JP5003951B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばハイブリッド車両や電動車両等の各種車両に好適に用いることが可能な車両用制御装置に関する。
一般的に、自動変速機(AT:Automatic Transmission)においては、手動変速機(MT:Manual transmission)と異なり、変速比の変更を油圧により制御する構成が用いられている。このような自動変速機には、シフトレバーが走行レンジ(例えば〔D〕レンジ)にシフトされているにも拘らず、ニュートラル状態になり、エンジンからの動力を伝達することができない伝達不良(ニュートラルフェール)を検出する機能を有しているものがある(例えば特許文献1)。特許文献1に開示される自動変速機の制御装置は、入力軸の回転を変速して出力軸に出力する変速機構と、当該変速機構の各変速段を成立するために係脱される複数の係合要素と、ソレノイド弁に供給される電気信号に応じた出力油圧を給排して係合要素を夫々係脱させる複数の油圧サーボ装置と、入力軸及び出力軸の回転数を夫々検出する入力軸回転数検出装置及び出力軸回転数検出装置を備え、ニュートラルフェールを検出することができるように構成されている。
このニュートラルフェールの検出は、以下のように行われる。まず、制御装置の係合指令に応じて、変速機構が所定の変速段に設定される。そして、この状態において、出力軸回転数検出装置によって検出された変速機構の出力軸の回転数に応じて設定された閾値を求め、入力軸回転数検出装置によって検出された入力軸の回転数がこの閾値より大きい場合にニュートラルフェールと判定している。
特開2003−262269号公報
このような構成からなる引用文献1に開示されている自動変速機の制御装置は、停車時、或いは走行時であってもニュートラルフェールを検出することができる。そして、ニュートラルフェールが、シフトレバーの操作に応じたレンジの切り替えを行うためのマニュアルバルブの故障によるものか、或いはクラッチの係合異常によるものかの区別を行っている。しかしながら、例えばハイブリッド車両や電動車両等において停車中の油圧供給のために、機械式ポンプの他に電動ポンプを備えている場合には、従来の判定方法では、ニュートラルフェールの原因が、電動ポンプの故障であるか、或いは従来と同様に、マニュアルバルブの故障やクラッチの係合異常(変速機構自体の故障)であるかの判別ができなかった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動力源からの駆動力の伝達不良の原因となる故障内容、特に電動ポンプの故障によるものか、或いは変速機構の故障によるものかを判別することが可能な車両用制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る油圧制御装置の特徴構成は、主ポンプと、前記主ポンプの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態で動作する補助ポンプと、前記主ポンプ及び前記補助ポンプの動作制御を行う制御手段と、前記主ポンプ及び前記補助ポンプから供給される作動油の油圧を用いて、入力部材の回転速度を変速して出力部材に伝達する変速機構と、前記入力部材の回転速度と前記出力部材の回転速度とに基づいて、前記変速機構の伝達不良を判定する伝達不良判定手段と、前記主ポンプの回転速度が前記判定しきい値未満の状態で前記伝達不良判定手段により伝達不良と判定された場合に、前記制御手段により前記主ポンプの回転速度を前記判定しきい値以上とした後に、前記伝達不良判定手段に再判定を行わせ、当該再判定の結果に基づいて、前記伝達不良の原因となった故障内容を判定する故障判定手段と、を備える点にある。
このような特徴構成とすれば、再判定の前に主ポンプの回転速度を判定しきい値以上に上昇させることにより、主ポンプのみによる十分な作動油の供給量を確保し、補助ポンプの影響を排除した状態で再判定を行うことができる。したがって、伝達不良の原因が、補助ポンプの故障であるか否かを判別できると共に、主ポンプから供給される作動油の油圧を用いて、その他の故障内容を判定することも可能となる。
ここで、前記故障判定手段は、前記補助ポンプの故障か前記変速機構の故障かを判定すると好適である。
このような構成であれば、駆動力源からの駆動力の伝達不良の原因を判別することにより、故障箇所が、補助ポンプであるか、或いは変速機構であるかを明確にすることができるため、当該車両用制御装置を修理する場合には当該故障箇所のみを修理、或いは交換することができる。したがって、修理や交換に要するコストを抑えることができる。
また、前記故障判定手段は、前記再判定の結果、伝達不良と判定されなかった場合には、前記補助ポンプの故障であると判定すると好適である。
上記のとおり、再判定は、補助ポンプの影響を排除した状態で行われる。したがって、再判定で伝達不良と判定されなければ、補助ポンプの故障であると判定できるからである。
ここで、前記故障判定手段は、前記制御手段により前記主ポンプの回転速度を前記判定しきい値以上とする制御指令を出してから所定時間経過後に、前記伝達不良判定手段に再判定を行わせると好適である。
このような構成であれば、主ポンプの回転速度を上昇させた後、所定時間経過してから伝達不良の再判定を行うため、主ポンプによる作動油の供給が確実に行われた後に当該再判定を行うことが可能となる。したがって、より確実に補助ポンプの影響を排除することができるため、伝達不良の原因を容易に判別することが可能となる。
また、前記伝達不良判定手段は、前記制御手段により、前記主ポンプの回転速度を前記判定しきい値以上とする制御指令が出されている状態、又は前記補助ポンプの回転速度を所定の動作しきい値以上とする制御指令が出されている状態で、前記伝達不良の判定を行うと好適である。
このような構成であれば、主ポンプ及び補助ポンプのうち、少なくとも一方に所定量以上の作動油を供給するように制御指令が出されているため、当該制御指令が出されたポンプが正常に作動していれば、必要な油圧が発生した状態で伝達不良の判定を行うことができる。したがって、伝達不良の誤検出を防ぐと共に、伝達不良の原因となった故障内容を的確に判定することが可能となる。
また、前記故障判定手段により前記変速機構の故障であると判定された場合に、前記変速機構を所定の変速状態に固定する故障時用制御を実行すると好適である。
このような構成であれば、変速機構の故障であると判定された場合には、変速機構が走行可能な所定の変速状態に固定されるため、車両の走行可能状態を確保できる。したがって、本車両用制御装置が備えられる車両を安全な位置に移動させることができると共に、修理可能な場所まで自走して移動させることが可能となる。
また、前記故障判定手段により前記補助ポンプの故障と判定された場合に、前記補助ポンプの動作を停止し、前記主ポンプから供給される作動油の油圧のみを用いると好適である。
このような構成であれば、補助ポンプの故障であると判定された場合には、以降の走行では補助ポンプを停止し、主ポンプのみを用いる制御に切り替えることで通常の走行を行うことが可能となる。したがって、本車両用制御装置が備えられる車両を補助ポンプの修理が完了するまで走行させることが可能となる。
更に、前記入力部材と前記変速機構との間に設けられ、ロックアップクラッチを備えた流体継手と、前記入力部材に連結された回転電機と、を備え、前記主ポンプは前記入力部材の回転駆動力により動作するポンプであり、前記補助ポンプから供給される作動油の油圧により前記ロックアップクラッチを係合した状態で、前記回転電機の駆動力により車両を発進させる構成では、前記主ポンプの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態で前記伝達不良判定手段により伝達不良と判定された場合に、前記ロックアップクラッチを解放した後に前記制御手段により前記主ポンプの回転速度を上昇させると好適である。
