JP3582052B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置で、像形成体の周辺に帯電手段、像露光手段及び現像手段を配置して画像形成を行う電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多色のカラー画像を形成する方法の1つとして、1つの像形成体の一回転以内に各色毎の帯電、像露光ならびに現像を順次行ってカラー画像を形成するカラー画像形成装置が知られている。
【0003】
しかし前記のカラー画像形成装置は、多色のカラー画像を形成する方法としては、高速の画像形成を可能とするものの、感光体の一回転内に帯電手段、像露光手段及び現像手段を複数組配設する必要があること、像露光手段が近接する現像手段から洩れるトナーによって汚れて画質を損なうおそれがあり、これを避けるため像露光手段と現像手段の間隔を大きくとる必要があることから必然的に感光体の径が大きくなって装置を大型化する欠点がある。この欠点を避ける目的から、感光体の基体を透光性の素材によって形成し、その内部に複数の像露光手段を収容して、画像を前記基体を通してその外周に形成した感光体層に露光する形態の装置が、例えば、特開平5−307307号公報によって提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の提案による画像形成装置は、その内部に複数の像露光手段を収容するために小型の像露光手段が必要とされ、像露光手段に小型の露光素子が用いられる。そのため、発光素子として複数のLED(発光ダイオード)を基板上に線状に配列した露光素子が特に多く用いられる。また、露光素子を保持する保持部材と複数の像露光手段を支持する共通支持体とを設け、像露光手段の露光位置を調整するためのブロック部材を保持部材と共通支持体との間に挿入して位置決めし接着剤にて固定する等の方法が採られており、ブロック部材としては透明なアクリル樹脂を用い、接着剤として紫外線硬化樹脂を用いてブロック部材の接着面とその周辺とに接着剤を塗布し、紫外線を照射して接着している。
【0005】
しかしながら、透明なアクリル樹脂は紫外線を透過し接着剤が固まり易いが、紫外線を照射する際に、アクリル樹脂の熱伝導率が小さく(0.02〜0.03W/m・k)熱がこもり、さらに線膨張係数が大きい((45〜70)×10−6/K)ため、ブロック部材の熱膨張により像露光手段の接着時の位置ずれや、冷却の際の接着剤により固定されるブロック部材の収縮が異なり、それぞれの像露光手段の冷却位置が同じとならず冷却時の位置ずれが発生するという問題が生じる。使用環境の温度変化によっても像露光手段の位置ずれが発生するという問題も生じる。またアクリル樹脂を用いたブロック部材を使用すると、周辺の接着剤は固まるが、紫外線の当たらない接着面の接着剤はアクリル樹脂を通して接着面に入り込む空気により固まらず接着による取付強度も小さく、共通支持体からブロック部材が剥離したり、ブロック部材から保持部材が剥離するという問題も生じる。
【0006】
本発明は上記の問題点を改良し、像露光手段を共通支持体に取付ける際の位置ずれを防止すると共に、使用環境の温度変化による像露光手段の位置ずれも防止し、また像露光手段の共通支持体との取付強度の向上を図った画像形成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、回転する像形成体と、基板上に複数の発光素子をライン状に配列した露光素子を配設する複数の像露光手段を前記像形成体の内部に設けた画像形成装置において、前記露光素子を保持する金属製の保持部材と、前記像露光手段を支持する金属製の共通支持体とを設けると共に、前記保持部材に楔部を設け、前記保持部材の楔部と前記共通支持体とを複数の楔形の金属製のブロック部材を用いて接着剤により結合すると共に、前記保持部材の楔部と前記ブロック部材の楔部との傾斜角を同一とすることを特徴とする画像形成装置によって達成される(第1の発明)。
【0008】
また、上記目的は、回転する像形成体と、基板上に複数の発光素子をライン状に配列した露光素子を配設する複数の像露光手段を前記像形成体の内部に設けた画像形成装置において、前記露光素子を保持する金属製の保持部材と、前記像露光手段を支持する金属製の共通支持体とを設けると共に、前記共通支持体に楔部を設け、前記保持部材と前記共通支持体の楔部とを複数の楔形の金属製のブロック部材を用いて接着剤により結合すると共に、前記共通支持体の楔部と前記ブロック部材の楔部との傾斜角を同一とすることを特徴とする画像形成装置によって達成される(第2の発明)。
【0009】
また、上記目的は、回転する像形成体と、基板上に複数の発光素子をライン状に配列した露光素子を配設する複数の像露光手段を前記像形成体の内部に設けた画像形成装置において、前記露光素子を保持する金属製の保持部材と、前記像露光手段を支持する金属製の共通支持体とを設け、前記保持部材と前記共通支持体とを複数組の対を成す楔形の金属製のブロック部材を用いて接着剤により結合すると共に、前記対を成すブロック部材の楔部の傾斜角を同一とすることを特徴とする画像形成装置によって達成される(第3の発明)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本願の記載は請求項の技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、以下の、本発明の実施の形態における断定的な説明は、ベストモードを示すものであって、本発明の用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。
【0011】
本発明の画像形成装置の一実施形態の画像形成プロセス及び構成を図1〜図5により説明する。図1は、本発明にかかわる画像形成装置の一実施形態のカラー画像形成装置の断面構成図であり、図2は、像露光手段を示す図であり、図3は、図2の斜視図であり、図4は、ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の第1の例を示す図であり、図5は、図2の像露光手段を用いた像形成体の断面構成図である。
【0012】
