JP3575025B2 - 脈波検出装置および拍動検出装置 - Google Patents

脈波検出装置および拍動検出装置 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、脈波検出装置および拍動検出装置に関する。
技術背景
心臓の拍動に伴って発生し、血管内を伝播する圧力波あるいは血管壁の振動を一般に脈波という。この脈波からは心臓の運動状態などの様々な医学情報を得ることが可能であるため、古くから東洋医学などで脈波を触診する診察方法が採用されている。
東洋医学において、脈波を触診する場合、測定者が被験者の手首部分を指で押圧し、橈骨動脈の脈を触覚(指感)によって測定する。このときの押圧力によって、感じられる脈の大きさが変化するが、東洋医学の分野では、押圧する圧力の変化に伴った脈幅(脈の振幅)の変化に着目し、診断の要素としている。
例えば、図22A〜図22Cは、いずれも圧力変化に応じた脈幅の変化曲線(以下、趨勢曲線という)を示す。図22Aに示す趨勢曲線は、そのピークが中央にあり、中取(中等圧力)の位置で最もきれいな脈図が得られる場合の曲線であり、このような曲線は正態曲線と呼ばれる。このように、脈位(脈の位置)が中くらいの位置にあることが、平脈(正常波)の特徴の一つといわれている。
図22Bに示す趨勢曲線は、そのピークが左に寄っている。このような趨勢曲線は漸降曲線と呼ばれており、圧力を軽くして最良の脈図が得られる場合の曲線である。すなわち、指で軽く触れると脈の拍動がすぐにはっきりと得られ、力を入れるとかえって脈が弱くなる場合の曲線である。このような脈位は浮と呼ばれ、脈位が浮である脈は浮脈と呼ばれる。
図22Cに示す趨勢曲線は、そのピークが右に寄っており、このような曲線は漸昇曲線と呼ばれる。指で軽く押しても脈を感じられず、重く押して初めて最良の脈が得られる場合の曲線であり、このような脈位は沈と呼ばれ、脈位が沈である脈は沈脈と呼ばれる。
そして、浮脈は病邪が体表に存在していることを表す脈であるとされ、また、沈脈は病邪が体の奥にあることを示すとされている。以上のように、脈診においては、圧力と脈幅との関係は被験者の状態を知る上で重要な要素になっている。
しかしながら、被験者には太った人もいれば痩せた人もおり、また、筋肉や脂肪の付き方、その弾力なども様々である。すなわち、押圧力の変化に対する生体組織の変形度合いが人によってまちまちである。そして、押圧したときにおける、表皮から血管までの距離、あるいは、血管の押し潰され方によって、脈の振幅は大きく変動する。触診においては、測定者が自身で押圧力を変化させながら、被験者の脈波のパターンが平脈、浮脈、沈脈のいずれであるかを判断することが可能である。装置を用いて脈波を診断する場合にも、測定対象である血管にあらかじめ与える初期圧力を適宜変更することができると好ましい。
従来、かかる脈波を検出する装置は、圧電素子または歪ゲージなどの圧力センサが設けられた圧力検出装置を備えており、圧力検出装置の一部を生体の表面、例えば橈骨動脈の付近に接触させるようになっている。そして、血管の脈動に従って圧力センサに加えられる圧力が圧力センサを変位させ、圧力センサはこの応力変化に対応する脈波信号を出力する。
これらの圧力検出装置は、生体の表面に向けてある程度の圧力をもって押圧され、これにより定常的な脈波の検出を行おうとしている。特開平4−102438号公報、特開平4−108424号公報、特開平4−67839号公報および特開平4−67840号公報に開示されているように、一般に圧力検出装置は、弾性体の袋状のカフに装着されており、カフを被験者の腕に巻き付けて、これに空気を強制的に流入することにより圧力検出装置は生体の表面に押圧される。
しかし、従来のようにカフで圧力検出装置を生体の表面に向けて押圧したのでは、血管に与える初期圧力を所望の値に変更するのが困難である。すなわち、カフの表面はほぼ平担であるから、これで押圧すると、血管だけでなくその周囲の筋肉や組織が同時に平担に圧迫される。このため、カフに同じ加圧力を与えても、この血管内の圧力が一義的に定まらない。さらに、カフに圧力検出装置を装着した場合には、圧力検出装置を測定対象である血管、例えば橈骨動脈に対して正確に位置決めするのが困難である。
また、先端部にセンサが取り付けられたペン形状の脈波検出装置なども用いられている。このような脈波検出装置では、センサが取り付けられた先端部を被験者の表皮、例えば、橈骨動脈付近に接触させて、血管の脈動にしたがってセンサが脈波を検出するようになっている。
また、特開平6−197873号公報に開示されているように、指腹部分に歪ゲージを装着されたゴム手袋を用いるものがある。測定者は、このゴム手袋をはめて、被験者の橈骨動脈付近の表皮に指を押し当てる。この状態で指腹部分に装着された歪ゲージが脈波を検出するようになっている。
しかし、ペン形状の脈波検出装置やゴム手袋を用いた上記脈波検出装置を用いて測定を行う場合には、測定者が被験者の橈骨動脈の位置にセンサを押し当てておく必要がある。しかしながら、測定を行っている間中、測定者が指腹部分に設けられた歪ゲージやペンの先端部にあるセンサを橈骨動脈の位置に保持しておくのは困難であり、センサが橈骨動脈の位置からずれてしまうことがある。このようにセンサが橈骨動脈の位置からずれてしまうと、正確な測定がなされない。
上述のような装置により測定された正確性に問題のある測定結果をもとに生体の状態分析(例えば、降圧剤等の薬の効果の分析)を行うと、誤った分析がなされてしまう。
そこで、特開平1−155828号公報には、自動的に検出位置を決めることができる脈波検出装置が開示されている。この装置は、センサを血管と交差する方向に移動させながら複数箇所で脈波を検出するとともに、得られた脈波の振幅等から血管の真上となる部位を検出し、その位置にセンサを固定し、脈波を検出するようになっている。
しかし、特開平1−155828号公報に開示されている技術では、センサを駆動する駆動装置や検出位置を自動的に決定する装置などが必要となり、装置が大がかりなものとなるという問題があった。
本発明は上記の事情を考慮してなされたものであり、圧力センサないしは拍動検出センサを測定対象に対して容易に正確に位置決めすることが可能であり、しかもこの測定対象に与える初期圧力を容易に所望の値に変更することができる脈波検出装置および拍動検出装置を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明に係る脈波検出装置は、生体内の血管から発生する脈波を検出する装置であって、
上記生体の上記血管上の表面に押圧される血管押圧部と、上記血管押圧部で押圧された上記血管の拍動を検出する拍動検出センサと、上記生体の上記血管よりも高い硬度を有しており、先端が上記血管押圧部を挟んでその両側の上記生体の表面に押圧されるようになされた二つの血管周辺押圧部と、上記血管周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段とを備える。この脈波検出装置によれば、調節手段により二つの血管周辺押圧部同士の間隔を調節可能にしたことにより、測定対象である血管の両側の軟らかい表面を二つの血管周辺押圧部で凹ませて、拍動検出センサを容易にこの血管に対して位置決めすることが可能である。また、血管よりも硬度の高い二つの血管周辺押圧部によって、血管の両側の軟らかい表面を凹ませることにより、血管押圧部で血管に与える初期圧力を所望の値に変更するのが容易になる。さらに、血管周辺押圧部同士の間隔を調節することで、皮膚の張力の影響を一定にすることが可能であり、これによりさらに上記初期圧力を正確に調節することが可能となる。
また、別の観点から本発明に係る脈波検出装置は、生体内の血管から発生する脈波を検出する装置であって、上記生体の上記血管上の表面に押圧させられる血管押圧部と、上記血管押圧部で押圧された上記血管の拍動を検出する拍動検出センサと、上記生体の上記血管よりも高い硬度を有しており、先端が上記血管押圧部を挟んでその両側の上記生体の表面に押圧されるようになされた二つの血管周辺押圧部と、上記血管周辺押圧部同士の間隔 を調節する調節手段とを備え、上記血管押圧部が、上記血管周辺押圧部の上記先端同士よりも、上記先端の向けられた方向の反対側に位置しているこの脈波検出装置によれば、血管押圧部が血管周辺押圧部の先端同士よりも、先端の向けられた方向の反対側に位置しているため、硬い血管が血管周辺押圧部同士の間に入り込み、血管押圧部が測定対象である血管の真上に簡単に位置決めされる。従って、拍動検出センサを容易にこの血管に対して位置決めすることが可能である。また、血管よりも硬度の高い二つの血管周辺押圧部によって、血管の両側の軟らかい表面を凹ませることにより、血管押圧部で血管に与える初期圧力を所望の値に変更するのが容易になる。
さらに、別の観点から本発明に係る脈波検出装置は、生体内の血管から発生する脈波を検出する装置であって、支持体に支持された一つの梁体と、上記梁体に設けられ上記生体の血管の延在方向に沿って間隔をおいて配列されて上記血管上の表面に押圧される複数の血管押圧部と、上記脈波に従って上記血管押圧部を介して加えられる応力の変化に対応する脈波信号をそれぞれ出力する複数の圧力センサと、上記生体の上記血管よりも高い硬度を有しており、上記血管押圧部を挟んでその両側に配置され、先端が上記生体の表面に押圧される二つの血管周辺押圧部と、上記血管周辺押圧部同士の間隔を調節す る調節手段とを備える。この脈波検出装置によれば、血管よりも硬度の高い二つの血管周辺押圧部によって、血管の両側の軟らかい表面を凹ませることにより、拍動検出センサを容易にこの血管に対して位置決めすることが可能になるとともに、血管押圧部で血管に与える初期圧力を所望の値に変更するのが容易になる。また、複数の血管押圧部のそれぞれに対する脈動を複数の圧力センサで検出することができるため、きめ細かい診断が可能である。
また、本発明に係る拍動検出装置は、検出対象物の検出対象部から発生する拍動を検出する装置であって、検出対象物の検出対象部上の表面に押圧される検出対象部押圧部と、上記検出対象押圧部で押圧された上記検出対象部の拍動を検出する拍動検出センサと、上記検出対象物の上記検出対象部よりも高い硬度を有しており、先端が上記検出対象部押圧部を挟んでその両側の上記検出対象物の表面に押圧されるようになされた二つの検出対象部周辺押圧部と、上記検出対象部周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段とを備える。
また、別の観点から本発明に係る拍動検出装置は、検出対象物の検出対象部から発生する拍動を検出する装置であって、上記検出対象物の上記検出対象部上の表面に押圧させられる検出対象部押圧部と、上記検出対象部押圧部で押圧された上記検出対象部の拍動を検出する拍動検出センサと、上記検出対象物の上記検出対象部よりも高い硬度を有しており、先端が上記検出対象部押圧部を挟んでその両側の上記検出対象物の表面に押圧されるようになされた二つの検出対象部周辺押圧部と、上記血管 周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段とを備え、上記検出対象部押圧部が、上記検出対象部周辺押圧部の上記先端同士よりも、上記先端の向けられた方向の反対側に位置している。
