JP3577894B2 - 画像形成装置の後処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成された用紙に所定の後処理を施す画像形成装置の後処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置またはそれらの複合機等の画像形成装置には、ユーザからの要求に対応して画像形成済の用紙に所定の後処理を施す後処理装置が標準又はオプションとして用意されている。
例えば、特開平7−157178号公報、特開平6−72064号公報及び特許出願公表平5−505154号公報には、画像形成済の用紙の端部を綴じる端綴じ機構と、画像形成済の用紙の中央部を綴じる中綴じ機構の両方を備えた後処理装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記3つの公報に記載された後処理装置は、いずれも用紙を綴じる綴じ機構、特に中綴じ機構を中心に考えられたもので、それ以外の後処理機構、例えば用紙にファイル用の孔を明けるパンチング機構や、用紙を多種多様に折る折り機構等については全く考慮されていない。したがって、綴じ機構のみを備えた後処理装置を使用しているユーザが、綴じ処理以外の後処理を行う必要が生じた場合は、要求する機能仕様を満足する専用機を別途購入するか、必要な機能を全て備えた後処理装置に買い換えるしかなく、これによって設備導入コストがかさむという問題がある。
【0004】
そこで、全ての後処理機能を最初から組み込むようにしたり、種々の後処理機構を後から組み込めるだけのスペースを予め装置内部に確保するようにすると、後処理装置のコストアップとともに装置サイズの大型化を招いてしまう。特に、上記公報に記載された後処理装置の場合には、端綴じ処理と中綴じ処理の場合で用紙収容位置が異なったり、中綴じ処理と中折り処理の場合で用紙収容位置が異なったりしているため、A3サイズ等の大きな用紙を処理しようとすると、装置サイズが大幅に大型化してしまう。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、装置サイズをむやみに大型化することなく、ユーザ側の要求に柔軟に対応することができる画像形成装置の後処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたもので、画像形成された用紙を搬送する用紙搬送手段を有する後処理装置本体と、その用紙搬送手段によって搬送された用紙を積載して収容する複数のトレイとを備えた画像形成装置の後処理装置において、上述した複数のトレイのうち、少なくともいずれか一つのトレイを後処理装置本体に対して着脱可能とし、かつその着脱可能としたトレイに、用紙の綴じ機構、用紙の折り機構及び用紙のパンチング機構のいずれかの後処理機構を組み込んだ構成を採用している。
【0007】
上記構成からなる後処理装置では、後処理装置本体に対して着脱可能としたトレイに、用紙の綴じ機構、用紙の折り機構及び用紙のパンチング機構のいずれかの後処理機構を組み込むようにしたので、例えばユーザ側から中綴じ機能がほしいという要求があった場合は、中綴じ機構を組み込んだトレイを後処理装置本体に装着するだけで容易に対応できるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の後処理装置の第1実施形態を示す側面概略図である。
図1に示す後処理装置1は、主として、後処理装置本体2と、この後処理装置本体2の側壁部に連結されたエレベータトレイ部3とから構成されている。
後処理装置本体2の内部には、図示せぬ画像形成手段によって画像形成された用紙を搬送する用紙搬送機構4が組み込まれている。この用紙搬送機構4は、二組の搬送ロール対5a,5b及び6a,6bと、一組の排出ロール対7a,7bとを有している。搬送ロール対5a,5b及び6a,6bは、それぞれ圧接状態に保持されている。また、排出ロール対7a,7bのうち、一方の排出ロール7aは揺動アーム8の先端部に取り付けられ、その揺動アーム8の揺動動作に応じて一方の排出ロール7aが他方の排出ロール7bに接離移動する構成となっている。
【0009】
これに加えて、後処理装置本体2の内部には、画像形成済の用紙の端部を綴じるためのステープラ9が組み込まれている。また、排出ロール対7a,7bとステープラ9との間には用紙支持プレート10が配設され、さらに用紙支持プレート10上に近接してパドル部材11が配設されている。
【0010】
これに対してエレベータトレイ部3は、後処理装置本体2の側壁部分に上下動可能に取り付けられたトレイ支持部材12と、このトレイ支持部材12に例えばフック構造やネジ締結等によって着脱可能に取り付けられた3つのトレイ13〜15とから構成されている。
ここで、例えば画像形成装置が、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置といった3つの機能を併せ持つ複合機であるとすると、一番上のトレイ(以下、第1トレイと称す)13は、複写機として作動したときに画像形成済の用紙を収容するトレイ、真ん中のトレイ(以下、第2トレイと称す)14は、プリンタ及びファクシミリ装置として作動したときに画像形成済の用紙を収容するトレイ、一番下のトレイ(以下、第3トレイと称す)15は、後述する後処理の対象となる画像形成済の用紙を積載するトレイとしてそれぞれ使い分けることができる。
【0011】
また、上述した3つのトレイ13〜15のうち、第2,第3トレイ14,15には以下のような後処理機構が組み込まれている。
