JP4993955B2 - サイプブレードの製造方法 - Google Patents

サイプブレードの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4993955B2
JP4993955B2 JP2006167254A JP2006167254A JP4993955B2 JP 4993955 B2 JP4993955 B2 JP 4993955B2 JP 2006167254 A JP2006167254 A JP 2006167254A JP 2006167254 A JP2006167254 A JP 2006167254A JP 4993955 B2 JP4993955 B2 JP 4993955B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
predetermined direction
blade material
blade
bulging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006167254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007331011A (ja
Inventor
英和 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2006167254A priority Critical patent/JP4993955B2/ja
Publication of JP2007331011A publication Critical patent/JP2007331011A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4993955B2 publication Critical patent/JP4993955B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)

Description

この発明は、加硫モールドに固着され、加硫時においてタイヤトレッドにサイプ溝を形成するサイプブレードの製造方法に関する。
従来のサイプブレードの製造方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開2001−25831号公報
このものは、平板状のブレード素材に対し厚さ方向の曲げ加工を施して、X軸方向および該X軸方向に直交するY軸方向の2方向における断面形状を全範囲において波形としたサイプブレードである。そして、このようなサイプブレードは、まず、X軸方向断面形状が波形をした第1金型の加工面に平板状のブレード素材を押し付け曲げ加工を施すことで、該ブレード素材のX軸方向における断面形状を波形とするとともに、Y軸方向における断面形状を直線状のままとし、次に、X軸方向断面形状が第1金型と同様の形状を呈し、Y軸方向断面形状も波形を呈する第2金型の加工面に、前記曲げ加工が施されたブレード素材をX軸断面形状を合致させながら押し付けて曲げ加工を施し、該ブレード素材にX軸方向に加えY軸方向の断面形状をも波形とする2段階加工により製造されている。
ここで、前述のものは、ブレード素材の全範囲においてX、Y軸方向の2方向における断面形状が共に波形となるよう曲げ加工(3次元曲げ加工)しているが、ブレード素材の曲げ加工による収縮量は場所によって不均一となることがあるため、サイプブレードとなったとき、前記収縮による歪みが予測できない場所に集中して、所望の形状をしたサイプブレードを製造することができないことがあるという課題があった。しかも、ブレード素材を全範囲で波形に曲げ加工しているため、サイプブレード全体に生じるスプリングバック量が大きくなってしまうという課題があった。
この発明は、スプリングバック量が効果的に抑制され、しかも、精度の高いサイプブレードの製造方法を提供することを目的とする。
このような目的は、加工面に所定方向に沿って延びる突条または凹溝が該所定方向に直交する方向に並べられながら複数形成された第1金型を準備する第1工程と、平板状のブレード素材を第1金型の加工面に押し付けて曲げ加工を施し、該ブレード素材に突条または凹溝と補完関係にある膨出条を形成する第2工程と、加工面に前記第1金型の加工面と略同一形状の突条または凹溝が形成されるとともに、所定方向一方側に位置する突条または凹溝間の凸条に、所定方向に対して交差する複数の交差溝が追加形成された第2金型を準備する第3工程と、前記曲げ加工が施されたブレード素材を、その膨出条を第2金型の突条または凹溝に嵌合させた状態で、加工面に押し付けることにより曲げ加工を施し、該ブレード素材の所定方向一方側に交差溝と補完関係にあり前記膨出条を部分的に変形させた交差変形部を複数形成する第4工程とを備えたサイプブレードの製造方法において、前記ブレード素材に対し第1金型を用いての曲げ加工に先立って膨出条が形成される部位に該膨出条と同一側に突出する癖付け曲げ加工を施し、予め癖を付けるようにしたサイプブレードの製造方法により、達成することができる。
