JP3578627B2 - 創傷患部の治癒を促進する組織シーラント - Google Patents
創傷患部の治癒を促進する組織シーラント Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、創傷患部の治癒を促進する組織シーラントに係り、詳しくは、傷をシールし、血液の損失を減じ、止血を維持するとともに、皮膚や臓器等創傷患部の治癒を促進する組織シーラントに関する。
【0002】
【発明の背景】
傷の治癒、即ち病巣の回復は傷の発生のほぼ直後から血小板の創部への粘着、凝集を契機として始まり、様々な細胞の連続的な共同機能および分解および再生工程の緊密な制御が必要である。それにはフィブリン血餅の形成、血餅の吸収および上皮形成が含まれる。そして、傷の治癒には夥しい数の毛細血管、多くの活性な線維芽細胞、および豊富なコラーゲン原繊維の形成が含まれるが、特定の皮膚構造の形成は伴わない。
【0003】
傷治癒の工程は損傷組織への血小板の粘着凝集、ほぼ同時に傷細胞から流出するトロンボプラスチンによって開始される。トロンボプラスチンは血漿の凝固因子を活性化し、最終的にプロトロンビンをトロンビンに変換する。トロンビンの触媒作用でフィブリノーゲンからフィブリノペプチドAとBが放出されてフィブリンモノマーが形成され、それらが凝集してフィブリンフィラメントを形成する。トロンビンはまた、XIII因子を活性化し、それはフィブリンフィラメントを共有結合的にクロスリンクするためのイソペプチド形成を触媒する。次いで、アルファーアンチプラスミンが活性型XIII因子によってフィブリンフィラメントに結合し、それにより血漿成分によるフィブリンフィラメントの分解を防御する。
【0004】
創傷部に粘着、凝集した血小板はPDGF類を放出する。PDGF類には、PDGF、血小板誘導脈菅形成因子(PDAF)、TGF−βおよびPF−4が含まれる。
【0005】
PDGFはマイトゲンであり、線維芽細胞および平滑筋細胞を含む間葉起源の細胞における蛋白質合成の刺激因子である。また、PDGFは内皮細胞のための非有糸分裂性科学的誘引物質である。
【0006】
TGF−βはマクロファージ及び単球類の化学的誘引物質である。他の成長因子の存在または不在に依存して、TGF−βは多くの細胞型を刺激または阻害する。例えば、インビボで適用されるとTGF−βは治癒−皮膚傷の張力強度を増す。また、TGF−βは線維芽細胞によるコラーゲンおよびグルコサミングリカンの合成を刺激する。
【0007】
血小板から放出される成長因子は傷の治療および組織の修復を特異的に促進するのに潜在的に有用である。外因性成長因子を傷に与えることにより傷の閉鎖速度、血管の成長等を早めることは実験的にも証明されている。従って、創傷部に粘着、凝集した血小板が放出する成長因子を利用することが最も生体に危険の無い方法である。
【0008】
【従来の技術】
傷をシールし、血液の損失を減じ、止血を維持する組成物としては、血漿蛋白質を含有する外科的接着剤および組織シーラントが知られており、内部および外部の傷のシーリングに用いられている。そのようなシーラント類は通常血液凝固因子と他の血漿蛋白質を含む。例えば、欧州特許0.068.047には、フィブリノーゲン、繊維素溶解阻害物質、およびトロンビンまたはプロトロンビンを含有する濃縮血漿画分から導かれた無水粉末が記載されている。これは、水を加えるや否や血餅が形成されるので、粉末状態でのみ適用可能である。また、オーストラリア特許AU−A75097/87には、フィブリノーゲン、XIII因子、抗トロンビンIII等のトロンビン阻害物質、プロトロンビン因子、カルシウムイオン及び所望によりプラスミン阻害物質を含有する1成分接着剤が記載されている。また、米国特許4,427,650および4,427,651には、フィブリノーゲン、トロンビンおよび/またはプラスミン、および繊維素溶解阻害物質を含有する(さらに他の成分たとえば血小板抽出物をも含有していてもよい)豊富化血漿誘導体が記載されている。さらに、米国特許4,627,879および4,928,603には、フィブリノーゲンとXIII因子とを含有する低温沈殿懸濁液と、それのフィブリン(繊維素)接着剤の製造における使用が記載されている。
【0009】
