JP3581841B2 - 介護用リフト - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、寝たきり老人や、病人、身体障害者などを介護するためのリフトに関するもので、特に、住宅や施設などを改装することなく設置することを可能にしたことを特徴とするものである。
【0002】
【従来の技術】
寝たきり老人や、病人、身体障害者など、身体を動かすことができない人の入浴、排泄などの介護を行う場合、被介護者を人力で直接かかえあげようとすると、介護者は相当の体力を必要とする。ところが、介護者自身が老齢化してくると、被介護者を直接かかえあげることは困難になるため、介護を補助する装置として、各種リフト、クレーンなどの機械力が提案されている。これらの機械力を用いれば、被介護者を機械力で持ち上げたまま所定の範囲で移動することができるため、介護者にかかる負担を大幅に軽減することができる。
【0003】
従来の介護用リフトとして、特開平08−131506号公報、特開平08−280564号公報、特開平08−257091号公報、特開平10−179654号公報などに記載されているもの、その他各種のものを挙げることができる。これら従来の介護用リフトは、いずれも、支柱やガイドレールなどを住宅その他の建物に組み付けるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の介護用リフトは、建物に組み付けるものであるため、介護用リフトを導入するためには、建物を工事する必要があり、工期が長くなる、コストが高くなるなどの問題がある。また、介護が不要となってリフトを撤去するときも工期とコストがかかるとともに、建物を補修する必要もある。
【0005】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、建物に工事を施すことなく簡単に設置可能で、低コストであり、不要になったときは建物を補修することなく簡単に撤去することができる介護用リフトを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、床面に間隔をおいて平行に配置される複数のレールと、これらのレール上を移動可能にかつレールの間隔に対応した間隔で配置される複数のビーム支持体と、このビーム支持体間に掛け渡されるビームと、被介護者を載せることができ上記ビームによって吊り下げられる被介護者支持体とを有し、上記ビームは、ビーム支持体に対して着脱自在であり、上記ビーム支持体は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱を有し、使用時に対をなす柱の下部が開かれて上記レール上に立ち上がるとともに上部でビームを挟み込んで支持するように構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、各支柱は下端に走行車輪を有し、ビーム支持体は上記走行車輪によってレール上を移動可能であることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、被介護者支持体は巻き揚げモータによって昇降可能であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる介護用リフトの実施の形態について説明する。図1において、寝たきり老人や、病人、身体障害者など、身体を動かすことができない被介護者のベッドなどの傍には、複数の溝形のレール1が床上に配置されている。図1の例では、近接して平行に配置された2本のレールが一対となり、二対のレールが適宜の間隔をおいて平行に配置されている。対をなすレール1の上には、ビーム支持体2がレール1に沿って移動可能に載せられている。図示の例では、上記二対のレールの上にそれぞれビーム支持体2が載せられている。したがって、2対のビーム支持体2が用いられている。
【0012】
上記ビーム支持体2の詳細について、図1、図2を併せて参照しながら説明する。ビーム支持体2は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱3を主体に構成されている。2個一対の柱3は、高さ方向中央よりも上方に片寄った位置において、前後方向に突出した舌片41を有し、それぞれの舌片41が軸4で連結されることにより、相対回転して開閉可能となっている。より正確には、一対の柱3の下部が開いたとき上端部は互いに接近して閉じ、下部が接近して閉じたとき上端部は開いて互いに離間するようになっている。各柱3の上端部は対をなす柱相互の対向部分が切り欠かれた形になっていて、外側に角状の突起10が形成され、この突起10の下端に続いて段部11が形成されている。上記のように一対の柱3の上端部が互いに接近して閉じたとき、後で詳細に説明するビーム12を上記一対の突起10で挟み込むとともに段部11で支持するように構成されている。
【0013】
各柱3の下端寄りの部分には開き規制部材としてのレバー7の一端部が軸によって垂直面内で回転可能に取り付けられ、対をなす柱3の各レバー7の他端部は軸8によって相対回転可能に連結されている。対をなす柱3の各レバー7が一直線状に並んだ状態が、対をなす柱3相互が最も開いた状態である。この状態を安定に保持することができるように、一方のレバー7の先端近くに閉じ防止部材9が取り付けられている。閉じ防止部材9は各種機器によく用いられているもので、角状の突起が他方のレバー7の先端部上面に当たることによりレバー7の過回転を阻止し、一対の柱7が使用者の意図に反して閉じてしまうことを防止するものである。
