JP3576161B2 - 固定化金属アフィニティ担体に対して増強されたアフィニティを有する変異蛋白質類およびポリペプチド類 - Google Patents

固定化金属アフィニティ担体に対して増強されたアフィニティを有する変異蛋白質類およびポリペプチド類 Download PDF

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、固定化金属アフィニティ担体に対して増強されたアフィニティを表わす変異蛋白質類およびポリペプチド類に関するものである。更に特定的には、本発明は少なく1個の金属キレート性アミノ酸配列が組込まれた蛋白質類およびポリペプチド類に関するものである。
先行技術
組換え蛋白質類またはポリペプチド類が、細菌細胞内で発現され、次いで発酵槽内で成育された際に、所望の生成物を純粋な形態で回収することが、問題として残される。固定化金属アフィニティクロマトグラフィまたはリガンド交換クロマトグラフィは、アミノ酸および蛋白質精製において、周知の技術である。F.HelfferichのNature 189、1001頁(1961):H.F.WaltonらのRecent Developments in Separation Science、VI巻、5章1981;PorathらのNature(London)、258、598頁(1975);Biochemistry、22、1625頁(1975)およびSulkowskiのTrends in Biotechnology、、1頁(1985)は、この技術が露出したヒスチジン残基の含有量に応じて天然蛋白質を選択的に分画するために適したものであることを示している。イミノジ酢酸等のキレート性リガンドが、オキシラン−活性化アガロースに共有的に結合され、得られたゲルがCu2+、Zn2+、Ni2+またはCo2+等の金属イオンで飽和される。このような樹脂は、これまである種の天然ペプチド類および蛋白質類の精製のために使用されてきた。例えば、NilssonらのEmbo J.、1075頁(1985)を参照。
しかしながら、本来的に1個以上の露出されたヒスチジン側鎖または残基を含むものに限らず、全ての組換え蛋白質およびポリペプチドを精製するための方法が開発されることが望まれていた。ここにおいて、目的とする蛋白質のコード配列が、小型のヒスチジン−含有ペプチドのコード配列と融合された融合蛋白質が開発された。アフィニティペプチドのコード配列は、目的とする蛋白質に、特異的な切断部位と共に融合される。次いで、このような融合蛋白質は、ヒスチジン含有ペプチドまたはアフィニティ端部のアフィニティ担体に対する結合の優位性により製造され得る。該融合蛋白質の精製後、該アフィニティ端部は、設定された切断部位において極めて困難かつ高価な方法で分離され、該目的とする蛋白質が最終工程で精製される。例えば、SmithらのBiol.Chem.263、7211(1988)参照のこと。一般的に、この技術は特に多くの蛋白質不純物が複数の露出したヒスチジンを含むであろう為に、本来的に1個以上の金属−結合性アミノ酸類を含む他の蛋白質から所望の蛋白質を分離するためには適していない。しかしながら、アフィニティ端部が6〜8またはそれ以上のヒスチジンを含有する場合には、この方法は有用であり得る。例えばHochulらのBiotechnology、6、1321(1988)参照のこと。
しかして、全ての組換え蛋白等およびポリペプチドに対して適用可能であり、所望の蛋白質を本来的に1個以上の金属−結合性アミノ酸を含む他の蛋白質から効果的に分離する蛋白質およびポリペプチド精製方法が望ましい。
ここに、固定化金属アフィニティ担体に対する蛋白質またはポリペプチドの結合が、本来的に1個以上の金属−結合性アミノ酸を含む天然蛋白質およびポリペプチド、ならびに融合蛋白質およびポリペプチドよりも明かに大きくなるまでに増強され得ることが発見された。このような増強されたアフィニティは、このような蛋白質またはポリペプチドの一次構造中および二次構造の特定の部分において金属キレート性アミノ酸配列を組込むことによって達成され得る。
発明の要約
本発明は、金属アフィニティ担体に対して増強されたアフィニティ、すなわちより強い結合強度を有する変異蛋白質類およびポリペプチド類に関するものである。本発明は、好ましくは組換えDNA技術を使用して蛋白質またはポリペプチド中に1個以上の特定の金属キレート性アミノ酸を組込むことにあり、該特定の配列は、この配列に含まれる特定の金属−結合アミノ酸およびこのような配列を含むであろう蛋白質またはポリペプチドの部分に伴われた二次構造に依存している。
図面の簡単な記述
第1図は、本発明の教示に従って修飾したA-1H8H12インシュリン様成長因子−1(IGF1)の不純な再度たたみ込まれた混合物の溶離形態を示す。
第2図は、本発明の教示に従って修飾したA-1H8H12インシュリン様成長因子−1(IGF1)のたたみ込まれた種の混合物の溶離形態を示す。
発明の詳細な記述
ここで使用されているように、“金属キレート性アミノ酸配列”なる用語は、固定化金属と同時的2部位結合が形成され得るように立体化学的に配置された少なくとも2個の金属−結合性アミノ酸を含有するアミノ酸の配列を意味する。アミノ酸配列が、1個の金属−結合性アミノ酸を含有する場合には、このようなアミノ酸は固定化金属アフィニティ担体の固定化金属と配位結合を形成し、これによって三次的“金属複合体”(固定化リガンド+金属+ペプチド)を生じるであろう。しかしながら、このような配列が適切に配向する2個以上の金属−結合性アミノ酸を含有する場合には、両アミノ酸による遷移金属との同時的配位は“金属キレート”を生じる。このようなキレート形成は、適切な立体化学的因子および配置的拘束が好ましいエンタルピーおよびエントロピー効果を導く場合にのみ生じるであろう。本発明は、金属キレート性アミノ酸配列を含有し、従って樹脂に対して増強されたアフィニティを有する変異蛋白質類およびポリペプチド類を提供するものである。
金属キレート性配列は、式:−A−Bx−Cy−Dz−Eで表わされ、式中、AおよびEは、独立的にヒスチジンおよびアスパルテートからなる群から選択される金属−結合性アミノ酸であり、ただし、AまたはEのいずれかの少なくとも一方がヒスチジンであり、B、CおよびDはアミノ酸類であり、ならびにx、yおよびzは、金属キレート性もしくは配列含有部位および該金属キレート性配列中で使用される特定の金属−結合性アミノ酸を含む蛋白質またはポリペプチド分子の表面露出部分の二次構造に依存する0〜3の整数を独立的に表わす。x、yおよびzの合計は、該配列含有部位の二次構造との組合せにおいて立体化学的要求が、AとEとが同時に固定化金属に結合してキレート形成を起こすために満足されるかどうかを決定する。金属−結合性アミノ酸が、独立的にヒスチジンまたはアスパルテートであり、かつ金属キレート性配列が蛋白質またはポリペプチドのα−ヘリックス部分に組込まれる場合には、x+y+zは3である。このような部分が、β−ヘアピンターンである場合には、x+y+zは2であり、またこのような部分が、β−鎖である場合には、x+y+zは1である。
天然の蛋白質またはポリペプチドが、適切な位置に入手可能または利用可能な金属−結合性アミノ酸を欠いている場合には、全配列が、このような蛋白質またはポリペプチドの適切な位置に組込まれなければならない。しかしながら、該蛋白質またはポリペプチドが、入手可能な金属−結合性アミノ酸を適切な位置、例えばα−ヘリックスに有する場合には、単に1個の付加的な金属−結合性アミノ酸を、このような蛋白質またはポリペプチドに、適切な配列が生じるように組込むことが必要である。
該金属−結合性アミノ酸を配置するために適切な位置は、既知の構造を有する蛋白質類およびポリペプチド類については容易に決定される。構造が決定されていない場合には、一次構造が周知の方法により決定され、二次構造がこの分野で周知の方法を用いて下記に示されるように有効に予測され得る。
適切な位置は、例えば下記に定義されるように決定してもよい。計算は、所望の金属キレートについての次の事実に基づいている:
1) 蛋白質リガンド中の供与原子が、特定の金属イオンまたは金属錯体に適合すること;
2) 2個以上の金属−結合性原子が、該金属の特異的な幾何学的要求を容易に満足すること;
3) 蛋白質リガンドのキレート形態が、配置的に強制的(相対的に不変的または固定的)であること。