このような構成であれば、ロックアップクラッチを解放することにより、入力部材の回転駆動力が直接的に前記変速機構側へ伝達される状態を解除し、流体を介した回転駆動力の伝達が行われる状態としてから、主ポンプの回転速度を上昇させるために入力部材の回転速度を上昇させることになる。したがって、入力部材の回転速度の変動が前記変速機構側へ直接的に伝達されることを防止できるので、車両の挙動が変化することを抑制できる。
なお、本願では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、前記入力部材は、伝達クラッチを介してエンジンと選択的に連結される構成であると好適である。
このような構成であれば、伝達クラッチを係合、或いは解放させることにより、エンジンからの駆動力を出力部材に対して容易に伝達、或いは切り離すことができる。したがって、上記のような伝達クラッチの制御と回転電機の動作制御とを併用することにより、回転電機或いはエンジンのいずれか一方、又は双方を駆動力源として変速機構に伝達することが可能となる。
また、例えば前記変速機構が、複数の変速段を切り替えるための一又は二以上の係合要素を備えた有段変速機構である場合、前記主ポンプ及び前記補助ポンプから供給される作動油の油圧により動作する油圧制御装置により、前記係合要素の係合及び解放を行う構成とすると好適である。
また、前記主ポンプは、前記入力部材に連結された機械式ポンプであり、前記補助ポンプは、所定のポンプ駆動用電動機の駆動力により動作する電動ポンプであると好適である。
このような構成であれば、主ポンプを入力部材の回転に連動して確実に動作するポンプとすることができると共に、補助ポンプを、主ポンプの動作とは無関係に動作させることが可能なポンプとすることができる。
1.第一の実施形態
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態においては、本発明に係る車両用制御装置1をハイブリッド車両に適用した場合を例として説明する。図1は、本実施形態に係る車両用制御装置1の構成を概略的に示した模式図である。なお、図1では、実線は駆動力の伝達経路を示し、破線は作動油の供給経路を示し、一点鎖線は信号圧の供給経路を示し、白抜き矢印は信号電流の供給経路を示し、黒ベタ矢印は各種情報及び指令の伝達経路を示している。なお、図1中、作動油の供給経路に示す(P1)及び(P2)は、当該供給経路内における作動油の油圧が、夫々第一油圧P1及び第二油圧P2であることを示すものである。
本車両用制御装置1は、エンジン11及び回転電機12を駆動力源13として備え、これらの駆動力源13からの駆動力をトルクコンバータ14及び変速機構15を介して車輪18へ伝達する構成となっている。また、本車両用制御装置1は、トルクコンバータ14や変速機構15等の各部に作動油を供給して油圧を伝達することが可能なように油圧制御装置2が備えられている。以下、車両用制御装置1の各部の構成に関して説明する。
1−1.車両用制御装置の駆動伝達系の構成
図1に示されるように、車両用制御装置1は、車両駆動用の駆動力源13としてエンジン11及び回転電機12を備える。これらのエンジン11及び回転電機12は、伝達クラッチ16を介して直列に連結されるパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置として機能する。エンジン11は、燃焼室内で燃料を燃焼することにより駆動力を得る内燃機関であり、例えば、ガソリンを燃料とするガソリンエンジンや、軽油を燃料とするディーゼルエンジン等を用いると好適である。また、回転電機12は、電流を流すことにより回転して動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、外部からの動力で回転させられることにより電流が流れるジェネレータ(発電機)としての機能とを備えている。そのため、回転電機12は、図示しないバッテリやキャパシタ等から構成される蓄電装置と電気的に接続される。したがって、回転電機12がモータとして機能する場合には当該蓄電装置から電流が流れ出し、ジェネレータとして機能する場合には当該蓄電装置に電流が流れ込むこととなる。
エンジン11と回転電機12との間には、エンジン11を車輪18側の駆動伝達系に、選択的に接続可能なように伝達クラッチ16が備えられる。したがって、エンジン11で得られた駆動力を車輪18側の駆動伝達系に、伝達したり切り離したりすることが可能である。また、当該伝達クラッチ16は、後述する第一油圧P1の作動油の供給を受けて、図示しない油圧制御弁により係合するように制御されて動作する。
また、本車両用制御装置1では、エンジン11の燃焼効率の観点から、車両の発進時や低速走行時においては、伝達クラッチ16が切り離されて(解放されて)エンジン11は停止され、回転電機12から出力される駆動力のみが車輪18に伝達される。したがって、このような状況下においては、車両用制御装置1を備える車両は、回転電機12からの駆動力により走行する。この時、回転電機12は、図示しない蓄電装置から電流が流れることにより回転し、駆動力を発生する。そして、回転電機12の回転速度、即ち車両の走行速度が一定以上となった場合に、伝達クラッチ16が係合状態とされることにより、エンジン11がクランキングされて始動される。エンジン11の始動後、車両は、エンジン11の駆動力及び回転電機12の駆動力が、車輪18に伝達されて走行する。この走行時には、回転電機12は、図示しない蓄電装置の蓄電状況により、エンジン11から得られる駆動力に基づいて回転電機12が回転することによって発電する発電状態と、蓄電装置から供給される電流に基づいて回転電機12が回転することによって駆動力を発生する力行状態と、になり得る。また、車両の減速時には、伝達クラッチ16が解放される(切り離される)と共に、エンジン11が停止状態とされ、回転電機12は、車輪18から伝達される回転力により発電状態となる。このような回転電機12の発電状態で得られた電流は、電気エネルギーとして図示しない蓄電装置に蓄えられる。また、車両の停止状態では、伝達クラッチ16が解放される(切り離される)と共に、エンジン11が停止状態とされ、回転電機12も停止状態にされる。
また、車両用制御装置1は、エンジン11や回転電機12等の駆動力源13から出力される駆動力を車輪18へ伝達するために、トルクコンバータ14及び変速機構15を備えている。トルクコンバータ14は駆動力源13と変速機構15との間に設けられ、駆動力源13から出力される駆動力を変速機構15に伝達するための装置である。トルクコンバータ14は、駆動力の伝達を行うために流体である作動油を用いるため、流体継ぎ手として機能する。ここで、トルクコンバータ14は、駆動力源13に連結された入力側回転部材としてのポンプインペラ14aと、変速機構15に連結された出力側回転部材としてのタービンランナ14bと、これらの間に設けられ、ワンウェイクラッチを備えたステータ14cとを備えている。そして、トルクコンバータ14は、内部に充填された上述の作動油を介して、駆動側のポンプインペラ14aと従動側のタービンランナ14bとの間で駆動力の伝達を行う。このような構成であるため、駆動側のポンプインペラ14aと従動側のタービンランナ14bとは、異なる速さで回転することができ、両者の間で滑り(回転差)が許容される。
また、トルクコンバータ14は、ロックアップ用のクラッチ、即ちロックアップクラッチ19を備えている。このロックアップクラッチ19は、トルクコンバータ14の駆動力の伝達効率を向上させるために備えられるクラッチ機構である。上述のように、トルクコンバータ14は、作動油を介して駆動側のポンプインペラ14aと従動側のタービンランナ14bと間で駆動力を伝達するため、両者の間で滑り(回転差)が許容される反面、伝達効率が悪くなってしまう。そこで、ロックアップクラッチ19は、当該滑り(回転差)を無くして伝達効率を向上させるために、ポンプインペラ14aとタービンランナ14bとを直結して一体回転可能なように連結させる。これにより動力性能や燃費の向上が可能となる。したがって、トルクコンバータ14は、ロックアップクラッチ19の係合状態では、作動油を介さずに、駆動力源13から出力される駆動力を直接変速機構15に伝達することが可能となる。このロックアップクラッチ19を含むトルクコンバータ14には、後述する第二油圧P2の作動油が供給される。