フィブリン接着剤はフィブリンシーラントとも呼ばれるが、最初に臨床用局所適用のために製剤化され出血の抑制、および創治療の促進のために用いられた。フィブリン接着剤は血漿から生成され、各フィブリン接着剤の正確な成分は、出発物質として用いられた特定の血漿画分の関数である。一般に、フィブリン接着剤はトロンビンとの混合に際して血餅を形成するタンパク質の混合物を含有する。例えば、フィブリン接着剤は血漿から、低温沈殿の後、分画化して、トロンビンまたはトロンビン活性化物質と混合したとき、シーラントまたは血餅を精製する組成物を得ることで調製せれる。血漿成分の分画は、エタノール、ポリエチレングルコールまたは硫酸アンモニウムによる沈殿、およびイオン交換、およびゲルろ過クロマトグラフィー等の標準的なタンパク質精製法に従って行うことができる。
【0010】
フィブリン接着剤は通常、フィブロネクチン、XIII因子、vonWillebrand因子を含むフィブリノーゲン濃縮物および乾燥ヒトまたはウシトロンビンを含有する。それは凍結乾燥した形で調製され、使用直前に塩化カルシウムと混合する。混合すると、成分が組織表面で凝集し、交差結合したフィブリンを含む血餅を形成する。XIII因子はフィブリノーゲン濃縮物に含まれ、交差結合を触媒する。フィブリン接着剤は、組織の面と面とをシールし、空気または液体のもれることを防ぎ、そのことにより止血を誘導する。止血と血液の流出を阻止する能力により、フィブリン接着剤は傷の治療を促進する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、それは真の意味での傷治癒特性をもっていない。フィブリン接着剤は、内部および外部の損傷の両方に使用でき、かつ止血の維持に有用なので、その傷治癒特性を向上することが望ましい。
【0012】
従って本発明は、皮膚や内蔵の傷の止血、および傷の治癒、血管プロテアーゼの内皮形成、およびインビトロでの内皮細胞や線維目細胞等、動物細胞接着活性および血小板の粘着、凝集を促進し得る組織シーラントを提供することを目的とするものである。
【0013】
すなわち、本発明は、成長因子(類)を傷ついた組織、血管プロテアーゼ、およびインビトロで培養された動物細胞(内皮細胞や線維芽細胞等)に投与し、血小板に誘導される成長因子と傷ついた組織、血管プロテアーゼおよび動物細胞と長時間接触させ、そのことにより傷の治癒、内皮形成または動物細胞の細胞接着を促進する組織シーラントを提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、トロンビンとフィブリノーゲンを含み使用時にフィブリンが形成されてなるシーラントに、セルロースの多価カルボキシメチルエーテルであるカルボキシメチルセルロース(CMC)を加えてなるものであり、これを目的に応じた形態にして創傷患部におけるフィブリン接着剤のような組織シーラントとして使用するものである。すなわち、従来カルボキシメチルセルロースは日本薬局方解読書(第十三改正、199* 、8ページ 廣川書店)に記述されているごとく、水分を吸収して膨張性下剤として奏効し、また粘滑性の薄膜を作って粘膜面、潰瘍面を保護し、さらに緩衝作用並びに胃酸中和作用等の膨張剤及び保護剤として利用されているものであるが、本願発明者らは、鋭意研究の結果、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩に止血作用及び細胞接着促進作用があり、これをトロンビンとフィブリノーゲンを含み使用時にフィブリンが形成されてなるシーラントに加え創傷患部に施用すると、血小板に誘導される成長因子と傷ついた組織、血管プロテアーゼおよび動物細胞とが長時間接触し、傷の治癒、内皮形成または動物細胞の細胞接着を促進する新しい組織シーラントとして機能することを見出したのである。
【0015】
このような組織シーラントは、実質的は改変ないしは血小板放出成長因子または成長因子混合物を創傷部位に到達させるための担体ベクヒル(媒体)として作用し得、そして、その接着性または吸着特性の故にカルボキシメチルセルロース補充組織シーラントが傷の治癒を促進するのに十分な期間、該部位への接触を維持することができる。
【0016】
この組織シーラントは、ヒト身体の細胞成分を移動させ骨誘導の生起が必要なギャップを埋めるマトリックスを与える。従って、タンパク質(フィブリノーゲンおよび因子XIII等)、酵素(トロンビンおよびプラスミン等)、カルボキシメチルセルロースをこの一時的な足場構造を最も長命にするのに適したように製剤化する。全混合物成分は生物分解的であるが、骨形成の間は新しく形成される骨の形を決定し得るよう非破壊性の足場を提供する。かくして骨の再構築手術における問題である、骨の非結合性欠損内への軟組織の崩壊は避けることができる。
