JP3577123B2 - エンコーダ装置を有するカメラ - Google Patents

エンコーダ装置を有するカメラ Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、エンコーダ装置を有するカメラ、詳しくは、非接触型センサの出力に基づいて所定情報を得るエンコーダ装置を有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、非接触型センサからの出力パルス信号をカウントしてズーム情報を得るズームエンコーダは種々知られており、たとえば特開平5−181050号公報には以下に示す技術手段が開示されている。すなわち、当該ズームエンコーダは少なくとも焦点距離の広角端付近と望遠端付近において所定の位置信号を検出する位置検出手段の出力の変化に応じて上記カウント値を所定の値に変更することにより、相対値エンコーダの持つ、パルス発生器のチャタリング発生に対するズーム状態の誤判断と、ズーム環を複数回往復移動させたときに発生するミスカウントと、ズーム環を故意に引っ張ったりまたは押し込んだりしたときにズーム素子に対してレンズ鏡筒の位置が変化したにも係わらず、それを検知することができず、ズーム状態の誤判断といった問題を解決している。
【0003】
また、同公報には、少なくとも広角端付近と望遠端付近とを区別する際に使用する複数位置検出手段として、2つ以上のズーム素子を用いることも記述されている。
【0004】
また、上述の如き構成に対し、距離環を回転させることにより合焦レンズを光軸方向に移動させる、いわゆる合焦駆動装置においても、該距離環の回転位置を検出するための距離エンコーダが設けられている場合が考えられる。この距離エンコーダにおいても、チャタリングやミスカウント等の検出ミスにより誤判断が発生することが予測され、よってこれを防止する構成として、無限遠端付近と至近端付近の区別をつける2以上の検出素子を用いることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術においては、上述したようにズーム素子等の検出素子を2つ以上必要とするため、カメラの大型化、コストアップを招くことになっている。
【0006】
また、この不具合を解消するために検出素子を1つのみ使用した場合は、ズーム駆動前の少なくとも広角端付近と望遠端付近のズーム位置の区別ができないことから、ズーム位置の誤判断を招き、その誤判断は、端面への当てつき、そしてカムリングの破壊もしくは強烈な異音を発生させてしまう虞がある。
【0007】
この不具合は、たとえば一眼レフレックスカメラの合焦光学系を駆動するための構成においても同様に発生することが予想される。すなわち、検出素子を1つだけ設けた構成においては、上述した距離環を回転駆動する前に該距離環が無限遠端と至近端との何れかにあるかが区別できず、間違った方向に回転駆動して回転範囲の端部に当てつけてしまい、該距離環の破損あるいは異音の発生が予想される。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、小型で簡単な機構で低価格の信頼性の高いエンコーダ装置を有するカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明によるエンコーダ装置を有するカメラは、撮影光学系を具備し、この撮影光学系の焦点距離が、広角領域、望遠領域及び上記広角領域と望遠領域の中間領域であることを検出可能なエンコーダ装置を有するカメラであって、駆動源により駆動されることにより、上記撮影光学系を移動させるレンズ鏡筒と、カメラ本体に固定されたフォトリフレクタと、上記レンズ鏡筒上に設けられ、上記レンズ鏡筒の駆動位置に応じて上記フォトリフレクタに対面する部分の反射率が変化する反射手段と、上記フォトリフレクタの出力信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換手段と、このA/D変換手段のしきい値を設定するしきい値設定手段と、このA/D変換手段のしきい値を上記撮影光学系の焦点距離が広角領域付近であることの基準値である第1のしきい値から、この第1のしきい値と異なる値であって、上記撮影光学系の焦点距離が望遠領域付近であることの基準値である第2のしきい値へ変更するしきい値変更手段とを具備することを特徴とし、上記レンズ鏡筒は、上記カメラ動作開始時の上記撮影光学系の焦点距離が上記中間領域又は上記望遠領域である場合には、沈胴される
また、上記第1のしきい値又は上記第2のしきい値のレベルは、任意に設定可能であり、上記レベルは不揮発性記憶手段に記憶されている。
【0012】
本発明によるエンコーダ装置を有するカメラは、撮影光学系をズーミングする場合には、しきい値設定手段によりしきい値を第1のしきい値に設定し、カメラの動作開始時に上記撮影光学系のズーミング位置を検出する場合であって、上記第1のしきい値により上記撮影光学系の焦点距離が何れの領域にあるかが特定できない場合には上記しきい値設定手段により設定された第1のしきい値を、しきい値変更手段で第2のしきい値に変更し、上記レンズ鏡筒は、上記しきい値変更手段による第2のしきい値への変更後、上記A/D変換手段の出力に基づき、上記撮影光学系の焦点距離が広角端付近にあると判断された場合は広角端方向への駆動が禁止され、上記撮影光学系の焦点距離が望遠端付近にあると判断された場合は望遠端に向かう方向への駆動が禁止される。
【0015】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施例であるエンコーダ装置の基本的構成を示した説明図であり、本実施例がカメラのズームレンズ鏡筒に適用された例を示している。
