JP3578487B2 - 設計支援装置 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建築物を設計するための設計支援装置にかかわり、特に住宅の構造を決定する前に住宅の間取りを簡便に入力し、その後に住宅の構造を決定する設計支援装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、建築物を構築しようとする者(施主)にとって、建築物の設計を行う場合には、各階の間取りや、屋根の形状や窓やドアの位置等の建築物の意匠を決めることが大きな問題となる。
【0003】
一方、実際に建築物を設計する設計者は、施主が希望する建築物の意匠を具現化するにあたって、その重要な要素として建築物の強度が所定以上の値となることを考慮しながら、建築物の設計を行うことになる。すなわち、設計者は設計の段階において、建築物にかかる応力に対応して躯体となる柱や梁や耐力壁等の強度や配置位置等を決め、かつ、強度計算により設計すべき建築物の強度を確認しながら意匠を最終的に決定する必要がある。
【0004】
すなわち、住宅等の建築物の設計にあたっては、単に間取り等の住宅の意匠だけを単独で決めることができず、常に建築物の強度を考慮しながら間取りを決める必要があり、設計の知識を持たない施主がかってに間取り等の意匠を決定することができない。
【0005】
従って、従来の建築物の設計においては、施主がかってに部屋の間取りを変えたり、柱の位置を変えたり、窓やドア等の壁面に設けられる開口部の位置を変えたりすることはできず、施主から間取りや柱の位置や開口部の位置の変更の要望がでた場合には、設計者が、強度を考慮して柱や梁の位置を変更したり、耐力壁の位置や量を変更する必要があった。
【0006】
また、住宅の床や壁や屋根を主に矩形状のパネルから構築するパネル構法が知られている。
このようなパネル構法からなる住宅においては、主に、壁を構成するパネルにより床や屋根を支持し、かつ、床や屋根にかかる荷重を床や屋根に割り付けられるパネルが支持するとともに、該床や屋根に割り付けられたパネルが上記荷重を上記壁に割り付けられるパネルに伝達するようになっており、柱や梁をあまり用いないようになっている。
【0007】
そして、パネル構法による建築物においては、壁の位置、すなわち垂直荷重、水平荷重に対応する耐力壁や垂直荷重に対応する支持壁の配置を考慮して間取りを決める必要があり、また、上記耐力壁や支持壁に支持される床パネルや屋根パネルの強度を考慮する必要がある。
【0008】
従って、パネル構法による建築物においても、間取り等の意匠の決定と壁パネル、床パネル、屋根パネル等の割り付けによる強度の決定とを同時進行的に行う(一般的には、壁や床の屋根の配置を考慮しながら間取りを決める)必要があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パネル構法により構築される住宅において、上述のように住宅の構造を考慮しながら間取り等の住宅の意匠を決める必要があるならば、パネル構法による具体的な設計技術の知識を持たない者に間取りを決定することができず、施主は住宅の意匠についての自分の意向を設計者に伝達し、設計者が最終的に住宅の構造に基づいた住宅の意匠を決定することになり、施主の意向が住宅の意匠に完全に取り入れられるとは限らなかった。
【0010】
一方、本出願人らは、パネル構法における住宅においては、耐力壁が予め決められた制限内で配置されていれば、充分な強度を有する住宅を構築できるように、パネル自体の強度を設定し、上記制限の範囲内であれば、一般的な住宅の間取りにおいては、どのような間取りであっても、充分な強度を有する住宅とすることを可能としていた。
【0011】
従って、本出願人らは、上記制限内であれば、施主が住宅の間取り等の意匠を決定した後に、上記住宅の意匠に基づいて、パネルの割り付け等の住宅の構造の決定を行うとともに強度のチェックを行うようにしても、強度のチェックにおいて問題がでる可能性が低く、問題がでた場合でけ住宅の意匠を修正するようにすれば良いとの考えに至った。
【0012】
そして、本出願人らは、以上のような方法で住宅を設計するとともに、上記方法に基づいた設計支援装置を開発することにより、施主の住宅の意匠に対する意向を容易に取り入れることができるとともに、設計自体の期間の短縮とコストの低減を図ることができるとの考えに至った。
【0013】
しかし、設計者以外の施主や住宅販売の営業担当者が、住宅の意匠を上記設計支援装置に入力することを考慮した場合に、従来の設計支援装置では操作が難しく、施主や営業担当者に大きな負担をかける可能性があり、また、設計支援装置における意匠入力に専任のオペレータが必要となった場合には、コストの削減を図ることが難しくなる。
【0014】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、パネルから構築される建築物の設計において、住宅の間取り等の住宅の意匠を入力した後に、住宅の構造の決定及び住宅の強度のチェックを行うことができる設計支援装置を開発するにあたって専任のオペレータでなくとも、容易に住宅の間取りを入力することができる設計支援装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記請求項1記載の本発明の設計支援装置は、図1に示すように、建築物を設計するためのものであり、入力すべき矩形領域の対角線上の一対の頂点を入力する頂点入力手段aと、上記頂点入力手段aに入力された一対の頂点に基づいて矩形領域を生成する矩形領域生成手段cと、上記矩形領域生成手段cに生成された矩形領域を部屋領域として認識する部屋領域認識手段cとを備えた部屋領域入力手段dを具備してなり、かつ、上記部屋領域入力手段dに入力された部屋領域の境界に沿って開口部を含む壁の領域を配置し、さらに、上記部屋領域に基づいて、基礎、床、屋根等の領域を割り付けることにより建築物の構造を決定するものであり、
上記頂点入力手段aと、上記矩形領域生成手段bと、上記矩形領域生成手段bに生成された矩形領域を切り取り領域として認識する切り取り領域認識手段eと、上記部屋領域入力手段dにより入力された部屋領域に重ねて、上記切り取り領域を生成させた場合に、上記部屋領域の上記切り取り領域と重複する部分を削除し、残りの部屋領域を新たな部屋領域とする残部部屋領域認識手段fと、を備えた部屋領域切り取り手段gを具備してなり、上記部屋領域切り取り手段gは、上記部屋領域と上記切り取り領域との重複部分を上記部屋領域から削除した場合に、残りの部屋領域が、穴があいた状態となる場合、完全になくなってしまう場合、分割されてしまう場合の何れかの場合には上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求することを上記課題を解決する手段とした。