【0017】
この際、カルボキシメチルセルロースに加えて、薬物、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体、および他の化合物、例えば、傷の治癒を加速する化合物、組織シーラント内の血小板由来の成長因子の生物学的活性を強化、刺激または仲介する化合物、またはシーラント内の血小板由来の成長因子(類)の生物学的活性を阻害または破壊するかもしれない、カルボキシメチルセルロースの活性を阻害する組織シーラント成分を阻害または干渉する化合物、類を組織シーラントに加えて良い。特定の阻害活性成分(類)の選択は、組織シーラント中の血小板由来の成長因子(類)の生物学的活性を評価する方法を用いて実験的に決定されるであろう。
【0018】
本願発明におけるシーラントの全タンパク質濃度は、溶液の5−150mg/mlが良く、好ましくは7−35mg/ml、より好ましくは17−28mg/mlである。また、シーラントのフィブリノーゲン濃度は、4−135mg/mlが良く、好ましく6−30mg/ml、より好ましくは15−25mg/mlである。さらに、カルボキシメチルセルロースの濃度は、用いるカルボキシメチルセルロースによって変化するが、シーラントの1μg/ml−100mg/mlが良く、好ましくは100μg/ml−1mg/ml、より好ましくは5mg/ml−20mg/mlである。
【0019】
また、本願発明において、傷とは、生きている生物におけるあらゆる損傷組織を包含する。また、組織は胃内面または骨折等の内部組織、あるいは皮膚のような外部組織であってよい。そして、それは脾臓のように軟い組織、あるいは骨のように硬い組織であってよい。さらに、傷は外傷、感染または外科的処置など任意の原因によるものであってもよい。
【0020】
また、組織シーラントとは、血漿タンパク質から調製され、傷に適用されたとき、血餅を生成し、その結果、傷をシールし、血液の損失を減じ、止血を維持する組成物のことを言う。
【0021】
【本発明の実施の形態】
本願発明は、トロンビンとフィブリノーゲンを含み、使用時にトロンビンとフィブリノーゲンとが作用することによりフィブリンを形成してなるシーラントに、セルロースの多価カルボキシメチルエーテルであるカルボキシメチルセルロース(CMC)を加えてなるものであり、また、カルボキシメチルセルロースは、そのナトリウム塩を含むものを意味するものである。そして、その含有ナトリウムの重量百分率は5.1〜12.8%が望ましい。
【0023】
また、本願発明におけるカルボキシメチルセルロースは、カルボキシル基の置換度(エーテル化度)が0.6〜1.5であると好ましく、置換度1.0のもので、第一アルコール基のみがエーテル化されたとすると、以下の[化1]のような構造となる。この際、ナトリウム塩の重量百分率が8.5%であると最も好ましい。また、第一アルコール基の他に第二アルコール基がエーテル化されても、また第二アルコール基だけがエーテル化されても止血材としての機能は消失しない。
【0024】
【化1】
【0025】
また、本願発明におけるカルボキシメチルセルロースは、電子線照射によって滅菌し、より低分子量化したものでもある。電子線照射によって低分子量化したカルボキシメチルセルロースの分子量は200k〜2000kD(ダルトン)とすると良い。
【0026】
【実施例】
本願発明の実施に際して、まず、組織シーラント及びカルボキシメチルセルロースを選択しなければならないが、それは以下のようにして成し得ることが出来る。
【0027】
本願発明における組織シーラントは、フィブリン接着剤のようなあらゆる組織シーラントに用いることができる。フィブリン接着剤は、IMMUNO AG(オーストリア)またはBEHRINGWERKE AG(ドイツ)のような供給者等から購入することも出来るが、本実施例においては、血漿または血漿成分から調製したものを用いることとした。選択した組織シーラントの特定組成は、それが、インビボで組織シーラントとして機能し、カルボキシメチルセルロースと傷を負った組織または血管移植片との接触のための媒体として作用することができ、それにより傷の治癒又は内皮形成が促進される限り、臨界的なものではない。そして、成長因子のためのビヒクルとして用いたフィブリン接着剤の成分には、フィブリノーゲン、フィブリンネクチンXIII因子およびvonWillebrand因子が含まれる。
【0028】
