JP3576369B2 - チェーン張り装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原動機側の駆動スプロケットから従動側の従動スプロケットにチェーンを介して、動力を正逆転伝動を可能とするチェーン伝動機構のチェーン張り装置に関し、特に、正逆転ロータリー耕耘装置のチェーンケース内のチェーン張りの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、動力を伝動する場合、駆動スプロケットへチェーンを引っ張って巻き込む側は大きな張力を受けチェーンは張られ(以下「張り側」とする)、逆側の、駆動スプロケットから従動スプロケットに向かってチェーンが出ていく側は弛む(以下「弛み側」とする)ので、騒音を発したり、外れたりしないように「弛み側」にはチェーン張り装置が配置される。
そして、駆動スプロケットを正逆転可能に構成した場合には、「張り側」及び「弛み側」の両側にチェーン張りが設けられ、従来の正逆転可能なロータリー耕耘装置においては、略対称に左右同一のチェーン張りを設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、チェーンをガイドするチェーン張りの形状としては、弛み側では、チェーンの脈動を抑えるために中心側へ大きな弧を描いた形状とし、張り側では、その分チェーンの張力が増すために外側へ大きくたわむ形状(直線的な弧状)としなければならないが、左右同一のチェーン張りを用いて、弛み側での騒音を軽減するために、中心側に大きくたわむ形状とすると、張り側も同じチェーン張りが配置されているので、このチェーン張りには大きな張り出し応力がかかり、張り側のチェーン張りが破損するなどの問題があった。
逆に、張り側にかかる応力を小さくする形状にすると、弛み側での脈動が大きくなり騒音が激しくなるばかりか、チェーン張りに繰り返し応力が働き、疲労破壊の原因ともなるという問題があった。
本発明は、前記の点に鑑み、正逆転可能なチェーン伝動装置におけるチェーン張り装置の破損などの問題がなく低騒音を実現可能なチェーン張り装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、正逆転動力を伝動可能としたチェーン伝動機構のチェーン張り装置において、駆動スプロケットと従動スプロケットの間のチェーンの両外側に、チェーン張り1・1’を一対設け、各チェーン張り1・1’の上端部を、各々ピン4、4’により可動ステー10に枢結し、該チェーン張り1・1’の他端をチェーンケース5の内面に当接させ、前記可動ステー10は、略逆「U」字状に構成すると共に中央部をピン9によりチェーンケース5に揺動自在に支持したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のチェーン張り装置を有するロータリ耕耘装置を装着したトラクターの全体側面図、図2は本発明のチェーン張り装置を設けたロータリー耕耘装置の後面断面図、図3は本発明のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図、図4は同じくチェーンケース上部の後面断面図、図5は従来例のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図、図6は同じくチェーンケース上部の後面断面図である。
【0006】
まず、本発明に係わるチェーン張り装置を装備したロータリー耕耘装置の全体構成を図1、図2により説明する。トラクター12のエンジンフレーム13の前部に前輪14を懸架し、後部のミッションケース35に後輪15を支持し、該後輪15の上方に設けた座席16に着座してハンドル17を左右に回動し、前輪14を操舵してトラクター12を走行させる。
該トラクター12の後部には、左右中央上方のアッパーリンク18と左右両側下部のロワーリンク19等からなる3点リンク式作業機装着装置20をを介して、ロータリー耕耘装置21を着脱自在に取り付けている。
該ロータリー耕耘装置21の左右にチェーンケース5と支持フレーム22が設けられ、該左右のチェーンケース5と支持フレーム22の上部の間は、左右の支持パイプ23・23とギアボックス24により一体的に連結され、該支持パイプに支持プレートを固設して、該支持プレートに前記ロワーリンク19の後端を連結する構成としている。
【0007】
また、トラクター12の後部には、油圧シリンダを内装したシリンダケースを設け、該シリンダーケースよりリフトアーム25を後方に突出し、該リフトアーム25先端と前記ロワーリンク19間をリフトロッド26・26で連結し、油圧シリンダーを伸縮させることでロータリー耕耘装置21の昇降を行っているのである。図中の27は昇降操作レバーである。
【0008】
前記ミッションケース35の後面にはPTO軸が突出され、図示せぬユニバーサルジョイントを介してロータリー耕耘装置21の左右方向中央に設けた入力軸28に動力が伝達される。