このトルクコンバータ14では、一般的な自動変速機構に備えられるトルクコンバータと同様に、変速機構15の変速段の切り替え時にロックアップクラッチ19が解放され、作動油を介した駆動力の伝達が行われる。また、車両の発進時には、ロックアップクラッチ19は解放されず、ロックアップクラッチ19を係合したままで、回転電機12からの出力される駆動力を用いて車両の発進が行われる。一方、エンジン11のみを駆動力源13とする車両の場合には、上述のようにエンジン11をアイドリング回転数以上に保ちつつ、トルクコンバータ14の滑りを利用して車両の発進が行われる。しかしながら、本実施形態に係る車両用制御装置1では、エンジン11及び回転電機12を駆動力源13として用いるため、発進時においては、回転電機12のみを回転させることにより駆動力を出力させて車両を発進させることができる。したがって、車両の発進時に、ロックアップクラッチ19を係合してトルクコンバータ14の滑りを抑制することにより、車両の発進加速性能を高めると共に、トルクコンバータ内の作動油の発熱を抑えてエネルギー効率を高めることができる。
変速機構15は、入力部材の回転速度を変速して出力部材に伝達する装置である。入力部材とは回転電機12及びトルクコンバータ14のポンプインペラ14aと一体回転する入力軸15aが相当し、出力部材とは変速機構15からの出力となる出力軸15bが相当する。したがって、変速機構15は、トルクコンバータ14を介して伝達される駆動力源13の回転を、所定の変速比で変速して車輪18側へ伝達する。このような変速機構15としては、公知の有段又は無段の自動変速機を用いると好適である。変速機構15は、例えば、有段の自動変速機である場合には、各変速段の変速比を生成するための遊星歯車機構の回転要素の係合又は解放を行うために、クラッチやブレーキなどの摩擦係合要素を備えている。これらの変速機構15の摩擦係合要素は、第一油圧P1の作動油の供給を受け、変速制御用の油圧制御弁25(後述する)により制御されて動作する。また、変速機構15の各部の潤滑や冷却のためには、第二油圧P2の作動油が供給される。なお、変速機構15が無段の自動変速機である場合には、駆動側及び従動側の各プーリを動作させるために、第一油圧P1の作動油が供給される。すなわち、この変速機構15は、第一油圧P1の作動油の供給を受けて変速動作を行う。そして、変速機構15から出力された駆動力は、ディファレンシャル装置17を介して車輪18に伝達される。
1−2.油圧制御装置の構成
次に、車両用制御装置1の各部に作動油を供給するための油圧制御装置2の構成について説明する。油圧制御装置2は、図示しないオイルパンに蓄えられた作動油を吸引し、車両用制御装置1の各部に油圧を供給するための供給源として、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPの2種類のポンプを備えている。ここで、機械式ポンプMPは、駆動力源13からの駆動力により作動するオイルポンプである。このような機械式ポンプMPとしては、例えば、歯車ポンプやベーンポンプ等を用いると好適である。本実施形態では、機械式ポンプMPは、トルクコンバータ14のポンプインペラ14aに連結され、回転電機12の駆動力又はエンジン11及び回転電機12の双方の駆動力により駆動される。ここで、この機械式ポンプMPは、基本的に、車両用制御装置1に必要な作動油の油量を十分に上回る吐出能力を備えているものが用いられ、本車両用制御装置1における主ポンプとして機能する。しかし、機械式ポンプMPは、入力軸15a及びポンプインペラ14aの停止中(すなわち車両の停止中)には作動油を吐出しない。また、機械式ポンプMPは、入力軸15a及びポンプインペラ14aの低速回転中(すなわち車両の低速走行中)には作動油を吐出するが、車両用制御装置1にとって必要な油量を供給することができない場合がある。そこで、本車両用制御装置1は、機械式ポンプMPを補助するために、電動ポンプEPを備えている。したがって、電動ポンプEPは、本車両用制御装置1における補助ポンプとして機能する。
電動ポンプEPは、駆動力源13の駆動力とは無関係に、ポンプ駆動用の電動モータ20の駆動力により作動するオイルポンプである。この電動ポンプEPにおいても、機械式ポンプMPと同様に、例えば、歯車ポンプやベーンポンプ等を用いると好適である。電動ポンプEPを駆動する電動モータ20は、図示しない蓄電装置と電気的に接続され、当該蓄電装置に蓄えられる電気エネルギーが電源として利用される。また、この電動モータ20は、制御ユニット21からの制御信号に基づいて動作制御される。この電動ポンプEPは、機械式ポンプMPを補助するポンプであり、上記のような車両の停止中や低速走行中など、機械式ポンプMPから必要な油量が供給されない状態で作動する。このような補助ポンプとしての機能と、小型軽量化及び電動モータ20の低消費電力化のために、電動ポンプEPとしては、機械式ポンプMPよりも吐出能力が小さいポンプが用いられる。
また、油圧制御装置2は、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPから供給される作動油の油圧を所定圧に調整するための調整弁として、第一調整弁(プライマリ・レギュレータ・バルブ)PVと、第二調整弁(セカンダリ・レギュレータ・バルブ)SVとを備える。第一調整弁PVは、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPから供給される作動油の油圧を所定の第一油圧P1に調整する調整弁である。第二調整弁SVは、第一調整弁PVからの余剰油の油圧を所定の第二油圧P2に調整する調整弁である。したがって、第二油圧P2は、第一油圧P1よりも低い値に設定される。第一油圧P1は、車両用制御装置1の基準油圧となるライン圧に相当し、その値は、後述するように、リニアソレノイド弁SLTから供給される所定の信号圧に基づいて決定される。
第一調整弁PV及び第二調整弁SVには、共通の油圧調整用のリニアソレノイド弁SLTから所定の信号圧が供給される。そして、第一調整弁PVは、供給される信号圧に応じて、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPから供給される、第一調整弁PVより上流側(機械式ポンプMP及び電動ポンプEP側)の作動油の油圧を第一油圧P1に調整する。ここでは、第一調整弁PVは、リニアソレノイド弁SLTから供給される信号圧と、第一調整弁PVによる調整後の第一油圧P1のフィードバック圧とのバランスに基づいて、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPから供給された作動油を第二調整弁SV側へ排出する量を調整する。すなわち、第一調整弁PVは、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPから供給される作動油の油量が多い場合には、第二調整弁SV側へ排出する作動油の油量を多くする。一方、機械式ポンプMP及び電動ポンプEPから供給される作動油の油量が少ない場合には、第二調整弁SV側へ排出する作動油の油量を少なくする。これにより、第一調整弁PVより上流側の作動油の油圧を、信号圧に応じた第一油圧P1に調整することができる。