加える成長因子(類)の量は、様々な濃度を試験し、どれが意図する目的、および適用部位に有効であるものかを選択することにより、実験的に決定することができる。
【0029】
また、本願発明におけるカルボキシメチルセルロースは、市販品を購入することで得ることができ、本実施例においては、この市販品を用いることとした。
【0030】
組織シーラントには、カルボキシメチルセルロースを補充する他、薬物、他の化学物質、およびタンパク質等の他の成分を含有していてもよい。これらには、抗生物質、活性化プロテインC、ヘパリン、プロストラサイクリン(PGI3)、抗トロンビンIII、ADPase、およびプラスミノーゲン活性化因子のような抗凝固剤、デキサメタンのような抗炎症性ステロイド類、カルシウムチャンネルブロッカーのような心臓血管製剤、科学誘引物質、およびブピバカイン(bupivacaine)のような局所麻酔剤が含まれるがこれらに限定されない。
【0031】
また、これらの補充成分には、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体またはキメラ抗体、またはその機能的な誘導体またはフラグメントが含まれる。それらは、例えば、PDGF、および/またはTGFーβに対する抗体のような平滑筋の増殖、または組織シーラントによる処置の領域内またはその付近の他の好ましくない細胞型の増殖、を阻害する抗体であってもよい。これらの抗体は抗がん、抗血小板、または抗炎症性活性性が必要な状況下でも有用である。一般に、その効果または経済性が、部位特異的なデリバリーにより改善されるような抗体であれば、どれでもこのフィブリン接着剤デリバリーシステムを享受する。
【0032】
まず、参考例1として、カルボキシメチルセルロースの分子量が電子線照射することにより低分子量化されることを確認するために、電子線照射したカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)の分子量の測定をサースII型線型加速器(CGR−McV社製)を用いて行った。分子量の測定は、カルボキシメチルセルロースナトリウムあるいは10MeVで20kGy、40kGy、60kGy、80kGy、100kGyの各電子線を照射したカルボキシメチルセルロースナトリウムを0.15M塩化ナトリウム(NaCl)を含む50mMトリス−塩酸バッファアーに溶解し、同じバッファアーで平衡化したセファロースCL−6Bのカラムにそれぞれ充填し、分子篩クロマトグラフィーにより行った。そして、各フラクションのカルボキシメチルセルロースナトリウムはフェノール硫酸法で検出した。測定した結果を、[表1]に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
上記[表1]に示す結果より、カルボキシメチルセルロースは電子線照射することにより低分子量化されることが分かる。
【0035】
また、参考例2として、電子線未照射及び電子線照射のカルボキシメチルセルロースナトリウムのフィブリンモノマー凝集活性を確認するために、350nmでの吸光度の測定を紫外可視分光光度計U−3210(日立製作所社製)を用いて行った。吸光度の測定は、カルボキシメチルセルロースナトリウムの非存在下あるいは電子線照射カルボキシメチルセルロースナトリウム10mg/ml存在下の0.15M塩化ナトリウム(NaCl)を含む20mMイミダゾール緩衝液に、20mM酢酸に溶解したフィブリンモノマー(A280nm=6)を20μl添加し、5秒間混合する。次いで、この混合液を行光路1cmの石英セルに移し、フィブリンモノマー添加後20秒後から30秒毎に20分間350nmの吸光度を測定することにより行った。測定した結果を、[図1]に示す。なお、カルボキシメチルセルロースナトリウムは、図中「CMC−Na」と略記した。
【0036】
[図1]に示す結果より、電子線未照射、照射にかかわらずカルボキシメチルセルロースナトリウムはすべてフィブリンモノマーの凝集を著しく促進することが分かる。
【0037】
次に、カルボキシメチルセルロースを加えた組織シーラントを調整し、以下の各実施例によりカルボキシメチルセルロース補充組織シーラントが傷の治癒を高めるか否かを確認した。カルボキシメチルセルロースを加えた組織シーラントの調整は、血漿の低温沈殿画分から調整したフィブリン接着剤を用い、これに電子線照射して低分子量化した市販のカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)(和光純薬工業社製)を10mg/mlの濃度となるよう加えることにより行った。血漿は、ヒト血液を遠心して赤血球をペレット化し、血小板を除去することで調整し、低温沈殿物を集め画分してフィブリン接着剤の製造に使用した。
