JP3573536B2 - 作業用走行車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、農業機械、建設機械等の作業用走行車の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
近来、この種の作業用走行車を用いて整地、均平等の作業を行うにあたり、作業現場の所定箇所に、水平方向もしくは傾斜方向にレーザ光を投光する投光器を設置する一方、作業用走行車の作業部に、前記レーザ光を受光する受光器を設けてレーザ光を基準とする作業部の絶対高さを検出し、この絶対高さ検出に基づいてブレード等の作業部を自動的に昇降制御する所謂レーザ制御システムを採用することが提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来のレーザ制御システムでは、受光器がレーザ光を見失った場合(受光器の検出信号が消失した場合)に、その原因を判定することができないため、適切な処理を実行できない許りか、作業部を無駄に昇降させて却って作業精度の低下を招く可能性があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することができる作業用走行車を提供することを目的として創作されたものであって、投光器から水平方向もしくは傾斜方向に投光されたレーザ光を、作業部に設けられる受光器のレーザ光検出範囲で受光すると共に、その受光高さ信号を制御部に入力して作業部の自動昇降制御を行う作業用走行車において、前記制御部は、レーザ光検出範囲の中間部受光信号が端部受光信号を経ることなく消失した場合には、作業部の昇降作動を停止させると共に、不感帯エリアを通ることなく該不感帯エリアに隣接する一方のエリアから他方のエリアに移行した場合には、所定時間のあいだ作業部の昇降作動を停止させる昇降作動停止手段を備える作業用走行車である。つまり、レーザ光検出範囲の中間部受光信号が端部受光信号を経ることなく消失した場合には、障害物によるレーザ光の遮断、もしくは投受光器の故障であると判定して昇降作動を停止するため、作業部を無駄に昇降させて作業精度を却って低下させるような不都合を解消することができ、しかも、端部受光信号を経た後、受光信号が消失した場合には、作業部の昇降作動を許容するため、通常の昇降制御を妨げる不都合がない。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。図面において、1はクローラ走行装置2を備えるトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構3を介してロータリ耕耘式等の後部作業機4が昇降自在に連結されている。そして、後部作業機4は、リフトアームシリンダ5の伸縮作動に伴うリフトアーム6の上下揺動に基づいて昇降する一方、リフトアーム6と昇降リンク機構3との間に介在するリフトロッドシリンダ7の伸縮作動に基づいて左右に傾斜するが、これらの基本構成は何れも従来通りである。
【0006】
8は前記走行機体1の前部に上下揺動自在に枢支される左右一対の支持アームであって、該支持アーム8の前端部には、整地、均平等の作業を行うためのブレード9が設けられている。そして、ブレード9は、リフトシリンダ10の伸縮作動に伴うリフト動作(昇降動作)、アングルシリンダ11の伸縮作動に伴うアングル動作(ブレード9の左右何れかを前後に変位させる動作)、チルトシリンダ12の伸縮作動に伴うチルト動作(ブレード9の左右何れかを上下に変位させる動作)等が可能であるが、本実施形態で採用するブレード9には複数の孔9aが適所に開設されているため、ブレード9に作用する土圧を逃がして前記各シリンダ10〜12の作動荷重を低減することができるようになっている。
【0007】
13は前記ブレード9のチルト角(左右傾斜角)を検出するためのチルトセンサであって、該チルトセンサ13は、ブレード9の略左右中央で、かつブレード9の上端部後方に位置するように配設されている。即ち、最も揺れ幅が小さく、かつ押土の影響を受けにくい位置であるため、安定した検出を行うことができる許りでなく、押土の影響による破損等も防止でき、しかも、本実施形態では、前記各シリンダ10〜12の油圧ホースをブレード9の左右中央部から機体側に配管しているため、チルトセンサ13の配線を油圧ホースに沿わせることも可能になる。
【0008】
