JP3578150B2 - ハイブリッド車両の油圧供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の運転状態のときにエンジンを停止して電動モータによる走行を行うハイブリッド車両に関し、特に、その自動変速機の変速作動に必要な油圧を供給する油圧供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の運転状態に応じて、エンジンの自動的な停止および再始動を行うハイブリッド車両においては、自動変速機で必要となる油圧を常時確保するために、一般に、エンジンにより駆動される機械駆動式油圧ポンプのほかに、電動モータにて駆動される電動式油圧ポンプを備える必要がある。特に、自動変速機として、ベルト式無段変速機(CVT)を用いる場合には、ベルトを締め付けるピストンを作動させるために、高い油圧が要求されるので、その油圧の確保は、この種のハイブリッド車両の実用化の上で大きな課題となっている。
【0003】
例えば、特開2001−200920号公報に開示されたベルト式無段変速機を用いたハイブリッド車両においては、エンジンと変速機との間で駆動力の伝達、遮断を行うクラッチよりもエンジン側に機械駆動式油圧ポンプが配設されており、エンジンの回転に連動する形で駆動されるようになっている。従って、この機械駆動式油圧ポンプは、エンジンを停止して走行用モータにて走行するときには、上記クラッチが断状態となることから、エンジン停止に伴って停止する。そのため、第2の油圧ポンプとして電動式油圧ポンプが設けられており、エンジン停止時には、この電動式油圧ポンプによって、自動変速機の変速作動部へ油圧が供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に記載の構成においては、エンジン停止時には、常に、必要な油圧の全体を電動式油圧ポンプによって供給するようになっている。そのため、大型の電動式油圧ポンプが必要となり、一般に、インバータ方式による高電圧交流モータを用いた大型のシステムとなってしまう。
【0005】
またエンジンを停止したモータ走行中に、何らかの原因で電動式油圧ポンプの発生油圧が低下したときに、ベルト式無段変速機の変速作動部の油圧が不足し、ベルトに滑りが発生する虞がある。
【0006】
さらに、エンジンを停止したモータ走行を長時間継続したような場合に、電動式油圧ポンプが過負荷となって過熱することがあるが、このような場合でも、電動式油圧ポンプの回転数を低下させて該電動式油圧ポンプを保護しようとすると、変速作動部の油圧が不足して走行不能となるので、結局、回転数の低下によるポンプの保護が行うことことができない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、請求項1のように、クラッチの入力軸にエンジンが接続されるとともに、該クラッチの出力軸に自動変速機の入力軸および走行用モータが接続され、かつ上記自動変速機の出力軸から駆動輪に駆動力が伝達されるように構成された車両推進機構と、上記クラッチの出力軸に接続され、上記自動変速機の変速作動部に作動油を供給する機械駆動式の第1の油圧ポンプと、この第1の油圧ポンプと並列に設けられた電動式の第2の油圧ポンプと、を備え、所定の運転条件においては上記第1の油圧ポンプと上記第2の油圧ポンプの双方を同時に作動させて上記変速作動部への油圧供給を行うハイブリッド車両の油圧供給装置を前提とする。従って、エンジンがクラッチを介して駆動輪を駆動している状態では、このエンジンの出力によって第1の油圧ポンプが駆動される。また、エンジンが停止し、走行用モータによって走行しているときにも、第1の油圧ポンプは同様に機械的に駆動される。そして、所定の運転条件のとき、例えば請求項のように車両の低速走行時においては、第1の油圧ポンプの回転数は低く、その吐出量ならびに発生油圧が不十分となることから、電動式の第2の油圧ポンプが同時に駆動されることになる。なお、車両の停止時には、第1の油圧ポンプは停止するので、第2の油圧ポンプによって必要な油圧が供給される。
【0008】
ここで本発明では、両油圧ポンプの同時作動条件下において上記第2の油圧ポンプの発生油圧が不足するときに、上記自動変速機の変速比を大きくして上記第1の油圧ポンプの回転数を上昇させるようになっている。
【0009】
