JP3574007B2 - 曲げ金型の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタイヤ成形用金型に用いるサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型の製造方法及び曲げ金型を用いたサイプ形成用ブレードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤには、図2に示すように、リブ、ラブ等の太溝9、11の他にサイプ10と呼ばれる幅が0.1mmから2.0mm程度の細溝が存在するが、サイプ10は、一般に、図3に示すように、サイプ形成用ブレード6を鋳ぐるんだタイヤ成形用金型7を用いてタイヤの成形を行うことにより形成される。サイプ形成用ブレード6を用いるのは、通常、アルミニウムで鋳造されるタイヤ成形用金型において、サイプ形成のための突起を鋳出しにより設けたのでは、強度が不充分となるからである。
【0003】
サイプ10は、タイヤのエッジ効果を高める観点より、図2に示すように、タイヤの接地部分における形状が波形等となるように形成されることが多い。従って、サイプ形成用ブレードには、目的とするサイプの形状に対応して波形等の形状が付与されるが、このようなサイプ形成用ブレードは、図4に示すように、SK材、SKD材等の高強度鋼材から成る曲げ金型1の上型2と下型3の間に、鋼材等から成る加工用平板4を挟み、押圧することにより製造される。曲げ金型1の材質に高強度鋼材を用いるのは、鋼材等から成る加工用平板4に1mm程度のピッチの波形等を形成するには、冷間加工等の強加工を行うことが必要になるため、曲げ金型1には加工用平板4に勝る強度特性が要求されることによる。
【0004】
このような高強度鋼材からサイプ形成用ブレードの製造に用いる曲げ金型を製造する方法としては、従来、ワイヤ放電加工法及びボールエンドミルによる電極加工と型放電加工を組み合わせた加工法(以下、ボールエンドミル加工法と記載する。)が用いられていた。
【0005】
ワイヤ放電加工法とは、図5に示すように、直線状に張ったワイヤカット用電極線51(以下、ワイヤと記載する。)に電流を流した状態で、ワイヤ51を移動させて高強度鋼材52を切断する方法であり、ワイヤの軌跡に応じた曲面の形成が可能であるとともに、曲げ金型の上型と下型を同時に製造することができるという利点を有する。
【0006】
又、ボールエンドミル加工法とは、図6に示すように、導電性を有し、かつ加工が容易な銅合金、グラファイト等の材料から、ボールエンドミル53を用いて、上型及び下型に相当する面形状を有する電極材54をそれぞれ作製し(図6(a))、この電極材54を電極として型放電加工を行うことにより、高強度鋼材52に所望の面形状を形成する(図6(b))方法である。尚、型放電加工とは、白灯油等の絶縁性の液体の中に電極材と被加工材を浸した上で、両者の間にアークを発生させ、その熱により被加工材を溶かすことにより加工する方法である。アークの到達する距離は限られているため、被加工材には、電極材の面形状に対応した加工がなされることになる。尚、高強度鋼材に直接ボールエンドミル加工を行わないのは、サイプの形状に対応する細かいデザインを形成するには、直径が1mm程度の小さなエンドミルを使わなければならないが、このようなエンドミルは、高強度鋼材に使用するのに充分な耐久性を備えていないことによる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タイヤの接地部分におけるサイプの形状を波形等とするのに加え、近年、タイヤの水はけ量及びブロック剛性をより大きくするために、図7に示すように、タイヤ8を輪切りにした場合におけるサイプ10の断面形状を波形にしたサイプが使用されており、このような特殊な形状を有するサイプ10を形成するためのブレードを製造するための曲げ金型を従来の方法で製造した場合、下記のような問題があった。
【0008】
上記のような形状を有するサイプを形成するためには、図8(a)に示すように、X軸方向における断面形状とY軸方向における断面形状が共に波形であるサイプ形成用ブレード15を用いる必要があり、このようなブレード15を製造するためには、図8(b)に示すように、X軸方向における断面形状及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する曲げ金型16が必要になる。
【0009】
しかし、ワイヤ放電加工法では、X軸方向及びY軸方向のいずれか一方における断面形状を波形とすることしかできないため、上記の曲げ金型を製造することは理論的に不可能である。
【0010】
尚、ワイヤをX軸方向に移動させて、X軸方向における断面形状が波形の輪郭を有する曲げ金型を作製した後、さらにワイヤをY軸方向に移動させて、Y軸方向における断面形状にも波形の輪郭を付与することも可能であるが、この場合は、図9に示すように、成形面において、X軸方向の波形の凸部とY軸方向の波形の凸部とが重なる部分に生じる凸部分17の頂点18から4方向に、角を持った尾根状部分19が生じ、加工用平板を押圧する際に、加工用平板に切れが発生するという問題があった。
【0011】
一方、ボールエンドミル加工法で、X軸方向及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する曲げ金型を製造しようとすると、製造効率が悪い上に、多大なコストがかかるという問題があった。即ち、ボールエンドミル加工法では、上型と下型を別個に製造する必要があり、形状データの作製も困難だからである。さらに、電極材の加工には多大な時間を要し、加工後の電極材に生じたカッタマークを除去する作業も必要となる。さらに、同一形状を有するブレードを大量に生産したい場合において、生産効率を上げるためには、複数の曲げ金型を用いる必要があるが、ボールエンドミル加工法では、各曲げ金型を製造する度に同じ工程を繰り返さなければならないため、曲げ金型製造に要する手間とコストが莫大なものになるという問題もあった。