第二調整弁SVは、リニアソレノイド弁SLTから供給される信号圧に応じて、第一調整弁PVから排出される余剰油の油圧、すなわち、第一調整弁PVより下流側(第二調整弁SV側)であって第二調整弁SVより上流側(第一調整弁PV側)の油圧を所定の第二油圧P2に調整する。ここでは、第二調整弁SVは、リニアソレノイド弁SLTから供給される信号圧と、第二調整弁SVによる調整後の第二油圧P2のフィードバック圧とのバランスに基づいて、第一調整弁PVから排出された余剰の作動油をオイルパンへ排出(ドレン)する量を調整する。すなわち、第二調整弁SVは、第一調整弁PVからの余剰油の油量が多い場合には、オイルパンへ排出する作動油の油量を多くする。一方、第一調整弁PVからの余剰油の油量が少ない場合には、オイルパンへ排出する作動油の油量を少なくする。これにより、第二調整弁SVより上流側の作動油の油圧を、信号圧に応じた第二油圧P2に調整することができる。
リニアソレノイド弁SLTは、第一調整弁PVによる調整後の第一油圧P1の作動油の供給を受けるとともに、制御ユニット21から出力される制御指令値(以下「SLT指令値」という)に応じて弁の開度を調整することにより、当該SLT指令値に応じた所定の信号圧の作動油を出力する。ここで、リニアソレノイド弁SLTから出力される信号圧は、基本的にSLT指令値に比例する値となる。このリニアソレノイド弁SLTから出力される信号圧の作動油は、第一調整弁PV及び第二調整弁SVに供給される。したがって、ここでは、第一調整弁PV及び第二調整弁SVの夫々に対して同じ値の信号圧が供給されることになる。リニアソレノイド弁SLTの制御信号となるSLT指令値は、走行負荷やアクセル開度などの各種の車両情報に基づいて、制御ユニット21において決定され、リニアソレノイド弁SLTに対して出力される。ここで制御ユニット21から出力されるSLT指令値は、具体的には、リニアソレノイド弁SLTの開度を決定する電流値である。本実施形態においては、このSLT指令値及びSLT指令値に応じてリニアソレノイド弁SLTから出力される作動油の信号圧の一方又は双方が、本発明における第一調整弁PV及び第二調整弁SVの夫々に対して共通の制御信号に相当する。なお、上記のとおり、SLT指令値と信号圧とは比例関係にあるため、以下の説明では、SLT指令値が当該制御信号を代表するものとして説明する。また、リニアソレノイド弁SLT及びロックアップ制御用のリニアソレノイド弁SLU、並びにこれらを制御する制御ユニット21も制御部22を構成する。
ここで、当該制御部22は、上述の機械式ポンプMP及び電動ポンプEPの動作制御も行う。電動ポンプEPは、上述のように電動モータ20により作動し、当該電動モータ20は制御部22から出力される制御信号に基づいて動作する。一方、機械式ポンプMPは、エンジン11及び回転電機12の駆動力により入力軸15a及びポンプインペラ14aを介して作動する。エンジン11の駆動力は伝達クラッチ16を介して入力軸15aに伝達される。当該伝達クラッチ16は、第一油圧P1の作動油の供給を受けて、図示しない油圧制御弁により制御されて係合又は解放される。この第一油圧P1は上述のように制御部22により制御される。また、回転電機12は図示しない蓄電装置からの電流が流れることにより作動するが、この動作制御も制御部22により行われる。このようにして、制御部22は機械式ポンプMP及び電動ポンプEPの動作制御を行うことが可能となる。
そして、第一調整弁PVにより調整された第一油圧P1の作動油は、変速機構15が備えるクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素や、伝達クラッチ16等に供給される。また、第二調整弁SVにより調整された第二油圧P2の作動油は、変速機構15の潤滑油路、トルクコンバータ14、ロックアップクラッチ19の制御用のロックアップ制御弁(ロックアップ・コントロール・バルブ)CV等に供給される。
ロックアップ制御弁CVは、ロックアップクラッチ19の係合又は解放を行う動作制御用の弁である。このロックアップ制御弁CVには、ロックアップ制御用のリニアソレノイド弁SLUから所定の信号圧が供給される。そして、ロックアップ制御弁CVは、供給される信号圧に応じて弁を開閉することにより、第二調整弁SVにより調整された第二油圧P2の作動油をロックアップクラッチ19の油圧室に供給し、ロックアップクラッチ19の係合又は解放の動作を制御する。なお、ロックアップ制御用のリニアソレノイド弁SLUは、上記油圧調整用のリニアソレノイド弁SLTと同様に、第一調整弁PVによる調整後の第一油圧P1の作動油の供給を受けるとともに、制御ユニット21から出力される制御指令値に応じて弁の開度を調整することにより、当該制御指令値に応じた所定の信号圧の作動油を出力する。
油圧制御弁25は、第一油圧P1の作動油の供給を受け、変速機構15が有するクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素の係合及び解放を行う動作制御用の弁である。この油圧制御弁25には、各摩擦係合要素の動作制御用のリニアソレノイド弁SLVから所定の信号圧が供給される。そして、油圧制御弁25は、供給される信号圧に応じて弁を開閉することにより、第一調整弁PVにより調整された第一油圧P1の作動油を各摩擦係合要素の油圧室に供給し、摩擦係合要素の係合又は解放の動作を制御する。なお、摩擦係合要素の動作制御用のリニアソレノイド弁SLVは、上述の油圧調整用のリニアソレノイド弁SLT等と同様に、第一調整弁PVによる調整後の第一油圧P1の作動油の供給を受けるとともに、制御ユニット21から出力される制御指令値に応じて弁の開度を調整することにより、当該制御指令値に応じた所定の信号圧の作動油を出力する。
1−3.機械式ポンプ及び電動ポンプの動作制御
上述のように、本車両用制御装置1には、主ポンプとしての機械式ポンプMPと補助ポンプとしての電動ポンプEPとが備えられている。電動ポンプEPは、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態で動作する。即ち、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値未満となれば、制御ユニット21により電動モータ20への電流が供給され電動ポンプEPが動作開始する。また、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値以上となれば、制御ユニット21により電動モータ20への電流供給が断たれ、電動ポンプEPが停止させられる。ここで、判定しきい値は、エンジン11のアイドリング状態(例えば、エンジンの回転数が600rpm)における機械式ポンプMPの回転速度に相当する。このような機械式ポンプMPの回転速度では、機械式ポンプMPは、車両の各部に必要な量の作動油を供給することが可能である。しかしながら、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態では、車両の各部に必要な量の作動油の供給を行うことが困難となるため、作動油の供給を補助するように電動ポンプEPが作動する。この場合における電動ポンプEPの回転速度は、所定の動作しきい値以上とされる。この動作しきい値は、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態であっても車両の各部に必要な量の作動油の供給が可能な電動ポンプEPの回転速度として定義される。
以下、機械式ポンプMPと電動ポンプEPとの動作制御について、図を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る機械式ポンプMPと電動ポンプEPとの動作制御の処理手順を示すフローチャートである。以下に示す処理手順は、制御ユニット21及び制御ユニット21からの制御指令に基づいて実行される。