すなわち、何らかの原因で第2の油圧ポンプの発生油圧が低下したような場合に、これを補償するように自動変速機の変速比が大きくなる。このとき、車両は走行用モータもしくはエンジンにより走行中であるから、変速比が大きくなる結果、自動変速機の入力軸つまり第1の油圧ポンプの回転数が上昇する。そのため、第1の油圧ポンプの発生油圧ならびに吐出量が上昇し、第2の油圧ポンプの発生油圧と合わせた全体の油圧が、必要な油圧を上回るものとなる。なお、第2の油圧ポンプの発生油圧の低下は、油圧センサ等により油圧を直接的に検出するようにしてもよく、あるいは、ポンプ回転数等から間接的に検出ないしは推定するようにしてもよい。
【0010】
そして、本発明では、上記変速比の変更と同時に、車両軸トルクが変化しないように上記走行用モータもしくは上記エンジンのトルクを低下させるトルクダウン制御を実行し、変速比を大きくしている間、該トルクダウン制御を継続する
【0011】
このように、変速比を大きくすると同時にトルクダウン制御を行うことで、車両の軸トルクを一定に維持でき、変速比の変更に伴う軸トルク変化ひいては車両のトルク段差感の発生が回避される。
【0012】
また請求項に係る発明は、上記第2の油圧ポンプの過熱状態を検出したときに、この第2の油圧ポンプの回転数を低下させるポンプ保護手段を、さらに備えていることを特徴としている。
【0013】
すなわち、車両の低速走行が長期間続いたような場合に第2の油圧ポンプが過熱状態となったとすると、この過熱状態の検出に基づいて、ポンプ保護手段により第2の油圧ポンプの回転数が強制的に低く抑制される。これにより、一般に、ポンプの温度が低下し、モータの断線等が未然に回避される。一方、この第2の油圧ポンプの回転数の低下によって、その発生油圧が低下することになるので、上記のような自動変速機の変速比の変更が実行される。なお、実際の油圧低下を検出することなく、第2の油圧ポンプの回転数低下の指令に基づいて変速比の変更を実行することが可能である。
【0014】
【発明の効果】
この発明に係るハイブリッド車両の油圧供給装置によれば、エンジン走行時のみならずエンジンを停止した走行用モータによる走行時にも機械駆動式の第1の油圧ポンプが駆動されるため、電動式の第2の油圧ポンプの小型化が図れる。そして、走行中に何らかの原因で第2の油圧ポンプの油圧が低下しようとした際には、自動変速機の変速比が自動的に大きくなって第1の油圧ポンプの回転数が上昇するため、走行に必要な油圧を確実に確保することができる。
【0015】
そして、変速比を大きくしている間、同時にトルクダウン制御を行うことで、車両の軸トルクの変化を防止できる。
【0016】
さらに、請求項のように、第2の油圧ポンプの過熱時に、油圧低下を招かずに、その回転数を下げて第2の油圧ポンプの保護を図ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は、この発明に係る油圧供給装置が用いられるハイブリッド車両の車両推進機構の構成を示している。この推進機構は、例えばガソリンエンジンもしくはディーゼルエンジンなどからなるエンジン1と、このエンジン1の回転を変速する自動変速機としてのベルト式無段変速機(以下、CVTと略記する)2と、上記エンジン1と上記CVT2との間で駆動力の伝達,遮断を行うクラッチ3と、エンジン1停止中をも含め、車両の走行を行うための走行用モータつまり走行用モータジェネレータ4と、から大略構成されている。また、この実施例では、主にエンジン走行中に発電を行うとともにエンジン1の再始動の際のクランキングを行う発電用モータジェネレータ5をさらに備えている。
【0019】
上記クラッチ3は、例えば油圧多板式クラッチからなり、その入力軸3aは、エンジン1のクランクシャフト1aに実質的に直結されている。そして、この入力軸3aに上記発電用モータジェネレータ5のロータ(図示せず)が固定されている。なお、上記発電用モータジェネレータ5および走行用モータジェネレータ4は、いずれも交流モータジェネレータであり、公知のインバータ回路によって、駆動側および発電側の双方で制御される。
【0020】
上記CVT2は、駆動側となるプライマリプーリ11と従動側となるセカンダリプーリ12と両者間に巻き掛けられた金属製ベルト13とを備えるものであって、上記プライマリプーリ11のプーリ幅が図示せぬ油圧機構によって調整可能となっており、かつこれに応じてセカンダリプーリ12のプーリ幅が変化し、無段階に変速がなされるものである。上記プライマリプーリ11を備えた変速機入力軸11aは、上記クラッチ3の出力軸3bに実質的に直結されている。また同時に、上記走行用モータジェネレータ4の回転軸4aが上記変速機入力軸11aに接続されている。なお、この走行用モータジェネレータ4の回転軸4aと変速機入力軸11aとの間には、一般に図示せぬ減速歯車機構が設けられている。上記セカンダリプーリ12を備えた変速機出力軸12aは、例えばファイナルドライブギア15およびファイナルドリブンギア16からなるファイナルギア14と、ディファレンシャルギア17と、を介してアクスルシャフト18に接続され、駆動輪19へ動力を伝達するようになっている。