さらに別の観点から本発明に係る拍動検出装置は、検出対象物内の検出対象部から発生する拍動を検出する装置であって、支持体に支持された一つの梁体と、上記梁体に設けられ上記検出対象物の検出対象部の延在方向に沿って間隔をおいて配列されて上記検出対象部上の表面に押圧される複数の検出対象部押圧部と、上記拍動に従って上記検出対象部押圧部を介して加えられる応力の変化に対応する拍動信号をそれぞれ出力する複数の圧力センサと、上記検出対象物の上記検出対象部よりも高い硬度を有しており、上記検出対象部押圧部を挟んでその両側に配置され、先端が上記検出対象物の表面に押圧される二つの検出対象部周辺押圧部と、上記血管周辺押圧部 同士の間隔を調節する調節手段とを備える。
【図面の簡単な説明】
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る様々な実施形態を説明する。添付図面中、
図1は、発明の第1実施形態に係る脈波検出装置を示す斜視図である。
図2Aは、図1に示す上記脈波検出装置に設けられた脈波検出ユニットを示す正面図である。
図2Bは図2Aの左側面図である。
図3は、図2Aに示す上記脈波検出ユニットを示す背面図である。
図4は、図2Aに示す上記脈波検出ユニットを示す斜視図である。
図5は、図2Aに示す上記脈波検出ユニットを下方から視た斜視図である。
図6Aは、図2Aに示す上記脈波検出ユニットに用いられる圧力検出装置を示す正面図である。
図6Bは、図6Aの左側面図である。
図6Cは、図6Bの下面図である。
図7は、図2Aに示す上記脈波検出ユニットの血管周辺押圧部である押圧脚部が被験者の腕に軽く接触させられた状態を示す正面図である。
図8は、図2Aに示す上記脈波検出ユニットの血管押圧部である接触部と被験者の腕における力の釣合い状態を示す正面図である。
図9は、図2Aに示す上記脈波検出ユニットの押圧脚部の下方への変位と被験者の腕における張力との関係を示すグラフである。
図10は、本発明の第2実施形態に係る脈波検出装置の主要部を示す正面図である。
図11Aは、微小光路長がΔLのときのランバートベールの法則に従った入射光量と透過光量の関係を示す図である。
図11Bは、微小光路長が5ΔLのときのランバートベールの法則に従った入射光量と透過光量の関係を示す図である。
図12は、人の血管部分に外部から光を照射したときの吸光度の経時的変動の一例を示すグラフである。
図13は、人間の体内各部における血圧の分布の一例を示すグラフである。
図14は、本発明の第2実施形態の変更例に係る脈波検出装置の主要部を示す正面図である。
図15は、本発明に係る第3実施形態の構成を示す側面図である。
図16は、本発明に係る第4実施形態の構成を示す正面図である。
図17は、動脈および静脈を示す人体図である。
図18は、図2Aに示す上記第1実施形態の各脈波検出ユニットにおける圧力センサの出力回路を示す回路図である。
図19は、図18に示す上記圧力センサで検出した脈波を示すグラフである。
図20は、図6AのXX−XX線に沿って視た上記圧力検出装置の断面図である。
図21は、図6Aに示す上記圧力検出装置における梁体の薄肉部の相対厚みに対する圧力検出装置の電気機械結合係数の変化を示すグラフである。
図22Aは、人間の皮膚に対する押圧力変化に応じた脈幅の変化曲線(趨勢曲線)であり、この曲線は平脈を示す。
図22Bは、同様の趨勢曲線であり、この曲線は浮脈を示す。
図22Cは、同様に趨勢曲線であり、この曲線は沈脈を示す。
図23は、本発明の第5実施形態に係る脈波検出装置を示す斜視図である。
図24は、図23に示す上記脈波検出装置の側面図である。
図25は、図24のXXV−XXV線に沿って視た正面図である。
図26は、第5実施形態に係る上記脈波検出装置の保持具の変形例を示す斜視図である。
図27は、第5実施形態に係る上記脈波検出装置の保持具の他の変形例を示す斜視図である。
図28は、第5実施形態に係る上記脈波検出装置の支持体と左右摺動部材との嵌合部分を示す拡大側面図である。
図29は、第5実施形態に係る上記脈波検出装置により検出された信号から脈波波形をモニタに出力する装置の構成を示すブロック図である。
図30は、上記脈波検出装置を用いて測定を行っている様子を示す図である。
図31は、第5実施形態の変形例の脈波検出装置を示す側面図である。
図32は、第5実施形態の他の変形例の脈波検出装置を示す側面図である。
図33は、第5実施形態のさらに他の変形例の脈波検出装置を示す側面図である。
図34は、本発明の第6実施形態に係る脈波検出装置を示す側面図である。
図35は、図34のXXXV−XXXV線に沿って視た正面図である。
図36は、図35のXXXVI−XXXVI線に沿って視た下面図である。
図37は、図34に示す脈波検出装置の位置を測定者が調節している様子を示す側面図である。
図38は、本発明の第7実施形態に係る脈波検出装置を示す側面図である。
図39は、図38のXXXIX−XXXIX線に沿って視た正面図である。
図40は、第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材の変形例を示す下面図である。
図41は、第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材の他の変形例を示す下面図である。
図42は、第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材のさらに他の変形例を示す下面図である。
図43は、第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材のさらに他の変形例を示す下面図である。
図44は、図43に示す指挿入部材を用いて測定者が被検出位置を探す様子を示す正面図である。
図45は、第5ないし第7実施形態に係る脈波検出装置に応用可能な保持具の変形例を示す正面図である。
図46は、第5ないし第7実施形態に係る脈波検出装置に応用可能な保持具の他の変形例を示す正面図である。
発明を実施するための最良の形態
1.第1実施形態
1−1.第1実施形態の脈波検出装置の構成
まず、図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る脈波検出装置1は、床面上に載置されたスタンド2と、上記スタンド2に支持された三つの同種の脈波検出ユニット3とを備える。スタンド2は、立設されたシャフト2aと、シャフト2aに取り付けられたアーム2bとを備えており、アーム2bの先端にはブラケット4が配設されている。
シャフト2aに対するアーム2bの基端の取付高さは調節可能であり、アーム2bはシャフト2aを中心にして回動可能、かつその回転方向の位置が調節可能である。さらにアーム2bは垂直面に沿って回動可能、かつその回転方向の位置が調節可能である。これらの調節機構は公知であり、その説明は省略する。このようにスタンド2を調節することにより、ブラケット4の位置を調節することが可能となっている。ただし、ブラケット4の位置を調節することが可能であれば、スタンド2の代わりにいかなる取付手段を使用してもよい。
この脈波検出装置1には、腕支持台5が併設されている。この腕支持台5は、ほぼ直方体状であって、その上面5aは平面状になされている。また、腕支持台5には、上方に開口した凹部5bが形成されている。この凹部5bの近傍には、上方に突出した凸壁5cが形成されており、凸壁5cには凹部5bの上方に向かう上面5aに平行な円柱形のロッド6が取り付けられている。
腕支持台5の上面5aには、被験者である人間の腕(検出対象物)7が載せられる。そして、被験者の掌が上方に向けられてロッド6の下方に手8が配置される。この状態で、手8は、手首から下方にわずかに折り曲げられて凹部5bの内部に侵入させられる。このようにして被験者が意識的に動かそうとしない限り、腕7が固定されるようになっている。上記のようにスタンド2を調節することにより、上面5aの上方に載せられた腕7の上方に、三つの脈波検出ユニット(拍動検出装置)3が配置される。三つの脈波検出ユニット3は、それぞれ東洋医学でいうところの寸、関、尺に対応する部分の脈波を検出する。
図2A、図2B、図3および図4は、単独の脈波検出ユニット3を示す。脈波検出ユニット3は、支持体10と、支持体10に片持梁状に支持された圧力検出装置80とを備える。後述するように、支持体10には、二つの押圧脚部(血管周辺押圧部、検出対象部周辺押圧部)68,72が形成されており、押圧脚部68,72は被験者の腕7に向けられてこれを押圧するようになされている。
支持体10は、これらの図中の上方にある矩形平板状の取付板11を備える。図1に示すように、取付板11は、ネジ13によりブラケット4に固定され、これによって支持体10は垂直な平面内に配置されている。三つの脈波検出ユニット3において、これらの取付板11は互いに平行になされている。図2A、図2B、図3および図4に示すように、取付板11の上部には、ネジ13を挿通するための一対の貫通孔12が形成されている。
取付板11の下部には、円形の貫通する開口部14が形成されている。この開口部14の周囲に配置された四本のネジ15により、取付板11には第1の縦摺動板16が固定されている。第1の縦摺動板16は、ほぼ矩形の平板状であった、その取付板11と反対側の面には、上下方向に延びる縦案内溝17が設けられている。
また、第1の縦摺動板16の取付板11と反対側には、第1の縦摺動板16に対して摺動可能な第2の縦摺動板18が配置されている。第2の縦摺動板18も、ほぼ矩形の平板状であって、その第1の縦摺動板16側の面には、二本の互いに平行なレール19,20が固定されている。レール19,20は、第1の縦摺動板16の縦案内溝17に嵌合されており、これによって第2の縦摺動板18は第1の縦摺動板16に対して上下方向に移動可能になっている。さらに第1、第2の縦摺動板16,18は互いに表裏方向に離間しないように、図示しない機構によって係合されている。
レール19,20の間の空間には、ピン21,22が配置されている。上方のピン21は第2の縦摺動板18に固定されており、下方のピン22は第1の縦摺動板16に固定されている。これらのピン21,22には、コイルバネ23の両端部に設けられたフックが掛止されており、これにより第2の縦摺動板18は常時下方に引きつけられている。
図2Aおよび図3に示すように、第2の縦摺動板18には、ネジ24によってL金具25が固定されており、第1の縦摺動板16には、ネジ26によってL金具27が固定されている。L金具25の曲折された先端部25aは図2Aの紙面手前側に張り出しており、L金具27の曲折された先端部27aは図2Aの紙面奥側に張り出している。これにより先端部25aおよび先端部27aは、垂直な直線上で互いに重ねられている。