【0014】
各柱3の下端には走行車輪5が回転自在に取り付けられている。走行車輪5の下部は柱3から突出し、この突出部分が前記レール1の溝に落とし込まれ、この溝内で走行車輪5が転動することによって各柱3、さらには、対をなす柱からなるビーム支持体2がレール1に沿って移動することができるように構成されている。
【0015】
図1に示す実施形態では、2個一対の柱3が軸4によって相互に開閉可能に連結されるとともに、この一対の柱が2対用いられ、この2対の柱が適宜数の連結板18で連結されることにより、脚立に似たビーム支持体2が構成されている。したがって、4本の柱3によって一つのビーム支持体2が構成され、4個の走行車輪5によってレール1上をビーム支持体2が移動することができるようになっている。ただし、一つのビーム支持体2に対してレール1は2本で、2個一対の柱3の走行車輪は1本のレール1に載っている。対をなす柱3の下部が開かれることにより、ビーム支持体2がレール1上に立ち上がるようになっている。
【0016】
上記のようにして構成されたビーム支持体2は、これを2個一組とし、床上に適宜の間隔をおいて配置される。2個一組のビーム支持体2の間隔に対応させて2対のレール1相互の間隔も設定される。図1に示す例では、2個一組のビーム支持体2のために合計4本のレール1が配置されている。
【0017】
2個一組のビーム支持体2間にはビーム12が掛け渡されている。図2(a)、図4にも示すように、ビーム12は横断面形状が矩形で、底辺の幅方向中心には溝13がビーム12の長さ全体にわたって形成されており、溝13の両側に残っている底辺がローラガイド14となっている。このローラガイド14の部分が、前述のように一対の柱3の上端部が互いに接近して閉じたとき一対の柱3の段部11で支持され、ビーム12の両側面が前記一対の突起10で挟み込まれるように構成されている。
【0018】
なお、図1に示す例では、各ビーム支持体2は2対の柱3、したがって合計4個の柱3で構成されている。これは、各ビーム支持体2が安定に自立できるようにするためである。しかしながら、ビーム支持体はこれを2対使用し、2対のビーム支持体間にビーム12を掛け渡すため、ビーム支持体とビーム12との結合部分を、例えば締結金具などを用いて強固に締結すれば、ビーム支持体は安定に自立させることができる。したがって、各ビーム支持体2は1対の柱3で構成しても差し支えない。この方が、レール数も少なくなるし、占有する空間も少なくなる利点がある。なお、一方のビーム支持体2は2対の柱3で構成し、他方のビーム支持体2は1対の柱3で構成してもよい。
【0019】
ビーム12内には被介護者支持体25を移動可能に吊り下げるための移動機構が組み込まれている。この移動機構は、巻き揚げモータ20を包み込んで保持するブラケット15を有する。上記ブラケット15の両端部はモータ20の上部において垂直方向の平坦な重合部16となっていて、この重合部16に回転自在に取り付けられたローラ17も上記移動機構を構成している。ローラ17は、上記重合部16を貫いて取り付けられた水平方向の軸の両側に回転可能に取り付けられている。また、このような2個一対のローラ17が上記重合部16の2箇所に取り付けられ、合計4個のローラ17が用いられている。上記重合部16の上端部は上記ビーム12の溝13からビーム12内に進入し、上記各ローラ17は、上記ビーム12のローラガイド14の上に載り、ローラガイド14上で転動することができるようになっている。
【0020】
上記巻き揚げモータ20の出力軸にはプーリ21が取り付けられていて、プーリ21にはベルト22の一端部が固定されている。巻き揚げモータ20はブレーキ付きギャードモータで、正逆転駆動されることによりプーリ21がベルト22を巻き込み、また巻き戻すように構成されている。図3にも示すように、ベルト22の下端にはフック23が取り付けられ、フック23にかけられた適宜数の紐32によって被介護者支持体25が吊り下げられている。紐32は、ワイヤ、チェーン、ロープなどでもよい。図示の形態では、被介護者支持体25が椅子の形態になっていて、被介護者の背中を当てるべき背もたれ26と、被介護者の臀部を載せるべき着座部27とを有してなる。
【0021】
被介護者支持体25に被介護者を着座させた状態でモータ20を駆動し、ベルト22をプーリ21で巻き揚げることにより、被介護者支持体25を被介護者とともに吊り上げることができるが、このとき被介護者支持体25から被介護者が落下しないように、手すりを兼ねたガード28が被介護者支持体25に装着されている。ガード28は、被介護者の左右両側および前側を、適宜の空間をおいて囲むものであって、全体としては水平方向の姿勢をとる。ガード28の両端部は、ほぼ直角に下方に折り曲げられ、上記背もたれ26の両側に固着された垂直方向のパイプ29に挿入されることにより、ガード28が被介護者支持体25に装着されるようになっている。上記の構成によって、ガード28は被介護者支持体25に着脱可能になっていて、装着された状態で脱落することのないように、ロックピン30を、パイプ29とガード28とを貫いて装着することができるようになっている。
