JP3581405B2 - 作業用走行車における作業部の昇降制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、農業機械、建設機械等の作業用走行車における作業部の昇降制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
近来、この種の作業用走行車を用いて整地、均平、耕耘等の作業を行うにあたり、作業現場の所定箇所に、水平方向もしくは任意の傾斜方向にレーザ光を投光する投光器を設置する一方、作業用走行車に、前記レーザ光を受光する受光器を設け、該受光器の検出信号を制御部に入力して作業部の自動昇降制御を行うことが提唱されている。しかるに、このものでは、機体回行や場所換えを行うべく作業部を手動で上昇させる場合に、いちいち自動昇降制御のOFF操作が必要になる許りか、作業を再開させる場合には、作業部の下降操作および自動昇降制御のOFF操作を行う必要があり、また、作業部高さを手動操作で一時的に補正する必要が生じた場合でも自動昇降制御の切換操作が必要になるため、操作が煩雑で作業性に劣るのが実状であった。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を一掃することができる作業用走行車における作業部の昇降制御装置を提供することを目的として創作されたものであって、投光器から水平方向もしくは任意の傾斜方向に投光されたレーザ光を、作業部に設けられる受光器で受光すると共に、受光器の検出信号を制御部に入力して作業部の自動昇降制御を行う作業用走行車において、前記制御部に、自動昇降制御開始スイッチをONした時点での作業部高さがレーザ光検出範囲内である場合に自動昇降制御を開始する自動制御開始手段と、自動昇降制御開始スイッチをONした時点での作業部高さがレーザ光検出範囲外である場合に手動昇降操作を優先して自動昇降制御の開始を規制する自動制御開始規制手段とを設けたことを特徴とする作業用走行車における作業部の昇降制御装置である。
そして本発明は、この構成によって、作業中における自動昇降制御のON−OFF操作を殆ど不要にして、オペレータの操作労力を軽減させることができるようにしたものである。
【0004】
【実施例】
次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1はクローラ走行装置2を備えるトラクタの走行機体であって、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構3を介して圃場面を耕耘するロータリ等の後部作業機4が昇降自在に連結されている。そして、後部作業機4は、リフトアームシリンダ5の伸縮作動に伴うリフトアーム6の上下揺動に基づいて昇降する一方、リフトアーム6と昇降リンク機構4との間に介在するリフトロッドシリンダ7の伸縮作動に基づいて左右に傾斜するが、これらの基本構成は何れも従来通りである。
【0005】
8は前記走行機体1の前部に上下揺動自在に枢支される左右一対の支持アームであって、該支持アーム8の前端部には、整地、均平等の作業を行うためのブレード9が設けられている。そして、ブレード9は、リフトシリンダ10の伸縮作動に伴うリフト動作(昇降動作)、アングルシリンダ11の伸縮作動に伴うアングル動作(ブレード9の左右何れかを前後に変位させる動作)、チルトシリンダ12の伸縮作動に伴うチルト動作(ブレード9の左右何れかを上下に変位させる動作)等が可能であるが、前記支持アーム8の枢支部には、リフト角(支持アーム8の揺動角)を検出するためのリフト角センサ13が設けられている。
【0006】
14は前記ブレード9に一体的に立設されるマストであって、該マスト14の上端部には、上下方向に所定の受光幅を有する受光器15が設けられている。一方、作業現場や圃場の所定箇所には、水平方向もしくは任意の傾斜方向にレーザ光を回転投光する投光器16が設置されており、該投光器16から投光されたレーザ光を前記受光器15で受光すると共に、受光器15における受光高さ検出に基づいてレーザ光を基準とするブレード高さを検出するが、前記マスト14には伸縮作動自在なマストシリンダ17が介設されるため、運転席18の近傍に配設されるマストシリンダスイッチ19の操作に基づいて受光器15に対するブレード9の高さを調整し、ブレード9の対地作業高さを変更きるようになっている。
【0007】