まず、制御ユニット21は、機械式ポンプMPの回転速度が、所定の判定しきい値以下であるか否かを判定する。機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満である状態、即ち機械式ポンプMPの回転により車両の各部に必要な量の作動油の供給が困難な状態と判定した場合には(ステップ#100:Yes)、制御部22は、電動モータ20を回転させることにより電動ポンプEPを作動させる(ステップ#101)。したがって、機械式ポンプMPのみでは困難であった必要な量の作動油の供給が、電動ポンプEPの回転により可能となる。一方、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい未満でない場合、即ち電動ポンプEPの動作中には(ステップ#100:No)、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値以上であるか否かを判定する。機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値以上である状態、即ち機械式ポンプMPの回転のみで車両の各部に必要な量の作動油の供給が可能な状態と判定した場合には(ステップ#102:Yes)、制御部22は電動モータ20の電流供給を断ち、電動ポンプEPを停止させる(ステップ#103)。以上で処理を終了する。以上により、車両の主電源がオフされている状態以外では、故障が無ければ、機械式ポンプMP或いは電動ポンプEPの少なくともいずれか一方により、車両の走行状態に応じて必要量の作動油を供給可能な状態となる。
1−4.故障内容の判定
上述のように、本車両用制御装置1が備えられる車両は、停車中はエンジン11及び回転電機12を停止する。したがって、入力軸15a及びトルクコンバータ14のポンプインペラ14aに連結され、エンジン11の駆動力及び回転電機12の駆動力により駆動される機械式ポンプMPは、車両の停止中には作動油を吐出しない。そのため、車両の停止中及び発進時等の低速走行中には、電動モータ20と電気的に接続された電動ポンプEPが、各部に作動油を供給する。即ち、図1に示されるように、電動ポンプEPが作動することにより、トルクコンバータ14や変速機構15やロックアップクラッチ19等の各部に作動油が供給される。また、発進時においては、本車両用制御装置1は、ロックアップクラッチ19を係合し、回転電機12の駆動力を直接、変速機構15に伝達するように動作する。
ここで、例えば、車両の発進時或いは走行時において、ロックアップクラッチ19、或いはロックアップ制御弁CVが何らかの理由により故障し、ロックアップクラッチ19が解放されている場合であっても、回転電機12からの駆動力は、トルクコンバータ14を介して変速機構15に伝達されるため、車両が発進或いは走行することは可能である。しかしながら、変速機構15の油圧制御弁25や摩擦係合要素が故障している場合には、ロックアップクラッチ19、或いはロックアップ制御弁CVの故障に拘らず、入力軸15aの回転駆動力を出力軸15bに伝達できず、車両を発進或いは走行させることができない。一方、変速機構15が正常であり、機械式ポンプMPによる作動油の供給量が十分でないために電動ポンプEPを動作させている状態において、電動ポンプEPが故障している場合にも、変速機構15の油圧制御弁25や摩擦係合要素に必要な作動油を供給することができないため、入力軸15aの回転駆動力を出力軸15bに伝達できず、車両を発進或いは走行させることができない。そこで、本車両用制御装置1は、変速機構15の伝達不良の原因となった故障の内容を判定する機能を備えている。以下、この判定機能について説明する。
車両用制御装置1は、故障している箇所の判定を行うために、伝達不良判定部23と故障判定部24とを備えている。伝達不良判定部23は、入力軸15aの回転速度と出力軸15bの回転速度とに基づいて、変速機構15の伝達不良を判定する伝達不良判定手段として機能する。伝達不良判定部23には、入力軸15a又はそれと一体回転する部材、及び出力軸15b又はそれと一体回転する部材に夫々設けられた図示しない回転センサにより取得された入力軸15aの回転速度と出力軸15bの回転速度とを含む回転速度情報が伝達される。そして、当該回転速度情報に基づいて、伝達不良判定部23は変速機構15で伝達不良が発生しているか否かを判定する。
停車中においてはエンジン11と回転電機12とは停止しているため、入力軸15aの回転速度はゼロである。また、車両が停止しているため、出力軸15bも回転速度はゼロである。この状態から、車両を発進させる場合、ロックアップクラッチ19の係合により回転電機12の回転がそのまま入力軸15aの回転速度となる。そして、車両用制御装置1の何れの部位も故障していない場合には、変速機構15は入力軸15aの回転速度を所定の変速比で変換して、出力軸15bに伝達する。しかしながら、入力軸15aが回転している状態で、出力軸15bが入力軸15aの回転速度及び変速機構15の変速比に応じた所定の回転速度で回転しない場合には、変速機構15において伝達不良が発生していることがわかる。これは、車両の発進後の走行状態においても同様である。
このようにして、伝達不良判定部23は入力軸15aの回転速度と出力軸15bの回転速度とに基づいて、変速機構15で伝達不良が発生しているか否かを判定することが可能となる。伝達不良判定部23は、伝達不良の判定結果を伝達不良判定信号として、後述の故障判定部24に出力する。なお、この伝達不良判定信号は上述のように伝達不良の判定結果を示すものであり、伝達不良判定部23が、伝達不良が発生していると判定した場合には伝達不良が発生していることを示す信号を出力し、伝達不良が発生していないと判定した場合には伝達不良が発生していないことを示す信号を出力する。
なお、伝達不良判定部23は、制御部22により、機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とする制御指令が出されている状態で、又は電動ポンプEPの回転速度を所定の動作しきい値以上とする制御指令が出されている状態で、伝達不良の判定を行う。上述のように、電動ポンプEPが動作していない状態で機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満であれば、車両の各部に油圧を供給することが困難となる。一方、機械式ポンプMPが動作していない状態で電動ポンプEPの回転速度が動作しきい値未満であっても、車両の各部に油圧を供給することが困難となる。したがって、車両の各部に必要な量の作動油の供給を行うには、機械式ポンプMPの回転速度が、判定しきい値以上であり、又は電動ポンプEPの回転速度が、動作しきい値以上である必要がある。そして、車両の各部、特に変速機構15に油圧が供給されなければ、入力軸15aの回転駆動力を出力軸15bに適切に伝達することができない。よって、伝達不良判定部23は、上記の通り、機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とする制御指令が出されている状態、又は電動ポンプEPの回転速度を所定の動作しきい値以上とする制御指令が出されている状態でのみ、伝達不良の判定を行う。
故障判定部24は、伝達不良判定部23が判定した伝達不良の原因となった故障内容を判定する故障判定手段として機能する。上述のように、故障判定部24は、車両の発進時及び走行状態にある時に、伝達不良判定部23の判定結果に応じて、伝達不良の原因となった故障内容を判定する。伝達不良判定部23は、上記の通り、変速機構15の伝達不良が発生していると判定した場合には、故障判定部24に対して、伝達不良が発生していることを示す伝達不良判定信号を出力する。故障判定部24は、このような伝達不良が発生していることを示す伝達不良判定信号を受けると、以下のように伝達不良の原因の判定を行う。