【0022】
被介護者自身はガード28をしっかり握ることはできないのが普通であるから、被介護者の腕を、拘束帯31によってガード28に拘束するようにして、被介護者を被介護者支持体25に安全に支持することができるようにする。拘束帯31は、比較的丈夫な帯状の素材を用い、これにマジックファスナーと称される平面ファスナーを用いて両端部を結合させることができるようにするとよい。
【0023】
被介護者によっては、寝た姿勢のまま持ち上げなければならない場合もある。そこで、上記背もたれ26と着座部27とをヒンジ33で回転可能に連結し、被介護者が寝た姿勢のままこれを吊り上げなければならない場合は、被介護者支持体25を、その背もたれ26と着座部27を一直線状にして一平面状の態様にし、この上に被介護者を寝かせて吊り上げるようにするとよい。なお。図に示されている被介護者支持体25は、横断面四角形の部材を組み合わせて構成され、見た目ではいかにも硬いイメージがあるが、横断面円形のパイプを組み合わせて構成し、あるいは素材を工夫し、さらには被介護者支持体25の上に当て布を敷くなどして、被介護者に被介護者支持体25の存在をできるだけ意識させないようにするとよい。
【0024】
着座部27は、ヒンジ33の部分で背もたれ26に着脱できるようにしてもよい。すなわち、ヒンジ33の部分にピンを挿入することによって背もたれ26と着座部27とを連結し、上記ピンを抜き取ることによって着座部27を取り外すことができるようにする。そして、着座部27を取り外した状態で、背もたれ26に装着したガード28で被介護者の脇を支えて吊り上げる。僅かに吊り上げるだけで被介護者の荷重の大半はガード28及び背もたれにかかるから、この状態で被介護者の向きを容易に変えることができ、これにより、介護者は後で述べるような入浴や用便のサポートを容易に行うことができる。
【0025】
これまで説明してきた実施形態を構成する各部材は、アルミニウムの押し出し成形品を使用することを想定してある。レール1、被介護者支持体2を構成する柱3、ビーム12、被介護者支持体25の構成部品などなど、あらゆる部品は、これをアルミニウムの押し出し成形品で作ることができる。
【0026】
レール1や柱3は、寸法がかなり長くなるので、適宜の長さに分割し、設置するときに連結するようにするとよい。その場合、完全に分離された部材を一体に結合するようにしてもよいし、ヒンジの類を使って回転可能に連結されていて、不使用時には折りたたまれ、使用時に開くようにしてもよい。図2に示す例では、支柱3が高さ方向に2分割され、連結金具38と、ボルト・ナットまたはロックピンなどとを用いて連結するようになっている。
【0027】
次に、上記実施形態の使用例について図5を参照しながら説明する。図5の例は、2本のレール1が敷かれ、1本のレール1は矢印で示すように移動させて、他方のレール1との間隔を調整できるものであることを示している。また、2本のレール1を使用するものであることから、ビーム支持体2は一対の柱3で構成されている。図5は、被介護者のベッド35の傍にバスタブ36が置かれ、また、持ち運び可能な簡易トイレ37が置かれた状態を示す。これらベッド35、バスタブ36、簡易トイレ37の上を跨いでビーム12が移動することができるように、1本のレール1と、他の1本のレール1とが上記ベッド35、バスタブ36、簡易トイレ37の配置スペースの両側に配置されている。1本のレール1は壁35の際に配置されている。このように、対をなすビーム支持体2でビーム12を安定に保持できるのであれば、必ずしも、図1に示す例のように全てのビーム支持体2を2対の柱3で構成する必要はなく、対をなすビーム支持体2のいずれも、1対の柱で構成してもよい。あるいは、一方のビーム支持体2は2対の柱で構成し、片方のビーム支持体2は1対の柱で構成してもよい。
【0028】
図5において、ベッド35上の被介護者を抱え揚げて入浴させ、あるいは排泄を行わせる場合は、対をなすビーム支持体2を押してレール1上を走行させ、ビーム12をベッド35の上に移動させる。次に、ビーム12に沿ってモータ20およびそのプーリ21から垂れ下がっているベルト22を被介護者の真上まで移動させる。上記ビーム支持体2の移動方向と、ビーム2に沿うモータ20の移動方向は、互いに直交する方向である。ベルト22のフック23に被介護者支持体25に連結されている紐32を掛ける。この状態でモータ20を駆動し、ベルト22を巻き上げることにより被介護者支持体25を被介護者とともに吊り上げる。前述のように、着座部27を取り外して、被介護者の脇を支えて被介護者を垂下させた状態で吊り上げてもよい。
【0029】
適宜の高さまで巻き上げたらモータ20を停止し、その状態でビーム12に沿ってモータ20および被介護者支持体25を被介護者とともに移動させ、また、対をなすビーム支持体2をレール1に沿って走行させることによりビーム12を平行移動させ、被介護者支持体25をバスタブ36または簡易トイレ37の上で停止させる。この状態で、介護者は、被介護者の向きを変え、あるいは位置をずらすことは容易であるから、向き及び位置を決めてモータ20を逆転させれば、被介護者支持体25を被介護者とともにバスタブ36または簡易トイレ37の上に降下させることができる。入浴の場合は、被介護者支持体25を図1、図3に示すように着座態様のままでバスタブ36に入れてもよいし、上記のように着座部27を取り外してバスタブ36に入れてもよい。