【0016】
上記請求項2記載の本発明の設計支援装置は、上記部屋領域切り取り手段gは、二つ以上の部屋領域にまたがって上記切り取り領域が入力された際に、上記残りの部屋領域として、一つの部屋領域が完全になくなってしまう場合、一つの部屋領域が分割されてしまう場合の何れかの場合には、上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求することを特徴とすることを上記課題を解決する手段とした。
【0017】
上記請求項3記載の本発明の設計支援装置は、上記頂点入力手段aと、上記矩形領域生成手段bと、上記矩形領域生成手段bに生成された矩形領域を合成領域として認識する合成領域認識手段hと、上記部屋領域入力手段dにより入力された部屋領域に重ねるかもしくは接して、上記合成領域を生成させた場合に、上記部屋領域と上記合成領域とを合わせた領域を新たな部屋領域として認識する合成部屋領域認識手段iと、を備えた部屋領域合成手段jを具備してなり、上記部屋領域合成手段jは、二つ以上の部屋領域にまたがって上記合成領域が入力された場合に、一方の拡張される部屋領域に対して他方の部屋領域の上記合成領域と重なる部分を削除するものであり、
上記合成領域が入力された際に、拡張される部屋領域に対して一部が削除される他方の部屋領域が、完全に削除されてしまう場合、二つに分割されてしまう場合の何れかの場合には部屋領域の拡張を行わずに、上記合成領域の再入力を要求することを上記課題を解決する手段とした。
【0018】
上記請求項4記載の本発明の設計支援装置は、上記部屋領域の中央部に部屋名を表示する部屋名表示手段と、
上記部屋領域の変更により部屋名が上記部屋領域の境界と重なった場合や、上記部屋領域から出てしまった場合に、上記部屋領域と部屋名の領域が完全に重複するように部屋名を自動的に移動する部屋名移動手段と、
を備えることを上記課題を解決する手段とした。
【0020】
【作用】
上記請求項1記載の構成によれば、設計支援装置は、部屋領域入力手段dにより入力された部屋領域に基づいて建築物の設計を行うようになっている。
すなわち、部屋領域入力手段dにおいては、まず、頂点入力手段aにより、入力すべき部屋領域の対角線上の二つの頂点の位置が入力される。そして、上記矩形領域生成手段bにより、上記二つの頂点の位置で、形状と位置が決定された矩形領域が生成される。
【0021】
そして、生成された矩形領域が、部屋領域認識手段cにより部屋領域として認識される。以上のように、この発明の設計支援装置によれば、各部屋の配置すなわち、間取りを入力する際には、各部屋の対角線上の一対の頂点の位置を指示するだけの容易な操作で各部屋の配置位置を容易に入力していくことができる。
また、部屋領域切り取り手段gが、以下のようにして、上記部屋領域入力手段dにより入力された部屋領域の一部を削除するようになっている。すなわち、上記頂点入力手段aと、上記矩形領域生成手段bとにより生成された矩形領域が、上記切り取り領域認識手段eにより切り取り領域として認識される。
そして、残部部屋領域認識手段fが、上記部屋領域入力手段dにより入力された部屋領域と上記切り取り領域とが重なっていた場合に、上記部屋領域の上記切り取り領域と重なった部分を削除し、残った部分を新たな部屋領域として認識することで、部屋領域の一部削除が行えるようになっている。
また、上記部屋領域切り取り手段gが、残りの部屋領域が、穴があいた状態となる場合、完全になくなってしまう場合、分割されてしまう場合の何れかの場合には上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求するようになっている。
【0022】
そして、上述のように容易に部屋の配置が入力された段階で、部屋を囲む壁の位置が決定され、上記壁の位置により、壁に配置する壁パネルや、壁に支持される床や屋根等の配置を決め、床や屋根に床パネルや屋根パネルを配置していくことができる。従って、上述のように容易に入力された部屋の配置から、最終的に住宅の構造を決定していくことができる。
【0023】
また、上記構成に加えて請求項2記載の構成によれば、上記部屋領域切り取り手段gが、二つ以上の部屋領域にまたがって上記切り取り領域が入力された際に、上記残りの部屋領域として、一つの部屋領域が完全になくなってしまう場合、一つの部屋領域が分割されてしまう場合の何れかの場合には、上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求するようになっている。
【0025】
また、上記構成に加えて、上記請求項3記載の構成によれば、部屋領域合成手段jが、以下のようにして、上記部屋領域入力手段dに入力された部屋領域に新たな領域を追加して部屋領域を拡張するようになっている。すなわち、上記頂点入力手段a及び矩形領域生成手段bにより新たに生成された矩形領域を、上記合成領域認識手段hが、合成領域として認識する。そして、上記合成部屋領域認識手段iが、上記部屋領域入力手段dにより入力された部屋領域と上記合成領域とが重なるか接している場合に、上記部屋領域と上記合成領域とを合わせた領域を新たな部屋領域として認識することで、部屋領域への領域の追加が行えるようになっている。
また、上記部屋領域合成手段jは、二つ以上の部屋領域にまたがって上記合成領域が入力された場合に、一方の拡張される部屋領域に対して他方の部屋領域の上記合成領域と重なる部分を削除するものであり、
上記合成領域が入力された際に、拡張される部屋領域に対して一部が削除される他方の部屋領域が、完全に削除されてしまう場合、二つに分割されてしまう場合の何れかの場合には部屋領域の拡張を行わずに、上記合成領域の再入力を要求するようになっている。
【0026】
また、上記構成に加えて、上記請求項4記載の構成によれば、部屋名移動手段により、上記部屋領域の変更により部屋名が上記部屋領域の境界と重なった場合や、上記部屋領域から出てしまった場合に、上記部屋領域と部屋名表示手段によって部屋領域の中央部に表示された部屋名の領域が完全に重複するように部屋名を自動的に移動できる。
【0029】
なお、上記「課題を解決するための手段」及び「作用」の欄において、図1に示されるブロック図の符号を用いて本発明を説明したが、本発明は図1のブロック図に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の一実施例の設計支援装置を図面を参照して説明する。