この発明においては、サイプブレードの所定方向一方側に、膨出条および該膨出条を部分的に変形させた交差変形部の双方が形成された3次元部を設ける一方、サイプブレードの所定方向他方側には、膨出条のみが形成されたストレート部を設けたので、曲げ加工による収縮量が大きなストレート部に該収縮による歪みを集中させることができ、これにより、サイプブレードの精度を容易に高くすることができる。しかも、前述のようにサイプブレードの所定方向他方側は膨出条のみが形成され、交差変形部は形成されていないため、サイプブレードの全範囲に交差変形部を形成する場合に比較して、サイプブレード全体に生じるスプリングバックの発生量を効果的に抑制することができる。
また、平板状のブレード素材を第1金型の加工面に押し付けて1回の曲げ加工だけで膨出条を形成するようにすると、ブレード素材に割れ、ヒビ等が発生する場合があるが、予め癖付けを行うようにすれば、このような割れ、ヒビ等の発生を効果的に抑制することができる。
さらに、請求項に記載のように構成すれば、簡単な構造でかつ安価でありながら、ブレード素材に対し効率的に癖付けを行うことができる
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1、2、3において、11は第1金型としての第1下金型であり、この第1下金型11は、例えば左右方向中央部上面に後述のブレード素材を型付けする加工面12を有する。13は前記加工面12に形成された同一幅である複数の凹溝であり、これらの凹溝13は前記左右方向に直交する所定方向(前後方向)に平行で直線状に延びるとともに、所定方向のいずれの位置においても同一深さである。
そして、これら凹溝13は、左右方向断面形状が略三角形状を呈するとともに、左右方向(所定方向に直交する方向)に並べられながら配置されている。ここで、前記凹溝13の左右方向断面形状は矩形状、正弦波状を呈していてもよく、このような凹溝13が加工面12に複数形成されることで、第1下金型11の加工面12における左右方向断面形状はジグザグ状または波状を呈することになる。
16は第1下金型11の直上に設置され、左右方向中央部下面に押付面17を有する第1上金型であり、この第1上金型16は、図示していない接離機構により昇降されることで、第1下金型11に対して離隔、接近することができる。前記押付面17には下方に向かって突出した同一幅である複数の凸部18が形成されており、これらの凸部18は所定方向に平行に延びるとともに、所定方向のいずれの位置においても同一高さである。そして、これら凸部18は、断面略三角形状を呈するとともに、左右方向に並べられながら配置されている。
このように前記凸部18の左右方向断面形状は前記凹溝13と略同一断面形状であるため、第1上金型16の押付面17における左右方向断面形状は、前述した加工面12の左右方向断面形状と同様にジグザグ状または波状を呈することになる。19は平板状のブレード素材であり、このブレード素材19は例えば、SUS304等のステンレス鋼から構成されている。
そして、前述した接離機構により第1上金型16をブレード素材19が載置された第1下金型11に向かって接近させ、押付面17によってブレード素材19を第1下金型11の加工面12に押し付けると、凸部18が対応する凹溝13に侵入して該ブレード素材19に曲げ加工が施されるが、このとき、加工面12に形成された凹溝13の溝底と押付面17に形成された凸部18の先端とは重なり合っている。
このような第1下、上金型11、16を用いた曲げ加工(2次元曲げ加工)により、ブレード素材19の左右方向中央部には凹溝13と補完関係にある複数の膨出条20が、ブレード素材19の厚さ方向一側(下側)に突出するように形成され、この結果、該ブレード素材19の左右方向断面形状は波形またはジグザグ状を呈することになる。一方、ブレード素材19の所定方向断面形状は凹溝13、凸部18がそれぞれ同一深さ、同一高さであるとともに、所定方向に平行に延びているため、いずれの位置でも直線状を呈する。
図4、5、6、7において、23は第2金型としての第2下金型であり、この第2下金型23は左右方向中央部上面にブレード素材を型付けする加工面24を有する。そして、この加工面24には所定方向に平行に延びる複数(凹溝13と同数)の凹溝25が左右方向に並べられながら形成され、これらの凹溝25は前記第1下金型11の加工面12に形成された凹溝13と略同一形状である。