天然のアミノ酸において、システイン、ヒスチジン、アスパルテートおよびグルタメートの側鎖のみが、中性のpHにおいて2価の第一列遷移金属に対して水溶液中で明らかな結合強度を有している。かくして、
cys>his>>asp、glu>他のアミノ酸
である。
Cu2+に結合するリガンドのシス配置について(同様にNi2+、Vo2+およびZn2+について)、金属錯体のX線結晶学的データは、典型的な銅−窒素結合パラメータが、Cu−N=1.98−2.02ÅおよびN−Cu−N=80゜−100゜であることを示している。蛋白質についてのX線結晶学的データは、3種の一般的に観察される二次構造の特徴:α−ヘリックス、β−鎖およびβ−ヘアピンターンを示している。これらの構造化領域は、少なくとも部分的に配置的な強制の要求を満足する。典型的な配置の値として、α−ヘリックス(φ=−57゜、ψ=−47゜、ω=180゜)、β−鎖(φ=−139゜、ψ=+135゜、ω=180゜)およびβ−ヘアピンターン(タイプI′、タイプII′)を使用した。
hisおよびasp残基についてエネルギー的に許容される側鎖配置の幾何学的調査を、対応する二次構造と結合するいずれのアミノ酸配列が、上記の距離および角度の制限のもとにCu2+に対して二座のキレート形成部位を与え得るかを見出すために行なった。短距離の範囲内のキレート形成相互作用のみについて考慮した。すなわち、結合性残基間の介在残基の数は、0〜4であった。計算の結果は、次の表に示してあり、(+)は、キレート形成が生じ得る場合、(−)は、キレート形成を生じ得ない場合を示している。介在残基(x)の性質は、比較的に重要ではなく、模型的に、これらの残基の側鎖の立体的大きさ、親水性および電荷は、金属キレート性ペプチド相互作用の強度の決定において単に重要でないか、または二次的役割をはたすのみであることが示された。
Figure 0003576161
一旦、正規の二次構造の領域が同定された後は、これらの領域内のいずれの残基が該蛋白質の表面に露出し、従って固定化金属に容易に結合し得るかを決定する必要がある。興味ある領域にわたっての親水性の周期性が、露出残基を見出す指針として使用された。多くの親水性の物指が定義されているが、本出願において最も便利なものの一つは、構造がX線結晶学により決定されている蛋白質に基づいた特定のアミノ酸残基が内在するか、あるいは露出する程度に基づく物指である(Kidevaら、J.Protein Chem.、4、23(1985)第III表、特性4参照)。
α−ヘリツクス 興味ある全ヘリックス領域について、親水性モメント(方向および強度)を5回転あたり18残基のピッチ(100゜/残基)を用いて計算した。親水性モメントが充分に大きい場合(>|0.3|)、残基は、3種類の等しく分布する類別、露出、内在および境界に分類された。
Β−鎖 興味ある全β−鎖領域について、親水性モメントを1回転あたり2残基のピッチ(180゜/残基)を用いて計算した。これは、各残基が“アップ”または“ダウン”のいずれかであるために計算が容易である。この場合、残基は2種類の等しく分布する類別、露出および内在に分類された。
β−ヘアピンターン これらの2−残基回転は、超二次構造であるため、一旦回転内の残基が同定された後に更に計算を行なう必要性はほとんどない。金属キレート形成に適した残基は、ヘアピンターンのいずれかの側の2個の残基である。これらのターンは、蛋白質の露出表面上において、回転残基および最隣接残基の露出を伴って最も頻繁に起こる。
金属−結合性アミノ酸を配置するための適切な位置を決定した後、該変異蛋白質およびポリペプチドは、当業者に周知の方法により調整され得る。このような変異体は、特定の固定化金属樹脂に対する所望のアフィニティに応じて単一の金属キレート性部位あるいは複数のそのような部位を含んでもよい。
本発明の変異蛋白質またはポリペプチドは、化学合成により調製してもよい。しかしながら、二次構造を有する蛋白質およびポリペプチドは、一般に大分子であるため、それらを組換えDNA技術により調製することが好ましい。このことは、適切な位置に所望の金属キレート性配列を有する所望の変異蛋白質およびポリペプチドをコードする遺伝子を構築するための常法を用いて行ない得る。変異蛋白質およびポリペプチドを構築するための常法は、通常のオリゴヌクレオチド指向性部位特異的変異生成の出発遺伝子への利用である。次いで、変異遺伝子を適切なベクターにクローン化し、引続きこのベクターを適当な発現宿主、例えば細菌(例えばE.coliまたはPseudomonas)、酵母(例えばS.cerevisae)、または哺乳動物細胞(例えばC127またはCHO)の形質転換に使用される。次いで、変異蛋白質またはポリペプチドが常法により発現され、下記のようにして回収される。
かくして製造された変異蛋白質およびポリペプチドは、典型的には一次配列中に1〜2の修飾を有するにすぎない。このような僅かな修飾は、天然の蛋白質またはポリペプチドが有する生物学的活性を保持した変異蛋白質またはポリペプチドを生ずることが期待され、また典型的にはそれを生ずる。更には、このような修飾は、抗原的な特性に影響しないことが期待され、また典型的には影響しない。
好ましい実施態様の記述
例1
変異ソマトトロピン
この例は、本発明を2個の利用可能な金属−結合性アミノ酸を有する蛋白質、すなわちソマトトロピンに適用した例を示すもので、ここにおいては、少なくとも1個の付加的な金属−結合性アミノ酸が組込まれ、金属キレート性配列を生じている。また、この例は、構造既知の蛋白質への本発明の適用を例示するものである。
ソマトトロピンは、動物中に見出される天然に産生する蛋白質で、それらの動物成長に対する効果の為に一般に“成長ホルモン類”と称されている。天然のウシおよびブタソマトトロピン類は、ヒスチジン残基を19、21および169位に含んでいる。His19およびHis169は、両者ともにα−ヘリックス部分にあり、露出されている。His21は、内在化している。金属−結合性アミノ酸は、以下の方法に従ってウシおよびブタソマトトロピン類に組込まれ、金属キレート性部位を有する変異ソマトトロピンを生成した。固定化金属アフィニティ担体に対する増強されたアフィニティを、本発明に従って生成された変異体について第1表に示してある。
変異遺伝子
SeeburgらのDNA、2、37頁(1983)に記載されているBGHおよびPGH構造遺伝子の第1表中に示した位置の残基を、オリゴヌクレオチド−指向性、部位−特異的変異生成により変更した。オリゴヌクレオチド変異生成プライマーは、製造者であるApplied Biosystems,Inc.(Foster City,CA)により与えられた方法に従ってアプライドバイオシステムズDNAシンセサイザーにより合成した。該変異生成プライマーの配列は次のとおりである。
Figure 0003576161
下線は、天然の残基を所望の残基に変更するコドンを示す。
テンプレートDNAとして使用するBGH遺伝子は、M13mp18ベクター(Bethesda Research Laboratory,Gaitherburg,MD)中にEcoR I/Hind III断片としてクローン化されたSeebergらに記載されているBGH遺伝子からなる。また、同様にテンプレートとして用いたものは、1986年9月3日発行のヨーロッパ特許出願第193,515号に記載のN−アラニル、バリン(126)BGH遺伝子であり、EcoR I/Hind III断片としてM13mp18ベクター中にクローン化されていた。テンプレートDNAとして使用されたPGH遺伝子は、ヨーロッパ特許出願第193,515号に記載されたN−アラニルPGH遺伝子であり、EcoR I/Hind III断片としてM13mp19(BRL)中にクローン化されていた。PGH遺伝子の所望の位置での変異生成に先立って、後の発現プラスミドへのサブクローン化を容易にするために、遺伝子の5′末端を変異させてNco I部位を創成した。この変異生成のために使用したプライマーは、上記と同様に合成し、次の構造を有している。Nco I部位付加のための変異生成方法は、Kunkel(Proc.Natl.Acad.Sci.、82、422頁[1985])により記載されている。すべての制限酵素および修飾酵素は、New England Bio labs(Beverly,MA)から購入し、製造者の指針に従って使用した。