図1ないし図5によれば、ドラム状の像形成体としての感光体ドラム10は、例えば、透光性アクリル樹脂の透光性部材によって形成される円筒状の透光性樹脂基体を内側に設け、透光性の導電層及び有機感光体層(OPC)を該基体の外周に形成したものであり、接地された状態で図1の矢印で示す方向に回転される。
【0013】
本実施形態では、感光体ドラムの光導電体層において適切なコントラストを付与できる露光光量を有していればよい。従って、本実施形態における感光体ドラムの透光性樹脂基体の光透過率は、100%である必要はなく、露光ビームの透過時にある程度の光が吸収されるような特性であっても構わない。透光性基体の素材としては、アクリル樹脂、特にメタクリル酸メチルエステルモノマーを用い重合したものが、透光性、強度、精度、表面性等において優れており好ましく用いられるが、その他一般光学部材などに使用されるフッ素、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、などの各種透光性樹脂が使用可能である。また、露光光に対し透光性を有していれば、着色していてもよい。これらの樹脂の屈折率はほぼ1.5である。透光性導電層の成膜法としては、真空蒸着法、活性反応蒸着法、各種スパッタリング法、各種CVD法を用いて、インジウム錫酸化物(ITO)、アルミナ、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、Al等からなる透光性を維持した薄膜が用いられたり、浸漬塗工法、スプレー塗布法等を用いて上記金属の微粒子とバインダー樹脂とからなる導電性樹脂等が用いられる。また、光導電体層としては、各種有機感光体層(OPC)が使用可能である。
【0014】
以下に好ましい像形成体の例を示す。
【0015】
プラスチック材料モノマーを合成し、重合させるための触媒を添加した後、円筒状の型に注ぎ、側板にて密封して固定し、これを高速に回転させると共に、適度に加熱することにより均一な重合を促進させる。重合終了後は冷却し、得られた透光性の樹脂基体を型より取り出し、切断し、必要ならば仕上げ工程を経て画像形成装置の感光体ドラム用の透明樹脂基体が製造される(遠心重合法)。
【0016】
遠心重合によって成型される透光性のプラスチックの透光性樹脂基体の素材としては、上記のごとくメタクリル酸メチルエステルモノマーを用い重合したものが、透光性、強度、精度、表面性等において最も良いが、その他ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリエステル或いはポリ塩化ビニル等、又はこれらの共重合体などが使用され得る。遠心重合法では真円度が成型に用いられる型で決まるので、高精度の基体を得ることができる。また、偏肉は重合時の回転ムラや粘度や重合時の加熱条件で変化する。
【0017】
導電層としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化錫、酸化鉛、酸化インジウム、アルミナ、ヨウ化銅や、Au、Ag、Ni、Alなどからなる導電性微粒子と樹脂とを混合した導電性樹脂が用いられ、成膜法としては、浸漬塗工法、スプレー塗布法などが好ましく利用される。
【0018】
有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)を主成分とする電荷発生層(CGL)と電荷輸送物質(CTM)を主成分とする電荷輸送層(CTL)とに機能分離された二層構成の感光体層とされる。二層構成の有機感光体層は、CGLが薄いために像露光光の透過性が良く本発明に適する。なお有機感光体層は、電荷発生物質(CGM)と電荷輸送物質(CTM)を1つの層中に含有する単層構成とされてもよく、該単層構成又は前記二層構成の感光体層には、通常バインダー樹脂が含有される。
【0019】
前記二層構成の有機感光体層を有する感光体ドラムにおいて、CGLに含有されるCGMとしては、LED,LD等の光源光に感光性を有するアゾ系顔料、アズレニウム顔料、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料が用いられ、なかでも赤〜赤外光(600nm〜850nm)に感光するOPC感光体のCGMとしては、銅フタロシアニン顔料やチタニルフタロシアニン顔料等が好ましく用いられる。
【0020】
CGLに用いられるバインダー樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂又はポリカーボネート樹脂が用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等において優れる。これらのバインダー樹脂は、単独で或いは2種以上の混合物として用いることができる。
【0021】
CGLの形成に用いられる溶媒或いは分散媒としては、ケトン系又はハロゲン系溶剤が好ましく用いられ、感度、繰り返し使用時の電位変化等が更に良好となる。また、これらの溶媒は単独或いは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
【0022】
CGL中のCGMとバインダー樹脂との重量比は100:1〜1000とされ、該CGLの膜厚は0.01〜10μmとされ、該CGLの形成のための塗布方法としては、ブレード塗布、ワイヤーバー塗布、スプレー塗布、ディップ塗布、スライドホッパー塗布等の各塗布方法がある。
【0023】
次に前記CTLに含有されるCTMとしては、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ベンジジン系化合物、スチルベン系化合物等が用いられる。
【0024】
前記CTLに用いられるバインダー樹脂としては、広範囲な絶縁性樹脂から適時選択して使用することができ、好ましい結着樹脂としては、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の絶縁性樹脂を挙げることができ、これらの結着樹脂は単独或いは2種以上混合して用いることができる。
【0025】
バインダー樹脂とCTMとの配合比は1:10〜500とされ、更には1:20〜150が好ましい。CTLの膜厚は1:100μmとされるが、更に5〜50μmが好ましい。
【0026】