そして、該ミッションケース35内でPTO軸の正逆転を切り換えられるようにしている。前記入力軸28はギアボックス24より前方に突出され、該ギアボックス24内には一対のベベルギアが収納され、該ベルトを介して、駆動軸32が駆動される。該駆動軸32の他端は前記チェーンケース5内に挿入されて回転自在に支持され、該駆動軸32の他端上に駆動スプロケット2が固設されている。
前記チェーンケース5と支持フレーム22の下部の間には耕耘爪軸30が回転自在に支持され、該耕耘爪軸30のチェーンケース5内に挿入した一端上には従動スプロケット3が固設され、該従動スプロケット3と前記駆動スプロケット2との間にはチェーン11が巻回されており、前記PTO軸からの動力が駆動スプロケット2、チェーン11、従動スプロケット3を介して耕耘爪軸30が駆動される構成としている。該耕耘爪軸30上には耕耘爪29・29・・・が植設されている。
【0009】
次に、本発明の正逆ロータリー耕耘装置におけるチェーン張り装置について、図3乃至図6により説明する。
前記チェーンケース5は左右のケースと上部の開口を閉じる蓋6からなり、これらはボルト締めで固定されている。
従来のチェーン張り装置は、図5、図6に示すように、蓋6からは支持板8に補強されたステー7’が、チェーンケース5の前内面からはステー7が別々に突設され、各ステー7・7’の下端にチェーン張り41・41’の上端部が各々ピン4’・4により枢結され、該チェーン張り41・41’の下端は下方に延設されて、下端に設けた摺動部材33・33がチェーンケース5の前後内面に当接され、略前後対称に配置されている。
【0010】
これに対し、本発明は、図3、図4に示すように、蓋6の略中央部下面から支え部材31が垂設され、該支え部材31下部に、プレートを略逆「U」字状に構成した可動ステー10の前後方向中央部がピン9により回動自在に枢支され、該ステー10の両端部に、チェーン張り1・1’の上端部が各々ピン4、4’により枢結されている。
但し、前記ピン9はチェーンケース5より突出して可動ステー10を支持する構成とすることもできる。また、可動ステー10をチェーンケース5上部に円弧状のガイドで摺動するだけの構成とすることもできる。
前記チェーン張り1、1’の下端部にはそれぞれ摺動部材33・33が取り付けられており、該摺動部材33は摩擦抵抗が小さい部材で構成され、チェーンケース5の前後内壁面に当接されて、チェーン張り1、1’がチェーン11の張りにより押圧されたときに、摺動部材33・33がチェーンケース5の内壁面を滑って容易にたわむことができるようにしている。
【0011】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
このような構成において、PTO軸を正転させると、駆動スプロケット2は図3に示す矢印の如く回転される。この回転によって後側(駆動軸32と耕耘爪軸30の軸心を結ぶ線を中央とし、その後側)のチェーン11が張られる(張り側)ため、チェーン張り1’は外側に直線状の円弧となるようにたわませようとする。
【0012】
このとき、チェーン張り1’の上端部は可動ステー10に枢結されているので、該可動ステー10はピン9を支点にして後側へ揺動し、該可動ステー10の後端がチェーンケース5の上部内壁に当たるまで回動し、チェーン張り1’は可動ステー10を枢結するピン4’は後側へ移動する。
よって、チェーン張り1’の上部が後方へ逃げるようになり、そのたわみ量は従来に比べて小さくすることができ、チェーン張り1’のチェーン11への押圧力は弱められ、また、接触長さも短くすることができる。
【0013】
他方、弛み側においては、前記可動ステー10の後方への回動によって、該可動ステー10とチェーン張り1上部とを枢支するピン4は、内側(後方)に移動するため、チェーン11に近づくことになり、同じバネ力であれば強く内側へ付勢することができ、また、接触長さを長くすることができる。
【0014】
従って、張り側ではチェーン張り1’の押圧力が弱められて、たわみも小さいので、チェーン張り1’が破損することはなく、弛み側では強く付勢してチェーンのたるみを無くし、効率よく押さえて脈動を低減させ、騒音も減少することができるのである。また、PTO軸を逆転駆動(図3の矢印と逆方向)した時には、本発明のチェーン張り装置は前後略対称に構成しているので、前記とは逆に、後側のチェーン張り1’が弛み側となり、前側のチェーン張り1が張り側となり、上述と同様に作用する。
【0015】
