ピリジニウム、ハロゲン化スルフォニウム、ハロゲン化スチボニウムおよびハロゲン化アルソニウム、ハロゲン化亜鉛およびハロゲン化鉛、アルキル錫化合物、およびハロゲン化アルカリと2価の金属イオンのハロゲン化物との混合物である(フランス特許1 538 576号、ベルギー特許872 960号、ヨーロッパ特許297 647号、米国特許3 535 342号、同2 773 070号、同2 994 705号、ドイツ特許15 43 555号、米国特許3 535 41号、ベルギー特許798 171号、同872 959号、ドイツ特許公開明細書第32 44 456号、英国特許2 098 985号、ヨーロッパ特許133 763号、同180 387号、J.Org.Chem.誌45巻(1980年)3735頁、Chem.Lett.誌1979年巻573頁、ドイツ特許公開明細書第41 05 554号)。好適に使用される触媒はアルカリ金属の臭化物およびアルカリ金属のヨー化物、臭化テトラアルキルアンモニウムおよびヨー化テトラアルキルアンモニウム、ハロゲン化フォスフォニウム、ハロゲン化グアニジウム、およびアルカリ金属のハロゲン化物と2価の金属のハロゲン化物との混合物である。
【0016】
本発明方法は110〜200℃、好ましくは110〜190℃、特に好ましくは110〜180℃の温度範囲で行われる。本発明方法の圧力は2〜200バール、好ましくは5〜80バール、特に好ましくは8〜60バールである。上記範囲の上の方の部分の温度では上記範囲の上の方の部分の圧力が使用され、その逆もそうである。
【0017】
本発明方法は断熱的温度条件で行われ、断熱的な温度の上昇は2〜80℃である。この場合入口温度は、選ばれた断熱により上昇した温度が完全に利用された場合でも、全工程に亙り与えられた温度の上限を越えないように選ばれる。
【0018】
本発明に従えば、反応器のすべての点において相手の反応原料POXに関しCOを過剰に保つ。この目的のためにはPOX1モル当たり1.01〜1.5モル、好ましくは1.01〜1.4モル、特に好ましくは1.01〜1.35モルのCOを用いる。
【0019】
PGCは反応媒質として新しく生成したPGCよりも常に大過剰で存在させる。従って単位時間当たりこの単位時間で生じるPGCの7〜350倍のPGCを、触媒を含む循環PGCとして反応器に流す。このような大過剰の量は、全反応混合物の80〜98重量%、好ましくは85〜97重量%が反応器の入口に返され、100%に達する残りの部分だけが取り出され回収されて純粋なPGCになるように維持される。
【0020】
断熱的な温度条件から得られる反応混合物の利用可能な熱を使用することが本発明方法の他の特徴である。この場合これらの可能な利用法の最も重要なものは反応混合物を回収して純粋なPGCにする場合の利用法である。しかし得られる反応生成物の利用可能な熱の温度は一般に非常に高く、他の(吸熱的な)工程に供給し得る加熱用の水蒸気を発生させることができる。利用可能な熱を回収するためにはこの場合反応混合物を2〜80℃程度冷却することが好ましい。
望ましくない温度ピークを避けるためには、反応器の中において激しく混合を行う。
【0021】
下記に本発明の可能な好適具体化例を示す添付図面を参照して本発明方法の詳細を説明する。この実施例では反応混合物の回収は蒸溜により行っている。勿論図1以外の具体化例も可能である。
【0022】
反応器(I)は十分に断熱された装置、例えば十分に断熱された筒形の反応器であり、加えられたPOXおよびCOを連続的に良く分配しすべての点において激しく撹拌する内部装置を含んでいる。このような内部装置は当業界に公知であり、例えば孔開きの板、孔開きのトレーおよび調節板、パイプ分配器(挿入型および環状分配器)、二成分ノズル、ジェット・ノズル、ノズル・トレー、ノズル、特にドイツ特許公開明細書第37 36 988号および同第37 44 001号記載のもの、工業的に便利に使用されるガス導入トレー、焼結金属のフリット、PGCを通す孔をもった閉じたガス分配トレー、回転式ガス導入装置、衝突式バッ気装置[ペリース・ケミカル・エンジニアーズ・ハンドブック(Perrys Chemical Engineering Handbook)1984年版18.57〜18.70頁]、混合機素、撹乱を増加させる金属シート内部装置、分割式および環状の調節板がある。これらの内部装置は互いに組合わせて使用することができる。一般にこのような内部装置は流れの混合を良くし(マクロ的な混合)、ガスを細かく分配することの他に、消費区域において出来るだけ大きな割合で高周波の撹乱要素をつくりださなければならない。好適な内部装置は孔開きのトレー、パイプ分配器、二成分ノズル、ジェット・ノズル、特にドイツ特許公開明細書第37 36 988号記載のもの、閉じたガス分配器、衝突式バッ気装置、および混合機素である。