28は第2下金型23上面の所定方向一方側にのみ追加形成された同一幅である複数の交差溝であり、これらの交差溝28は所定方向に対して交差、ここでは直交しながら直線状に延びており、この結果、加工面24内における凹溝25間の凸条29にも交差しながら形成され、その先端側を凹ませている。また、前記交差溝28は左右方向のいずれの位置においても前記凹溝25より若干浅い同一深さである。そして、これら交差溝28は、所定方向断面形状が略三角形状を呈するとともに、その溝底が所定方向に所定距離(等距離)離れた状態で並列配置されている。
ここで、前記交差溝28の所定方向断面形状は矩形状、正弦波状を呈していてもよく、このような交差溝28が第2下金型23に複数形成されることで、第2下金型23の所定方向一方側における所定方向断面形状は一部でジグザグ状または波状を呈することになる。なお、前記第2下金型23の所定方向他方側は交差溝28が形成されていないので、所定方向断面形状は直線状のままである。
32は第2下金型23の直上に設置され、左右方向中央部下面に押付面33を有する第2上金型であり、この第2上金型32は、図示していない接離機構により昇降されることで第2下金型23に対して離隔、接近することができる。そして、この押付面33には所定方向に平行に延び、前記第1上金型16の押付面17に形成された凸部18と同一形状をした複数の凸部34が左右方向に並べられて形成されている。
また、前記第2上金型32の下面の所定方向一方側には、所定方向に対して交差、ここでは直交しながら直線状に延びる複数(交差溝28と同数)の交差条35が追加形成され、これらの交差条35は押付面33内において隣接する凸部34間を橋渡すよう延びている。そして、これら交差条35は、交差溝28と略同一形状の断面略三角形状を呈するとともに、その先端が所定方向に所定距離(交差溝28の溝底間と等距離だけ)離れた状態で並列配置されている。この結果、第2上金型32の所定方向一方側における所定方向断面形状は、前述した第2下金型23の所定方一方側における断面形状と同様に一部でジグザグ状または波状を呈することになる。なお、前記第2上金型32の所定方向他方側は交差条35が形成されていないため、所定方向断面形状は直線状のままである。
そして、前記2次元曲げ加工が施されたブレード素材19の膨出条20を、ガイドとして機能する凹溝25にそれぞれ嵌合させるとともに、該ブレード素材19を第2下金型23上に載置した状態で、前述した接離機構によって第2上金型32を第2下金型23に向かって接近させ、押付面33によりブレード素材19を第2下金型23の加工面24に押し付けることで、交差条35を対応する交差溝28内に侵入させ、ブレード素材19に2度目の曲げ加工を施す。
このとき、第2下金型23の凹溝25の溝底および交差溝28の溝底には第2上金型32の凸部34の先端および交差条35の先端がそれぞれ重なり合っているため、第2下、上金型23、32を用いた曲げ加工(3次元曲げ加工)時において、ブレード素材19の所定方向一方側には、前記交差溝28と補完関係にあるとともに、前記膨出条20を部分的に、ここでは基端部を厚さ方向一側(下側、膨出側)に向かって変形させた交差変形部36が複数形成される。
これにより、膨出条20に加え交差変形部36が形成された3次元部Zが所定方向一方側に、また、膨出条20のみが形成されたストレート部Sが所定方向他方側に設けられたサイプブレード37が製造される。ここで、前述のような3次元曲げ加工をブレード素材19の一部に施すと、3次元部Zの左右方向収縮量よりストレート部Sの左右方向収縮量が大きいため、製造されたサイプブレード37のストレート部Sの左右方向端にそりが発生して、ストレート部Sが左右方向に収縮してしまうおそれがある。
このため、図8、9に示すように、膨出条20のみが設けられるブレード素材19の他方側(ストレート部S)に、第2下、上金型23、32を用いての曲げ加工時に生じる所定方向に直交する方向(左右方向)の収縮を予め見込んで収縮量分だけ幅広とする幅広部38を形成すれば、前述のように左右方向に収縮しても、製造されたサイプブレード37の形状を容易に所望の形状とすることができる。
図10において、39はタイヤ加硫時にタイヤを加硫しながら型付けする加硫モールドであり、この加硫モールド39の内面側には、タイヤトレッドにサイプ溝を形成する前述のサイプブレード37が固着されている。ここで、一般に、サイプブレードは鋳ぐるみによって加硫モールドに固着されているが、全範囲が波形を呈する従来のサイプブレードが加硫モールドの内面側に鋳ぐるみにより埋設されていると、いずれかのサイプブレードが破損した場合、サイプブレードの厚さ方向にも凹凸が存在することになるため、サイプブレードを取り外そうとしても前記凹凸が引っ掛かって取り外し作業が困難となり、加硫モールドを交換するという対処法しかない場合もあった。