【0021】
一方、油圧供給装置として、機械駆動式の第1油圧ポンプ21と電動式の第2油圧ポンプ22とが設けられており、図2にも示すように互いに並列に配置されて、上記CVT2の作動油溜まり23から該CVT2の変速作動部24やクラッチ3へ作動油を圧送している。変速作動部24は、例えば調圧弁や油圧制御弁を含んで構成され、上記の油圧ポンプ21,22から供給された油圧を利用して任意の制御油圧を生成し、CVT2の変速比を可変制御している。ここで、上記第1油圧ポンプ21は、クラッチ3の出力軸3bつまり変速機入力軸11aに接続されて駆動されている。この第1油圧ポンプ21は、後述する内接型歯車ポンプからなり、その駆動軸が上記のクラッチ出力軸3bおよび変速機入力軸11aに直結されている。換言すれば、クラッチ3、第1油圧ポンプ21およびプライマリプーリ11の三者が、同軸上に直列に配置されている。また電動式の第2油圧ポンプ22は、補機用の車載のバッテリで駆動可能な低電圧直流モータを内蔵したものであって、そのポンプ部には、やはり内接型歯車ポンプが用いられている。この第2油圧ポンプ22は、例えば車両停止時や車両低速走行時など、機械駆動される第1油圧ポンプ21による油圧が不十分となるときに駆動される。
【0022】
図3は、上記ハイブリッド車両の制御システムの概要を示すブロック図である。図示するように、この制御システムは、電動オイルポンプつまり第2油圧ポンプ22を制御する電動オイルポンプ制御部32と、エンジン1の種々の制御を行うエンジン制御部33と、インバータ回路を介して走行用モータジェネレータ4および発電用モータジェネレータ5の制御を行うモータジェネレータ制御部34と、油圧制御弁を介してクラッチ3の制御を行うクラッチ制御部35と、CVT2の変速比等の制御を行うCVT制御部36と、を備えており、これらのシステム全体がハイブリッドシステム制御部31によって統合的に制御されている。上記電動オイルポンプ制御部32は、第2油圧ポンプ22の制御と同時に、第2油圧ポンプ22の温度や回転数を常時モニタしている。
【0023】
このハイブリッド車両全体の制御を簡単に説明すると、例えば中車速以上での定常走行においては、エンジン1が燃焼運転しているとともにクラッチ3が接続状態となって、エンジン1の駆動力により車両が走行する。このとき、発電用モータジェネレータ5では発電が行われる。走行状態から車両が減速していくと、走行用モータジェネレータ4により減速エネルギの回生つまり発電が行われ、かつ車両停止前にクラッチ3が切断されてエンジン1が停止状態となる。そして、車両停止状態から発進する際には、クラッチ3が切断状態に保たれ、かつ走行用モータジェネレータ4が駆動されて、車両が発進し始める。その後、車速が所定の低車速以上になると、発電用モータジェネレータ5によるクランキングが行われてエンジン1が再始動される。このエンジン1の再始動に伴って、クラッチ3を徐々に接続し、かつ走行用モータジェネレータ4を制御して、エンジン1による走行へ移行する。
【0024】
一方、この実施例の構成では、車両推進機構は、前後進切換機構を具備しておらず、エンジン1による走行としては、前進走行のみが可能となっている。従って、後退走行は、クラッチ3を切断状態として、走行用モータジェネレータ4を逆転させることによって実現される。つまり、後退走行のまま長時間走行することは一般に考えられないので、エンジン1は停止状態として、走行用モータジェネレータ4によって後進するようにし、変速機構の簡素化を図っている。
【0025】
機械駆動される第1油圧ポンプ21は、上記のように変速機入力軸11aに直結されているので、エンジン1による走行であっても走行用モータジェネレータ4による走行であっても、車両が走行していれば、これに伴って機械的に駆動される。つまり車速とCVT2の変速比とで定まるポンプ回転数でもって駆動される。そして、これは、前進走行および後退走行のいずれであっても同じである。但し、前進走行のときのポンプ回転方向(これを正転方向とする)に対し、後退走行のときは、ポンプ回転方向は、逆転方向となる。
【0026】