【0017】
この第1実施例のエンコーダ装置は、レンズ鏡筒に配設されたズーム位置を検出するための非接触型信号発生手段1と、この非接触型信号発生手段1の出力信号をA/D変換するA/D変換手段2と、このA/D変換手段2のしきい値が2種類以上に変更可能なしきい値変更手段3と、上記A/D変換手段2からの出力に基づいてズーム駆動方向を制御するズーム駆動方向制御手段4とで主要部が構成されている。
【0018】
このように構成される本実施例のエンコーダ装置は、上記ズーム駆動方向制御手段4において所定の2つのしきい値でズーム駆動方向を制御するようになっている。すなわち、上記A/D変換手段2からの出力が所定の第1のしきい値より小さく、ズーム位置が広角端付近と判別されたときに、さらに広角端へ向う駆動(ズームダウン)を禁止する。また、該出力が所定の第2のしきい値より大きくズーム位置が望遠端付近と判別されたときに、さらに望遠端へ向う駆動(ズームアップ)を禁止するようになっている。
【0019】
以下、上記第1実施例のエンコーダ装置の詳細を説明する。
【0020】
図2は、上記第1実施例のエンコーダ装置の主要部構成を詳しく示した要部分解斜視図であり、本実施例のエンコーダ装置がカメラのズームレンズ鏡筒に適用された例を示している。また、図3は、該エンコーダ装置におけるズームエンコーダの反射部とズームフォトリフレクタ,ズームフォトインタラプタの出力との関係を示した説明図である。
【0021】
通常のズーム機能を有する回転環20に設けられたズームエンコーダ10は、図3に示すように沈胴部A、撮影範囲部B、テレ端位置を越える領域Cの3つからなっていて、このうちB部は反射率の高い銀色もしくは白色、また、C部は反射率の低い黒色となっており、A部はC部の反射率とB部の反射率の間の反射率が発生する色、例えば灰色となっている。さらに、上記回転環20は、図2中、符号アまたはイで示す方向に回転してズームレンズを駆動するようになっている。そして、このズームエンコーダ10の回動により、カメラ本体内の所定の位置に固定されたズームフォトリフレクタ11(ZPR)の出力信号が変化するようになっている。
【0022】
すなわち、図3に示すαの位置に上記フォトリフレクタ11が対面しているときは沈胴状態であり、βの位置に該フォトリフレクタ11が対面しているときはワイド状態、γの位置に対面しているときはテレ状態である。
【0023】
図2に戻って、ズーム駆動ユニット30は、ズームモータ31と、減速ギヤー列32と、上記ズームモータ31の軸延長上に設けられ、該ズームモータ31と連動して回動するスリット33と、このスリット33の近傍に配置され、該スリット33の回動に応じて出力信号を生成するズーム用フォトインタラプタ34(ZPI)と、上記減速ギヤー列32の最終ギヤーに噛合し、上記回転環20の外周に設けられた駆動ギヤー21と噛合して上記ズームモータ31の回動力を回転環20に伝達する出力ギヤー35とで構成されている。
【0024】
なお、上記フォトリフレクタ11およびフォトインタラプタ34の出力端は後述するIF−ICに接続し、A/D変換後、後述するCPU101(図4参照)に接続されていて、該フォトリフレクタ11およびフォトインタラプタ34の出力信号に基づいてCPU101が現在の焦点距離を検出するようになっている。
【0025】
図4は、本第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラの構成を示したブロック系統図である。
【0026】
図において、CPU101は上記ズームカメラ全体の動作を制御するマイクロコンピュータであって、該ズームカメラ動作のシーケンス制御、オートフォーカス/オートイクスポージャー(以下、AF/AEという)演算、A/D変換、LCD/LED制御およびスイッチ入力制御を司る。
【0027】
LCDパネル102はフィルムの駒数、バッテリチェック結果等をそれぞれ表示する液晶表示板である。
【0028】
スイッチ操作部103は、レリーズ釦を半押ししたときに作動し、AF,AEをロックする1段目スイッチ1Rと、レリーズ釦を全押ししたときに作動する、シャッターレリーズ用の2段目スイッチ2Rと、ズームアップ用のスイッチZ−UPと、ズームダウン用スイッチZ−DOWNと、オンされたときに、上記CPU101は、上記LCDパネル102に表示を行ってズームカメラ全体を撮影可能状態にするパワーオンスイッチPOWERと、撮影中の巻戻しを行う強制巻戻し用のスイッチRWと、裏蓋を閉めたことを検知して空送りを行う裏蓋開閉スイッチBKとで構成されている。
【0029】
EEPROM106は、電気的に消去可能なROMであり、フィルム駒数、電出補正値ストロボ充電電圧情報、バッテリチェック情報等の各種調整値を記憶している。
【0030】
ストロボユニット108は、上記CPU101からチャージ信号が与えられると充電を開始し、充電電圧は該CPU101へ送られ、A/D変換された後、EEPROM106の充電電圧情報と比較され、充電完了が否かがチェックされるようになっている。
【0031】
LED表示部109は、ストロボ発光警告、AFロック等を撮影者に知らせる表示部である。
【0032】
IF−IC111はインターフェース用ICでLEDドライブ回路、SPD110によって測光を行う回路、モータドライブ回路、基準電圧回路、AF測距用回路、フォトインタラプタ,フォトリフレクタの生波形をA/D変換して整形波形に変換する回路等により構成されている。
【0033】