しかしながら、この実施例においては、膨出条20のみが設けられているサイプブレード37の所定方向他方側(ストレート部S)を、加硫モールド39に固着されたとき、該加硫モールド39に埋設される部位としたので、いずれかのサイプブレード37が破損して、該サイプブレード37を加硫モールド39から取り外すような場合にも、加硫モールド39に埋設されているストレート部Sに対して、例えば、放電加工や電解加工等を行うことで、破損したサイプブレード37を加硫モールド39から容易に取り除くことができる。その後、放電加工等によって形成された加硫モールド39の孔に新品のサイプブレード37のストレート部Sを挿入し、例えば硬ろうにより固着するだけで、容易に修理することができる。
図11において、40は図示していない駆動機構が連結された水平に延びる回転軸であり、この回転軸40は、前述した駆動機構から回転駆動力を受けることにより、中心軸回りに回転することができる。41は前記回転軸40に固定された複数の一側ローラであり、これらの一側ローラ41は軸方向に等距離離れて設置されている。42は前記回転軸40の直上でこれに平行に延びる従動軸であり、この従動軸42はフリー回転することができる。
43は前記従動軸42に固定された複数の他側ローラであり、これら他側ローラ43は各膨出条20に対応するよう、一側ローラ41間の中間位置に隣接する膨出条20間の距離と等距離だけ軸方向に離れて設置される一方、該他側ローラ43の外周部は前記一側ローラ41の外周部と前記膨出条20の高さより若干短い距離だけ重なり合っている。
そして、前記ブレード素材19に対する第1下、上金型11、16を用いての曲げ加工に先立って、このような一側、他側ローラ41、43間に平板状のブレード素材19を通せば、ブレード素材19の膨出条20が形成される部位に、膨出条20と同傾向で、かつ、前記膨出条20より若干高さの低い小膨出条44がブレード素材19の厚さ方向一側に突出するよう、即ち前記膨出条20と同一側に突出するよう形成され、これにより、ブレード素材19に癖付け曲げ加工が施される。ここで、前述した回転軸40、一側ローラ41、従動軸42および他側ローラ43は全体として、平板状のブレード素材19に予め癖を付ける癖付け曲げ機構45を構成する。なお、このような癖付け曲げ加工は、2個の歯車間にブレード素材を通すことで行ってもよく、また、プレス加工によって行ってもよい。
次に、前記実施例1の作用について説明する。
サイプブレード37を製造する場合には、まず、駆動機構により回転軸40、一側ローラ41を連続回転させる。この状態で平板状のブレード素材19を回転している一側ローラ41とフリー回転可能な他側ローラ43との間に供給して、これら一側、他側ローラ41、43間を通過させる。このとき、一側、他側ローラ41、43は交互に、しかも、外周部同士が重なり合うよう配置されているため、ブレード素材19には膨出条20が形成される部位に膨出条20と同傾向の小膨出条44が形成され、癖付け曲げ加工、即ち、癖付けが行われる。
ここで、前述のような材料で構成された平板状のブレード素材を第1下金型の加工面に押し付け、1回の曲げ加工で膨出条を形成しようとすると、該ブレード素材に割れ、ヒビ等が発生する場合があるが、前述のように、第1下金型11を用いての2次元曲げ加工に先立って、ブレード素材19に対して予め癖を付けるようにすれば、前述のような割れ、ヒビ等の発生を効果的に抑制することができる。また、このような癖付け曲げ加工を前述のような癖付け曲げ機構45により施すようにすれば、簡単な構造でかつ安価でありながら、ブレード素材19に対し効率的に癖付けを行うことができる。
次に、加工面12に凹溝13が複数形成された第1下金型11と、押付面17に前記凹溝13に対応する複数の凸部18が形成された第1上金型16とを準備する。そして、前述のような癖付け曲げ加工が施されたブレード素材19を第1下金型11上に載置するが、このとき、前記小膨出条44を第1下金型11の凹溝13に合致させる。
次に、接離機構により第1上金型16を第1下金型11に向かって接近させ、押付面17によりブレード素材19を第1下金型11の加工面12に押し付けることで、ブレード素材19に2次元曲げ加工を施し、該ブレード素材19に凹溝13と補完関係にある膨出条20を複数形成する。次に、加工面24に複数の凹溝25が形成されるとともに、所定方向一方側に複数の交差溝28が追加形成された第2下金型23と、押付面33に前記凹溝25に対応する複数の凸部34が、また、所定方向一方側に前記交差溝28に対応する複数の交差条35が形成された第2上金型32とを準備する。
