JP3577173B2 - ディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置に関し、更に詳細には磁気記録媒体の製造工程におけるディスク基板の洗浄で使用する洗浄ユニット及び連続洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ハードディスク装置等に使用される磁気記録媒体即ち磁気ディスク等を製造する過程においては、金属製のディスク基板表面に機械的に条痕を付けるテキスチャリング工程を経てディスク基板表面を研摩した後にこのディスク基板を洗浄する工程がある。
【0003】
従来、この洗浄工程は、以下に説明するような装置で行われていた。すなわち、従来のこの種の洗浄装置では、図6に示されるように表面研摩後のディスク基板の中心開口に相対的に挿入されてこれを支持するスピンドル(図示せず)を備え、このスピンドルで支持されたディスク基板1の両表面側には片持ち支持されたスクラブロール2が配置されて構成されていた。
【0004】
このような従来の洗浄装置によると、スピンドルの回転によりディスク基板1を回転させ、同時に2つのスクラブロール2がそれぞれ矢印3で示されるように相反する方向に回転しながらディスク基板1の表面に摺接する。そして、その間、図示しない洗浄液噴射ノズルから所定の洗浄液がディスク基板1の表面に吹き付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のディスク基板洗浄装置では、ディスク基板がその中心開口に入れられたスピンドルで支持されていることから、スピンドルの先端が邪魔してスクラブロール2がディスク基板の径方向内方側(中心開口の周囲に沿った部分)にうまく摺接できず、そのため洗浄にむらが出ると言う心配があった。
【0006】
また、従来のディスク基板洗浄装置では、ディスク基板がその中心開口に入れられたスピンドルで支持されていると言う理由で、スクラブロールを図6に示されるように片持ちで支持するように構成されていた。スクラブロールが片持ちで支持されている場合、スクラブロールをディスク基板に押し付けようとすると、その押し付け圧力が長さ方向全体に均一に加わり難く、またこれを高速で回転させようとすると振れが発生しやすいという問題がある。
【0007】
このように、ディスク基板に対してスクラブロールをその長さ方向において均一な押圧力で押し付けることができず、或いはスクラブロールを回転させた時に振れが起こるような場合にも、ディスク基板の表面に対するスクラブロールの均一な圧力での押圧を図ることができなくなる。
【0008】
その結果、ディスク基板表面の洗浄にむらが出ることとなり、その後の加工工程で支障が出ることが予想される。しかも、スクラブロールを高速で回転することができないということは、ディスク基板の洗浄にある程度の時間をかける必要が生じ、そのため洗浄作業があまり能率的ではないという問題も生じる。
【0009】
また、従来のディスク基板洗浄装置では、前述したように各ディスク基板をスピンドルで回転可能に支持しているため、この洗浄装置を複数台並べて繰り返しの連続洗浄をしようとすると、ディスク基板の移動及び再セットに多大な時間が掛かり、連続洗浄の効率が非常に悪いという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、ディスク基板の洗浄工程において洗浄むらの発生をなくし且つ連続洗浄を効率的に行うことのできるディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はディスク基板の洗浄ユニットであり、前述した技術的課題を達成するために以下のように構成されている。すなわち、本発明のディスク基板の洗浄ユニットは、洗浄セット位置において、縦置きにされたディスク基板の両表面の直径域に渡り接触可能に設置され、中心軸線をほぼ垂直方向に伸長させて前記ディスク基板の搬送方向へ回転可能に支持された一対のスクラブロールと、前記ディスク基板の周囲縁部にその一側方から当接して支持する少なくとも1つの押えローラと、前記ディスク基板の周囲縁部にその他側方から当接して支持する少なくとも2つの支えローラと、前記ディスク基板の両表面に向けて洗浄液を吹き付ける洗浄液噴射ノズルとから構成され、前記一対のスクラブロールは相互に離隔接近し得るように移動可能であり、且つ前記2つの支えローラも相互に離隔接近し得るようにそれぞれ上下に移動可能であり、前記ディスク基板の洗浄が終了した時、前記一対のスクラブロールが回転して前記ディスク基板を洗浄セット位置から送り出すと共に前記2つの支えローラもそれぞれ上方及び下方に移動し、前記ディスク基板が前記2つの支えローラ間を通過して次工程に移動可能とされることを特徴とする。
【0012】
この発明において重要な構成要素とされている支えローラは、自転することにより前記ディスク基板を回転駆動することを特徴とする。また、この発明において重要な構成要素とされている押えローラは、上方又は下方に移動した状態で、洗浄の前工程から縦置き状態で移送されてきた未洗浄のディスク基板を前記2つのスクラブロール間に挟んで支持し、その後前記押えローラと2つの支えローラにより洗浄セット位置に位置決めすることを特徴とする。
【0013】
また、押えローラ及び2つの支えローラの外周部には、ディスク基板を安定的に支持するためにV字形の溝等を形成し、この溝にディスク基板の外縁部を係合させるようにすることが好ましい。
【0014】
〈本発明における付加的構成〉
本発明のディスク基板の洗浄ユニットは、前述した構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっても成立する。その具体的構成要素とは、前記スクラブロールが比較的に剛性のある支持軸及びこれに外装されたロールスクラブと、前記支持軸の内部に軸方向に形成され、洗浄液を流通させる内部通路と、前記ロールスクラブが外装されている前記支持軸周面に形成され、前記内部通路に連通する複数の穴と、前記支持軸の端部における前記内部通路の開口に接続され、前記通路に前記洗浄液を供給する洗浄液供給源とから構成され、前記洗浄液供給源から前記支持軸の前記内部通路及び前記複数の穴を介して前記ロールスクラブ内方から浸透させられた洗浄液を遠心力で吹き出して前記ロールスクラブを自己洗浄することを特徴とする。この場合、支持軸に取り付けられたロールスクラブは、従来のロールスクラブと同様なスポンジ状の材料で形成したものを使用することができる。
【0015】
更に、本発明はディスク基板の連続洗浄装置であり、前述した洗浄ユニットを横1列に多数配置し、前記各洗浄ユニット間には隣接する前記洗浄ユニットにディスク基板を転がして移送させるガイドレールが設置されると共にこのガイドレールに移されたディスク基板に転がり力を付与すべく流体噴射ノズルが設置され、この流体噴射ノズルから吹き出される流体によりディスク基板が前記ガイドレールを転がって次の前記洗浄ユニットに移送されることで、、ディスク基板を連続的に繰り返し洗浄可能としたことを特徴とする。
【0016】
このような本発明のディスク基板の洗浄ユニットによると、ディスク基板を最初にこの洗浄ユニットにセットする際には、縦置き状態で一対のスクラブロールにより挟まれて支持される。その後、ディスク基板の一側方の周囲縁部から1つの押えローラが当接すると共に、ディスク基板の他側方の周囲縁部からは2つの支えローラが当接し、これによりディスク基板は完全に非落下状態に支持される。
【0017】
その後、一対のスクラブロールがディスク基板の表面に軽く接触する程度に位置決めされる。次いで、支えローラが駆動され、この支えローラに接触してディスク基板が回転される。同時に、一対のスクラブロールも相互に相反する方向に回転されると共に、洗浄液噴射ノズルから回転しているディスク基板及びスクラブロールに向けて洗浄液が吹き付けられる。
