JP2727592B2

JP2727592B2 - カメラ

Info

Publication number: JP2727592B2
Application number: JP63268752A
Authority: JP
Inventors: 憲長阪
Original assignee: Minolta Co Ltd
Current assignee: Minolta Co Ltd
Priority date: 1988-10-25
Filing date: 1988-10-25
Publication date: 1998-03-11
Anticipated expiration: 2013-03-11
Also published as: JPH02114247A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、バリアを有するレンズとカメラボディとを
組合わせて構成されるオートフォーカス式のカメラに関
する。

〔従来の技術〕

従来からズームレンズにおいてレンズ鏡銅を通常撮影
領域からフィルム面側に繰り込んでレンズ長を短縮する
ものが知られている。

例えば、特公昭51−40459号公報に、ズームレンズ鏡
銅内に無限遠位置を制限する制限部材を設け、レンズを
使用しないときにはズーム手段を解除してフォーカシン
グ操作部材とズーミング操作部材とを一体的に連結し、
前記制限部材の制限作用を解除してフォーカスレンズ群
を無限遠位置を越えてフィルム面側に繰り込むようにし
たズームレンズが示されている。本引例はズームレンズ
のレンズ長を複雑な手動操作で短縮するものであり、レ
ンズ長の短縮をモータ駆動で行わせるには困難な機構と
なっている。

また、撮影しないときはズームレンズがボディ内に沈
胴するとともに、これと連動してバリアの開閉が行われ
るバリア付沈胴式カメラが知られている。例えば、実開
昭61−188112号公報には、バリア付ズームレンズのズー
ミング用カム溝に沈胴用カム溝を連続して設け、前記ズ
ームレンズがカメラ本体内に収納できるとともに、レン
ズ収納に連動してバリアがレンズ前面を遮蔽するように
したズーム組込レンズが示されている。

また、特開昭62−69254号公報には、バリア駆動手段
とレンズ駆動手段と、これら駆動手段の駆動をそれぞれ
制御する。一体的に構成された制御用カム手段とを備
え、前記制御用カム手段のカム動作によってレンズの動
作と前記バリア駆動手段の動作とを同期させ、レンズの
沈胴とバリア開閉を制御するようにしたバリア付沈胴式
カメラが示されている。

また、実開昭62−193228号公報には、レンズ保持枠の
外周部にモータ駆動されるレンズ駆動リングを設けると
ともにレンズ鏡胴の沈胴区間の延長にバリア開閉区間を
設け、該駆動リングのバリア開閉区間の回動動作と連動
してバリアが開閉される沈胴式レンズシャッタカメラの
バリア機構が示されている。

さらに特開昭63−95426号公報には、焦点距離がテレ
とワイドの２段に切換えられるカメラにおいて、焦点距
離切換用モータに連動する部材を設け、この部材を介し
て前記モータの駆動力でバリアを開閉するようにしたも
のが示されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、上記公報に示されるバリア付沈胴式カメラ
の従来技術は、レンズとボディが一体に構成された、い
わゆるズームレンズ型コンパクトカメラに関するもので
ある。

上記ズームレンズ型コンパクトカメラに関する従来技
術では、ズームレンズを短縮する場合、いずれもズーム
環を回転してレンズ長を短縮しているが、交換レンズ式
カメラの交換レンズでズーム環を回転してレンズ長を短
縮する場合、交換レンズ群にはズーム環を持たない単焦
点レンズも含んでいるのでカメラのシステム化を図るこ
とが困難となる。また、オートフォーカス機構を有する
交換レンズ式カメラにあっては、フォーカシングレンズ
とズーミングレンズとをモータ駆動することとなるた
め、カメラボディとレンズ鏡胴の構造が複雑になり、コ
スト上のデメリットも大きくなる。

また、交換レンズ式カメラでレンズの短縮に連動して
バリアを開閉する場合、バリアの開閉を行うためのカム
手段を設けたり、バリアの開閉をモータで行うためのモ
ータ連動手段を設けると、さらに交換レンズ鏡胴の構造
が複雑になるとともに、それらアクチュエータの制御も
難しくなる。