すなわち、第3トレイ15には、枢軸16を介して支持部材17が揺動可能に取り付けられている。この支持部材17は後述する第3トレイ15の使用時において所定のタイミングで揺動するもので、第1,第2トレイ13,14の使用時においては図示のように支持部材17の上面が第3トレイ15の用紙積載面よりも低位に配置されている。また、支持部材17の自由端側には折りナイフ18が取り付けられている。この折りナイフ18は、支持部材17の上面から出没するように上下動可能に設けられている。
【0012】
一方、第2トレイ14には、二組の折りロール対19a,19b及び20a,20bと、一組の排出ロール対21a,21bと、中綴じ用のステープラ22とが組み込まれている。また、第2トレイ14には、図2に示すように、各々のロール対を回転駆動するためのロール駆動系23が組み込まれている。さらに、第2トレイ14の下部には、排出ロール対21a,21bによる用紙排出位置に対応してサブトレイ14a(図1参照)が設けられている。
【0013】
ロール駆動系23は、共通の駆動源となる駆動モータ24と、この駆動モータ24の駆動力を各々のロール対19a,19b,20a,20b,21a,21bに伝達するための両面タイミングベルト25と、この両面タイミングベルト25を所定の経路に沿って張設するためのアイドル歯車26a〜26cとを有している。また、駆動モータ24の出力軸には駆動歯車27が設けられている。これに対して、折りロール19aと折りロール対20a,20bには、それぞれ従動歯車28,29が同軸状態で設けられ、さらに排出ロール21aにも従動歯車30が同軸状態で設けられている。そして、駆動モータ24の駆動歯車27と上述のアイドル歯車26a〜26c及び従動歯車28〜30とを経由したかたちで両面タイミングベルト25が張設されている。
【0014】
加えて、折りロール19bと折りロール20bにはそれぞれ同軸状態で歯車31,32が設けられている。そして、双方の歯車31,32の間に大小3つの歯車33〜35が配列され、これらの歯車列によって折りロール20bから折りロール19bに駆動力が伝達される構成となっている。
なお、図2においては、駆動モータ24の駆動力によって各々のロールを回転させるための動力伝達機構として、両面タイミングベルト25を利用したベルト伝動機構を採用しているが、これ以外にも、例えば図示せぬチェーンを利用したチェーン伝動機構を採用することも可能である。
【0015】
また、下側の折りロール対19a,19bの支持構造としては、一方の折りロール19aに対して他方の折りロール19bが接離可能に支持されている。これに対して、上側の折りロール対20a,20bの支持構造としては、双方の折りロール20a,20bがコイルバネ36によって互いに圧接状態に支持されている。一方、排出ロール対21a,21bの支持構造としては、一方の排出ロール21aに対して他方の排出ロール21bが接離可能に支持されている。
【0016】
ここで、上述したステープラ22は、第3トレイ15に積載された用紙の中央部に例えば所定の間隔をおいて二つのステープル針を打ち込むことで中綴じを行うものである。そのため、ステープル動作の際には、ステープラ22の駆動によって用紙の綴じ位置(ステープル針の打ち込み位置)を下方に押し付けようとする力が加わる。そこで、ステープル動作時に用紙の綴じ位置を下側から支持するために、第3トレイ15には図2及び図3(a)に示すような一対のクリンチ板37が設けられている。
【0017】
また、折りロール対19a,19bは、図3(b)にも示すように、ステープラ22との位置的な干渉を避けるために複数個(図例では6個)に分割したかたちで設けられ、それらのロール間にステープラ22が配置されている。さらに、一方の折りロール19aは共通の支軸38に取り付けられ、他方の折りロール19bはステープラ22の位置で分割された支軸39に取り付けられている。また折りナイフ18の上端縁の形状についても、支軸38,39の軸方向において各々の折りロール19a,19bの位置とクリンチ板37の位置に対応した部分がそれぞれ凹状に凹んだ状態で形成されている。一方、上側の折りロール対20a,20bは、図3(c)に示すように、これらを支持する支軸40,41の一端から他端にわたって一様な太さの細長い円柱状に形成されている。
【0018】
続いて、上記構成からなる後処理装置1の動作について説明する。
先ず、画像形成された用紙を第1トレイ13に収容(スタック)する場合は、図4(a)に示すように、トレイ支持部材12の昇降動作により、後処理装置本体2側の排出ロール対7a,7bによる用紙排出口に第1トレイ13を配置する。
これにより、画像形成された用紙Pは図中矢印で示すように2組の搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの回転駆動によって搬送され、さらに排出ロール対7a,7bの回転駆動によって第1トレイ13へと排出される。
【0019】
一方、画像形成された用紙を第2トレイ14又は第3トレイ15に収容する場合は、図4(b),(c)に示すように、トレイ支持部材12の昇降動作により、後処理装置本体2側の排出ロール対7a,7bによる用紙排出口に第2トレイ14又は第3トレイ15を配置する。
これにより、画像形成された用紙Pは上記同様に2組の搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの回転駆動によって搬送され、さらに排出ロール対7a,7bの回転駆動によって第2トレイ14又は第3トレイ15へと排出される。
【0020】