【0030】
また、排泄の場合は、簡易トイレの上方で着座部27の紐32による吊り下げを解除して着座部27を背もたれ26に連続した垂直面とし、あるいは背もたれ26の背面に重なるように折りたたみ、あるいは着座部27を取り外し、被介護者の荷重は図3に示すガード28で被介護者の脇を支えることによって受けるようにする。これによって被介護者の下半身はフリーになるので、その状態でモータ20を逆転させて被介護者支持体25を被介護者とともに下降させ、被介護者の臀部を便器に載せて排泄させる。このとき、被介護者の姿勢を背もたれ26によってサポートするとよい。
【0031】
このようにして、入浴または排泄が完了したら、逆の手順で被介護者支持体25を被介護者とともに吊り上げ、ビーム12に沿った被介護者支持体25の移動と、レール1に沿ったビーム支持体2の走行とによって被介護者をベッド35の上まで移動させ、被介護者支持体25を下降させて被介護者をベッドの上に戻す。
【0032】
以上説明した介護用リフトの実施形態によれば、体の不自由な被介護者を吊り上げ、下降させて、入浴や排泄をサポートすることができるばかりでなく、ビーム支持体2に対してビーム12を着脱自在とするとともに、複数のビーム支持体2間にビーム12を掛け渡し、ビーム12によって被介護者支持体25を吊り下げるようにし、ビーム支持体25は、床に配置したレール1上を走行可能としたため、建物に工事を施すことなく、床にレール1を配置するだけで簡単に設置可能であり、そのため低コストである。また、不要になったときは簡単に撤去することができる。
【0033】
従来一般の介護用リフトによれば、被介護者を支持する部分が、網、布などの柔軟性のある素材からなっている。ところが、これらの素材からなる被介護者支持部は、被介護者の背中や臀部がぴったり圧接しているため、被介護者支持部上で被介護者を相対移動させることはできず、その状態で被介護者の被服を着替えさせることは難しい。その点、図示の実施形態にかかる被介護者支持体25のように、剛体からなる素材で構成されたものによれば、被介護者支持体25の上で相対移動、あるいは寝返りをさせることが可能なため、着替えなどが容易になる利点もある。
【0034】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、体の不自由な被介護者を吊り上げ、下降させて、入浴や排泄をサポートすることができるばかりでなく、ビーム支持体に対してビームを着脱自在とするとともに、複数のビーム支持体間にビームを掛け渡すようにし、ビームによって被介護者支持体を吊り下げるようにし、ビーム支持体は、床に配置したレール上を走行可能としたため、建物に工事を施すことなく、床にレールを配置するだけで簡単に設置可能であり、そのため低コストであるという利点がある。また、不要になったときは簡単に撤去することができるとともに、建物を補修する必要がないという利点もある。
また、ビーム支持体は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱を有し、使用時に対をなす柱の下部が開かれてレール上に立ち上がるとともに上部でビームを挟み込んで支持するように構成されているため、簡単な構成によってビームを支持することができる。
【0035】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、上記各支柱は下端に車輪を有し、ビーム支持体は上記車輪によってレール上を移動可能に構成されているため、請求項1記載の発明の効果に加えて、ビーム支持体を簡単な構成によって走行させることができる。
【0036】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、被介護者支持体は巻き揚げモータによって昇降可能となっているため、請求項1記載の発明の効果に加えて、モータの動力によって被介護者の昇降がサポートされ、介護者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる介護用リフトの実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態中のビーム支持体を示す(a)は使用時の側面図、(b)収納時の側面図である。
【図3】上記実施形態中の被介護者支持体を示す側面図である。
【図4】上記実施形態中の巻き揚げモータおよびその走行機構部分を示す(a)は一部断面正面図、(b)は一部断面側面図である。
【図5】本発明にかかる介護用リフトの使用例を概念的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 レール
2 ビーム支持体
3 柱
5 走行車輪
12 ビーム
20 巻き揚げモータ
25 被介護者支持体
【発明の属する技術分野】
本発明は、寝たきり老人や、病人、身体障害者などを介護するためのリフトに関するもので、特に、住宅や施設などを改装することなく設置することを可能にしたことを特徴とするものである。
【0002】
【従来の技術】