該変異生成は、Amersham(Arlington Heights,IL)のオリゴヌクレオチド−指向インビトロ変異生成システム(Oligonucleotide−directed in vitoro Mutagenesis System)を、製造者の指示に従って使用することにより実施した。変異生成に続いて、正の変異遺伝子を、United States Biochemical Corporation(Cleveland,Ohio)のSequenaseTMDNA配列決定システムを製造者の指示に従って使用してDNA配列分析により同定した。次いで、変異遺伝子を、EcoR I/Hind III断片としてE.Coli発現ベクターpMON2534中にクローン化した。プラスミドpMON2534は、転写停止因子としてタンデムlacUV5プロモータがpBGHex-1のHind III部位に装入されたpBGHex-1(Seeburgら)の誘導体である。タンデムlacUV5プロモータのEcoR I断片としての配列は、Bogosianら(Nudeic Acid Research、15、7185[1987])に記載されている。該EcoR I断片を、該EcoR I突出部分を埋め、Hind IIIリンカーを結合することによりHind III断片に変換した。これらの操作は、Hind III断片の末端に見出される配列を生成した。上流側の末端においては、埋込まれたEcoR I末端(AATTCT−−−)に連結するHind IIIリンカー(AAGCTT)は、配列AAGCTTAATTCT−−−を生成し、11および12位のCTは、元のlacUV5プロモータ断片由来のAlu I部位の右半分を示している。下流側末端において、生成した配列は−−AGAATTAAGCTTであり、−12および−11位のAGは、元のlacUV5プロモータ断片のAlu I部位の左半分を示している。更に、pMON2534は、S1ヌクレアーゼを用いた突出EcoR IおよびHind III末端の消化ならびにT4DNAリガゼによる平滑末端の連結により除去されたEcoR I部位をpBGHex-1のptrp断片5′末端に、およびHind III部位をタンデムlacUV5プロモータ/オペレータ断片の3′末端に有している。プラスミドpMON5585は、1987年10月14日発行のヨーロッパ特許出願番号第241,446号に記載されているようにE.Coli recAプロモータ、G10L配列およびT7転写停止配列を含むpBR327プラスミドである。発現プラスミド中にクローン化された変異BGHおよびPGH遺伝子は、E.Coli株W3110(ATCC#39936)内に挿入される。
細胞破壊および包接体の単離
適当な両の凍結細胞ペーストを5℃に解凍させた後、120gの細胞ペーストをUltra Turrax攪拌器を用いて注意深く480mlの冷水中に懸濁した。冷却した細胞懸濁を、420−560kg/cm2圧に設定し、あらかじめ冷却したManton Gaulinホモジナイザーに4回通した。得られた破壊細胞の懸濁液をBeckman Model L8遠心分離器を使用して、50,000xg(45TIローター中で25,000rpm)にて35分間遠心分離にかけた。透明な上澄液を流出させ、残留する褐色のペレットを細い水流で勢いよく洗浄して不要な細胞破砕物の上部粘性層を除去した。該ペレットを水中に懸濁し、2回目の遠心分離および洗浄を行なった。残留する物質を遠心管から機械的にかき集め、合せて4.7gの湿った包接体を得、これを後の使用のために−80℃で保存した。
ソマトトロピンの酸化およびたたみ込み
4.0gの量の包接体を300mLの冷水中にUltra Turrax攪拌器を用いて懸濁した。該懸濁液の体積を、更に水を加えて375mLに増した。次いで、新たに調製した冷たい脱イオン化尿素溶液(7.5M)425mLを懸濁液に加えて尿素約4Mの混合物を得た。よく攪拌しながらpHを2.5M NaOH溶液の滴下により11.3に調整した。NaOHを添加する間にほとんどの懸濁された包接体が溶解し、淡黄色の溶液を得た。この溶液を、開放容器中で5℃にて48−72時間勢いよく攪拌し、所望の蛋白質の再たたみ込みを起こさせた。数回システイン(9.7mg、0.1mM)を混合物に添加し、これにより再たたみ込みの時間を約半分に短縮した。残留する不溶物を除去するために、再たたみ込みされた混合物を50,000xg(Beckman 45TIローター中で25,000rpm)にて超遠心分離にかけた。透明な黄色上澄液をデカントして取出し、次いで精製のために調製するか、あるいは−20℃にて保存した。不純な再たたみ込みされた混合物の試料2mlを、有用性をもつに充分な程度に強く結合するか否かを測定するために小型の銅−負荷金属−アフィニティカラム上で試験した。そうである場合には、調製用金属アフィニティカラムを精製に使用し、そうでない場合にはイオン交換クロマトグラフィを使用する。
官能化樹脂の調製
トリスアクリル(Trisacryl)GF2000Mを蒸留水で繰返し洗浄して緩衝剤および保存剤をすべて除去し、次いでサクションにより乾燥させた。このわずかに湿った担体約100g(〜100mL)を、80mLのジクリムおよび100mLの新たに調製した1.4M NaOH溶液を含む溶液中に懸濁した。最後に100mLのジエチレングリコールジグリシジルエーテルを添加し、該混合物を35℃にて16時間ゆるやかに攪拌した。精製ジエチレングリコールジグリシジルエーテルは、Gu.IdedaおよびOkahara(Synthesis、649[1985])の文献方法により調製した。該活性化担体をジグリム/H2O(50/50)により洗浄し、次いで蒸留水にて過剰のエポキシドおよび塩基を除去した。洗浄し、サクションにより乾燥された担体は、mL樹脂あたり70ピコモルの活性エポキシド基を有することが示された。活性化レジンは4℃にて保存し、通常は、調製後24時間以内に使用した。
キレートの固定化
活性化トリスアクリルを蒸留水で洗浄し、サクションにより乾燥させた。この活性化ゲル約100g(〜100mL)を、pH=10.5−11.0に調製した1.0M Na2NH(CH2CO)2100mL中に懸濁した。この混合物を65℃にて24時間ゆるやかに攪拌し、次いで蒸留水にて繰返し洗浄して過剰のリガンドを除去した。該官能化樹脂をエタノール/水(25/75v/v)中に4℃にてすぐに使用できるように保存した。チオサルフェートを用いた滴定は、エポキシド基の不在を示し、従ってエタノールアミンによるキャッピングは不要とみなされた。サクションにより乾燥したゲル10mlを、過剰量の50mM Cu(ClO4で飽和し、次いで100mLの蒸留水、100mLの50mMイミダゾール(pH=7.0)、および最後にて100mLのH2Oにて注意深く洗浄した。次いで、結合した銅を過剰量の50mM Na2H2EDTA(pH=7.0)にて除去した。比較のために銅−EDTAの標準化溶液を使用して、全銅組成を分光学的に測定して0.43ミリモルを得た。
金属アフィニティカラムの溶出プロトコール
ガラスカラム(2.2×21cm、80mL)に洗浄したIDA−トリスアクリルゲルを注意深く充填し、次いで400mLの50mM Cu(ClO4(pH=4.5)を負荷した。該官能化ゲルは、銅イオンをほぼ定量的に吸着した。この銅カラムを100mM NaClにて洗浄し、次いで解放緩衝液(100mM Nα−アセチルヒスチジン、500mM NaCl、50mM NaH2PO4、pH=7.0)にて平衡化し、最終的に負荷緩衝液(1mM Nα−アセチルヒスチジン、500mM NaCl、50mM NaH2PO4、pH=7.0)にて平衡化した。ろ過を行なった不純な再たたみ込み混合物(〜800mL)をカラムに5mL/分で送り、次いで該カラムを240mLの負荷緩衝液で洗浄した。該カラムを2.5mL/分の流速で環境温度(23゜)にてNα−アセチルヒスチジンの線形勾配(1−>100mM)を使用して500分間で展開した。カラムからの溶出液は、3mmの透過長セルを備えたKratos Model757分光光度計を使用して280nm(0.2−2.0AUFS)にて連続的に監視した。分画(25mL)は、Gilson Model 202フラクションコレクタを使用して集めた。操作完了後、該カラムを50mM Na2H2EDTA(pH=7.0)、次いで50mM NaOHを用いて洗い出した。該カラムは、100mM NaCl(240mL)、負荷緩衝液(240mL)および最終的に100mM NaCl(240mL)による洗浄の後にただちに再生される。ソマトトロピンを含有する分画を集めて合せ、1.7mg/mLの蛋白質を含む溶液250mLを得た。この段階におけるHis15−avbSTの分析用逆相HPLC(Vydac C18カラム、H2O/CH3CN+0.1%CF3CO2H)による典型的な分析は、次のとおりに示される(カラムA)。