L金具25の先端部25aには、マイクロメータヘッド28のスリーブ29がナット30により取り付けられている。マイクロメータヘッド28は、スリーブ29とシンブル31とスピンドル32とを有する公知の形態のものである。
一方、L金具27の先端部27aには無頭ネジ34が螺合されており、この無頭ネジ34はナット35によりその位置が固定されている。マイクロメータヘッド28のスピンドル32と無頭ネジ34は互いに同軸上に配置されており、コイルバネ23が第2の縦摺動板18を下向きに引きつけているため、マイクロメータヘッド28のスピンドル32の端面がシンブル31の上端面に常に突き合わせられている。
この構成の下、マイクロメータヘッド28のシンブル31をその軸線周りに回転させると、スピンドル32が伸縮する。無頭ネジ34が静止位置にある第1の縦摺動板16に固定されていることにより、スピンドル32が伸長すると、上記のコイルバネ23の付勢力に抗して、第2の縦摺動板18が上昇する。逆に、スピンドル32が短縮されると、コイルバネ23の付勢力によって、第1の縦摺動板16に対して第2の縦摺動板18が下降する。図7は、図2Aに示すときよりも第2の縦摺動板18が上昇した状態を示す。かかる第2の縦摺動板18の変位は、マイクロメータヘッド28のシンブル31とスリーブ29に設けられた目盛を用いて公知の方式によって読み取られるようになっている。
マイクロメータヘッド28とは反対側の側面において、第1の縦摺動板16には二つのピン36が突設されている。これらのピン36には細板37が掛け渡されており、細板37の両端部はネジ38によりピン36に固定されている。また、第2の縦摺動板18には直方体状の挟持ブロック39が取り付けられており、挟持ブロック39に形成された縦溝39aに細板37が嵌合されている。挟持ブロック39には、止めネジ40が螺合されており、この止めネジ40を締結すると、縦溝39aに嵌合された細板37が挟持ブロック39により強固に挟持されるようになっている。従って、マイクロメータヘッド28の操作により第2の縦摺動板18の高さを調節した後、止めネジ40の締結により第2の縦摺動板18がその高さで維持される。マイクロメータヘッド28を操作して第2の縦摺動板18の高さを調節する前には、止めネジ40を緩めて挟持ブロック39の挟持力から細板37を解放する。
図2Bおよび図3に示すように、第2の縦摺動板18の第1の縦摺動板16とは反対側の面には、ネジ41によって連結板42が固定されている。連結板42は、縦方向において、第2の縦摺動板18の2倍以上の長さを有しており、その上部と下部には円形の貫通する開口部43がそれぞれ形成されている。
この連結板42の下部には、第1の横摺動板44がネジ45により固定されている。第1の横摺動板44は、ほぼ矩形の平板状であって、その連結板42と反対側の面には、横方向に延びる横案内溝46が設けられている。
また、第1の横摺動板44の連結板42と反対側には、第1の横摺動板44に対して摺動可能な第2の横摺動板47が配置されている。第2の横摺動板47も、ほぼ矩形の平板状であって、その第1の横摺動板44側の面には、二本の互いに平行なレール48,49が固定されている。レール48,49は、第1の横摺動板44の横案内溝46に嵌合されており、これによって第2の横摺動板47は第1の横摺動板44に対して横方向に移動可能になっている。さらに第1、第2の縦摺動板44,47は互いに表裏方向に離間しないように、図示しない機構によって係合されている。
レール48,49の間の空間には、ピン50,51が配置されている。図2A中の左方のピン50は第2の横摺動板47に固定されており、図2A中の右方のピン51は第1の横摺動板44に固定されている。これらのピン50,51には、コイルバネ52の両端部に設けられたフックが掛止されており、これにより第2の横摺動板47は常時、図2A中の左方に引きつけられている。
図2Aおよび図3に示すように、第1の横摺動板44には、ネジ53によってL金具54が固定されており、第2の横摺動板47には、ネジ55によってL金具56が固定されている。L金具54の曲折された先端部54aは図2Aの紙面手前側に張り出しており、L金具56の曲折された先端部56aは図2Aの紙面奥側に張り出している。これにより先端部54aおよび先端部56aは、水平な直線上で互いに重ねられている。
L金具56の先端部56aには、マイクロメータヘッド(調節手段)57のスリーブ58がナット59により取り付けられている。マイクロメータヘッド57は、マイクロメータヘッド28と同様に、スリーブ58とシンブル60とスピンドル61とを有する。
一方、L金具54の先端部54aには無頭ネジ63が螺合されており、この無頭ネジ63はナット64によりその位置が固定されている。マイクロメータヘッド57のスピンドル61と無頭ネジ63は互いに同軸上に配置されており、コイルバネ52が第2の横摺動板47を図2A中の左方に引きつけているため、マイクロメータヘッド57のスピンドル61の端面がシンブル60の上端面に常に突き合わせられている。明瞭化のため、図5に脈波検出ユニット3を下方から視た状態を示す。
この構成の下、マイクロメータヘッド57のシンブル60をその軸線周りに回転させると、スピンドル61が伸縮する。無頭ネジ63が静止した第1の横摺動板44に固定されているために、スピンドル61が伸長すると、上記のコイルバネ23の付勢力に抗して、第1の横摺動板44に対して第2の横摺動板47が図2A中の右方に移動する。逆に、スピンドル61が短縮されると、コイルバネ23の付勢力によって、第1の横摺動板44に対して第2の横摺動板47が図2A中の左方に移動する。図7は、図2Aに示すときよりも、第2の横摺動板47が左方に移動させられた状態を示す。かかる第2の横摺動板47の変位は、マイクロメータヘッド57のシンブル60とスリーブ58に設けられた目盛によって読み取られるようになっている。
上述した連結板42の下端部には、マイクロメータヘッド57の目盛を読み取るための矩形の切欠き42aが形成されている。また、図2Aにおいて、連結板42の右側端面および下端面には、曲折された第1の押圧板65が固着されている。第1の押圧板65は、連結板42の右側端面に固着された垂直部66と、垂直部66の下端から直角に曲折された水平部67と、水平部67から斜め下方に曲折された第1の押圧脚部68とを備える。図3に示すように、水平部67は連結板42の下端面に固着されている。一方、第1の押圧脚部68の下端部は、下方に向けて曲折されている。
また、第2の横摺動板47には、ネジ69によって第2の押圧板70が固定されている。第2の押圧板70は、第2の横摺動板47の図2Aにおける表側の面に固定された平板状の取付部71と、取付部71から直角に曲折された長尺の平板状の第2の押圧脚部72とを備える。第2の押圧脚部72の下部は、上部よりも幅広になされており、第1の押圧板65の第1の押圧脚部68に対向させられている。一方、第2の押圧脚部72の下端は、斜め下方に向けて曲折されている。上記のように、第1の横摺動板44に対して第2の横摺動板47が横方向に移動させられることにより、第1の押圧脚部68と第2の押圧脚部72との間隔が調節される。
図2Aに示すように、押圧脚部68,72は、被験者の腕7における橈骨動脈(検出対象部)100の両脇の表面に接触させられる。図2Aには、腕7の断面図が示されており、特に、橈骨101、尺骨102、腕橈骨筋腱103、橈側手根屈筋腱104が明示されている。第1の押圧脚部68は、生体における橈骨動脈100と橈側手根屈筋腱104の間の弾性の高い部分を圧迫し、第2の押圧脚部72は、橈骨動脈100と腕橈骨筋腱103の間の弾性の高い部分を圧迫する。生体表面においては、血管または腱の付近の弾性が小さく、それ以外の部分では弾性が大きいため、押圧脚部68,72は、上記の圧迫した部分を凹ませるようになっている。
上記の支持体10の構成要素である取付板11、第1の縦摺動板16、第2の縦摺動板18、連結板42、第1の横摺動板44、第2の横摺動板47、第1の押圧板65および第2の押圧板70は、いずれも金属製であるが、脈波の測定対象である血管(この実施形態では橈骨動脈)よりも高い硬度を有するものであれば、これに限定されず。例えば硬質の樹脂などによってこれらを形成してもよい。
さて、第1の押圧板65の水平部67には、圧力検出装置80が支持されている。圧力検出装置80は、水平部67に片持梁状に支持された梁体81と、梁体81に接着された圧電素子(拍動検出センサ、圧力センサ)82とを備える。梁体81は、水平部67に固定された基端部となる平面状の被支持部85と、被支持部85から垂直に曲折する接触部(血管押圧部、測定対象部押圧部)86とを備えるほぼL字形の部材である。梁体81の被支持部85の中央部はボルト83およびナット84で水平部67に締結され、被支持部85の端部は押さえ板84aで水平部67上に押し付けられており、押さえ板84aは水平部67に固定されている。
梁体81の接触部86は、互いに対向する第1の押圧脚部68および第2の押圧脚部72の間の空間に配置されている。換言すれば、押圧脚部68,72は、接触部86を挟んでその両側に配置されている。接触部86の先端は、下方に向けられており、被験者の腕7の橈骨動脈100の真上の表面に接触させられる。この接触部86の先端は、押圧脚部68,72の先端同士よりも、上方すなわち先端の向けられた方向の反対側に位置している。梁体81に応力を与えない状態で、接触部86の先端は、押圧脚部68,72の先端同士よりも、好ましくは0.5〜2mm上方にあり、さらに好ましくは、0.9〜1.1上方にある。
図6Aに示すように、梁体81の被支持部85の先端側は、他の部分よりも薄肉に形成されている(この部分を薄肉部87とする)。また、図6Bおよび図6Cに示すように、被支持部85の薄肉部87から接触部86にかけて互いに平行な三本の溝88が形成されている。換言すれば、薄肉部87から接触部86までは、四つに分岐している。そして、四個の圧電素子82が、これらの四本に分岐された薄肉部87の上面にそれぞれ接着されている。より正確には、四個の圧電素子82は、薄肉部87よりも長くされており、梁体81の長手方向において薄肉部87全体および薄肉部87よりも被支持部85側に接着されている。なお、図6Aおよび図6Cにおいて、符号90は、上記の固定用のボルト83を挿通する貫通孔を示す。
上記構成においては、橈骨動脈100の脈動に従って四つの接触部86に加えられる応力が変動する。この応力変動は、各薄肉部87を介して各圧電素子82に伝達される。各圧電素子82は、この応力の変動に対応する電圧を脈波信号(拍動信号)として出力する。梁体81の被支持部85には、それぞれ後述するオペアンプを内蔵した四つの信号増幅ユニット89が装着されている。圧電素子82からの脈波信号は、対応する信号増幅ユニット89に供給され、ここで増幅されて外部に出力されるようになっている。
このように各脈波検出ユニット3の梁体81には、四つの接触部86が設けられ、これらの接触部86は橈骨動脈100の延在方向に沿って間隔をおいて配置される。このようにして、各脈波検出ユニット3においては、被験者の腕7における四箇所の脈動を検出するようになっている。上記のように、脈波検出ユニット3は三つ設けられているため、この脈波検出装置1においては、合計12箇所についての脈動を検出する。