ここでは、故障判定部24が、伝達不良の発生を示す伝達不良判定信号を受けた場合には、当該伝達不良の原因となった故障内容が、変速機構15の故障であるのか、電動ポンプEPの故障であるのかを判定する。そのために、故障判定部24は、まず、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値未満であるか否かを判定する。上記の通り、判定しきい値は、エンジン11のアイドリング状態における機械式ポンプMPの回転速度に設定され、この判定しきい値未満で電動ポンプEPを動作させる制御指令が出される。よって、機械式ポンプMPの回転速度が所定の判定しきい値未満で伝達不良判定信号を受けた場合には、伝達不良の原因が電動ポンプEPの故障、即ち電動ポンプEPを動作させる制御指令が出されているにも拘らず電動ポンプEPが動作していない状態である可能性がある。そこで、故障判定部24は、機械式ポンプMPの回転のみで油圧の供給が可能なように回転速度を判定しきい値まで上昇させ、電動ポンプEPを停止させる。この機械式ポンプMPの回転速度の上昇は、入力軸15aの回転速度を上昇させることにより実現される。入力軸15aの回転の上昇は、回転電機12及びエンジン11の一方、又は双方の回転速度を上昇させることにより行う。ここで、入力軸15aの回転速度を上昇させた際に、ロックアップクラッチ19が係合状態にあると、入力軸15aの回転速度の上昇が直接的に変速機構15及び出力軸15bに伝達され、車両が乗員の予期しない加速をする可能性がある。そこで、当該ロックアップクラッチ19を解放するように制御部22が制御した後に、機械式ポンプMP(入力軸15a)の回転速度を上昇させる。これにより、エンジン11からの駆動力は、トルクコンバータ14内の作動油を介して、変速機構15に伝達されることとなる。
そして、機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とした状態で、故障判定部24は、伝達不良判定部23に対して、変速機構15が備える回転センサにより取得された入力軸15aの回転速度と出力軸15bの回転速度とを含む回転速度情報に基づいて、変速機構15で伝達不良が発生しているか否かの再判定を行わせる。この再判定結果は、伝達不良判定信号により故障判定部24に伝達される。そして、この時、伝達不良判定部23により、伝達不良と判定されなければ、故障判定部24は、変速機構15は正常に動作しており、再判定前に判定された変速機構15における伝達不良が電動ポンプEPの故障によるものであると判定する。一方、再判定結果が、出力軸15bの回転速度が、入力軸15aの回転速度に対して所定の変速比によって決定される値となっていない、即ち変速機構15により伝達不良が発生していると判定されれば、変速機構15が故障していると判定する。これは以下の理由による。電動ポンプEPが故障している場合には、機械式ポンプMPの回転に応じて供給される作動油に応じた油圧により変速機構15は正常動作するため電動ポンプEPの故障であると判定できる。一方、変速機構15が故障している場合には、機械式ポンプMPの回転に応じて供給される作動油に応じた油圧によっても変速機構15は、正常動作しないため変速機構15の故障であると判定できる。このようにして、故障判定部24は、電動ポンプEPが故障しているか、或いは変速機構15が故障しているかを判定することが可能となる。
上記伝達不良判定部23による再判定は、制御部22が機械式ポンプMPの回転速度を所定回転速度以上とする制御指令を出してから所定時間、例えば1〜2秒経過後に行わせると好適である。このように所定時間経過した後、再判定することにより、機械式ポンプMPの作動により車両用制御装置1の各部に確実に作動油が供給させるためである。これにより、故障判定部24は、確実に故障箇所を特定することが可能となる。
また、本車両用制御装置1は、故障判定部24により故障箇所が判定された結果に基づいて、緊急走行が可能な故障時用制御が行われるように構成されている。故障時用制御は、故障判定部24により、変速機構15の故障であると判定された場合に、制御部22が変速機構15を所定の変速状態に固定するように制御して、車両の走行可能状態を確保する制御である。この場合には、変速機構15を、車両が走行可能なギヤ段、例えば全変速段の中間の3速段に固定する制御を行うと好適である。また、故障判定部24により、電動ポンプEPが故障していると判定された場合には、電動ポンプEPの動作を停止し、機械式ポンプMPから供給される作動油の油圧のみを用いて車両を走行させる。この場合には、ロックアップクラッチ19を係合させないように制御部22は制御し、トルクコンバータ14の滑りを利用して車両の発進を行わせる。このようにして、本車両用制御装置1は、変速機構15、或いは電動ポンプEPのいずれか一方が故障している場合であっても、その故障箇所に応じて、車両を走行可能な状態とすることができる。したがって、乗員は、当該故障箇所を修理するために、車両を移動させたり、サービスセンターに移動させたりすることが可能となる。また、修理時においては、故障箇所が特定されているため故障箇所を見つける手間を省くことができる。或いは、故障箇所を交換する場合には、車両用制御装置1を一式で交換するのではなく、故障箇所のみを交換することができるため、低コストで交換可能となる。なお、電動ポンプEPの故障であると判定された場合には、以降の走行では電動ポンプEPを停止し、機械式ポンプMPのみを用いる制御に切り替えることで通常の走行を行うことが可能となる。したがって、本車両用制御装置1が備えられる車両を電動ポンプEPの修理が完了するまで走行させることが可能となる。
1−5.故障判定方法
次に、本実施形態に係る車両用制御装置1において実行される故障判定処理の手順について説明する。図3は、本実施形態に係る故障判定処理の全体の手順を示すフローチャートである。以下に説明する故障判定処理の手順は、上記の車両用制御装置1の各機能部を構成するハードウェア又はソフトウェア(プログラム)或いはその両方の組み合わせにより実行される。
車両用制御装置1は、まず、機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とする制御指令が出されているか否か、即ち機械式ポンプMPによる作動油の供給量が車両の各部に供給するための必要量以上か否かの判定を行う。この回転速度の検出は、図1において図示しない回転センサにより行われ、当該検出結果は伝達不良判定部23に伝達される。機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とする制御指令が出されている場合には(ステップ#01:Yes)、当該判定しきい値以上とする制御指令が出されてから所定時間、例えば1〜2秒経過しているか否かの判定を行う。当該判定しきい値以上とする制御指令が出されてから所定時間経過していなければ(ステップ”#02:No)、ステップ#01に戻り機械式ポンプMPの回転速度を再度判定する。
ステップ#01において、機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とする制御指令が出されていない場合には(ステップ#01:No)、電動ポンプEPの回転速度を動作しきい値以上とする制御指令が出されているか否か、即ち電動ポンプEPによる作動油の供給量が車両の各部に供給するための必要量以上か否かの判定を行う。この回転速度の検出も、図1において図示しない回転センサにより行われ、当該検出結果は伝達不良判定部23に伝達される。電動ポンプEPの回転速度を動作しきい値以上とする制御指令が出されている場合には(ステップ#03:Yes)、当該動作しきい値以上とする制御指令が出されてから所定時間、例えば1〜2秒経過しているか否かの判定を行う。当該動作しきい値以上とする制御指令が出されてから所定時間経過していなければ(ステップ#04:No)、ステップ#01に戻り機械式ポンプMPの回転速度を再度判定する。また、ステップ#03において、電動ポンプEPの回転速度を動作しきい値以上とする制御指令が出されていない場合にも(ステップ#03:No)、ステップ#01に戻り機械式ポンプMPの回転速度を再度判定する。