Figure 0003576161
ソマトトロピンピークの後方15−20%を犠牲にすると、オリゴマー含有量は1.0−1.5%に低減された。精製ソマトトロピンを濃縮し、同様なカラム(清浄化され再生されている)に再負荷し、若干純粋化した生成物(上記のカラムB)を94%の収率で得た。
この溶出プロトコールの変法を使用した。我々の先の実験においては、Pharmaciaのキレーティングセファロース6Bを使用し、このゲルは洗浄が困難であり、かつ流速が制限されている。より大型カラム(0.5−2.0L)用に、我々はPharmaciaのキレーティングセファロースファストフロウも使用した。クロマトグラフィ的な分解能は若干低下したが、溶離緩衝液としてのイミダゾール(0.5−−→45mM)の使用、または0.5M NaClに代えての1.0M NaClの使用が、ある場合にはより好都合であることが見出された。より強く結合する変異体、His26His30−avbSTおよびHis11His15−avbSTは、溶離剤としてイミダゾール(100mM)を使用してより容易に精製された。
限外ろ過、濃縮および凍結乾燥
精製ソマトトロピン溶液(250−500mL)をYM10膜を装着した400mL攪拌Amicon限外ろ過セルを使用して体積30−40mLに濃縮した。金属アフィニティカラムを使用した場合には、濃縮に先立って蛋白質貯留物中に40mgの固体Na2H2EDTA・2H2Oを溶解させた。5mM Na2CO3(pH=10.0)を使用して蛋白質溶液を体積400mLに希釈し、次いでN2圧下で30−40mLに再濃縮した。希釈および再濃縮を更に3回繰返し、カーボネート緩衝液中の精製ソマトトロピン約30mLを得た。該溶液を、体積100mLにまで増大させるに充分な水と共に凍結乾燥用フラスコ中に入れた。該溶液を凍結させ、Virtis凍結乾燥装置(Freezemobile12)に一夜設置した。得られた綿毛状白色固体の重量測定し、密封容器中にて−20℃で保存した。
Figure 0003576161
Figure 0003576161
Figure 0003576161
例2
変異ソマトメジン
この例は、利用可能な金属−結合性アミノ酸を含有しない蛋白質、すなわちソマトメジンCに対する本発明の適用を例示するもので、これに2個の金属−結合性アミノ酸を組込み金属キレート性配列を生じせしめた。また、この例は、3次元構造が決定されていない蛋白質に対する本発明の適用をも例示するものである。
ここにおいて使用されたソマトメジンCまたは“インシュリン様成長因子−1"を、IGF1と称する。プロインシュリンおよびインシュリンに加えIGF2は、実質的に同じ方法で修飾され得、実質的に同じ結果を得られるものと期待される。例えば、前述の方法に従ってIGF1のα−ヘリックス部分に局在するものと予想されるAla8およびAsp12は、両者ともに以下の方法に従ってヒスチジンに置換されるHis8His12−IGF1変異体の増強されたアフィニティは、第2表に示してある。α−ヘリックス部分が17位まで至るものと予想されることから、8位よりむしろ16位の残基がヒスチジンで置換される。
細菌株の選択および出発プラスミド
使用した菌株は、JM101(supE、thi、(lac−proAB)、[F′、traD36、proAB、lacIqZ M15](C.Yanisch−Perron、J.Vieira、J.MessingのGene、33、103[1985])およびBW313(dut、ung、thi−1、relA、spoT1/F′ lysA)(T.A.Kunkelの、Proc.Natl.Acad.Sci.、82、488[1985])であった。プラスミドpMON2464は、pBR327(L.Covarrubias、L.Cervantes、A.Covarrubias、X.Soberon、A.Blanco、Y.M.Kupersztoch−Portnoy、F.BolivarのGene、13、25[1981])のレプリコンを含有し、テトラサイクリン遺伝子の部分に代えて発現カセットが挿入された。使用したプロモータは、E.coliのrecA遺伝子から誘導され、使用したリボソーム結合部位は、ファージT7の遺伝子10由来であり(P.O.Olins、C.S.Devine、S.H.Rangwala、K.S.Kavka、Gene、73、227[1988])、遺伝子は、8および12位においてヒスチジン置換を伴うアラニル−IGF1をコードしている。遺伝子の下流側は、pEMBL18由来の約500塩基対の配列(L.Dente、C.Cesareni、R.Cortese、Nucleic Acids Res.11[1983])である。この配列は、単鎖ファージf1の複製起点を含んでいる。ファージR408に感染した細胞内で、単鎖プラスミドDNAをファージ粒子内にパッケージした。PMON2464において、ベーターラクタマーゼ遺伝子の配列中のEcoR I部位およびPst I部位は、インビトロ法により除去されている。
プラスミドの構築
アラニル−IGF1は、pMON2446から全細胞蛋白質の約10パーセントの水準で産生されることが見出された。該蛋白質は、不溶性の包接体から容易に回収され得、また活性な配置に再たたみ込みされ得る。金属結合部位を含むIGF1変異体の産生は、アミノ酸の変更を特定ために必要なコドンにおいてのみ、コート配列でpMON2446とは異なるアラニル−IGF1変異体の構築により行なった。
方法A
8および12位におけるヒスチジン置換を伴うアラニル−IGF1をコードするpMON2464の構築をここに記述する。pMON2363中のNco IおよびPst I部位間のDNAを、アラニル−IGF1遺伝子のN末端16コドンをコードする相補的な合成オリゴマーで置換した。これがNco IおよびPst I部位の間のDNAにpMON2446が有するより9個多い塩基を有するIGF1変異体の遺伝子を含むためpMON2363のDNAを使用した。Nco IおよびPst I部位間におけるpMON2363のDNAのより短かい合成DNAによる置換は、所望のアラニル−IGF1変異体をコードする組換えプラスミドの同定を許容した。pMON2363のDNA1マイクログラムを制限酵素Nco IおよびPst Iにより37℃にて少なくとも2時間次の緩衝液中で処理した:10mMトリス・HCl(pH7.5)、5mM MgCl2、150mM NaCl。該制限酵素反応混合物にNaOAcを最終体積が0.3mLで最終濃度300mMとなるよう添加した。該試料を、それぞれ0.1mlの水飽和フェノールおよびクロロホルムで抽出した。水性相を除去し、これに0.7mLの95%エタノールを加えて混合した。
合成オリゴヌクレオチドは、Applied Biosystems DNA合成装置を使用してホスホジエステル化学により製造した。これらのオリゴヌクレオチドの配列を下記に示す:
Figure 0003576161
これらのオリゴヌクレオチドを脱塩のためにduPont Nensorbカラムに通した。ポリアクリルアミドゲルからのオリゴヌクレオチドの精製は不要であった。約1000ピコモルのオリゴヌクレオチドを水中に再懸濁させた。それぞれ100ピコモルの相補的オリゴヌクレオチドを、次の緩衝液中で体積50マイクロリットル中で混合した:6.6mMトリス(pH7.4)、6.6mM MgCl2、6.6mM NaClおよび5mMジチオスレイトール。該試料を沸騰水中に置き、室温まで冷却してオリゴヌクレオチドのアニーリングを行なわせた。アニール化オリゴヌクレオチド混合物10ピコモルを、エタノール中のNco IおよびPst I処理pMON2363DNAの半分の分別量に加えた。この試料と、pMON2363DNAの他の半分との両者を冷却し、DNAを沈殿により集めた。乾燥させたペレットを20マイクロリットルの連結緩衝液中に再懸濁した:25mMトリス(pH8.0)、10mM MgCl2、0.2mMスペルミジン、1mMジチオスレイトールおよび1mM AMP。これに10単位のT4DNAリガーゼを加え、該反応混合物を15℃にて一夜熟成した。
方法B