図18は、圧電素子82の出力回路を示す。図18に示すaは、圧電素子82の出力を取り出すアウトプット回路を指しており、このアウトプット回路aは、4つのオペアンプOP1〜OP4によって構成されている。これらのオペアンプOP1〜OP4は、それぞれ上記の信号増幅ユニット89に内蔵されている。各オペアンプOP1〜OP4には、各々ボルテージフォロアとなるように反転入力端と出力端とが接続されている。そして、各オペアンプOP1〜OP4の反転入力端と接地間に圧電素子82が介挿されている。上記構成における各オペアンプの入力インピーダンスは、108〜1012Ω程度である。この場合、各オペアンプが、例えばMOSFETで構成されるものであれば、一般に前述のような高い入力インピーダンスとなる。このように、高入力インピーダンスのアウトプット回路を用いるのは、圧電素子82の出力電流が微少であるため、インピーダンスの低い入力回路を用いると、その出力信号を取り出すことができないためである。図19に示すように、実験によれば、各オペアンプOP1〜OP4の出力端から、約0.15V程度の振幅が得られた。
また、各オペアンプOP1〜OP4の出力信号は、図示しない外部のアナログ/ディジタル変換器に供給され、ここでディジタル信号に変換されて、図示しないコンピュータに供給されるようになっている。図18に示すアウトプット回路aは、単独の脈波検出ユニット3のもの、すなわち単独の梁体81に設けられたものであるが、3つの脈波検出ユニット3のために用いるには、図18に示す回路aをさらに2組設ければよい。上記のアナログ/ディジタル変換器は、3つの脈波検出ユニット3のオペアンプOP1〜OP4に対応する合計12チャンネルについての信号変換を行い、コンピュータでは、合計12チャンネルの信号に基づいて、所定のプログラムに従って被験者の診断を行う。
また、上述の圧力検出装置80においては、梁体81に薄肉部87が形成されていることにより、圧力変動に伴う圧電素子82の曲率ひいては歪みを、薄肉部87が形成されていない場合に比較して大きくすることができ、これにより圧電素子82による検出精度を向上させることができる。一方、四個の圧電素子82が薄肉部87よりも長くされており、各圧電素子82は梁体81の長手方向において薄肉部87全体および薄肉部87よりも被支持部85側に接着されている。このように圧電素子82を被支持部85側に至るまで長くすることにより、梁体81に圧力が加わったときに圧電素子82に蓄積される歪みエネルギを大きくすることが可能である。
従来、上記のような梁を利用した圧力検出装置においては、片持梁において曲率の大きい部分である先端側(実施形態では接触部86側、例えば薄肉部87)にのみ圧電素子を接着するのが一般的であった。しかし、これでは、圧電素子が小さくなるため、圧電素子に蓄積される歪みエネルギがわずかであり、その出力電流が極めて微弱になってしまって検出できない場合があった。これは、圧電素子を用いた圧力検出装置では、高電圧は容易に得られるが、発生する電流が非常に小さいことにも起因する。
これに対して、上記の圧力検出装置80では圧電素子82に蓄積される歪みエネルギを大きくすることにより、圧電素子82で発生する出力電流を従来よりも大きくすることができる。これにより、上記の高入力インピーダンスのアウトプット回路とあいまって、出力信号の振幅を大きくすることが可能である。以上の説明では、各圧電素子82は梁体81の長手方向において薄肉部87全体および薄肉部87よりも被支持部85側に接着されているとしたが、薄肉部87全体および薄肉部87よりも接触部86側に接着されるようにしてもよいし、薄肉部87全体およびこれよりも被支持部85側と接触部86側の両方に接着されるようにしてもよい。
多くの歪みエネルギを蓄積するためには、圧電素子82の面積は大きければ大きいほど望ましい。しかし、圧電素子82の面積を大きくを長くすると、静電容量が大きくなり、検出精度の低下を招きかねない。そこで、圧電素子82の面積は薄肉部87の面積に対して130〜150%とし、圧電素子82のうち薄肉部87からはみ出す部分の面積が薄肉部87の面積に対して30〜50%になるようにすると好ましい。
図20は、図6AのXX−XX線に沿って視た圧力検出装置80の断面図である。図20に示すように、梁体81の薄肉部87の厚さTsは、圧電素子82の厚さTpとほぼ同一になされている。これは、以下の理由によるものである。
図21に、燐青銅を梁体81とし、セラミック系の圧電素子82を用いた圧力検出装置80において、薄肉部(圧電素子82の支持層)87の相対厚み(Ts/(Ts+Tp))に対する圧電素子82の電気機械結合係数の変化を示す。電気機械結合係数は、圧力検出装置80における電気−機械の変換効率を表すものであり、本例では機械的な形で入力されたエネルギに対し電気出力に変換されるエネルギの比の平方根を示す。ただし、図21の結果は、梁体81を燐青銅で形成した場合に限定されるものではなく、他のバネ材で梁体81を形成した場合にも同様の結果となる。すなわち、本発明は梁体81を燐青銅で形成する場合には限定されない。
図21から明らかなように、薄肉部87の相対的な厚さが約20%で電気機械結合係数は最も大きくなり、約20%を超えると徐々に減少する。そして、薄肉部87の相対的な厚さが約60%では、薄肉部87の厚さが0のもの(接触部86を片持梁状の圧電素子で支持したもの)と同等の電気機械結合係数になり、薄肉部87の相対的な厚さが約60%を超えると電気機械結合係数はほぼ直線的に減少する。この実験結果により、薄肉部87の相対厚さは約60%以下であると好ましいことが分かる。さらに、電気機械結合係数を上げて圧電素子82の変換効率を高くするには、薄肉部87の相対厚さは約20%が好ましい。以上の結果となったのは、薄肉部87の断面積が大きくなると、薄肉部87に蓄積される歪みエネルギが大きくなり、相対的に圧電素子82に蓄積される歪みエネルギが小さくなるため、圧電素子82で電気エネルギに変換される割合が相対的に減少するからであると考えられる。
一方、梁体81の薄肉部87を設けずに、接触部86を片持梁状の圧電素子で支持することも考えられる。この場合、与えられる歪みエネルギはすべて圧電素子に蓄積されるので変換効率が向上すると理論上は考えられる。しかし、与えられた圧力を歪みエネルギとして蓄積する速度や振動の減衰などの要因を考慮すると、上記の実施形態のように、圧電素子82とは別個の梁体81を設けて、これに圧電素子82を装着するのが望ましい。
以上の理由から、圧電素子82とは別個の梁体81を設けて、この梁体81に圧電素子82を装着するとともに、梁体81と圧電素子82の合計断面積に対する梁体81の断面積の比率を60%以下にすると好ましいことが分かる。これにより、圧電素子82からの出力信号の振幅を大きくすることが可能である。
1−2.第1実施形態の脈波検出装置の使用方法
さて、上記の実施形態に係る脈波検出装置1の使用方法を説明する。この使用前は、マイクロメータヘッド28を操作して、第2の縦摺動板18およびこれに懸垂された部材をあらかじめ上昇させておくとともに、マイクロメータヘッド57を操作して、押圧脚部68,72の間隔を広げておく。
まず、被験者の腕7を図1に示すように位置させた状態で、スタンド2を調節して、三つの脈波検出ユニット3が、それぞれ腕7の寸、関、尺の真上になるようにする。同時に、各脈波検出ユニット3の圧力検出装置80の四つの接触部86が被験者の橈骨動脈100のほぼ真上になるようにする。
次に、マイクロメータヘッド28を操作することにより、そのスピンドル32を短縮し、第2の縦摺動板18を下降させる。これにより、第2の縦摺動板18に懸垂されている連結板42をも下降させて、押圧脚部68,72および接触部86を腕7の表面に接触させる。この場合、第1の押圧脚部68が橈骨動脈100と橈側手根屈筋腱104の間の弾性の高い部分を圧迫して所定の深さまで凹ませるまで、マイクロメータヘッド28を操作する。
この後、マイクロメータヘッド57を操作することにより、そのスピンドル61を短縮し、第2の押圧脚部72を第1の押圧脚部68に接近させる。そして、第2の押圧脚部72が橈骨動脈100と腕橈骨筋腱103の間の弾性の高い部分を凹ませて、この部分に入り込んだなら、マイクロメータヘッド57の操作を停止し第2の押圧脚部72を停止させる。図7において、実線で第1の押圧脚部68に接近する前の第2の押圧脚部72を示し、仮想線で接近後の第2の押圧脚部72を示す。そして、このように接触部86が橈骨動脈100の真上に位置決めされた状態で、合計12個の圧電素子82からの出力信号を用いて、12箇所の脈波を診断する。
上記のように、第1の押圧脚部68に対して第2の押圧脚部72を移動可能にしたことにより、押圧脚部68,72で橈骨動脈100の両側の弾性の高い(軟らかい)表面を凹ませて、圧力検出装置80の四つの接触部86を容易に橈骨動脈100の真上に位置決めすることが可能である。しかも、接触部86の先端は、押圧脚部68,72の先端同士よりも、上方に位置しているため、他の組織よりも弾性の低い(硬い)橈骨動脈100が、押圧脚部68,72の間に簡単に位置決めされるようになっている。換言すれば、本実施形態によれば、被験者がその腕7を動かしたり、診断者が支持体10を傾けたりしなくても、圧力検出装置80の四つの接触部86を容易に橈骨動脈100の真上に位置決めすることが可能である。
さらに、従来のようにカフで圧力検出装置を生体の表面に向けて押圧したのでは、血管だけでなくその周囲の筋肉や組織が同時に平担に圧迫されるため、血管に与える初期圧力を所望の値に変更するのが困難であったが、本実施形態によれば、二つの剛体製の押圧脚部68,72によって、橈骨動脈100の両側の軟らかい表面を凹ませることにより、圧力検出装置80の接触部86で橈骨動脈100に与える初期圧力を所望の値に変更するのが容易になる。すなわち、本実施形態では、圧力検出装置80の接触部86は、圧力素子82に応力変化を伝達する役割だけではなく、マイクロメータヘッド28で下降させられることによって橈骨動脈100への初期圧力を変更する役割も担っている。
さて、以上のように押圧脚部68,72を所定の深さまで下降させて一旦脈波を診断した後、再度マイクロメータヘッド28を操作して、押圧脚部68,72および接触部86をさらに深く下降させる。これは、橈骨動脈100にあらかじめ与える初期圧力を変更するためである。上記のように、測定対象である血管に与える初期圧力により、検出される脈波のパターンが異なる場合があることが分かっており(図22参照)、このことを利用して、被験者の健康状態を詳しく知ることが可能である。図7は押圧脚部68,72および接触部86の下降程度が小さいときを示し、図2Aは下降程度が大きいときを示す。