さらに、20は運転席18の近傍に設けられる表示器であって、該表示器20は、前記受光器15から入力した検出信号に基づいてレーザ光を基準とするブレード9の高さ表示を行うものである。つまり、表示器20の表示面20aには、上下方向に所定間隔を存して複数の発光表示部20b〜20fが並設されており、そして、レーザ光に対するズレ量が許容範囲内(例えば、−5mm〜+5mm)である場合には、表示面20aの中央に位置する中央発光表示部20bを点灯作動(もしくは点滅作動)させ、また、ズレ量が許容範囲を越え、かつレーザー光検出範囲内(例えば、−5mm〜−95mm、+5mm〜+95mm)である場合には、前記中央発光表示部20bの上下に隣接する発光表示部20c、20dのうち、ズレ方向に対応するものを点灯作動(もしくは点滅作動)させ、さらに、ズレ量がレーザー光検出範囲を越える場合には、表示面20aの上下両端部に位置する発光表示部20e、20fのうち、ズレ方向に対応するものを点灯作動(もしくは点滅作動)させるように構成されている。
【0008】
またさらに、21は前記表示器20の表示面20aに装着され、表示面20aに表示される高さ表示状態を判別する読取器(判別器)であって、該読取器21の読取面21aには、前記発光表示部20b〜20fにそれぞれ対向すべく複数の受光素子21bが並設されている。そして、各受光素子21bは、各発光表示部20b〜20fの発光表示を読取検出すると共に、その検出信号を所定のインタフェース回路を介して後述する第一制御部22に入力するようになっている。尚、読取器の別実施例としては、図4の如く、表示器20の各発光表示部20b〜20fの表示作動をトランジスタ回路に取り込んでそれぞれの表示作動信号を第一制御部22に入力するようにしてもよい。
【0009】
一方、23は前記運転席18の側方に配設されるサイドパネルであって、該サイドパネル23の前部には、後部作業機4を昇降操作するためのポジションレバー24が配設される一方、後部には、後述する耕深自動制御をON−OFF操作するための耕深自動スイッチ25、後述する傾斜自動制御をON−OFF操作するための傾斜自動スイッチ26、傾斜自動制御の目標傾斜を設定するための傾斜設定ボリューム27等の操作具類が開閉自在な透明カバー28に覆蓋される状態で配設されるが、さらに、サイドパネル23の中間部には、後部作業機4をワンタッチ操作で昇降させるための昇降操作スイッチ29と、他の操作具に比べて大型な摘み部を有する耕深設定ボリューム30とが配設されている。そして、前記各操作具の操作信号は、後部作業機4専用の第二制御部23Aに入力されるが、これらサイドパネル23の構成、機能については、実開平4−42425号公報のものを援用している。
【0010】
さらに、31はブレード操作パネルであって、該ブレード操作パネル31には、ブレード9を昇降操作するためのブレードリフトレバー32、後述するブレード制御をON−OFF操作するためのブレード自動スイッチ33、後述するロータリ制御とブレード制御とを切換えるための制御切換スイッチ34、ブレード制御の制御感度を切換えるための感度切換スイッチ35、ブレード制御の作動速度を調整するための速度調整ボリューム36、前述したマストシリンダスイッチ19等の操作具が設けられるが、本実施例のブレード操作パネル31は、前記運転席18とサイドパネル23との間のスペースを利用してサイドパネル23前部の内方近傍に設けられるため、後部作業機4の操作具とブレード9の操作具とが明確に区分された状態で運転席18の一側方に集中配置されるようになっている。
【0011】
また、37〜40は前述のアングル動作およびチルト動作を行うためのスイッチであるが、各スイッチ37〜40は、前記ブレードリフトレバー32の握り部に設けられるため、単一のブレードリフトレバー32においてスイッチON操作することにより、ブレード9のリフト動作、アングル動作およびチルト動作を行うことができるようになっている。尚、本実施例では、ブレードリフトレバー32の操作量に応じてブレード9の昇降速度が変化し、手を離すと中立位置Nに復帰してブレード9の昇降が停止する。また、スイッチ37、38でアングル姿勢を右前、左前に切換えることができ、スイッチ39、40でチルト姿勢を右上、右下に切換操作できる。
【0012】
ところで、前記第一制御部22は、所謂マイクロコンピュータを用いて構成されるものであるが、このものは、前述したリフト角センサ13および読取器21、ブレードリフトレバー32のレバー角を検出するレバー角センサ46、前記ブレード操作パネル31に設けられる手動操作具等から信号を入力し、これらの入力信号に基づく判断により、前述したリフトシリンダ10、アングルシリンダ11、チルトシリンダ12、マストシリンダ17等を作動制御する油圧バルブ(図示せず)に対して作動信号を出力するようになっている。