ここで、各々のトレイ13〜15の使用時において端綴じを行う場合は、揺動アーム8の揺動動作によって一方の排出ロール7aを上方に退避させた状態で、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの回転駆動により、画像形成済の用紙Pを所定のトレイ、例えば第1トレイ13に一枚ずつ積載する。このとき、バドル部材11と図示せぬタンパ機構により用紙Pの位置を揃え、規定枚数の用紙Pを積載した段階でステープラ9の駆動により用紙Pの端部にステープル針を打ち込むことで端綴じを行う。その後、揺動アーム8の揺動動作によって一方の排出ロール7aを用紙Pの最上面に圧接させ、この状態で排出ロール対7a,7bの回転駆動により用紙Pを第1トレイ13へと排出する。
【0021】
次に、画像形成された用紙を第3トレイ15に積載する際に行われる他の後処理動作について説明する。
先ず、第3トレイ15の使用時においては、図5(a)に示すように、上述の端綴じ動作と同様に一方の排出ロール7aを上方に退避させた状態で、第3トレイ15に用紙Pを一枚ずつ揃えて積載する。
次に、図5(b)に示すように、揺動アーム8の揺動動作によって排出ロール7aを降下させ、これによって排出ロール7a,7bにより第3トレイ15上の用紙Pをクランプする。
次いで、トレイ支持部材12(図1参照)を所定量だけ下降させることにより、図5(c)に示すように、第3トレイ15上の用紙Pの最上面を折りロール対19a,19bの下側周面に近接させる。
【0022】
続いて、図6(a)に示すように、第3トレイ15側において枢軸16を中心に支持部材17を揺動させ、これによって用紙Pの中央部を折りロール対19a,19bと支持部材17とで挟持する。この状態では、図6(b)に示すように、排出ロール対7a,7bと折りロール対19a,19b及び支持部材17とによって用紙Pの動きが阻止されるため、この状態でステープラ22を駆動して用紙Pの中央部にステープル針を打ち込んで中綴じを行う。
その後、ステープラ22は図6(c)に示すように用紙Pの進入にそなえて図中矢印方向に退避する。
【0023】
次いで、図7(a)に示すように、揺動アーム8の揺動動作によって一方の排出ロール7aが上方に退避する。これにより、排出ロール対7a,7bによる用紙Pのクランプ状態が解除される。
続いて、図7(b)に示すように、支持部材17の先端部において折りナイフ18が突出し、この折りナイフ18の突出動作によって用紙Pの中央部(綴じ位置)が折りロール対19a,19bの間に押し込まれる。このとき、先の図2に示すロール駆動系23では、駆動モータ24の駆動により両面タイミングベルト25が周回移動し、このベルト周回移動に伴う駆動力伝達によって各々のロール19a,19b,20a,20b,21a,21bが回転駆動している。そのため、折りロール対19a,19bの間に押し込まれた用紙Pは、そのロール回転駆動とともに図2中の矢印方向に送られる。
【0024】
その際、用紙Pの幅方向(図中奥行き方向)においては折りロール対19a,19bが先の図4(b)に示すように複数個に分割されていることから、それらのロール間を通過することで用紙Pには不連続な折り目が入り、その折り目部分が上側の折りロール対20a,20bの間を通過した段階では用紙Pに連続した折り目が入る。
その後、こうして二つ折りされた用紙Pは排出ロール対21a,21bの間に導かれ、その排出ロール対21a,21bの回転駆動によって図7(c)に示すように第2トレイ14のサブトレイ14aに排出される。
【0025】
ここで、ユーザ側からの要求として、例えばステープラ9による端綴じ機能のみを必要とする場合、装置製造メーカ側ではエレベータトレイ部3において第2,第3トレイ13,15をトレイ支持部材12から取り外し、その代わりに第1トレイ13と同じ通常(デフォルト)のトレイを装着することでユーザ側の要求に対応することができる。
【0026】
一方、ユーザ側からの要求として、例えばステープラ9による端綴じ機能とスレープラ22による中綴じ機能の両方を必要とする場合、装置製造メーカ側では先の図1に示すようにトレイ支持部材12に第1〜第3トレイ13〜15を取り付けることでユーザ側の要求に対応することができる。
さらに、ユーザ側からの当初の要求が端綴じ機能のみを必要とし、その後の使用状況等の変更によって端綴じ機能を追加したいとなった場合でも、上述のようなトレイの付け替えによってユーザ側の要求に柔軟に対応することができる。
【0027】
このように本第1実施形態の後処理装置においては、エレベータトレイ部3のトレイ支持部材12に3つのトレイ13〜15を着脱可能に装着するとともに、それら3つのトレイ13〜15のうち、第2トレイ14と第3トレイ15に対して、ステープラ22による用紙の中綴じ機構と、折りナイフ18及び二組の折りロール対19a,19b,20a,20bによる用紙の折り機構とを組み込むようにしたので、後処理装置本体2の内部に最初から中綴じ機構や折り機構を組み込んでおかなくても、またそれらの組み込みスペースを予め確保しておかなくても、トレイの組み替えだけでユーザ側の種々の要求に柔軟に対応することが可能となる。
【0028】
また、後処理装置本体2の内部には予め想定される必要最小限の後処理機能のみ、例えば図例のように端綴じ用のステープラ9のみを組み込むだけで済むようになるため、後処理装置本体2の部品取付スペースを少しも増やすことなく、後処理装置の多機能化を実現することができる。
【0029】
さらに、第3トレイ15上に規定枚数の用紙Pを積載した状態で、後処理装置本体2内のステープラ9による端綴じ処理と、第2トレイ14内のステープラ22による中綴じ処理の両方を行い得るようにしたので、従来のように端綴じ機構と中綴じ機能の両方を後処理装置本体内に組み込んだものと比較して、装置サイズの小型化を図ることができる。
【0030】