ここで、接触部86を下降させれば、圧力検出装置80に与えられる初期圧力が上昇する。しかし、単に、接触部86を下降させただけでは、皮膚が押圧脚部68,72で引っ張られるため、図8に示す皮膚の張力Tが下降前に比べてわずかに変動する。圧力検出装置80で検出する圧力Pは、橈骨動脈100の内圧Dだけではなく、皮膚の張力Tの影響を受けている。従って、厳密には、橈骨動脈100への初期圧力は一義的に定まらないことになる。
図9は、押圧脚部68,72の間隔を一定としたときの、押圧脚部68,72の縦方向の変位と皮膚の張力Tとの関係を示すグラフである。なお、横軸は、第1の押圧脚部68を皮膚に接触させた位置を0としたときの第1の押圧脚部68の下方への変位の絶対値を示す。図9に示すように、第1の押圧脚部68が下降するほど、すなわち接触部86の下降により初期圧力が大きくなればなるほど、皮膚の張力Tは大きくなる。
そこで、あらかじめ、押圧脚部68,72の間隔を一定としたときの、押圧脚部68,72の縦方向の変位と皮膚の張力Tとの関係、あるいは押圧脚部68,72の縦方向の変位を一定としたときの押圧脚部68,72の間隔と皮膚の張力Tとの関係を調べておき、押圧脚部68,72を下降させた後には、この調査結果に基づいて、マイクロメータヘッド57を操作して、押圧脚部68,72の間隔を調節し、皮膚の張力Tの影響を排除するとよい。すなわち、どの測定時点でも、皮膚の張力Tが一定値になるようにする。このようにして、橈骨動脈100への初期圧力を所望の値に極めて正確に変更することが可能である。かかる初期圧力の変更は、3つの脈波検出ユニット3のいずれについても行い、このように変更した初期圧力の下で、再度、合計12個の圧電素子82からの出力信号を用いて、12箇所の脈波を診断する。
東洋医学の脈診においては、被験者の脈象を、定性的・定量的に得られた十種類以上の脈象から特定するが、診断者には、被験者毎に異なる生体特性を自ら推定した上で診断を行うことが要求される。例えば、大きな圧力を加えないと橈骨動脈の血管壁に十分な圧力が加わらないという特性を有する被験者に対しては、その分を差し引いて脈図を特定しなければならない。したがって、熟練した医師でなければ、最適な脈象を特定するのは困難である。
これに対して、上述した実施形態では、初期圧力を客観的に調節することができるので、診断者は、被験者の生体特性を定量的・定性的に取得することができる。すなわち、本実施形態を脈診に利用すれば、診断者が自らの感覚に基づいて推定するしかなかった生体特性を、客観的に取得することができるので、診断者にかかる負担を軽減することができるとともに、脈診の技術の伝承にも役立つ。
1−3.第1実施形態の変更例
上記の実施形態では、マイクロメータヘッド57を用いて第2の横摺動板47を第1の横摺動板44に対して移動させることにより、第2の押圧脚部72を第1の押圧脚部68に対して移動可能にしているが、逆に第1の押圧脚部68を第2の押圧脚部72に対して移動可能にしてもよい。また、押圧脚部68,72をともに移動可能にしておいてもよい。上記の変更は、後述する第2〜第4実施形態でも同様に可能である。
また、圧電素子82の代わりに歪ゲージなどの圧力センサを用いることも可能である。
さらに、梁体81は片持梁状に支持されているが、接触部86にかかる荷重と圧力センサに生ずる歪との関係が一義的に定まるのであれば、両端支持梁状など、その他の支持状態で梁体を支持してもよい。
2.第2実施形態
2−1.第2実施形態の脈波検出装置の構成および作用
次に、本発明に係る第2実施形態について説明する。図10は第2実施形態に係る脈波検出装置の要部を示す。この脈波検出装置も図1に示すものと同様の三つの脈波検出ユニット3を備えており、各脈波検出ユニット3には支持体10が設けられている。そして、支持体10に配設された拍動検出センサの種類が第1実施形態と相違する。第1実施形態と共通する構成要素については、その図示を省略する。
図10に示すように、支持体10の第1の押圧板65の水平部67には、第1実施形態の梁体81と同様の固定方式で梁体110が固定されている。梁体110は、水平部67に固定された平面状の被支持部111と、被支持部111から垂直に曲折する曲折部112とを備えるほぼL字形の部材である。梁体110は、第1実施形態の梁体81のように分岐していなくてもよいが、この実施形態では、梁体81と同様に分岐されて、複数の曲折部112が設けられているものとする(図6Bおよび図6C参照)。
梁体110の曲折部112は、互いに対向する第1の押圧脚部68および第2の押圧脚部72の間の空間に配置されている。換言すれば、押圧脚部68,72は、曲折部112を挟んでその両側に配置されている。曲折部112の先端は下方に向けられており、各曲折部112の最下端面には光学式拍動検出センサ113が取り付けられている。そして、光学式拍動検出センサ113が被験者の腕7の橈骨動脈100の真上の表面に接触させられる。この光学式拍動検出センサ113は、押圧脚部68,72の先端同士よりも、上方すなわち先端の向けられた方向の反対側に位置している。梁体110に応力を与えない状態で、光学式拍動検出センサ113は、押圧脚部68,72の先端同士よりも、好ましくは0.5〜2mm上方にあり、さらに好ましくは、0.9〜1.1mm上方にある。
上記構成の下では、マイクロメータヘッド27(図2Aなど参照)の操作により梁体110を下降させることにより、梁体110の曲折部112が光学式拍動検出センサ113を介して橈骨動脈100の真上の表皮を押圧し、橈骨動脈100へ初期圧力を与えるようになっている。すなわち、これらの曲折部112および光学式拍動検出センサ113は、血管押圧部ないしは検出対象部押圧部を構成している。
さて、図示はしないが、各光学式拍動検出センサ113は、その下端面に発光素子(出射手段)および受光素子(受信手段)とを備え、これら発光素子および受光素子を橈骨動脈100の真上の皮膚に向けることができるようにされている。そして、発光素子が橈骨動脈100に向けて光を出射し、橈骨動脈100からの反射光を受光素子で受光する。
受光素子は、受光量に応じた脈波信号(拍動信号)を出力し、この脈波信号は図示しない増幅器で増幅された後、12チャンネルを有する図示しない外部のアナログ/ディジタル変換器に供給され、ここでディジタル信号に変換されて、図示しないコンピュータに供給されるようになっている。コンピュータでは、合計12チャンネルの信号に基づいて、所定のプログラムに従って被験者の診断を行う。
この光学式拍動検出センサ113で脈波検出する原理は次の通りである。
薄い膜に光を照射した場合、入射光に対して透過光は、物質の濃度と光路長に比例した分だけ減少する。このことは、ランバートベールの法則として周知のことである。
図11Aおよび図11Bを参照して、ランバートベールの法則を説明する。図11Aに示すように、物質Mの濃度をC、微小光路長をΔL、入射光の光量をIin、透過光の光量をIout、物質Mの吸光係数をkとすると、次式が成立する。
Iout/Iin=1−kCΔL ……(1)
ここで、図11Bに示すように、光路長を5倍にすると、式(1)の関係は次のように変化する。
Iout/Iin=(1−kCΔL) ……(2)
これは、例えば、図11Aに示す入射光量がIinが10のときに、その透過光量が9であるとすると、図11Bに示す場合には、入射光量10に対して透過光量が5.9となること、すなわち、Iout/Iin=0.95となることである。
したがって、任意の距離Lに対する入射光量と透過光量の関係は、式(1)を積分して、
log(Iout/Iin)=(−kCL) ……(3)
となる。この式(3)を変形すると、
Iout=Iin×exp(−kCL) ……(4)
となる。
これから判るように、入射光量Iin、吸光係数kおよび光路長Lが一定であるなら、透過光量Ioutを測定することにより、物質Mの濃度変化を測定することができる。また、透過光量に代えて物質Mで反射される反射光を測定しても、上述の場合と全く同様の原理で、物質Mの濃度変化を測定することができる。上記物質Mが血液である場合、上記濃度変化を測定することは、血液の脈動を測定すること、すなわち、脈拍を測定することである。
図12は、人の血管を含むその付近に外部から光を照射したときの吸光度の経時的変化の一例を示すグラフである。この図において、動脈血による吸光成分I4は変化するのに対して、組織による吸光成分I2は組織濃度が変化しないため一定である。また、静脈血による吸光成分I3も一定である。これは、静脈には脈動がなく、濃度変化がないためである。
図13は、体内各部における血圧の分布の一例を示すグラフである。この図からわかるように、心臓から送り出された血液の脈動は、体内を進むにつれて次第になくなり、静脈においては完全に消えている。一方、動脈血による吸光成分I4(図12参照)は、脈拍に対応した濃度変化があるため、吸光度が変化する。したがって、血管、例えば橈骨動脈100に光を照射して、その透過光または反射光の光量を測定すると、そこには、各成分I2〜I4が影響することになる。静脈血による吸光成分I3と動脈血による吸光成分I4の合計を100%とすれば、そこに占める動脈血による吸光成分I4の割合は1%〜2%であり、残りの98%〜99%は静脈血による吸光成分I3である。
以上の原理を利用して光学式拍動検出センサ113では、橈骨動脈100を含むその付近からの反射光を受光することにより、脈波の検出が可能である。そして、押圧脚部68,72で橈骨動脈100の両側の弾性の高い(軟らかい)表面を凹ませて、圧力検出装置80の四つの接触部86を容易に橈骨動脈100の真上に位置決めすることが可能である。しかも、接触部86の先端は、押圧脚部68,72の先端同士よりも、上方に位置しているため、他の組織よりも弾性の低い(硬い)橈骨動脈100が、押圧脚部68,72の間に簡単に位置決めされるようになっている。換言すれば、本実施形態によれば、被験者がその腕7を動かしたり、診断者が支持体10を傾けたりしなくても、四つの光学式拍動検出センサ113を容易に橈骨動脈100の真上に位置決めすることが可能である。
さらに、二つの剛体製の押圧脚部68,72によって、橈骨動脈100の両側の軟らかい表面を凹ませることにより、光学式拍動検出センサ113を介して梁体110から橈骨動脈100に与える初期圧力を所望の値に変更するのが容易になる。
2−2.第2実施形態の変更例
図14は、第2実施形態の変更例を示す。ここでは、光学式拍動検出センサ113の発光部113aと受光部113bとを分離し、発光部113aを梁体110の曲折部112の下端面に取り付けている。一方、受光部113bは腕支持台5の凹部5b(図1参照)に配置されている。これに代えて受光部113bを支持体10に懸垂してもよい。
発光部113aは上記の発光素子を内蔵し、受光部113bは受光素子を内蔵する。この変更例では、受光部113bは、橈骨動脈100を透過した光を受光するようになっている。
上記の実施形態では、光学式拍動検出センサ113を用いているが、指向性の高い超音波を発振する送信用超音波振動子と受信用超音波振動子を内蔵した超音波式拍動検出センサを用いて、橈骨動脈100から反射した超音波を受信用超音波振動子で受信させ、送信した超音波に対する受信した超音波の振幅変化を検出することも可能である。