また、図中、符号122は発光ダイオード(IRED)、符号123は位置センサー(PSD)、符号124は被写体を示す。上記IF−IC111は、上記CPU101からの制御信号に基づき被写体124に赤外光を投光し、その反射光をPSD123で検出し測距を行うようになっている。そして、得られた測距データは、シリアルデータバスを通じてCPU101に転送されるようになっている。
【0034】
さらに、図中、符号112はモータ駆動用ICであり、上記CPU101から送出されるモータ駆動信号が上記IF−IC111内で1度デコードされた後、このモータ駆動用IC112に供給されるようになっている。そして、CPU101の信号により上記ズームモータ31、AFモータ115、巻上げ、巻戻しモータ116の何れかのモータが選択されて駆動されるようになっている。
【0035】
上記AFモータ115の近傍には、該モータ115の回動に連動して出力信号を生成するフォトインタラプタ126が設けられていて、上記CPU101は、IF−IC111によりA/D変換された該フォトインタラプタ126の出力に基づいて該AFモータ115の回動制御を行うようになっている。
【0036】
上記巻上げ、巻戻しモータ116の近傍にも同様に、該モータ116の回動に連動して出力信号を生成するフォトリフレクタ127が設けられていて、上記CPU101は、IF−IC111によりA/D変換された該フォトリフレクタ127の出力に基づいて該モータ116の回動制御を行うようになっている。
【0037】
上記ズームモータ31は、上述したようにIF−IC111によりA/D変換されたフォトインタラプタ34およびフォトリフレクタ11の出力信号に基づいてCPU101により制御されるようになっている。
【0038】
図5,図6は、それぞれ本実施例における上記フォトインタラプタ,フォトリフレクタの出力信号の整形波形を示した線図である。
【0039】
上記IF−IC111は、図5,図6に示すようにフォトインタラプタ126とフォトリフレクタ127、ズーム用フォトインタラプタ(ZPI)34とズーム用フォトリフレクタ(ZPR)11からの信号を所定のしきい値(図中、しきい値(1),しきい値(2)として示す)を基準にA/D変換することにより整形するようになっている。なお、上記所定のしきい値のレベルはCPU101からIF−IC111へ送信するようになっている。また該しきい値のレベルは、任意に設定可能であり、EEPROM106に記憶されている。
【0040】
図4に戻って、自動調整機120は、AF,AE、バッテリチェック、ストロボ調整等を工場で行う際のチェッカとして使用される。この各データはシリアルデータバスを通じてCPU101に送られ、調整値を上記EEPROM106に記憶するようになっている。
【0041】
また、フィルムのDXコード150は、CPU101に直接読み込まれ、露出値を決めるための演算値として使われるようになっている。
【0042】
図中、符号121はセクタ開閉用のプランジャであり、符号125は電池電圧の検出部で電池投入時や、電圧復帰時にCPU101にリセットを掛ける検出部である。
【0043】
次に、本第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラの作用について、図7〜図10に示すフローチャートを参照して説明する。
【0044】
図7は、該ズームカメラに電源を投入したときのパワーオンリセットのサブルーチンを示したフローチャートである。
【0045】
図において、電池を挿入し、またはパワースイッチPOWERを切り換えると、CPU101にパワーオンリセットが掛かりカメラの動作が開始される。このパワーオンリセットのサブルーチンが呼び出されると、先ずステップS101で各ポートおよびCPU101内のRAMの初期設定が行われた後、ステップS102で、自動調整機120がCPU101に接続されたか否かのチェック判定を行う。このチェックの結果、自動調整機120がCPU101に接続されていればステップS103に進んで、外部装置との通信を行う。また、上記自動調整機120がCPU101に接続されていなければ、直ちにステップS104に進んでバッテリチェックを行う。ここで、バッテリ電圧が不十分の場合は、LCDパネル102に電池なしを表示すると共に全てのカメラ動作を禁止する。
【0046】
この後、ステップS105において、EEPROM106から所定のデータを読み込んだ後、ステップS106ではパワースイッチPOWERをチェックする。ここで、パワースイッチPOWERがオフならばステップS120に進みLCDパネル102の表示を消去し、裏蓋の開閉や強制巻戻しを行うスイッチBKおよびRWの割り込み許可した後、ストップモード状態にする。
【0047】
上記ステップS106でパワースイッチPOWERがオンならばステップS107で現在のズーム位置を検出し、沈胴位置以外のとき、沈胴位置へ移動後ステップS113でズームレンズを沈胴位置から撮影可能なワイド端位置(WIDE)へ移動させる。そして、ステップS114に進んでLCDパネル102に所定の情報を表示させた後、ステップS115でストロボチャージを行い撮影可能状態とする。
【0048】
ステップS116では、LCDパネル102への表示時間を、例えば、90秒にセットする。そしてユーザが何らかのステップを操作すれば再度90秒のタイマがセットされることになる。ステップS117に進んで、90秒経過したか否かを判断し、90秒経過していればステップS119へ、経過していなければステップS118に進んで、裏蓋の開閉スイッチBK、巻戻しスイッチRWおよび他の操作スイッチ(以下、KEYという)の割り込みの許可をした上でホルトモード状態にする。上記ストップモード状態、ホルトモード状態で割り込みの許可されたスイッチが押されたときは、図8に示す、スタンバイ解除のサブルーチンが実行される。