【0018】
これにより、回転しているロールスクラブは、やはり回転しているディスク基板表面に摺接し、吹き付けられる洗浄液を利用してディスク基板表面の拭い洗浄がなされる。ロールスクラブは、使用によりその表面に汚れが付着してくる。その場合には、このロールスクラブが外装されている支持軸の内部通路及び支持軸周面の複数の穴を介して洗浄液が内側から送り出されてロールスクラブ内方から遠心力で外側に吹き出される。このようにして内方から浸透して外側に吹き出される洗浄液によりスクラブロールは自己洗浄される。
【0019】
また、前述したディスク基板の洗浄ユニットを横方向1列に配置して、洗浄を数回に亘り連続して行うことができる。その場合、1つの洗浄ユニットで洗浄が終了したディスク基板は、隣接する洗浄ユニットへガイドレールを転がって移動し、所定位置にセットされる。その際、洗浄ユニット間に設置された流体噴出ノズルからディスク基板に進行方向へ向かって例えば洗浄液又は空気などの流体を吹き付けることにより転がり力を付与することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置を図に示される実施の形態について更に詳細に説明する。図1には本発明の一実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aが示されている。この連続洗浄装置Aは、実質的には複数の洗浄ユニット10の集合体であり、従って最初に1つの洗浄ユニット10の構成について説明する。
【0021】
ディスク基板の洗浄ユニット10は、図2ないし図4に詳細に示されている。図2は、図1に示されるディスク基板の連続洗浄装置Aを部分的に拡大して概略的に示す構成説明図であり、図3は図2の3−3線に沿って切断して示す断面図であり、図4はスクラブロールの内部構造を示す断面図である。
【0022】
この洗浄ユニット10は、洗浄する位置(以下、単に「洗浄セット位置」と称する)で、縦置きにされたディスク基板Dの両面に沿う垂直線上に配置され、ディスク基板Dを両表面側から挟むように設置された一対のスクラブロール11を備えている。このスクラブロール11は、上方から垂下した比較的に剛性のある回転可能な支持軸11aの下端付近に2つのロールスクラブ11bを外装して構成されている。
【0023】
これら2つのロールスクラブ11bは、ディスク基板Dの中心開口を除いて内径方向内側から外側までの表面部分に接触するように相互に間隔をあけて設けられている。そして、支持軸11aに外装されて取り付けられた各ロールスクラブ11bは、従来のものと同様なスポンジ状の材料で形成したものを使用することが好ましい。
【0024】
この一対のスクラブロール11の支持軸11aは、その上方に設置された軸回転装置12(図1参照)に接続されており、これにより各スクラブロール11は相互に相反する方向に回転可能とされている。更に、このスクラブロール11の支持軸11aは、軸往復動装置13(図1参照)により相互に離隔接近し得るように支持されている。
【0025】
従って、スクラブロール11が、相互に接近する方向に移動される時、ロールスクラブ11bはディスク基板Dに強く接触してこれを挟持し、また相互に離れる方向に移動する時、ロールスクラブ11bはディスク基板Dと非接触状態となる。
【0026】
ところで、このロールスクラブ11bは、使用によりその表面に汚れが付着してくると自己洗浄によりその汚れを落とすように構成されている。この構造を図4を参照して具体的に説明する。ロールスクラブ11bを外装している支持軸11aの上端部は、中空の回転軸34の下端凹部に挿入され、締付けナット35により締め付けることで堅固に連結されている。
【0027】
その際、支持軸11aの上端面と回転軸34の下端凹部内底面との間には、内部通路11c、34aと同心的に配置されたリング状のシール36、好ましくはテフロンシールが介在されている。回転軸34の上部にはプーリー37が装着され、このプーリー37と図示しない原動軸に取り付けられたプーリー(図示せず)との間にはベルト38が掛けられ、原動軸の回転を回転軸34に伝達するようになっている。
【0028】
支持軸11aの内部には洗浄液即ち自洗液を流通させる内部通路11cが軸方向に形成され、回転軸34の内部通路34aと連通している。この支持軸11aの周面であって、ロールスクラブ11bが外装されている部分には、内部通路11cに連通する複数の穴11dが形成されている。
【0029】
この支持軸11aの上部における内部通路11cには、回転軸34の内部通路34aを介して自洗液供給パイプ14が挿入配置されている。この自洗液供給パイプ14の一端は支持軸11aの上端部付近に位置し、他端は回転軸34の上端から突出して支持ブラケット39により固定されている。
【0030】
このように回転軸34の内部通路34aを介して支持軸11aの内部通路に挿入配置された洗浄液供給パイプ14は、当該内部通路11c、34aの直径より小さな径の開口を備える前述したリング状のシール36を比較的に緊密に挿通して支持軸11a内へ挿入され、これにより洗浄液供給パイプの14の支持軸11aにおける内部通路11cに対して比較的に正確に位置決めされ、回転する支持軸11aや回転軸34との摺接の発生を防いでいる。
【0031】
他方、この洗浄液供給パイプ14の他端は、適当なパイプ(図示せず)により洗浄液供給源(図示せず)に接続されている。このようにして、支持軸11aの内部通路11cには、その回転中にも自洗液が供給されるようになっている。これにより、スクラブロール11の回転中に洗浄液供給源から支持軸11aの内部通路11cに供給された自洗液は、複数の穴11dを介してロールスクラブ11bに内方から浸透して遠心力で外方に吹き出す。その結果、ロールスクラブ11bの表面に付いた汚れを簡単に落とすことができる。
【0032】
回転軸34の支持軸11aとの連結部、言い換えればシール36が配置されている位置より上方側における当該回転軸34には、径方向へ延びる複数の排水路34bが放射状に形成されている。この排水路34bは、支持軸11aの内部通路11cに供給された洗浄液がオーバーフロー状態となり、シール36と自洗液供給パイプ14の周壁と間の僅かな隙間を通って回転軸34の内部通路34aを上昇してくる時、その自洗液を外部に排水するためのものである。
【0033】
これにより、支持軸11aの内部通路11cに供給された洗浄液がオーバーフロー状態となっても回転軸34の上端から溢れ出て駆動部に飛散するようなことが防止でき、駆動部の耐久性やその作動の信頼性を得ることができる。なお、排水路34bは、予測されるオーバーフローの量に応じてその大きさ(直径)又は数を決定することができ、必要があれば上下にも形成することができる。
【0034】
洗浄のための洗浄セット位置において、図2で見てディスク基板Dの左側方には、その水平中心線よりやや上の位置に1つの押えローラ15が設置されている。また、同様に図2で見てディスク基板Dの右側方には、その水平中心線を境に上下の位置に2つの支えローラ16、17がそれぞれ設置されている。
【0035】
これら押えローラ15及び支えローラ16、17の外周部には、V字形の溝部が形成されている。従って、各ローラ15、16、17が所定位置でその外周部をディスク基板Dの外周縁に外接させて支持する時、各ローラの外周溝部をディスク基板Dの外周縁に係合させるように当接させることでディスク基板Dを安定的に支持することができる。
【0036】
また、押えローラ15及び支えローラ16、17は、図2で見て紙面の裏側へ伸長する軸により回転可能に支持されている。前者の押えローラ15の軸(図示せず)は単に当該ローラ13を支持するためだけのものであるが、支えローラ16、17の軸18、19は、この支えローラ16、17をディスク基板のための駆動ローラとして機能させるべく駆動軸とされている。