塗布方法としては、CGLと同様な方法を用いることができる。
【0027】
又、有機感光体層と導電層との間に必要により中間層が設けられるが、中間層としては、例えば塩ビ酢ビ共重合体、塩ビ酢ビマレイン酸共重合体、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、共重合タイプ若しくは変性タイプのアルコール可溶性ポリアミド樹脂等の0.01〜2μm厚の樹脂層とされる。
【0028】
前記の製造方法によって造られたプラスチックの円筒状の透光性樹脂基体を用いることにより、肉厚が均一で、円筒状の基体の円筒度、真円度に優れ、像露光光の焦点ズレのない感光体ドラムが提供される。
【0029】
11は帯電手段としてのスコロトロン帯電器で感光体ドラム10の前述した有機感光体層に対し所定の電位に保持されたグリッドと放電ワイヤによるコロナ放電とによって帯電作用を行い、感光体ドラム10に対し一様な電位を与える。
【0030】
Y,M,C及びKの各色毎の像露光手段としての露光光学系12は、露光系として基板122上に感光体ドラム10の軸と平行な主走査方向に配列された複数の発光素子としてのLED(発光ダイオード)121をアレイ状に並べた線状の露光素子12aと、結像素子としての光集束性光伝送体(商品名、セルフォックレンズ)12bとよりなり、セルフォックレンズ12bがレンズホルダ12cに例えば図2及び図3に黒丸で示す接着剤により固定され、また、露光素子12aが例えば黒丸で示す接着剤により熱伝導性の良好な露光素子の保持部材としての金属製の金属ケーシング12dに固定され、更に露光素子12aとセルフォックレンズ12bとが位置出しされた状態で、金属ケーシング12dにレンズホルダ12cが例えば黒丸で示す接着剤により固着されて露光光学系12が構成される。
【0031】
発光素子としてはその他、FL(蛍光体発光)、EL(エレクトロルミネッセンス)、PL(プラズマ放電)等が用いられる。
【0032】
各色毎の露光光学系12は金属製の楔状のブロック部材としてのスペーサブロック12eを用いて、予め治工具等により感光体ドラム10との主走査方向及び感光体ドラム10の回転方向の副走査方向とを位置出しされる状態に調整されて、各色毎の像露光手段の共通支持体であるパイプ状の中空部材を用いた支持部材20に、金属ケーシング12dとスペーサブロック12eとが、また、スペーサブロック12eと支持部材20とがスペーサブロック12eの金属ケーシング12d側と支持部材20側の接面および周辺とに塗布された接着剤にて固着される。露光光学系12の金属ケーシング12dと支持部材20とがスペーサブロック12eの調節により位置出しされて固定される。各色毎の露光光学系12を保持した状態で、支持部材20の中心軸を感光体ドラム10の中心軸に合わせて感光体ドラム10の内側に配置される。従って、感光体ドラム10に対し露光光学系12による像露光が感光体ドラム10の中心軸に垂直に行われる。
【0033】
また、各露光光学系12の共通支持体である支持部材20には、例えばアルミニウムやステンレス等の軽金属材料から形成される薄肉の中空部材、好ましくは円筒パイプや角パイプ等が使用されていて、それによって金属性の中空部材を用いた支持部材20の軽量化と低熱容量化が図られると共に、画像形成部の重量が軽減されかつ熱容量が小さく熱伝導性も良好で、温度調節の効率が高められている。又、円筒や角柱パイプは力学的な変形にも強い。
【0034】
支持部材20として用いられる金属製の中空部材としては、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられるが、一方露光素子12aの保持部材としての金属製の金属ケーシング12dの部材としても、例えば線膨張係数12×10−6/Kの鋼材や線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられる。さらにブロック部材である金属製のスペーサブロック12eの部材としても、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられる。3者に用いられる金属部材としては、その他ニッケル材(線膨張係数18×10−6/K)及びニッケル合金(線膨張係数8〜13×10−6/K)や熱膨張の少ないインバール合金(線膨張係数1×10−6/K)等が利用可能である。3者に金属製の部材を用いることにより、露光素子12a部で発生した熱が速やかに金属製のスペーサブロック12eを通して支持部材20に伝達、拡散され、熱膨張に起因する露光素子12a間の位置ずれや光量変動に影響を与える、露光素子12aの不均一な温度分布や温度上昇が防止される。
【0035】
また、支持部材20はその内周面と感光体ドラム10の基体の外周面との間の距離が露光光学系12の高さとその結像位置までの距離より大、即ち露光光学系12の底面が常に支持部材20の内周面より外側に位置される大きさの円周面を有していて、それによって支持部材20は円筒面を破る必要がなく、強度が保たれて露光光学系12を所定の結像位置に確実に保持出来ることとなる。
【0036】
図4に示すように、保持部材である金属製の金属ケーシング12dの端部に楔部である楔面K12を設け、金属製のスペーサブロック12eの楔部である楔面K11を金属ケーシング12dの楔面K12に差込み露光光学系12の感光体ドラム10との平行を出す。スペーサブロック12eの支持部材20側の表面は支持部材20の接合面に習って形成されている。複数個のスペーサブロック12eが位置出しのために用いられる。その後、楔面K11が設けられる金属ケーシング12d側と支持部材20側とに接する面に塗布された接着剤により固定させる。接着剤としては紫外線硬化樹脂、特に空気を遮断することにより硬化される嫌気硬化性の紫外線硬化樹脂、例えばK.Kスリーボンド社製の構造用接着剤3065等が好ましく用いられる。紫外線の照射により周辺の接着剤が硬化し、金属製のスペーサブロック12eが金属製であるため空気が入り込むことがほとんどなく内面の接着剤も徐々に硬化され、大きな接着強度が保たれる。
【0037】