ところで、第2トレイ14に設けられたステープラ22によって各種サイズの用紙を中綴じ処理する場合、先の図5(a)に示すように一方の排出ロール7aを上方に退避させた状態で、第3トレイ15の上に用紙Pを一枚ずつ揃えて積載するようにすると、例えば用紙PがA3サイズの場合には、その用紙中央部がステープラ22による綴じ位置に一致するとしても、それよりも小さいA4サイズの用紙になると、その用紙中央部がステープラ22による綴じ位置から大きくずれてしまうことになる。
【0031】
そこで本第1実施形態においては、図8(a)に示すように、第3トレイ15の上に先程よりも小サイズの用紙Pを一枚ずつ揃えて積載したのち、揺動アーム8の揺動動作によって一方の排出ロール7aを降下させて、排出ロール対7a,7bにより用紙Pをクランプし、この状態から排出ロール対7a,7bの回転駆動により、図8(b)に示すように用紙Pをそのサイズに対応した所定量だけ送り出すこととした。また、排出ロール対7a,7bによる用紙Pの送り出しに際して、排出ロール対7a,7bを図中奥行き方向にスライドさせ、これによって用紙Pの位置をその用紙送り方向と直交する方向に所定量だけシフトさせるようにした。
【0032】
これにより、例えばA3サイズの用紙を標準(基準)にステープラ22の位置が設定されている場合、その標準サイズよりも小さいA4サイズの用紙Pをステープラ22で綴じる際には、上述した排出ロール対7a,7bによる用紙送り動作によってA4サイズの用紙を図8(c)中の実線位置から二点鎖線位置へと移動させることができる。その結果、用紙サイズがA3、A4のいずれであっても、それぞれのサイズの用紙中央部をステープラ22の綴じ位置に一致させることが可能となる。
このことから、標準サイズ以外の用紙を取り扱う場合には、実際に取り扱う用紙のサイズに対応したかたちで、排出ロール対7a,7bによる用紙の送り量とシフト量とを適宜設定することにより、各種サイズの用紙に対してステープラ22による綴じ位置を適正に調整することが可能となる。
【0033】
なお、上記第1実施形態においては、エレベータトレイ部3の構成として、トレイ支持部材12に3つのトレイ13〜15を着脱可能に取り付け、ユーザの要求に対してはトレイの組み替えによって対応できるようにしたが、これ以外にも、例えば後処理装置本体2に対してトレイ支持部材12を着脱可能とし、このトレイ支持部材12ごとトレイ全体を交換するようにしてもかまわない。
また、トレイの取付順序や組み合わせ、さらには取付数量についても、ユーザ側での使用状況に応じて任意に変更することが可能である。
【0034】
図9は本発明に係る画像形成装置の後処理装置の第2実施形態を示す側面概略図である。
本第2実施形態の後処理装置1においては、特に上記第1実施形態と異なる点として、二組の折りロール対19a,19b及び20a,20bと、一組の排出ロール対21a,21bと、中綴じ用のステープラ22とを含むモジュール部品がモジュール筐体42に組み込まれ、このモジュール筐体42が、第3トレイ15上に設けられた枢軸43によって揺動可能に支持された構成となっている。
また、第3トレイ15の内部には、上記第1実施形態のように支持部材17を設けることなく、折りナイフ18が折りロール対19a,19bとの対向位置で上下動可能に設けられている。
【0035】
上記構成からなる第2実施形態の後処理装置1において用紙の中綴じ処理と折り処理を行う場合は、先ず、図10(a)に示すように、一方の排出ロール7aを上方に退避させた状態で、バドル部材11(図9参照)と図示せぬタンパー機構により第3トレイ15の上に用紙Pを一枚ずつ揃えて積載する。
次に、図10(b)に示すように、揺動アーム8の揺動動作によって排出ロール7aを降下させ、これによって排出ロール7a,7bにより第3トレイ15上の用紙Pをクランプする。
次いで、図10(c)に示すように、枢軸43を中心にモジュール筐体42を図中矢印方向に揺動(下降)させ、これによって用紙Pをモジュール筐体42と第3トレイ15の間で挟持する。
【0036】
この状態では、図11(a)に示すように、排出ロール対7a,7bとモジュール筐体42及び第3トレイ15とによって用紙Pの動きが阻止されるため、この状態でステープラ22を駆動して用紙Pの中央部にステープル針を打ち込んで中綴じを行う。
その後、ステープラ22は図11(b)に示すように用紙Pの進入にそなえて図中矢印方向に退避する。
次いで、図11(c)に示すように、揺動アーム8の揺動動作によって一方の排出ロール7aが上方に退避し、これによって排出ロール対7a,7bによる用紙Pのクランプ状態が解除される。
【0037】
続いて、図12(a)に示すように、第3トレイ15上に折りナイフ18が突出し、この折りナイフ18の突出動作によって用紙Pの中央部(綴じ位置)が折りロール対19a,19bの間に押し込まれる。
以降は、上記第1実施形態の場合と同様に用紙Pが上側の折りロール対20a,20bの間を通って排出ロール対21a,21bに到達し、この排出ロール対21a,21bによってモジュール筐体42のトレイ部42aに排出される。
【0038】
また、標準サイズよりも小さいサイズの用紙を取り扱う場合は、上記第1実施形態と同様に第3トレイ15の上に用紙Pを一枚ずつ揃えて積載した時点で、図12(b)に示すように揺動アーム8の揺動動作によって用紙Pを排出ロール対7a,7bによりクランプし、この状態から排出ロール対7a,7bの回転駆動により用紙Pをそのサイズに対応した所定量だけ送り出すとともに、排出ロール対7a,7bを図中奥行き方向にスライドさせて用紙Pの位置をその用紙送り方向と直交する方向に所定量だけシフトさせる。