【0037】
これらの駆動軸18、19は、図3に示されるように、架台20、21に載置された軸受22により回転可能に支持されると共に当該架台20、21に取り付けられたサーボモータ23、24の駆動軸に連結されている。架台20、21の下方には2つのエアーシリンダー装置25(図3には1つのエアーシリンダー装置のみが示されている)が設置されており、各架台20、21はこれらのエアーシリンダー装置25のピストンロッド25aに連結され、当該ロッドの移動方向に可動に支持されている。
【0038】
この結果、各架台20、21は、各エアーシリンダー装置24の作動により上下に移動可能である。架台20、21が上下に移動すると、支えローラ16、17は、図2に実線と点線でその位置が示されているように、相互に離隔接近するように移動することになる。
【0039】
更に、図2及び図3に示されるように、洗浄セット位置における斜め上方には2つの洗浄液噴射ノズル26が設置されている。この洗浄液噴射ノズル26のノズル方向は、ディスク基板Dの両表面に向かって斜め上方から洗浄液を吹き付けることができるように指向されている。
【0040】
これらの洗浄液噴射ノズル26は、図3に示されるように適当なパイプ27により図示しない洗浄液供給源と連通され、この洗浄液供給源から所定の圧力に加圧された洗浄液が各洗浄液噴射ノズル26に送られ、このノズル26からシャワーのようにディスク基板Dに噴射される。
【0041】
ディスク基板の洗浄ユニット10としての構成は以上であるが、このような洗浄ユニット10を横一列に並べ、ディスク基板Dが各洗浄ユニット10を順次移動するようにすることで、ディスク基板の連続洗浄装置Aを構成することができる。
【0042】
このディスク基板の連続洗浄装置Aでは、図1及び図2に示されるように、洗浄セット位置に存在するディスク基板Dが、隣接する洗浄ユニット10に移動する時、洗浄セット位置からそのまま転がって隣接する洗浄ユニット10の洗浄セット位置に移動できるようにガイドレール28が設置されている。このガイドレール28は、断面がU字状の溝形に形成されており、その溝幅はディスク基板Dの厚さ寸法より若干大きく設定されている。
【0043】
ディスク基板Dが隣接する別の洗浄ユニット10に移る時、このガイドレール28を転がって移動することになるが、その際ディスク基板Dの倒れを防ぐためにガイドレール28の上方にも支持用のレール29が設置されている。この支持用レール28の一端側(ディスク基板が進入してくる側)近傍には、ディスク基板Dに転がり力を付与するための流体噴射ノズル30が設置されている。
【0044】
この流体噴射ノズル30は、当該ノズルからシャワーのように吹き出される流体をディスク基板Dの表面にぶつけ、ディスク基板Dを隣接する洗浄ユニット10へ向かって転がすようにするためのものである。従って、このノズル30は、その吹き出し方向がディスク基板Dの進行方向に向き且つディスク基板の中心部より上半分に向けられて設置されている。
【0045】
ガイドレール28に乗って移動するディスク基板Dの移動経路上には、ガイドレール28を転がって隣接する洗浄ユニット10に移動する時、隣接する洗浄ユニット10でのディスク基板支持態勢と同調即ちタイミングを取るため、ディスク基板Dをガイドレール28上で一時的に停止させるストッパー31が設置されている。
【0046】
このストッパー31は、図3に示されるように上方から垂下した上下動可能なロッド31aを有し、このロッド31aの下端部にローラ31bを回転可能に取り付けて構成されている。なお、図1で見てディスク基板の連続洗浄装置Aの左側部は、最初の洗浄ユニット10にディスク基板Dをセットするための供給受部とされ、前述したガイドレールとまったく同様な供給用レール32が設置されている。
【0047】
また、図1で見てディスク基板の連続洗浄装置Aの右側部は、最後の洗浄ユニット10からディスク基板Dを取り出して、集積部Sにセットするための排出受部とされ、前述したガイドレールとまったく同様な排出用レール33が設置されている。
【0048】
次に、この実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aにおける動作について説明する。テキスチャリング工程及び基板表面の研摩工程を経た後のディスク基板Dは、この連続洗浄装置Aの供給受部における供給用レール32に乗せられ、実質的に洗浄動作が開始される。
【0049】
供給用レール32に乗せられたディスク基板Dは、僅かに傾斜したこの供給レール32を転がって最初の洗浄ユニット10に移動する。この時、洗浄ユニット10における押えローラ15は、上方に移動して待機状態にあると共に一対のスクラブロール11は図3で見て左右に移動し、その間にディスク基板Dが配置できる程度の間隔をあけて待機している。
【0050】
供給用レール32上を転がって移動されてきたディスク基板Dは、一対のスクラブロール11間に入るやいなや一対のスクラブロール11が接近してきてディスク基板Dを挟むと同時に僅かに回転してディスク基板Dを強制的に前進させ、2つの支えローラ16、17に当接させる。これにより、ディスク基板Dは、最初の洗浄ユニット10の洗浄セット位置に定置されることになる。従って、一対のスクラブロール11の相反する回転方向は、ディスク基板Dと摺接する側がディスク基板Dを前進方向に押し出すような方向にする必要がある。
【0051】
その後、押えローラ15が上方から下りてきて、ディスク基板D一側方の周縁に当接する。2つの支えローラ16、17はこの洗浄セット位置にあるディスク基板Dの水平中心線を境とした上側円周部と下側円周部とに当接していることから、押えローラ15による一側方の円周部との係合と相まって完全に非落下状態に支持される。
【0052】
次いで、洗浄液噴射ノズル26から洗浄液である純水をシャワー状に勢いよく吹き付けると共に、2つの支えローラ16、17を回転させてディスク基板Dを回転させ、同時に一対のスクラブロール11を相反する方向に回転させる。これにより、洗浄セット位置にあるディスク基板Dの洗浄がなされる。
【0053】
この時のスクラブロール11の回転数は約0〜2000rpm、ディスク基板Dの回転数は約0〜300rpmの範囲で選択することが好ましい。但し、両者がいずれも0回転という選択は除外される。
【0054】
この結果、一対のスクラブロール11のロールスクラブ11bは、ディスク基板Dの両表面に摺接し、吹き付けられる洗浄液を利用して当該両面を拭うようにむらなく洗浄することになる。約7秒〜10秒間、好ましくは7.5秒間洗浄をした後、2つの支えローラ16、17及び一対のスクラブローラ11の回転は停止される。そして、2つの支えローラ16、17は図2に矢印40で示されるように上下に離隔され、ディスク基板Dが隣接するガイドレール28に乗り移るための通路を形成する。
【0055】
その時、下側の支えローラ17は、ガイドレール28とほぼ同じ高さまで下がるようにすれば、洗浄セット位置からガイドレール28までの間もこの下側の支えローラ17でガイドすることになるのでディスク基板Dの安定且つ確実な移動を保障することができる。2つの支えローラ16、17が上下に開いてディスク基板Dの移動用スペースが形成されると、次いで一対のスクラブロール11が短時間だけ再駆動される。
【0056】
これにより、一対のスクラブロール11に挟まれたディスク基板Dは、このスラブロール11の回転方向に押し出されるようにして洗浄セット位置からガイドレール28に乗り移る。このようにしてガイドローラ28に乗り移ったディスク基板Dは、同時に、その上部の周縁部が支持用のレール29にも係合し、移動中の倒れが防止される。
【0057】