【0023】
本発明の方法において、COは図1の具体化例では(1)のところで供給され、POXは(2)のところで供給される。
【0024】
反応器のどこでもPOXはCOと常に過剰に或いは高濃度の状態でで出会うことが本発明方法において高い選択性を得る上で重要であるから、COは流れの方向においてPOXの前に反応器に供給される。このようにCOをPOXの前に供給することは少なくとも部分的に行われ、残りのCOは反応器の他の点において1回または数回に分けて供給され、COが常にPOXよりも過剰に存在するようにする。図1の好適な具体化例においては、反応器に入って来る前に既に触媒を含み反応器の中に流入して来るPGC(3)の中にCOを全部または少なくとも部分的に加える。好ましくはこの前以て行うCOの添加は上記のCOの範囲の過剰料においてPOXの量よりも1〜50モル%COが過剰になるように行われる。POXは後ろの入り口点(4)において好ましくはCO2と混合して加える。このような混合物は特に好適な方法では等モル量のPOXとCOから成っている。さらに好適な方法では、POX/CO混合物を少なくとも二つの供給点で反応器に供給する。このような第2の供給点は(5)であり、他の供給点は(6)および(7)その他であることができる。これらの供給されたガスは次に上記の内部装置(分配機素)によって反応媒質の中に均一に分配される。供給点(4)、(5)、(6)、(7)等の数が多いほど、反応器中における局所的な過剰濃度および局所的な温度ピークが避けられる。
【0025】
反応器(I)の中で主反応が減衰した後、利用可能な熱を利用するために反応混合物(8)をフラッシュ蒸発器(II)の加熱ジャケットの中に流し込み、ここから冷却された反応混合物(9)として流して熱交換器(III)によって利用し、この中で水(27)から加熱用の水蒸気(28)を得る。しかし別法として反応器からの流出液(8)を先ず熱交換器(III)の中に通し、次いでフラッシュ蒸発器(II)の加熱用ジャケットに通す。水蒸気を発生させる熱交換器(III)の代わりに、反応が吸熱的に進行する全く異なった過程の反応器を加熱するのに用いることができる。しかし流出液(8)はフラッシュ蒸発器(II)に入る前においても(10)および(11)に対応する部分流に分割することができる。
【0026】
すでに幾分冷却された反応器の流出液(8)および反応混合物(9)に対し、同時に(II)および(III)を通る経路によって後反応が進行する時間が与えられる。
【0027】
図1の実施例においては、利用可能な熱が全体として上記の2〜80℃だけ冷却されて熱交換器(III)を出るさらに冷却された反応混合物は次に部分流(10)および(11)に分割される。部分流(10)は前述のように反応器(I)の全流出流の80〜98重量%を含んでいる。部分流(11)は100%の残りを成している。明らかに原理的には工程の経路の他の点においても(9)を部分流(10)および(11)に分割することができる。
【0028】
部分流(10)は反応器の入口に戻されるが、部分流(11)は回収部へと供給される。この目的のために(11)を先ず膨張容器(IV)に通し、この中で液(12)とガス相(13)への分離を行う。ガス相(13)は過剰のCO、恐らくは不完全に反応したPOX、およびCOおよびPOXと一緒に導入された不活性ガスを含んでいる。不活性ガスの割合に従って、ガス相(13)は二つの部分流(14)および(15)に分割される。(14)は反応器に戻されるが、(15)は廃ガスの廃棄所(25)に供給される。明らかに、不活性ガスの含量が多いと、多くの割合の(13)が部分流(15)の形で放出される。逆もまた正しい。当業界の専門家は簡単な分析的な決定および計算、並びに予備実験のによって容易にガス相の最適の分割比を決めることができる。
【0029】