pMON2464の単鎖化DNAを単離した。pMON2464を保有するE.coli株BW313の培養物を、1ミリリットルあたり200マイクログラムのアンピシリンを添加した2XYT培地(16グラムのトリプトン、10グラムの酵母抽出物、5グラムのNaClを1リットルあたりに含む)中で成育させた。Klett値110において、ファージR408(Stratagene)を最終濃度が1ミリリットルあたり10(9)個のファージとなるように加えた。同時に、ウリジンを最終濃度がmLあたり0.25マイクログラムとなるように加えた。該培養物を37℃にて一夜振とう培養した。培養物4−6ミリリットルを、細胞除去のために遠心分離にかけた。上澄液にファージ沈殿用緩衝液(2.5M NaCl、10%w/vポリエチレングリコールM6000、0.15mM EDTA(pH7.0)、1ミリリットルあたり10マイクログラムのすい臓RNase)を4分の1体積加えた。これらの試料を4℃にて一夜保存した。培養物の上澄液1ミリリットルからファージを遠心分離により集め、50マイクロリットルのプロテアーゼK消化緩衝液(10mMトリス・HCl pH7.4、0.1mM EDTA、0.2%サルコシルおよび0.05mg/mLプロテアーゼK)に再懸濁した。該試料を65℃にて1時間熟成し、次いで氷上で冷却した。最終濃度が400mMとなるようにNaClを加えた。該試料をそれぞれ2分の1体積の水飽和フェノールおよびクロロホルムの存在下で回転攪拌した。水性相を取り、核酸を2体積の冷エタノールにより沈殿させた。乾燥させたペレットを、元の培養物上澄液4mLあたり10マイクロリットルの水に再懸濁させた。
単鎖DNAは、ファージR408よりも主としてプラスミドから誘導された。株BW313内でのプラスミドの成育によるウラシルの取込みは低い水準であった。このことは、ウラシルを含有しないインビトロ合成相捕鎖の好適な選択を可能とした。この鎖の合成開始のために合成DNAオリゴヌクレオチドを使用した。このオリゴヌクレオチド(5′GCAAACGTGCTGCAGAGCATGAACAAG3′)の配列は、単鎖テンプレートの配列の相捕鎖とはIGF1遺伝子のコドン16の位置において異なっている。このオリゴヌクレオチドの配列はヒスチジンを特定し、一方テンプレートはその位置においてフェニルアラニンを特定している。
このオリゴヌクレオチド50ピコモルを、25mMトリス(pH8.0)、10mM MgCl2、0.2Mスペルミジン、1mMジチオスレイトールおよび1mM ATPの存在下で、ポリヌクレオチドキナーゼにより37℃にて30分間、次いで65℃にて5分間処理した。10ピコモルのオリゴヌクレオチドを上記のように調製した4マイクロリットルのテンプレートと混合した。これらをHin緩衝液:6.6mMトリス(pH7.4)、6.6mM MgCl2、6.6mM NaCl、5mMジチオスレイトールで最終体積10マイクロリットルとした。試料を入れた試験管を沸騰させたビーカーの水中につるし、室温まで冷却させた。これによりオリゴヌクレオチドをテンプレートにアニールさせた。該冷却混合物に9マイクロリットルのNTP混合物:Hin緩衝液、各々1mMの4種のデオキヌクレオチド三リン酸、および1mMのrATPを添加した。これらの試料に、それぞれ3単位のT4DNAリガーゼおよびE.coliのDNAポリメラーゼIのクレナウ断片を添加した。これらの酵素は両者ともにBoehringer Mannheimから入手した。次いでこれらの試料を15℃にて一夜熟成させた。
プラスミドの細胞への導入および細胞のスクリーニング
E.coli JM101細胞の培養物を外来DNAの取込みに有能とした。該細胞を37℃にてLB培地中で育成した培養物から選択した。次いでそれらを、培養物の体積の1/2の50mM CaCl2に再懸濁した。氷上に30分間保存した後、細胞を遠心分離により集め、細胞ペレットを培養物体積の1/10の50mM CaCl2に再懸濁した。4℃にて半時間培養後、該試料を42℃にて1分間培養した。1mlのLブロスを加え、次いで該試料を37℃にて2時間培養した。該細胞を遠心分離により集め、200mg/mLのアンピシリンを含む寒天プレート上に展開した。37℃での一夜の培養後生育したコロニーを、やはり200mg/mLのアンピシリンを含む液体培地に摘み取った。プラスミドDNAをこれらの培養物中の細胞から標準方法により単離し、制限エンドヌクレアーゼにより処理したDNAをポリアクリルアミドゲル電気泳動による分析にかけた。親DNAに代えて合成DNAの存在を示す大きさのDNA制限断片を含むことが見出されたプラスミドDNAを、所望の組換え体の候補として選択した。これらのプラスミドのDNAを、Nco IおよびPst I制限部位間に所望の断片が存在することを確認するために標準方法によりDNA配列分析にかけた。
細菌培養
プラスミドpMON2464を有するE.coli株W3110II−4を、8および12位にヒスチジン置換を含むアラニル−IGF1の変異体を製造するために使用した。プラスミドpMON2464を有するW3110II−4の形質転換体を、200mg/mLのアンピシリンを含むLブロス中での一夜培養を開始するために使用した。これは、発酵槽培養に接種するために使用した。生育培地は、以下を含有した:KOH、H3PO4、(NH42SO4、MgSO4、微量金属およびアリメット。液状デクストロースを炭素源として使用し、発酵槽中の残留デクストロース濃度を、濃縮デクストロース供給法により0.05%と0.25%との間に保持した。抗生物質の発酵槽への添加は行なわなかった。発酵槽の操作パラメータは次のとおりである:37℃、100rpm攪拌、曝気速度10リットル/分、背圧0.35kg/平方cm、およびpH設定点7.0を水酸化アンモニウムで調節。培養物が光学密度(550nm)20まで成育した際に、温度を37℃から33℃に変位させ、運転期間保持した。培養物が光学密度(550nm)42に達した際に、ナリジクス酸を最終濃度25ppmとなるように加えてpMON2464上のrecAプロモータからのIGF1変異体遺伝子の発現を誘導した。次いで細胞を集収し、凍結させて−80℃で保存した。
細胞融解および包接体の単離
適当な量の凍結細胞ペーストを5℃にて解凍した後、100gの細胞ペーストを480mLの冷水中にUltra Turrax攪拌器を用いて注意深く懸濁した。冷却した細胞懸濁物を、あらかじめ冷却し420−560kg/平方cm圧に設定したManton Gaulinホモジナイザーに4回通した。得られた破壊細胞の懸濁液を、Beckman Model L8遠心分離装置を用いて50,000xg(45TIロータ中で25,000rpm)にて35分間超遠心分離にかけた。透明な上澄液を流出させ、残留する褐色のペレットを細い水流で勢いよく洗浄して不要な細胞破砕物の上部粘性層を除去した。該ペレットを水中に懸濁し、2回目の遠心分離および洗浄を行なった。残留する物質を遠心管から機械的にかき集め、合せて2.6gの湿った包接体を得、これを後の使用のために−80℃で保存した。
IGF1の酸化およびたたみ込み
方法A 1.3gの量の包接体を、Ultra Turrax攪拌器を用いて80mLの冷緩衝液(6M尿素+25mMトリス、pH=9.0)に懸濁した。該混合物にジチオスレイトール(120mg)を加えて包接体を還元し、可溶化した。該混合物5−10℃にて10分間攪拌し、次いで160mLの冷トリス緩衝液(25mM、pH=9.0)を加えた。この混合物のpHを2.5M NaOHの滴下により急速に11.0まで上昇させた。該混合物を約1分間攪拌し、次いでpHを6M HClの滴下により急速に9.5まで低下させた。この溶液を開放容器中で5℃にて16時間勢いよく攪拌し、たたみ込みを完全に行なわせた。残留する不溶物を除去するために、該再たたみ込み混合物を50,000xg(Beckman45TIロータで25,000rpm)にて超遠心分離にかけた。透明な淡黄色の上澄液をデカントで取出し、次いで1.4g NaClを加えpHを8.5に調整して精製のために調製した。方法B
2.6g量の包接体をUltra Turrax攪拌装置を使用して100mLの冷緩衝液(6M尿素+25mM Na3BO3、pH=9.5)に懸濁した。この混合物に、包接体の還元および可溶化のためにジチオスレイトール(150mg)を加えた。この混合物を10℃にてほとんどの包接体が溶解するまで(〜10分間)攪拌し、次いで1100mLの冷ボレート緩衝液(25mM、pH=9.5)を加えた。該混合物のpHを検査して9.5であることを確認した。この溶液を開放容器中で5℃にて酸化が完全に行なわれるまで(10−48時間)勢いよく攪拌した。塩化ナトリム(7.0g)を該再たたみ込み混合物中に溶解し、続いて氷酢酸をpH4.5となるまで滴々加えた。次いで該混合物を50,000xg(Beckman45TIロータにて25,000rpm)で超遠心分離にかけた。透明な上澄液をデカントで取出し、2M NaOHを用いてpHを8.5に調節し、次いで該蛋白質溶液を更に精製するまで4℃保存した。