【0012】
又、近年においては、図10に示すように、一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部20を備えたサイプ形成用ブレード21も用いられており、かかるブレード21を製造するための曲げ金型を従来の方法で製造しようとする場合にも、上記のような問題が生じていた。
【0013】
尚、ブレードの製造法には、曲げ金型を用いる方法以外に、ロストワックス法等の鋳造による方法、焼結法があるが、これらの方法では、厚さが1mm以下のブレードを製造するのは困難であるという問題があった。又、ロストワックス法では消失模型を作製するための型、焼結法では、焼結前に素材に形状を付与するための型の製造が必要であるが、これらの型の製造においては、曲げ金型の製造の場合と同様の問題が存在していた。
【0014】
本発明はかかる事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、X軸方向及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する等特殊な形状を有し、かつ加工時において加工用平板に切れが生じることのないブレード製造用曲げ金型を、従来よりも簡易かつ低コストで製造する方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、X軸方向波形形状を有する第1原型より、弾性素材を用いて反転型を作製し、上記反転型はX軸方向波形形状を有し、Y軸方向波形形状を有する第2原型の成形面に、上記反転型を、上記反転型の成形面の裏側に設けた平面を該第2原型の成形面の起伏に沿って張り付け、密着させることにより上記原型を製造する曲げ金型の製造方法が提供される。
【0016】
又、本発明によれば、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、上記原型の製造工程が、X軸方向波形形状を有する上型用第1原型及び下型用第1原型よりそれぞれ上型用捨型及び下型用捨型を作製する工程、上型用捨型及び下型用捨型よりそれぞれ、弾性素材を用いて、X軸方向波形形状を有する上型用反転型及び下型用反転型を作製する工程、Y軸方向波形形状を有する上型用第2原型及び下型用第2原型の成形面に、それぞれ上記上型用反転型及び下型用反転型を、上記反転型の成形面の裏側に設けた平面を上記第2原型の成形面の起伏に沿って張り付けることにより密着させる工程を有し、上記上型用第1原型及び下型用第1原型は加工用平板の厚みに相当するクリアランスを有し、上記上型用第2原型及び下型用第2原型は上記クリアランスを有さず、上型用原型及び下型用原型よりそれぞれ上型用第二捨型及び下型用第二捨型を作製し、上記上型用第二捨型及び下型用第二捨型よりそれぞれ上型用鋳型成形型及び下型用鋳型成形型を作製し、上記上型用鋳型成形型及び下型用鋳型成形型よりそれぞれ上型用鋳型及び下型用鋳型を作製する曲げ金型の製造方法が提供される。
【0017】
又、本発明によれば、X軸方向における断面形状及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する曲げ金型を用いたサイプ形成用ブレードの製造方法であって、X軸方向波形形状を有する予備曲げ金型を用いて、加工用平板を、X軸方向における断面形状が波形であり、かつY軸方向における断面形状が直線状となるように加工して予備加工済み板を得、さらに、X軸方向における断面形状及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する上記曲げ金型を用いて、上記予備加工済み板に、Y軸方向における断面形状が波形になるように加工を施すサイプ形成用ブレードの製造方法が提供される。
【0018】
又、本発明によれば、サイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、上記サイプ形成用ブレードの一方の面に相当する成形面を備えた母原型の上記成形面に、弾性体シートを、上記成形面の起伏に沿って張り付けることにより上記原型を製造する曲げ金型の製造方法が提供される。上記の曲げ金型の製造方法において、上記サイプ形成用ブレードは一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部を備えたものであってもよい。
【0019】
又、本発明によれば、一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部を備えたサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、外周部を固定した弾性体シートを、その一面側又は両面側より突出部形成用部材にて押しつけたまま固定することにより、上記弾性体シートに突出部を形成し、次いで、上記弾性体シートの両側に弾性素材を導入して固化させ、次いで上記弾性体シートを除去することにより上記原型を製造する曲げ金型の製造方法が提供される。
【0020】
さらに、本発明によれば、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、上記原型の製造工程が、上記サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状に相当する波形の成形線を有する掻き型を、上記サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状に相当する波形の成形線を有し、かつ平行に配置された2本のガイドレール上でスライドさせることにより、上記2本のガイドレールの間に配置した上記原型用原料に、上記サイプ形成用ブレードの面形状に相当する面形状を付与する工程を有する曲げ金型の製造方法が提供される。