図2に示すように この実施例の建築物の設計支援装置は、周知のように中央演算処理ユニットや内部記憶装置となるRAM(random access memory)及びROM(read only memory)等のメモリなどを備えた演算処理装置(コンピュータ)1と、ハードディスク、光磁気ディスク等からなる補助記憶装置2と、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(liquid crystal display)からなるカラーディスプレイ装置等の表示装置3と、キーボード等からなる入力装置4と、マウス、タブレット、デジタイザー等からなるポインティングデバイス(座標位置入力装置)5と、プリンター及びプロッター等からなる出力装置6とを基本的構成とするものである。
【0031】
上記補助記憶装置2には、住宅を構築するための各種部材の内部コードNo.、グラフィックデータ、形状データ、発注用製品コードNo.、各種部材の単価等がデータベースとして記憶されている。
また、上記補助記憶装置2は、間取り等の意匠の入力を行うためのプログラムや、入力された意匠とこの実施例のパネルからなる住宅の強度上のロジックとに基づい各種部材の割り付け等行うための住宅の構造を決定するプログラムや、これらプログラムの処理に必要なデータが記憶されている。
【0032】
なお、この実施例の設計支援装置において、住宅の意匠の入力として、各部屋を囲む壁の配置を入力するにあたって、各部屋の領域を入力するようになっている。
そして、上記演算処理装置1は、上記各部屋の領域の入力にあたって、上記座標位置入力手段5から二つの点が入力された際に、これらの点を一つの対角線上の二つの頂点とする矩形領域を生成し、該矩形領域を部屋領域とする機能を有する。
【0033】
また、演算処理装置1は、上記部屋領域に重ねて矩形上の切り取り領域を入力した際に、上記部屋領域と切り取り領域とが重なった部分を削除し、残った部分を新たな部屋領域とする機能を有する。
【0034】
また、演算処理装置1は、上記部屋領域に接するか重ねて矩形上の合成領域を入力した際に、上記部屋領域と合成領域とを合わせた領域を新たな部屋領域とする機能を有する。
【0035】
また、演算処理装置1は、上記部屋領域が座標位置入力手段5により指示されるとともに移動先の位置もしくは移動量が指示された場合に、上記部屋領域を移動先の位置に移動するかもしくは入力された移動量だけ移動する機能を有する。
【0036】
さらに、上記演算処理装置1は、上記部屋領域が入力手段4もしくは座標位置入力手段5により指示されるとともに、上記部屋領域に重ねてもしくは接して収納領域が入力された場合に、上記収納領域を上記部屋領域に所属する収納領域として認識する機能を有する。
【0037】
また、上記演算処理装置1は、上記プログラムに基づき、上述のように入力された住宅の部屋領域に基づき、充分な強度を有する住宅の構造を決定する機能を有する。すなわち、演算処理装置1は、上述のように入力された部屋の周囲に開口部を含む壁を配置するようになっている。なお、壁における開口部の配置は、オペレター指示に基づいて決定される。
【0038】
そして、演算処理装置1は、上述の各部屋を囲む壁の配置に基づき、垂直荷重及び水平荷重に対応する耐力壁と垂直荷重に対応する支持壁25とをそれぞれ配置可能な位置を示す耐力壁線と支持壁線とを作成する機能を有する。
また、演算処理装置1は、上述のように作成された耐力壁線上において耐力壁を配置可能部分、すなわち開口部がない部分を認識し、耐力壁を配置可能な部分の量が、住宅の強度を保つのに充分な量か否かを判断する機能を有する。
【0039】
そして、演算処理装置1は、各部屋を囲む壁に基づいて、壁パネルを割り付ける壁の領域、床パネル44を割り付ける床の領域、屋根パネルを割り付ける屋根の領域等を認識する機能を有する。なお、屋根には、切妻屋根や寄棟屋根やその他の形状があり、屋根の領域の決定は、オペレータが指示した屋根の形状に基づいて行われる。
【0040】
そして、演算処理装置1は、上記壁の領域、床の領域、屋根の領域にパネルやその他の部材を割り付ける機能を有する。
さらに、演算処理装置1は、壁パネルや屋根パネルや梁等のように水平もしくは斜めに配置され、少なくともその一端を壁等の支持部材に支持されて配置される部材について断面算定(断面設計)のチェックを行う機能を有する。
【0041】
すなわち、この実施例の設計支援装置は、パネルから構築される住宅において、図3のブロック図に示すように、住宅の意匠の入力を行う意匠入力機能アと、上記意匠に基づいて耐力壁を割り付ける耐力壁割付機能イと、割り付けられた耐力壁の量をチェックする耐力壁量チェック機能ウと、壁等に支持される床や屋根の断面算定を行う断面算定機能エと、基礎の配置の決定や床、壁、屋根へのパネルの割り付け等の住宅の構造を決定する構造モデル作成機能オと割り付けられた部材の価格のデータを積算して見積りを求める見積り作成機能カを有する。
【0042】
上記意匠の入力にあたっては、後述するように住宅の各階の間取りとなる部屋領域の配置を入力するとともに、窓やドアや階段やトイレやバスやシステムキッチンや内装材や外装材や住宅の躯体とならない部材を入力するようになっている。また、屋根の種類や形状を入力するようになっている。
【0043】
また、上記耐力壁の割り付けにあたっては、部屋領域の周囲に壁が配置されるものとし、予め決められた部分、例えば、窓、入出口、通路等の開口部を除く、部屋の外周及び壁のコーナー部や交点部、及び住宅の内部の一定間隔以内の内壁などに自動的に耐力壁を割り付けるようになっている。
【0044】
また、耐力壁の量をチェックするにあたっては、住宅を複数に分割し、かつ、各分割領域内に予め決められた以上の耐力壁が割り付けられているかどかをチェックするようになっている。
また、耐力壁以外の壁の部分に支持壁や間仕切り壁を自動的に割り付けるようになっている。
【0045】
そして、構造を決定するにあたっては、入力された部屋の領域に基づいて壁の領域や基礎の配置を決めるとともに、床の領域や屋根の領域を決め、上記壁や床や屋根の領域に床や壁や屋根を構成するパネルとその他の部材を自動的に割り付けるようになっている。
【0046】
また、床や屋根や屋根の一部を支持する梁や壁の開口部の上に配置される小壁パネルやマグサ等の断面算定を行い、床や屋根にかかる荷重に対して床や屋根が充分な強度を有するかどうかを確認するようになっている。
【0047】
そして、上述のように構造が略自動的に決定されるとともに、設計者により再度、強度や各部材の割り付けがチェックされ、最終的に住宅の構造を決定するようになっている。
さらに、住宅を構成する各部材が割り付けられた段階で、補助記憶装置2に記憶された各部材の価格のデータ(例えば、原価、販売価格、施工費用等)に基づいて、発注書や見積書を算出するようになっている。