すなわち、駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、正逆転動力を伝動可能としたチェーン伝動機構のチェーン張り装置において、駆動スプロケットと従動スプロケットの間のチェーンの両外側に、チェーン張りを一対設け、各チェーン張りの一端を可動ステーの両端に連結し、チェーン張りの他端をチェーンケース内面に当接させるとともに、前記可動ステーをチェーンケースに揺動自在に支持したので、正逆転させたときに、張り側において、チェーン張りに働く応力を軽減する方向に可動ステーが揺動して破損などのトラブルを防ぎ、更には、弛み側ではチェーンを強く張って騒音を低減し、脈動を低減して円滑な駆動を可能とすることができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチェーン張り装置を有するロータリ耕耘装置を装着したトラクターの全体側面図である。
【図2】本発明のチェーン張り装置を設けたロータリー耕耘装置の後面断面図である
【図3】本発明のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図である。
【図4】同じくチェーンケース上部の後面断面図である。
【図5】従来例のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図である。
【図6】同じくチェーンケース上部の後面断面図である。
【符号の説明】
1 弛み側チェーン張り
1’ 張り側チェーン張り
10 可動ステー
21 ロータリ耕耘装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、原動機側の駆動スプロケットから従動側の従動スプロケットにチェーンを介して、動力を正逆転伝動を可能とするチェーン伝動機構のチェーン張り装置に関し、特に、正逆転ロータリー耕耘装置のチェーンケース内のチェーン張りの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、動力を伝動する場合、駆動スプロケットへチェーンを引っ張って巻き込む側は大きな張力を受けチェーンは張られ(以下「張り側」とする)、逆側の、駆動スプロケットから従動スプロケットに向かってチェーンが出ていく側は弛む(以下「弛み側」とする)ので、騒音を発したり、外れたりしないように「弛み側」にはチェーン張り装置が配置される。
そして、駆動スプロケットを正逆転可能に構成した場合には、「張り側」及び「弛み側」の両側にチェーン張りが設けられ、従来の正逆転可能なロータリー耕耘装置においては、略対称に左右同一のチェーン張りを設けていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、チェーンをガイドするチェーン張りの形状としては、弛み側では、チェーンの脈動を抑えるために中心側へ大きな弧を描いた形状とし、張り側では、その分チェーンの張力が増すために外側へ大きくたわむ形状(直線的な弧状)としなければならないが、左右同一のチェーン張りを用いて、弛み側での騒音を軽減するために、中心側に大きくたわむ形状とすると、張り側も同じチェーン張りが配置されているので、このチェーン張りには大きな張り出し応力がかかり、張り側のチェーン張りが破損するなどの問題があった。
逆に、張り側にかかる応力を小さくする形状にすると、弛み側での脈動が大きくなり騒音が激しくなるばかりか、チェーン張りに繰り返し応力が働き、疲労破壊の原因ともなるという問題があった。
本発明は、前記の点に鑑み、正逆転可能なチェーン伝動装置におけるチェーン張り装置の破損などの問題がなく低騒音を実現可能なチェーン張り装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、正逆転動力を伝動可能としたチェーン伝動機構のチェーン張り装置において、駆動スプロケットと従動スプロケットの間のチェーンの両外側に、チェーン張り1・1’を一対設け、各チェーン張り1・1’の上端部を、各々ピン4、4’により可動ステー10に枢結し、該チェーン張り1・1’の他端をチェーンケース5の内面に当接させ、前記可動ステー10は、略逆「U」字状に構成すると共に中央部をピン9によりチェーンケース5に揺動自在に支持したものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明のチェーン張り装置を有するロータリ耕耘装置を装着したトラクターの全体側面図、図2は本発明のチェーン張り装置を設けたロータリー耕耘装置の後面断面図、図3は本発明のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図、図4は同じくチェーンケース上部の後面断面図、図5は従来例のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図、図6は同じくチェーンケース上部の後面断面図である。
【0006】
まず、本発明に係わるチェーン張り装置を装備したロータリー耕耘装置の全体構成を図1、図2により説明する。トラクター12のエンジンフレーム13の前部に前輪14を懸架し、後部のミッションケース35に後輪15を支持し、該後輪15の上方に設けた座席16に着座してハンドル17を左右に回動し、前輪14を操舵してトラクター12を走行させる。