露光光学系12を感光体ドラム10の中心軸と水平に配設するためには、スペーサブロック12eの楔面K11の水平面PL11とのなす角度α1が、金属ケーシング12dの楔面K12の水平面PL12とのなす角度β1と同じであることが好ましく、またα1とβ1の角度は5°〜30°であることが好ましい。5°未満であると、調節できる巾が小さくなり調整が難しい。また30°を越えると、微妙な調節が難しく、またスペーサブロック12eを差込む際に、金属ケーシング12dに大きな力が加わり露光光学系12が動いてしまう。
【0038】
イメージスキャナにより読込まれたり、外部信号等により入力されて不図示の記憶部、例えばRAM内に記憶された各色の画像信号が装置本体の制御部を通して記憶部より順次読み出されて各色毎の露光光学系12にそれぞれ電気信号として入力され、LED121が、例えばパルス幅変調方式(PWM方式)により発光される。この実施形態で使用される発光素子の発光波長は600〜900nmの範囲のものである。
【0039】
上記の如く、各露光光学系12は何れもパイプ状の中空部材を用いた支持部材20に取り付けられて感光体ドラム10の基体内部に収容されるが、各露光光学系12の基板122より引出され金属ケーシング12dの下部の一端に取付けられたコネクタCを通しLED121のリード線WAが設けられる。
【0040】
各挿通孔20HはコネクタCとリード線WAとの結線後、支持部材20の内周側からシール部材Sをもってリード線WAと共に閉塞され、それによって露光光学系12への飛散トナーやほこり等の侵入が防止される。更に、挿通孔20Hに接着剤或いは例えば発泡ウレタンやゴム材等の弾性部材を詰込み、トナーや塵等の侵入を防止する。なおシール材Sとしては例えば硬化型のシリコンゴムシートが用いられていて接着剤等によって各挿通孔20Hが閉塞され、それによって気密性が保たれる。その結果リード線WAは強く折り曲げられることなく支持部材20の内周面に沿い固定電極PAに対し容易に結線されることとなる。また、露光素子の保持部材はリード線WAによるストレスを受けることなく、リード線WAの曲げなどにより外れることがなくなる。
【0041】
13Yないし13Kはイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)及び黒色(K)の各現像剤を収容する現像手段としての現像器で、それぞれ感光体ドラム10の周面に対し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリーブ130を備えている。
【0042】
前記の各現像器は、前述したスコロトロン帯電器11による帯電、露光光学系12による像露光によって形成される感光体ドラム10上の静電潜像を、現像バイアス電圧の印加により非接触の状態で反転現像する。
【0043】
原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り装置において、撮像素子により読み取られた画像或いはコンピュータで編集された画像を、Y,M,C及びKの各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納される。
【0044】
画像記録のスタートにより感光体駆動モータの始動により感光体ドラム10を反時計方向へと回転し、同時にスコロトロン帯電器11(Y)の帯電作用により感光体ドラム10に電位の付与が開始される。
【0045】
感光体ドラム10は電位を付与されたあと、前記の露光光学系12(Y)において第1の色信号即ちイエロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による露光が開始されドラムの回転走査によってその表面の感光層に原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を形成する。
【0046】
前記の潜像は現像器13(Y)により現像スリーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され感光体ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形成される。
【0047】
次いで感光体ドラム10は前記イエロー(Y)のトナー像の上に更にスコロトロン帯電器11(M)の帯電作用により電位を付与され、露光光学系12(M)の第2の色信号即ちマゼンタ(M)の画像信号に対応する電気信号による露光が行われ、現像器13(M)による非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせて形成していく。
【0048】
同様のプロセスによりスコロトロン帯電器11(C)、露光光学系12(C)及び現像器13(C)によって更に第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像が、またスコロトロン帯電器11(K)、露光光学系12(K)及び現像器13(K)によって第4の色信号に対応する黒色(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー像が形成される。
【0049】
これ等各露光光学系による感光体ドラム10の有機感光層に対する露光はドラムの内部より前述した露光波長に対し透光性の基体を通して行われる。従って第2,第3及び第4の色信号に対応する画像の露光は何れも先に形成されたトナー像の影響を全く受けることなく行われ、第1の色信号に対応する画像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。なお各現像器による現像作用に際しては、それぞれ現像スリーブ130に対し直流或いは更に交流を加えた現像バイアスが印加され、現像器の収容する一成分或いは二成分現像剤によるジャンピング現像が行われて、透光性電導層を接地する感光体ドラム10に対して非接触の反転現像が行われるようになっている。
【0050】
かくして感光体ドラム10の周面上に形成されたカラーのトナー像は一旦中間転写手段として設けた中間転写ベルト14の周面に転写される。
【0051】