3.第3実施形態
図15は、本発明に係る第3実施形態を示す。この実施形態では、支持体として腕時計120のリストバンド121a,121bが用いられている。リストバンド121a,121bは時計側120aの両端にそれぞれ取り付けられており、被験者の手首に巻き付けられて、公知のフック122によって互いに締結されている。フック122により、腕時計120の周長の調節が可能なように、すなわち手首への締め付け力を調節可能なようにされている。
リストバンド121aの裏面(手首に対向する面)には光学式拍動検出センサ113が固定されている。これに代えて圧力検出センサを用いてもよい。光学式拍動検出センサ113または圧力検出センサは、リストバンド121a,121bの締め付け力を受けて橈骨動脈100の真上の表皮を押圧する。
リストバンド121には、裏側に突出する押圧脚部68,72が取り付けられており、押圧脚部68,72の少なくとも一方はリストバンド121aの周方向に沿って移動可能、かつ移動した位置で停止可能になされている。押圧脚部68,72を移動させる手段は、図示しないがネジまたはフックなどを利用して設けることが可能である。
光学式拍動検出センサ113または圧力検出センサは、押圧脚部68,72の先端同士よりも、これらの先端の向けられた方向の反対側に位置している。従って、血管が押圧脚部68,72の間に入り込み、センサはこの血管の真上に簡単に位置決めされる。この実施形態では、非常に検出装置を軽量化することができる。
4.第4実施形態
図16は、第4実施形態を示す。この実施形態では、支持体として弾性体からなる円弧状に湾曲したカラー130が用いられている。このカラー130は、衣服のカラー131の内側に配置されて、被験者の首の周囲に巻き付けられる。なお、カラー130の周長は調節可能になっており、これにより首への締め付け力が調節される。
カラー130の裏面(内側)には、光学式拍動検出センサ113または圧力検出センサが固定されており、光学式拍動検出センサ113または圧力検出センサは、頚動脈の真上の表皮を押圧する。カラー130には、裏側に突出する押圧脚部68,72が取り付けられており、押圧脚部68,72の少なくとも一方はカラー130の周方向に沿って移動可能、かつ移動した位置で停止可能になされている。
光学式拍動検出センサ113または圧力検出センサは、押圧脚部68,72の先端同士よりも、これらの先端の向けられた方向の反対側に位置している。従って、血管が押圧脚部68,72の間に入り込み、センサはこの血管の真上に簡単に位置決めされる。
5.第5実施形態
5−1.第5実施形態の脈波検出装置の構成
まず、図23は本発明の第5実施形態に係る脈波検出装置201を示す斜視図であり、図24は脈波検出装置201の側面図である。図23および図24に示すように、この脈波検出装置201は、被検出者の腕に装着される保持具202と、保持具202にその両端が固定された2つの支持体203と、支持体203の上部に配置される左右摺動部材204と、左右摺動部材204に対して上下動可能に設けられる上下摺動部材205と、上下摺動部材205の下端に取り付けられた歪ゲージ(検出手段)206とから構成されている。
図25は、図24のXXV−XXV線に沿って視た図である。図23、図24および図25に示すように、保持具202は、上面が凹面状の底板部202aと、底板部202a上に配置されるクッション部202bと、保持具202が装着されたときに被験者の第2〜第5指までが挿入される指挿入部202cと、腕にゆるく巻き付けられるバンド部202dとから構成されている。この構成により、被験者が保持具202を装着したときには、被験者の腕が締め付けられることがなく、かつ被検出対象である橈骨動脈上の表皮がほぼ上方を向くようになっている。
上記の保持具202以外にも、図26に示すような締め付けの緩いゴムバンド212、あるいは図27に示す保持具222などを用いることもできる。保持具222は、U字状の保持部材223の内面にクッション部材224が配設されたものであり、U字状のクッション部材224の中に被験者の腕を入れ、保持バンド225で腕を固定するようになっている。さらに、保持具としては、これらに限らず、被験者の腕がきつく締め付けられることがなく、かつ橈骨動脈上の表皮がほぼ上方を向くものであればよい。
図25に示すように、支持体203は、保持具202の底板部202aに接着剤により取り付けられている脚部2031と、それぞれの脚部2031にその両端が支持される支持部2032とから構成されている。ただし、脚部2031の保持具202への取付方法は接着剤を用いる方法に限らず、脚部2031を保持具202に固定できる方法であればよい。図28に示すように、支持部2032の上部には、図中の左右方向に突出する突起2032aがそれぞれ形成されており、この突起2032aおよび支持部2032の上面にジグザグ形の凹凸部2033が形成されている。
図24に示すように、左右摺動部材204の下面の左右の両端には、それぞれ下方に開放する凹溝2040が形成されている。凹溝2040の図28中の左右の側縁部には、突起2040aが突設されている。また、凹溝2040の底面には支持体203に形成された凹凸部2033と噛み合うジグザグ形の凹凸部2041が形成されている。左右摺動部材204の凹溝2040内に支持体203の支持部2032が嵌め入れられることにより、左右摺動部材204は支持体203に対して左右方向(紙面垂直方向)に摺動可能になされているとともに、左右摺動部材204の上下方向への移動が規制されている。また、図24および図25に示すように、左右摺動部材204には、上下方向に貫通する貫通孔2042が形成されている。また、貫通孔2042の図24中の左右の内面には、ジグザグ形の凹凸部2043が形成されている。
図24に示すように、上下摺動部材205の左右の側面には、貫通孔2042の内面に形成された凹凸部2043と噛み合うジグザグ形の凹凸部2051が形成されている。この凹凸部2051と凹凸部2043とが噛み合うように上下摺動部材205が貫通孔2042に嵌挿されており、上下摺動部材205は左右摺動部材204に対して上下に摺動可能になされている。また、上下摺動部材205の図25中の左右の側面にはそれぞれ指を引っかけることが可能な突起部(引っかけ部)2052が突設されている。
歪ゲージ206は、金属あるいは半導体の抵抗体に歪が加わると、その抵抗値が変化するという圧抵抗効果を利用する。歪ゲージ206は、上述した摺動部材の摺動により、図25に示す人間の腕の橈骨動脈100の真上の表皮に接触可能であり、橈骨動脈100の脈動に伴う脈波がこの歪ゲージ206に伝達される。従って、歪ゲージ206の抵抗値を測定することにより脈波を測定することができる。ただし、歪ゲージ206以外にも、歪を電気エネルギ、電気抵抗または静電容量などで表される電気信号に変換して、脈動に伴う歪の変化を測定できるもの、例えば圧電素子からなる圧力センサなどを用いることもできる。図25には、人間の腕の断面が示されており、特に、橈骨動脈100、橈骨101、尺骨102、腕橈骨筋腱103、橈側手根屈筋腱104が明示されている。
脈波検出装置201の歪ゲージにより検出された信号は、図29に示すA/D変換器502に入力され、所定のサンプリンググレート周期毎にデジタル信号に変換される。マイクロコンピュータ503は、A/D変換器502に変換されたデジタル信号を取り込んで、モニタ504に脈波波形を出力する。このようにして、脈波検出装置201により検出された脈波の波形を視覚的に得ることができる。
5−2.第5実施形態の脈波検出装置の使用方法
次に、上記の実施形態に係る脈波検出装置201の使用方法について説明する。ここでは、一例として、人の橈骨動脈の脈波を検出する場合について説明するが、被検出対象としては人に限らず、他の動物に対しても使用可能である。
まず、図23に示すように、被験者の前腕に脈波検出装置201を装着する。そして、測定者は、支持体203に対して左右摺動部材204を左右に摺動させて、歪ゲージ206が橈骨動脈のほぼ真上になるように位置調節を行う。このとき、支持体203に形成された凹凸部2033および左右摺動部材204に形成された凹凸部2041が噛み合っているため、摺動させるには多少の抵抗があるが、予め、少し力を入れて指で押す程度で動くような形状に凹凸部2033,2041を形成しておくと、位置調節操作が簡単である。
測定者は、指で押すまたは複数の指でつまむといった操作で左右摺動部材204の位置を調節した後、上下摺動部材205を下方に摺動させて、橈骨動脈に適正な押圧力を与える位置に歪ゲージ206を移動させる。このとき、左右摺動部材204に対して上下摺動部材205が、脈波を検出するときに脈動による力を受けても動かないように凹凸部2043および凹凸部2051を形成しておく。具体的には、脈動による力には個人差があるが、約300グラム重以上の力を受けた場合に摺動するように凹凸部2043および凹凸部2051を形成しておくことが好ましい。この程度の抵抗であれば、上下摺動部材205を簡単に下動させることが可能である。従って、図30に示すように、測定者は片手で、しかも簡単な操作で歪ゲージ206を適正な高さに調節することができる。また、測定者は2本の指を突起部2052に引っかけることにより、簡単に上下摺動部材205を上方に引き上げることができる。このような歪ゲージ206を測定者の視覚に頼りながら位置決めするとともに、実際に複数箇所で測定を行うことにより図29に示すモニタ504に出力される脈波波形の中から、最も振幅の大きい波形が得られた位置に歪ゲージ206を移動させる。
このように歪ゲージ206の最適測定位置への位置決めがなされ、脈波の測定が開始される。このとき、左右摺動部材204および上下摺動部材205のそれぞれに形成された凹凸部2043と2051、支持体203および左右摺動部材204のそれぞれに形成された凹凸部2033と2041とが噛み合っているため、脈動程度の力を受けても歪ゲージ206の位置が変わらない。従って、従来のペン形状のセンサ等で測定を行う場合には困難であった橈骨動脈に適正な押圧力を与えた状態を保持することができ、より正確な測定結果を得ることができる。また、脈波検出装置201は測定者の手動操作で位置調節を行う構造であるため、駆動装置などが必要なく、構成が簡易である。
5−3.第5実施形態の変形例
次に、上記の実施形態の変形例について図31を用いて説明する。図31において、第5実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。
図31に示すように、この脈波検出装置においては、保持具202に支持体207が取り付けられている。支持体207は、保持具202に取り付けられる4本の脚部2071と、脚部2071にその端部を支持される支持部2072とから構成されている。支持部2072には、上下方向に貫通孔2073が形成されている。この貫通孔2073の図中の左右の内面には、上下摺動部材205に形成された凹凸部2051と噛み合う形状の凹凸部2074が形成されている。この凹凸部2074と凹凸部2051が噛み合うように上下摺動部材205が貫通孔2073に摺動可能に嵌挿されている。