該トラクター12の後部には、左右中央上方のアッパーリンク18と左右両側下部のロワーリンク19等からなる3点リンク式作業機装着装置20をを介して、ロータリー耕耘装置21を着脱自在に取り付けている。
該ロータリー耕耘装置21の左右にチェーンケース5と支持フレーム22が設けられ、該左右のチェーンケース5と支持フレーム22の上部の間は、左右の支持パイプ23・23とギアボックス24により一体的に連結され、該支持パイプに支持プレートを固設して、該支持プレートに前記ロワーリンク19の後端を連結する構成としている。
【0007】
また、トラクター12の後部には、油圧シリンダを内装したシリンダケースを設け、該シリンダーケースよりリフトアーム25を後方に突出し、該リフトアーム25先端と前記ロワーリンク19間をリフトロッド26・26で連結し、油圧シリンダーを伸縮させることでロータリー耕耘装置21の昇降を行っているのである。図中の27は昇降操作レバーである。
【0008】
前記ミッションケース35の後面にはPTO軸が突出され、図示せぬユニバーサルジョイントを介してロータリー耕耘装置21の左右方向中央に設けた入力軸28に動力が伝達される。
そして、該ミッションケース35内でPTO軸の正逆転を切り換えられるようにしている。前記入力軸28はギアボックス24より前方に突出され、該ギアボックス24内には一対のベベルギアが収納され、該ベルトを介して、駆動軸32が駆動される。該駆動軸32の他端は前記チェーンケース5内に挿入されて回転自在に支持され、該駆動軸32の他端上に駆動スプロケット2が固設されている。
前記チェーンケース5と支持フレーム22の下部の間には耕耘爪軸30が回転自在に支持され、該耕耘爪軸30のチェーンケース5内に挿入した一端上には従動スプロケット3が固設され、該従動スプロケット3と前記駆動スプロケット2との間にはチェーン11が巻回されており、前記PTO軸からの動力が駆動スプロケット2、チェーン11、従動スプロケット3を介して耕耘爪軸30が駆動される構成としている。該耕耘爪軸30上には耕耘爪29・29・・・が植設されている。
【0009】
次に、本発明の正逆ロータリー耕耘装置におけるチェーン張り装置について、図3乃至図6により説明する。
前記チェーンケース5は左右のケースと上部の開口を閉じる蓋6からなり、これらはボルト締めで固定されている。
従来のチェーン張り装置は、図5、図6に示すように、蓋6からは支持板8に補強されたステー7’が、チェーンケース5の前内面からはステー7が別々に突設され、各ステー7・7’の下端にチェーン張り41・41’の上端部が各々ピン4’・4により枢結され、該チェーン張り41・41’の下端は下方に延設されて、下端に設けた摺動部材33・33がチェーンケース5の前後内面に当接され、略前後対称に配置されている。
【0010】
これに対し、本発明は、図3、図4に示すように、蓋6の略中央部下面から支え部材31が垂設され、該支え部材31下部に、プレートを略逆「U」字状に構成した可動ステー10の前後方向中央部がピン9により回動自在に枢支され、該ステー10の両端部に、チェーン張り1・1’の上端部が各々ピン4、4’により枢結されている。
但し、前記ピン9はチェーンケース5より突出して可動ステー10を支持する構成とすることもできる。また、可動ステー10をチェーンケース5上部に円弧状のガイドで摺動するだけの構成とすることもできる。
前記チェーン張り1、1’の下端部にはそれぞれ摺動部材33・33が取り付けられており、該摺動部材33は摩擦抵抗が小さい部材で構成され、チェーンケース5の前後内壁面に当接されて、チェーン張り1、1’がチェーン11の張りにより押圧されたときに、摺動部材33・33がチェーンケース5の内壁面を滑って容易にたわむことができるようにしている。
【0011】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
このような構成において、PTO軸を正転させると、駆動スプロケット2は図3に示す矢印の如く回転される。この回転によって後側(駆動軸32と耕耘爪軸30の軸心を結ぶ線を中央とし、その後側)のチェーン11が張られる(張り側)ため、チェーン張り1’は外側に直線状の円弧となるようにたわませようとする。
【0012】
このとき、チェーン張り1’の上端部は可動ステー10に枢結されているので、該可動ステー10はピン9を支点にして後側へ揺動し、該可動ステー10の後端がチェーンケース5の上部内壁に当たるまで回動し、チェーン張り1’は可動ステー10を枢結するピン4’は後側へ移動する。
よって、チェーン張り1’の上部が後方へ逃げるようになり、そのたわみ量は従来に比べて小さくすることができ、チェーン張り1’のチェーン11への押圧力は弱められ、また、接触長さも短くすることができる。
【0013】
他方、弛み側においては、前記可動ステー10の後方への回動によって、該可動ステー10とチェーン張り1上部とを枢支するピン4は、内側(後方)に移動するため、チェーン11に近づくことになり、同じバネ力であれば強く内側へ付勢することができ、また、接触長さを長くすることができる。