中間転写体としての中間転写ベルト14は厚さ0.5〜2.0mmの無端状のゴムベルトで、シリコンゴム或いはウレタンゴムの10〜1012Ω・cmの抵抗値をもつ半導電性基体と、ゴムの基体の外側にトナーフィルミング防止層として抵抗値1010〜1016Ω・cmで、厚さ5〜50μmのフッ素コーティングを行った2層構成とされる。この層も同様な半導電性が好ましい。ゴムベルト基体の代わりに厚さ0.1〜0.5mmの半導電性のポリエステルやポリスチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等を使用することもできる。中間転写ベルト14がローラ14A,14B,14C及び14Dの間に張架され、ローラ14Dに伝達される動力により感光体ドラム10の周速度に同期して時計方向に循環して搬送される。
【0052】
前記の中間転写ベルト14はローラ14Aとローラ14Bの間のベルト面を感光体ドラム10の周面に接し、一方ローラ14C外周のベルト面を転写部材である転写ローラ15に接していてそれぞれの接点においてトナー像の転写域を形成している。
【0053】
感光体ドラム10周面に付着した状態にあるカラートナー像は、先ず前記の中間転写ベルト14との間の接点においてローラ14Bへのトナーと反対極性のバイアス電圧の印加により順次中間転写ベルト14の周面側に転写される。即ちドラム上のカラートナー像は接地したローラ14Aの案内によりトナーを散らすことなく転写域へと搬送され、ローラ14Bに対する1〜3kVのバイアス電圧の印加によって中間転写ベルト14側に効率良く転写される。
【0054】
一方、給紙カセット(図示せず)の給紙ローラ17の作動により転写材としての転写紙Pが搬出されてタイミングローラ18に給送され、中間転写ベルト14上のカラートナー像の搬送に同期して転写ローラ15の転写域へと給紙される。
【0055】
転写ローラ15は前記中間転写ベルト14の周速度に同期して反時計方向に回動されていて、給紙された転写紙Pは転写ローラ15と前記の接地状態にあるローラ14Cの間のニップ部の形成する転写域において中間転写ベルト14上のカラートナー像に密着され転写ローラ15への1〜2kVのトナーと反対極性のバイアス電圧の印加により順次カラートナー像は転写紙P上に転写される。
【0056】
カラートナー像の転写を受けた転写紙Pは除電され、搬送板19を介して定着装置91に搬送され、熱ローラ91Aと圧着ローラ91Bとの間に挟着搬送して加熱され、トナーを溶着して定着がなされたのち排紙ローラ92を介して装置外部に排出される。
【0057】
前述した感光体ドラム10及び中間転写ベルト14にはそれぞれクリーニング手段としてのクリーニング装置100及び140が設置され、それぞれの備えるブレードが常時圧接されていて、残留した付着トナーの除去がなされて周面は常に清浄な状態に保たれている。
【0058】
一般に感光体ドラム10としては装置の規模及び感光体ドラム10の外周面に設置される複数のスコロトロン帯電器11、複数の現像器13やクリーニング装置100等による制約に応じて外径が50mmないし200mmの間の径を有したドラムが好ましく使用されるが、その場合剛性を保つ目的から感光体ドラム10の基体の厚さはドラム径に対応して2mmないし10mmとされ、一方これ等の感光体ドラム10を支持する前記の支持部材20としては、露光光学系12とその結像距離分だけ小径となり、円筒パイプの場合で外径を20mmないし160mm、支持部材20の厚さを外径に対応して0.5mmないし5mmにとることにより、強度が充分でかつ前記の各露光光学径12を余裕をもって支持部材20上に設置することが可能となる。
【0059】
図5及び図2によれば、前記の支持部材20は外周に直接保持する軸受B1と支持部材20と一体とする円盤部材22の保持する軸受B2を介して感光体ドラム10側端のフランジ部材10Aと10Bをそれぞれ支持していて、感光体ドラム10をフランジ部材10Aの歯車10Gに噛合する駆動歯車Gの動力により回動可能に支持している。
【0060】
支持部材20は感光体ドラム10を支持した状態で、両端面の凹部即ち内周面を装置本体の側面基板30に設けられた凸部即ち内側面に突設した係合部31の挿入により保持して側面基板30の間に固定される。なお支持部材20の保持に際しては一方の側面基板30の係合部31の外周面に備える係合ピン32が支持部材20の端面の切欠20Aに係合して支持部材20の固定角度が規制され、各露光光学系12が装置本体に対して所定位置に設定され、感光体ドラム10の周面に沿って配設される帯電手段としてのスコロトロン帯電器11や現像手段としての現像器13に対しても正しい位置関係が保持される。
【0061】
また、支持部材20は、感光体ドラム10の両外側部に円盤部材21及び22を同軸一体に備えていて、前記の円盤部材22は感光体ドラム10との間に設けられる一方の軸受B2を支持する支持部材としても利用される。
【0062】
各円盤部材21及び22は、感光体ドラム10の外径に略相当する径の外周部を有していて、その外周部に各現像スリーブ130の同軸上でその両側端部に設けた突当コロ130Aを当接していて、それによって現像スリーブ130は位置が規制されて現像スリーブ130の周面で感光体ドラム10の周面との間に所定の現像間隙が設定される。
【0063】
従って感光体ドラム10は現像器13の圧接による負荷を受けることがないので円筒形状をなくした感光体ドラム10は歪や変形が生ぜず、ドラム表面に重ねて形成されるトナー画像の間にも変形等に基づくズレ等が生じることがない。また現像器13の振動も感光体ドラム10に直接伝達されないので像露光時のブレ等の生じることがない。このようにして感光体ドラム10は常に精度の高い真円度を保って円滑に駆動回転されることとなり、その結果高品位のカラー画像形成が実現される。
【0064】
一般に感光体ドラム10としては装置の規模及び感光体ドラム10の外周面に設置される複数のスコロトロン帯電器11、複数の現像器13やクリーニング装置100等による制約に応じて外径が50mmないし200mmの間の径を有したドラムが好ましく使用されるが、その場合剛性を保つ目的から感光体ドラム10の基体の厚さはドラム径に対応して2mmないし10mmとされ、一方これ等の感光体ドラム10を支持する前記の支持部材20としては、露光光学系12とその結像距離分だけ小径となり、円筒パイプの場合で外径を20mmないし160mm、支持部材20の厚さを外径に対応して0.5mmないし5mmにとることにより、強度が充分でかつ前記の各露光光学径12を余裕をもって支持部材20上に設置することが可能となる。