本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、撮影終了
時にレンズ長が短縮されるとともに、簡易な構成でもっ
て、レンズ短縮にに連動してバリアの閉塞が行われるよ
うにした、コンパクト性と操作性とを有するカメラを提
供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、本発明は、フォーカシング
レンズ駆動用モータを有し、該モータによってフォーカ
シングレンズを移動させることによって焦点調節を行う
カメラにおいて、前記フォーカシングレンズが通常撮影
領域の無限遠端位置からさらにフィルム面側に繰り入れ
られるコンパクト領域と、前記フォーカシングレンズ駆
動用モータにより、フォーカシングレンズを通常撮影領
域内で駆動するとともに前記コンパクト領域で駆動する
フォーカシングレンズ駆動機構と、前記フォーカシング
レンズを開閉するバリアと、前記フォーカシングレンズ
を前記コンパクト領域において駆動する際の、前記フォ
ーカシングレンズ駆動機構の駆動によって前記バリアを
開閉駆動するバリア開閉機構とを備えたものである。

また、上記カメラにおいて、前記バリア開閉機構を、
前記フォーカシングレンズ駆動機構に連動する係合部
と、前記フォーカシングレンズが前記コンパクト領域で
駆動するときにのみ前記係合部と係合する位置に配置さ
れた、前記バリアに連動する被係合部とからなるものと
したものである。

さらにまた、上記カメラにおいて、前記バリアが前記
フォーカシングレンズを閉塞する位置にあることを検知
する検知手段を備えたものである。

〔作用〕

上記構成のカメラによれば、フォーカシングレンズ駆
動用モータの駆動力により、フォーカシングレンズをコ
ンパクト領域に繰り込まれるようにしているので、合焦
動作と同様のレンズ駆動方法でレンズ長が短縮される。

また、フォーカシングレンズを前記コンパクト領域に
おいて駆動する際の、フォーカシングレンズ駆動機構の
駆動によって、バリアが開閉駆動される構成であるか
ら、該バリアは、フォーカシングレンズのコンパクト領
域への繰り込み及び繰り出しに連動して開閉される。

さらに、このバリア開閉機構を、フォーカシングレン
ズ駆動機構に連動する係合部と、フォーカシングレンズ
がコンパクト領域で駆動するときにのみ該係合部と係合
する位置に配置された、バリアに連動する被係合部とか
らなる構成とした場合、フォーカシングレンズ駆動機構
がフォーカシングレンズを通常撮影領域で駆動している
ときには、該係合部及び被係合部は係合しないため、バ
リア開閉機構は駆動せず、フォーカシングレンズがコン
パクト領域で駆動されているときのみ、該係合部及び被
係合部が係合し、バリア開閉機構が駆動される。

また、バリアがフォーカシングレンズを閉塞する位置
にあることを検知する検知手段を備えた場合には、バリ
アがフォーカシングレンズを閉塞した位置を正確に知る
ことができるので、その位置から更に閉塞方向に負荷を
かけることがないように構成することが可能となる。

〔実施例〕

本発明にかかる単焦点レンズの交換レンズ式カメラの
一実施例を第１図（ａ），（ｂ），（ｃ）に示す。同図
（ａ），（ｂ），（ｃ）はそれぞれフォーカシングレン
ズが近距離端、無限遠端および無限遠端からさらにボデ
ィ側に繰り込まれ、該フォーカシングレンズが収納され
る位置（以下、コンパクト領域という）にある場合を示
している。また、各図の右側は交換レンズ式カメラの構
成の側断面図であり、左側はレンズ側からカメラ本体側
を見たときのバリアの構成を示している。