官能化樹脂の調製
トリスアクリルGF2000Mをすべての緩衝剤および保存剤を除去するために蒸留水にて繰返し洗浄し、次いでサクションにより乾燥させた。約100g(〜100mL)の若干湿った担体を、80mLのジグリムおよび100mLの新たに調製した1.4M NaOH溶液を含む溶液中に懸濁した。最後に100mLのジエチレングリコールジグリシジルエーテルを加え、該混合物を35℃にて16時間ゆるやかに攪拌した。精製ジエチレングリコールジグリシジルエーテルは、文献方法(X.Gu、I.Ikeda、M.Okahara、Synthesis、649[1985])により調製した。該活性化担体をジグリム/H2O(50/50)により洗浄し、次いで過剰のエポキシドおよび塩基を除去するために蒸留水により繰返し洗浄した。洗浄し、サクションで乾燥させた担体は、1mLの樹脂あたりに70マイクロモルの活性エポキシド基を有することが示された。該活性化樹脂を4℃にて保存し、通常は調製から24時間以内に使用した。
キレートの固定化
活性化トリスアクリルを蒸留水で洗浄し、サクションにより乾燥させた。約100g(〜100mL)の同活性化ゲルを、pH=10.5−11.0に調節した100mLの1.0M Na2NH(CH2CO2溶液に懸濁した。この混合物を65℃にて24時間ゆるやかに攪拌し、次いで過剰のリガンドを除去するために蒸留水で繰返し洗浄した。該官能化樹脂を4℃にてエタノール/水(25/75v/v)中に使用に備えて保存した。チオサルフェートによる滴定は、エポキシド基が存在しないことを示し、従ってエタノールアミンによるキャッピングは不要とみなされた。10mlのサクションで乾燥したゲルを過剰の50mM Cu(ClO4で飽和させ、次いで100mLの蒸留水、100mLの50mMイミダゾール(pH=7.0)および最終的に100mLのH2Oにより注意深く洗浄した。次いで、結合した銅を過剰の50mM Na2H2EDTA(pH=7.0)により除去した。標準化銅−EDTA溶液を比較のために使用して、全銅組成を分光学的に測定して0.43ミリモルを得た。
金属アフィニティカラムの溶出プロトコール
ガラスカラム(1.6×13cm、26mL)に注意深く洗浄したIDA−トリスアクリルゲルを充填し、次いで130mLの50mM Cu(ClO4(pH4.5)を負荷した。該官能化ゲルは、銅イオンをほぼ定量的に吸着した。この銅カラムを100mMのNaClで洗浄し、次いでこれを溶離緩衝液(50mMイミダゾール、500mM NaCl、50mM NaH2PO4、pH=7.0)により平衡化し、そして最終的に負荷緩衝液(0.5mM イミダゾール、500mM NaCl、50mM NaH2PO4、pH=7.0)により平衡化した。清澄化した不純な再たたみ込み混合物(〜1200mL)をpH=8.5に調節し、次いでカラムに4.0mL/分で注入し、該カラムを80mLの負荷緩衝液で洗浄した。該カラムをイミダゾールの線形勾配(0.5−−→50mM)を用いて1.3mL/分の流速で環境温度(23゜)にて500分間で展開した。該カラムからの溶出液を、3mm経路長のセルを備えたKratos Model757分光光度計を用いて280nm(0.05−0.5AUFS)にて連続的に監視した。分画(13mL)を、Gilson Model202フラクションコレクターを用いて集めた。操作完了後、該カラムを50mM Na2H2EDTA(pH7.0)および次いで50mM NaOHにて洗い出した。該カラムは、100mM NaCl(240mL)、負荷緩衝液(240mL)および最後に100mM NaCl(240mL)による洗浄の後にただちに再生される。2つの強い結合蛋白質のピークが該カラムから溶出された。第2のピークを含む分画を集め、合して30−40mg蛋白質を含む80−100mLの溶液を得た。この段階におけるA-1H8H12−IGF1の分析用逆相HPLC(4.6×250mm、Brownlee C8Aquaroreカラム、H2O/CH3CN+0.1% CF3CO2H、210nM)による典型的分析は、次の結果を与えた。
Figure 0003576161
我々のトリスアクリルゲルに加えて、Pharmaciaキレーティングファストフロウを用いて充分満足な結果を得た。
逆相HPLCの溶出プロトコール
精製ソマトメジン溶液(〜100mL/〜36mg全蛋白質)を、YM2膜を装着した100mL攪拌式アミコン限外ろ過セルを用いて1.5mg/mLの蛋白質濃度まで濃縮した。逆相カラムへの注入に先立って、濃縮試料(12mL)の一部をろ過し(0.2μm)、試料の残部は後の使用のために凍結した。使用したカラムは、Brownlee Labs.により提供されているAquapore R−300 C8逆相カラム(7.0×250mm)である。該カラムを、アセトニトリル−水(0.1% CF3CO2H)の10/90混合物で平衡化し、次いでこれに蛋白質溶液を注入した。該カラムを、線形のアセトニトリル勾配で最終溶液組成が60/40アセトニトリル−水(0.1% CF3CO2H)に至るまで適用して流速3.0mL/分にて環境温度で50分間展開した。該カラムからの溶出液を、8mmセルを装着したKratos Model 757分光光度計を用いて280nm(0.2−2.0AUFS)にて連続的に監視した。分画(0.9mL)は、Gilson Model757フラクションコレクタを使用して集めた。適切にたたみ込まれたA-1H8H12−IGF1は、該カラムから22分(〜32%MeCN)で溶出し、その付随異性形態は、25分(〜35%MeCN)で溶出し、および数個のオリゴマーのピークは、27〜35分の範囲内に溶出した。IGF1を含む関連する分画を、分析用逆相HPLCを用いて分析した。主ピークを含む8分画を貯留し、これは98+%の純度で13mgを含むことが示された。異性形態を含む3分画を貯溜し、これは95%の純度で13mgを含むことが示された。該カラムを90/10MeCN−H2Oにより洗浄して清浄化し、次いで出発緩衝液10/90MeCN−H2O(0.1%CF3CO2H)により再平衡化した。残る試料を解凍し、同じ方法を用いて同様に精製した。
凍結乾燥
必要な体積(0.1−1.5mL)の精製
IGF1溶液を、2mLエッペンドルフ試験管にピペットで取り、Savant真空濃縮装置(Speedvac、SVC 200H)に取付けて溶媒(H2O、CH3CN、CF3CO2H)を除去した。精製蛋白質が綿毛様白色固体として得られ、これを−80℃にて保存した。精製A-1H8H12−IGF1の全収量は26.4mgであり、また3.2mgの付随異性形態も得られた。
S−スルホン化法
約1.5mgのA-1H8H12−IGF1(たたみ込まれていないか、または適切にたたみ込まれている)を、125mM Na2SO3、25mM Na2S4O6・2H2O、25mg H3BO3および6M尿素を含む1.5mLスルホン化緩衝液(pH8.5)に溶解させた。該反応は、25℃にて3時間、または5℃にて12時間行なわせ、その後、反応混合物をろ過(0.2μ)し、逆相HPLC(上記参照)に注入した。6個の付加的な負電荷形成にもかかわらず、該蛋白質はより疎水性であり、該カラムから29分(〜39% MeCN)で溶出した。生成物を含む分画を天然蛋白質と同様に処理して1.3mgの純粋なA-1H8H12−IGF1(SO3を得た。
蛋白質における金属キレート部位の模型化
単一の複座リガンドの2個以上の金属−結合部位における、単一の金属または強固に結合した金属に対する同時的な相互作用を、金属キレート形成と称している。適切に設計されたキレートは、類似する非キレート性リガンドよりも特定の金属に対してより強く結合することが知られている(A.E.Martell、R.M.Smith、Critical Stability Constants;Plenum Press、New York、4巻[1975])。適切な設計とは、(1)リガンドにおける供与原子の性質が、特定の金属イオンまたは金属錯体に適合すること;(2)2個以上の金属−結合原子が、金属の特異的な幾何学的要求を満足すること;(3)リガンドのキレート形態が配置的に拘束されていること(相対的に非可動的、堅固)を意味する。