【0021】
上記の製造方法において、加工用平板の厚みに相当するクリアランスを備えた上型用掻き型と下型用掻き型、及び加工用平板の厚みに相当するクリアランスを備えた上型用ガイドレール及び下型用ガイドレールを用い、上記上型用掻き型の成形線は、上記サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状の一方の面側の波形の輪郭に一致し、上記上型用ガイドレールの成形線は、上記サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状の上記一方の面側の波形の輪郭に一致し、上記下型用掻き型の成形線は、上記サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状の他方の面側の波形の輪郭に一致し、上記下型用ガイドレールの成形線は、上記サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状の該他方の面側の波形の輪郭に一致し、上記上型用掻き型を上記上型用ガイドレール上でスライドさせ、かつ上記下型用掻き型を上記下型用ガイドレール上でスライドさせて、上型用反転形原型用原料及び下型用反転形原型用原料に、それぞれサイプ形成用ブレードの上記一方の面及び上記他方の面の面形状に相当する面形状を付与することにより上型用反転形原型及び下型用反転形原型を製造してもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明においては、X軸方向における断面形状とY軸方向における断面形状が共に波形(以下、2軸方向波形形状と記載する。)であるサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型(以下、2軸方向波形曲げ金型と記載する。)を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造するが、原型は以下のように製造される。
【0023】
まず、X軸方向における断面形状が成形部分において波形の輪郭を有し、かつY軸方向における断面形状が成形部分において直線の輪郭を有する(以下、X軸方向波形形状と記載する。)第1原型(図1(a))22より、弾性素材を用いて反転型23を作製する。上記反転型23はX軸方向波形形状を有する(図1(b))。次ぎに、X軸方向における断面形状が成形部分において直線の輪郭を有し、かつY軸方向における断面形状が成形部分において波形の輪郭を有する(以下、Y軸方向波形形状と記載する。)第2原型24の成形面に、上記反転型23を、上記反転型23の成形面25の裏側に設けた平面26を上記第2原型24の成形面の起伏に沿って張り付け、密着させる(図1(c))。
【0024】
ここで、「波形」とは、凸部と凹部とが交互に現れる形状をいい、凸部及び凹部の形状に特に制限はなく、凸部及び凹部は曲線から構成されていても、直線から構成されて角を有していてもよい。又、第1原型及び第2原型は、例えば石膏、アルミニウム合金等の加工しやすい材料にて、手加工、ワイヤ放電加工等にて製造することができる。又、反転型を作製するための弾性素材には、例えば、ゴム、ワックス、ウレタン等が好適に用いられる。反転型の第2原型への張り付けには、例えば瞬間接着剤、真空吸着等が好適に用いられる。反転型の厚みは、最も薄い部分が0.1〜5mmであることが好ましい。0.1mm未満の場合は、後述の歪みを緩和する効果が不充分となることがあり、5mmを超える場合は、反転型の第2原型への追従性が悪くなり、原型のデザイン精度が損なわれることがある。
【0025】
第1原型22のY方向長さが、第2原型24のY方向長さよりも長い場合は、反転型23を第2原型24へ張り付けた際に、図11に示すように、反転型23が第2原型24からはみ出すことになるが、そのような場合は、はみ出し部分26を切除してもよく(図11(a))、又ははみ出し部分26に第2原型を継ぎ足してもよい(図11(b))。尚、反転型23の第2原型24への張り付けにおいては、第1原型22を押さえつけ型として用いれば、精度よく行うことができる。
【0026】
この方法で製造した原型は、ワイヤ放電加工法の場合とは異なり、角を持った尾根状部分を有さないため、この原型に基づいて製造した曲げ金型を用いてブレードを製造しても切れを発生することがない。又、2軸方向波形曲げ金型を用いて加工用平板を加工する場合には、平板に局所的に歪みが作用し、切れ、くびれが発生することが多いのであるが、本発明では、弾性素材から成る反転型を第2原型の成形面の起伏に沿って張り付ける際に、上記の歪みが作用する部位において、反転型が自発的に歪みを緩和するように変形するため、切れ、くびれの発生をより少なくすることができる。尚、従来のワイヤ放電加工法やボールエンドミル加工法では、予め歪みを緩和するような変形を考慮した加工用データを作製することは非常に困難である。
【0027】
又、本発明の曲げ金型製造方法では、上型及び下型のいずれか一方のみに対する原型を製造すれば、この原型に基づいて鋳型、曲げ金型を作製する過程で反転型を作製することにより、上型及び下型の双方を製造することができる。又、一旦、原型を製造してしまえば、その原型に基づいて鋳型の作製及び鋳造を繰り返すことにより複数の曲げ金型を簡単に製造でき、同一形状のブレードを大量に製造するような場合にも、容易にかつ低コストで対応できる。さらに、ボールエンドミル加工法のように複雑な形状データを作製したり、電極材に生じたカッタマークを除去する等の作業も不要であり、曲げ金型を効率的かつ低コストで製造することができる。