(IV)で分離された液(12)は次にフラッシュ蒸発器(II)の内部に通される。フラッシュ蒸発器(II)は好ましくは薄膜蒸発器、落下フィルム式蒸発器、回転管蒸発器、または回転または上昇フィルム蒸発器である。(II)において2〜100ミリバール、好ましくは4〜90ミリバール、、特に好ましくは5〜80ミリバールの真空下において真空蒸溜を行い、蒸発したPGC(16)と塔底流出液(17)を得る。この蒸溜による分離のエネルギーは一方ではフラッシュ蒸発器(II)のジャケットまたは他の加熱装置を通る反応器の流出流(8)から得られ、他方では液相(12)の利用可能な熱から得られる。
【0030】
(II)の塔底流出流(17)は部分流(18)および(19)に分けられる。全量の大部分、例えば60〜98%、好ましくは75〜97%、特に好ましくは90〜96%(17)は部分流(18)として反応器の入り口に戻される。
【0031】
これはなお触媒を含んでいる。さらにこれは反応器の系中を循環する反応媒質としてPGCの循環を閉じている。
【0032】
残りの部分流(19)は触媒の再生装置(VI)へと流される。触媒の再生の種類は使用する個々の触媒に合わせて考えなければならないが、触媒の再生が可能で有る限り、上記の文献から当業界の専門家には公知である。再生装置(IV)から例えば不活性化した触媒の部分(20)を取り出すことができる。再生された触媒はPGC(29)と一緒に部分流(18)と全く同じように反応器の入口に戻される。再生は例えばアルカリ金属ハロゲン化物と2価の金属のハロゲン化物との混合物、例えばNaBr/ZnBrのような触媒をハロゲン化合物、例えばHBrで処理して行うことができる。
【0033】
消費されて取り出された触媒の補充は新しい触媒を(21)を経て通すことにより行われる。
【0034】
蒸溜されて(II)の内部から出るPGC(16)はさらに熱交換器(V)中で凝縮させて蒸気が回収され、所望の温度に冷却される。このうにして凝縮したPGCは(23)の所で取り出される。
【0035】
蒸発した部分(16)と一緒に(V)へ運ばれたガスの部分(12)は塔頂部から引き出されるガス流としてPGCが凝縮する際に(V)の中につくられ、(22)と(26)とに分割される。(22)は廃ガスの廃棄所(25)へ供給され、(26)は反応器の入口に戻される。部分流(22)および(26)の分割は部分流(14)および(15)に対して述べたのと同じ基準で行われる。
【0036】
(27)は熱交換器(III)および(V)に供給される水であり、これを装置から取り出してその蒸発熱を利用するか、または加熱用水蒸気(28)を生成させる熱を得るのに利用することができる。
【0037】
【実施例】
15バールで作動している図1の反応器Iに(1)を介して毎時全部で0.453kgのCOを、(2)を介して0.569kgのPOXを計量する。即ちそれぞれ0.108kgのCOと0.142kgのPOXが混合物としてライン(4)を通って(7)へと流され、0.022kgのCO(3)は(10)を介して戻される温度約141℃の反応混合物約30.2kgに加えられた後、反応器Iに入るようにする。さらに0.03kgのガス流が膨張室IVから(13)および(14)を介して反応器Iへと流される。
【0038】
反応工程後、温度約159℃の反応混合物31.8kgが反応器を出て流れ(8)としてフラッシュ蒸発器IIのジャケットへと流され、その中で蒸溜を行うために加熱された後約150℃においてジャケットを出、流れ(9)として熱交換器IIIに流れ込み、水蒸気を発生させた後約140℃で熱交換器を出て行き、次いで約30.2kgの流れ(10)と約1.6kgの流れ(11)に分割される。(10)は前述のように反応器へ戻され、(11)はIVの中で1バールに減圧され、0.03kgのガス相(13)はIへ通され、1.57kgの液相はフラッシュ蒸発器IIへ通され、ここで約50ミリバールにおいて約1.03kgの蒸気のPGC(16)と約0.54kgの塔底生成物(17)に分割される。この場合逃げ出して行く残りの約0.03kgのガスは(22)および(25)を介して廃ガス廃棄所へと取り出される。PGC(16)は熱交換器Vの中で凝縮し、水蒸気を発生させる。
【0039】