天然のアミノ酸類においては、システイン、ヒスチジン、アスパルテートおよびグルタメートの側鎖のみが、2価の第1列遷移金属に対して中性のpHにおける水溶液中で重要な結合力を有する(A.E.Martell、R.M.Smith、Critical Stability Constants;Plenum Press、New York、4巻[1975])。
cys>his>>asp、qlu>他のアミノ酸
Cu2+に結合するリガンドのcisは位置について(同様にVO2+、Ni2+およびZn2+について)、金属錯体に対するX線結晶学的データは、典型的な銅−窒素結合パラメータが、Cu−N=1.98−2.02ÅおよびN−Cu−N=80゜−100゜であることを示している(G.Nardin、L.Randaccio、R.P.BonomoおよびE.Rizzarelli、J.Chem.Soc.、Dalton Trans.、369[1980]、A.Podder、J.K.Dattagupta、N.N.SahaおよびW.Saenger、Acta Cryst.、B35、53[1979])。蛋白質についてのX線結晶学的データは、3種類の通常に観察される二次構造:α−ヘリックス、β−鎖およびターンを示す。これらの構造領域は、少なくとも部分的に配置的拘束の要求を満足する。典型的な配置値として、α−ヘリックスについて(φ=−57゜、ψ=−47゜、ω=180゜)(S.Arnott、A.J.Wonacott、J.Mol.Biol.、21、371[1966]、T.Blundell、D.Barlow、N.Borkatakoti、J.Thornton、Nature、306、281[1983])、β−鎖について(φ=−139゜、ψ=+135゜、ω=180゜)(C.Chotis、J.Mol.Biol.、75、295[1973])、およびβ−ヘアピンターン(タイプI′、タイプII′)(B.L.Siband、J.M.Thornton、Nature、316、170[1985])を使用した。ヒスチジンおよびアスパルテート残基についてのエネルギー的に許容される側鎖配置(J.W.Ponder、F.M.Richards、J.Mol.Biol.、193、775[1987])の幾何学的研究を、対応する二次構造に結合するどのアミノ酸配列がCu2+に対する2座キレート部位を与えるか特定するために、上記の距離および角度制限を用いて行なった。短距離キレート相互作用のみ、すなわち結合残基間の介在残基数を0〜4とするもののみ考慮した。計算結果は、下記の表に示してあり、(+)はキレート形成可能である場合を示し、(−)は、キレート形成が起こらない場合を示している。介在残基(“X")の性質は、相対的に重要ではない。該模型化は、これらの残基側鎖の立体的大きさ、親水性および電荷が、金属キレート性ペプチド相互作用において単に非主要、または、二次的な役割をするのみであることを示した。
Figure 0003576161
局在化二次構造
より信頼できる構造の情報がない場合に、重要な二次構造を含む領域を、Nagano(K.Nagano、J.Mol.Biol.、1 09、251[1977])、Chou(P.Y.Chou、G.D.Fasman、Adv.Wnzyme.、47、45[1978])、Garnier(J.Garnier、D.J.Osguthorpe、B.Robson、J.Mol.Biol.、120、97[1978])およびWako(H.Wako、N.Waito、H.A.Scheraga、J.Protein Chem.、、221[1983])の予測アルゴリズムを用いてアミノ酸配列の情報から決定し、また既知の構造における配列の類似性を用いた第5の方法も使用した。これらの5種類の方法を一連の列挙した類似蛋白質のそれぞれに適用した。全ての予測が実質的に一致した場合にのみ共同の予測を信頼性あるものとした。下記の表は、8種の哺乳動物種(ヒト、ブタ、モルモット、ラット、マウス、ウマ、ウシ、イヌ)由来のプロインシュリンについての共同予測、および4種の哺乳動物種(ヒト、ウシ、ラット、マウス)由来のインシュリン様成長因子−1についての共同予測を示している。プロインシュリンおよびIGF1についての混成予測は、β−構造が信頼性をもって予測できないことを示している。しかしながら、ターンを含む2つの領域(19−23、39−42)は、かなり良く予測され、1個のヘリックス領域は、はっきり予測された。
Figure 0003576161
露出残基の同定
一旦、正規の二次構造が同定されたならば、これらの領域内のどの残基が金属に対して容易に結合するために充分に蛋白質表面に露出しているかを決定することが必要である。興味ある領域に亘る親水性の周期性を、露出残基を見出すにあたっての指針として用いた。多くの親水性の物指が定義されているが、本出願において最も便利なものの一つは、構造がX線結晶学により決定されている蛋白質に基づいた特定のアミノ酸残基が内在するか、あるいは露出する程度に基づく物指である(A.Kidera、Y.Konishi、M.Oka、T.Ooi、H.A.Scheraga、J.Protein Chem.、2、221[1983])。
α−ヘリックス 興味ある全ヘリックス領域について、親水性モメント(方向および強度)を、5回転あたり18残基のピッチ(100゜/残基)を用いて計算した。親水性モメントが充分に大きい場合(>|0.3|)、残基は、3種類の等しく分布する類別、露出(+)、内在(−)および境界(0)に分類された。
IGF1における残基8−17、およびプロインシュリンにおける類似の領域についての計算は、残基12(asp/glu)が溶媒に対して最も露出されていることを示した。同様にして、残基8、15、および16(ala/ser、gln/tyr、phe/leu)は露出され、残基10、14および17(leu/leu、leu/leu、val/val)は内在していた。残基9、11および13は、中間領域にあるものと計算され、完全に露出されず、また完全に内在化してはおらず;これらの3個の残基のうち、E9/H9はより露出され、L11/L11およびA13/A13はより内在化している。残基16を除いて、該ヘリックスは両好な両親媒性を有している。これらの計算に基づいて、H8H12−IGF1およびH12H16−IGF1は、最良の、金属結合部位を含むものと判定された。いくつかの起こり得る問題;(1)計算されたヘリックスの端部への残基8および16の近接、(2)疎水性残基(phe16)の親水性ヒスチジンによる置換、(3)残基8がG7A8ターンの部分である可能性を概観した。
β−鎖 興味ある全β−鎖領域について、親水性モメントを1回転あたり2残基のピッチ(180゜/残基)を用いて計算した。これは各残基が“アップ”または“ダウン”のいずれかであるために計算が容易である。この場合、残基は2種類の等しく分布する類別、露出(+)、および内在(−)に分類された。
β−ヘアピンターン これらの2−残基回転は、超二次構造であるため、一旦回転内の残基が同定された後に更に計算を行なう必要性はほとんどない。金属キレート形成に適した残基は、ヘアピンターンのいずれかの側の2個の残基である。これらのターンは、蛋白質の露出表面上において、回転残基および最隣接残基の露出を伴って最も頻繁に起こる。
隣接するシステイン、グリシンまたはプロリン残基の存在のために、IGF1において予測されたいずれのターン領域(19−23、39−42)も明確に定義された単一の2−残基ターンを示さず、適当な金属結合部位が存在するとは判定されなかった。
生物学的アッセイ
IGF1変異体の生物学的活性を、インビトロにおける筋芽細胞増殖の増強の測定によりアッセイを行なった。細胞増殖アッセイにおいては、ラットL6筋原細胞(D.Yaffe、Proc.Natl.Acad.Sci.、61、477[1968])を使用した(C.E.Kotts、M.E.White、C.E.Allen、F.Martin、W.R.Dayton、J.Animal Sci.、64、615[1987])。先の研究は、天然IGF1がこのアッセイに応答することを示している(C.E.Kotts、C.A.Baile、Feol.Proc.、44、484[1985])。このアッセイを、概略を記述するように若干の修飾を加えて使用した。