【0048】
次に、以上のように構成の設計支援装置における部屋領域の入力方法について説明する。
ここで、部屋領域の入力は、上記設計支援装置における住宅の意匠の入力において最初に行われる作業である。また、上記住宅の意匠の入力において部屋領域は、躯体となるパネルから構築される住宅において、住宅の構造及び強度を決定する大きな要因となるものであり、住宅の構造上不可欠のものである。
【0049】
一方、住宅を取得しようとする施主にとっても、住宅の間取りを決定することになる部屋領域の入力は、住宅を考えた上で重要なものであり、一般的に試行錯誤を繰り返して決定するものである。
【0050】
そして、この実施例の設計支援装置は、場合によって、施主が直接もしくはオペレータ(例えばは営業担当者)を介して、入力画面を見ながら意匠を入力できるようにすることを一つの目的としている。
なお、部屋の領域の入力や壁の開口部の入力においては、構造上の制限があるとともに、その他の点でも意匠入力上の制限があるので、施主が直接意匠を入力するような場合には、上記営業担当者が上述のような制限をアドバイスする必要がある。
【0051】
そして、上述のように構造の決定や強度のチェックは、住宅の意匠の入力後に専門的なオペレータ(例えば、設計者)によって行われるようになっている。
そして、まず、部屋領域の入力においては、まず、住宅の各階毎に部屋領域を入力することになる。
【0052】
図4は、部屋領域の入力方法を示すフローチャートである。
図4に示すように、部屋領域の入力にあたっては、まず、予め設定され、ポップアップメニューに登録された部屋名から一つの部屋名を選択指示する(ステップA1)。
【0053】
該部屋名は、例えば、リビング、ダイニング、キッチン、トイレ、バスルーム、階段、納戸、和室、洋室、押入等のようになっており、間取り図に記載されるような部屋の種類を示すものであり、後に各部屋に建具や内装材や備品等を配置する際に参考にされるとともに、間取り図においても必要なものである。
次に、部屋領域となる矩形領域の位置と大きさを設計支援装置に指示する必要がある。
【0054】
この際には、図5に示すように、上記矩形領域の一つの頂点を始点11として入力画面上10において、座標位置入力装置5により指示する(ステップA2)。
なお、上記入力画面10上には、グリッド線(図5等においてはグリッド線の交点12を図示)が設定してあり、設計の基準となる長さの1/2もしくは1/4後とにグリッド線が配置され、入力画面10上で点や線を入力する場合には、座標位置入力装置5から指示される位置がグリッド線からずれていても、最も近いグリッド線上に上記位置を強制的にずらす機能を有する。
【0055】
従って、グリッドに沿って入力された部屋領域に基づいて、壁や床の領域を決定し、これら領域にパネルを割り付ける際に、パネルの寸法が上記基準となる長さに基づいていれば、比較的容易にパネルが割り付けられるようになっている。
【0056】
また、敷地等の条件等によってグリッド線上に部屋領域の位置を示す点や線が配置されない方が好ましい場合もあり、このような場合には、上記グリッドから外れて、点や線を配置することもできるようになっている。
【0057】
そして、上述のように矩形領域の始点11を配置した後に、図6に示すように、上記始点11を一つの頂点する矩形領域の対角となる頂点を終点13として指示する(ステップA3)。
そして、始点11と終点13とが入力されることにより、演算処理装置1は、図7に示すように上記始点11と終点13とを一つの対角線上の頂点とする矩形領域14を生成し、これを入力画面10に表示する。
【0058】
そして、演算処理装置1は、上記矩形領域14をチェックし、上記矩形領域14を部屋領域15として判定する(ステップA4)。
なお、上記チェックに際して、パネルから構築される住宅において、耐力壁となる壁の配置等の制限(例えば、一つの部屋の最大面積や、耐力壁となる壁の間隔(すなわち、部屋の最大幅)等の制限)があり、これを逸脱している場合は、部屋領域15として認識されないようにすることができる。
【0059】
また、先に入力された部屋領域15と後に入力された部屋領域15とに重なりがある場合は、どちらかを優先し、優先された一方の部屋領域15がそのままの形状で残り、他方の部屋領域15の一方の部屋領域15と重なる部分が削除されるようすることもできる。
【0060】
また、後述するように、一つの階層に上下に二つの空間が形成される場合、すなわち、ロフトや床下収納(収納スペースを一つの部屋とした場合)等のような場合は、二つの部屋領域15の重なった部分をそのまま重複部屋16(図8に図示)として残す指示もできるようになっている。
【0061】
次に、上記入力画面10上において、決定された部屋領域の中央部に上述のように入力された部屋名を表示する(ステップA5)。
そして、上記部屋領域15は、上記住宅の構造の決定にあたって、床領域とされることになり、部屋領域15の外周線に沿って配置される基礎や壁に支持されるように床パネルが割り付けられることになるが、ここで、矩形上の部屋領域15に割り付けられる床パネルの長さ方向(以下に、敷き方向と称す)を指示しておくようになっている(ステップA6)。
【0062】
この場合に、床パネルの長さに制限があるとともに、長い床パネルの場合には、床パネルの両端の間に床パネルを指示する土台や梁が必要となる場合もあり、これのことを考慮して敷き方向を決定する。
【0063】
なお、敷き方向は、上述の住宅の構造の決定に際し、容易に修正できるようになっており、ここでは、あまり床パネルのことを考慮しなくとも、取りあえず敷き方向を入力するだけで良い。
【0064】
また、床パネルの敷き方向は、入力画面10上において上下左右の4方向に限定されており、上下左右を示す矢印がポップアップメニューとして入力画面10に表示されるようになっている。
【0065】
次に、上述した重複部屋16の入力を行う。この場合には、まず、ロフトや床下収納等の予め用意された部屋名をポップアップメニューから選択し、重複部屋16となる部分の始点11と終点13を入力する。
そして、演算処理装置1が、上述のように、上記始点11と終点13とに基づいて矩形領域14を生成し、該矩形領域14を重複部屋16として判定する。
【0066】
次に、入力された部屋領域15の形状を変更する場合について説明する。
入力された部屋領域15の形状の変更には、この実施例の設計支援装置において、入力された部屋領域15から矩形領域14を切り取る方法と、矩形領域14を合成する方法とがある。
【0067】
そして、図9は、部屋領域15から矩形領域14を切り取る方法を説明するためのフローチャートである。