寝たきり老人や、病人、身体障害者など、身体を動かすことができない人の入浴、排泄などの介護を行う場合、被介護者を人力で直接かかえあげようとすると、介護者は相当の体力を必要とする。ところが、介護者自身が老齢化してくると、被介護者を直接かかえあげることは困難になるため、介護を補助する装置として、各種リフト、クレーンなどの機械力が提案されている。これらの機械力を用いれば、被介護者を機械力で持ち上げたまま所定の範囲で移動することができるため、介護者にかかる負担を大幅に軽減することができる。
【0003】
従来の介護用リフトとして、特開平08−131506号公報、特開平08−280564号公報、特開平08−257091号公報、特開平10−179654号公報などに記載されているもの、その他各種のものを挙げることができる。これら従来の介護用リフトは、いずれも、支柱やガイドレールなどを住宅その他の建物に組み付けるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の介護用リフトは、建物に組み付けるものであるため、介護用リフトを導入するためには、建物を工事する必要があり、工期が長くなる、コストが高くなるなどの問題がある。また、介護が不要となってリフトを撤去するときも工期とコストがかかるとともに、建物を補修する必要もある。
【0005】
本発明は以上のような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、建物に工事を施すことなく簡単に設置可能で、低コストであり、不要になったときは建物を補修することなく簡単に撤去することができる介護用リフトを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、床面に間隔をおいて平行に配置される複数のレールと、これらのレール上を移動可能にかつレールの間隔に対応した間隔で配置される複数のビーム支持体と、このビーム支持体間に掛け渡されるビームと、被介護者を載せることができ上記ビームによって吊り下げられる被介護者支持体とを有し、上記ビームは、ビーム支持体に対して着脱自在であり、上記ビーム支持体は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱を有し、使用時に対をなす柱の下部が開かれて上記レール上に立ち上がるとともに上部でビームを挟み込んで支持するように構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、各支柱は下端に走行車輪を有し、ビーム支持体は上記走行車輪によってレール上を移動可能であることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、被介護者支持体は巻き揚げモータによって昇降可能であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明にかかる介護用リフトの実施の形態について説明する。図1において、寝たきり老人や、病人、身体障害者など、身体を動かすことができない被介護者のベッドなどの傍には、複数の溝形のレール1が床上に配置されている。図1の例では、近接して平行に配置された2本のレールが一対となり、二対のレールが適宜の間隔をおいて平行に配置されている。対をなすレール1の上には、ビーム支持体2がレール1に沿って移動可能に載せられている。図示の例では、上記二対のレールの上にそれぞれビーム支持体2が載せられている。したがって、2対のビーム支持体2が用いられている。
【0012】
上記ビーム支持体2の詳細について、図1、図2を併せて参照しながら説明する。ビーム支持体2は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱3を主体に構成されている。2個一対の柱3は、高さ方向中央よりも上方に片寄った位置において、前後方向に突出した舌片41を有し、それぞれの舌片41が軸4で連結されることにより、相対回転して開閉可能となっている。より正確には、一対の柱3の下部が開いたとき上端部は互いに接近して閉じ、下部が接近して閉じたとき上端部は開いて互いに離間するようになっている。各柱3の上端部は対をなす柱相互の対向部分が切り欠かれた形になっていて、外側に角状の突起10が形成され、この突起10の下端に続いて段部11が形成されている。上記のように一対の柱3の上端部が互いに接近して閉じたとき、後で詳細に説明するビーム12を上記一対の突起10で挟み込むとともに段部11で支持するように構成されている。
【0013】
各柱3の下端寄りの部分には開き規制部材としてのレバー7の一端部が軸によって垂直面内で回転可能に取り付けられ、対をなす柱3の各レバー7の他端部は軸8によって相対回転可能に連結されている。対をなす柱3の各レバー7が一直線状に並んだ状態が、対をなす柱3相互が最も開いた状態である。この状態を安定に保持することができるように、一方のレバー7の先端近くに閉じ防止部材9が取り付けられている。閉じ防止部材9は各種機器によく用いられているもので、角状の突起が他方のレバー7の先端部上面に当たることによりレバー7の過回転を阻止し、一対の柱7が使用者の意図に反して閉じてしまうことを防止するものである。
【0014】
各柱3の下端には走行車輪5が回転自在に取り付けられている。走行車輪5の下部は柱3から突出し、この突出部分が前記レール1の溝に落とし込まれ、この溝内で走行車輪5が転動することによって各柱3、さらには、対をなす柱からなるビーム支持体2がレール1に沿って移動することができるように構成されている。