【0049】
次に、このスタンバイ解除のサブルーチンを図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0050】
先ず、ステップS121で裏蓋スイッチBKにより割込みがチェックされる。ここで、この裏蓋スイッチBKによる割込みがあれば、ステップS122に進んで裏蓋が閉じているか否かが判断される。このステップS122で、裏蓋が閉じていなければステップS124へ進んで裏蓋を開ける処理が行われた後、図7のステップS106へ戻る。また、裏蓋が閉じているならばステップS123で空送り処理をした後、上記ステップS106へ戻る。
【0051】
ステップS125では巻戻しスイッチRWによる割込みがチェックされる。ここで、この巻戻しスイッチRWによる割込みがあればステップS127に進んでフィルムの巻戻しを行う。
【0052】
ステップS128ではタイマ割込みがチェックされる。ここでタイマ割込みがあればステップS134に進んで表示タイマカウント処理を行った後、ステップS135で測光を行い図7のステップS117へ戻る。上記ステップS128でタイマ割込みでない場合は、ステップS129に進んでフィルム巻戻し終了か空送り失敗かのチェックを行う。ここで、フィルム巻戻し終了か空送り失敗ならカメラが動作しないように図7のステップS106へ戻る。また、フィルム巻戻し終了か空送り失敗でなければ、ステップS130へ進む。このステップS130ではパワースイッチPOWERの状態をチェックし、オフなら上記ステップS106へ進み、オンならステップS131に進んでそのままメインフローを続行する。
【0053】
上記ステップS131では上記KEYによる割込みの判定が行われる。後記各モードスイッチが押されて割込みが発生すれば、図9のステップS141に飛び、割込みがなければステップS132に進む。
【0054】
上記ステップS132ではLCDパネル102に何らかの情報が表示中か否かをチェックし、表示中でなければステップS133に進んで各操作スイッチBK,RW等のKEYの割込みを許可してストップモード状態となる。上記ステップS132でLCDパネル102が表示中なら図7のステップS117へ戻る。
【0055】
なお、ステップS117、ステップS131、ステップS133におけるKEYとは、図4に示すスイッチ操作部103中のスイッチを意味する。
【0056】
次に、上記KEY割込みの処理のサブルーチンを図9を参照して説明する。
【0057】
上記ステップS131(図8参照)でKEY割込みがあれば図9のステップS141に進んでLCDパネル102(図4参照)をオンする。この後、ステップS143に進んで1段目のレリーズスイッチ1Rが押されているか否かをチェックする。この1段目のレリーズスイッチ1Rが押されていれば、ステップS144においてレリーズ処理を行った後、図7のステップS106へ戻る。上記ステップS143で1段目のレリーズスイッチ1RがオフならステップS146へ進み、ズームアップまたはズームダウンの指示がなされていればステップS158へ進む。このステップS158ではLCDパネル102が表示中か否かをチェックし、表示中であれば、図7のステップS117へ、また、表示中でなければ図8のS133へ戻る。
【0058】
上記ステップS146において、ズームアップまたはズームダウンの指示があったときはステップS147へ進んでズーム処理がなされる。
【0059】
次に上記ステップS107におけるズーム現在位置検出処理(図7参照)を、図10に示すフローチャートおよび図11を参照して説明する。
【0060】
図10に示すステップS701では、ズーム素子からの信号検出に必要なCPU101のポート初期化を行う。
【0061】
ステップS702では、ズーム素子のズームフォトリフレクタ11からの信号をIF−IC111内部の回路でA/D変換するための第1のしきい値の情報をCPU101からIF−IC111へ送信する。
【0062】
ステップS703では、上記ズームフォトリフレクタ11からの信号をIF−IC111でA/D変換を行う。
【0063】
上記ズームフォトリフレクタ11の出力信号が第1しきい値より高い、すなわち“H”レベルであれば、IF−IC111からの出力信号は“H”レベルとなり、第1しきい値より低い、すなわち“L”レベルであれば、IF−IC111からの出力信号は“L”レベルとA/D変換され、CPU101へ送信される。ステップS704では上記のCPU101へ送信された信号が“H”レベルであるかどうか判断をし、“H”レベルであればステップS705へ進む。“H”レベルでなければ、ステップS708へ進みステップS708では、ズームフォトリフレクタの信号が、第1しきい値より“L”レベルであるため、現在のカムリング位置は望遠と広角の中間位置、図11ではB領域となり、ステップS711へ進む。
【0064】
ステップS705では、第2のしきい値の情報をCPU101からIF−IC111へ送信する。
【0065】
ここでの第2しきい値は、上記の第1しきい値よりしきい値のレベルが高い。すなわち、第1しきい値でA/D変換した結果は、“H”レベルである信号を第2しきい値でA/D変換すると“L”レベル(広角領域)となることもある。また、第2しきい値でA/D変換した結果、“H”レベルであった信号は、第1しきい値でA/D変換しても“H”レベル(望遠領域)となる。
【0066】
ステップS706では、ズームフォトリフレクタ11の出力信号を、IF−IC111において第2しきい値でA/D変換する。