これにより、例えばA3サイズを標準サイズとし、それよりも小さいA4サイズの用紙Pを取り扱う場合でも、上述した排出ロール対7a,7bによる用紙送り動作によってA4サイズの用紙を図12(c)中の実線位置から二点鎖線位置へと移動させることができるため、各種サイズの用紙の中央部をステープラ22の綴じ位置に一致させることが可能となる。
【0039】
このように本第2実施形態においても、エレベータトレイ部3のトレイ部分(モジュール筐体42)に用紙の中綴じ機構と用紙の折り機構とを組み込むようにしたので、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図13に示すように、第2トレイ14とモジュール筐体42との間に適度な隙間を確保し、その隙間部分を用紙収容空間としたトレイ部42bをモジュール筐体42に一体的に形成するようにすれば、そのトレイ部42bをキャッチトレイとして利用することができ、ユーザ側での使い勝手が非常に良好なものとなる。
【0040】
なお、上記第1,第2実施形態においては、いずれも折りナイフ18を利用した用紙の折り機構を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば図14に示すように、折りナイフ18に代えて第3トレイ15の内部にクランプロール対44a,44bとストッパー45とを設けたものであってもよい。
【0041】
この図14に示す折り機構では、第3トレイ15の上に規定枚数の用紙Pを積載した状態で、例えば支持部材17の揺動動作により、第2トレイ14側の折りロール対19a,19bと第3トレイ15側のクランプロール対44a,44bとの間で用紙Pを挟持する。この状態で図15(a)に示すように折りロール対19a,19bとクランプロール対44a,44bとを図中矢印方向に回転駆動することで、用紙Pの両端部が図中矢印方向に引き込まれ、これによって用紙Pの中央部が凸状に曲げられる。このとき、クランプロール対44a,44bの間にストッパー45が存在することから、このストッパー45との当接によって用紙Pの中央部は必然的に折りロール対19a,19b側に凸となるように曲げられ、そのまま図15(b)に示すように折りロール対19a,19bの間に取り込まれて上記同様に折られる。
【0042】
図16は本発明に係る後処理装置の第3実施形態を示す側面概略図である。
この第3実施形態においては、後処理装置本体2の構成は先述の第1,第2実施形態と同様で、エレベータトレイ部3の構成が異なったものとなっている。
すなわちエレベータトレイ部3においては、トレイ支持部材12に対してトレイモジュール46が着脱可能に装着され、このトレイモジュール46の内部に4個の折りロール47a〜47dが設けられている。また、トレイモジュール46の内部には第1の用紙シュート部48と第2の用紙シュート部49とが形成され、これらの用紙シュート部48,49にそれぞれ突き当て片50,51が移動可能に挿入配置されている。さらに、折りロール47b,47cの下には、図17に示すように、用紙の送り方向を変換するための方向変換板52が配設されている。
【0043】
上記構成からなる後処理装置においては、取り扱う用紙の長さ“L”に応じてそれぞれの突き当て片50,51の位置を適宜設定することにより、4種類の折り動作を実行することができる。
先ず、図18(a)に示すように、第1の用紙シュート部48への用紙の進出長さが1/2Lとなるように突き当て片50を配置するとともに、第2の用紙シュート部49への用紙の進出長さが1/4Lとなるように突き当て片51を配置し、かつ折りロール47b,47cによって送られる用紙を第2の用紙シュート部49に導くように方向変換板52の向きを設定すると、用紙は以下のような手順で折られる。
【0044】
すなわち、折りロール47a,47bによって送られた用紙の先端が第1の用紙シュート部48に進出して突き当て片50に突き当たると、その用紙先端から1/2Lの箇所で用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47b,47cの間に取り込まれて折られる。次に、折りロール47b,47cによって送られる用紙は方向変換板52によって第2の用紙シュート部49へと導かれ、そこで先程の用紙の折り位置が突き当て片51に突き当たると、その折り位置から1/4Lの箇所で再び用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47c,47dの間に取り込まれて折られる。
これにより、用紙は1/4Lの大きさに折られて排出される。
【0045】
一方、図18(b)に示すように、第1の用紙シュート部48への用紙の進出長さが1/3Lとなるように突き当て片50を配置するとともに、第2の用紙シュート部49への用紙の進出長さが1/3Lとなるように突き当て片51を配置し、かつ折りロール47b,47cによって送られる用紙を第2の用紙シュート部49に導くように方向変換板52の向きを設定すると、用紙は以下のようにして折られる。
【0046】
すなわち、折りロール47a,47bによって送られた用紙の先端が第1の用紙シュート部48に進出して突き当て片50に突き当たると、その用紙先端から1/3Lの箇所で用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47b,47cの間に取り込まれて折られる。次に、折りロール47b,47cによって送られる用紙は方向変換板52によって第2の用紙シュート部49へと導かれ、そこで先程の用紙の折り位置が突き当て片51に突き当たると、その折り位置から1/3Lの箇所で再び用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47c,47dの間の取り込まれて折られる。