【0013】
また、前記第二制御部23Aは、マイクロコンピュータを用いて構成される既婚のものであるが、このものは、リヤカバー4aの揺動角に基づいて後部作業機4の耕深を検出する耕深センサ41、リフトアーム6の上下揺動角を検出するアーム角センサ42、リフトロッドシリンダ7のロッド長を検出するロッド長センサ43、機体の左右傾斜を検出する傾斜センサ44、ポジションレバー24のレバー角を検出するポジションセンサ45、前記サイドパネル23に設けられる操作具等から信号を入力する一方、これらの入力信号に基づく判断により、前述したリフトアームシリンダ5、リフトロッドシリンダ7等を作動制御する油圧バルブ(図示せず)に対して作動信号を出力するようになっている。即ち、第二制御部23Aでは、ポジションレバー24の設定高さを維持するよう後部作業機4を昇降制御するポジション制御、耕深設定ボリューム30で設定された設定耕深を維持するよう後部作業機4を自動的に昇降制御する耕深自動制御、傾斜設定ボリューム27で設定された設定傾斜を維持するよう後部作業機4を自動的に傾斜制御する傾斜自動制御等の制御が実行されるようになっている。
【0014】
この様に、本実施例では、前部作業機(ブレード9)を制御する第一制御部22と、後部作業機4を制御する第二制御部23Aとが設けられているが、本実施例の第一制御部22に設けられるメモリ(ROM)には、図11に示す如く、レーザ光に基づいてブレード9を自動的に昇降制御するブレード制御、該ブレード制御のON−OFF制御をする手動−自動切換制御、ブレード制御の制御感度を調整する感度調整制御、ブレード制御の作動速度を調整する速度調整制御等の制御ソフトが追加されており、以下、第一制御部22に追加された制御ソフトの内容をフローチャートに基づいて説明する。尚、前記マスト14および受光器15をブレード9から取り外して後部作業機4に装着することも可能であり、この場合には、詳細な説明は省略するが、後部作業機4は、第一制御部22と第二制御部23Aとの併用で制御されるものであり、受光器15をブレード9に装着した場合のブレード制御と、受光器15を後部作業機4に装着した場合の制御態様との切換えを前記制御切換スイッチ34で行うものである。例えば、制御切換スイッチ34を前方に倒せばブレード制御となり、後方に倒せば後部作業機4の制御となる。
【0015】
前記手動−自動切換制御では、まず、ブレード自動スイッチ33のON−OFFを判断し、該判断がOFFである場合は、ブレードリフトレバー32、アングルスイッチ37、38およびチルトスイッチ39、40の操作を判断すると共に、対応する油圧アクチュエータを作動させるが、この状態では、ブレード制御フラグをリセット状態に維持するようになっている。
【0016】
一方、ブレード自動スイッチ33がONである場合は、続いてブレードリフトレバー32が操作中か否かを判断する。そして、この判断がYESの場合は、仮令ブレード制御の実行中であっても、ブレード制御フラグをリセットしてブレードリフトレバー32の手動昇降操作を優先するが、ブレードリフトレバー32の操作と同時にアングルスイッチ37、38もしくはチルトスイッチ39、40の操作を判断した場合には、スイッチ37〜40の指令を優先しブレードリフトレバー32の操作に基づく昇降作動を規制するようになっており、スイッチ37〜40の操作時にブレードリフトレバー32を誤って昇降操作方向にブレ動作させても、ブレード9が昇降しないようになっている。
【0017】
また、ブレード自動スイッチ33がONで、かつブレードリフトレバー32の操作判断がNOである場合も、アングルスイッチ37、38およびチルトスイッチ39、40の操作を判断して対応する油圧アクチュエータを作動させることになるが、ここでブレード制御フラグがリセット状態である場合には、前記読取器21の検出信号に基づき、ブレード高さがレーザ光検出範囲内であるか否かを判断するようになっている。そして、この判断がNOである場合は、ブレード9の昇降動作を停止する一方、YESと判断した場合には、ブレード制御フラグをセットしてブレード制御の実行を許容するようになっている。
【0018】