【0067】
ステップS707では上記のA/D変換された信号が“H”レベルか“L”レベルか判断を行う。“H”レベルであればステップS709へ進み、カムリング位置は図11中、C領域の望遠領域となる。また、信号が“L”レベルのときはカムリング位置は図11でみるとA領域である広角とわかる。
【0068】
ステップS708,ステップS709はカムリングの現在位置が望遠と広角の中間領域または望遠位置であることを示しているが、これは、パワーオンリセット時のカムリング状態が沈胴位置でないことであるので、ステップS711で沈胴動作を行う。
【0069】
すなわち、パワーオンリセット時のズーム位置が図11中、広角と望遠の中間領域のB領域か望遠領域のC領域のときは、ズームアップと呼ばれる望遠端に向った方向への駆動ではなく、ズームダウンと呼ばれる広角領域へ向った方向への駆動を行い、沈胴状態にする。
【0070】
また、ズーム位置が図11中、広角領域のA領域のときは、上記と同じ広角端に向った方向への駆動はしない。
【0071】
以上は、ズーム(カムリング)の現在位置を検出し、広角位置でなかったら沈胴位置へ移動する動作であり、終了後はメインルーチンへ戻る。
【0072】
通常のズーム動作(詳細は別途説明)においてのしきい値は第1しきい値のみ使用するので、焦点距離の広角端付近と望遠端付近の所定の位置信号は“H”レベルである。ズーム駆動中は信号の立上り、立下りで所定位置の検出が行えるが、例えばズーム駆動中に電池電源が脱落して、その後、レンズ鏡筒を押し込んだり、引っ張ったりして、ズーム位置が広角端付近から望遠端付近へまたは望遠端付近から広角端付近へ移動してしまった場合にも、現在位置が望遠端付近か広角端付近かの区別ができる。
【0073】
電池投入後、先ず動かした後、所定位置信号の変化を待って現在位置を認識し、その後正常な動作を開始する処理であると、電池投入後の動作の保証はない。というのは、電池脱落時の焦点距離は広角端付近であったが電池投入時の焦点距離は望遠端付近だとすると、電池投入直後の動作として、広角端付近から撮影可能なワイド位置へレンズ鏡枠を動かそうとするが実際には望遠端付近にレンズ鏡枠があるだけなので、望遠端ストッパーへレンズ鏡枠が当てついてしまう。
【0074】
また、電池脱落時の焦点距離は望遠端付近であったが、電池投入時の焦点距離は広角端付近であったとすると、また、そのときにメインスイッチ(パワースイッチ)がオフであったならば、望遠端付近から沈胴にしようとするが、実際にはすでに広角端付近であるため、広角端ストッパーへ当てついてしまう。
【0075】
この当てつきによる衝撃は、機構部の破損や不快な異音を招くこともありうる。
【0076】
次に、上記ステップS113における、ズームレンズを沈胴位置から撮影可能なワイド端位置へ移動させるステップ(図7参照)を、図12に示すフローチャートおよび図13を参照してさらに詳しく説明する。
【0077】
図12に示すステップS301において、ズームモータ31(図4参照)を正転させた後、ステップS302で上記フォトリフレクタ11(ZPR、図4参照)の出力信号をIF−IC111が第1のしきい値と比較して、A/D変換後、CPU101が受信する。
【0078】
この後ステップS304において、上記ステップS302における信号が第1のしきい値より高いときはフォトリフレクタ11の出力信号が“H”レベルと判断して、ステップS302へ戻る。また、上記信号が第1のしきい値より低くなければ、フォトリフレクタ11の出力信号が“L”レベルと判断し、ステップS305へ進む。
【0079】
このステップS305で、ズームレンズの現在値を示すCPU101内部のRAM上のZMPLSをリセットした後、ステップS306で、上記フォトインタラプタ34(ZPI、図4参照)の出力値をチェックして(ZPIHRD)、立上りエッヂがあったとき、上記ZMPLSを+1する。
【0080】
この後、ステップS307で、ズームレンズの現在値ZMPLSからワイド端位置を示す値#WIDEを減算して、ステップS308において比較値を判断(CY)し、ボローがあればまだワイド端位置でないので上記ステップS306へ戻り、ボローがなければワイド端位置なのでステップS309へ進む。
【0081】
このステップS309では、ズームモータ31にブレーキをかけ(ZMOTBK)、ステップS310において一定時間待機した後(TI)、ステップS311においてズームモータ31を停止させてメインルーチンに戻る(ステップS312)。
【0082】
次に、上記ステップS147におけるズーム処理(図9参照)について図14に示すフローチャートおよび図15を参照して説明する。
【0083】
ステップS501では、ズームモータ駆動に必要なCPU101(図4参照)のポート初期化、およびズームフォトリフレクタ11のしきい値、この場合は第1のしきい値の設定を行う。この後、ステップS502において、ズームモータ31(図4参照)の駆動方向を示すフラグZUDFを見て、該フラグZUDF=1ならばズームモータ31を正転させるようステップS504へ進む。上記ステップS502においてフラグZUDF=0のときは、該ズームモータ31を逆転させるようにステップS503へ進む。
【0084】
この後、ステップS511において、ズームスイッチZSW、すなわち、前記ズームアップ用スイッチZ−UPとズームダウン用スイッチZ−DOWNとの何れかがオンされたか否かをチェック(ZSWSK)し、該ズームスイッチZSWが何れもオフならばステップS518へ進む。
【0085】
上記ステップS511でズームアップ用スイッチZ−UPとズームダウン用スイッチZ−DOWNとの何れかがオンされているときは、ステップS512へ進む。