【0038】
なお、実施例を行うに先立ち、組織シーラント、またはカルボキシメチルセルロースを補充した組織シーラントを滅菌するか、あるいはウイルス等のあらゆる病原性混在物を不活化するために処置を行う。混在物を不活化する方法は当業者に周知であり、例えば、溶媒ー洗剤処理および熱処理があるが、これらに限定されない。
【0039】
まず、実施例1として、ヒト臍静脈内皮細胞のカルボキシメチルセルロース補充フィブリン接着剤中での増殖の確認を行った。該細胞の増殖の確認は、1mlあたり106 またはそれ以上の細胞を、カルボキシメチルセルロースナトリウムを10mg/mlの濃度になるように加えたタンパク質濃度0.1mg/mlのフィブリン接着剤中に包理することにより行った。なお、フィブリン接着剤中のトロンビン濃度は、0.02NIH単位/mlに調節し、培養培地は10%ウシ胎児血清、10μg/mlストレプレスマイシン、100U/mlペニシリン、1mg/ml酸性線維芽細胞成長因子、および10U/mlヘパリンを含有するM199(Sigma Chemical社製) を用いた。
【0040】
その結果、6時間以内にカルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤中の細胞は長く、多足(multipodial)となり、それらが相互に接触すると細胞ネットワークを形成した。この成長は少なくとも3日間持続した。また、対照として、同様の実験をカルボキシメチルセルロースナトリウム無添加のフィブリン接着剤で行った。対照細胞は丸石形となりこの形態をすくなくとも3日間維持した。
【0041】
次に、実施例2として、カルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤のインビボでの傷の治療への効果を確認するために、 糖尿病マウスの傷の回復へのカルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤の効果を評価した。評価は、6匹の各試験マウスの背部分から得た2個の全厚み6mmの生検(バイオプシー)を、カルボキシメチルセルロースナトリウム(10mg/ml)を加えたフィブリン接着剤で満たすこととしたもの、同じ生検を無処理のままで放置したもの、及びカルボキシメチルセルロースナトリウムが補充されていないフィブリン接着剤に満たしたものを、9日後、各傷部位および周囲の皮膚から厚さ5ミクロンの切片の病理学的標本を調製し、ヘマトキシリンおよびネオシンで染色して各試料の傷修復の程度を3人の訓練された分析者による「盲目」試験により、コラーゲン沈着、上皮細胞再形成、粒状組織の厚みおよび炎症細胞の密度、線維芽細胞および毛細血管等を、否から完全な修復に至る0から15までの評点を課すことにより行い、その結果を[表2]に示す。なお、表中カルボキシメチルセルロースナトリウムを加えたフィブリン接着剤は、CMC補充フィブリン接着剤と記す。
【0042】
【表2】
【0043】
上記[表2]に示す結果より、カルボキシメチルセルロースナトリウムが補充されないフィブリン接着剤で処理した傷の由来の試料は一貫して最も評点が低く、無処理の傷及びカルボキシメチルセルロースナトリウムで補充したフィブリン接着剤で処理した傷から得た試料は最高の評定を与えたことが分かる。
【0044】
次に、実施例3として、カルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤の創傷治癒効果を確認するために、1ヶ月後の創傷の治癒度を観察した。創傷治癒効果の確認は、10匹のラットの肝臓をそれぞれ1cm×1cm四方で切除し、創部をカルボキシメチルセルロースナトリウム(10mg/ml)を補充したフィブリン接着剤でおおい、1ヶ月後開腹して創傷の治癒度を病理切片を調製して調べた。また、対照として同様の実験をカルボキシメチルセルロースナトリウムを補充していないフィブリン接着剤を使用して行った。
【0045】
その結果、カルボキシメチルセルロースナトリウムを補充したフィブリン接着剤で処置した創傷部は、ほとんど完全に治癒しており全く炎症等も生じていなかった。一方、カルボキシメチルセルロースナトリウムを補充していないフィブリン接着剤で処置した創傷部は、多核白血球が多くみられかなり重度の炎症を生じていた。