次いで、ガイドレール28に乗り移ったディスク基板Dは、隣接する洗浄ユニット10でのディスク基板支持体勢と同調即ちタイミングを取るため、ストッパー31によりこのガイドレール28上で一時的に停止させる。そして、隣接する洗浄ユニット10でのディスク基板受け入れ体勢ができた時、ストッパー30を構成しているロッド31aが上昇して、下端部のローラ31bとディスク基板Dとの当接が解除される。
【0058】
その後、ガイドレール28の上方に設置された支持用のレール29の一端側(ディスク基板が進入してくる側)近傍に設置された流体噴射ノズル30からディスク基板Dの進行方向へ向かって例えば洗浄液又は空気などの流体がシャワー状に吹き付けられ、これによりディスク基板Dには転がり力が付与される。
【0059】
これにより、ディスク基板Dはガイドレール28上を転がって次の洗浄ユニット10の洗浄セット位置へ移動し、ディスク基板Dはこの洗浄セット位置で前述したと同様にして保持され、洗浄される。このような動作を繰り返しながらディスク基板Dは各洗浄ユニット10を移動する。
【0060】
1つのディスク基板Dについて、最終段即ち本実施の形態では第6番目の洗浄ユニット10での洗浄が終了すると、そのディスク基板Dは、排出受部の排出用レール33上に送り出され、そこから集積部Sに適当な手段により移し替えられる。
【0061】
各洗浄ユニット10で前述したようなディスク基板Dのスクラブ洗浄を行っていると、スクラブロール11のロールスクラブ11bが汚れてくる。その場合には、このロールスクラブ11bが外装されている支持軸11aの内部通路11c及び支持軸周面の複数の穴11dを介して洗浄液が内側から送り出されてロールスクラブ11b内方から遠心力で外側に吹き出される。このようにして内方から浸透して外側に吹き出される洗浄液によりスクラブロール11bは自己洗浄されることになる。
【0062】
このような動作からも明らかなようにこの実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aによると、ディスク基板Dは複数の洗浄ユニット10を流れるように連続して移動できるため、洗浄工程での作業時間を短縮することができる。このことは、従来の洗浄工程での作業時間を基準に考えれば、各洗浄ユニットでの洗浄時間を長くすることができる。
【0063】
また、この実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aでは、ディスク基板Dが各洗浄ユニット10間を移動する際、流体噴出ノズル30から洗浄液又は圧縮空気などを吹き付けて移動力を付与する、いわゆるシャワー搬送を行うようにしたことから、図5に示されるようにディスク基板Dのチャンファー部Cがガイドレール28の側壁に当たらない移送構造を採用することができ、その結果ディスク基板D移送中におけるダメージの発生を極めて少なくすることができる。
【0064】
なお、前述した実施形態に係るディスク基板の洗浄ユニットでは、押えローラ15が上方から垂下した1つのローラを使用していたが、支えローラと同様に2つでもよく、或いは下側に1つだけ配置し、下方向へ移動し得るようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディスク基板の洗浄ユニットによれば、縦置きにされたディスク基板をその両側方からそれぞれ上下に可動な2つの支えローラと、やはり上方又は下方に可動な少なくとも1つの押えローラで支持すると共に一対のスクラブロールで挟持するようにし、ディスク基板を洗浄セット位置に側方から送り込み又は送り出すことができるようにしたことから、洗浄ユニットへのディスク基板のセットが非常に容易で且つ極めて短時間にセットすることができ、しかも従来のようにスピンドルでディスク基板を支持していないためディスク基板をむらなく洗浄することができる。
【0066】
更に、本発明のディスク基板の連続洗浄装置によれば、ディスク基板は複数の洗浄ユニットを流れるように連続して移動できるため、各洗浄ユニットへの移し替えのための時間が大幅に短縮され、その結果、洗浄工程での作業時間を短縮することができる。このことは、従来の洗浄工程での作業時間を基準に考えれば、各洗浄ユニットでの洗浄時間を長くすることができるという効果を奏することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示されるディスク基板の連続洗浄装置を部分的に拡大して概略的に示す構成説明図である。
【図3】図2の3−3線に沿って切断して示す、ディスク基板の連続洗浄装置を構成する1つの洗浄ユニットを示す縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る洗浄ユニットにおけるスクラブロールの自己洗浄手段を示すべくこのスクラブロールを縦方向に切断した断面図である。
【図5】図1に示されるディスク基板の連続洗浄装置においてガイドレールを移動するディスク基板の一部を概略的に示す断面図である。
【図6】従来のディスク基板洗浄装置を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
A ディスク基板の連続洗浄装置
D ディスク基板
10 洗浄ユニット
11 スクラブロール
11a 支持軸
11b ロールスクラブ
11c 内部通路
11d 穴
12 軸回転装置
13 軸往復動装置
14 自洗液供給パイプ
15 押えローラ
16 支えローラ
17 支えローラ
18 軸
19 軸
20 架台
21 架台
22 軸受
23 サーボモータ
24 サーボモータ
25 エアーシリンダー装置
25a ピストンロッド
26 洗浄液噴射ノズル
27 洗浄液供給パイプ
28 ガイドレール
29 支持用のレール
30 流体噴射ノズル
31 ストッパー
32 供給用レール
33 排出用レール
【発明の属する技術分野】
本発明はディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置に関し、更に詳細には磁気記録媒体の製造工程におけるディスク基板の洗浄で使用する洗浄ユニット及び連続洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ハードディスク装置等に使用される磁気記録媒体即ち磁気ディスク等を製造する過程においては、金属製のディスク基板表面に機械的に条痕を付けるテキスチャリング工程を経てディスク基板表面を研摩した後にこのディスク基板を洗浄する工程がある。
【0003】
従来、この洗浄工程は、以下に説明するような装置で行われていた。すなわち、従来のこの種の洗浄装置では、図6に示されるように表面研摩後のディスク基板の中心開口に相対的に挿入されてこれを支持するスピンドル(図示せず)を備え、このスピンドルで支持されたディスク基板1の両表面側には片持ち支持されたスクラブロール2が配置されて構成されていた。
【0004】
このような従来の洗浄装置によると、スピンドルの回転によりディスク基板1を回転させ、同時に2つのスクラブロール2がそれぞれ矢印3で示されるように相反する方向に回転しながらディスク基板1の表面に摺接する。そして、その間、図示しない洗浄液噴射ノズルから所定の洗浄液がディスク基板1の表面に吹き付けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のディスク基板洗浄装置では、ディスク基板がその中心開口に入れられたスピンドルで支持されていることから、スピンドルの先端が邪魔してスクラブロール2がディスク基板の径方向内方側(中心開口の周囲に沿った部分)にうまく摺接できず、そのため洗浄にむらが出ると言う心配があった。
【0006】
また、従来のディスク基板洗浄装置では、ディスク基板がその中心開口に入れられたスピンドルで支持されていると言う理由で、スクラブロールを図6に示されるように片持ちで支持するように構成されていた。スクラブロールが片持ちで支持されている場合、スクラブロールをディスク基板に押し付けようとすると、その押し付け圧力が長さ方向全体に均一に加わり難く、またこれを高速で回転させようとすると振れが発生しやすいという問題がある。