【0028】
曲げ金型は、上記のように製造された原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造されるが、鋳造法としては、ロストワックス法、ショウプロセス法が好適に用いられる。ショウプロセス法の場合、鋳型の作製及び鋳造は、例えば次のように行われる。
まず、原型27よりゴム型28を反転し(図12(a))、さらにそのゴム型28よりゴム型29を反転する(図12(b))ことにより、上型及び下型用のゴム型28、29を作製する。次ぎに上型及び下型用のゴム型28、29のそれぞれから上型及び下型用のセラミック製鋳型12を作製し(図12(c))、その鋳型に金属溶湯を流し込んで上型及び下型用の曲げ金型を鋳造する。
【0029】
一方、ロストワックス法を採用する場合は、上記のゴム型に代えて、原型より上型及び下型用の消失模型を作製することになる。消失模型の材料には、ワックス、エポキシ樹脂、ユリア樹脂等が好適に用いられる。
【0030】
鋳造に用いる金属には、鋳造性によい高強度鋼材で、鋳造時の収縮が少ないものが好適に用いられる。鋳造時の収縮が少ないものを用いるのは、上型と下型に不整合が生じるのを防ぐためである。具体的には、SK1〜SK5材、SKD61材等の工具鋼材、BeA25、BeA275C等のベリリウム銅材等が好適に用いられる。
【0031】
鋳造時の変形等により、上型と下型に不整合が生じた場合には、例えば、上型と下型を対にして型放電加工を行うことにより、不整合を修正することができる。又、ベリリウム銅材を用いて鋳造を行った場合の不整合の修正には、溶体化熱処理を実施した後、上型と下型の型合わせを行い、次いで加圧状態で時効硬化熱処理を行う方法が好適に用いられる。この方法は、ベリリウム銅材の時効誘起変形特性を利用しており、切削除去を行うことなく不整合の修正ができるという利点がある。
【0032】
2軸方向波形曲げ金型の上型と下型の間に加工用平板を挟んで押圧することによりサイプ形成用ブレードを成形する場合、製造するブレードの形状によっては、ブレードの波形の斜面部分が薄く延ばされて破れたり、成形品の存在により上型と下型の密着が不充分となり、ブレードの端部に反りが生じる場合がある。これは、上型31と下型32の成形面の形状がぴったりと合わさるようにすると、図13に示すように、曲げ金型1の成形面の起伏により、曲げ加工時における上型2と下型3の間の距離が部位によって不均一となることによる。従って、上記の不都合を防止するためには、曲げ加工時における上型と下型の間の距離をできるだけ均一にするように、上型及び下型の面形状に修正を加えること、即ち上型と下型に加工用平板の板厚に相当するクリアランスを設けることが必要となる。
【0033】
このようなクリアランスを設けた曲げ金型は、以下の方法にて製造することができる。
まず、加工用平板の厚みに相当するクリアランス32を備えた上型用第1原型30と下型用第1原型31を用意する(図14(a))。これは、例えば第1原型材料を、加工用平板の厚みと等しい直径を有するワイヤを用いて放電加工することにより製造できる。上記第1原型30、31は、X軸方向波形形状を有する。
【0034】
次ぎに、上型用第1原型30及び下型用第1原型31よりそれぞれ上型用捨型33及び下型用捨型34を作製する(図14(b))。尚、図中、点線部分は、クリアランスに相当する部分である。捨型は、例えば石膏、エポキシ樹脂等の材料にて作製する。
【0035】
次ぎに、上型用捨型33及び下型用捨型34よりそれぞれ、ゴム等の弾性素材を用いて、上型用反転型35及び下型用反転型36を作製する(図14(c))。反転型35、36はX軸方向波形形状を有する。この反転型35、36には、加工用平板の厚みに相当するクリアランスが設定されていることになる。
【0036】
次ぎに、クリアランスを有さない上型用第2原型37及び下型用第2原型38の成形面に、それぞれ上記上型用反転型35及び下型用反転型36を、上記反転型35、36の成形面の裏側に設けた平面を上型用第2原型37下型用第2原型38の成形面の起伏に沿って張り付けることにより密着させ、クリアランスを備えた上型用原型39及び下型用原型40とする(図14(d))。第2原型はY軸方向波形形状を有する。
【0037】
次ぎに、上型用原型39及び下型用原型40よりそれぞれ上型用第二捨型及び下型用第二捨型を、石膏、エポキシ樹脂等の材料にて作製し、この上型用第二捨型及び下型用第二捨型よりそれぞれ上型用鋳型成形型及び下型用鋳型成形型を、ゴム等により作製し、さらに上型用鋳型成形型及び下型用鋳型成形型よりそれぞれ上型用鋳型及び下型用鋳型を作製すれば、クリアランスを備えた曲げ金型を製造することができる。鋳造法としては、ショウプロセス法又はロストワックス法が好適に用いられる。
【0038】
尚、曲げ金型にクリアランスを設ける方法としては、他に、クリアランスを設けずに製造した曲げ金型の上型と下型を対にして型放電加工を行い、放電ギャップを利用して上型及び下型の面形状に修正を加える方法、上型と下型を腐蝕液に適宜な時間浸して成形面を腐蝕除去するケミカルエッチング法等がある。
【0039】
又、本発明では、以下に示す方法により原型を製造することによっても、2軸方向波形曲げ金型を製造することができる。