第１図において、交換レンズ式カメラの構成を説明す
ると、スイッチSW_Mはカメラ電源メインスイッチ、CPU10
2はカメラの撮影動作を制御するマイクロコンピュー
タ、センサ103は被写体像のデフォーカス量（Ｄ）を検
出するフォーカスセンサ、ミラー104は光を前記フォー
カスセンサ103へ反射するサブミラー、駆動回路105はフ
ォーカシングモータ（FM）を有し、該モータを駆動する
フォーカシングモータ駆動回路である。カプラ４は前記
フォーカシングモータの回転力を交換レンズ側に伝達す
るフォーカシングカプラであって、前記フォーカシング
モータの回転力はギア22〜24を介してフォーカシングレ
ンズL1に伝達される。また、レンズROM101は交換レンズ
固有のレンズ情報を記憶するメモリであって、カメラボ
ディ内のCPU102にスイッチSW1,SW2による情報（後
述）、レンズ駆動量の変換係数Ｋおよび前記フォーカシ
ングレンズL1を近距離側から無限遠端へ繰り入れるとき
の前記フォーカシングモータの回転方向情報ROT等を送
出するものである。この情報は回転方向が右であれば、
ROT＝１、左であれば、ROT＝０として表される。

上記構成において、メインスイッチSW_MがオンしてCPU
102がオートフォーカス（AF）制御を行うとき、フォー
カスセンサ103からの被写体像のデフォーカス量Ｄとレ
ンズROM101からの変換係数ＫによりCPU102にてフォーカ
シングモータの駆動量が演算され、その制御信号および
デフォーカス方向を示す信号がフォーカシングモータ駆
動回路105に入力される。そして、該フォーカシングモ
ータ駆動回路105によりフォーカシングモータが所定
量、所定方向に駆動され、フォーカシングレンズL1が合
焦位置に移動して自動的に合焦される。

次に、交換レンズの構成を説明すると、固定筒１の外
周部に距離環２がヘリコイドネジ1a,2aで螺合されてい
る。また、距離環２にはその内周面にギア25が形成さ
れ、ギア24と螺合している。そして、前記フォーカシン
グモータの回転がフォーカシングカプラ４、ギア22〜24
を介して距離環２に伝達され、該距離環２が回転しなが
ら光軸方向に移動するようになっている。

距離環２の先端部には、フォーカシングレンズL1が固
着された移動枠３がバヨネット結合されている。該移動
枠３は距離環２の回転方向には回転せず、光軸方向に距
離環２と一体的に移動するようになっており、該移動枠
３の光軸方向の移動によりフォーカシングレンズL1も移
動して焦点調節ができるようになっている。なお、移動
枠３は通常撮影領域（近距離端から無限遠端まで）とコ
ンパクト領域を連続的に移動することができる。

前記移動枠３の前部にはバリア回転板５およびフロン
トレンズバリア7,7′が設けられ、さらにその前部にレ
ンズの開口面積を規制する開口規制板９が設けられてい
る。また、開口規制板９の内径部には開口部9aが形成さ
れ、２枚のフロントレンズバリア7,7′が全開されたと
き、該バリア7,7′が前記開口部9aから退避して外側か
ら見えないようになっている。

フロントレンズバリア7,7′は、それぞれバリア回転
連動ピン7c,7c′がバリア回転板５のＵ字溝5b,5b′に嵌
装され、バリア回転軸7b,7b′で軸支されている。バリ
ア回転板５は通常バリアスプリング8,8′により反時計
方向に付勢され、該バリア回転板５のストッパー当り部
5c,5c′がストッパーピン10,10′に当接して、フロント
レンズバリア7,7′が全開状態で停止するようになって
いる。そして、バリア回転板５が時計回りに回転する
と、バリア回転連動ピン7c,7c′も一体となって回転
し、フロントレンズバリア7,7′が前記バリア回転軸7b,
7b′を中心に内側に回転され、開口部9aの中央で咬合し
てフォーカシングレンズL1を遮蔽する。

スイッチSW1,SW2はフォーカシングレンズL1の位置を
検出するものであって、レンズ鏡胴固定部に設けられ、
該スイッチSW1,SW2のオン・オフ状態がレンズROM101か
らCPU102に送出される。また、バリア回転板５の適所に
形成された突起部5aの一側面には前記スイッチSW1,SW2
のオン・オフ切換え接片11が当接しており、距離環２の
回転動作にともないバリア回転板５が時計方向に回転す
ると、該切換え接片11が前記突起部5aに押されて、切換
え接片11の接点がスイッチSW1からスイッチSW2へ切換え
られるようになっている。