まず、部屋領域15から矩形領域14を切り取るには、図10及び図11に示すように上記部屋領域15に重なるように矩形領域14を入力するために、始点11と終点13とを座標位置入力装置5により入力する(ステップB1、ステップB2)。
【0068】
そして、演算処理装置1は、後述するように部屋領域15と矩形領域14との重なり方を判定し、重なり方が予め設定された重なり方に適合する場合には、上記矩形領域14を切取領域17として認識し、適合しない場合には、再度矩形領域の入力を要求する(ステップB3)。
【0069】
そして、矩形領域14が切取領域17として認識された場合には、演算処理装置が、部屋領域15と切取領域17との重複部分を削除し、部屋領域15の残った部分を新たに部屋領域15として認識し、これを入力画面10に表示する(ステップB4)。
【0070】
また、上述の部屋領域15の一部削除により、部屋名の表示位置18(図12に図示)が、適切な位置でなくなる可能性があるので、演算処理装置1は、オペレータに部屋名を移動するか否かをたずねるようになっている。
【0071】
そして、オペレータが部屋名を移動するかどうかを入力し、演算処理装置1が、上記入力内容が部屋名の移動か否かを判断し(ステップB5)、部屋名を移動する場合には、図12に示すように入力画面上でオペレータが部屋名の位置18の移動先を指示し、図13に示すように演算処理装置1が上記指示に従って、部屋名を移動表示する。
なお、部屋領域の変更により部屋名が適切な位置で無くなった場合、すなわち、部屋名が部屋領域の境界と重なった場合や、部屋名が部屋領域から出てしまった場合には、演算処理装置1に部屋名の領域を認識させ、部屋領域と部屋名の領域が完全に重複するように、部屋名を自動的に移動することもできる。
【0072】
図14ないし図17は、部屋領域15と切取領域17との重なり方のパターンを示すものである。
そして、図14は演算処理装置1が部屋領域15の一部削除を行うパターンを示し、図15は、部屋領域15の一部削除を行わないパターンを示す。
【0073】
図14に示すように、部屋領域15と切取領域17との重複部分を部屋領域15から削除した場合に、残りの領域を一つの新たな部屋領域15とすることができれば、部屋領域15の一部削除を行うようになっている。
【0074】
また、図15に示すように、部屋領域15の中に切取領域17が完全に含まれ、残りの領域がドーナッツ状(穴が開いた状態)となる場合、部屋領域15が完全に無くなってしまう場合、部屋領域15が分割されてしまう場合、部屋領域15と切取領域17とが重なっていない場合には、部屋領域15の一部削除を行わないようになっている。
【0075】
また、図16、図17は、二つ以上の部屋領域15、15にまたがって切取領域17が入力された場合を示し、図16は演算処理装置1が部屋領域15の一部削除を行うパターンであり、図17は、部屋領域15の一部削除を行わないパターンである。
【0076】
図16に示すように、一つの一つの部屋領域15で見た場合には、基本的に、図14に示す場合と同様に、部屋領域15と切取領域17との重複部分を部屋領域15から削除した場合に、残りの領域を一つの新たな部屋領域15とすることができれば、部屋領域15の一部削除を行うようになっている。
【0077】
また、図17に示すように、一つの一つの部屋領域15で見た場合には、基本的に、図15に示す場合と同様に、部屋領域15が完全に無くなってしまう場合、部屋領域15が分割されてしまう場合には、部屋領域15の一部削除を行わないようになっている。
【0078】
また、一度、部屋領域15の入力を終了し、部屋領域15の周囲に壁を生成した後に、部屋領域15の入力に戻って切取領域17を入力した場合に、壁と切取領域17とが重なる場合には、部屋領域15の一部削除を行わないようになっている。
【0079】
さらに、上記ロフトや床下収納等の重複部屋16や、複数の部屋にまたがるロフトや床下収納などのオーバーラップ収納に切取領域17が入力された場合にも、部屋領域15の一部削除を行わないようになっている。
【0080】
次に、部屋領域15に矩形領域14を追加して合成し、部屋領域15を拡張する方法を説明する。
図18は、部屋領域15への矩形領域14の合成による拡張方法を説明するためのフローチャートである。
【0081】
まず、拡張すべき部屋領域15を指示する(ステップC1)。
図19は、指示された部屋領域15の一例を示すものであり、ここでは、収納領域15aとして押入が従属する部屋領域15が指示されたものとする。
【0082】
次に、図20に示すように部屋領域15に合成する矩形領域14の始点11を指示する(ステップC2)。
そして、図21に示すように上記矩形領域14の終点13を指示し(ステップC3)、演算処理装置1が矩形領域14を生成し、これを入力画面10上に表示する。
【0083】
そして、演算処理装置1は、後述するように部屋領域15と矩形領域14との位置関係を認識し、部屋領域15に矩形領域14とを合成できるかどうかを判断し、合成できる場合は、矩形領域14を合成領域19として認識し、合成できない場合は、矩形領域14を合成領域19として認識せずに、矩形領域の再入力を促すようになっている(ステップC4)。
【0084】
そして、合成領域19が認識された場合には、図22に示すように、演算処理装置1が、部屋領域15と合成領域19とを合成した領域を新たな部屋領域15として認識し、入力画面10に表示する。
なお、図22においては、部屋領域15が、収納領域15a側に延出して、収納領域15aが縮小された状態となっている。
【0085】
図23ないし図27は、部屋領域15と合成領域19との位置関係のパターンを示すものである。
そして、図23及び図24は演算処理装置1が部屋領域15の拡張を行うパターンを示し、図25は、部屋領域15の拡張を行わないパターンを示す。
【0086】
図23及び図24に示すように、部屋領域15と合成領域17とを合成した場合に、一つの部屋領域15として、合成前の部屋領域15より大きくなれば、部屋領域15の拡張を行うようになっている。
【0087】
また、図25に示すように、部屋領域15と合成領域19と合成しても、元の部屋領域15より大きくならなければ、部屋領域15の拡張を行わないようになっている。
また、部屋領域15と合成領域19とが、重なりも接触もしていない場合にも、一つの部屋領域15として拡張できないので、拡張を行わないようになっている。
【0088】
また、図26、図27は、二つ以上の部屋領域15、15にまたがって合成領域19が入力された場合を示し、図26は演算処理装置1が部屋領域15の拡張を行うパターンであり、図27は、部屋領域15の拡張を行わないパターンである。
【0089】