【0014】
従って、張り側ではチェーン張り1’の押圧力が弱められて、たわみも小さいので、チェーン張り1’が破損することはなく、弛み側では強く付勢してチェーンのたるみを無くし、効率よく押さえて脈動を低減させ、騒音も減少することができるのである。また、PTO軸を逆転駆動(図3の矢印と逆方向)した時には、本発明のチェーン張り装置は前後略対称に構成しているので、前記とは逆に、後側のチェーン張り1’が弛み側となり、前側のチェーン張り1が張り側となり、上述と同様に作用する。
【0015】
すなわち、駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、正逆転動力を伝動可能としたチェーン伝動機構のチェーン張り装置において、駆動スプロケットと従動スプロケットの間のチェーンの両外側に、チェーン張りを一対設け、各チェーン張りの一端を可動ステーの両端に連結し、チェーン張りの他端をチェーンケース内面に当接させるとともに、前記可動ステーをチェーンケースに揺動自在に支持したので、正逆転させたときに、張り側において、チェーン張りに働く応力を軽減する方向に可動ステーが揺動して破損などのトラブルを防ぎ、更には、弛み側ではチェーンを強く張って騒音を低減し、脈動を低減して円滑な駆動を可能とすることができたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチェーン張り装置を有するロータリ耕耘装置を装着したトラクターの全体側面図である。
【図2】本発明のチェーン張り装置を設けたロータリー耕耘装置の後面断面図である
【図3】本発明のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図である。
【図4】同じくチェーンケース上部の後面断面図である。
【図5】従来例のチェーン張り装置を設けたチェーンケースの側面断面図である。
【図6】同じくチェーンケース上部の後面断面図である。
【符号の説明】
1 弛み側チェーン張り
1’ 張り側チェーン張り
10 可動ステー
21 ロータリ耕耘装置
Claims (1)
- 駆動スプロケットと従動スプロケットの間にチェーンを巻回して、正逆転動力を伝動可能としたチェーン伝動機構のチェーン張り装置において、駆動スプロケットと従動スプロケットの間のチェーンの両外側に、チェーン張り1・1’を一対設け、各チェーン張り1・1’の上端部を、各々ピン4、4’により可動ステー10に枢結し、該チェーン張り1・1’の他端をチェーンケース5の内面に当接させ、前記可動ステー10は、略逆「U」字状に構成すると共に中央部をピン9によりチェーンケース5に揺動自在に支持したことを特徴とするチェーン張り装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05832998A JP3576369B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | チェーン張り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05832998A JP3576369B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | チェーン張り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11253002A JPH11253002A (ja) | 1999-09-21 |
JP3576369B2 true JP3576369B2 (ja) | 2004-10-13 |
Family
ID=13081271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05832998A Expired - Fee Related JP3576369B2 (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | チェーン張り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3576369B2 (ja) |
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1998
- 1998-03-10 JP JP05832998A patent/JP3576369B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH11253002A (ja) | 1999-09-21 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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