図4は、上記の第1油圧ポンプ21および第2油圧ポンプ22に用いられる内接型歯車ポンプの具体的な構成を示している。この内接型歯車ポンプは、公知のものであって、円筒形をなすハウジング41内に、円環状をなす内接歯車42が回転可能に嵌合保持されているとともに、この内接歯車42の内周側の一方に偏心した位置に外接歯車43が配置されている。この外接歯車43は、上記のクラッチ出力軸3bやモータ回転軸によって回転駆動されるものであり、その外周の歯43aが上記内接歯車42の歯溝42aに噛み合っていて、外接歯車43の回転に伴って内接歯車42もハウジング41内で回転する。そして、ハウジング41の軸方向の端部を閉塞する端板の一方に、外接歯車43を径方向に挟むように、吸入ポート44と吐出ポート45とが開口形成されている。また、外接歯車43が一方に偏心している結果生じる外接歯車43と内接歯車42との間のスペースを埋めるように、略三日月形をなす仕切板46が設けられており、その内周面に外接歯車43の歯先が、外周面に内接歯車42の歯先が、それぞれ摺接している。
【0027】
このような内接型歯車ポンプにおいては、外接歯車43が矢印ωのように正転方向に駆動されることによって、吸入ポート44から作動油が吸入され、かつ加圧されて吐出ポート45から吐出される。そして、その回転数に概ね比例した形で吐出側の油圧が上昇する特性を有している。また、この内接型歯車ポンプは、外接歯車43が回転駆動されない停止時には、仕切板46によって外接歯車43と内接歯車42との間が閉塞されているため、両ポート44,45の間での作動油の漏洩は非常に少ないものとなっている。なお、矢印ωと反対側に逆転させることも可能であり、この場合には、逆に吐出ポート45から作動油が吸入され、かつ加圧されて吸入ポート44から吐出されることになる。第1油圧ポンプ21は、後退走行時には逆転するので、例えば逆止弁により作動油の逆流を阻止するようにしてもよいが、例えば油路の切換あるいは複数の逆止弁を組み合わせた油路構成によって、逆転時にも作動油溜まり23から変速作動部24へ油圧が供給されるように構成することで、逆転時の発生油圧を有効に利用することもできる。
【0028】
次に、上記の第1,第2油圧ポンプ21,22の制御について説明する。
【0029】
図5は、第2油圧ポンプ22の作動を監視する制御の流れを示したフローチャートである。このフローチャートに示す制御は、車両走行中に第2油圧ポンプ22が駆動されているとき、つまり第1,第2油圧ポンプ21,22の双方が駆動されているときに繰り返し実行される。
【0030】
まず、ステップ1では、電動オイルポンプ制御部32によりモニタされている第2油圧ポンプ22の温度を読み込み、これが所定の上限温度を越えているか否かを判定する。上限温度を越えていない正常な温度状態にあれば、ステップ3へ進む。このステップ3では、電動オイルポンプ制御部32によりモニタされている第2油圧ポンプ22の回転数を読み込み、これが所定値以上であるか否かを判定する。回転数が所定値以上であれば十分な油圧が発生しているものとみなし、ステップ8へ進んで、ハイブリッドシステム制御部31による通常制御を継続する。
【0031】
一方、ステップ1において上限温度を越えた過熱状態であれば、ステップ2へ進み、電動オイルポンプ制御部32によってポンプ保護制御を実行する。つまり、第2油圧ポンプ22の温度を下げるために、第2油圧ポンプ22の駆動回転数を低くする。そして、ステップ4以降の油圧補償処理へ進む。また、ステップ3で、第2油圧ポンプ22の回転数が所定値未満であった場合は、発生油圧が不足するものとみなし、同様に、ステップ4以降の油圧補償処理へ進む。
【0032】
ステップ4では、電動オイルポンプ制御部32からハイブリッドシステム制御部31へ、第2油圧ポンプ22が正常動作していないことを示す異常信号を送信する。次に、ステップ5で、ハイブリッドシステム制御部31からCVT制御部36へ変速比アップ指令を出力する。CVT制御部36では、この変速比アップ指令に基づいて、CVT2の変速比を大きくする。そして、これと同時に、ステップ6において、変速比の増大による軸トルク上昇を相殺すべく、ハイブリッドシステム制御部31からエンジン制御部33もしくはモータジェネレータ制御部34へ、トルクダウン指令を出力する。詳しくは、エンジン走行中であれば、エンジン1のトルクを低下させるように、エンジン制御部33に対しトルクダウン指令が出力され、モータ走行中であれば、走行用モータジェネレータ4のトルクを低下させるように、モータジェネレータ制御部34に対しトルクダウン指令が出力される。そしてステップ7へ進み、第2油圧ポンプ22の温度や回転数が正常状態に復帰するまで、上述したハイブリッドシステム制御部31による第2油圧ポンプ22の異常時制御を継続する。
【0033】