この構成によれば、歪ゲージ206の位置を上下に調節することが可能である。このときの調節方法は、第5実施形態と同様に簡単な操作で行うことができる。また、測定が開始されると、脈動程度の力では、歪ゲージ206の位置が変わらず、第5実施形態と同様に正確な測定結果を得ることができる。
次に、上記の実施形態の他の変形例について図32を用いて説明する。図32において、第5実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。図32に示すように、この脈波検出装置は、保持具202と、支持体208と、上下摺動部材209と、左右摺動部材210と、歪ゲージ206とから構成されている。
保持具202には、2つの支持体208が取り付けられている。支持体208の互いに向かい合う側面には、凹凸部2081が形成されている。上下摺動部材209の図中の左右の両端には、凹凸部2081と噛み合う形状の凹凸部2091が形成されている。上下摺動部材209は、2本の支持体208に上下に摺動可能に挟持されている。また、上下摺動部材209の上面には、左右の両端にそれぞれ凹凸部2092が形成されている。また、上下摺動部材209には、上下方向に貫通する貫通孔2093が形成されている。また、上下摺動部材209には、ループ状になされたひも(引っかけ部)2104が取り付けられている。このひも2104に測定者は自身の指を引っかけて上下摺動部材209を上方に摺動させることができる。
左右摺動部材210の下面の左右の両端には、それぞれ下方に開放する凹溝2101が形成されており、凹溝2101の底面には上下摺動部材209に形成された凹凸部2092と噛み合う形状の凹凸部2102が形成されている。左右摺動部材210の凹溝2101内に上下摺動部材209の凹凸部2092が嵌め入れられることにより、左右摺動部材210は上下摺動部材209に対して左右(紙面垂直)方向に摺動可能になされているとともに、左右摺動部材210の上下方向への移動が規制されている。
左右摺動部材210の下面には、突起面2103が下側に向けて突設されており、突起部2103は上下摺動部材209に形成された貫通孔2093に挿通されている。また、突起部2103の下端には、歪ゲージ206が取り付けられている。
この構成によれば、第5実施形態と同様に歪ゲージ206の位置を上下左右に調節することが可能である。また、測定が開始されると、脈動程度の力では、歪ゲージ206の位置が変わらず、第5実施形態と同様に正確な測定結果を得ることができる。
第5実施形態のさらに他の変形例として、図33に示すように上下摺動部材205に測定者の指が挿入される挿入孔2053を形成してもよい。この構成によれば、測定者は挿入孔2053に指を挿入して、押し下げることにより上下摺動部材205を下降させることができるため、歪ゲージ206の位置調節が容易である。また、挿入孔2053に測定者が指を挿入し、挿入した指と他の指とで上下摺動部材205をつまんで持ち上げることも可能である。また、図31および図32に示す脈波検出装置に同様の挿入孔を設けてもよい。
6.第6実施形態
6−1.第6実施形態の脈波検出装置の構成
次に、第5実施形態よりもさらに好ましい第6実施形態に係る脈波検出装置について図34および図35を用いて説明する。図34および図35において、第5実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。
図34に示す脈波検出装置2200においては、2つの支持体2203の上面に、それぞれ左右摺動部材2201が左右(紙面垂直)方向に摺動可能に配置されている。2つの左右摺動部材2201の互いに向かい合う側面には、それぞれ凹凸部2202が形成されている。2つの左右摺動部材2201の間には、上下摺動部材2203が上下に摺動可能に挟持されている。上下摺動部材2203の図中の左右の側面には、凹凸部2202と噛み合う凹凸部2204が形成されている。
上下摺動部材2203には、上下方向に貫通する貫通孔2205が形成されており、この貫通孔2205に指挿入部材2206が回転可能に嵌挿されている。ここで、貫通孔2205の内周面には周溝2207が形成されており、また指挿入部材2206の外周面には周溝2207に嵌合される突条2208が形成されており、これにより指挿入部材2206の上下方向への移動が規制されている。また、上下摺動部材2203には指を引っかけることが可能なL字状の引っかけ部材2252が取り付けられている。
図35に示すように、指挿入部材2206は、表皮の接平面に対する垂直線に対して45゜程度に屈曲している。この指挿入部材2206に挿入孔2210が形成されており、この挿入孔2210に測定者の指が挿入される。また、指挿入部材2206の下端にある挿入孔2210の開口部2235には、弾性膜2211が配設されている。また、弾性膜2211には、溝2212が形成されており、脈波の測定を行う場合には、橈骨動脈の両側の軟らかい表皮を凹ませて、橈骨動脈上の表皮が溝2212にはまりやすくなっている。
ここで、図36は図35に示す指挿入部材2206をXXXVI−XXXVI線に沿って視た図である。同図に示すように、弾性膜2211に形成された溝2212と同一線上になるように、開口部2235の周縁である指挿入部材2206の下面に歪ゲージ206が取り付けられている。歪ゲージ206の位置が弾性膜2211の溝2212と同一線上であるので、橈骨動脈100上の表皮が溝2212にはまり込んだときに歪ゲージ206が橈骨動脈100上に位置されるようになっている。
6−2.第6実施形態の脈波検出装置の使用方法
次に、第6実施形態に係る脈波検出装置2200の使用方法について説明する。ここでは、一例として、人の橈骨動脈の脈波を検出する場合について説明するが、被検出対象としては人に限らず、他の動物に対しても使用可能である。
まず、図34および図35に示すように、被験者の前腕に脈波検出装置2200を装着する。次に、測定者は、挿入孔2210に指を挿入する。そして、第5実施形態と同様に左右摺動部材2201を摺動させて、歪ゲージ206が橈骨動脈100のほぼ真上になるように位置調節を行う。
左右摺動部材2201の位置を調節した後、指を挿入孔2210に挿入したまま、上下摺動部材2203を下方に摺動させて、橈骨動脈に適度の押圧力を与える位置に歪ゲージ206を移動させる。このとき、適正な押圧力を橈骨動脈に加えるための歪ゲージ206の位置を、弾性膜2211を介して測定者は指によって探すことができる。すなわち、測定者の触覚を利用して歪ゲージ206を適正な位置に配置することができる。従って、第5実施形態のような測定者の視覚等による位置決めよりも、正確かつ容易に歪ゲージ206を適正な位置に配置することが可能である。
また、挿入孔2210が45゜程度傾けられて形成されているため、挿入孔2210に指を挿入したとき、指の傾け方、間接の曲げ方、表皮への指の接触状態などが通常の脈診と同じような状態となり、より正確に歪ゲージ206の位置を合わせることができる。また、図37に示すように、測定者は自身の第3指を挿入孔2210に挿入した状態で、第2指および第4指を引っかけ部材2252に引っかければ、上昇させることも可能である。従って、指で歪ゲージ206の適正な位置を探しながら位置調節を行うことができる。
このように歪ゲージ206の位置決めがなされ、脈波の測定が開始される。このとき、左右摺動部材2201および上下摺動部材2203のそれぞれに形成された凹凸部2202と凹凸部2204、支持体2203および左右摺動部材2201のそれぞれに形成された凹凸部2033と2041とが噛み合っているため、脈動程度の力を受けても歪ゲージ206の位置が変わらない。さらに、指挿入部材2206を回転させて、溝2212が被験者の橈骨動脈上の表皮にはまり込みやすくすることもできる。このとき、被験者の腕に対して上方からみて垂直な方向から指を挿入(図35に示す状態)できる位置に挿入孔2210の方向を合わせると、溝2212が橈骨動脈とほぼ同方向になされるようになっている。すなわち、測定者が脈の位置を検出しやすい方向から指を挿入したときに溝2212に橈骨動脈上の表皮がはまりやすくなっている。
このようにして橈骨動脈100が溝2212内に固定され、歪ゲージ206の横ずれが防止されるとともに、血管に与える押圧力の調整が容易となる。これらのことによって、橈骨動脈に適正な押圧力を与えた状態を保持することができ、歪ゲージ206により検出される信号から図29に示すモニタ504に脈波波形が出力され、より正確な測定結果を得ることができる。さらに、貫通孔2205に指挿入部材2206が回転可能に嵌挿されているため、指挿入部材2206を180゜回転させて、被験者の左右の両方の腕に対して、測定者は自然な指の置き方で触れることができる。
7.第7実施形態
7−1.第7実施形態の脈波検出装置の構成
次に、本発明の第7実施形態に係る脈波検出装置について図38および図39を用いて説明する。図38および図39において、第5実施形態および第6実施形態と共通する構成要素には、同一の符号を付けて、その説明を省略する。
図38および図39に示すように、脈波検出装置2300においては、左右摺動部材204に上下方向に貫通するネジ穴2301が形成されている。このネジ穴2301に中空ボルト2305が螺合されている。中空ボルト2305の内部空間には、指挿入部材2302が回転可能に嵌合されている。ここで、中空ボルト2305の内周面に形成された周溝2306に、指挿入部材2302の外周面に形成された突条2307が嵌合されることにより、指挿入部材2302の上下方向への移動が規制されている。
図39に示すように、指挿入部材2302には45゜程度傾けられた挿入孔2310が形成されており、この挿入孔2310に測定者の指が挿入される。また、指挿入部材2302の下端にある挿入孔2310の開口部2235には、弾性膜2211が配設されている。弾性膜2211には、溝2212が形成されており、脈波の測定を行う場合には、橈骨動脈100の両側の軟らかい表皮を凹ませて、橈骨動脈100上の表皮が溝2212にはまりやすくなっている。また、指挿入部材2302の下面には、第6実施形態(図36参照)と同様に歪ゲージ206が取り付けられている。
7−2.第7実施形態の脈波検出方法の使用方法
次に、第7実施形態に係る脈波検出装置2300の使用方法について説明する。ここでは、一例として、人の橈骨動脈の脈波を検出する場合について説明するが、被検出対象としては人に限らず、他の動物に対しても使用可能である。
まず、図38に示すように、被験者の前腕に脈波検出装置2300を装着する。そして、第5実施形態と同様に左右摺動部材204を左右に摺動させて、歪ゲージ206が橈骨動脈100のほぼ真上になるように位置調節を行う。