次に、前記2次元曲げ加工が施されたブレード素材19を第2下金型23上に載置するが、このとき、該ブレード素材19の膨出条20を第2下金型23の凹溝25に嵌合させることで、該凹溝25を位置決め用のガイドとして用い、曲げ加工の精度を向上させる。次に、接離機構により第2上金型32を第2下金型23に向かって接近させ、第2上金型32の押付面33により該ブレード素材19を加工面24に押し付けて、交差条35を対応する交差溝28内に侵入させ、ブレード素材19に対し3次元曲げ加工を施す。これにより、ブレード素材19の一方側には前記膨出条20を部分的に、ここでは膨出条20の基端部を膨出側に向かって変形させた交差変形部36が複数形成される。そして、このような2段階加工により、サイプブレード37が製造される。
このようにサイプブレード37の所定方向一方側には所定方向に延びる膨出条20および所定方向に対して交差して延びる交差変形部36の双方が形成された3次元部Zを、所定方向他方側には膨出条20のみが形成されたストレート部Sを設けたので、曲げ加工による収縮量が大きなストレート部Sに該収縮による歪みを集中させることができ、これにより、サイプブレード37の精度を容易に高くすることができる。しかも、前述のようにサイプブレード37の所定方向他方側は膨出条20のみが形成され、交差変形部36は形成されていないため、サイプブレード37の全範囲に交差変形部36を形成する場合に比較して、サイプブレード37全体に生じるスプリングバックの発生量を効果的に抑制することができる。
そして、このようにして製造されたサイプブレード37は、通常、鋳ぐるみにより加硫モールド39に固着されるが、このとき、サイプブレード37のストレート部Sを加硫モールド39に埋設するようにしているので、いずれかのサイプブレード37が破損したとき、該破損したサイプブレード37のみを容易に交換することができ、加硫モールド39を継続使用することができる。
図12、13、14、15はこの発明の実施例2を示す図である。この実施例においては、第1下金型11の加工面12に、前述した凹溝13の代わりに前述の凸部18と同様の突条47を形成しているが、これらの突条47は前記凸部18とは逆に上方に向かって突出している。また、第1上金型16の押付面17には、前述した凸部18の代わりに前述の凹溝13と同様の凹溝48が形成されているが、これらの凹溝48は第1上金型16の下面から上方に向かって凹んでいる。
一方、第2下金型23の加工面24には凹溝25の代わりに、前記突条47と同一形状をした複数の突条49が形成されるとともに、該加工面24の所定方向一方側の突条49には前記交差溝28と同様の複数の交差溝50が追加形成されている。なお、前述の実施例1では加工面24を含む第2下金型23の所定方向一方側に交差溝28を形成したが、この実施例の交差溝50は突条49が形成されている加工面24の所定方向一方側に形成している。また、第2上金型32の押付面33には前記凸部34の代わりに前記凹溝48と同一形状をした複数の凹溝51が形成されるとともに、該押付面33の所定方向一方側には前記交差条35と同様の複数の交差条52が追加形成され、これらの交差条52は凹溝51の溝底から下方に向かって突出している。
そして、このような第1下、上金型11、16および第2下、上金型23、32によりブレード素材19に曲げ加工を施すと、ブレード素材19の左右方向中央部には厚さ方向他側(上側)に膨出する複数の膨出条20が形成され、また、所定方向一方側に位置する各膨出条20には該膨出条20を部分的に、ここでは先端部を厚さ方向一側(下側)に向かって変形させた複数の交差変形部36が形成される。なお、他の構成、作用は前記実施例1と同様である。
なお、前述の実施例においては、凹溝13、25、48、51、凸部18、34、突条47、49を所定方向に平行とすることで、所定方向に対して平行に延びる膨出条20を形成したが、この発明においては、凹溝、凸部および突条を所定方向に対して若干傾斜させることで、所定方向に対して若干傾斜して延びる膨出条を形成してもよく、要するに、凹溝、凸部、突条および膨出条は所定方向に沿っていればよい。
また、前述の実施例においては、交差溝28、50、交差条35、52および交差変形部36を所定方向に対して直交する方向に延びるよう形成していたが、この発明においては、交差溝、交差条および交差変形部を所定方向に対して90度以外の角度で交差させるようにしてもよい。さらに、前述の実施例においては、膨出条20がブレード素材19の厚さ方向一側のみ、または、他側のみに突出するようブレード素材19に形成されていたが、この発明においては、膨出条がブレード素材の厚さ方向一側、および、他側の双方に突出するよう形成されていてもよい。