14は前記ブレード9に立設されるマストであって、該マスト14の上端部には、上下方向に所定の受光幅を有する受光器15が設けられている。一方、作業現場や圃場の所定箇所には、水平方向もしくは任意の傾斜方向にレーザ光を回転投光する投光器16が設置されており、該投光器16から投光されたレーザ光を前記受光器15で受光すると共に、受光器15における受光高さ検出に基づいてレーザ光を基準とするブレード9の高さ、つまり絶対高さを検出するが、前記受光器15は、マスト14に対して上下位置調整自在であり、この上下位置調整に基づいて後述するブレード制御の制御高さ(設定高さ)を変更するようになっている。
【0009】
17は前記マスト14の中間部に左右揺動自在に設けられる振り子体であって、該振り子体17は、ブレード9のチルト角(絶対左右傾斜角)が水平である場合にはマスト14に重合する一方、チルト角が左右何れかに傾いている場合にはマスト14に対して左右に振れるため、これを目視することでブレード9のチルト角を容易に確認することができるようになっている。しかも、振り子体17は、ボールジョイント17aを介してマスト14に支持されるため、所定の範囲で前後方向の振れも許容されている。つまり、マスト14が前後方向に傾斜した場合に、振り子体17の基端部に大きなモーメント荷重が作用することを回避できるようになっている。
【0010】
ところで、前記ブレード9の中央部上端には、マストブラケット18が一体的に設けられており、該マストブラケット18に左右方向を向いて溶着されるパイプ18aに、一対のU字ボルト19を用いて前記マスト14が着脱自在に取り付けられている。そして、U字ボルト19を弛めた状態では、マスト14の前後傾斜が許容されるため、マスト14の前後取付角度を自由に設定することができ、また、前述した後部作業機4のパイプ部4aに装着して後部作業機4の絶対高さも検出することができるようになっている。
【0011】
20は運転席21の近傍に設けられる表示器であって、該表示器20は、前記受光器15から入力した検出信号に基づいてレーザ光を基準とするブレード9の高さ表示を行うものである。つまり、表示器20の表示面には、複数の発光表示部20a〜20eが並設されており、そして、レーザ光に対するズレ量が第四エリア内(例えば、−5mm〜+5mm)である場合には、表示面の中央に位置する緑色発光表示部20aを点滅作動させ、また、ズレ量が第三もしくは第五エリア内(例えば、−5mm〜−30mm、+5mm〜+30mm)である場合には、前記緑色発光表示部20aの上下に隣接する黄色発光表示部20b、20cのうち、ズレ方向に対応するものを点滅作動させ、また、ズレ量が第二もしくは第六エリア内(例えば、−30mm〜−95mm、+30mm〜+95mm)である場合には、前記黄色発光表示部20b、20cのうち、ズレ方向に対応するものを点灯作動させ、さらに、ズレ量がレーザー光検出範囲外である第一もしくは第七エリア(例えば、−95mm以下、+95mm以上)を越える場合には、表示面の上下両端部に位置するLED発光表示部20d、20eのうち、ズレ方向に対応するものを点灯作動させるように構成されているが、表示器20に入力される受光器15の検出信号は、所定のインタフェース回路を介して後述する第一制御部22にも入力されるようになっている。
【0012】
23は前記運転席21の側方に配設されるサイドパネルであって、該サイドパネル23の前部には、後部作業機4を昇降操作するためのポジションレバー24が配設される一方、後部には、後述する耕深自動制御をON−OFF操作するための耕深自動スイッチ25、後述する傾斜自動制御をON−OFF操作するための傾斜自動スイッチ26、傾斜自動制御の目標傾斜を設定するための傾斜設定ボリューム27等の操作具類が開閉自在な透明カバー28に覆蓋される状態で配設されるが、さらに、サイドパネル23の中間部には、後部作業機4をワンタッチ操作で昇降させるための昇降操作スイッチ29と、他の操作具に比べて大型な摘み部を有する耕深設定ボリューム30とが配設されている。そして、前記各操作具の操作信号は、後部作業機4を制御対象とする第二制御部31に入力されるが、上記したサイドパネル23の構成、機能については、実開平4−42425号公報のものを援用している。
【0013】
32はブレード操作パネルであって、該ブレード操作パネル32には、ブレード9を昇降操作するためのブレードリフトレバー33、レーザ制御(後述するブレード制御およびロータリレーザ制御)をON−OFF操作するためのレーザ自動スイッチ34、該レーザ自動スイッチ34に組込まれる第一モニタランプ34a、後述するチルト自動制御をON−OFF操作するためのチルト自動スイッチ35、該チルト自動スイッチ35に組込まれる第二モニタランプ35a、レーザ制御の対象(ブレード9もしくは後部作業機4)を切換えるための作業機切換スイッチ36等の操作具が設けられるが、前記第一および第二モニタランプ34a、35aは、ブレードリフトレバー33の後方近傍に配置されるため、ブレード操作パネル32の側方後方に位置する運転席21から容易に目視することができるようになっている。