塔底生成物(17)を約9:1に分割した後、多い方の約0.49kgは流れ(18)および(21)としてIへと流され、少ない方の約0.05kg(19)は再生装置VIへと流され、極めて僅かのハロゲン化合物で処理した後、再び(29)として再生装置から出て(21)として反応器に戻される。
【0040】
本発明の主な特徴及び態様は次の通りである。
1.プロピレングリコールオキシド(POX)および二酸化炭素をプロピレングリコールカーボネート(PGC)を反応媒質として高温、高圧において反応させ、生成したPGCを触媒と分離することによりプロピレングリコールカーボネートを触媒を用いて製造する方法において、
(a)該工程を圧力2〜200バール、好ましくは5〜80バール、特に好ましくは8〜60バール、温度範囲110〜200℃、好ましくは110〜190℃、特に好ましくは110〜180℃において、断熱的な温度上昇を2〜80℃とし、断熱的な温度上昇が上記範囲内に保持されるように入り口温度を選んで工程を連続的且つ断熱的に行い、
(b)反応媒質として単位時間当たりに流すPGCをこの単位時間において生成されるPGCの量の7〜350倍にし、
(c)1モルのPOX当たり1.01〜1.5モル、好ましくは1.01〜1.4モル、特に好ましくは1.01〜1.35モルの二酸化炭素を使用し、反応器のすべての点において二酸化炭素を過剰に保ち、
(d)全反応混合物の80〜98重量%、好ましくは85〜97重量%を反応器の入口へ戻し、残りを回収してPGCを製造する方法。
【0041】
2.反応器の中で激しく撹拌を行う上記第1項記載の方法。
【0042】
3.反応器は孔開きのトレー、パイプ分配器、二成分ノズル、ジェット・ノズル、ノズル、閉じたガス分配器、衝突式バッ気機素、混合機素またはこれらの幾つかの組合わせを含んでいる上記第2項記載の方法。
【0043】
4.二酸化炭素を過剰に保つために、二酸化炭素の少なくとも一部を反応媒質として作用するPGCの中に供給した後POXを注入し、この二酸化炭素を好ましくは反応器に入る前にPGCに加える上記第1項記載の方法。
【0044】
5.POXを単独または残った二酸化炭素との混合物とし、常に二酸化炭素が過剰に存在するように、その後方にある少なくとも二つの点において反応器に供給する上記第4項記載の方法。
【0045】
6.過剰の二酸化炭素は反応器に入る前にPGCに加えられ、残りの二酸化炭素はPOX/CO等モル混合物として反応器に供給される上記第5項記載の方法。
【0046】
7.反応混合物で得られる利用可能な熱は反応混合物を回収してPGCを得るかおよび/または加熱用の水蒸気を発生させるか、および/または吸熱反応を進行させるのに利用することができる上記第1項記載の方法。
【0047】
8.利用可能な熱を回収する際、反応混合物が2〜80℃冷却される上記第1項記載の方法。
【0048】
9.回収してPGCを得る工程は回収した利用可能な熱を利用して行われる上記第1項記載の方法。
【0049】
10.該回収は圧力2〜100ミルバール、好ましくは4〜90ミルバール、特に好ましくは5〜80ミルバールで蒸溜することにより行われる上記第9項記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の可能な具体化例を示している。

Claims (1)

  1. プロピレングリコールオキシド(POX)および二酸化炭素をプロピレングリコールカーボネート(PGC)を反応媒質として高温、高圧において反応させ、生成したPGCを触媒と分離することによりプロピレングリコールカーボネートを触媒を用いて製造する方法において、
    (a)該工程を圧力2〜200バール、温度範囲110〜200℃において、断熱的な温度上昇を2〜80℃とし、断熱的な温度上昇が上記範囲内に保持されるように入り口温度を選んで工程を連続的且つ断熱的に行い、
    (b)反応媒質として単位時間当たりに流すPGCをこの単位時間において生成されるPGCの量の7〜350倍にし、
    (c)1モルのPOX当たり . 01〜1 . 5モルの二酸化炭素を使用し、反応器のすべての点において二酸化炭素を過剰に保ち、
    (d)全反応混合物の80〜98重量%を反応器の入口へ戻し、残りを回収してPGCを製造することを特徴とする方法。
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