これにより、用紙は1/3Lの大きさに折られて排出される。
【0047】
これに対して、図18(c)に示すように、第1の用紙シュート部48への用紙の進出長さが2/3Lとなるように突き当て片50を配置するとともに、第2の用紙シュート部49への用紙の進出長さが1/3Lとなるように突き当て片51を配置し、かつ折りロール47b,47cによって送られる用紙を第2の用紙シュート部49に導くように方向変換板52の向きを設定すると、用紙は以下のような手順で折られる。
【0048】
すなわち、折りロール47a,47bによって送られた用紙の先端が第1の用紙シュート部48に進出して突き当て片50に突き当たると、その用紙先端から2/3Lの箇所で用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47b,47cの間に取り込まれて折られる。次に、折りロール47b,47cによって送られる用紙は方向変換板52によって第2の用紙シュート部49へと導かれ、そこで先程の用紙の折り位置が突き当て片51に突き当たると、その折り位置から1/3Lの箇所で再び用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47c,47dの間の取り込まれて折られる。
これにより、用紙は1/3Lの大きさに折られて排出される。但し、先程の図18(b)の場合は用紙が略Z字状に三つ折りされるのに対し、図18(c)の場合は用紙が袋状に三つ折りされる。
【0049】
また、図18(d)に示すように、第1の用紙シュート部48への用紙の進出長さが1/2Lとなるように突き当て片50を配置するとともに、折りロール47b,47cによって送られる用紙を折りロール47c,47dの間に導くように方向変換板52の向きを設定すると、用紙は以下のような手順で折られる。
【0050】
すなわち、折りロール47a,47bによって送られた用紙の先端が第1の用紙シュート部48に進出して突き当て片50に突き当たると、その用紙先端から1/2Lの箇所で用紙が屈曲し、その屈曲部分が折りロール47b,47cの間に取り込まれて折られる。次に、折りロール47b,47cによって送られる用紙は方向変換板52によって折りロール47c,47dの間に導かれ、そのままの状態で排出される。
これにより、用紙は1/2Lの大きさに折られて排出される。
【0051】
このように本第3実施形態の後処理装置によれば、後処理装置本体2の内部に予め折り機構を組み込まなくても、トレイモジュール46に組み込んだ折り機構によって多種多様に用紙を折ることができる。これにより、多種多様な折り機能を必要とするユーザに対してはエレベータトレイ部3に上述のトレイモジュール46を装着するようにし、こうした折り機能が不要なユーザに対してはトレイモジュール46の代わりに通常(デフォルト)のトレイを装着することで、それぞれのユーザ要求に柔軟に対応することができる。
【0052】
なお、上記第1〜第3実施形態においては、後処理装置本体1に対して着脱可能としたトレイ部分に中綴じ機構や折り機構を組み込んだ構成を例に挙げて説明したが、それ以外の後処理機構として、例えばファイル用のパンチング機構をトレイ部分に組み込むことも可能である。
【0053】
ところで、上記第1〜第3実施形態においては、いずれも後処理装置本体2を固定とし、この後処理装置本体2に対してトレイ支持部材12を上下動させることで、用紙排出先のトレイを切り替える構成を採用しているが、これ以外にも、例えば図19に示すように、3つのトレイ13〜15を多段に装着してなるトレイ支持部材12を固定とし、このトレイ支持部材12に対して後処理装置本体2を上下動させる構成を採用してもよい。
【0054】
この図19に示す構成例では、図示せぬ画像形成手段によって画像形成された用紙を送り出す送出ロール対53a,53bと対向する側の後処理装置本体2の側壁部分に、その画像形成済の用紙を取り込むための用紙取込部G1,G2,G3が上下3か所にわたって設けられている。このうち、最上位置の用紙取込部G1からは適宜数のロール対によって第1の搬送ルートR1が形成され、真ん中の用紙取込部G2からは先述の搬送ロール対5a,5b及びa,6bによって第2の搬送ルートR2が形成され、最下位置の用紙取込部G2からは同じく適宜数のロール対によって第3の搬送ルートR3が形成されている。そして、搬送ロール対5a,5bの手前で第1,第3の搬送ルートR1,R3が第2の搬送ルートR2に合流し、これによっていずれの用紙取込部G1〜G3から取り込まれた用紙であっても、最終的には第2の搬送ルートR2を共通のルートとして搬送されるようになっている。
【0055】
また、最上位置の用紙取込部G1と真ん中の用紙取込部G2との間のピッチを“A”とし、真ん中の用紙取込部G2と最下位置の用紙取込部G3との間のピッチを“B”とした場合、これらのピッチに対応したかたちで第1トレイ13と第2トレイ14との間のピッチが“A”に設定され、第2トレイ14と第3トレイ15との間のピッチが“B”に設定されている。
【0056】
上記構成からなる後処理装置において、先ず図19に示すように、送出ロール対53a,53bに最下位置の用紙取込部G3が対向する状態で後処理装置本体2を配置した場合は、送出ロール対53a,53bによって送り出された用紙Pが、用紙取込部G3から第3の搬送ルートR3を通って第2の搬送ルートR2に達し、その後、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの間を通過して第1トレイ13へと排出される。
【0057】