【0086】
このステップS512では、ズームレンズの現在値を示す上記ZMPLSによりズーム位置がワイド端位置あるいはテレ端位置になったかを判定し、ワイド端位置、テレ端位置のどちらかになった所で、上記ズームモータ31を停止しステップS518へ進む。また、上記ステップS512で、ズームレンズ位置がワイド端位置あるいはテレ端位置に達していないときは、次にステップS513に進む。
【0087】
このステップS513では、通常のズーム動作中は、上記フォトリフレクタ11(ZPR)の出力信号は“L”レベルであるが、ズームアップ中に第1のしきい値(図15参照)を越えて“H”レベルになった所でテレ端位置を示す値#TELE分のパルスをカウントし、上記ZMPLSをテレ端位置に相当するパルス数にリセットする。
【0088】
この後、ステップS514でフォトインタラプタ34(ZPI)の検出用タイマをスタートさせ、ステップS515で、該フォトインタラプタ34のパルス立上りをチェックして上記ZMPLSをカウントアップもしくはカウントダウンする。ここで、一定時間内に該フォトインタラプタ34の立上りがなければズームモータ31あるいはズームエンコーダ10の故障と判断して、ステップS521の異常処理(DAMAG)へ行く。
【0089】
この後、ステップS518で上記ズームモータ31に一定時間ブレーキをかけ(ZMOTBK)、ステップS519で該ズームモータ31を停止させた後、メインルーチンに戻る(ステップS520)。
【0090】
以上述べた第1実施例においては、カムリングにズームエンコーダを設けた例を示している。しかしながら、本発明は、オートフォーカス一眼レフレックスカメラにおけるレンズ鏡筒の距離環にこのエンコーダを設け、該エンコーダにより距離環の回転位置を検出するような構成においても適用することが可能である。
【0091】
この場合は、距離環の回転範囲である「無限遠端−至近端」が、ズームレンズにおける「ワイド端−テレ端」に対応する。そしてズームアップは「合焦レンズ繰り出し(無限遠側から至近側に駆動)」,ズームダウンは「合焦レンズ繰り込み(至近側から無限遠側に駆動)」にそれぞれ対応する。
【0092】
さらにこの場合は、図7における「ズーム現在位置検出処理」を「AF現在位置検出処理」等と変更し、カムリングの回転位置を検出する代わりに距離環に回転位置を検出するサブルーチンを設ければよい。
【0093】
次に、本発明の第2実施例について説明する。
【0094】
この第2実施例のエンコーダ装置は、基本的な構成は上記第1実施例と同様であるので、ここでは差異のみに言及し、同一部分の説明は省略する。
【0095】
この第2実施例のエンコーダ装置においては、上記第1実施例と同様のカメラのズームレンズ鏡筒において、図16に示すように、回転環20に設けられたズームエンコーダ10は広角領域A、広角と望遠の中間領域B、望遠領域Cの3つからなっていて、このうちA部は反射率の低い黒色、C部は反射率の高い銀色もしくは白色、B部はA部の反射率とC部の反射率の間の反射率が発生する灰色となっている。なお、本実施例において、所定のしきい値が2種類あることと、ズームフォトリフレクタ(ZPR)の状態が3種類あるのは上記第1実施例と同様である。
【0096】
さらに、ズームカメラのブロック系統図と、ズームカメラに電源を投入したときのパワーオンリセットの動作のフローチャートは、上記第1実施例と同じであるので、ここでの説明は省略する。
【0097】
ここで、本第2実施例における、パワーオンリセット動作中のズームの現在位置検出処理の動作を図17に示すフローチャートと図16を参照して説明する。
【0098】
図17に示すように、先ず初めに、ステップS801でCPU101のポートの初期化を行う。
【0099】
ステップS802では、A/D変換用の第1のしきい値の情報をIF−IC111へ送信する。その後、ステップS803でズームフォトリフレクタ11の信号を第1のしきい値を用いてA/D変換する。次に、ステップS804で該A/D変換の結果信号が、“L”レベルであったらカムリング(ズーム)の位置は広角領域、すなわち図16に示すA領域と判明し、広角端へ向う方向への駆動はせず、メインルーチンへ戻る(ステップS808)。
【0100】
また、同ステップS804で信号が“H”レベルであったときは、再びIF−IC111に第2のしきい値情報を送信し、該第2のしきい値を用いてズームフォトリフレクタ11の信号をA/D変換する(ステップS805,ステップS806)。
【0101】
次に、ステップS807で上記A/D変換後の信号が“H”レベルであれば、図16に示すC領域の望遠領域と判明し、望遠端へ向う方向の駆動はせずに、広角端へ向う方向への駆動をする沈胴動作を行い、終了後、メインルーチンへ戻る(ステップS810,ステップS811)。
【0102】
上記ステップS807で信号が“H”レベルではなく“L”レベルであるなら、カムリング(ズーム位置)は図16に示すBの広角と望遠の中間領域と判別するが、この後の動作は、広角領域(C領域)と判断したときと同じである(ステップS809,ステップS811)。
【0103】
以上の記述した内容から、第2実施例の場合は、第1のしきい値によるズーム信号のA/D変換結果で、駆動方向が決まっていることから第2のしきい値をIF−IC111に送信するステップS805からズーム位置を判別したステップS810を省略することも可能となる。
【0104】
なお、ここでのしきい値は、上記第1実施例と同様に、第1のしきい値のレベルより第2しきい値のレベルの方が高い。
【0105】