左右摺動部材204の位置を調節した後、指を挿入孔2310に挿入したまま、中空ボルト2305を回転させることにより指挿入部材2302を下方に移動させて、橈骨動脈100に適度の押圧力を与える位置に歪ゲージ206を移動させる。このとき、適正な押圧力を橈骨動脈100に加えるための歪ゲージ206の位置を、弾性膜2211を介して指によって探すことができる。すなわち、測定者の触覚を利用して歪ゲージ206を適正な位置に配置することができる。従って、第6実施形態と同様に第5実施形態と比較して正確かつ容易に歪ゲージ206の位置決めを行うことができる。このとき、第3指を挿入孔2310に挿入した状態で、他の指で中空ボルト2305を回転させて上下動させるという操作が可能である。従って、指で歪ゲージ206の適正な位置を探しながら位置調節を行うことができる。
このように歪ゲージ206の位置決めがなされ、脈波の測定が開始される。このとき、指挿入部材中空ボルト2305は左右摺動部材204のネジ穴2301に螺合されているため、脈動程度の力を受けても歪ゲージ206の位置が変わらない。さらに、指挿入部材2302を回転させて、第6実施形態と同様に溝2212が被験者の橈骨動脈上の表皮にはまり込むようにすることもできる。これにより橈骨動脈100が溝2212内に固定され、歪ゲージ206の横ずれが防止されるとともに、血管に与える押圧力の調整が容易となる。これらのことによって、橈骨動脈100に適正な押圧力を与えた状態を保持することができ、歪ゲージ206により検出される信号から図29に示すモニタ504に脈波波形が出力され、より正確な測定結果を得ることができる。さらに、中空ボルト2305内に指挿入部材2302が回転可能に嵌挿されているため、指挿入部材2302を180゜回転させて、被験者の左右の両方の腕に対して、測定者は自然な指の置き方で触れることができる。
変形例
図40は、第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材の変形例を示す。図40に示すように、この指挿入部材2206または2302の下面において、開口部2235の周縁には、複数の歪ゲージ2150が左右方向に並設されている。歪ゲージ2150のうち中央のものは、弾性膜2211の溝2212と同一線上である。
この構成では歪ゲージ2150のそれぞれと血管との位置関係は、位置決めの時点で予めほぼ一義的に決定されるから、それぞれの歪ゲージ2150から得られる脈波波の分析によって、血管の拍出に伴う血管の太さ方向の変化等を測定することが可能となる。
図41は、第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材の他の変形例を示す。図41に示すように、この指挿入部材2206または2302においては、弾性膜2211を挟んだ二つの位置に歪ゲージ206がそれぞれ配設されている。つまり、測定時における血管の延在方向(図中上下方向)の2箇所に歪ゲージ206が配設されることになり、これにより時間的な差を有する二つの脈波波形を得ることができる。ただし、取り付けられる歪ゲージ206は2つに限らず、橈骨動脈上に沿って複数(3以上)個設けるようにしてもよい。また、上述の第1変形例と組み合わせることも可能である、すなわち弾性膜2211を挟んだ二つの位置にそれぞれ複数の歪ゲージ2150(図40参照)を並設するようにしてもよい。
第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材のさらに他の変形例が図42に示されている。図42に示すように、この指挿入部材2206または2302においては、弾性膜2211を囲うようにリング状に形成された歪ゲージ206が開口部2235の周縁に取り付けられている。この構成によれば、弾性膜2211を介して測定者が橈骨動脈を指で検知すれば、必ずリング状の歪ゲージ206が橈骨動脈上の表皮に密着するので、指挿入部材2206または2302の方向に関わらず、橈骨動脈上の表皮に歪ゲージ206を密着させることができる。つまり、溝2212を使って橈骨動脈上に歪ゲージ206を位置させる必要がない。
第6および第7実施形態に応用可能な指挿入部材のさらに他の変形例として、図43に示す指挿入部材2206または2302を採用してもよい。図43に示すように、この変形例においては、弾性膜2211が挿入孔2210または2310の下側の開口部2235に配設されていない。すなわち、挿入孔2210または2310は、上下方向に貫通しており、この開口部2235から測定者の指先を出すことが可能となっている。この構成によれば、図44に示すように、橈骨動脈上の表皮に指で直接触れて、歪ゲージ206を適正な位置に調節することが可能であるため、より正確な測定結果を得ることができる。
挿入孔2210,2310は上述したような形状に限らず、挿入した指により被検出部を検出できるような形状であればよく、例えば、複数本の指を挿入できる形状であってもよい。また、指挿入部材2206または2302を被験者の橈骨動脈の形に沿って複数設けるようにしてもよい。
第5ないし第7実施形態に応用可能な保持具202の変形例として、図45に示すように、保持具202の支持体203の支持部2032を直線状にするのではなく、左右両端が湾曲する支持部2032bを設けるようにしてもよい。あるいは、図46に示すように、支持部2032に代えて、凸部を上側にして湾曲する支持部2032cを設けるようにしてもよい。
図45および図46に示す構成によれば、歪ゲージ206の位置を腕の表皮に沿って移動させることができる。従って、どの位置に歪ゲージ206を移動させても、橈骨動脈上の表皮の接平面に対してほぼ垂直な方向から歪ゲージ206を押し当てることが可能となり、より正確な測定を行うことができる。
さらにまた、国際公開番号WO97/16114に開示されている生体の抹消側の脈波から中枢側の状態を測定する生体状態測定装置に、上述した第5ないし第7実施形態のいずれかに記載の脈波検出装置を用いることも可能である。この生体状態測定装置によれば、第5ないし第7実施形態に記載の脈波検出装置によって、より正確な抹消側の脈波波形を得ることができるため、より正確な中枢側の状態を測定することが可能である。
上記のいずれの実施形態においても、測定対象の血管は、人間の腕の橈骨動脈であるが、本発明はこれに限定されず、検出装置の支持方式を修正することによって、首などの動脈の脈波を検出することも可能である。図17は、人間の動脈および静脈を示しており、本発明によれば、ここに図示した様々な動脈の脈波の検出が可能である。また、人間以外の他の動物の脈波を検出することも可能である。
さらには、生体の血管に限らず、拍動を起こす物品であれば、他の物品であっても測定対象とすることができる。
また、第1実施形態の圧力検出装置80は、測定対象物の拍動の検出以外の用途にも使用可能である。

Claims (6)

  1. 生体内の血管から発生する脈波を検出する装置であって、
    上記生体の上記血管上の表面に押圧される血管押圧部と、
    上記血管押圧部で押圧された上記血管の拍動を検出する拍動検出センサと、
    上記生体の上記血管よりも高い硬度を有しており、先端が上記血管押圧部を挟んでその両側の上記生体の表面に押圧されるようになされた二つの血管周辺押圧部と、
    上記血管周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段と
    を備えることを特徴とする脈波検出装置。
  2. 生体内の血管から発生する脈波を検出する装置であって、
    上記生体の上記血管上の表面に押圧させられる血管押圧部と、
    上記血管押圧部で押圧された上記血管の拍動を検出する拍動検出センサと、
    上記生体の上記血管よりも高い硬度を有しており、先端が上記血管押圧部を挟んでその両側の上記生体の表面に押圧されるようになされた二つの血管周辺押圧部と
    上記血管周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段とを 備え、
    上記血管押圧部が、上記血管周辺押圧部の上記先端同士よりも、上記先端の向けられた方向の反対側に位置している
    ことを特徴とする脈波検出装置。
  3. 生体内の血管から発生する脈波を検出する装置であって、
    支持体に支持された一つの梁体と、
    上記梁体に設けられ上記生体の血管の延在方向に沿って間隔をおいて配列されて上記血管上の表面に押圧される複数の血管押圧部と、
    上記脈波に従って上記血管押圧部を介して加えられる応力の変化に対応する脈波信号をそれぞれ出力する複数の圧力センサと、
    上記生体の上記血管よりも高い硬度を有しており、上記血管押圧部を挟んでその両側に配置され、先端が上記生体の表面に押圧される二つの血管周辺押圧部と
    上記血管周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段と
    を備えることを特徴とする脈波検出装置。
  4. 検出対象物の検出対象部から発生する拍動を検出する装置あって、
    検出対象物の検出対象部上の表面に押圧される検出対象部押圧部と、
    上記検出対象押圧部で押圧された上記検出対象部の拍動を検出する拍動検出センサと、
    上記検出対象物の上記検出対象部よりも高い硬度を有しており、先端が上記検出対象部押圧部を挟んでその両側の上記検出対象物の表面に押圧されるようになされた二つの検出対象部周辺押圧部と、
    上記検出対象部周辺押圧部同士の間隔を調節する調節手段と
    を備えることを特徴とする拍動検出装置。
  5. 検出対象物の検出対象部から発生する拍動を検出する装置であって、
    上記検出対象物の上記検出対象部上の表面に押圧させられる検出対象部押圧部と、
    上記検出対象部押圧部で押圧された上記検出対象部の拍動を検出する拍動検出センサと、
    上記検出対象物の上記検出対象部よりも高い硬度を有しており、先端が上記検出対象部押圧部を挟んでその両側の上記検出対象物の表面に押圧されるようになされた二つの検出対象部周辺押圧部と
    上記検出対象部押圧部同士の間隔を調節する調節手段と を備え、
    上記検出対象部押圧部が、上記検出対象部周辺押圧部の上記先端同士よりも、上記先端の向けられた方向の反対側に位置している
    ことを特徴とする拍動検出装置。
  6. 検出対象物内の検出対象部から発生する拍動を検出する装置であって、
    支持体に支持された一つの梁体と、
    上記梁体に設けられ上記検出対象物の検出対象部の延在方向に沿って間隔をおいて配列されて上記検出対象部上の表面に押圧される複数の検出対象部押圧部と、
    上記拍動に従って上記検出対象部押圧部を介して加えられる応力の変化に対応する拍動信号をそれぞれ出力する複数の圧力センサと、
    上記検出対象物の上記検出対象部よりも高い硬度を有しており、上記検出対象部押圧部を挟んでその両側に配置され、先端が上記検出対象物の表面に押圧される二つの検出対象部周辺押圧部と
    上記検出対象部押圧部同士の間隔を調節する調節手段と
    を備えることを特徴とする拍動検出装置。
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