【0014】
37〜40は前述のアングル動作およびチルト動作を行うためのスイッチであるが、各スイッチ37〜40は、前記ブレードリフトレバー33の握り部に設けられるため、単一のブレードリフトレバー33において、ブレード9のリフト動作、アングル動作およびチルト動作を行うことができるようになっている。
【0015】
41は前記リフトシリンダ10、アングルシリンダ11およびチルトシリンダ12を作動させる油圧バルブアッシーであって、該油圧バルブアッシー41には、各シリンダに対応した切換バルブ42、43、44が組込まれるが、各切換バルブ42、43、44のスプールには、ポジショナシリンダ42a、43a、44aが連結されている。そして、各ポジショナシリンダ42a、43a、44aは、パイロット操作油路に介設される電磁バルブ45〜50の切換えに基づいて作動してスプール位置を制御することになるが、リフトシリンダ用切換バルブ42のスプール位置を差動トランス(差動変圧器)51で検出すると共に、その検出信号を差動トランス検出回路およびA/Dコンバータを介して第一制御部22にフィードバックするようになっている。
【0016】
前記第二制御部31は、所謂マイクロコンピュータを用いて構成される既存のものであるが、このものは、リヤカバー4bの接地揺動角に基づいて後部作業機4の耕深(対地高さ)を検出する耕深センサ(対地センサ)54、リフトアーム6の上下揺動角を検出するアーム角センサ55、リフトロッドシリンダ7のロッド長を検出するロッド長センサ56、機体の左右傾斜を検出する傾斜センサ57、ポジションレバー24のレバー角を検出するポジションセンサ58、さらに前記サイドパネル23に設けられる操作具類等から信号を入力する一方、これらの入力信号に基づく判断により、リフトアームシリンダ5、リフトロッドシリンダ7、耕深自動モニタランプ59等の作動信号を出力するようになっている。即ち、第二制御部31では、ポジションレバー24の設定高さを維持するようアーム角センサ42の検出信号に基づいて後部作業機4を昇降制御するポジション制御(対機高さ制御)、耕深設定ボリューム30で設定された設定耕深を維持するよう耕深センサ41の検出信号に基づいて後部作業機4を自動的に昇降制御する耕深自動制御(対地高さ制御)、傾斜設定ボリューム27で設定された設定傾斜を維持するよう傾斜センサ57の検出信号に基づいて後部作業機4を自動的に傾斜制御する傾斜自動制御等の制御が実行されるようになっている。
【0017】
一方、前記第一制御部22もマイクロコンピュータを用いて構成されるものであるが、このものは、前述したチルト角センサ13および受光器15、ブレード9のリフト角を検出するリフト角センサ60、ブレードリフトレバー33のレバー角を検出するレバー角センサ61、前記ブレード操作パネル32に設けられる操作具類等から信号を入力し、これらの入力信号に基づく判断により、リフトシリンダ10、アングルシリンダ11、チルトシリンダ12等の作動信号を出力するようになっている。即ち、第一制御部22は、リフトシリンダ用切換バルブ42の中立基準値を補正する中立基準値補正制御、ブレードリフトレバー33の操作に基づいてブレードを昇降させる手動昇降制御、受光器15のレーザ検出高さを一定に維持するようブレード9を自動的に昇降制御するレーザ自動制御(絶対高さ制御)、水平姿勢に維持するようチルト角センサ13の検出信号に基づいてブレード9を自動的にチルト制御するチルト自動制御等を実行するものであるが、前述した様に受光器15を後部作業機4に装着すると共に、第一制御部22を第二制御部31に接続した状態では、第一制御部22と第二制御部31との併用で後部作業機4を自動昇降制御(受光器15の検出信号に基づくロータリレーザ制御、もしくはロータリレーザ制御と前記耕深自動制御との併用による複合耕深制御)することが可能であり、以下、前記各制御の手順をフローチャートに基づいて説明する。
【0018】
前記中立基準値補正制御では、まず、運転始めか否かを判断し、該判断がYESである場合には、作動トランス51の検出信号に基づいてリフトシリンダ用切換バルブ42のスプール位置を判断する。そして、スプール位置が適正範囲である場合には、作動トランス51の現在の検出値を中立基準値にセットする一方、スプール位置が適正範囲外である場合には、予め設定される標準値を中立基準値にセットするようになっている。つまり、スプールが運転始めに中立に位置することに着目し、運転始めのスプール位置検出値に基づいて中立基準値を補正するが、運転始めのスプール位置検出値が不適正(中立以外)である場合には、予め設定される標準値を中立基準値にセットするため、中立以外の検出値が中立基準値に誤ってセットされることを防止できるようになっている。