即ち、原型用原料にサイプ形成用ブレードの面形状に相当する面形状を付与するにあたり、図15に示すように、2本のガイドレール41の間に原型用原料(図示せず。)を配置した上で、サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状に相当する成形線42を有する掻き型43を、サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状に相当する成形線44を有し、かつ平行に配置された2本のガイドレール41上でスライドさせるのである。尚、原型用原料には、例えば、石膏、ワックス等を用いることができる。掻き型43は例えば、ゲージ鋼板、ステンレス鋼等の材料を用いて作製することができ、掻き型43の厚さは0.2〜2mmであることが好ましい。0.2mm未満の場合は強度が不充分となり、2mmを超える場合は、掻き型43をガイドレール41の成形線44に沿って正確にスライドさせることが困難になるからである。原型に基づいて鋳型を作製し曲げ金型を鋳造する工程については、X軸方向波形形状を有する一次原型とY軸方向波形形状を有する二次原型を用いる前述の方法と同様である。
【0040】
この方法には、一次原型と二次原型を用いる前述の方法と同様の利点に加え、加工用平板の厚みに相当するクリアランスを備えた上型用掻き型と下型用掻き型、及び加工用平板の厚みに相当するクリアランスを備えた上型用ガイドレール及び下型用ガイドレールを用いて、上型用反転形原型と下型用反転形原型を別個に製造することにより、曲げ金型に容易にクリアランスを設けることができるという利点がある。
【0041】
即ち、図16に示すように、上型用掻き型43aの成形線42aを、サイプ形成用ブレード15のX軸方向における断面形状の一方の面側の輪郭45aと一致させ、下型用掻き型43bの成形線42bを、サイプ形成用ブレード15のX軸方向における断面形状の他方の面側の輪郭45bに一致させ、上型用ガイドレール41aの成形線44aを、サイプ形成用ブレード15のY軸方向における断面形状の上記一方の面側の輪郭46bと一致させ、下型用ガイドレール41bの成形線44bを、サイプ形成用ブレード15のY軸方向における断面形状の他方の面側の輪郭46aに一致させた上で、上型用掻き型43aを上型用ガイドレール41b上でスライドさせ、かつ下型用掻き型43bを下型用ガイドレール41a上でスライドさせるのである。このような方法により、上型用反転形原型用原料及び下型用反転形原型用原料に、それぞれサイプ形成用ブレード15の上記一方の面及び上記他方の面の面形状に相当する面形状を付与すれば、反転形原型よりゴム型、鋳型等を経て製造した曲げ金型に加工用平板の板厚に相当するクリアランスを設定することができる。
【0042】
この方法においては、上型及び下型双方の反転形原型を製造するため、曲げ金型の鋳造は、反転形原型のそれぞれより目的の曲げ金型と同形状を有するゴム型又は消失模型を作製し、このゴム型又は消失模型から鋳型を作製することにより行われる。鋳造法には、ショウプロセス法又はロストワックス法を好適に用いることができる。
【0043】
2軸方向波形形状を有するブレードを製造する場合、ブレードの形状によっては、加工用平板に最初から2軸方向波形曲げ金型を用いて加工を行うと、ブレードに切れやしわが発生したり、あるいはブレードの辺縁部が突出して「耳」を形成する場合がある。
【0044】
このような不都合は、図17に示すように、まず、X軸方向波形形状を有する予備曲げ金型47を用いて、加工用平板を、X軸方向における断面形状が波形であり、かつY軸方向における断面形状が直線状となるように加工して予備加工済み板48を得、その後に、X軸方向における断面形状及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する2軸方向波形曲げ金型16を用いて、上記予備加工済み板48に、Y軸方向における断面形状が波形になるように加工を施すこと、即ち、2段階に加工を行うことにより防止することができる。尚、上記の予備曲げ金型47は、2軸方向波形曲げ金型を製造する過程で、第1原型又は反転型から製造することが可能である。
【0045】
以上、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型について説明したが、前述の方法は、ブレードのX軸方向断面形状及びY軸方向断面形状が、それぞれ切断線の位置にかかわらず同一である場合にのみ適用できるのであり、切断線の位置により断面形状が変わるようなブレード、例えば、図10に示すように、一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部20を備えたブレード21を製造するための曲げ金型は、上述の方法によっては製造することが困難である。
【0046】
このようなブレードは、以下に示す方法により製造することができる。
まず、サイプ形成用ブレードの一方の面に相当する成形面を備えた母原型60(図18(a))を製造し、その成形面の起伏に沿って弾性体シート61を張り付ける(図18(b)及び(c))ことにより原型62を製造する。この原型に基づいて鋳型を作製し、その鋳型から曲げ金型を鋳造する工程は前述の方法と同様である。
【0047】
上記の方法を用いることにより、従来のボールエンドミル加工法を用いる場合に比べ、簡易かつ低コストで曲げ金型を製造することができる。同様の形状の曲げ金型をボールエンドミル加工法で製造するためには、困難なデータ作製等を行わなければならないからである。又、同様の形状の曲げ金型をボールエンドミル加工法で製造した場合には、曲げ金型を用いて加工用平板を加工する際に、平板に歪みが作用し、切れ、くびれが発生することが多いのであるが、上記の方法では、弾性体シートを母原型の成形面の起伏に沿って張り付ける際に、上記の歪みが作用する部位において、弾性体シートが自発的に歪みを緩和するように変形するため、切れ、くびれの発生をより少なくすることができる。従来のボールエンドミル加工法では、予め歪みを緩和するような変形を考慮した加工を行うことは非常に困難である。