【0015】
図1に示す実施形態では、2個一対の柱3が軸4によって相互に開閉可能に連結されるとともに、この一対の柱が2対用いられ、この2対の柱が適宜数の連結板18で連結されることにより、脚立に似たビーム支持体2が構成されている。したがって、4本の柱3によって一つのビーム支持体2が構成され、4個の走行車輪5によってレール1上をビーム支持体2が移動することができるようになっている。ただし、一つのビーム支持体2に対してレール1は2本で、2個一対の柱3の走行車輪は1本のレール1に載っている。対をなす柱3の下部が開かれることにより、ビーム支持体2がレール1上に立ち上がるようになっている。
【0016】
上記のようにして構成されたビーム支持体2は、これを2個一組とし、床上に適宜の間隔をおいて配置される。2個一組のビーム支持体2の間隔に対応させて2対のレール1相互の間隔も設定される。図1に示す例では、2個一組のビーム支持体2のために合計4本のレール1が配置されている。
【0017】
2個一組のビーム支持体2間にはビーム12が掛け渡されている。図2(a)、図4にも示すように、ビーム12は横断面形状が矩形で、底辺の幅方向中心には溝13がビーム12の長さ全体にわたって形成されており、溝13の両側に残っている底辺がローラガイド14となっている。このローラガイド14の部分が、前述のように一対の柱3の上端部が互いに接近して閉じたとき一対の柱3の段部11で支持され、ビーム12の両側面が前記一対の突起10で挟み込まれるように構成されている。
【0018】
なお、図1に示す例では、各ビーム支持体2は2対の柱3、したがって合計4個の柱3で構成されている。これは、各ビーム支持体2が安定に自立できるようにするためである。しかしながら、ビーム支持体はこれを2対使用し、2対のビーム支持体間にビーム12を掛け渡すため、ビーム支持体とビーム12との結合部分を、例えば締結金具などを用いて強固に締結すれば、ビーム支持体は安定に自立させることができる。したがって、各ビーム支持体2は1対の柱3で構成しても差し支えない。この方が、レール数も少なくなるし、占有する空間も少なくなる利点がある。なお、一方のビーム支持体2は2対の柱3で構成し、他方のビーム支持体2は1対の柱3で構成してもよい。
【0019】
ビーム12内には被介護者支持体25を移動可能に吊り下げるための移動機構が組み込まれている。この移動機構は、巻き揚げモータ20を包み込んで保持するブラケット15を有する。上記ブラケット15の両端部はモータ20の上部において垂直方向の平坦な重合部16となっていて、この重合部16に回転自在に取り付けられたローラ17も上記移動機構を構成している。ローラ17は、上記重合部16を貫いて取り付けられた水平方向の軸の両側に回転可能に取り付けられている。また、このような2個一対のローラ17が上記重合部16の2箇所に取り付けられ、合計4個のローラ17が用いられている。上記重合部16の上端部は上記ビーム12の溝13からビーム12内に進入し、上記各ローラ17は、上記ビーム12のローラガイド14の上に載り、ローラガイド14上で転動することができるようになっている。
【0020】
上記巻き揚げモータ20の出力軸にはプーリ21が取り付けられていて、プーリ21にはベルト22の一端部が固定されている。巻き揚げモータ20はブレーキ付きギャードモータで、正逆転駆動されることによりプーリ21がベルト22を巻き込み、また巻き戻すように構成されている。図3にも示すように、ベルト22の下端にはフック23が取り付けられ、フック23にかけられた適宜数の紐32によって被介護者支持体25が吊り下げられている。紐32は、ワイヤ、チェーン、ロープなどでもよい。図示の形態では、被介護者支持体25が椅子の形態になっていて、被介護者の背中を当てるべき背もたれ26と、被介護者の臀部を載せるべき着座部27とを有してなる。
【0021】
被介護者支持体25に被介護者を着座させた状態でモータ20を駆動し、ベルト22をプーリ21で巻き揚げることにより、被介護者支持体25を被介護者とともに吊り上げることができるが、このとき被介護者支持体25から被介護者が落下しないように、手すりを兼ねたガード28が被介護者支持体25に装着されている。ガード28は、被介護者の左右両側および前側を、適宜の空間をおいて囲むものであって、全体としては水平方向の姿勢をとる。ガード28の両端部は、ほぼ直角に下方に折り曲げられ、上記背もたれ26の両側に固着された垂直方向のパイプ29に挿入されることにより、ガード28が被介護者支持体25に装着されるようになっている。上記の構成によって、ガード28は被介護者支持体25に着脱可能になっていて、装着された状態で脱落することのないように、ロックピン30を、パイプ29とガード28とを貫いて装着することができるようになっている。
【0022】
被介護者自身はガード28をしっかり握ることはできないのが普通であるから、被介護者の腕を、拘束帯31によってガード28に拘束するようにして、被介護者を被介護者支持体25に安全に支持することができるようにする。拘束帯31は、比較的丈夫な帯状の素材を用い、これにマジックファスナーと称される平面ファスナーを用いて両端部を結合させることができるようにするとよい。
【0023】