細胞を、10%の胎児性ウシ血清(FBS、Gibco)を含むDulbeccoの最少必須培地(DMEM、Dibco Laboratories、Grand Island、N.Y.)において、1000細胞/cm2をもって2cm2ウエル(24−ウエルプレート、Corning)に塗布した。24時間後、2%FBSを加えたDMEM中の変異IGF1(0.1−50nM)を含有する試験培地を適用した(1mL/ウエル)。断片の保存溶液は、10mM HCl中で10mg/mLの濃度で調製した。新鮮な試験培地を、24時間後に再度適用した。更に48時間後、各ウエルのDNA含有量を測定することにより細胞数を評価した。DNA含有量は、Coulter計数器(Model ZM、Coulter Electronics、Hileah、Florida)上で計数されたL6細胞の既知数からなる標準曲線を用いて細胞数と相関をもたせた。対照は、2%FBSを含むDMEMおよび適当な体積の10mM HClを受けた。正の対照は、種種の濃度(0.1−50nM)の組換えヒト/ウシIGF1(Monsanto Co.、Lot S105、St.Louis、Mo.)を2%FBSを加えたDMEM中で受けた。熟成は、すべて37℃、CO210%および湿度100%にて行なった。結果は、各アッセイにおいて対照(DMEM+2%FBS)に対する細胞数の増加の百分率として表わされ、刺激として定義された。アッセイ内の偏差は平均して5.1%(±1.2%)であり、アッセイ間の偏差はこの研究で用いた実験の間で22.2%であった。
IGF1の0.1、1および10nMでの単一点アッセイは、次の活性を示した。
Figure 0003576161
上記蛋白質中の2種についての濃度依存性の増殖速度の完全な動力学的分析は、次の結果を与えた。
Figure 0003576161
有効Km値は、実験誤差(±2の因子)内で同じである。IGF1変異体についてのVmax値は、天然蛋白質より若干低いが、良好な最大活性を示した(±20%)誤差)。
Figure 0003576161
Figure 0003576161
例3
組換えDNA技術により細菌内に産生される蛋白質は、通常宿主細胞の細胞質中の不溶性再分画体中に蓄積される。蛋白質類を活性形態で回収するためには、再生が必要である。再生は、可溶化し、たたみ込み、および場合により酸化して該蛋白質を天然配置とすることが必要である。このような再生工程の結果として、種々の細菌性蛋白質に加え、種々のオリゴマー、異性形態および非たたみ込み単量体が、不純な再たたみ込み混合物中に見出される。この例は、1つの金属アフィニティ精製工程において、不純な再たたみ込み混合物から所望の蛋白質を直接精製する方法を例示している。
IGF1は、内在性ヒスチジン残基を有していないため、天然蛋白質に2つの変更を加え、例2に示した方法により精製した。溶出の形態を第1図に示してある。不純な再たたみ込み混合物中のIGF1および種々の細菌性蛋白質に加え、1個の主要な非たたみ込みIGF1単量体、IGF−関連オリゴマー類および少なくとも1個の主要なIGF異性形態が存在する。金属−アフィニティカラム上での不純な再たたみ込み混合物の精製において、実質的に全ての細菌性蛋白質が除去され、またほとんどのIGFオリゴマーが除去された
Figure 0003576161
通常は、適切にたたみ込まれたIGF1を非たたみ込みIGF1から分離することは困難であるが、該金属は特別に2つの異なってたたみ込まれた形態を明確に識別し、それらをきれいに分離した。第2図に示されるように、適切にたたみ込まれたIGF1は、カラムに最も強く結合した。非たたみ込みIGF1もまた金属カラムにある程度結合するが、非たたみ込みは明らかにヘリックスをゆがめ、その結合性を低下させた。適切にたたみ込まれたIGF1異性形態は、非たたみ込み異性体から容易に金属カラムにより分離されるが、適切にたたみ込まれたIGF1自体と共に溶出する。第二の精製工程(逆相HPLC、または大きさ排除クロマトグラフィー)は、残留するIGF1オリゴマーを容易に除し、また異性形態も除去した(逆相HPLC)。
【図面の簡単な説明】
第1図は、A-1H8H12−IGF1の不純混合物の溶離形態を示すクロマトグラム、および
第2図は、A-1H8H12−IGF1の種の混合物(示されていないが、不たたみ込み天然IGF1ヘキサチオスルホネートは金属カラムに結合しない)の溶離形態を示すクロマトグラムである。

Claims (17)

  1. 蛋白質またはポリペプチドを固定化金属アフィニティマトリックスと接触させ、選択的に溶出し、そして採取する、固定化金属アフィニティクロマトグラフィを用いて蛋白質またはポリペプチドを分画する方法において、分画に先立って、同蛋白質またはポリペプチドの末端より内側に、式:
    −A−Bx−Cy−Dz−E−
    で表される金属キレート性アミノ酸配列を組み込むことにより、同蛋白質またはポリペプチドの固定化金属に対する親和性を増強することからなる改良方法
    (上記式中、AおよびEは、いずれかの少なくとも一方 がヒスチジンである金属−結合性アミノ酸であり、B,CおよびDはアミノ酸であり、そしてx、yおよびzは、金属キレート性もしくは配列含有部位およびこのような配列中に存在する特定の金属−結合性アミノ酸を含む蛋白質またはポリペプチド分子の表面露出部分の二次構造により、独立して0〜3の整数であり、ただし、x+y+zおよび蛋白質またはポリペプチドの上記配列を含む部分の二次構造の組み合わせは、固定化金属とキレートを形成するように適合されたAおよびEの立体化学的配置を提供し、x+y+zが3に等しく、上記配列が蛋白 質またはポリペプチドに、そのα−へリックス部分にお いて組込まれている)。
  2. AおよびEが共にヒスチジンであり、x+y+zが3に等しく、前記配列が前記蛋白質またはポリペプチドに、そのα−ヘリックス部分において組込まれてなる請求項1に記載の方法。
  3. 該蛋白質が、ソマトメジンCである請求項2に記載の方法。
  4. 該蛋白質が、ソマトトロピンである請求項2に記載の方法。
  5. 蛋白質の末端より内側に、
    式:
    −A−Bx−Cy−Dz−E−
    により表わされる金属キレート性アミノ酸配列を含むように修飾された蛋白質からなる変異蛋白質
    (上記式中、AおよびEは、いずれかの少なくとも一方 がヒスチジンである金属−結合性アミノ酸であり、B、CおよびDはアミノ酸であり、そしてx、yおよびzは独立して0〜3の整数を表わし、ただし、x+y+zは、該蛋白質の金属キレート性配列を含む部分の二次構造との組合せにおいて、固定化金属とキレートを形成するように適合されたAおよびEの立体化学的配置を与え、x+y+zが3に等しく、上記配列が上記蛋白質の α−ヘリックス部分に組込まれている)。
  6. AおよびEが共にヒスチジンであり、そしてx+y+zが3に等しく、前記配列が前記蛋白質のα−ヘリックス部分に組込まれてなる請求項5に記載の変異蛋白質。
  7. 前記蛋白質がソマトトロピンである請求項6に記載の変異体。
  8. 1個のアミノ酸残基がヒスチジンで置換され、該残基が15および173位の残基からなる群から選択される請求項7に記載の変異ソマトトロピン。
  9. 前記ソマトトロピンが、ウシソマトトロピンである請求項8に記載の変異体。
  10. 前記ソマトトロピンが、ブタソマトトロピンである請求項8に記載の変異体。
  11. 前記蛋白質が、ソマトメジンCである請求項6に記載の変異体。
  12. Ala8およびAsp12が、共にヒスチジンで置換されている請求項11に記載の変異ソマトメジン。
  13. Asp12およびPhe16が、共にヒスチジンで置換されている請求項11に記載の変異ソマトメジン。
  14. 天然ソマトトロピンのコドンがヒスチジンに対するコドンで置換され、前記コドンがLeu15およびThr173に対するコドンからなる群から選択されるソマトトロピンをコードする遺伝子。
  15. 該ソマトトロピンが、ウシソマトトロピンである請求項14に記載の遺伝子。
  16. 該ソマトトロピンが、ブタソマトトロピンである請求項14に記載の遺伝子。
  17. 天然ソマトメジンのコドンがヒスチジンに対するコドンで置換され、前記コドンがAla8およびAsp12、またはAsp12およびPhe16に対するコドンからなる群から選択されるソマトメジンをコードする遺伝子。
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