【0048】
上記の方法において、弾性体シートの材料には、例えば、ゴム、ワックス、ウレタン等が好適に用いられる。又、弾性体シートの厚さは0.5〜5mmであることが好ましい。0.5mm未満の場合は、歪みの緩和が充分に行われない場合があり、5mmを超える場合は、成形面のデザイン精度が損なわれるからである。母原型は、例えば石膏、アルミニウム合金等、加工の容易な材料を用いて、手加工、機械加工等で作製することができる。
【0049】
さらに、図10に示すように、一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部20を備えたブレード21を製造するための曲げ金型に限定すれば、例えば、以下の方法によっても製造することができる。
【0050】
まず、外周部を固定した弾性体シート61を、その一面側又は両面側より突出部形成用部材63にて押しつけたまま固定することにより、上記弾性体シート61に突出部64を形成する(図19(a))。次いで、上記弾性体シート61の両側に弾性素材65を導入して固化させる(図19(b))。次いで弾性体シート61を除去することにより原型62を得る(図19(c))。この原型に基づいて鋳型を作製し、その鋳型から曲げ金型を鋳造する工程については、前述の方法と同様である。
【0051】
この方法は、母原型に弾性体シートを張り付ける図18に示す方法と同様の利点を有する他、原型の製造時にクリアランスの設定ができるという利点をも有する。従って、弾性体シートの厚さは、加工用平板の厚さを考慮して決定することが好ましい。又、弾性体シートの材料には、例えば、例えば、ゴム、ワックス、ウレタン等が好適に用いられる。原型を構成する弾性素材には、例えばシリコーンゴム等を用いることができる。
【0052】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0053】
(実施例1、2) 2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための2軸方向波形曲げ金型を、X軸方向波形形状を有する第1原型及びY軸方向波形形状を有する第2原型を用いて製造した。
【0054】
第1原型及び第2原型の材質はアルミニウム合金5050(SiO、3重量%、Fe、0.4重量%、Cu、0.1重量%、Mn、0.1重量%、Mg、5.0重量%、Al、残量)とし、又、第1原型及び第2原型の寸法は、それぞれ図20及び図21に示す通りとした。第1原型及び第2原型は、アルミニウム合金5050から成るブロックをワイヤ放電加工法にて切断することにより製造した。
【0055】
まず、第1原型22よりシリコーンゴム(東芝シリコーンTSE350)を用いてX軸方向波形形状を有する反転型23を作製した(図1(a))。反転型26の成形面25の裏側は平面26とし、反転型23の最小肉厚部分の厚さは1.0mmとした。
【0056】
次ぎに、第2原型24の成形面に、上記反転型23を、反転型23の成形面25の裏側に設けた平面26を上記第2原型23の成形面の起伏に沿って張り付け、密着させることにより、原型27を得た(図1(c))。接着には、シアノアクリレート系の接着剤を用いた。
【0057】
原型27よりゴム型28を反転し(図12(a))、さらにそのゴム型28よりゴム型29を反転する(図12(b))ことにより、上型及び下型用のゴム型28、29を作製した。ゴム型の材料には、シリコーンゴム(東芝シリコーンTSE350)を用いた。
【0058】
次ぎに上型及び下型用のゴム型28、29のそれぞれから、エチルシリケート系バインダー硬化により上型及び下型用のセラミック製鋳型12を作製した(図12(c))。
【0059】
上記の鋳型より、ベリリウム銅合金BeA275C(Be、2.5重量%、Cu、0.8重量%、Si、0.1重量%、Cu、残量)を用いて鋳造を行った。この鋳物に外周加工及び熱処理を施して曲げ金型とした。
熱処理は、溶体化処理を800℃で3時間保持することにより行い、その後、水冷した。又、時効処理を360℃で3時間保持することにより行い、その後、空冷した。曲げ金型の熱処理後の硬度はHRC43であった。
【0060】
上記の金型を用いて200枚の加工用平板に曲げ加工を施し、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造した。加工用平板には厚さ0.3tのSUS304製平板を用いた。200枚の加工用平板のうち、100枚については最初から2軸方向波形曲げ金型を用いて加工を行った(実施例1)。残りの100枚については、まず、X軸方向波形形状を有する予備曲げ金型を用いて加工した後に2軸方向波形曲げ金型を用いて加工をする2段階加工を行った(実施例2)。尚、予備曲げ金型は、第1原型より別途製造したものを用いた。
【0061】
得られたサイプ形成用ブレードについて、しわ、切れ及び耳の発生を目視にて調べた。結果を表1に示す。
【0062】
(比較例1) 2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための2軸方向波形曲げ金型を、ワイヤ放電加工にて製造した。製造する曲げ金型の寸法は、実施例1と同様とした。
ワイヤは黄銅製で直径0.25mmのものを用いた。まず、ワイヤをX軸方向に移動させて、ベリリウム銅合金BeA275Cのブロックより、X軸方向波形形状を形成した。次ぎに、ワイヤをY軸方向に移動させて、2軸方向波形形状を形成した。得られた曲げ金型には、図9に示すように、成形面に生じる凸部分17の頂点18から4方向に、角を持った尾根状部分19が形成された。
【0063】
上記の金型を用いて100枚の加工用平板に曲げ加工を施し、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造した。加工用平板には厚さ0.3tのSUS304製平板を用いた。加工用平板には、最初から2軸方向波形曲げ金型を用いて加工を行った。得られたサイプ形成用ブレードについて、しわ、切れ及び耳の発生を目視にて調べた。結果を表1に示す。
【0064】
(比較例2) 2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための2軸方向波形曲げ金型を、ボールエンドミル加工にて製造した。製造する曲げ金型の材質及び寸法は、実施例1と同様とした。得られた曲げ金型を用いて100枚の加工用平板に曲げ加工を施し、2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造した。加工用平板には厚さ0.3tのSUS304製平板を用いた。加工用平板には、最初から2軸方向波形曲げ金型を用いて加工を行った。得られたサイプ形成用ブレードについて、しわ、切れ及び耳の発生を目視にて調べた。結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
Figure 0003574007
【0066】
実施例1で製造した曲げ金型を用い、2段階加工にて製造したサイプ形成用ブレードには、しわ、切れ及び耳の発生は観察されなかった。又、実施例1で製造した曲げ金型を用いて、最初から2軸方向波形形状に加工したサイプ形成用ブレードには、しわ、切れの発生は観察されなかったものの、若干数のブレードに耳の発生が観察された。
【0067】
一方、比較例1及び比較例2で製造した曲げ金型を用いて製造したサイプ形成用ブレードには、しわ、切れ及び耳の発生が頻発した。
【0068】
【発明の効果】
本発明の曲げ金型の製造方法を用いることにより、2軸方向波形形状等の特殊な形状を有するサイプ形成ブレードを、従来の方法よりも簡易かつ低コストで製造することができる。又、本発明の方法で曲げ金型を製造することにより、加工時において加工用平板に切れやくびれが発生するのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)本発明の曲げ金型の製造方法の一例における原型の製造工程を示す工程図である。
【図2】タイヤに設けられる溝の種類を示す模式図である。
【図3】タイヤ成形用金型の一例を示す斜視図である。
【図4】曲げ金型を用いたサイプ形成用ブレードの製造方法を示す模式図である。
【図5】ワイヤ放電加工法の一例を示す斜視図である。
【図6】(a)ボールエンドミル加工法及び(b)型放電加工法を示す斜視図である。
【図7】2軸方向に波形形状を有するサイプの一例を示す模式図である。
【図8】(a)2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードの一例及び(b)2軸方向波形曲げ金型の一例を示す斜視図である。
【図9】曲げ金型の成形面に生じる、角を持った尾根状部分の一例を示す斜視図である。
【図10】一方の面から他方の面に突出する凸部を備えたサイプ形成用ブレードの一例を示す斜視図である。
【図11】反転型の第2原型への張り付けの態様の(a)一例及び(b)他の例を示す模式図である。
【図12】(a)〜(c)本発明の曲げ金型の製造方法の一例における鋳型作製工程を示す工程図である。
【図13】曲げ加工時における、曲げ金型の上型と下型の成形面の距離を示す模式図である。
【図14】(a)〜(d)本発明の曲げ金型の製造方法の他の例における原型の製造工程を示す工程図である。
【図15】本発明の曲げ金型の製造方法のさらに他の例における原型の製造方法を示す斜視図である。
【図16】本発明の曲げ金型の製造方法のさらに他の例における原型の製造方法を示す説明図である。
【図17】本発明のサイプ形成用ブレードの一例を示す斜視図である。
【図18】(a)、(b)本発明の曲げ金型の製造方法のさらに他の例における原型の製造方法を示す工程図及び(c)(b)のA−A’線断面図である。
【図19】(a)〜(c)本発明の曲げ金型の製造方法のさらに他の例における原型の製造方法を示す工程図である。
【図20】第1原型の一例を示す(a)平面図及び(b)側面図である。
【図21】第2原型の一例を示す(a)平面図及び(b)側面図である。
【符号の説明】
1…曲げ金型、2…上型、3…下型、4…加工用平板、5…、6…サイプ形成用ブレード、7…タイヤ成形用金型、8…、9…太溝、10…サイプ、11…太溝、12…セラミック製鋳型、15…2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレード、16…2軸方向波形曲げ金型、17…凸部分、18…頂点、19…尾根状部分、20…凸部、21…一方の面から他方の面に突出する凸部を備えたサイプ形成用ブレード、22…第1原型、23…反転型、24…第2原型、25…成形面、26…平面、27…原型、28、29…ゴム型、30…上型用第1原型、31…下型用第1原型、32…クリアランス、33…上型用捨型、34…下型用捨型、35…上型用反転型、36…下型用反転型、37…上型用第2原型、38…下型用第2原型、39…上型用原型、40…下型用原型、41…ガイドレール、42…成形線、43…掻き型、44…成形線、45、46…ブレードの輪郭、47…予備曲げ金型、48…予備加工済み板、51…ワイヤカット用電極線(ワイヤ)、52…高強度鋼材、53…ボールエンドミル、54…電極材、60…母原型、61…弾性体シート、62…原型、63…突出部形成用部材、64…突出部、65…弾性素材、66…固定部材、67…枠。

Claims (8)

  1. 2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、
    X軸方向波形形状を有する第1原型より、弾性素材を用いて反転型を作製し、
    該反転型はX軸方向波形形状を有し、
    Y軸方向波形形状を有する第2原型の成形面に、該反転型を、該反転型の成形面の裏側に設けた平面を該第2原型の成形面の起伏に沿って張り付け、密着させることにより該原型を製造することを特徴とする曲げ金型の製造方法。
  2. 2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、
    X軸方向波形形状を有する上型用第1原型及び下型用第1原型よりそれぞれ上型用捨型及び下型用捨型を作製する工程、
    該上型用捨型及び下型用捨型よりそれぞれ、弾性素材を用いて、X軸方向波形形状を有する上型用反転型及び下型用反転型を作製する工程、
    Y軸方向波形形状を有する上型用第2原型及び下型用第2原型の成形面に、それぞれ該上型用反転型及び下型用反転型を、該反転型の成形面の裏側に設けた平面を該第2原型の成形面の起伏に沿って張り付けることにより密着させる工程により該原型を製造し、
    該上型用第1原型及び下型用第1原型は加工用平板の厚みに相当するクリアランスを有し、該上型用第2原型及び下型用第2原型は該クリアランスを有さず、
    上型用原型及び下型用原型よりそれぞれ上型用第二捨型及び下型用第二捨型を作製し、該上型用第二捨型及び下型用第二捨型よりそれぞれ上型用鋳型成形型及び下型用鋳型成形型を作製し、該上型用鋳型成形型及び下型用鋳型成形型よりそれぞれ上型用鋳型及び下型用鋳型を作製することを特徴とする曲げ金型の製造方法。
  3. X軸方向における断面形状及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する曲げ金型を用いたサイプ形成用ブレードの製造方法であって、
    X軸方向波形形状を有する予備曲げ金型を用いて、加工用平板を、X軸方向における断面形状が波形であり、かつY軸方向における断面形状が直線状となるように加工して予備加工済み板を得
    さらに、X軸方向における断面形状及びY軸方向における断面形状が共に成形部分において波形の輪郭を有する該曲げ金型を用いて、該予備加工済み板に、Y軸方向における断面形状が波形になるように加工を施すことを特徴とするサイプ形成用ブレードの製造方法。
  4. サイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、
    該サイプ形成用ブレードの一方の面に相当する成形面を備えた母原型の該成形面に、弾性体シートを、該成形面の起伏に沿って張り付けることにより該原型を製造することを特徴とする曲げ金型の製造方法。
  5. 該サイプ形成用ブレードが一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部を備えた請求項4に記載の曲げ金型の製造方法。
  6. 一方の面から他方の面に突出する1又は2以上の凸部を備えたサイプ形成用ブレードを製造するための曲げ金型を、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、
    外周部を固定した弾性体シートを、その一面側又は両面側より突出部形成用部材にて押しつけたまま固定することにより、該弾性体シートに突出部を形成し、
    次いで、該弾性体シートの両側に弾性素材を導入して固化させ、
    次いで該弾性体シートを除去することにより該原型を製造することを特徴とする曲げ金型の製造方法。
  7. 2軸方向波形形状を有するサイプ形成用ブレードを、原型に基づいて作製した鋳型から鋳造することにより製造する方法であって、
    該原型の製造工程が、
    該サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状に相当する波形の成形線を有する掻き型を、該サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状に相当する波形の成形線を有し、かつ平行に配置された2本のガイドレール上でスライドさせることにより、該2本のガイドレールの間に配置した該原型用原料に、該サイプ形成用ブレードの面形状に相当する面形状を付与する工程を有することを特徴とする曲げ金型の製造方法。
  8. 加工用平板の厚みに相当するクリアランスを備えた上型用掻き型と下型用掻き型、
    及び加工用平板の厚みに相当するクリアランスを備えた上型用ガイドレール及び下型用ガイドレールを用い、
    該上型用掻き型の成形線は、該サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状の一方の面側の波形の輪郭に一致し、
    該上型用ガイドレールの成形線は、該サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状の該一方の面側の波形の輪郭に一致し、
    該下型用掻き型の成形線は、該サイプ形成用ブレードのX軸方向における断面形状の他方の面側の波形の輪郭に一致し、
    該下型用ガイドレールの成形線は、該サイプ形成用ブレードのY軸方向における断面形状の該他方の面側の波形の輪郭に一致し、
    該上型用掻き型を該上型用ガイドレール上でスライドさせ、かつ該下型用掻き型を該下型用ガイドレール上でスライドさせて、上型用反転形原型用原料及び下型用反転形原型用原料に、それぞれ該サイプ形成用ブレードの該一方の面及び該他方の面の面形状に相当する面形状を付与することにより上型用反転形原型及び下型用反転形原型を製造する請求項7に記載の曲げ金型の製造方法。
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