【0046】
さらに、実施例4として、カルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤への血小板の粘着と凝集を確認するために、カルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤(カルボキシメチルセルロースナトリウム濃度10mg/ml、フィブリノーゲン濃度4mg/ml)シートと、カルボキシメチルセルロースナトリウムを補充していないフィブリン接着剤(フィブリノーゲン濃度4mg/ml)シート上への血小板の粘着と凝集反応を比較した。粘着の測定は、HaverstwickDMらの方法(Blood66:946,1985)を用いて行い、96ウェルのタイタープレートを用いて実験を行った。
【0047】
その結果、カルボキシメチルセルロースナトリウムを補充していないフィブリン接着剤は血小板の粘着、凝集はほとんど生じなかったが、カルボキシメチルセルロースナトリウム補充フィブリン接着剤は夥しい数の血小板の粘着と凝集がみられた。37℃で24時間放置後の上清には、血小板由来の成長因子群(PDGF、TGF−β等)が検出された。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明のカルボキシメチルセルロース補充組織シーラントは、傷及びインビトロで培養されている細胞との長期的な接触を維持し、血小板との短期的な接触を促進することが出来るものである。
【0049】
また、本願発明によるカルボキシメチルセルロースを補充した組織シーラントは、外部の傷にはそれを傷の上から塗布することを含め、任意の手段で傷組織に直接適用することができ、また、手術中に内部の傷にも直接適用することもでき、さらに、それを骨等に適用することもできるものである。
【0050】
また、糖尿病患者の傷のように容易に治癒しない傷の治癒促進および創傷部に血小板粘着凝集を介して血小板の放出する成長因子を内部の創傷部位に到達させ、内部創傷部位と成長因子類とを長時間接触させるための媒体として特に有用であり、例えば、骨折部位または胃潰瘍その他の内部の傷の治癒を加速または促進するために適用し得るものである。
【0051】
また、本願発明のカルボキシメチルセルロース補充シーラントは、生物分解性であり体組織に再吸収され得るとともに、成長因子とその受容体との長時間の接触が起きることを可能にし、協力な生物学的効果の生成を可能にする。
【0052】
また、本願発明のカルボキシメチルセルロース補充シーラントは、全タンパク質およびフィブリノーゲン濃度が従来用いられていたものよりも薄く、この低濃度性により、動物細胞は本発明のカルボキシメチルセルロース補充フィブリン接着剤内に移動し、中を通り、中へ増殖することができることとなり、近隣の組織およびプロテアーゼへの細胞強化を助ける。
【0053】
さらに、本願発明のカルボキシメチルセルロース補充シーラントは、その液性により、従来利用可能なデリバリーシステムに比較して、表面をより十分かつ完全に覆うことができ、これによりカルボキシメチルセルロース補充フィブリン接着剤は血管プロテアーゼの内部、外部および孔を覆うので、その血栓形成性および抗原性の発達を減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィブリンモノマーの凝集反応に対するカルボキシメチルセルロースの効果を示す吸光度を測定した吸光度と時間の関係を示す図。
Claims (3)
- トロンビンとフィブリノーゲンから成り、使用時にフィブリンが形成してなるシーラントに、カルボキシメチル基の置換度が0.6〜1.5、ナトリウム含量が5.1〜12.8重量%であるカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を10〜100mg/mlの濃度となるように加え、さらに前記シーラントの全タンパク質濃度は、溶液の5〜150mg/ml、フィブリノーゲン濃度は、4〜135mg/mlであることを特徴とする組織シーラント。
- カルボキシメチルセルロースは電子線照射によって低分子量化したものであることを特徴とする請求項1に記載の組織シーラント。
- 電子線照射によって低分子量化したカルボキシメチルセルロースの分子量は、200k〜2000kダルトンであることを特徴とする請求項1または2に記載の組織シーラント。
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