また、前述の実施例においては、凹溝13、25、48、51、交差溝28、50、凸部18、34、突条47、49および交差条35、52の幅を、それぞれについて同一幅、同一深さ(高さ)としたが、この発明においては、凹溝、交差溝、凸部、突条および交差条は幅および深さ(高さ)がそれぞれ異なっていてもよい。さらに、前述の実施例においては、交差溝28、50の深さを、凹溝25の深さまたは突条49の高さより若干小さな値としたが、この発明においては、交差溝の深さを、前記凹溝、突条と同一の値、あるいは、これより若干大きな値としてもよい。
また、前述の実施例においては、第1下、上金型11、16および第2下、上金型23、32を用いて、即ちプレス加工法によりブレード素材19に曲げ加工を施したが、この発明においては、第1、2上金型の代わりに液体が充填された層状ゴムを用い、この層状ゴムによって第1、2下金型(第1、第2金型)にブレード素材を押し付けることで、該ブレード素材に曲げ加工を施すようにしてもよい。さらに、前述の実施例においては、交差溝28、50を直線状としたが、この発明においては、ジグザグ状に屈曲させてもよい。
この発明は、タイヤトレッドにサイプ溝を形成するサイプブレードの産業分野に適用できる。
この発明の実施例1の第1下、上金型近傍を示す正面図である。 その側面図である。 第1下、上金型によって曲げ加工されたブレード素材を示す斜視図である。 この発明の実施例1の第2下、上金型近傍を示す斜視図である。 図4のI−I矢視断面図である。 図4のII−II矢視断面図である。 この発明の実施例1によって製造されたサイプブレードを示す斜視図である。 加工前のブレード素材の一例を示す平面図である。 加工前のブレード素材の他の例を示す平面図である。 加硫モールドの一部を示す断面図である。 癖付け曲げ機構を示す正面図である。 この発明の実施例2を示す第1下、上金型近傍の正面断面図である。 その側面図である。 第2下、上金型近傍の正面図である。 図14のIII−III矢視断面図である。
11…第1金型 12…加工面
13…凹溝 19…ブレード素材
20…膨出条 23…第2金型
24…加工面 25…凹溝
28、50…交差溝 29…凸条
36…交差変形部 37…サイプブレード
39…加硫モールド 41…一側ローラ
43…他側ローラ 47…突条
49…突条

Claims (2)

  1. 加工面に所定方向に沿って延びる突条または凹溝が該所定方向に直交する方向に並べられながら複数形成された第1金型を準備する第1工程と、平板状のブレード素材を第1金型の加工面に押し付けて曲げ加工を施し、該ブレード素材に突条または凹溝と補完関係にある膨出条を形成する第2工程と、加工面に前記第1金型の加工面と略同一形状の突条または凹溝が形成されるとともに、所定方向一方側に位置する突条または凹溝間の凸条に、所定方向に対して交差する複数の交差溝が追加形成された第2金型を準備する第3工程と、前記曲げ加工が施されたブレード素材を、その膨出条を第2金型の突条または凹溝に嵌合させた状態で、加工面に押し付けることにより曲げ加工を施し、該ブレード素材の所定方向一方側に交差溝と補完関係にあり前記膨出条を部分的に変形させた交差変形部を複数形成する第4工程とを備えたサイプブレードの製造方法において、前記ブレード素材に対し第1金型を用いての曲げ加工に先立って膨出条が形成される部位に該膨出条と同一側に突出する癖付け曲げ加工を施し、予め癖を付けるようにしたことを特徴とするサイプブレードの製造方法。
  2. 前記癖付け曲げ加工は、複数の一側ローラと、前記一側ローラと交互に各膨出条に対応して設置され、外周部が一側ローラの外周部に重なり合う複数の他側ローラとの間にブレード素材を通すことで行うようにした請求項記載のサイプブレードの製造方法。
JP2006167254A 2006-06-16 2006-06-16 サイプブレードの製造方法 Expired - Fee Related JP4993955B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006167254A JP4993955B2 (ja) 2006-06-16 2006-06-16 サイプブレードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006167254A JP4993955B2 (ja) 2006-06-16 2006-06-16 サイプブレードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007331011A JP2007331011A (ja) 2007-12-27