【0007】
このように、ディスク基板に対してスクラブロールをその長さ方向において均一な押圧力で押し付けることができず、或いはスクラブロールを回転させた時に振れが起こるような場合にも、ディスク基板の表面に対するスクラブロールの均一な圧力での押圧を図ることができなくなる。
【0008】
その結果、ディスク基板表面の洗浄にむらが出ることとなり、その後の加工工程で支障が出ることが予想される。しかも、スクラブロールを高速で回転することができないということは、ディスク基板の洗浄にある程度の時間をかける必要が生じ、そのため洗浄作業があまり能率的ではないという問題も生じる。
【0009】
また、従来のディスク基板洗浄装置では、前述したように各ディスク基板をスピンドルで回転可能に支持しているため、この洗浄装置を複数台並べて繰り返しの連続洗浄をしようとすると、ディスク基板の移動及び再セットに多大な時間が掛かり、連続洗浄の効率が非常に悪いという問題があった。
【0010】
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、ディスク基板の洗浄工程において洗浄むらの発生をなくし且つ連続洗浄を効率的に行うことのできるディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明はディスク基板の洗浄ユニットであり、前述した技術的課題を達成するために以下のように構成されている。すなわち、本発明のディスク基板の洗浄ユニットは、洗浄セット位置において、縦置きにされたディスク基板の両表面の直径域に渡り接触可能に設置され、中心軸線をほぼ垂直方向に伸長させて前記ディスク基板の搬送方向へ回転可能に支持された一対のスクラブロールと、前記ディスク基板の周囲縁部にその一側方から当接して支持する少なくとも1つの押えローラと、前記ディスク基板の周囲縁部にその他側方から当接して支持する少なくとも2つの支えローラと、前記ディスク基板の両表面に向けて洗浄液を吹き付ける洗浄液噴射ノズルとから構成され、前記一対のスクラブロールは相互に離隔接近し得るように移動可能であり、且つ前記2つの支えローラも相互に離隔接近し得るようにそれぞれ上下に移動可能であり、前記ディスク基板の洗浄が終了した時、前記一対のスクラブロールが回転して前記ディスク基板を洗浄セット位置から送り出すと共に前記2つの支えローラもそれぞれ上方及び下方に移動し、前記ディスク基板が前記2つの支えローラ間を通過して次工程に移動可能とされることを特徴とする。
【0012】
この発明において重要な構成要素とされている支えローラは、自転することにより前記ディスク基板を回転駆動することを特徴とする。また、この発明において重要な構成要素とされている押えローラは、上方又は下方に移動した状態で、洗浄の前工程から縦置き状態で移送されてきた未洗浄のディスク基板を前記2つのスクラブロール間に挟んで支持し、その後前記押えローラと2つの支えローラにより洗浄セット位置に位置決めすることを特徴とする。
【0013】
また、押えローラ及び2つの支えローラの外周部には、ディスク基板を安定的に支持するためにV字形の溝等を形成し、この溝にディスク基板の外縁部を係合させるようにすることが好ましい。
【0014】
〈本発明における付加的構成〉
本発明のディスク基板の洗浄ユニットは、前述した構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっても成立する。その具体的構成要素とは、前記スクラブロールが比較的に剛性のある支持軸及びこれに外装されたロールスクラブと、前記支持軸の内部に軸方向に形成され、洗浄液を流通させる内部通路と、前記ロールスクラブが外装されている前記支持軸周面に形成され、前記内部通路に連通する複数の穴と、前記支持軸の端部における前記内部通路の開口に接続され、前記通路に前記洗浄液を供給する洗浄液供給源とから構成され、前記洗浄液供給源から前記支持軸の前記内部通路及び前記複数の穴を介して前記ロールスクラブ内方から浸透させられた洗浄液を遠心力で吹き出して前記ロールスクラブを自己洗浄することを特徴とする。この場合、支持軸に取り付けられたロールスクラブは、従来のロールスクラブと同様なスポンジ状の材料で形成したものを使用することができる。
【0015】
更に、本発明はディスク基板の連続洗浄装置であり、前述した洗浄ユニットを横1列に多数配置し、前記各洗浄ユニット間には隣接する前記洗浄ユニットにディスク基板を転がして移送させるガイドレールが設置されると共にこのガイドレールに移されたディスク基板に転がり力を付与すべく流体噴射ノズルが設置され、この流体噴射ノズルから吹き出される流体によりディスク基板が前記ガイドレールを転がって次の前記洗浄ユニットに移送されることで、、ディスク基板を連続的に繰り返し洗浄可能としたことを特徴とする。
【0016】
このような本発明のディスク基板の洗浄ユニットによると、ディスク基板を最初にこの洗浄ユニットにセットする際には、縦置き状態で一対のスクラブロールにより挟まれて支持される。その後、ディスク基板の一側方の周囲縁部から1つの押えローラが当接すると共に、ディスク基板の他側方の周囲縁部からは2つの支えローラが当接し、これによりディスク基板は完全に非落下状態に支持される。
【0017】
その後、一対のスクラブロールがディスク基板の表面に軽く接触する程度に位置決めされる。次いで、支えローラが駆動され、この支えローラに接触してディスク基板が回転される。同時に、一対のスクラブロールも相互に相反する方向に回転されると共に、洗浄液噴射ノズルから回転しているディスク基板及びスクラブロールに向けて洗浄液が吹き付けられる。
【0018】
これにより、回転しているロールスクラブは、やはり回転しているディスク基板表面に摺接し、吹き付けられる洗浄液を利用してディスク基板表面の拭い洗浄がなされる。ロールスクラブは、使用によりその表面に汚れが付着してくる。その場合には、このロールスクラブが外装されている支持軸の内部通路及び支持軸周面の複数の穴を介して洗浄液が内側から送り出されてロールスクラブ内方から遠心力で外側に吹き出される。このようにして内方から浸透して外側に吹き出される洗浄液によりスクラブロールは自己洗浄される。
【0019】
また、前述したディスク基板の洗浄ユニットを横方向1列に配置して、洗浄を数回に亘り連続して行うことができる。その場合、1つの洗浄ユニットで洗浄が終了したディスク基板は、隣接する洗浄ユニットへガイドレールを転がって移動し、所定位置にセットされる。その際、洗浄ユニット間に設置された流体噴出ノズルからディスク基板に進行方向へ向かって例えば洗浄液又は空気などの流体を吹き付けることにより転がり力を付与することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のディスク基板の洗浄ユニット及び連続洗浄装置を図に示される実施の形態について更に詳細に説明する。図1には本発明の一実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aが示されている。この連続洗浄装置Aは、実質的には複数の洗浄ユニット10の集合体であり、従って最初に1つの洗浄ユニット10の構成について説明する。
【0021】
ディスク基板の洗浄ユニット10は、図2ないし図4に詳細に示されている。図2は、図1に示されるディスク基板の連続洗浄装置Aを部分的に拡大して概略的に示す構成説明図であり、図3は図2の3−3線に沿って切断して示す断面図であり、図4はスクラブロールの内部構造を示す断面図である。
【0022】