なお、図26及び図27において、二つ並んだ部屋領域15、15のうちの左側の部屋領域15が拡張を指示された部屋領域15であり、合成領域19と右側の部屋領域15とが重なった場合は、右側の部屋領域15において、合成領域19と重なった部分が削除されるようになっている。
【0090】
図26に示すように、一つの一つの部屋領域15で見た場合には、基本的に、図23及び図24に示す場合と同様に、部屋領域15と合成領域19とを合成した際に、一つの部屋領域15として元の部屋領域15より広くなる場合に、演算処理装置1が部屋領域15の拡張を行うようになっている。
【0091】
また、二つの部屋領域15にまたがって、合成領域19が入力された場合に一方の拡張される部屋領域15(図中、左側)に対して他方の部屋領域15の合成領域19と重なる部分が削除されることになるが、この場合には、上記切取領域17の入力の場合と同様の判定処理により、部屋領域15の一部削除が行えると判定された際に、一方の部屋領域15の拡張が行われるようになっている。
【0092】
すなわち、図27に示すように、二つの部屋領域15、15にまたがって合成領域19が入力された場合に、拡張される一方の部屋領域15(図中、左側)に対して一部が削除される他方の部屋領域15が、完全に削除されてしまう場合や、二つに分割されてしまう場合に、部屋領域15の拡張を行わないようになっている。
すなわち、部屋領域15の拡張においても、部屋領域15の一部削除が伴う場合には、上述した部屋領域15の一部削除の場合と同様の制限が行われるようになっている。
【0093】
次に、入力された部屋領域15を移動する場合について説明する。
図28は、部屋領域15の移動方法を説明するためのフローチャートである。部屋領域の移動においては、まず、移動すべき部屋領域15を指示し(ステップD1)、上記部屋領域15を移動することを確認するためにリターンキーを押す(ステップD2)。
もし、確認が大なわれない場合には、続けて部屋領域15の指示を行う。
【0094】
図29は、指示された移動すべき領域15の一例を示すものである。
次に、図30に示すように、オペレータが部屋領域15の一つの頂点を、座標位置入力装置5によって基準点20として指示するか、上記部屋領域15のX軸及びY軸方向の移動量を入力装置4から数値として入力する(ステップD3)。
【0095】
そして、演算処理装置1は、オペレータによって基準点20が入力されたのか、移動量が入力されたのかを判定し(ステップD4)、基準点20が入力された場合には、オペレータに図31に示すように移動先基準点21の指示を要求し、部屋領域15を回転させたい場合には、回転角を指示する(ステップD5)。
【0096】
なお、回転角は、90度毎に制限されており、予め角度が90度、180度、270度に設定されたファンクションキーから一つを選択する。
そして、演算処理装置1は、移動量もしくは移動先基準点21に基づいて部屋領域15を生成するが、この際に部屋領域判定処理を行う(ステップD6)。
【0097】
すなわち、部屋領域15を移動した場合に、移動先に既にある部屋領域15と重なってしまう場合に、移動先に既にある部屋領域15をどうするかを判定する。
基本的には、移動すべき部屋領域15をそのまま移動し、移動先の部屋領域15の移動すべき部屋領域15と重なる部分を削除する。
【0098】
そして、この際に、上述の部屋領域15を一部削除する際の制限に対応しない場合は、部屋領域15の移動を行わないようになっている。
そして、部屋領域判定処理において問題がない場合には、部屋領域15を移動し、図32に示すように移動した部屋領域15を入力画面10に表示する。
【0099】
なお、部屋領域15に所属する収納領域15aや重複部屋16等は、部屋領域15を移動した場合に共に移動する。
次に、部屋領域15に所属する収納領域15aの入力方法を説明する。
図33は、収納領域15aの入力方法を説明するためのフローチャートである。
【0100】
収納領域15aの入力にあたって、まず、収納名を選択する(ステップE1)。
収納名としては、例えば、押入、クローゼット、納戸、床下収納、屋根裏収納、階段下収納等をポップアップメニューから選択する。
次に、収納領域15aが所属する部屋領域15を指示する(ステップE2)。
【0101】
図34は、指示された部屋領域15の一例を示すものである。
次に、図35に示すように収納領域15aとなる矩形領域14の始点11を入力し(ステップE3)、次に、図36に示すように終点13を入力する(ステップE4)。
【0102】
次に、図37に示すように、演算処理装置1が、収納領域15aとなる矩形領域14を生成し、該矩形領域14を収納領域15aとできるかどうか、収納領域判定処理を行う(ステップE5)。
【0103】
この際には、部屋領域15と収納領域15aとが、一辺で接触しているかどうかや、他の部屋領域15と重なっている場合には、上記部屋領域15の削除の制限内であるかどうか等が判定され、問題がなければ入力された矩形領域14を収納領域15aとする。
次に、図37に示すように入力された収納領域15aを、入力画面10に表示する。
【0104】
以上のように、本実施例の設計支援装置によれば、容易に間取りの基本となる部屋領域15を入力できるとともに、部屋領域15の一部削除、部屋領域15の合成、部屋領域15の移動、部屋領域15に所属する収納領域15aの入力が行えるようになっている。
【0105】
そして、本実施例の設計支援装置においては、上述のように入力された部屋領域を基準として各部屋領域15を囲む壁や床等の領域が認識され、これら壁や床にパネルが割り付けられ、さらに構造の強度的チェックが行われて住宅の構造が決定されるようになっている。
【0106】
すなわち、住宅の設計の基準となる部屋領域の入力が極めて容易なものとなっているともに、住宅の各部屋領域の入力等の住宅の意匠の入力が終わった後に、専門的な知識を必要とする住宅の構造の決定と住宅の強度のチェックが行われるようになっているので、住宅の部屋領域の入力は、住宅の構造上の基本的な制限を知っているか、上記制限のアドバイスを受けることによりい容易に行うことができ、例えば、住宅を購入しようとする施主や、施主に対応する営業担当者が、専門的オペレータを介さずに、部屋領域の入力を行うことができる。
【0107】
また、上述のように部屋領域の一部削除や、部屋領域の拡張も容易に行うことができるので、この実施例の設計支援装置を用いて思考錯誤しながら、施主自信が最も納得のゆく間取りを構築していくことが容易にでき、施主の印象を良くして住宅の販売をスムーズに行うことが可能となる。
なお、上記実施例において図面を用いて説明したが、これら図面は、部屋領域の入力の一例であり、これら図面によって本発明が限定されることはない。
【0108】
【発明の効果】