【0019】
さらに、中立基準値補正制御では、運転始めのスプール位置が適正である場合には、前記第一モニタランプ34aを第一のパターンで点灯作動させる一方、スプール位置が不適正である場合には、第一モニタランプ34aを第二のパターンで点灯作動させるようになっており、このため、中立基準値が補正されたことを第一パターンのランプ点灯に基づいて認識できる一方、第二パターンのランプ点灯に基づいてリフトシリンダ用切換バルブ42の異常を認識できるようになっている。
【0020】
手動昇降制御では、ブレードリフトレバー33の操作角が何れの操作エリア(U1〜U3、D1〜D3もしくは不感帯)に含まれるかを判断する。そして、操作エリアU1(後方かつ操作角小)の場合はブレード9を低速上昇、操作エリアU2(後方かつ操作角中)の場合はブレード9を中速上昇、操作エリアU3(後方かつ操作角大)の場合はブレード9を高速上昇、操作エリアD1(前方かつ操作角小)の場合はブレード9を低速下降、操作エリアD2(前方かつ操作角中)の場合はブレード9を中速下降、操作エリアD3(前方かつ操作角大)の場合はブレード9を高速下降等の処理を実行するが、前記操作エリアは、操作角が大きい側ほど範囲が狭くなるように設定されている。即ち、低速操作エリアが広くなるため、微妙な操作が容易になる許りか、誤ってブレードリフトレバー33を動かした場合にブレード9が高速で作動する可能性を可及的に低減させるようになっている。
【0021】
レーザ自動制御(ブレード)では、前述したレーザ光検出エリアが何れのエリアに含まれるかを判断する。そして、第一エリアの場合はブレード9を高速上昇、第二エリアの場合はブレード9を中速上昇、第三エリアの場合はブレード9を低速上昇、第四エリアの場合はブレード9の昇降作動を停止、第五エリアの場合はブレード9を低速下降、第六エリアの場合はブレード9を中速下降、第七エリアの場合はブレード9を高速下降する等の処理を実行するが、第一エリアもしくは第七エリアの場合は、隣接するエリア(第二エリアもしくは第六エリア)を通過したか否かを判断すると共に、該判断がNOである場合にはブレード9の昇降作動を停止するようになっている。つまり、受光器15の中間部で検出されていたレーザ光が上下に変位することなく突然消失した場合には、障害物によるレーザ光の遮断、もしくは投受光器の故障であると判定してブレード9の昇降作動を停止するようになっている。
【0022】
一方、隣接するエリア(第二エリアもしくは第六エリア)を通過したと判断した場合には、ブレード9を高速で上昇もしくは下降させることになるが、所定時間T1が経過(または、所定量移動)しても第二エリア〜第六エリアに移行しない場合には、ブレード9の昇降作動を停止するようになっている。つまり、ブレード9を高速で昇降させても受光器15がレーザ光を受光しない場合には、何らかのトラブルが発生したと判断してブレード9の昇降作動を停止するようになっている。
【0023】
さらに、レーザ自動制御では、第三エリアもしくは第五エリアであると判断した場合、第五エリアから第四エリアを通ることなく第三エリアに移行したか否か、もしくは、第三エリアから第四エリアを通ることなく第五エリアに移行したか否かを判断し、該判断がYESの場合には、所定時間T2のあいだブレード9の昇降作動を停止するようになっている。即ち、受光器15の検出位置が第四エリアを挟む微小範囲で変動している場合には、リフトシリンダ動作が間に合わずに所謂ハンチングが発生する可能性があるため、リフトシリンダ動作を意識的に停止させて制御を安定させるようになっている。
【0024】
また、チルト自動制御では、まず、チルトスイッチ39、40のOFFを判断し、該判断がNOである場合には、チルトシリンダ12を対応する方向に作動させる一方、YESである場合には、チルトセンサ13の検出角に基づいてチルトシリンダ12を自動的に作動させることになるが、チルトシリンダ12を自動制御するにあたり、レーザ自動制御がONで、かつ受光器15の検出エリアが第七エリアである場合には、チルトシリンダ12の制御流量を小さくしてブレード9のチルト動作をゆっくりと行うようになっている。即ち、ブレード9が作業エリア(第一〜第六エリア)に位置する状態では、チルト動作を迅速に行って制御精度を優先する一方、ブレード9が上昇した非作業エリア(第七エリア)に位置する状態では、チルト動作をゆっくりと行って機体の安定性を優先するようになっている。
【0025】