この洗浄ユニット10は、洗浄する位置(以下、単に「洗浄セット位置」と称する)で、縦置きにされたディスク基板Dの両面に沿う垂直線上に配置され、ディスク基板Dを両表面側から挟むように設置された一対のスクラブロール11を備えている。このスクラブロール11は、上方から垂下した比較的に剛性のある回転可能な支持軸11aの下端付近に2つのロールスクラブ11bを外装して構成されている。
【0023】
これら2つのロールスクラブ11bは、ディスク基板Dの中心開口を除いて内径方向内側から外側までの表面部分に接触するように相互に間隔をあけて設けられている。そして、支持軸11aに外装されて取り付けられた各ロールスクラブ11bは、従来のものと同様なスポンジ状の材料で形成したものを使用することが好ましい。
【0024】
この一対のスクラブロール11の支持軸11aは、その上方に設置された軸回転装置12(図1参照)に接続されており、これにより各スクラブロール11は相互に相反する方向に回転可能とされている。更に、このスクラブロール11の支持軸11aは、軸往復動装置13(図1参照)により相互に離隔接近し得るように支持されている。
【0025】
従って、スクラブロール11が、相互に接近する方向に移動される時、ロールスクラブ11bはディスク基板Dに強く接触してこれを挟持し、また相互に離れる方向に移動する時、ロールスクラブ11bはディスク基板Dと非接触状態となる。
【0026】
ところで、このロールスクラブ11bは、使用によりその表面に汚れが付着してくると自己洗浄によりその汚れを落とすように構成されている。この構造を図4を参照して具体的に説明する。ロールスクラブ11bを外装している支持軸11aの上端部は、中空の回転軸34の下端凹部に挿入され、締付けナット35により締め付けることで堅固に連結されている。
【0027】
その際、支持軸11aの上端面と回転軸34の下端凹部内底面との間には、内部通路11c、34aと同心的に配置されたリング状のシール36、好ましくはテフロンシールが介在されている。回転軸34の上部にはプーリー37が装着され、このプーリー37と図示しない原動軸に取り付けられたプーリー(図示せず)との間にはベルト38が掛けられ、原動軸の回転を回転軸34に伝達するようになっている。
【0028】
支持軸11aの内部には洗浄液即ち自洗液を流通させる内部通路11cが軸方向に形成され、回転軸34の内部通路34aと連通している。この支持軸11aの周面であって、ロールスクラブ11bが外装されている部分には、内部通路11cに連通する複数の穴11dが形成されている。
【0029】
この支持軸11aの上部における内部通路11cには、回転軸34の内部通路34aを介して自洗液供給パイプ14が挿入配置されている。この自洗液供給パイプ14の一端は支持軸11aの上端部付近に位置し、他端は回転軸34の上端から突出して支持ブラケット39により固定されている。
【0030】
このように回転軸34の内部通路34aを介して支持軸11aの内部通路に挿入配置された洗浄液供給パイプ14は、当該内部通路11c、34aの直径より小さな径の開口を備える前述したリング状のシール36を比較的に緊密に挿通して支持軸11a内へ挿入され、これにより洗浄液供給パイプの14の支持軸11aにおける内部通路11cに対して比較的に正確に位置決めされ、回転する支持軸11aや回転軸34との摺接の発生を防いでいる。
【0031】
他方、この洗浄液供給パイプ14の他端は、適当なパイプ(図示せず)により洗浄液供給源(図示せず)に接続されている。このようにして、支持軸11aの内部通路11cには、その回転中にも自洗液が供給されるようになっている。これにより、スクラブロール11の回転中に洗浄液供給源から支持軸11aの内部通路11cに供給された自洗液は、複数の穴11dを介してロールスクラブ11bに内方から浸透して遠心力で外方に吹き出す。その結果、ロールスクラブ11bの表面に付いた汚れを簡単に落とすことができる。
【0032】
回転軸34の支持軸11aとの連結部、言い換えればシール36が配置されている位置より上方側における当該回転軸34には、径方向へ延びる複数の排水路34bが放射状に形成されている。この排水路34bは、支持軸11aの内部通路11cに供給された洗浄液がオーバーフロー状態となり、シール36と自洗液供給パイプ14の周壁と間の僅かな隙間を通って回転軸34の内部通路34aを上昇してくる時、その自洗液を外部に排水するためのものである。
【0033】
これにより、支持軸11aの内部通路11cに供給された洗浄液がオーバーフロー状態となっても回転軸34の上端から溢れ出て駆動部に飛散するようなことが防止でき、駆動部の耐久性やその作動の信頼性を得ることができる。なお、排水路34bは、予測されるオーバーフローの量に応じてその大きさ(直径)又は数を決定することができ、必要があれば上下にも形成することができる。
【0034】
洗浄のための洗浄セット位置において、図2で見てディスク基板Dの左側方には、その水平中心線よりやや上の位置に1つの押えローラ15が設置されている。また、同様に図2で見てディスク基板Dの右側方には、その水平中心線を境に上下の位置に2つの支えローラ16、17がそれぞれ設置されている。
【0035】
これら押えローラ15及び支えローラ16、17の外周部には、V字形の溝部が形成されている。従って、各ローラ15、16、17が所定位置でその外周部をディスク基板Dの外周縁に外接させて支持する時、各ローラの外周溝部をディスク基板Dの外周縁に係合させるように当接させることでディスク基板Dを安定的に支持することができる。
【0036】
また、押えローラ15及び支えローラ16、17は、図2で見て紙面の裏側へ伸長する軸により回転可能に支持されている。前者の押えローラ15の軸(図示せず)は単に当該ローラ13を支持するためだけのものであるが、支えローラ16、17の軸18、19は、この支えローラ16、17をディスク基板のための駆動ローラとして機能させるべく駆動軸とされている。
【0037】
これらの駆動軸18、19は、図3に示されるように、架台20、21に載置された軸受22により回転可能に支持されると共に当該架台20、21に取り付けられたサーボモータ23、24の駆動軸に連結されている。架台20、21の下方には2つのエアーシリンダー装置25(図3には1つのエアーシリンダー装置のみが示されている)が設置されており、各架台20、21はこれらのエアーシリンダー装置25のピストンロッド25aに連結され、当該ロッドの移動方向に可動に支持されている。
【0038】
この結果、各架台20、21は、各エアーシリンダー装置24の作動により上下に移動可能である。架台20、21が上下に移動すると、支えローラ16、17は、図2に実線と点線でその位置が示されているように、相互に離隔接近するように移動することになる。
【0039】
更に、図2及び図3に示されるように、洗浄セット位置における斜め上方には2つの洗浄液噴射ノズル26が設置されている。この洗浄液噴射ノズル26のノズル方向は、ディスク基板Dの両表面に向かって斜め上方から洗浄液を吹き付けることができるように指向されている。
【0040】
これらの洗浄液噴射ノズル26は、図3に示されるように適当なパイプ27により図示しない洗浄液供給源と連通され、この洗浄液供給源から所定の圧力に加圧された洗浄液が各洗浄液噴射ノズル26に送られ、このノズル26からシャワーのようにディスク基板Dに噴射される。
【0041】
ディスク基板の洗浄ユニット10としての構成は以上であるが、このような洗浄ユニット10を横一列に並べ、ディスク基板Dが各洗浄ユニット10を順次移動するようにすることで、ディスク基板の連続洗浄装置Aを構成することができる。
【0042】
このディスク基板の連続洗浄装置Aでは、図1及び図2に示されるように、洗浄セット位置に存在するディスク基板Dが、隣接する洗浄ユニット10に移動する時、洗浄セット位置からそのまま転がって隣接する洗浄ユニット10の洗浄セット位置に移動できるようにガイドレール28が設置されている。このガイドレール28は、断面がU字状の溝形に形成されており、その溝幅はディスク基板Dの厚さ寸法より若干大きく設定されている。