【0065】
前記の各露光光学系12の配線部即ち装置本体側の電源に結線する各露光光学系12のコネクタCは底面の同一方向の端部にそれぞれ突出して設けられ、一方前記の支持部材20は前記各コネクタCに対向する周面に挿通孔20Hを開口していて、各露光光学系12の支持部材20への取り付け固定に際し、前記の各コネクタCはそれぞれの挿通孔20Hのスペース内に収められる。
【0066】
前記の各挿通孔20HはコネクタCと電源との結線後、支持部材20の内周側からシール部材Sをもってリード線WAと共に閉塞され、それによって露光光学系12への飛散トナーやほこり等の侵入が防止される。
【0067】
なお前記のシール材Sとしては例えば硬化型のシリコンゴムシートが用いられていて接着剤等によって各挿通孔20Hが閉塞され、それによって気密性が保たれる。更に、挿通孔20Hに接着剤或いは例えば発泡ウレタンやゴム材等の弾性部材を詰込み、トナーや塵等の侵入を防止する。
【0068】
その結果リード線WAは強く折り曲げられることなく支持部材20の内周面に沿い、さらに側面基板30の係合部31に挿通孔30Hを設けることによって装置本体側の電源に対し容易に結線されることとなる。また、露光素子の保持部材はリード線WAによるストレスを受けることなく、リード線WAの曲げなどにより外れることがなくなる。
【0069】
ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の他の例を図6、図7及び図2、図3を用いて説明する。図6は、ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の第2の例を示す図であり、図7は、ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の第3の例を示す図である。
【0070】
図6に示す第2の例は、共通支持体に楔部を設け、ブロック部材の楔部とにより像露光手段の像形成体の中心軸に平行な位置出しを行うものであり、その他の構成は、図1ないし図5にて前述した実施形態と同様である。
【0071】
Y,M,C及びKの各色毎の像露光手段としての露光光学系12は、露光系として基板122上に感光体ドラム10の軸と平行な主走査方向に配列された複数の発光素子としてのLED(発光ダイオード)121をアレイ状に並べた線状の露光素子12aと、結像素子としての光集束性光伝送体(商品名、セルフォックレンズ)12bとよりなり、セルフォックレンズ12bがレンズホルダ12cに例えば図2及び図3に黒丸で示す接着剤により固定され、また、露光素子12aが例えば黒丸で示す接着剤により熱伝導性の良好な露光素子の保持部材としての金属製の金属ケーシング12dに固定され、更に露光素子12aとセルフォックレンズ12bとが位置出しされた状態で、金属ケーシング12dにレンズホルダ12cが例えば黒丸で示す接着剤により固着されて露光光学系12が構成される。
【0072】
図6に示すように、共通支持体である支持部材20の端部に楔部である楔面K22を設け、金属製のスペーサブロック212eの楔部である楔面K21を支持部材20の楔面K22に差込み露光光学系12の感光体ドラム10との平行を出す。スペーサブロック212eの金属ケーシング12d側の表面は金属ケーシング12dの接合面に習って形成されている。複数個のスペーサブロック212eが位置出しのために用いられる。その後、金属ケーシング12d側と楔面K21が設けられた支持部材20側とに接する面に塗布された接着剤により固定させる。接着剤としては紫外線硬化樹脂、特に空気を遮断することにより硬化される嫌気硬化性の紫外線硬化樹脂、例えばK.Kスリーボンド社製の構造用接着剤3065等が好ましく用いられる。紫外線の照射により周辺の接着剤が硬化し、金属製のスペーサブロック12eが金属製であるため空気が入り込むことがほとんどなく内面の接着剤も徐々に硬化され、大きな接着強度が保たれる。
【0073】
露光光学系12を感光体ドラム10(不図示)の中心軸と水平に配設するためには、スペーサブロック212eの楔面K21の水平面PL21とのなす角度α2が、支持部材20の楔面K22の水平面PL22とのなす角度β2と同じであることが好ましく、またα2とβ2の角度は5°〜30°であることが好ましい。5°未満であると、調節できる巾が小さくなり調整が難しい。また30°を越えると、スペーサブロック212eを差込む際に金属ケーシング12dに大きな力が加わり、露光光学系12が動いてしまうため、微妙な調節が難しくなる。
【0074】
前述したと同様に、各色毎の露光光学系12は金属製の楔状のブロック部材としてのスペーサブロック212eを用いて、予め治工具等により感光体ドラム10との主走査方向及び感光体ドラム10の回転方向の副走査方向とを位置出しされる状態に調整されて、各色毎の像露光手段の共通支持体であるパイプ状の中空部材を用いた支持部材20に、金属ケーシング12dとスペーサブロック212eとが、また、スペーサブロック212eと支持部材20とが、スペーサブロック212eの金属ケーシング12d側と支持部材20側の接面および周辺とに塗布された接着剤にて固着される。露光光学系12の金属ケーシング12dと支持部材20とがスペーサブロック212eの調節により位置出しされて固定される。各色毎の露光光学系12を保持した状態で、支持部材20の中心軸を感光体ドラム10の中心軸に合わせて感光体ドラム10の内側に配置される。従って、感光体ドラム10に対し露光光学系12による像露光が感光体ドラム10の中心軸に垂直に行われる。
【0075】
また、各露光光学系12の共通支持体である支持部材20には、例えばアルミニウムやステンレス等の軽金属材料から形成される薄肉の中空部材、好ましくは円筒パイプや角パイプ等が使用されていて、それによって金属性の中空部材を用いた支持部材20の軽量化と低熱容量化が図られると共に、画像形成部の重量が軽減されかつ熱容量が小さく熱伝導性も良好で、温度調節の効率が高められている。又、円筒や角柱パイプは力学的な変形にも強い。
【0076】