一方、受光器15を後部作業機4に装着した場合に実行されるモード切換制御では、レーザ自動スイッチ34がONで、かつ作業機切換スイッチ36が後部作業機位置にセットされているか否かを判断し、両判断が何れもYESである場合には、さらに耕深自動スイッチ25のON−OFFを判断する。そして、耕深自動スイッチ25がOFFである場合には、受光器15の検出信号に基づくロータリレーザ制御を実行する一方、耕深自動スイッチ25がONである場合には、ロータリレーザ制御と前記耕深自動制御との併用による複合耕深制御を実行するようになっている。即ち、既存の耕深自動スイッチ25を利用してロータリレーザ制御と複合耕深制御との切換えを行うようにしたため、専用のスイッチを増設するする必要がない許りか、切換操作が直感的に認識し易いものとなる。
【0026】
また、前記耕深自動モニタランプ59を制御する耕深自動モニタ制御では、まず、後部作業機4の制御モード(ロータリレーザ制御、複合耕深制御もしくは既存の耕深自動制御)を判断すると共に、制御モードに対応したパターン(第一〜第三)で耕深自動モニタランプ59を点灯作動させるようになっている。このため、耕深自動モニタランプ59の点灯パターンに基づいて後部作業機4の制御モードを容易に認識できることになるが、耕深センサ54の検出信号を利用する複合耕深制御もしくは既存の耕深自動制御であると判断した場合には、さらに耕深センサ54が接続状態であるか否かを判断し、該判断がNOである場合には、耕深自動モニタランプ59を第四のパターンで点灯作動して耕深センサ54の接続忘れを報知するようになっている。
【0027】
また、ロータリレーザ制御では、始めに、レーザ自動スイッチ34がONで、かつ作業機切換スイッチ36が後部作業機位置にセットされていることを確認した後、作業始めフラグ(デフォルトはセット状態)に基づいて作業始めであるか否かを判断する。そして、この判断がYESの場合には、ポジションセンサ58の検出値とアーム角センサ55の検出値が一致したか否かを判断すると共に、後部作業機4(受光器15)の高さがレーザ光検出範囲内であるか否かを判断し、両判断がYESになるまで後部作業機4の自動昇降制御を規制するようになっている。即ち、作業始めにおいては、ポジションレバー24で後部作業機4を下降操作することを要求すると共に、受光器15がレーザ光を検出した時点から自動昇降制御を実行するため、エンジン始動と同時に自動昇降制御に基づいて後部作業機4が昇降動作することを防止できるようになっている。
【0028】
そして、上記の両判断がYESとなった場合には、作業始めフラグをリセットし、後部作業機4をレーザ光基準で自動昇降制御することになるが、自動昇降制御中にポジションレバー24が操作された場合には、自動昇降制御に優先して前述のポジション制御を実行し、また、ポジションレバー24の上昇操作に基づいてレーザ光検出エリアが第七エリアに入った場合には、機体旋回等に伴う作業中断であると判断して作業始めフラグをセットするようになっている。
【0029】
さらに、70はブレード9の前方に平行リンク機構71を介して装着可能な転輪付きフレームであって、該転輪付きフレーム70には、さらに前記マスト14および受光器15を装着することができるようになっている。即ち、前記転輪付フレーム70を装着して作業現場を走行した場合には、転輪70aを介して接地する転輪付きフレーム70が作業現場の凹凸に応じて上下動し、その上下位置を受光器15で検出することにより作業現場全体の高低値を測定することができるようになっている。また、72はブレード9の側面に突設されるストッパであって、該ストッパ72は、ブレード9が上昇した場合、平行リンク機構71に接当して転輪付きフレーム70を一体的に上昇させるようになっている。
【0030】
次に、前記転輪付きフレーム70を用いた測定作業の手順を説明する。但し、第一制御部22を測定モードに切換えると共に、車軸回転センサ等の距離計測信号を第一制御部22に入力するものとし、また、作業現場の四隅には測定開始位置および測定終了位置の目印となるポストA〜Dが設置されているものとする。さて、測定作業は、所定のピッチ2Bを存する並列行程を旋回を繰り返しながら走行する往路走行と、往路行程と半ピッチBずれた並列行程を走行する復路走行とからなり、走行中に検出される受光器15の検出データは、走行距離データと共にメモリに格納される。そして、測定作業が終了した後は、格納データを利用して作業現場の高低値を示す図面等の作成が可能になり、また、走行機体1に表示画面(液晶ディスプレイ等)を備えるものでは、測定結果を直ちに画面表示することが可能になる。即ち、走行距離データに基づいて測定位置のX座標およびY座標を演算すると共に、演算したX座標およびY座標に基づいて画面上の表示位置を決め、この位置に測定データを表示すれば、表示画面に作業現場全体の高低具合が表示されることになる。
【0031】
叙述の如く構成されたものにおいて、投光器16から投光されたレーザ光をブレード9に装着される受光器15で受光すると共に、その検出信号に基づいてブレード9を自動昇降制御するが、受光器15の中間部で検出されていたレーザ光が上下に変位することなく突然消失した場合には、障害物によるレーザ光の遮断、もしくは投受光器の故障であると判定してブレード9の昇降作動を停止することになり、この結果、ブレード9を無駄に昇降させて作業精度を却って低下させるような不都合を解消することができる。
【0032】
また、受光範囲の上下両端エリア(第二エリアもしくは第六エリア)を通過してからレーザ光が受光範囲から外れた場合には、受光範囲に向けてブレード9を高速で上昇もしくは下降させることになるが、所定時間T1が経過(または、所定量移動)しても受光エリア(第二エリア〜第六エリア)に移行しない場合には、何らかのトラブルが発生したと判断してブレード9の昇降作動を停止するため、ブレード9の高速昇降を継続して作業精度を却って低下させるような不都合を解消することができる。
【0033】
また、第五エリアから第四エリア(不感帯)を通ることなく第三エリアに移行した場合や、第三エリアから第四エリアを通ることなく第五エリアに移行した場合、所定時間T2のあいだブレード9の昇降作動を停止することになる。つまり、受光器15の検出位置が第四エリアを挟む微小範囲で変動している場合には、リフトシリンダ動作が間に合わずに所謂ハンチングが発生する可能性があるため、リフトシリンダ動作を意識的に停止させて制御を安定させることができる。
【0034】
また、マスト14の中間部には、左右揺動自在な振り子体17が設けられるため、マスト14に対する振り子体17の振れ量に基づいてブレード9のチルト角を容易に確認することができる。
【0035】
また、後部作業機4の制御モード(ロータリレーザ制御、複合耕深制御もしくは既存の耕深自動制御)に応じたパターン(第一〜第三)で耕深自動モニタランプ59を点灯作動させるため、耕深自動モニタランプ59の点灯パターンに基づいて後部作業機4の制御モードを容易に認識でき、しかも、耕深センサ54の検出信号を利用する制御モードにおいては、耕深センサ54の非接続状態を判断して耕深自動モニタランプ59を第四のパターンで点灯させるため、耕深センサ54の接続忘れも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】ブレードの要部斜視図である。
【図4】後部作業機の要部斜視図である。
【図5】振り子体の作用(チルト水平状態)を示すトラクタの正面図である。
【図6】振り子体の作用(チルト左上り状態)を示すトラクタの正面図である。
【図7】振り子体の正面図である。
【図8】同上一部切欠き側面図である。
【図9】表示器の斜視図である。
【図10】サイドパネルおよびブレード操作パネルを示す斜視図である。
【図11】ブレード操作パネルの平面図である。
【図12】同上側面図である。
【図13】油圧バルブアッシーの油圧回路図である。
【図14】第一および第二制御部の入出力を示すブロック図である。
【図15】中立基準値補正制御のフローチャートである。
【図16】手動昇降制御のフローチャートである。
【図17】レーザ自動制御のフローチャートである。
【図18】チルト自動制御のフローチャートである。
【図19】モード切換制御のフローチャートである。
【図20】耕深自動モニタ制御のフローチャートである。
【図21】ロータリレーザ制御のフローチャートである。
【図22】測定作業状態を示す説明図である。
【図23】測定作業時の走行経路を示す説明図である。
【符号の説明】
1 走行機体
4 後部作業機
9 ブレード
15 受光器
16 投光器
22 第一制御部
32 第二制御部

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  1. 投光器から水平方向もしくは傾斜方向に投光されたレーザ光を、作業部に設けられる受光器のレーザ光検出範囲で受光すると共に、その受光高さ信号を制御部に入力して作業部の自動昇降制御を行う作業用走行車において、前記制御部は、レーザ光検出範囲の中間部受光信号が端部受光信号を経ることなく消失した場合には、作業部の昇降作動を停止させると共に、不感帯エリアを通ることなく該不感帯エリアに隣接する一方のエリアから他方のエリアに移行した場合には、所定時間のあいだ作業部の昇降作動を停止させる昇降作動停止手段を備える作業用走行車。
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