一方、ブレード制御においては、まず、ブレード制御フラグがセット状態であるか否かを判断し、該判断がYESである場合は、後述するブレード停止フラグがリセット状態であることを確認した後、読取器21の検出信号に基づいてブレード9のレーザ光に対するズレ量を演算する。つまり、所定時間毎にサンプリングしたn個の読取データを平均化してズレ量を求めるが、ズレ量を演算した後は、ズレ方向を判断すると共に、前記ズレ量に基づいてブレード9の目標リフト角を演算する。例えば、図16において、ブレード9を支持する支持アーム8のリフト角が水平姿勢より−15度にあるAの状態で作業をしていた場合に、受光器15のズレ量がL(例えば5cm)と判別された時には、そのズレ量から目標リフト角としてBの状態となるズレ角θ(例えば5度)を演算で求め、目標リフト角を−10度と設定する。また、ズレ方向は、表示器20の発光表示部20b〜20fのいずれのものが表示作動しているかで容易に判断できるものである。そして、目標リフト角を演算した後は、目標リフト角までの必要流量を定めた流量関数を用いてリフトシリンダ10を作動制御するようになっている。即ち、図17に示す様にズレ角がθであり、かつ速度調整ボリューム36が標準にセットされている場合には、流量関数から必要流量をQ1とするものである。
【0019】
さらに、前記作動信号を出力した後は、所定時間の監視タイマをセットすると共に、タイマ終了を判断するが、この判断がYESになると、読取器21の検出信号が前記作動信号に対応する方向に変化したか否かを判断するようになっている。そして、該判断がNOである場合には、故障、調整不良等の異常があると判断してブレード9の昇降作動を停止すると共に、ブレード停止フラグをセットして停止状態を維持するようになっており、その後適宜に報知作動をするか、あるいは、機体走行停止、エンジン停止等の作業停止作動を行うものである。
【0020】
また、前記感度調整制御においては、ブレード制御フラグのセット状態を確認した後、感度切換スイッチ35の切換位置を判断する。そして、切換位置が「鋭」である場合には、前述した平均サンプル数nに小さい値aをセットする一方、切換位置が「鈍」である場合には、平均サンプル数nに大きな値cをセットし、また、切換位置が「標準」である場合には、平均サンプル数nに中間値bをセットするようになっている。
【0021】
さらに、前記速度調整制御では、ブレード制御フラグのセット状態を確認した後、速度調整ボリューム36のボリューム値に変化があったか否かを判断する。そして、該判断がYESの場合には、図17に示す様にボリューム値に基づいて前記流量関数の傾きを変更してブレード制御の作動速度を調整するようになっている。
【0022】
叙述の如く構成された本発明の実施例において、ブレード制御の実行中にブレードリフトレバー32が人為的に手動操作された場合には、ブレード制御を解除してブレードリフトレバー32による手動昇降操作を優先するが、手動昇降操作後のブレード高さがレーザ光検出範囲内である場合には、直ちにブレード制御を再開させる一方、レーザ光検出範囲外である場合には、ブレード制御を解除状態に保持することになる。従って、機体回行や作業場所の変更移動を行う場合には、ブレード自動スイッチ33をOFF操作することなく、ブレード9がレーザ光検出範囲から外れるまでブレードリフトレバー32を上昇操作すれば、ブレード9が上昇位置に保持されて機体回行や作業場所の変更移動が可能になり、一方、作業を再開する際には、上昇したブレード9がレーザ光検出範囲に入るまでブレードリフトレバー32を下降操作すれば、ブレード制御が自動的に再開されることになる。また、ブレード制御中にブレード高さを一時的に補正する場合も、ブレード自動スイッチ33をOFF操作することなく、単にブレードリフトレバー32を人為的に操作すればよく、しかも、補正した高さがレーザ光検出範囲内である場合には、手動昇降操作後、ブレード制御が自動的に再開されることになる。この結果、機体回行、作業場所の変更移動、手動補正操作等におけるブレード自動スイッチ33の操作を不要にして作業性の向上を計ることができる。
【0023】
また、作業始めにおいてブレード自動スイッチ33をONしても、ブレード高さがレーザ光検出範囲から外れた状態ではブレードリフトレバー32の手動操作が優先されてブレード制御の実行が規制されるため、ブレード自動スイッチ33のON操作と同時にブレード9が大きく動作することを防止できる許りか、レーザー光検出範囲に対するズレ方向を判断できずに制御不能状態に陥るような不都合も解消することができる。
【0024】