支持部材20として用いられる金属製の中空部材としては、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられるが、一方露光素子12aの保持部材としての金属製の金属ケーシング12dの部材としても、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられる。さらにブロック部材である金属製のスペーサブロック212eの部材としても、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられる。3者に用いられる金属部材としては、その他鋼材(線膨張係数12×10−6/K)やニッケル材(線膨張係数18×10−6/K)及びニッケル合金(線膨張係数8〜13×10−6/K)や熱膨張の少ないインバール合金(線膨張係数1×10−6/K)等が利用可能である。3者に金属製の部材を用いることにより、露光素子12a部で発生した熱が速やかに金属製のスペーサブロック212eを通して支持部材20に伝達、拡散され、熱膨張に起因する露光素子12a間の位置ずれや光量変動に影響を与える、露光素子12aの不均一な温度分布や温度上昇が防止される。
【0077】
また、支持部材20はその内周面と感光体ドラム10の基体の外周面との間の距離が露光光学系12の高さとその結像位置までの距離より大、即ち露光光学系12の底面が常に支持部材20の内周面より外側に位置される大きさの円周面を有していて、それによって支持部材20は円筒面を破る必要がなく、強度が保たれて露光光学系12を所定の結像位置に確実に保持出来ることとなる。
【0078】
図7に示す第3の例は、第1、第2の例と異なり、露光素子の保持部材や共通支持体に楔部を設けず、楔部を有する対となるブロック部材を用い、ブロック部材相互の楔部により像露光手段の像形成体の中心軸に平行な位置出しを行うものであり、その他の構成は、図1ないし図5にて前述した実施形態と同様である。
【0079】
Y,M,C及びKの各色毎の像露光手段としての露光光学系12は、露光系として基板122上に感光体ドラム10の軸と平行な主走査方向に配列された複数の発光素子としてのLED(発光ダイオード)121をアレイ状に並べた線状の露光素子12aと、結像素子としての光集束性光伝送体(商品名、セルフォックレンズ)12bとよりなり、セルフォックレンズ12bがレンズホルダ12cに例えば図2及び図3に黒丸で示す接着剤により固定され、また、露光素子12aが例えば黒丸で示す接着剤により熱伝導性の良好な露光素子の保持部材としての金属製の金属ケーシング12dに固定され、更に露光素子12aとセルフォックレンズ12bとが位置出しされた状態で、金属ケーシング12dにレンズホルダ12cが例えば黒丸で示す接着剤により固着されて露光光学系12が構成される。
【0080】
図7に示すように、露光素子の保持部材である金属ケーシング12dの端部下部に金属ケーシング12dと反対側に楔部である楔面K32を有する金属製のスペーサブロック322eを接着剤により貼付けて固定する。スペーサブロック322eと対を成す金属製のスペーサブロック312eの楔部である楔面K31をスペーサブロック322eの楔面K32に差込み露光光学系12の感光体ドラム10との平行を出す。スペーサブロック322eの金属ケーシング12d側の表面は金属ケーシング12dの接合面に習って形成されており、またスペーサブロック312eの支持部材20側の表面は支持部材20の接合面に習って形成されている。複数組の対を成すスペーサブロック322e,312eが位置出しのために用いられる。その後、楔面32が設けられたスペーサブロック322e側と支持部材20側とに接する面に塗布された接着剤により固定させる。接着剤としては紫外線硬化樹脂、特に空気を遮断することにより硬化される嫌気硬化性の紫外線硬化樹脂、例えばK.Kスリーボンド社製の構造用接着剤3065等が好ましく用いられる。紫外線の照射により周辺の接着剤が硬化し、金属製のスペーサブロック312eが金属製であるため空気が入り込むことがほとんどなく内面の接着剤も徐々に硬化され、大きな接着強度が保たれる。
【0081】
露光光学系12を感光体ドラム10(不図示)の中心軸と水平に配設するためには、スペーサブロック312eの楔面K31の水平面PL31とのなす角度α3が、スペーサブロック322eの楔面K32の水平面PL32とのなす角度β3と同じであることが好ましく、またα3とβ3の角度は5°〜30°であることが好ましい。5°未満であると、調節できる巾が小さくなり調整が難しい。また30°を越えると、スペーサブロック312eを差込む際に、金属ケーシング12dに大きな力が加わり露光光学系12が動いてしまうため微妙な調節が難しくなる。
【0082】
前述したと同様に、各色毎の露光光学系12は金属製の楔状のブロック部材としてのスペーサブロック312e,322eを用いて、予め治工具等により感光体ドラム10との主走査方向及び感光体ドラム10の回転方向の副走査方向とを位置出しされる状態に調整されて、各色毎の像露光手段の共通支持体であるパイプ状の中空部材を用いた支持部材20に、予め金属ケーシング12dに接着されたスペーサブロック322eとスペーサブロック312eとが、また、スペーサブロック322eと支持部材20とが、スペーサブロック312eのスペーサブロック322e側と支持部材20側の接面および周辺とに塗布された接着剤にて固着される。露光光学系12のスペーサブロック322eを有する金属ケーシング12dと支持部材20とがスペーサブロック312eの調節により位置出しされて固定される。各色毎の露光光学系12を保持した状態で、支持部材20の中心軸を感光体ドラム10の中心軸に合わせて感光体ドラム10の内側に配置される。従って、感光体ドラム10に対し露光光学系12による像露光が感光体ドラム10の中心軸に垂直に行われる。
【0083】
また、各露光光学系12の共通支持体である支持部材20には、例えばアルミニウムやステンレス等の軽金属材料から形成される薄肉の中空部材、好ましくは円筒パイプや角パイプ等が使用されていて、それによって金属性の中空部材を用いた支持部材20の軽量化と低熱容量化が図られると共に、画像形成部の重量が軽減されかつ熱容量が小さく熱伝導性も良好で、温度調節の効率が高められている。又、円筒や角柱パイプは力学的な変形にも強い。
【0084】