すなわち、図6のタイムチャートに示すように、ある時点で第2油圧ポンプ22の異常つまり過熱状態もしくは回転数低下が検出されたとすると、変速比アップ指令が出力されてCVT2の変速比が直ちに大きくなる。なお、この変速比の変化量は、一定値あるいはそのときの変速比に対し一定割合とすることができ、あるいは、過熱の程度や回転数低下の程度に応じて可変的に与えるようにしてもよい。車両はある車速で走行しているので、この変速比の変更に伴い、変速機入力軸11aの回転数ひいては第1油圧ポンプ21の回転数がステップ的に上昇する。これにより第1油圧ポンプ21の吐出量ならびに発生油圧が増加する。従って、第2油圧ポンプ22の発生油圧と合わせた全体の油圧を所要の油圧以上に確実に維持でき、CVT2におけるベルト13の滑りを防止することができる。ここで、CVT2の変速作動部24でプーリ幅の保持のために必要な油圧は、変速比が小さいほど高くなるので、上記のように変速比を大きくすると、その変速状態の維持に必要な油圧は相対的に低くなる。そのため、この点でも、ベルト13の滑りを回避する上で有利となる。なお、上記の第1油圧ポンプ21の回転数は、走行用モータジェネレータ4の回転数に比例し、またクラッチ3の接続状態であればエンジン1の回転数と等しい。
【0034】
このように変速比が大きくなると、エンジン1もしくは走行用モータジェネレータ4に要求されるトルクは小さくなるが、図示するように、変速比の変更と同時に、トルクダウン指令によって、エンジン1もしくは走行用モータジェネレータ4の発生トルクが低く抑制される。このときのトルクの低下量は、変速比の変化量に対応して設定される。これによって、アクスルシャフト18に伝達される軸トルクは、一定に維持される。
【0035】
なお、上記実施例では、第2油圧ポンプ22の回転数から油圧不足を判断するようにしているが、第2油圧ポンプ22の吐出側に油圧センサを設けて、油圧を直接に検出するようにしてもよい。この場合、種々の原因による油圧低下、例えば各部のシール不良による漏洩、第2油圧ポンプ22の経年劣化による吐出量の低下、作動油の温度上昇などによる粘性低下、バッテリの電圧低下、などに起因する油圧低下に対処することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るハイブリッド車両の車両推進機構の構成説明図。
【図2】このハイブリッド車両の油圧回路の説明図。
【図3】このハイブリッド車両の制御システムの概要を示すブロック図。
【図4】内接型歯車ポンプの構成を示す説明図。
【図5】本発明に係る制御の流れを示すフローチャート。
【図6】CVTの変速比、第2油圧ポンプ回転数、走行用モータジェネレータもしくはエンジンのトルクおよび車両軸トルクの変化を対比して示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
2…CVT
3…クラッチ
4…走行用モータジェネレータ
21…第1油圧ポンプ
22…第2油圧ポンプ
23…作動油溜まり
24…変速作動部
31…ハイブリッドシステム制御部
32…電動オイルポンプ制御部
33…エンジン制御部
34…モータジェネレータ制御部
35…クラッチ制御部
36…CVT制御部

Claims (3)

  1. クラッチの入力軸にエンジンが接続されるとともに、該クラッチの出力軸に自動変速機の入力軸および走行用モータが接続され、かつ上記自動変速機の出力軸から駆動輪に駆動力が伝達されるように構成された車両推進機構と、
    上記クラッチの出力軸に接続され、上記自動変速機の変速作動部に作動油を供給する機械駆動式の第1の油圧ポンプと、
    この第1の油圧ポンプと並列に設けられた電動式の第2の油圧ポンプと、
    を備え、
    所定の運転条件においては上記第1の油圧ポンプと上記第2の油圧ポンプの双方を同時に作動させて上記変速作動部への油圧供給を行うハイブリッド車両の油圧供給装置において、
    両油圧ポンプの同時作動条件下において上記第2の油圧ポンプの発生油圧が不足するときに、上記自動変速機の変速比を大きくして上記第1の油圧ポンプの回転数を上昇させるとともに、
    この変速比の変更と同時に、車両軸トルクが変化しないように上記走行用モータもしくは上記エンジンのトルクを低下させるトルクダウン制御を実行し、変速比を大きくしている間、該トルクダウン制御を継続することを特徴とするハイブリッド車両の油圧供給装置。
  2. 上記第2の油圧ポンプの過熱状態を検出したときに、この第2の油圧ポンプの回転数を低下させるポンプ保護手段を、さらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の油圧供給装置。
  3. 上記の所定の運転条件は、車両の低速走行時を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のハイブリッド車両の油圧供給装置。
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