ステップ#02において機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上とする制御指令が出されて所定時間経過している場合(ステップ#02:Yes)、或いは、ステップ#04において電動ポンプEPの回転速度を動作しきい値以上となる制御指令が出されている所定時間経過している場合(ステップ#04:Yes)には、機械式ポンプMPの回転、或いは電動ポンプEPの回転に応じて供給される作動油により必要な油圧が確保されていると考えられる。そして、伝達不良判定部23は、この状態で伝達不良の判定を行う(ステップ#05)。この伝達不良の判定は、入力軸15aの回転速度と出力軸15bの回転速度とを含む回転速度情報に基づいて行われる。当該回転速度情報に基づいて、伝達不良が検出されなかった場合には(ステップ#06:No)、伝達不良判定部23が、伝達不良が発生していないことを示す伝達不良発生信号を故障判定部24に対して出力する。したがって、故障判定部24は、変速機構15において伝達不良が発生していないことから、変速機構15及び電動ポンプEPは正常に動作しているため、故障はしていないと判定する(ステップ#15)。そして、処理を終了する。
一方、ステップ#06において、回転速度情報に基づいて、伝達不良判定部23が変速機構15において伝達不良を検出した場合には(ステップ#06:Yes)、伝達不良が発生していることを示す伝達不良発生信号を故障判定部24に伝達する。当該信号を受けて、故障判定部24は、ロックアップクラッチ19が係合しているか否かの判定を行うために、ロックアップクラッチ19が係合しているか否かの判定要求を制御部22に対して行う。そして、制御部22は、当該判定要求に対する応答結果を故障判定部24に対して出力する。ロックアップクラッチ19が係合していれば(ステップ#07:Yes)、故障判定部24は制御部22に対してロックアップクラッチ19の解放を要求し、この要求を受けて、制御部22はロックアップクラッチ19を解放する(ステップ#08)。
ロックアップクラッチ19が解放される(ステップ#08)、或いはステップ#07においてロックアップクラッチ19が係合していなければ(ステップ#07:No)、故障判定部24は伝達不良判定部23に対して、伝達不良の再判定を行うために、再度、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値以上とする制御指令が出されているか否かを判定する。故障判定部24は、当該検出結果を参照し、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値以上とする制御指令が出されていなければ(ステップ#09:No)、制御部22に対して機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上に上昇させるように制御指令を出す。この制御指令を受けた制御部22は、回転電機12及びエンジン11の一方、又は双方回転速度を上げる等の処置を行って、機械式ポンプMPの回転速度を所定回転速度以上に上昇させ(ステップ#10)、ステップ#09から処理を継続する。
一方、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値以上とする制御指令が出されていれば(ステップ#09:Yes)、車両の各部に対して供給される油圧を安定させるために、所定時間、例えば1〜2秒経過するまで処理が保留される(ステップ#11:No)。所定時間経過すると(ステップ#11:Yes)、伝達不良の再判定を行うために伝達不良判定部23に対して、再度、伝達不良の判定を要求する。この要求を受けて、伝達不良判定部23は入力軸15aの回転速度と出力軸15bの回転速度とを含む回転速度情報を取得し、変速機構15において伝達不良が発生しているか否かの判定を行う。伝達不良判定部23が伝達不良を検出すると(ステップ#12:Yes)、伝達不良を検出したことを示す伝達不良判定信号が伝達不良判定部23から故障判定部24に伝達される。故障判定部24は、この信号に基づいて、変速機構15が故障していると判定し(ステップ#13)、処理を終了する。一方、伝達不良判定部23が伝達不良を検出しない場合には(ステップ#12:No)、伝達不良が検出されなかったことを示す伝達不良判定信号が伝達不良判定部23から故障判定部24に伝達される。故障判定部24は、この信号に基づいて、電動ポンプEPが故障していると判定し(ステップ#14)、処理を終了する。このように、機械式ポンプの回転のみにより十分な作動油の供給量を確保して電動ポンプの影響を排除した状態で再判定を行うことにより、本車両用制御装置1は、電動ポンプEPの故障によるものか、或いは変速機構15の故障によるものかを判別することが可能となる。
なお、上記フローは、車両の停車時であっても走行時であっても行われる。したがって、車両が所定の速度で走行している状態にあっては、通常は、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値以上である。そのため、基本的には、ステップ#12において電動ポンプEPの故障を判定することはない、即ち変速機構15が故障しているか否かが判定されることとなる。一方、車両が所定の速度以下、即ち低速度走行している状態、或いは停車中にあっては、通常は、電動ポンプEPにより油圧の供給が行われる。そこで、ステップ#05において伝達不良が確認されれば、ステップ#09及びステップ#10で機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上に上昇させる。これにより、図2のフローチャートに示したように、電動ポンプEPは停止される。これは以下の理由による。電動ポンプEPが故障している場合には、機械式ポンプMPの回転に応じて供給される作動油に応じた油圧により変速機構15は正常動作するため電動ポンプEPの故障であると判定できる。一方、変速機構15が故障している場合には、機械式ポンプMPの回転に応じて供給される作動油に応じた油圧によっても変速機構15は、正常動作しないため変速機構15の故障であると判定できる。したがって、車両の停止状態、或いは低速度での走行状態には、本車両用制御装置1は、変速機構15の故障であるか、或いは電動ポンプEPの故障であるかを的確に判定することが可能となる。
2.その他の実施形態
(1)上記実施形態では、変速機構15は有段変速機構であるとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。変速機構15が無断変速機構であっても、変速機構15の入力側に設けられる入力部材15aの回転速度と出力側に設けられる出力部材15bの回転速度とを含む回転速度情報に基づいて、本発明に係る伝達不良の判定を行うことは、当然に可能である。
(2)上記実施形態では、主ポンプが機械式ポンプMPであり、補助ポンプが電動ポンプEPであるとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。例えば主ポンプ、及び補助ポンプが共に、電動ポンプEPであっても、本発明に係る伝達不良の判定を行うことは、当然に可能である。
(3)上記実施形態では、機械式ポンプMPの回転速度、或いは電動ポンプEPの回転速度が所定回転速度以上となってから、所定時間経過しているか否かの判定において、当該所定時間を1〜2秒として説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。上記1〜2秒は単なる例示であり、機械式ポンプMPの回転速度、及び電動ポンプEPの回転速度が安定した回転速度になった時点で判定可能なように、上記時間を短く設定することも可能であるし、長く設定することも可能である。
(4)上記実施形態では、故障判定部24が伝達不良の再判定を行う際に、電動ポンプEPの停止指示をした後、1〜2秒経過した後行うとして説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。当該1〜2秒は、単なる例示であり、時間を短く設定することも長く設定することも当然に可能である。また、再判定の際、電動ポンプEPの停止指示を省略しても良い。