支持部材20として用いられる金属製の中空部材としては、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられるが、一方露光素子12aの保持部材としての金属製の金属ケーシング12dの部材としても、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられる。さらにブロック部材である金属製のスペーサブロック312e,322eの部材としても、例えば線膨張係数23×10−6/Kのアルミニウム材や線膨張係数16×10−6/Kのステンレス材等の金属部材が用いられる。対を成すスペーサブロック312e,322eを含め、4者に用いられる金属部材としては、その他鋼材(線膨張係数12×10−6/K)やニッケル材(線膨張係数18×10−6/K)及びニッケル合金(線膨張係数8〜13×10−6/K)や熱膨張の少ないインバール合金(線膨張係数1×10−6/K)等が利用可能である。4者に金属製の部材を用いることにより、露光素子12a部で発生した熱が速やかに金属製のスペーサブロック322e,312eを通して支持部材20に伝達、拡散され、熱膨張に起因する露光素子12a間の位置ずれや光量変動に影響を与える、露光素子12aの不均一な温度分布や温度上昇が防止される。
【0085】
また、支持部材20はその内周面と感光体ドラム10の基体の外周面との間の距離が露光光学系12の高さとその結像位置までの距離より大、即ち露光光学系12の底面が常に支持部材20の内周面より外側に位置される大きさの円周面を有していて、それによって支持部材20は円筒面を破る必要がなく、強度が保たれて露光光学系12を所定の結像位置に確実に保持出来ることとなる。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、像露光手段を共通支持体に取付ける際の位置ずれが防止されると共に、使用環境の温度変化による像露光手段の位置ずれも防止される。また像露光手段の共通支持体との取付強度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる画像形成装置の一実施形態のカラー画像形成装置の断面構成図である。
【図2】像露光手段を示す図である。
【図3】図2の斜視図である。
【図4】ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の第1の例を示す図である。
【図5】図2の像露光手段を用いた像形成体の断面構成図である。
【図6】ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の第2の例を示す図である。
【図7】ブロック部材による像露光手段の支持部材への取付方法の第3の例を示す図である。
【符号の説明】
10 感光体ドラム
11 スコロトロン帯電器
12 露光光学系
12a 露光素子
12d 金属ケーシング
12e,212e,312e,322e スペーサブロック
13 現像器
20 支持部材
121 LED
122 基板
K11,K12,K21,K22,K31,K32 楔面

Claims (9)

  1. 回転する像形成体と、基板上に複数の発光素子をライン状に配列した露光素子を配設する複数の像露光手段を前記像形成体の内部に設けた画像形成装置において、
    前記露光素子を保持する金属製の保持部材と、前記像露光手段を支持する金属製の共通支持体とを設けると共に、前記保持部材に楔部を設け、
    前記保持部材の楔部と前記共通支持体とを複数の楔形の金属製のブロック部材を用いて接着剤により結合すると共に、
    前記保持部材の楔部と前記ブロック部材の楔部との傾斜角を同一とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記保持部材の楔部と前記ブロック部材の楔部との傾斜角を5°〜30°とすることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 回転する像形成体と、基板上に複数の発光素子をライン状に配列した露光素子を配設する複数の像露光手段を前記像形成体の内部に設けた画像形成装置において、
    前記露光素子を保持する金属製の保持部材と、前記像露光手段を支持する金属製の共通支持体とを設けると共に、前記共通支持体に楔部を設け、
    前記保持部材と前記共通支持体の楔部とを複数の楔形の金属製のブロック部材を用いて接着剤により結合すると共に、
    前記共通支持体の楔部と前記ブロック部材の楔部との傾斜角を同一とすることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記共通支持体の楔部と前記ブロック部材の楔部との傾斜角を水平面から5°〜30°とすることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 回転する像形成体と、基板上に複数の発光素子をライン状に配列した露光素子を配設する複数の像露光手段を前記像形成体の内部に設けた画像形成装置において、
    前記露光素子を保持する金属製の保持部材と、前記像露光手段を支持する金属製の共通支持体とを設け、
    前記保持部材と前記共通支持体とを複数組の対を成す楔形の金属製のブロック部材を用いて接着剤により結合すると共に、
    前記対を成すブロック部材の楔部の傾斜角を同一とすることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記対を成すブロック部材の楔部の傾斜角を水平面から5°〜30°とすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記共通支持体は金属製の中空部材であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記接着剤に紫外線硬化樹脂を用いることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記紫外線硬化樹脂に嫌気硬化性を付与したものを用いることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。
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