被介護者によっては、寝た姿勢のまま持ち上げなければならない場合もある。そこで、上記背もたれ26と着座部27とをヒンジ33で回転可能に連結し、被介護者が寝た姿勢のままこれを吊り上げなければならない場合は、被介護者支持体25を、その背もたれ26と着座部27を一直線状にして一平面状の態様にし、この上に被介護者を寝かせて吊り上げるようにするとよい。なお。図に示されている被介護者支持体25は、横断面四角形の部材を組み合わせて構成され、見た目ではいかにも硬いイメージがあるが、横断面円形のパイプを組み合わせて構成し、あるいは素材を工夫し、さらには被介護者支持体25の上に当て布を敷くなどして、被介護者に被介護者支持体25の存在をできるだけ意識させないようにするとよい。
【0024】
着座部27は、ヒンジ33の部分で背もたれ26に着脱できるようにしてもよい。すなわち、ヒンジ33の部分にピンを挿入することによって背もたれ26と着座部27とを連結し、上記ピンを抜き取ることによって着座部27を取り外すことができるようにする。そして、着座部27を取り外した状態で、背もたれ26に装着したガード28で被介護者の脇を支えて吊り上げる。僅かに吊り上げるだけで被介護者の荷重の大半はガード28及び背もたれにかかるから、この状態で被介護者の向きを容易に変えることができ、これにより、介護者は後で述べるような入浴や用便のサポートを容易に行うことができる。
【0025】
これまで説明してきた実施形態を構成する各部材は、アルミニウムの押し出し成形品を使用することを想定してある。レール1、被介護者支持体2を構成する柱3、ビーム12、被介護者支持体25の構成部品などなど、あらゆる部品は、これをアルミニウムの押し出し成形品で作ることができる。
【0026】
レール1や柱3は、寸法がかなり長くなるので、適宜の長さに分割し、設置するときに連結するようにするとよい。その場合、完全に分離された部材を一体に結合するようにしてもよいし、ヒンジの類を使って回転可能に連結されていて、不使用時には折りたたまれ、使用時に開くようにしてもよい。図2に示す例では、支柱3が高さ方向に2分割され、連結金具38と、ボルト・ナットまたはロックピンなどとを用いて連結するようになっている。
【0027】
次に、上記実施形態の使用例について図5を参照しながら説明する。図5の例は、2本のレール1が敷かれ、1本のレール1は矢印で示すように移動させて、他方のレール1との間隔を調整できるものであることを示している。また、2本のレール1を使用するものであることから、ビーム支持体2は一対の柱3で構成されている。図5は、被介護者のベッド35の傍にバスタブ36が置かれ、また、持ち運び可能な簡易トイレ37が置かれた状態を示す。これらベッド35、バスタブ36、簡易トイレ37の上を跨いでビーム12が移動することができるように、1本のレール1と、他の1本のレール1とが上記ベッド35、バスタブ36、簡易トイレ37の配置スペースの両側に配置されている。1本のレール1は壁35の際に配置されている。このように、対をなすビーム支持体2でビーム12を安定に保持できるのであれば、必ずしも、図1に示す例のように全てのビーム支持体2を2対の柱3で構成する必要はなく、対をなすビーム支持体2のいずれも、1対の柱で構成してもよい。あるいは、一方のビーム支持体2は2対の柱で構成し、片方のビーム支持体2は1対の柱で構成してもよい。
【0028】
図5において、ベッド35上の被介護者を抱え揚げて入浴させ、あるいは排泄を行わせる場合は、対をなすビーム支持体2を押してレール1上を走行させ、ビーム12をベッド35の上に移動させる。次に、ビーム12に沿ってモータ20およびそのプーリ21から垂れ下がっているベルト22を被介護者の真上まで移動させる。上記ビーム支持体2の移動方向と、ビーム2に沿うモータ20の移動方向は、互いに直交する方向である。ベルト22のフック23に被介護者支持体25に連結されている紐32を掛ける。この状態でモータ20を駆動し、ベルト22を巻き上げることにより被介護者支持体25を被介護者とともに吊り上げる。前述のように、着座部27を取り外して、被介護者の脇を支えて被介護者を垂下させた状態で吊り上げてもよい。
【0029】
適宜の高さまで巻き上げたらモータ20を停止し、その状態でビーム12に沿ってモータ20および被介護者支持体25を被介護者とともに移動させ、また、対をなすビーム支持体2をレール1に沿って走行させることによりビーム12を平行移動させ、被介護者支持体25をバスタブ36または簡易トイレ37の上で停止させる。この状態で、介護者は、被介護者の向きを変え、あるいは位置をずらすことは容易であるから、向き及び位置を決めてモータ20を逆転させれば、被介護者支持体25を被介護者とともにバスタブ36または簡易トイレ37の上に降下させることができる。入浴の場合は、被介護者支持体25を図1、図3に示すように着座態様のままでバスタブ36に入れてもよいし、上記のように着座部27を取り外してバスタブ36に入れてもよい。
【0030】
また、排泄の場合は、簡易トイレの上方で着座部27の紐32による吊り下げを解除して着座部27を背もたれ26に連続した垂直面とし、あるいは背もたれ26の背面に重なるように折りたたみ、あるいは着座部27を取り外し、被介護者の荷重は図3に示すガード28で被介護者の脇を支えることによって受けるようにする。これによって被介護者の下半身はフリーになるので、その状態でモータ20を逆転させて被介護者支持体25を被介護者とともに下降させ、被介護者の臀部を便器に載せて排泄させる。このとき、被介護者の姿勢を背もたれ26によってサポートするとよい。