この図19に示す状態から、用紙排出先のトレイを第1トレイ13から第2トレイ14に切り替える場合は、後処理装置本体2を上記B寸法分だけ下降させる。
これにより、図20(a)に示すように、送出ロール対53a,53bに真ん中の用紙取込部G2が対向した状態となるため、送出ロール対53a,53bによって送り出された用紙Pはそのまま用紙取込部G2から第2の搬送ルートR2に進出し、その後、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの間を通過して第2トレイ14へと排出される。
【0058】
さらに、図20(a)に示す状態から、用紙排出先のトレイを第2トレイ14から第3トレイ15に切り替える場合は、後処理装置本体2を上記A寸法分だけ下降させる。
これにより、図20(b)に示すように、送出ロール対53a,53bに真ん中の用紙取込部G1が対向した状態となるため、送出ロール対53a,53bによって送り出された用紙Pは、用紙取込部G1から第1の搬送ルートR1を通って第2の搬送ルートR2に達し、その後、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの間を通過して第3トレイ15へと排出される。
【0059】
ちなみに、用紙排出先のトレイを第2トレイ14から第1トレイ13に切り替える場合は、後処理装置本体2を上記B寸法分だけ上昇させることで実現され、用紙排出先のトレイを第3トレイ15から第2トレイ14に切り替える場合は、後処理装置本体2を上記A寸法分だけ上昇させることで実現される。さらに、用紙排出先のトレイを第1トレイ13から第3トレイ15、又は第3トレイ15から第1トレイ13に切り替える場合は、後処理装置本体2を上記A+B寸法分だけ下降又は上昇させることで実現される。
【0060】
一方、図21に示す構成例では、3つのトレイ13〜15を多段に装着してなるトレイ支持部材12を固定とするとともに、後処理装置本体2を固定部2aと可動部2bとに分割し、トレイ支持部材12と固定部2aとの間で可動部2bを上下動させる構成を採用している。
【0061】
この図21に示す構成例では、後処理装置本体2の固定部2aに適宜数のロール対が配設され、これらの搬送ロール対によって共通の用紙取込口Gを有する第1〜第3の搬送ルートR1〜R3が形成されている。これに対して、可動部2bの内部には先述の搬送ロール対5a,5b及び6a,6bによって共通の搬送ルートRが形成されている。また、第1の搬送ルートR1の出口部分と第2の搬送ロートR2の出口部分とのピッチを“A”とし、第2の搬送ルートR2の出口部分と第3の搬送ルートR3の出口部分とのピッチを“B”とした場合、これらのピッチに対応したかたちで第1トレイ13と第2トレイ14との間のピッチが“A”に設定され、第2トレイ14と第3トレイ15との間のピッチが“B”に設定されている。
【0062】
上記構成からなる後処理装置において、先ず図21に示すように、第1の搬送ルートR1の出口部分に共通の搬送ルートRの入口部分が対向する状態で後処理装置本体2の可動部2bを配置した場合は、用紙取込口Gから取り込まれた画像形成済の用紙Pが第1の搬送ルートR1を通して共通の搬送ルートRへと導かれ、その後、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの間を通過して第1トレイ13へと排出される。
【0063】
この図21に示す状態から、用紙排出先のトレイを第1トレイ13から第2トレイ14に切り替える場合は、後処理装置本体2の可動部2bを上記B寸法分だけ下降させる。
これにより、図22(a)に示すように、第2の搬送ルートR2の出口部分に共通の搬送ルートRの入口部分が対向した状態となるため、用紙取込口Gから取り込まれた画像形成済の用紙Pは、第2の搬送ルートR2を通して共通の搬送ルートRへと導かれ、その後、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの間を通過して第2トレイ14へと排出される。
【0064】
さらに、図22(a)に示す状態から、用紙排出先のトレイを第2トレイ14から第3トレイ15に切り替える場合は、後処理装置本体2の可動部2bを上記A寸法分だけ下降させる。
これにより、図22(b)に示すように、第3の搬送ルートR3の出口部分に共通の搬送ルートRの入口部分が対向した状態となるため、用紙取込口Gから取り込まれた画像形成済の用紙Pは、第3の搬送ルートR3を通して共通の搬送ルートRへと導かれ、その後、搬送ロール対5a,5b及び6a,6bの間を通過して第3トレイ15へと排出される。
【0065】
ちなみに、この構成例においても、用紙排出先のトレイを第2トレイ14から第1トレイ13に切り替える場合は、後処理装置本体2の可動部2bを上記B寸法分だけ上昇させることで実現され、用紙排出先のトレイを第3トレイ15から第2トレイ14に切り替える場合は、後処理装置本体2の可動部2bを上記A寸法分だけ上昇させることで実現される。さらに、用紙排出先のトレイを第1トレイ13から第3トレイ15、又は第3トレイ15から第1トレイ13に切り替える場合は、後処理装置本体2の可動部2bを上記A+B寸法分だけ下降又は上昇させることで実現される。
【0066】
このようにトレイ支持部材12を固定とし、後処理装置本体2側を上下動させることで用紙排出先のトレイを切り替える機構を採用することにより、後処理装置の稼働中においては、トレイ支持部材12に装着された3つのトレイ13〜15が常に不動の状態に保持されるようになる。これにより、トレイから用紙を取り除こうとしてユーザが手を伸ばした際に、不意にトレイが動いたり、その動いたトレイにユーザがぶつかったりする事態を未然に回避することができるため、用紙取り出し時の操作性並びに安全性に優れたものとなる。