上記請求項1記載の設計支援装置によれば、間取りの入力は、各部屋の対角線上の一対の頂点の位置を指示するだけの容易な操作で各部屋の配置位置を入力していくことにより容易に行うことができる。
また、上記頂点入力手段と、上記矩形領域生成手段とにより生成された矩形領域が、上記切り取り領域認識手段により切り取り領域として認識され、残部部屋領域認識手段が、上記部屋領域入力手段により入力された部屋領域と上記切り取り領域とが重なっていた場合に、上記部屋領域の上記切り取り領域と重なった部分を削除し、残った部分を新たな部屋領域として認識することで、容易に部屋領域の一部削除が行えるようになっている。
さらに、上記部屋領域切り取り手段は、残りの部屋領域が、穴があいた状態となる場合、完全になくなってしまう場合、分割されてしまう場合の何れかの場合には上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求することができる。
【0109】
そして、上述のように容易に部屋の配置が入力された段階で、部屋を囲む壁の領域の位置や床の領域の配置を決め、床や屋根に床パネルや屋根パネルを配置していくことができる。従って、上述のように容易に入力された部屋の配置から、最終的に住宅の構造を決定していくことができる。
【0110】
従って、部屋領域の入力が容易なことと、専門的知識を必要とする住宅の構造の決定が部屋領域の入力の後に行われることから、間取りの入力は、専門的な知識を持たないもの、例えば、施主や住宅販売の営業担当者にも行うことができ、間取り等の決定を施主や営業担当者だけで行うことができる。
【0111】
そして、上述のように施主や営業担当者により容易に間取りが決められることから、住宅販売に際し、顧客が求める間取りを容易に決定して、住宅販売の機会を増やすことができる。
【0112】
また、請求項2記載の設計支援装置によれば、上記部屋領域切り取り手段は、二つ以上の部屋領域にまたがって上記切り取り領域が入力された際に、上記残りの部屋領域として、一つの部屋領域が完全になくなってしまう場合、一つの部屋領域が分割されてしまう場合の何れかの場合には、上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求することができる。
【0113】
また、上記請求項3記載の設計支援装置によれば、上記頂点入力手段及び矩形領域生成手段により新たに生成された矩形領域を、上記合成領域認識手段が、合成領域として認識し、上記合成部屋領域認識手段が、上記部屋領域入力手段により入力された部屋領域と上記合成領域とが重なるか接している場合に、上記部屋領域と上記合成領域とを合わせた領域を新たな部屋領域として認識することで、部屋領域への領域の追加が容易に行えるようになっている。
また、上記部屋領域合成手段は、二つ以上の部屋領域にまたがって上記合成領域が入力された場合に、一方の拡張される部屋領域に対して他方の部屋領域の上記合成領域と重なる部分を削除するものであり、
上記合成領域が入力された際に、拡張される部屋領域に対して一部が削除される他方の部屋領域が、完全に削除されてしまう場合、二つに分割されてしまう場合の何れかの場合には部屋領域の拡張を行わずに、上記合成領域の再入力を要求することができる。
【0114】
また、上記請求項4記載の設計支援装置によれば、部屋名移動手段により、上記部屋領域の変更により部屋名が上記部屋領域の境界と重なった場合や、上記部屋領域から出てしまった場合に、上記部屋領域と部屋名表示手段によって部屋領域の中央部に表示された部屋名の領域が完全に重複するように部屋名を自動的に移動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の設計支援装置の構成を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の設計支援装置の概略構成を説明するためのブロック図である。
【図3】上記実施例の設計支援装置の基本機能を説明するためのブロック図である。
【図4】上記実施例の設計支援装置による部屋領域の入力方法を説明するためのフローチャートである。
【図5】上記部屋領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図6】上記部屋領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図7】上記部屋領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図8】上記部屋領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図9】上記実施例の設計支援装置による部屋領域の一部削除の方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】上記部屋領域の一部削除の方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図11】上記部屋領域の一部削除の方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図12】上記部屋領域の一部削除の方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図13】上記部屋領域の一部削除の方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図14】上記部屋領域の一部削除における制限を説明するための部屋領域と切取領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図15】上記部屋領域の一部削除における制限を説明するための部屋領域と切取領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図16】上記部屋領域の一部削除における制限を説明するための部屋領域と切取領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図17】上記部屋領域の一部削除における制限を説明するための部屋領域と切取領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図18】上記実施例の設計支援装置による部屋領域の拡張方法を説明するためのフローチャートである。