【0043】
ディスク基板Dが隣接する別の洗浄ユニット10に移る時、このガイドレール28を転がって移動することになるが、その際ディスク基板Dの倒れを防ぐためにガイドレール28の上方にも支持用のレール29が設置されている。この支持用レール28の一端側(ディスク基板が進入してくる側)近傍には、ディスク基板Dに転がり力を付与するための流体噴射ノズル30が設置されている。
【0044】
この流体噴射ノズル30は、当該ノズルからシャワーのように吹き出される流体をディスク基板Dの表面にぶつけ、ディスク基板Dを隣接する洗浄ユニット10へ向かって転がすようにするためのものである。従って、このノズル30は、その吹き出し方向がディスク基板Dの進行方向に向き且つディスク基板の中心部より上半分に向けられて設置されている。
【0045】
ガイドレール28に乗って移動するディスク基板Dの移動経路上には、ガイドレール28を転がって隣接する洗浄ユニット10に移動する時、隣接する洗浄ユニット10でのディスク基板支持態勢と同調即ちタイミングを取るため、ディスク基板Dをガイドレール28上で一時的に停止させるストッパー31が設置されている。
【0046】
このストッパー31は、図3に示されるように上方から垂下した上下動可能なロッド31aを有し、このロッド31aの下端部にローラ31bを回転可能に取り付けて構成されている。なお、図1で見てディスク基板の連続洗浄装置Aの左側部は、最初の洗浄ユニット10にディスク基板Dをセットするための供給受部とされ、前述したガイドレールとまったく同様な供給用レール32が設置されている。
【0047】
また、図1で見てディスク基板の連続洗浄装置Aの右側部は、最後の洗浄ユニット10からディスク基板Dを取り出して、集積部Sにセットするための排出受部とされ、前述したガイドレールとまったく同様な排出用レール33が設置されている。
【0048】
次に、この実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aにおける動作について説明する。テキスチャリング工程及び基板表面の研摩工程を経た後のディスク基板Dは、この連続洗浄装置Aの供給受部における供給用レール32に乗せられ、実質的に洗浄動作が開始される。
【0049】
供給用レール32に乗せられたディスク基板Dは、僅かに傾斜したこの供給レール32を転がって最初の洗浄ユニット10に移動する。この時、洗浄ユニット10における押えローラ15は、上方に移動して待機状態にあると共に一対のスクラブロール11は図3で見て左右に移動し、その間にディスク基板Dが配置できる程度の間隔をあけて待機している。
【0050】
供給用レール32上を転がって移動されてきたディスク基板Dは、一対のスクラブロール11間に入るやいなや一対のスクラブロール11が接近してきてディスク基板Dを挟むと同時に僅かに回転してディスク基板Dを強制的に前進させ、2つの支えローラ16、17に当接させる。これにより、ディスク基板Dは、最初の洗浄ユニット10の洗浄セット位置に定置されることになる。従って、一対のスクラブロール11の相反する回転方向は、ディスク基板Dと摺接する側がディスク基板Dを前進方向に押し出すような方向にする必要がある。
【0051】
その後、押えローラ15が上方から下りてきて、ディスク基板D一側方の周縁に当接する。2つの支えローラ16、17はこの洗浄セット位置にあるディスク基板Dの水平中心線を境とした上側円周部と下側円周部とに当接していることから、押えローラ15による一側方の円周部との係合と相まって完全に非落下状態に支持される。
【0052】
次いで、洗浄液噴射ノズル26から洗浄液である純水をシャワー状に勢いよく吹き付けると共に、2つの支えローラ16、17を回転させてディスク基板Dを回転させ、同時に一対のスクラブロール11を相反する方向に回転させる。これにより、洗浄セット位置にあるディスク基板Dの洗浄がなされる。
【0053】
この時のスクラブロール11の回転数は約0〜2000rpm、ディスク基板Dの回転数は約0〜300rpmの範囲で選択することが好ましい。但し、両者がいずれも0回転という選択は除外される。
【0054】
この結果、一対のスクラブロール11のロールスクラブ11bは、ディスク基板Dの両表面に摺接し、吹き付けられる洗浄液を利用して当該両面を拭うようにむらなく洗浄することになる。約7秒〜10秒間、好ましくは7.5秒間洗浄をした後、2つの支えローラ16、17及び一対のスクラブローラ11の回転は停止される。そして、2つの支えローラ16、17は図2に矢印40で示されるように上下に離隔され、ディスク基板Dが隣接するガイドレール28に乗り移るための通路を形成する。
【0055】
その時、下側の支えローラ17は、ガイドレール28とほぼ同じ高さまで下がるようにすれば、洗浄セット位置からガイドレール28までの間もこの下側の支えローラ17でガイドすることになるのでディスク基板Dの安定且つ確実な移動を保障することができる。2つの支えローラ16、17が上下に開いてディスク基板Dの移動用スペースが形成されると、次いで一対のスクラブロール11が短時間だけ再駆動される。
【0056】
これにより、一対のスクラブロール11に挟まれたディスク基板Dは、このスラブロール11の回転方向に押し出されるようにして洗浄セット位置からガイドレール28に乗り移る。このようにしてガイドローラ28に乗り移ったディスク基板Dは、同時に、その上部の周縁部が支持用のレール29にも係合し、移動中の倒れが防止される。
【0057】
次いで、ガイドレール28に乗り移ったディスク基板Dは、隣接する洗浄ユニット10でのディスク基板支持体勢と同調即ちタイミングを取るため、ストッパー31によりこのガイドレール28上で一時的に停止させる。そして、隣接する洗浄ユニット10でのディスク基板受け入れ体勢ができた時、ストッパー30を構成しているロッド31aが上昇して、下端部のローラ31bとディスク基板Dとの当接が解除される。
【0058】
その後、ガイドレール28の上方に設置された支持用のレール29の一端側(ディスク基板が進入してくる側)近傍に設置された流体噴射ノズル30からディスク基板Dの進行方向へ向かって例えば洗浄液又は空気などの流体がシャワー状に吹き付けられ、これによりディスク基板Dには転がり力が付与される。
【0059】
これにより、ディスク基板Dはガイドレール28上を転がって次の洗浄ユニット10の洗浄セット位置へ移動し、ディスク基板Dはこの洗浄セット位置で前述したと同様にして保持され、洗浄される。このような動作を繰り返しながらディスク基板Dは各洗浄ユニット10を移動する。
【0060】
1つのディスク基板Dについて、最終段即ち本実施の形態では第6番目の洗浄ユニット10での洗浄が終了すると、そのディスク基板Dは、排出受部の排出用レール33上に送り出され、そこから集積部Sに適当な手段により移し替えられる。
【0061】
各洗浄ユニット10で前述したようなディスク基板Dのスクラブ洗浄を行っていると、スクラブロール11のロールスクラブ11bが汚れてくる。その場合には、このロールスクラブ11bが外装されている支持軸11aの内部通路11c及び支持軸周面の複数の穴11dを介して洗浄液が内側から送り出されてロールスクラブ11b内方から遠心力で外側に吹き出される。このようにして内方から浸透して外側に吹き出される洗浄液によりスクラブロール11bは自己洗浄されることになる。
【0062】
このような動作からも明らかなようにこの実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aによると、ディスク基板Dは複数の洗浄ユニット10を流れるように連続して移動できるため、洗浄工程での作業時間を短縮することができる。このことは、従来の洗浄工程での作業時間を基準に考えれば、各洗浄ユニットでの洗浄時間を長くすることができる。