JP4993955B2 true JP4993955B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=38930986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006167254A Expired - Fee Related JP4993955B2 (ja) 2006-06-16 2006-06-16 サイプブレードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4993955B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6405222B2 (ja) * 2014-12-17 2018-10-17 東洋ゴム工業株式会社 サイプブレード及びタイヤ成形型の検査方法
CN107552678A (zh) * 2017-09-28 2018-01-09 鹤山沙坪高质刀具有限公司 一种刨丝刀刀片滚压成型设备

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53146964A (en) * 1977-05-28 1978-12-21 Sanko Kinzoku Kougiyou Kk *roll*forming mill of plate body with corrugation or protrusive line
JP3574007B2 (ja) * 1999-07-15 2004-10-06 日本碍子株式会社 曲げ金型の製造方法
JP3811045B2 (ja) * 2001-03-27 2006-08-16 日本碍子株式会社 サイプブレード成形用金型及びその製造方法
JP2005230884A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Bridgestone Corp 板金加工方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007331011A (ja) 2007-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454619B2 (ja) 閉断面構造体の成形方法及び閉断面構造体の成形装置
JP2008532774A5 (ja)
JP5966617B2 (ja) 閉断面構造体の成形方法及び閉断面構造体の成形装置
JP4993955B2 (ja) サイプブレードの製造方法
CN100448604C (zh) 电动剃须刀内刀的制造方法
JP2010284866A (ja) 罫線形成具
KR102356422B1 (ko) 프레스 부품의 제조 방법, 프레스 성형 장치 및, 프레스 성형용의 금속판
JP3673152B2 (ja) 被固定部材、整流子形成板材、及びそれらの製造方法
KR101708581B1 (ko) 입체 가장자리가 형성된 금속 부품의 제조 방법 및 제조용 금형
JP2010284864A (ja) 罫線形成用溝部材
JP4293702B2 (ja) 板金加工方法
KR101411755B1 (ko) 반경단조용 금형 어셈블리 및 이를 이용한 반경단조 공법
JP6577955B2 (ja) 部品形状を個別に適合させる方法
JP5225019B2 (ja) サイプブレードの製造方法および製造用金型
JP6022363B2 (ja) 立体縁付き金属部品の製造用金型
JP4769501B2 (ja) 深絞り成形方法
KR100701464B1 (ko) 판재절곡방법
JP2011111771A (ja) 金属製役物の製造方法と金属製役物
JP2017019230A (ja) 押罫部材、罫入れ用型板、罫入れ装置および段ボールシート
JP3754911B2 (ja) タイヤ成形用金型に埋設する三次元ブレード板の製造方法及びその三次元ブレード板の製造用金型
JP7122065B2 (ja) プレス成形品の成形方法
JP6064069B1 (ja) 組み立てて箱にすることができる紙製シート材、紙製シート材加工装置及び紙製シート材加工方法
CN211588242U (zh) 压花钢管的压花模具及压花组合生产模具
JP4415604B2 (ja) 差厚板材の製造方法および差厚板材の製造装置
JP6357375B2 (ja) 熱交換器用フィンの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120508

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4993955

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees