JP3573768B2 - 自動演奏装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動演奏データを読み出して再生する自動演奏装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人間の音声をデジタル信号に変換し、波形データとして波形メモリに記憶させ、鍵盤等の操作に応じてこの波形データを読み出し、アナログ信号に変換して再生するサンプリング装置が知られている。このような装置では、再生時に、1つのメモリから同じ波形データを異なったピッチで読み出すことにより、再生する音声の音高を変えている。また、以上のようなサンプリング装置を自動演奏装置に採用することにより、鍵盤の操作によって楽音と同様に人間の音声を再生している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のサンプリング装置を用いた自動演奏装置においては、再生時に音高を変更すると、それにより音声のフォルマント周波数も変動して、再生された音声が記録時の音声と異なり、違和感のあるものとなってしまうという問題があった。
【0004】
この発明は、このような背景の下になされたもので、記録時の音声の特性を失うことなく発音することができる自動演奏装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明による自動演奏装置は、タイミング情報とキーオン情報と音高情報と声質毎の音節に対応したパラメータ指定情報とを有するイベントデータを記憶した演奏データ記憶手段と、声質毎に、音節に対応したフォルマント形状を得るためのパラメータ情報を記憶したパラメータ情報記憶手段と、前記演奏データ記憶手段から前記イベントデータおよびタイミングデータを読み出す読出手段と、前記読出手段によって読み出されたイベントデータに含まれる前記パラメータ指定情報に基づき前記パラメータ情報記憶手段から対応する声質及び音節のパラメータ情報を読み出し、該読み出されたパラメータ情報に応じたフォルマント形状を有する信号波形に窓関数を乗じて音声信号を生成すると共に、前記イベントデータに含まれる音高情報に基づいて前記窓関数の繰り返し周期を制御することによって、前記タイミングデータの示すタイミングで前記キーオン情報に基づき該音声信号を発生する楽音発生手段とを具備することを特徴としている。
【0006】
【作用】
上記構成によれば、読出手段は、演奏データ記憶手段から音節情報を含むイベントデータおよびタイミングデータを読み出し、楽音発生手段に供給する。楽音発生手段は、イベントデータに含まれる音節情報を参照してパラメータ情報をパラメータ記憶手段から読み出す。そして、このパラメータ情報に応じたフォルマント形状を有する音声信号を生成し、音高情報に基づいてその音高を制御する。
【0007】
【実施例】
§1.実施例の構成
以下、図面を参照して、この発明の一実施例について説明する。図1はこの発明の一実施例による自動演奏装置の構成を示すブロック図である。この図において、1は鍵盤回路であり、複数の鍵を有する図示しない鍵盤の各鍵が押鍵されると、押鍵状態であることを示すキーオン信号KON、離鍵状態であることを示すキーオフ信号KOFF、および該鍵に対応するキーコードKCをデータバス11へ出力する。2はスイッチ検出回路であり、図示しないパネル面に配備された各種パネルスイッチのON/OFFを検出し、それらのON/OFF状態をデータバス11へ出力する。これらのパネルスイッチとして、自動演奏の開始/終了を指定するスタート/ストップスイッチ、および音節パラメータ設定スイッチといった各種パラメータを設定するパラメータ設定スイッチ等が配置されている。
【0008】
3はRAMからなるワーキングメモリであり、各レジスタおよび変数等が記憶される。このRAM3には、以下のようなレジスタが記憶される。
ランフラグRUN……自動演奏の開始が指定されると「1」が設定され、終了が指定されると「0」が設定される。
タイミングカウンタCNT……タイマ割込みが行われる度にインクリメントされる。
【0009】
4はROMからなるプログラムメモリであり、各種制御プログラム等が記憶されている。5はCPUであり、鍵盤回路1およびスイッチ検出回路2による検出結果を取り込み、ワーキングメモリ3およびプログラムメモリ4に記憶されたデータを読み込んで、音源回路7等各部の制御を行う。6はタイマであり、所定時間間隔毎、例えば96分長毎にCPU5に対してタイマ割込みを行う。
【0010】
次に、音源回路7は、後述する音節パラメータテーブルメモリ9に記憶されたパラメータ、および鍵盤回路1によって検出されるキーオン信号KON、キーコードKC等が供給され、それらに基づき楽音信号を形成する。8はサウンドシステムであり、音源回路7から出力される楽音信号をアナログ信号に変換し、スピーカから楽音として発音する。
【0011】
音節パラメータテーブルメモリ9は、ROMからなり、図2に示す音節パラメータテーブルPTを記憶する。図2に示すように、音節パラメータテーブルPTには、「ソプラノ」、「アルト」、および「テノール」等のような声質毎に、「あ」、「い」、「う」、…「ば」、「び」、「ぶ」、…等の音節と、各音節に対応するパラメータとが設定されている。各パラメータは、子音パラメータ群CPと母音パラメータ群VPとからなり、各々複数のパラメータによって構成されており、音源回路7に供給される。これら子音パラメータ群CPおよび母音パラメータ群VPを構成する各パラメータについては、後述する。また、各音節には、固有の音節パラメータ番号PTNOが付与されている。
【0012】
図1において、10はRAMからなる演奏データメモリであり、自動演奏データを記憶している。この自動演奏データとしては、初期値として設定されるボリュームおよびテンポ等からなるヘッダデータと、キーオンデータONDT、キーオフデータOFFDT、音色データ、テンポデータ、ボリュームデータ等からなるイベントデータと、エンドデータとが記録されている。上記キーオンデータONDTおよびキーオフデータOFFDTを、図3に示す。この図に示すように、キーオンデータONDTとしては、タイミングデータTIM、キーオンコードONCD、キーコードデータKCD、および音節パラメータ番号PTNOが記録されている。この音節パラメータ番号PTNOは、上述した音節パラメータテーブルPTに記録された音節パラメータ番号PTNOに対応している。更に、キーオフデータOFFDTとしては、タイミングデータTIM、キーオフコードOFFCD、およびキーコードデータKCDが記録されている。
【0013】
次に、図4に音源回路7の構成を示す。この図において、12は子音生成回路であり、CPU5によって音節パラメータテーブルメモリ9から読み出される子音パラメータCP1が供給され、フォルマント形状を有するノイズ音信号NSGを出力する。13はエンベロープ波形発生回路であり、キーオン信号KON、キーオフ信号KOFF、および子音パラメータCP2が供給され、それらに基づき、所定のクロックパルスφのタイミングで各時点におけるノイズ音の振幅を表すエンベロープ波形信号ENVを発生する。また、14は乗算器であり、子音生成回路12から出力されるノイズ音信号NSGと、エンベロープ波形発生回路13から出力されるエンベロープ波形信号ENVとを乗算する。
【0014】
また、15は母音生成回路であり、キーオン信号KON、キーオフ信号KOFF、およびキーコードKCと共に、母音パラメータVP1が供給され、音声の母音部を構成する特徴的なフォルマント音信号FSGを発生する。16はエンベロープ波形発生回路であり、キーオン信号KON、キーオフ信号KOFF、および母音パラメータVP2が供給され、それらに基づき、所定のクロックパルスφのタイミングで各時点におけるフォルマント音の振幅を表すエンベロープ波形信号ENVを発生する。また、17は乗算器であり、母音生成回路15から出力されるフォルマント音信号FSGと、エンベロープ波形発生回路16から出力されるエンベロープ波形信号ENVとを乗算する。更に、18は加算器であり、乗算器14および乗算器17の乗算結果を加算して、出力信号として出力する。
【0015】
次に、図5により、図4に示す子音生成回路12について説明する。なお、この子音生成回路12は、構成上特開平2−271397号公報記載の「ノイズ音発生回路」と同様なものである。従って、各部の詳細については省略する。図5において、19はホワイトノイズ発生回路であり、例えばM系列発生器等からなり、ホワイトノイズ、すなわちフラットなスペクトルを有するノイズ信号を発生する。20はFIRフィルタであり、CPU5より子音パラメータCP1−2が供給される。FIRフィルタ20は、この子音パラメータCP1−2によりスペクトル包絡線を制御し、ホワイトノイズ発生回路19の出力するホワイトノイズを、右下がりのスペクトル特性を有するノイズ信号となるよう加工する。
【0016】
また、21は位相発生回路であり、子音パラメータCP1−1が供給される。この子音パラメータCP1−1は、発生するノイズ音のフォルマント中心周波数fおよびその変化に対応する値に設定されている。そして、位相発生回路21は、所定のクロックパルスφに同期してこの子音パラメータCP1−1を累算し、この累算値を、Sin波発生回路22の読出しアドレス信号として順次出力する。Sin波発生回路22には、Sin波の1周期の順次サンプル点振幅値が記憶されており、位相発生回路21から出力されるアドレス信号に基づき、Sin波振幅値が順次読み出される。23は乗算器であり、FIRフィルタ20から出力されるノイズ信号と、Sin波発生回路22から出力されるSin波振幅値とを乗算し、フォルマント形状を有するノイズ音信号NSGを出力する。
【0017】
次に、図6により、図4に示す母音生成回路15について説明する。なお、この母音生成回路15は、構成上特開平2−254497号公報記載の「フォルマント音発生装置」と同様なものである。図6において、母音生成回路15は、4個のフォルマント発生部FSn(n=1〜4)から構成されている。このフォルマント発生部FSnは、各々位相発生回路24、Sin波発生回路25、エンベロープ発生器26、および乗算器27からなる。
【0018】
各フォルマント発生部FSnの位相発生回路24には、キーオン信号KONと共に、CPU5より母音パラメータVP1−1(n=1〜4)が供給される。この母音パラメータVP1−1は、フォルマント中心周波数fcn(n=1〜4)を表している。そして、位相発生回路24は、所定のクロックパルスφに同期してこのフォルマント中心周波数fcnの値を順次累算し、キーオン信号KONが供給されることにより、この累算値を、Sin波発生回路25の読出しアドレス信号として順次出力する。Sin波発生回路25には、Sin波の1周期の順次サンプル点振幅値が記憶されており、位相発生回路24から出力されるアドレス信号に基づき、Sin波振幅値が順次読み出される。
【0019】
また、エンベロープ発生器26には、キーオン信号KON、キーコードKCが取り込まれると共に、CPU5から母音パラメータVP1−2が供給される。エンベロープ発生器26は、上述した特開平2−254497号公報に記載されているピッチ制御信号発生手段および窓関数発生手段と同様な動作を行うのもであり、母音パラメータVP1−2によって窓関数を選択し、キーコードKCを基本ピッチ周波数データとして取り込んで窓関数の繰り返し周期Tを制御する。これにより、エンベロープ発生器26は、ハミング窓等の窓関数を繰り返し発生する。また、この発生タイミングは、キーオン信号KONによって制御される。
【0020】
27は乗算器であり、Sin波発生回路25から出力されるSin波振幅値と、エンベロープ発生器26から出力される窓関数とを乗算し、出力波OUTnとして出力する。また、28は加算器であり、各フォルマント発生部FSnの出力波OUTnを加算し、フォルマント音信号FSGとして出力する。
【0021】
§2.実施例の動作
▲1▼通常の鍵盤演奏
次に、本実施例による自動演奏装置の動作について、図7および図8のフローチャートを参照して説明する。この自動演奏装置の電源(図示せず)が投入されると、CPU5は図7にフローを示すメインルーチンの実行を開始する。まず、ステップSA1に進み、初期設定を行う。この初期設定により、制御用の各種レジスタ等の初期化が行われる。そして、ステップSA2に進み、CPU5は、鍵盤回路1によりいずれかの鍵のON/OFFイベントが検出されたか否かを判断する。この判断結果が「NO」の場合、すなわち、いずれの鍵のON/OFFイベントも検出されない場合は、ステップSA4に進む。
【0022】
また、演奏者によりいずれかの鍵が操作された場合、ステップSA2における判断結果が「YES」となり、ステップSA3に進み、通常のキーイベント処理を行う。すなわち、オンイベントが検出された場合は、CPU5は、キーオン信号KONおよび検出されたキーコードKCを音源回路7へ出力し、音源回路7は、それらのデータに基づく楽音信号を形成し、サウンドシステム8は該楽音信号をアナログ信号に変換してスピーカより発音する。また、オフイベントが検出された場合は、CPU5は、キーオフ信号KOFFおよびキーコードKCを音源回路7へ出力し、音源回路7による楽音信号の発生を終了させる。そして、ステップSA4に進む。
【0023】
ステップSA4において、CPU5は、スイッチ検出回路2によりスタート/ストップスイッチのオンイベントが検出されたか否かを判断し、スタート/ストップスイッチが操作されていない場合には、ステップSA9に進む。そして、ステップSA9において、スイッチ検出回路2により音節パラメータ設定スイッチのオンイベントが検出されたか否かを判断する。演奏者によって音節パラメータ設定スイッチが操作され、上述した子音パラメータ群CPもしくは母音パラメータ群VPのいずれかが設定されると、ステップSA9における判断結果が「YES」となり、ステップSA10に進む。そして、ステップSA10において、CPU5は、設定された子音パラメータ群CPもしくは母音パラメータ群VPの各パラメータを、音源回路7に出力する。次に、ステップSA11に進み、音色、テンポ、ボリューム等のスイッチが操作されている場合はそれらの設定を行い、自動演奏データの記録時には演奏データを演奏データメモリ10に書き込む等の処理を行う。以降、鍵盤回路1により鍵のオンイベントが検出されると、ステップSA3において、音源回路7により上記パラメータに基づく音声信号が形成され、サウンドシステム8より発音される。
【0024】
<タイマ割込み処理>
また、上述のメインルーチンの実行と並行して、CPU5は、タイマ6によるタイマ割込みが行われることによりタイマ割込み処理を実行する。図8に、このタイマ割込み処理の処理フローを示す。まず、ステップSB1において、ランフラグRUNが「1」であるか否かを判断する。自動演奏開始が指定されていない場合、この判断結果が「NO」となり、タイマ割込処理を終了する。
【0025】
▲2▼自動演奏
次に、スタート/ストップスイッチが押下されることにより、自動演奏が行われる場合について説明する。まず、図7に示すフローのステップSA4における判断結果が「YES」となり、ステップSA5に進む。そして、ステップSA5において、CPU5は、ランフラグRUNを「0」から「1」に反転する。次に、ステップSA6に進み、ランフラグRUNが「1」であるか否かを判断し、この判断結果が「YES」である場合は、ステップSA7に進む。
【0026】
そして、ステップSA7において、タイミングカウンタCNTのリセット、および演奏データメモリ10からのボリュームデータおよびテンポデータ等の読み出しといった自動演奏開始処理を行う。そして、ステップSA9に進み、スイッチ検出回路2により音節パラメータ設定スイッチのオンイベントが検出されたか否かを判断し、音節パラメータ設定スイッチが操作されていない場合には、ステップSA11に進む。
【0027】
<タイマ割込処理>
次に、自動演奏におけるタイマ割込み処理について説明する。まず、ステップSB1において、ランフラグRUNが「1」であるか否かを判断し、自動演奏開始が指示されている場合、この判断結果が「YES」となり、ステップSB2に進む。そして、ステップSB2において、演奏データメモリ10から自動演奏データを読み出し、ステップSB3に進んで読み出したデータがエンドデータであるか否かを判断する。読み出したデータがエンドデータである場合は、この判断結果は「YES」となり、タイマ割込み処理を終了する。また、読み出したデータがエンドデータでない場合は、ステップSB3における判断結果は「NO」となり、ステップSB4に進む。
【0028】
そして、ステップSB4において、各イベントデータに付されたタイミングデータTIMとタイミングカウンタCNTとから、再生のタイミングであるか否かを判断する。再生のタイミングでない場合は、この判断結果は「NO」となり、ステップSB5に進んでタイミングカウンタCNTをインクリメントし、割込み処理ルーチンを終了する。また、再生のタイミングである場合は、ステップSB4における判断結果は「YES」となり、ステップSB6に進む。そして、ステップSB6において、読み出したデータがキーオンデータONDTであるか否かを判断する。キーオンデータONDTを読み出した場合は、この判断結果は「YES」となり、ステップSB7に進む。
【0029】
次に、ステップSB7において、CPU5は、キーオンデータONDT内の音節パラメータ番号PTNOから、音節パラメータテーブルメモリ9の音節パラメータテーブルPTを参照する。そして、当該音節パラメータ番号PTNOに対応する音節のパラメータ群を読み出し、子音パラメータ群CPおよび母音パラメータ群VPを音源回路7に出力する。次に、ステップSB8に進み、キーオンコードONCDおよびキーコードデータKCDを、キーオン信号KONおよびキーコードKCとして音源回路7に出力する。これにより、音源回路7において上記キーコードKCに基づいて楽音信号が形成され、サウンドシステム8のスピーカより発音される。そして、ステップSB2に戻り、次の演奏データを読み出す。
【0030】
一方、読み出したデータがキーオフデータOFFDTである場合、ステップSB6における判断結果が「NO」となり、ステップSB9に進む。そして、ステップSB9において、読み出したデータがキーオフデータOFFDTであるか否かを判断し、この判断結果が「YES」となってステップSB10に進む。そして、ステップSB10において、キーオフコードOFFCDおよびキーコードデータKCDをキーオフ信号KOFFおよびキーコードKCとして音源回路7に出力する。これにより、音源回路7において、キーコードKCに対応する楽音信号の発生が終了する。また、読み出したデータがキーオンデータONDTおよびキーオフデータOFFDTでない場合、すなわち、音色データ、テンポデータ、もしくはボリュームデータである場合は、ステップSB11に進み、音色、テンポ、もしくはボリューム等の変更を行う。そして、演奏データメモリ10からエンドデータが読み出され、ステップSB3における判断結果が「YES」となるまで、上述のタイマ割込み処理を繰り返す。CPU5は、演奏データメモリ10からエンドデータを読み出すと、当該タイマ割込み処理を終了する。
【0031】
また、演奏者により、スタート/ストップスイッチが操作されて自動演奏の終了が指定されると、図7のフローチャートのステップSA5においてランフラグRUNが「1」から「0」に反転する。そして、ステップSA6における判断結果が「NO」となり、ステップSA8に進み、自動演奏データの再生をストップする。
【0032】
<音源回路7の動作>
次に、音源回路7の具体的な動作について説明する。ここでは、読み出された自動演奏データのキーオンデータONDTに、「ソプラノ」の「ぱ(PA)」に対応する音節パラメータ番号PTNOが記録されているとする。まず、CPU5がこのキーオンデータONDTを読み出すと、図8に示すフローのステップSB7において、音節パラメータ番号PTNOから音節パラメータテーブルメモリ9を参照する。そして、「ソプラノ」の「ぱ(PA)」を構成する子音「P」に対応した子音パラメータ群CP、および母音「A」に対応した母音パラメータ群VPを読み出す。次に、図4に示す子音生成回路12に子音パラメータCP1を供給し、エンベロープ波形発生回路13に子音パラメータCP2を供給する。また、母音生成回路15に母音パラメータVP1を供給し、エンベロープ波形発生回路16に母音パラメータVP2を供給する。
【0033】
図5に示す子音生成回路12において、FIRフィルタ20に子音パラメータCP1−2が供給されると、ホワイトノイズ発生回路19によって発生されるノイズ信号が、この子音パラメータCP1−2に応じた右下がりスペクトル特性を有するノイズ信号として出力される。また、位相発生回路21は、子音パラメータCP1−1が供給されると、所定のクロックパルスφに同期してこの子音パラメータCP1−1を累算する。この累算値により、Sin波発生回路22から、各時点の子音パラメータCP1−1に対応して遷移するフォルマント中心周波数fを有するSin波の順次サンプル点振幅値が、クロックパルスφに従って順次出力される。
【0034】
そして、乗算器23により、FIRフィルタ20から出力されるノイズ信号と、Sin波発生回路22から出力されるSin波振幅値とが乗算され、これにより、フォルマント形状を有するノイズ音信号NSGが得られる。図9に、このノイズ音信号NSGの周波数特性を示す。この図に示すように、上記ノイズ音信号NSGは、フォルマント中心周波数をfとする振幅スペクトルを有する。
【0035】
一方、図6に示す母音生成回路15において、各フォルマント発生部FSnの位相発生回路24に対し、母音パラメータVP1−1が各々供給される。これにより、位相発生回路24は、母音パラメータVP1−1、すなわちフォルマント中心周波数fcnの累算を開始する。また、CPU5より、各フォルマント発生部FSnのエンベロープ発生器26に対し母音パラメータVP1−2が供給され、エンベロープ発生器26において窓関数が選択される。
【0036】
次に、図8のフローに示す割込み処理のステップSB8において、CPU5は音源回路7に対し、キーオンコードONCDおよびキーコードデータKCDを出力する。これにより、エンベロープ波形発生回路13は、キーオンコードONCDをキーオン信号KONとして取り込み、キーオン信号KONおよび子音パラメータCP2に基づき、所定のクロックパルスφのタイミングでエンベロープ波形信号ENVを発生する。そして、乗算器14により、子音生成回路12から出力されるノイズ音信号NSGと、エンベロープ波形信号ENVとが乗算される。この結果、エンベロープ波形に従って振幅が時間的に変化するフォルマント状の子音「P」に相当する音声信号が得られる。
【0037】
また、母音生成回路15において、位相発生回路24は、キーオンコードONCDがキーオン信号KONとして供給されると、上述したフォルマント中心周波数fcnの累算値をSin波発生回路25に対するアドレスデータとして出力する。この結果、Sin波発生回路25から上記累算値に対応するSin波振幅値が出力される。
【0038】
一方、エンベロープ発生器26は、キーコードデータKCDをキーコードKCとして取り込むと、このキーコードKCを基本ピッチ周波数データとして、母音パラメータVP1−2によって選択した窓関数の繰り返し周期Tを制御する。そして、キーオンコードONCDがキーオン信号KONとして供給されることにより、上記窓関数を出力する。
【0039】
そして、乗算器27は、Sin波発生回路25から出力されるSin波振幅値と、エンベロープ発生器26から出力される窓関数とを乗算する。これにより、図10に示すように、エンベロープ発生器26によって選択された窓関数の時間幅をTとすると、周波数がフォルマント中心周波数fcnに一致したSin波と、時間幅がTである窓関数との乗算波が、繰り返し周期Tの周期で出力される。この各フォルマント発生部FSnの出力波OUTnの周波数特性の例を、図11に示す。この図に示すように、各出力波OUTnは、フォルマント中心周波数をfcnとする振幅スペクトルを有する。そして、こらら各出力波OUTnは、加算器28によって加算され、フォルマント音信号FSGとして出力される。
【0040】
また、図4に示すエンベロープ波形発生回路16は、キーオンコードONCDをキーオン信号KONとして取り込み、キーオン信号KONおよび母音パラメータVP2に基づき、所定のクロックパルスφのタイミングでエンベロープ波形信号ENVを発生する。そして、乗算器17により、母音生成回路15から出力されるフォルマント音信号FSGと、エンベロープ波形信号ENVとが乗算される。この結果、エンベロープ波形に従って振幅が時間的に変化するフォルマント状の母音「A」に相当する音声信号が得られる。
【0041】
そして、加算器18により、乗算器14の出力信号と乗算器17の出力信号とが加算され、音節「ぱ」を表す音声信号として出力される。ここで、図12に、エンベロープ波形信号ENV、およびエンベロープ波形信号ENVの各波形を示す。この図に示すように、エンベロープ波形信号ENVは、ノイズ音(子音)の振幅の時間的推移を表しており、エンベロープ波形信号ENVは、フォルマント音(母音)の振幅の時間的推移を表している。すなわち、子音部「P」および母音部「A」から構成される音節「ぱ」を発生させる場合、まず、子音部「P」を発音し、次第に母音部「A」の発音に移行する。
【0042】
以上のような自動演奏装置において、電源投入後、演奏者が、スタート/ストップスイッチを操作すると、CPU5によって、演奏データメモリ10から自動演奏データが読み出される。自動演奏データのイベントデータのうちキーオンデータONDTが読み出されると、まず、音節パラメータ番号PTNOに対応する音節の子音パラメータ群CPおよび母音パラメータ群VPが、音節パラメータテーブルメモリ9から読み出される。それらパラメータ群は、音源回路7に供給され、その後、キーオン信号KONおよびキーコードKCが音源回路7に供給される。
【0043】
例えば、読み出されたキーオンデータONDTに、音節「ぱ(PA)」の発音の指定がなされている場合、音源回路7の子音生成回路12によりノイズ音信号NSGが生成され、このノイズ音信号NSGとエンベロープ波形発生回路13から発生するノイズ音の振幅を表すエンベロープ波形信号ENVとが乗算され、子音「P」が生成される。また、母音生成回路15によりフォルマント音信号FSGが生成され、このフォルマント音信号FSGとエンベロープ波形発生回路16から発生するフォルマント音の振幅を表すエンベロープ波形信号ENVとが乗算され、母音「A」が生成される。そして、各乗算結果である子音「P」と母音「A」とが加算され、この加算結果が音節「ぱ」を表す音声信号としてサウンドシステム8に出力される。これにより、サウンドシステム8のスピーカより、音節「ぱ」の音声が発音される。
【0044】
また、演奏者が、音節パラメータ設定スイッチを操作して子音パラメータもしくは母音パラメータを設定した場合、設定された各パラメータは音源回路7に供給される。そして、それらに応じた音声信号が生成され、鍵が操作されて鍵盤回路1からキーオン信号KONが出力されることにより、対応する音声が発音される。
【0045】
なお、上記実施例においては、音節パラメータテーブルPTを参照する際、音節パラメータ番号PTNOにより音節を指定するようにしたが、各音節を構成する子音および母音を別々に指定するようにしてもよい。また、子音生成回路12を、実施例のような構成ではなく、波形メモリ発生回路として構成してもよい。
【0046】
【発明の効果】
この発明によれば、音節のフォルマントと音高とが別々に指定されるため、音高の変化によりフォルマントが変動することがなくなり、再生された音声が記録時の音声と異なって違和感のあるものとなることがなく、記録時の音声の特性を失うことなく発音することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による自動演奏装置の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例における音節パラメータテーブルPTを示す図である。
【図3】同実施例における演奏データメモリ10に記憶された(a)キーオンデータONDTおよび(b)キーオフデータOFFDTのフォーマットを示す図である。
【図4】同実施例における音源回路7の構成を示すブロック図である。
【図5】同実施例における子音生成回路12の構成を示すブロック図である。
【図6】同実施例における母音生成回路15の構成を示すブロック図である。
【図7】同実施例におけるCPU5の動作を示すフローチャートである。
【図8】同実施例におけるCPU5の動作を示すフローチャートである。
【図9】同実施例におけるノイズ音信号NSGの周波数特性を示す図である。
【図10】同実施例におけるフォルマント発生部FSnの出力波形OUTnを示す図である。
【図11】同実施例における出力波OUTnの周波数特性を示す図である。
【図12】同実施例におけるエンベロープ波形発生回路13および16の発生するエンベロープを示す図である。
【符号の説明】
5……CPU(読出手段、変換手段)、7……音源回路(楽音発生手段)、
9……音節パラメータテーブルメモリ(変換手段)、
10……演奏データメモリ(記憶手段)、12……子音生成回路、
13,16……エンベロープ波形発生回路、15……母音生成回路、
19……ホワイトノイズ発生回路、21,24……位相発生回路、
22,25……Sin波発生回路、26……エンベロープ発生器、
PTNO……音節パラメータ番号(子音情報および母音情報、音節情報)、
TIM……タイミングデータ、KCD……キーコードデータ(音高情報)、
CP……子音パラメータ群(制御パラメータ)、
VP……母音パラメータ群(制御パラメータ)。

Claims (1)

  1. タイミング情報とキーオン情報と音高情報と声質毎の音節に対応したパラメータ指定情報とを有するイベントデータを記憶した演奏データ記憶手段と、
    声質毎に、音節に対応したフォルマント形状を得るためのパラメータ情報を記憶したパラメータ情報記憶手段と、
    前記演奏データ記憶手段から前記イベントデータおよびタイミングデータを読み出す読出手段と、
    前記読出手段によって読み出されたイベントデータに含まれる前記パラメータ指定情報に基づき前記パラメータ情報記憶手段から対応する声質及び音節のパラメータ情報を読み出し、該読み出されたパラメータ情報に応じたフォルマント形状を有する信号波形に窓関数を乗じて音声信号を生成すると共に、前記イベントデータに含まれる音高情報に基づいて前記窓関数の繰り返し周期を制御することによって、前記タイミングデータの示すタイミングで前記キーオン情報に基づき該音声信号を発生する楽音発生手段と
    を具備することを特徴とする自動演奏装置。
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