【0063】
また、この実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置Aでは、ディスク基板Dが各洗浄ユニット10間を移動する際、流体噴出ノズル30から洗浄液又は圧縮空気などを吹き付けて移動力を付与する、いわゆるシャワー搬送を行うようにしたことから、図5に示されるようにディスク基板Dのチャンファー部Cがガイドレール28の側壁に当たらない移送構造を採用することができ、その結果ディスク基板D移送中におけるダメージの発生を極めて少なくすることができる。
【0064】
なお、前述した実施形態に係るディスク基板の洗浄ユニットでは、押えローラ15が上方から垂下した1つのローラを使用していたが、支えローラと同様に2つでもよく、或いは下側に1つだけ配置し、下方向へ移動し得るようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のディスク基板の洗浄ユニットによれば、縦置きにされたディスク基板をその両側方からそれぞれ上下に可動な2つの支えローラと、やはり上方又は下方に可動な少なくとも1つの押えローラで支持すると共に一対のスクラブロールで挟持するようにし、ディスク基板を洗浄セット位置に側方から送り込み又は送り出すことができるようにしたことから、洗浄ユニットへのディスク基板のセットが非常に容易で且つ極めて短時間にセットすることができ、しかも従来のようにスピンドルでディスク基板を支持していないためディスク基板をむらなく洗浄することができる。
【0066】
更に、本発明のディスク基板の連続洗浄装置によれば、ディスク基板は複数の洗浄ユニットを流れるように連続して移動できるため、各洗浄ユニットへの移し替えのための時間が大幅に短縮され、その結果、洗浄工程での作業時間を短縮することができる。このことは、従来の洗浄工程での作業時間を基準に考えれば、各洗浄ユニットでの洗浄時間を長くすることができるという効果を奏することになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るディスク基板の連続洗浄装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示されるディスク基板の連続洗浄装置を部分的に拡大して概略的に示す構成説明図である。
【図3】図2の3−3線に沿って切断して示す、ディスク基板の連続洗浄装置を構成する1つの洗浄ユニットを示す縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る洗浄ユニットにおけるスクラブロールの自己洗浄手段を示すべくこのスクラブロールを縦方向に切断した断面図である。
【図5】図1に示されるディスク基板の連続洗浄装置においてガイドレールを移動するディスク基板の一部を概略的に示す断面図である。
【図6】従来のディスク基板洗浄装置を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
A ディスク基板の連続洗浄装置
D ディスク基板
10 洗浄ユニット
11 スクラブロール
11a 支持軸
11b ロールスクラブ
11c 内部通路
11d 穴
12 軸回転装置
13 軸往復動装置
14 自洗液供給パイプ
15 押えローラ
16 支えローラ
17 支えローラ
18 軸
19 軸
20 架台
21 架台
22 軸受
23 サーボモータ
24 サーボモータ
25 エアーシリンダー装置
25a ピストンロッド
26 洗浄液噴射ノズル
27 洗浄液供給パイプ
28 ガイドレール
29 支持用のレール
30 流体噴射ノズル
31 ストッパー
32 供給用レール
33 排出用レール
Claims (7)
- 洗浄セット位置において、縦置きにされたディスク基板の両表面の直径域に渡り接触可能に設置され、中心軸線をほぼ垂直方向に伸長させて前記ディスク基板の搬送方向へ回転可能に支持された一対のスクラブロールと、前記ディスク基板の周囲縁部にその一側方から当接して支持する少なくとも1つの押えローラと、前記ディスク基板の周囲縁部にその他側方から当接して支持する少なくとも2つの支えローラと、前記ディスク基板の両表面に向けて洗浄液を吹き付ける洗浄液噴射ノズルとから構成され、
前記一対のスクラブロールは相互に離隔接近し得るように移動可能であり、且つ前記2つの支えローラも相互に離隔接近し得るようにそれぞれ上下に移動可能であり、前記ディスク基板の洗浄が終了した時、前記一対のスクラブロールが回転して前記ディスク基板を洗浄セット位置から送り出すと共に前記2つの支えローラもそれぞれ上方及び下方に移動し、前記ディスク基板が前記2つの支えローラ間を通過して次工程に移動可能とされることを特徴とするディスク基板の洗浄ユニット。 - 前記支えローラは、駆動軸に支持されており前記ディスク基板を回転駆動することを特徴とする請求項1に記載のディスク基板の洗浄ユニット。
- 前記押えローラが上方又は下方に移動した状態で、洗浄の前工程から縦置き状態で移送されてきた未洗浄のディスク基板を前記2つのスクラブロール間に挟んで支持し、その後前記押えローラと2つの支えローラにより洗浄セット位置に位置決めすることを特徴とする請求項1または2に記載のディスク基板の洗浄ユニット。
- 前記スクラブロールが比較的に剛性のある支持軸とそれに外装されたロールスクラブと、前記支持軸の内部に軸方向に形成され、洗浄液を流通させる内部通路と、前記ロールスクラブが外装されている前記支持軸周面に形成され、前記内部通路に連通する複数の穴と、前記支持軸の端部における前記内部通路の開口に接続され、前記通路に前記洗浄液を供給する洗浄液供給源とから構成され、前記洗浄液供給源から前記支持軸の前記内部通路及び前記複数の穴を介して前記ロールスクラブ内方から浸透させられた洗浄液を遠心力で吹き出して前記口ールスクラブを自己洗浄することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載のディスク基板の洗浄ユニット。
- 請求項1〜4のいずれか1に記載されたディスク基板の洗浄ユニットが、横1列に多数配置され、前記各洗浄ユニット間には隣接する前記洗浄ユニットにディスク基板を転がして移送させるガイドレールが設置されると共にこのガイドレールに移されたディスク基板に転がり力を付与する流体噴射ノズルが設置され、この流体噴射ノズルから吹き出される流体によりディスク基板が前記ガイドレールを転がって次の前記洗浄ユニットに移送されることで、ディスク基板を連続的に繰り返し洗浄可能としたことを特徴とするディスク基板の連続洗浄装置。
- 供給レール上に縦置きにされたディスク基板を洗浄セット位置に供給するディスク基板供給工程と、
前記ディスク基板の周囲縁部にその一側方から当接して支持する少なくとも1つの押えローラと、前記ディスク基板の周囲縁部にその他側方から当接して支持する少なくとも2つの支えローラとによりディスク基板を位置決めするディスク基板位置決め工程と、
ディスク基板の両表面の直径域に渡り接触可能に設置され、中心軸線をほぼ垂直方向に伸長させて前記ディスク基板の搬送方向へ回転可能に支持された一対のスクラブロールと前記ディスク基板の両表面に向けて洗浄液を吹き付ける洗浄液噴射ノズルによって洗浄する洗浄工程と、
前記2つの支えローラがそれぞれ上方及び下方に移動するとともに前記一対のスクラブロールが回転して前記ディスク基板を洗浄セット位置から送り出すディスク基板移送工程とから構成されたことを特徴とするディスク基板の洗浄方法。 - 請求項6に記載のディスク基板の洗浄方法において、前記請求項1から5の何れか1に記載のディスク基板の洗浄ユニットまたは連続洗浄装置を使用したことを特徴とするディスク基板の洗浄方法。
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