【0031】
このようにして、入浴または排泄が完了したら、逆の手順で被介護者支持体25を被介護者とともに吊り上げ、ビーム12に沿った被介護者支持体25の移動と、レール1に沿ったビーム支持体2の走行とによって被介護者をベッド35の上まで移動させ、被介護者支持体25を下降させて被介護者をベッドの上に戻す。
【0032】
以上説明した介護用リフトの実施形態によれば、体の不自由な被介護者を吊り上げ、下降させて、入浴や排泄をサポートすることができるばかりでなく、ビーム支持体2に対してビーム12を着脱自在とするとともに、複数のビーム支持体2間にビーム12を掛け渡し、ビーム12によって被介護者支持体25を吊り下げるようにし、ビーム支持体25は、床に配置したレール1上を走行可能としたため、建物に工事を施すことなく、床にレール1を配置するだけで簡単に設置可能であり、そのため低コストである。また、不要になったときは簡単に撤去することができる。
【0033】
従来一般の介護用リフトによれば、被介護者を支持する部分が、網、布などの柔軟性のある素材からなっている。ところが、これらの素材からなる被介護者支持部は、被介護者の背中や臀部がぴったり圧接しているため、被介護者支持部上で被介護者を相対移動させることはできず、その状態で被介護者の被服を着替えさせることは難しい。その点、図示の実施形態にかかる被介護者支持体25のように、剛体からなる素材で構成されたものによれば、被介護者支持体25の上で相対移動、あるいは寝返りをさせることが可能なため、着替えなどが容易になる利点もある。
【0034】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、体の不自由な被介護者を吊り上げ、下降させて、入浴や排泄をサポートすることができるばかりでなく、ビーム支持体に対してビームを着脱自在とするとともに、複数のビーム支持体間にビームを掛け渡すようにし、ビームによって被介護者支持体を吊り下げるようにし、ビーム支持体は、床に配置したレール上を走行可能としたため、建物に工事を施すことなく、床にレールを配置するだけで簡単に設置可能であり、そのため低コストであるという利点がある。また、不要になったときは簡単に撤去することができるとともに、建物を補修する必要がないという利点もある。
また、ビーム支持体は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱を有し、使用時に対をなす柱の下部が開かれてレール上に立ち上がるとともに上部でビームを挟み込んで支持するように構成されているため、簡単な構成によってビームを支持することができる。
【0035】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、上記各支柱は下端に車輪を有し、ビーム支持体は上記車輪によってレール上を移動可能に構成されているため、請求項1記載の発明の効果に加えて、ビーム支持体を簡単な構成によって走行させることができる。
【0036】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、被介護者支持体は巻き揚げモータによって昇降可能となっているため、請求項1記載の発明の効果に加えて、モータの動力によって被介護者の昇降がサポートされ、介護者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる介護用リフトの実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態中のビーム支持体を示す(a)は使用時の側面図、(b)収納時の側面図である。
【図3】上記実施形態中の被介護者支持体を示す側面図である。
【図4】上記実施形態中の巻き揚げモータおよびその走行機構部分を示す(a)は一部断面正面図、(b)は一部断面側面図である。
【図5】本発明にかかる介護用リフトの使用例を概念的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 レール
2 ビーム支持体
3 柱
5 走行車輪
12 ビーム
20 巻き揚げモータ
25 被介護者支持体
Claims (3)
- 床面に間隔をおいて平行に配置される複数のレールと、
これらのレール上を移動可能にかつレールの間隔に対応した間隔で配置される複数のビーム支持体と、
このビーム支持体間に掛け渡されるビームと、
被介護者を載せることができ上記ビームに沿って移動可能に吊り下げられる被介護者支持体と、を有し、
上記ビームはビーム支持体に対して着脱自在であり、
上記ビーム支持体は、相対回転して開閉可能に連結された対をなす柱を有し、使用時に対をなす柱の下部が開かれて上記レール上に立ち上がるとともに上部でビームを挟み込んで支持するように構成されていることを特徴とする介護用リフト。 - 各支柱は下端に走行車輪を有し、ビーム支持体は上記走行車輪によってレール上を移動可能である請求項1記載の介護用リフト
- 被介護者支持体は巻き揚げモータによって昇降可能である請求項1記載の介護用リフト。
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