ここで、距離環２の回転角に対してスイッチSW1,SW2
により検出されるフォーカシングレンズL1の位置情報に
ついて第２図（ａ），（ｂ），（ｃ）および第３図
（ａ），（ｂ），（ｃ）を用いて説明する。第２図
（ａ），（ｂ），（ｃ）は距離環２の回転角に対する移
動枠３に固着されているストッパー板６および突起部5a
の位置関係を示している。また、第３図（ａ），
（ｂ），（ｃ）は第２図（ａ），（ｂ），（ｃ）の距離
環２のバヨネット端部を説明の便宜上、拡大し、直線化
して表したものである。そして、各図の（ａ），
（ｂ），（ｃ）は第１図（ａ）近距離端、（ｂ）無限遠
端、（ｃ）コンパクト領域のフォーカシングレンズL1の
位置に対応している。

第３図（ａ）の近距離端においては、距離環２のバヨ
ネット端部2aがストッパー板６の当り部6aに当接して、
該距離環２の回転が停止される。距離環２を時計方向に
回転させ、フォーカシングレンズL1が無限遠端の位置
（第３図（ｂ））にくると、前記距離環２のバヨネット
端部2bがバリア回転板５の突起部5aに当接する。そし
て、さらに距離環２を回転させると、突起部5aがバヨネ
ット端部2bに押され、バリア回転板５が回転を始める。
このとき、第１図（ｂ）に示すようにスイッチSW1に接
触していた接片11が突起部5aに押され、スイッチSW1か
ら離れ、スイッチSW1,SW2いずれもオフの状態となる。
このスイッチSW1がオフとなることによりフォーカシン
グレンズL1が無限遠端に到達したことが検出される。

次に、さらに距離環２を時計方向に回転すると、突起
部5aがストッパー板６の当り部6aに当接して、距離環２
の回転が停止される（第３図（ｃ））。このとき、フロ
ントレンズバリア7,7′は第１図（ｃ）に示すように開
口部9aで完全に閉じられ、フォーカシングレンズL1を完
全に遮蔽する。また、突起部5aに当接していた接片11が
スイッチSW2に接触して該スイッチSW2がオンする。

第３図において、回転角D2はバヨネット端部2aの近距
離当りからバヨネット端部2bの無限遠端当りまでの回転
角であり、回転角D3はバヨネット端部2bの無限遠端当り
から無限遠端行き過ぎ当りまでの回転角である。そし
て、回転角D1（＝D2＋D3）は距離環２の全回転角であっ
て、この回転量でフォーカシングレンズL1はコンパクト
領域から近距離端まで移動する。

上述の距離環２の回転角（θ）に対するスイッチSW1,
SW2のオン・オフ情報とバリア開閉の関係を示すと表１
のようになる。

上記スイッチSW1,SW2のオン・オフ情報はフォーカシ
ングレンズL1の位置情報としてレンズROM101からCPU102
に送出される。そして、この情報を基にメインスイッチ
SW_Mのオン（またはオフ）によって撮影が開始（または
終了）されるとき、フォーカシングレンズL1をコンパク
ト領域から繰出し（またはコンパクト領域へ収納し）、
これに連動してフロントレンズバリア7,7′の開閉を制
御する。また、メインスイッチSW_M、スイッチSW2および
フォーカシングモータの駆動の関係を示すと第２表のよ
うになる。

次に、第４図（ａ），（ｂ），（ｃ）にズームムレン
ズを使用した交換レンズ式カメラの一実施例を示す。同
図において、第１図（ａ），（ｂ），（ｃ）と同一部材
を示すものには同一の符号が付している。フォーカシン
グはレンズL2、ズーミングはレンズL2およびL3の駆動に
より行われ、28はズーム操作環、29はズームカム環、31
は第１移動枠、32は第２移動枠をそれぞれ示している。
ズーミングはズーム操作環28を回動させることによって
行われる。すなわち、ズーム操作環28を回動させると、
ズームカム環29が該ズーム操作環28と一体的に回動す
る。第１移動枠31は前記ズームカム環29に形成されたカ
ム溝に嵌まり込むピンを有し、前記ズームカム環29が回
動すると、その回動力を受ける。しかし、第１移動枠31
は不図示の直進機構により回動を禁止されているので、
回動しないでカムのリード分だけ直進する。また、第１
移動枠31の外面と距離環２の内面にはそれぞれヘリコイ
ドねじが形成され、該ヘリコイドねじにより第１移動枠
31が距離環２に噛み合わされているので、該距離環２が
直進すると、第１移動枠31が直進する。一方、第２移動
枠32は、固定筒の直進溝を貫通してズームカム環29に形
成された他のカム溝に嵌入するピンを有し、前記ズーム
カム環29の回転によって直進する。フォーカシングは上
述の実施例と全く同様に距離環２を回動させることによ
り行われる。同図に示すように交換レンズがズームレン
ズの場合でも単焦点レンズと同様に、距離環２がフォカ
シングモータの回転力によって回転され、前記フォーカ
シングレンズ群L2がコンパクト領域に繰り込まれてレン
ズ長が短縮される。また、フォーカシングレンズ群L2が
コンパクト領域に繰り込まれるとき、これに連動してフ
ロントレンズバリア7,7′が閉じられ、該フォーカシン
グレンズ群L2がコンパクト領域から繰り出されるとき、
これに連動してフロントレンズバリア7,7′が開かれ
る。

次に、メインスイッチSW_Mにより撮影の開始または終
了を行うのに合わせてバリアの開閉を制御するシーケン
スについて第５図を用いて説明する。第５図において、
＃10〜＃50は通常撮影状態（第１図（ａ），（ｂ）また
は第４図（ａ），（ｂ）の場合）でメインスイッチSW_M
をオンからオフした場合のフローである。

すなわち、通常撮影状態でメインスイッチSW_Wがオフ
すると、フォーカシングレンズL1またはL2をコンパクト
領域に繰り込むために電源を立ち上げる（＃10,＃1
5）。スイッチSW2はオフ状態であるから、次にフォーカ
シングモータ（FM）の回転方向の情報ROTを確認し、近
距離端から無限遠端へ向かい、さらにそれを行き過ぎる
方へフォーカシングモータ（FM）を回転してスイッチSW
2がオンするまでフォーカシングレンズL1またはL2を繰
り込む（＃20〜＃40）。スイッチSW2がオンすると、フ
ォーカシングレンズL1またはL2のコンパクト領域への繰
り込みが完了し、フロントレンズバリア7,7′も閉じる
ので、フォーカシングモータを停止する。さらにメイン
スイッチSW_Mがオフの状態でスイッチSW2がオンとなった
時に動作を開始するタイマ（不図示）が所定時間を計測
したことによって電源を切り、終了する（＃40〜＃5
0）。なお、既にフォーカシングレンズL1またはL2がコ
ンパクト領域に繰り込まれた状態でメインスイッチSW_M
がオフしたときは、＃20でスイッチSW2はオンであるか
らフォーカシングレンズL1またはL2を移動させることは
ないので＃50へジャンプし、＃15で立ち上げた電源を切
り、終了する（＃50）。

次に＃60〜＃90はフォーカシングレンズL1またはL2が
コンパクト領域、すなわち、フロントレンズバリア7,
7′の閉じた状態の領域（第１図（ｃ）または第４図
（ｃ））にあり、収納された状態からメインスイッチSW
_Mをオンして撮影状態に入るフローである。

すなわち、メインスイッチSW_Mをオンすると（＃1
0）、フォーカシングレンズをコンパクト領域から通常
撮影領域に繰り出すために電源を立ち上げる（＃60）。
スイッチSW2はオンであるから、フォーカシングモータ
の回転方向の情報ROTを確認し、無限遠端を行き過ぎた
位置から無限遠端の位置の方へ該モータを回転し、フロ
ントレンズバリア7,7′を開き、スイッチSW2がオフする
までフォーカシングレンズL1またはL2を繰り出す（＃65
〜＃85）。スイッチSW2がオフすると、フォーカシング
レンズL1またはL2が通常撮影領域へ繰り出されたので、
そのまま撮影状態に入る（＃85,＃90）。

次に、＃90〜＃170は撮影時のフローである。フォー
カシングレンズL1またはL2が通常撮影領域へ繰り出され
ると、AF開始スイッチSW3がオンしているか判定し（シ
ャッタボタン半押し状態でオンする）、オフしていれ
ば、＃65〜＃90のループを実行し、オンされるまで待機
する。オンしていると、焦点検出装置の状態によって、
焦点検出の結果に信頼性があるかないかを判別する（＃
95）。被写体像のコントラストが低い（低下、ローコン
という）、あるいは暗い（以下、ローライトという）場
合は信頼性がないと判定される。信頼性があれば、焦点
検出および合焦演算を行い、フォーカシングモータを駆
動して、フォーカシングレンズL1またはL2を移動させ、
＃100〜＃110のループを実行し、合焦位置に到達する
と、フォーカシングモータを停止させる（＃115）。そ
して、シャッタボタンが押され撮影が終了すると、＃10
にリターンする（＃120）。なお、＃120で＃10にリター
ンし、次の撮影に入った場合は、メインスイッチSW_M、
電源はオンしており、フォーカシングレンズL1またはL2
は通常撮影域にあってスイッチSW2はオフであるから、
＃65で＃90へ移行する。

＃95で信頼性がなければ、フォーカシングレンズL1ま
たはL2が無限遠端にないかどうか確認する（＃125）。
フォーカシングレンズL1またはL2が無限遠端にあること
はスイッチSW1がオフになることにより検出される。フ
ォーカシングレンズL1またはL2が無限遠端になければ
（SW1がオン状態）、該フォーカシングレンズL1またはL
2をカメラボデイ側に繰り込みながら、信頼性のある状
態になるかどうか調べる（＃130,＃135）。信頼性があ
るようになれば、＃100へ移行し、信頼性がでないまま
無限遠端までフォーカシングレンズL1またはL2が繰り込
まれると（＃140でNO）、フォーカシングモータの回転
方向を逆転してフォーカシングレンズL1またはL2を繰り
出しながら信頼性のある状態になるかどうか調べる（＃
145,＃150）。信頼性があるようになれば、＃100へ移行
し、信頼性がでないまま近距離端までフォーカシングレ
ンズL1またはL2が繰り出されると（＃150でNO,＃155で
「なし」）、フォカシングモータを停止して（＃16
0）、動作を終了する（＃165）。なお、フォーカシング
モータの回転数はエンコーダによりモニタされ、該エン
コーダの出力パルスはカウンタによりカウントされてい
る。フォーカシングレンズL1またはL2が近距離端にある
ことは、＃155で前記カウンタ出力がなくなることによ
り検出される。

＃125でフォーカシングレンズL1またはL2が無限遠端
にあれば（SW1がオフ状態）、＃145へ移行し、上述した
ように近距離端の方向へフォーカシングレンズL1または
L2を繰り出しながら信頼性のある状態の有無を調べる。

なお、以上においては、オートフォーカス機構を有す
る一眼レフレックスカメラに係る実施例、およびオート
フォーカス機構とともにズーム機構を有する一眼レフレ
ックスカメラに係る実施例について説明したが、本願発
明は、フォーカシングレンズをコンパクト領域で駆動す
る際の、フォーカシングレンズ駆動機構の駆動によって
バリアを開閉するものであるから、フォーカシングレン
ズ駆動用モータを有し、該モータによってフォーカシン
グレンズを移動させることによって焦点調節を行うカメ
ラであることを必須要件とし、ズーム機構を有すること
は必須要件とはされないものである。

〔発明の効果〕以上のように本発明によれば、カメラボディ内に設け
られたフォーカシング駆動用モータの駆動力がフォーカ
シングレンズに伝達され、該フォーカシングレンズが駆
動されるオートフォーカス（AF）機構の延長に該フォー
カシングレンズを収納するコンパクト領域を設けたの
で、該フォーカシングレンズをコンパクト領域内へ駆動
するための別個のモータ等が不要で全体の構成が簡易か
つコンパクトなものとできる。また、オートフォーカス
用レンズとオートフォーカス駆動機構を基本構成とする
ので、追加部品も少なくコスト上のメリットが出せる。