【0067】
また、図21に示す構成例において、例えば後処理装置本体2の固定部2aに形成された3つの搬送ルートR1〜R3のうち、第1の搬送ルートR1の途中にファイル用のパンチング機構(不図示)を組み込むようにすれば、第1トレイ13をパンチ処理用の排出トレイとして使用することができる。
【0068】
なお、後処理装置本体2側を上下動させることでトレイを切り替える機構としては、上述した二つの構成例の他にも、例えば図23(a)に示すように、後処理装置本体2の固定部2a側に形成した搬送ルートRを上向き、横向き、下向きといった3つの向きに切り替え可能とし、この搬送ルートRの切り替え動作に応じて可動部2bを上下動させる方式や、図23(b)に示すように、後処理装置本体2の固定部2a側に垂直に搬送ルートRを形成する一方、可動部2b側には搬送ルートR側に突出するようにシュートガイドSを設け、用紙排出先のトレイを切り替えるべく可動部2bを上下動させた際に、搬送ルートRに沿って送られてくる用紙を任意の位置でシュートガイドSにより可動部2b側に取り込む方式など、種々の態様を採用することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、後処理装置本体に対して少なくともいずれか一つのトレイを着脱可能とし、そのトレイに、用紙の綴じ機構、用紙の折り機構及び用紙のパンチング機構のいずれかの後処理機構を組み込むようにしたので、従来のように全ての後処理機構を最初から組み込んでおかなくても、またそれらの組み込みスペースを予め確保しておかなくても、必要な後処理機構をトレイに組み込むだけで、ユーザ側からの種々の要求に柔軟に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の後処理装置の第1実施形態を示す側面概略図である。
【図2】トレイ内部のロール駆動系の構成を示す図である。
【図3】図1の部分的な構造説明図である。
【図4】第1実施形態におけるトレイ切り替え動作の説明図である。
【図5】第1実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その1)である。
【図6】第1実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その2)である。
【図7】第1実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その3)である。
【図8】第1実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その4)である。
【図9】本発明に係る画像形成装置の後処理装置の第2実施形態を示す側面概略図である。
【図10】第2実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その1)である。
【図11】第2実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その2)である。
【図12】第2実施形態におけるトレイ内部での後処理動作の説明図(その3)である。
【図13】第2実施形態の応用例を説明する図である。
【図14】他の折り機構の構成を示す側面概略図である。
【図15】他の折り機構の動作を説明する要部拡大図である。
【図16】本発明に係る画像形成装置の後処理装置の第3実施形態を示す側面概略図である。
【図17】図16の要部拡大図である。
【図18】第3実施形態における折り機構の動作説明図である。
【図19】トレイ切り替え機構の構成例を示す側面概略図である。
【図20】トレイ切り替え機構の動作説明図である。
【図21】他のトレイ切り替え機構の構成例を示す側面概略図である。
【図22】他のトレイ切り替え機構の動作説明図である。
【図23】トレイ切り替え機構の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…後処理装置、2…後処理装置本体、3…エレベータトレイ部、4…用紙搬送機構、12…トレイ支持部材、13〜15…トレイ、18…折りナイフ、19a,19b、20a,20b…折りロール対、22…ステープラ(中綴じ用)、P…用紙
Claims (3)
- 画像形成された用紙を搬送する用紙搬送手段を有する後処理装置本体と、前記用紙搬送手段によって搬送された用紙を積載して収容する複数のトレイとを備えた画像形成装置の後処理装置において、
前記複数のトレイのうち、少なくともいずれか一つのトレイを前記後処理装置本体に対して着脱可能とし、かつその着脱可能としたトレイに、用紙の綴じ機構、用紙の折り機構及び用紙のパンチング機構のいずれかの後処理機構を組み込んでなる
ことを特徴とする画像形成装置の後処理装置。 - 前記後処理装置本体に、前記画像形成済の用紙の端部を綴じる端綴じ機構を組み込み、
前記後処理装置本体に対して着脱可能としたトレイに、前記画像形成済の用紙の中央部を綴じる中綴じ機構を組み込んでなる
ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置の後処理装置。 - 前記後処理装置本体に対して着脱可能としたトレイに、前記画像形成済の用紙を少なくとも2つに折る折り機構を組み込んでなる
ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置の後処理装置。
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