(5)上記実施形態では、本車両用制御装置1をハイブリッド車両に適用した場合を例として説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。ハイブリッド車両だけでなく、電気自動車(電動車両)やエンジンのみを駆動力とする車にも適用することも当然に可能である。
(6)上記実施形態では、故障判定部24が、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満の状態で伝達不良判定部23により伝達不良と判定された場合に行う再判定において、当該再判定の前提としての機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満の状態であることの判定を、直接的に機械式ポンプMPの回転速度を回転センサで測定した結果に基づいて行う場合を例として説明した。しかしながら、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではない。ここで、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満の状態とは、実質的に電動ポンプEPを動作させる制御指令が出されている状態に相当する。したがって、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満の状態であるか否かを、機械式ポンプMPの回転速度を回転センサで測定した結果に基づいて判定することに替えて、電動ポンプEPを動作させる制御指令が出されているか否かに基づいて判定する構成としても良い。具体的には、図3の故障判定処理の全体の手順を示すフローチャートのステップ#09において、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満の場合(ステップ#09:No)に機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上に上昇させる(ステップ#10)処理に替えて、電動ポンプEPを動作させる制御指令が出されていない場合に、機械式ポンプMPの回転速度が判定しきい値未満の状態と判断して機械式ポンプMPの回転速度を判定しきい値以上に上昇させる(ステップ#10)処理とすることが可能である。
本発明は、例えばハイブリッド車両や電動車両等の各種車両が備える車両用制御装置に好適に利用することが可能である。
本発明の第一の実施形態に係る車両用制御装置の概略構成を示す模式図 本発明の第一の実施形態に係る機械式ポンプ及び電動ポンプの動作制御を示すフローチャート 本発明の第一の実施形態に係る故障判定処理の手順を示すフローチャート
符号の説明
1:車両用制御装置
2:油圧制御装置
11:エンジン
12:回転電機
13:駆動力源
14:トルクコンバータ
14a:ポンプインペラ
14b:タービンランナ
14c:ステータ
15:変速機構
15a:入力軸(入力部材)
15b:出力軸(出力部材)
16:伝達クラッチ
17:ディファレンシャル装置
18:車輪
19:ロックアップクラッチ
20:電動モータ
21:制御ユニット
22:制御部(制御手段)
23:伝達不良判定部(伝達不良制御手段)
24:故障判定部(故障判定手段)
25:油圧制御弁
MP:機械式ポンプ(主ポンプ)
EP:電動ポンプ(補助ポンプ)
PV:第一調整弁
SV:第二調整弁
SLT:リニアソレノイド弁
SLU:リニアソレノイド弁
SLV:リニアソレノイド弁
CV:ロックアップ制御弁

Claims (11)

  1. 主ポンプと、
    前記主ポンプの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態で動作する補助ポンプと、
    前記主ポンプ及び前記補助ポンプの動作制御を行う制御手段と、
    前記主ポンプ及び前記補助ポンプから供給される作動油の油圧を用いて、入力部材の回転速度を変速して出力部材に伝達する変速機構と、
    前記入力部材の回転速度と前記出力部材の回転速度とに基づいて、前記変速機構の伝達不良を判定する伝達不良判定手段と、
    前記主ポンプの回転速度が前記判定しきい値未満の状態で前記伝達不良判定手段により伝達不良と判定された場合に、前記制御手段により前記主ポンプの回転速度を前記判定しきい値以上とした後に、前記伝達不良判定手段に再判定を行わせ、当該再判定の結果に基づいて、前記伝達不良の原因となった故障内容を判定する故障判定手段と、
    を備える車両用制御装置。
  2. 前記故障判定手段は、前記補助ポンプの故障か前記変速機構の故障かを判定する請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 前記故障判定手段は、前記再判定の結果、伝達不良と判定されなかった場合には、前記補助ポンプの故障であると判定する請求項1又は2に記載の車両用制御装置。
  4. 前記故障判定手段は、前記制御手段により前記主ポンプの回転速度を前記判定しきい値以上とする制御指令を出してから所定時間経過後に、前記伝達不良判定手段に再判定を行わせる請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  5. 前記伝達不良判定手段は、前記制御手段により、前記主ポンプの回転速度を前記判定しきい値以上とする制御指令が出されている状態、又は前記補助ポンプの回転速度を所定の動作しきい値以上とする制御指令が出されている状態で、前記伝達不良の判定を行う請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  6. 前記故障判定手段により前記変速機構の故障であると判定された場合に、前記変速機構を所定の変速状態に固定する故障時用制御を実行する請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  7. 前記故障判定手段により前記補助ポンプの故障と判定された場合に、前記補助ポンプの動作を停止し、前記主ポンプから供給される作動油の油圧のみを用いる請求項1から6のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  8. 前記入力部材と前記変速機構との間に設けられ、ロックアップクラッチを備えた流体継手と、前記入力部材に連結された回転電機と、を備え、
    前記主ポンプは前記入力部材の回転駆動力により動作するポンプであり、
    前記補助ポンプから供給される作動油の油圧により前記ロックアップクラッチを係合した状態で、前記回転電機の駆動力により車両を発進させる車両用制御装置であって、
    前記主ポンプの回転速度が所定の判定しきい値未満の状態で前記伝達不良判定手段により伝達不良と判定された場合に、前記ロックアップクラッチを解放した後に前記制御手段により前記主ポンプの回転速度を上昇させる請求項1から7のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  9. 前記入力部材は、伝達クラッチを介してエンジンと選択的に連結される請求項8に記載の車両用制御装置。
  10. 前記変速機構は、複数の変速段を切り替えるための一又は二以上の係合要素を備えた有段変速機構であり、前記主ポンプ及び前記補助ポンプから供給される作動油の油圧により動作する油圧制御装置により、前記係合要素の係合及び解放を行う請求項1から9のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
  11. 前記主ポンプは、前記入力部材に連結された機械式ポンプであり、
    前記補助ポンプは、所定のポンプ駆動用電動機の駆動力により動作する電動ポンプである請求項1から10のいずれか一項に記載の車両用制御装置。
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