また、温度保障に必要なレンズの繰出し範囲（特に∞
の行き過ぎ量）もレンズ収納時に∞からの繰入れ量とし
て使えるため、設計スペースが有利で複雑な機械構造を
要しない。

さらに、フォーカシングレンズを遮蔽するバリアの開
閉は、フォーカシングレンズをコンパクト領域での駆動
する際のフォーカシングレンズ駆動機構の駆動により行
われるため、バリアの開閉を制御するために複雑な制御
機構等を必要とせず、コスト上のメリットが出せるとと
もに信頼性も高いものとなる。

また、撮影を終了時にフォーカシングレンズがコンパ
クト領域に収納されると、これに伴い自動的にバリアが
閉じられ、さらに撮影を開始時にフォーカシングレンズ
がコンパクト領域から通常撮影領域に繰り出されると、
これに伴い自動的にバリアが開かれるため、撮影者はレ
ンズキャップの脱着を気にすることもなく、簡単な操作
でいつでも自由に写真撮影を楽しむことができる。ま
た、撮影終了後はフォーカシングレンズがコンパクトに
収納されるので携帯にも便利である。

また、バリア開閉機構をフォーカシングレンズ駆動機
構に連動する係合部と、フォーカシングレンズがコンパ
クト領域で駆動するときにのみ前記係合部と係合する位
置に配置された、バリアに連動する被係合部とから形成
する形態をとることにより、非常に簡易な構造でバリア
の開閉ができることから、コスト面、信頼性ともさらに
向上する。

また、バリアがフォーカシングレンズを閉塞する位置
にあることを検知する検知手段を設けることにより、バ
リアが閉塞された位置から更に不可をかけて破損するよ
うな事態を未然に防げるように構成することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ），（ｂ），（ｃ）は本発明にかかる単焦点
レンズの交換レンズ式カメラの一実施例である。第２図
（ａ），（ｂ），（ｃ）は距離環の回転角に対するスト
ッパー板およびバリア回転板の位置関係を示す図であ
る。第３図（ａ），（ｂ），（ｃ）は第２図（ａ），
（ｂ），（ｃ）の距離環のバヨネット部を拡大した図で
ある。第４図（ａ），（ｂ），（ｃ）は本発明にかかる
ズームレンズの交換レンズ式カメラの一実施例である。
第５図はメインスイッチのオン・オフによりフォーカシ
ングレンズの駆動が制御されるフローチャートである。２……距離環、3,31,32……移動枠、４……フォーカシ
ングカプラ、５……バリア回転板、６……ストッパー
板、7,7′……フロントレンズバリア、９……開口規制
板、11……切換え接片、22〜24……ギア、101……レン
ズROM、102……CPU、104……フォーカシングモータ駆動
回路、SW1,SW2、SW_M……スイッチ、L1,L2,L3……レンズ
群。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】フォーカシングレンズ駆動用モータを有
し、該モータによってフォーカシングレンズを移動させ
ることによって焦点調節を行うカメラにおいて、前記フ
ォーカシングレンズが通常撮影領域の無限遠端位置から
さらにフィルム面側に繰り入れられるコンパクト領域
と、前記フォーカシングレンズ駆動用モータにより、フ
ォーカシングレンズを通常撮影領域内で駆動するととも
に前記コンパクト領域で駆動するフォーカシングレンズ
駆動機構と、前記フォーカシングレンズを開閉するバリ
アと、前記フォーカシングレンズを前記コンパクト領域
において駆動する際の、前記フォーカシングレンズ駆動
機構の駆動によって前記バリアを開閉駆動するバリア開
閉機構とを備えたことを特徴とするカメラ。
【請求項２】前記バリア開閉機構は、前記フォーカシン
グレンズ駆動機構に連動する係合部と、前記フォーカシ
ングレンズが前記コンパクト領域で駆動するときにのみ
前記係合部と係合する位置に配置された、前記バリアに
連動する被係合部とからなることを特徴とする請求項１
記載のカメラ。
【請求項３】前記バリアが前記フォーカシングレンズを
閉塞する位置にあることを検知する検知手段を備えたこ
とを特徴とする請求項１記載のカメラ。