【図19】上記部屋領域の拡張方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図20】上記部屋領域の拡張方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図21】上記部屋領域の拡張方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図22】上記部屋領域の拡張方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図23】上記部屋領域の拡張における制限を説明するための部屋領域と合成領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図24】上記部屋領域の拡張における制限を説明するための部屋領域と合成領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図25】上記部屋領域の拡張における制限を説明するための部屋領域と合成領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図26】上記部屋領域の拡張における制限を説明するための部屋領域と合成領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図27】上記部屋領域の拡張における制限を説明するための部屋領域と合成領域との位置関係のパターンを示す図面である。
【図28】上記実施例の設計支援装置による部屋領域の移動方法を説明するためのフローチャートである。
【図29】上記部屋領域の移動方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図30】上記部屋領域の移動方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図31】上記部屋領域の移動方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図32】上記部屋領域の移動方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図33】上記実施例の設計支援装置による収納領域の入力方法を説明するためのフローチャートである。
【図34】上記収納領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図35】上記収納領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図36】上記収納領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【図37】上記収納領域の入力方法を説明するための入力画面を示す図面である。
【符号の説明】
1 演算処理装置(矩形領域生成手段b、部屋領域認識手段c、部屋領域入力手段d、切り取り領域認識手段e、残部部屋領域認識手段f、部屋領域切り取り手段g、合成領域認識手段h、合成部屋領域認識手段i、部屋領域合成手段j、部屋領域位置変更手段m、部屋領域移動手段n、収納領域認識手段o、収納領域入力手段p)
4 入力装置
5 座標位置入力装置(頂点入力手段a、部屋領域指示手段k、移動先指示手段l)
11 始点(矩形領域の一つの対角線上の一方の頂点)
13 終点(矩形領域の一つの対角線上の他方の頂点)
14 矩形領域
15 部屋領域
15a 収納領域
17 切取領域(切り取り領域)
19 合成領域

Claims (4)

  1. 建築物の設計支援装置であって、入力すべき矩形領域の対角線上の一対の頂点を入力する頂点入力手段と、上記頂点入力手段に入力された一対の頂点に基づいて矩形領域を生成する矩形領域生成手段と、上記矩形領域生成手段に生成された矩形領域を部屋領域として認識する部屋領域認識手段と、を備えた部屋領域入力手段を具備してなり、かつ、上記部屋領域入力手段に入力された部屋領域の境界に沿って開口部を含む壁の領域を配置し、さらに、上記部屋領域に基づいて、基礎、床、屋根等の領域を割り付けることにより建築物の構造を決定するものであり、
    上記頂点入力手段と、上記矩形領域生成手段と、上記矩形領域生成手段に生成された矩形領域を切り取り領域として認識する切り取り領域認識手段と、上記部屋領域入力手段により入力された部屋領域に重ねて、上記切り取り領域を生成させた場合に、上記部屋領域の上記切り取り領域と重複する部分を削除し、残りの部屋領域を新たな部屋領域とする残部部屋領域認識手段と、を備えた部屋領域切り取り手段を具備してなり、上記部屋領域切り取り手段は、上記部屋領域と上記切り取り領域との重複部分を上記部屋領域から削除した場合に、残りの部屋領域が、穴があいた状態となる場合、完全になくなってしまう場合、分割されてしまう場合の何れかの場合には上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求することを特徴とする設計支援装置。
  2. 上記部屋領域切り取り手段は、二つ以上の部屋領域にまたがって上記切り取り領域が入力された際に、上記残りの部屋領域として、一つの部屋領域が完全になくなってしまう場合、一つの部屋領域が分割されてしまう場合の何れかの場合には、上記切り取り領域の削除を行わずに、上記切り取り領域の再入力を要求することを特徴とする請求項1に記載の設計支援装置。
  3. 上記頂点入力手段と、上記矩形領域生成手段と、上記矩形領域生成手段に生成された矩形領域を合成領域として認識する合成領域認識手段と、上記部屋領域入力手段により入力された部屋領域に重ねるかもしくは接して、上記合成領域を生成させた場合に、上記部屋領域と上記合成領域とを合わせた領域を新たな部屋領域として認識する合成部屋領域認識手段と、を備えた部屋領域合成手段を具備してなり、上記部屋領域合成手段は、二つ以上の部屋領域にまたがって上記合成領域が入力された場合に、一方の拡張される部屋領域に対して他方の部屋領域の上記合成領域と重なる部分を削除するものであり、
    上記合成領域が入力された際に、拡張される部屋領域に対して一部が削除される他方の部屋領域が、完全に削除されてしまう場合、二つに分割されてしまう場合の何れかの場合には部屋領域の拡張を行わずに、上記合成領域の再入力を要求することを特徴とする請求項1または2に記載の設計支援装置。
  4. 上記部屋領域の中央部に部屋名を表示する部屋名表示手段と、
    上記部屋領域の変更により部屋名が上記部屋領域の境界と重なった場合や、上記部屋領域から出てしまった場合に、上記部屋領域と部屋名の領域が完全に重複するように部屋名を自動的に移動する部屋名移動手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の設計支援装置。
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