以上述べたように上記各実施例によれば、より小型,低価格で信頼性の向上したエンコーダ装置を提供できる。
【0106】
[付記]
以上詳述した如き本発明の実施態様によれば、以下の如き構成を得ることができる。即ち、
(1) 駆動源により回転駆動されることにより撮影光学系の焦点距離を変化せるカムリングと、
このカムリングの位置を検出するための、非接触型の信号発生手段と、
この信号発生手段の出力信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換手段と、
このA/D変換手段のしきい値を少なくとも2種類以上に変更可能なしきい値変更手段と、
を具備しており、上記2種類以上のしきい値の内、第1のしきい値により上記カムリングの回転位置が検出された際には、該カムリングの第1の方向への駆動を禁止し、第2のしきい値により上記カムリングの回転位置が検出された際には、該カムリングの第2の方向への駆動を禁止することを特徴とする、エンコーダ装置。
【0107】
(2) 駆動源により回転駆動されることにより撮影光学系の焦点位置を変化せるリング手段と、
このリングの位置を検出するための、非接触型の信号発生手段と、
この信号発生手段の出力信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換手段と、
このA/D変換手段のしきい値を少なくとも2種類以上に変更可能なしきい値変更手段と、
を具備しており、上記2種類以上のしきい値の内、第1のしきい値により上記リング手段の回転位置が検出された際には、該リング手段の第1の方向への駆動を禁止し、第2のしきい値により上記リング手段の回転位置が検出された際には、該リング手段の第2の方向への駆動を禁止することを特徴とする、エンコーダ装置。
【0108】
(3) 駆動源により回転駆動されることにより撮影光学系の状態を変化せるリング手段と、
このリング手段の位置を検出するための、非接触型の信号発生手段と、
この信号発生手段の出力信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換手段と、
このA/D変換手段のしきい値を少なくとも2種類以上に変更可能なしきい値変更手段と、
を具備しており、上記2種類以上のしきい値の内、第1のしきい値により上記リング手段の回転位置が検出された際には、該リング手段の第1の方向への駆動を禁止し、第2のしきい値により上記リング手段の回転位置が検出された際には、該リング手段の第2の方向への駆動を禁止することを特徴とする、エンコーダ装置。
【0109】
(4) 上記(3)項において、上記リング手段により変化される撮影光学系の状態は、焦点距離である。
【0110】
(5) 上記(1),(4)項の何れか一つにおいて、上記カムリングは、上記第1のしきい値によって判定された回転位置にある場合は、最も近い位置にある端面に向かった第1の方向への回転駆動を禁止され、上記第2のしきい値によって判定された回転位置にある場合は、上記第1の方向とは異なる第2の方向への回転を禁止される。
【0111】
(6) 上記(1),(4)項の何れか一つにおいて、上記カムリングは、上記第1のしきい値によって撮影光学系の焦点距離が広角端付近にあると判定された場合は、広角端に向かう第1の方向への回転駆動を禁止され、上記第2のしきい値によって撮影光学系の焦点距離が望遠端付近にあると判定された場合は、望遠端に向かう第2の方向への回転を禁止される。
【0112】
(7) 上記(3)項において、上記リング手段により変化される撮影光学系の状態は、焦点位置である。
【0113】
(8) 上記(1),(2),(4),(7)項の何れか一つにおいて、上記リング手段は、上記第1のしきい値によって判定された回転位置にある場合は、最も近い位置にある端面に向かった第1の方向への回転駆動を禁止され、上記第2のしきい値によって判定された回転位置にある場合は、上記第1の方向とは異なる第2の方向への回転を禁止される。
【0114】
(9) 上記(2),(7)項の何れか一つにおいて、上記リング手段は、上記第1のしきい値によって撮影光学系の焦点位置が無限遠端付近にあると判定された場合は、無限遠端に向かう第1の方向への回転駆動を禁止され、上記第2のしきい値によって撮影光学系の焦点位置が至近端付近にあると判定された場合は、至近端に向かう第2の方向への回転を禁止される。
【0115】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、1つの検出素子に対して異なる2つのしきい値を設けたので、小型で簡単な機構で低価格の信頼性の高いエンコーダ装置を提供することができると共に、レンズ鏡枠が広角端又は望遠端ストッパーへ当てついてしまうことを防止することができ、当てつきの衝撃による機構部の破損や不快な異音を防ぐことができるカメラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるエンコーダ装置の基本的構成を示した説明図である。
【図2】上記第1実施例のエンコーダ装置の主要部構成を詳しく示した要部分解斜視図である。
【図3】上記第1実施例のエンコーダ装置におけるズームエンコーダの反射部とズームフォトリフレクタ,ズームフォトインタラプタの出力との関係を示した説明図である。
【図4】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラの構成を示したブロック系統図である。
【図5】上記第1実施例のエンコーダ装置におけるフォトインタラプタの出力信号の整形波形を示した線図である。
【図6】上記第1実施例のエンコーダ装置におけるフォトリフレクタの出力信号の整形波形を示した線図である。
【図7】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラに電源を投入したときのパワーオンリセットのサブルーチンを示したフローチャートである。
【図8】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラにおけるスタンバイ解除のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図9】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラにおけるKEY割込みの処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図10】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラにおけるズーム現在位置検出処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図11】上記第1実施例のエンコーダ装置におけるズーム領域とズームフォトリフレクタの出力波形,整形波形との関係を示した説明図である。
【図12】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラにおけるズームレンズを沈胴位置から撮影可能なワイド端位置へ移動させる処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図13】上記第1実施例のエンコーダ装置におけるズームモータとズームフォトリフレクタ,フォトインタラプタの出力との関係の一例を示した説明図である。
【図14】上記第1実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラにおけるズーム処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【図15】上記第1実施例のエンコーダ装置におけるズームモータとズームフォトリフレクタ,フォトインタラプタの出力との関係の他の例を示した説明図である。
【図16】本発明の第2実施例のエンコーダ装置におけるズーム領域とズームフォトリフレクタの出力波形,整形波形との関係を示した説明図である。
【図17】上記第2実施例のエンコーダ装置が適用されるズームカメラにおけるズーム現在位置検出処理のサブルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
1…非接触型信号発生手段
2…A/D変換手段
3…しきい値変更手段
4…ズーム駆動方向制御手段
10…ズームエンコーダ
11…ズームフォトリフレクタ
20…回転環
31…ズームモータ
34…ズームフォトインタラプタ
101…CPU
111…IF−IC

Claims (4)

  1. 撮影光学系を具備し、この撮影光学系の焦点距離が、広角領域、望遠領域及び上記広角領域と望遠領域の中間領域であることを検出可能なエンコーダ装置を有するカメラであって
    駆動源により駆動されることにより、上記撮影光学系を移動させるレンズ鏡筒と、
    カメラ本体に固定されたフォトリフレクタと、
    上記レンズ鏡筒上に設けられ、上記レンズ鏡筒の駆動位置に応じて上記フォトリフレクタに対面する部分の反射率が変化する反射手段と、
    上記フォトリフレクタの出力信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換手段と、
    このA/D変換手段のしきい値を設定するしきい値設定手段と、
    このA/D変換手段のしきい値を上記撮影光学系の焦点距離が広角領域付近であることの基準値である第1のしきい値から、この第1のしきい値と異なる値であって、上記撮影光学系の焦点距離が望遠領域付近であることの基準値である第2のしきい値へ変更するしきい値変更手段と、
    を具備し、
    上記しきい値設定手段は、上記撮影光学系をズーミングする場合には、上記しきい値を第1のしきい値に設定し、
    上記しきい値変更手段は、カメラの動作開始時に上記撮影光学系のズーミング位置を検出する場合であって、上記第1のしきい値により上記撮影光学系の焦点距離が何れの領域にあるかが特定できない場合に上記しきい値設定手段により設定された第1のしきい値を第2のしきい値に変更し、
    上記レンズ鏡筒は、上記しきい値変更手段による第2のしきい値への変更後、上記A/D変換手段の出力に基づき、上記撮影光学系の焦点距離が広角端付近にあると判断された場合は広角端方向への駆動が禁止され、上記撮影光学系の焦点距離が望遠端付近にあると判断された場合は望遠端に向かう方向への駆動が禁止されることを特徴とするエンコーダ装置を有するカメラ。
  2. 上記レンズ鏡筒は、上記カメラ動作開始時の上記撮影光学系の焦点距離が上記中間領域又は上記望遠領域である場合には、沈胴されることを特徴とする請求項1に記載のエンコーダ装置を有するカメラ。
  3. 上記第1のしきい値又は上記第2のしきい値のレベルは、任意に設定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンコーダ装置を有するカメラ。
  4. 上記レベルは、不揮発性記憶手段に記憶されていることを特徴とする請求項3に記載のエンコーダ装置を有するカメラ。
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