また、本実施例では、ブレード9の操作具をブレード操作パネル31に設けているが、該ブレード操作パネル31は、後部作業機4の操作具が設けられるサイドパネル23前部の内方近傍に設けられるため、後部作業機4の操作具とブレード9の操作具とが明確に区分された状態で運転席18の一側方に集中配置され、この結果、誤操作を生じることなく効率の良い操作が可能になる許りか、ブレード9と後部作業機4とで同時作業を行う場合でも良好な操作性を確保することができる。
【0025】
また、ブレード9のアングル動作およびチルト動作を行うためのスイッチ群37〜40を、ブレードリフトレバー32の握り部に設けたため、単一のブレードリフトレバー32において、ブレード9のリフト操作、アングル操作およびチルト操作を可能にし、もって、ブレード9の複合操作を可能にする許りでなく、操作効率も向上させることができる。
【0026】
また、ブレード制御中においては、前記アングルスイッチ37、38もしくはチルトスイッチ39、40の操作中に、ブレードリフトレバー32の操作を判断した場合、ブレードリフトレバー32の操作を無視するため、アングルスイッチ37、38もしくはチルトスイッチ39、40を操作する際に、仮令誤ってブレードリフトレバー32を動かしたとしても、ブレード9が昇降動作することを防止することができ、この結果、慎重にスイッチ操作することを不要にして操作性の向上を計ることができる。
【0027】
【作用効果】
【0028】
以上要するに、本発明は叙述の如く構成されたものであって、前記制御部に、作業始めを判断する作業始め判断手段と、自動昇降制御開始スイッチをONした時点での作業始めの作業部高さがレーザ光検出範囲内である場合に自動昇降制御を開始する自動制御開始手段と、自動昇降制御開始スイッチをONした時点での作業始めの作業部高さがレーザ光検出範囲外である場合に自動昇降制御の開始を規制する自動制御開始規制手段とを設けているから、レーザ光検出範囲から外れた状態で作業を開始しようとした場合に、レーザー光検出範囲に入るまで作業部を手動操作することを要求するため、作業始めに作業部が大きく動作することを防止できる許りでなく、レーザー光検出範囲に対するズレ方向を判断できずに制御不能状態に陥るような不都合も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】表示器および読取器の斜視図である。
【図3】読取器を装着した表示器の側面図である。
【図4】読取器(判別器)の他例を示す回路図である。
【図5】運転スペースの平面図である。
【図6】サイドパネルおよびブレード操作パネルを示す斜視図である。
【図7】同上側面図である。
【図8】ブレード操作パネルの側面図である。
【図9】制御作動の概念を示すブロック図である。
【図10】第一制御部および第二制御部の入出力を示すブロック図である。
【図11】メインルーチンを示すフローチャートである。
【図12】手動−自動切換制御を示すフローチャートである。
【図13】ブレード制御を示すフローチャートである。
【図14】感度調整制御を示すフローチャートである。
【図15】速度調整制御を示すフローチャートである。
【図16】ブレード変位量とリフト角の関係(流量関数)を示すグラフ図である。
【図17】リフトシリンダ流量とズレ量の関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 走行機体
4 後部作業機
8 支持アーム
9 ブレード
10 リフトシリンダ
13 リフト角センサ
15 受光器
16 投光器
20 表示器
21 読取器
22 第一制御部
23A 第二制御部
31 ブレード操作パネル
32 ブレードリフトレバー
Claims (1)
- 投光器から水平方向もしくは任意の傾斜方向に投光されたレーザ光を、作業部に設けられる受光器で受光すると共に、受光器の検出信号を制御部に入力して作業部の自動昇降制御を行う作業用走行車において、前記制御部に、自動昇降制御開始スイッチをONした時点での作業部高さがレーザ光検出範囲内である場合に自動昇降制御を開始する自動制御開始手段と、自動昇降制御開始スイッチをONした時点での作業部高さがレーザ光検出範囲外である場合に手動昇降操作を優先して自動昇降制御の開始を規制する自動制御開始規制手段とを設けたことを特徴とする作業用走行車における作業部の昇降制御装置。
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