JP3572560B2 - 化合物半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は化合物半導体装置に関するものであり、特に、HEMT(高電子移動度トランジスタ)とMESFET(ショットキーバリアゲートFET)の特性を兼ね備えたパワー用の化合物半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、GaAs系化合物半導体を中心としたパワー用化合物半導体装置は、マイクロ波以上の高周波通信用に使用されており、特に、導電型決定不純物に起因するキャリア、特に、電子を利用するMESFETや、ヘテロ接合に起因する二次元キャリアガス、特に、二次元電子ガスを利用するHEMTが典型的なものである。
【0003】
この様なパワー用化合物半導体装置においては、特に、歪みの少ない特性を要求されるが、歪み特性改善のためにはDC(直流)特性のg(相互コンダクタンス)がフラットであることが望ましく、且つ、gの立ち上がり、及び、立ち下がりがシャープであることが要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図5参照
しかし、導電型決定不純物に起因する電子を利用する、即ち、n型能動層における電子の走行をゲート電極に印加するゲート電圧によって制御するMESFETの場合には、図において実線で示すように、gはフラットであるが、立ち上がり及び立ち下がりがシャープでなくなると言う問題がある。
【0005】
一方、二次元電子ガスを利用する、即ち、電子親和力の異なる半導体間に形成されるヘテロ接合界面に生成される二次元電子ガスの走行をゲート電極に印加するゲート電圧によって制御するHEMTにおいては、図において破線で示すように立ち上がり及び立ち下がりはシャープであるものの、gがフラットになりにくいという問題がある。
【0006】
したがって、本発明は、化合物半導体装置、特に、パワー用化合物半導体装置のDC特性におけるgをフラットにし、且つ、立ち上がり及び立ち下がりをシャープにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1(a)及び(b)参照
(1)本発明は、化合物半導体装置において、第1のキャリア供給層と第1のキャリア走行層とによる第1のヘテロ界面1を有する第1積層構造と、第1のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス濃度よりキャリア濃度が低い一導電型半導体層5と、第1のキャリア供給層より不純物濃度が低い第2のキャリア供給層と第2のキャリア走行層とによる第2のヘテロ界面2を有し、第2のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス濃度が、第1のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス濃度及び前記一導電型半導体層5のキャリア濃度より低い第2積層構造とがこの順で設けられた積層構造上にゲート電極6を備え、第1のヘテロ界面1および第2のヘテロ界面2における一導電型二次元キャリアガス3,4と、一導電型半導体層5で発生する一導電型キャリアの走行を利用することを特徴とする。
【0008】
この様に、一導電型二次元キャリアガス3,4の走行を利用することによりHEMTの動作特性が得られ、また、一導電型半導体層5で発生する一導電型キャリアの走行を利用することによるMESFETの動作特性が得られる。
特に、各キャリア走行部におけるキャリア濃度を、ゲート電極6に近い側から遠い側に向かって順に高くすることによって、空乏層7が拡がらない場合には、一導電型二次元キャリアガス3,4の走行及び一導電型半導体層5で発生する一導電型キャリアの走行の三つのキャリアの走行を利用することによって、g m の立ち下がり特性をHEMTの様にシャープにすることができる。
また、空乏層7が一導電型半導体層5に達する場合には、一導電型半導体層5における一導電型キャリアの走行を利用して、g m をMESFETの様にフラットにすることができる。
さらに、ゲート電極6を深くバイアスすることによって、空乏層7がゲート電極6から離れた第1のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス3の近傍に達する場合には、この一導電型二次元キャリアガス3のみが動作の担い手となるが、この一導電型二次元キャリアガス3はキャリア濃度が一番高いので、g m を低下させることなく、g m の立ち上がり特性をHEMTの様にシャープにすることができる。
【0009】
(2)また、本発明は、上記(1)において、一導電型二次元キャリアガス3,4及び一導電型キャリアの走行をゲート電極6で制御すると共に、ゲート電極6に印加する電圧が0の時に、ゲート電極6に起因する空乏層7が一導電型半導体層5に拡がるようにすることを特徴とする。
【0010】
この様に、動作をゲート電極6で制御する場合、ゲート電極6に印加する電圧が0の時に、ゲート電極6に起因する空乏層7、即ち、ショットキー空乏層が一導電型半導体層5に拡がるようにすることによって、浅いゲートバイアス時においては、MESFETと同様なフラットなg特性が得られる。
【0011】
(3)また、本発明は、上記()において、第1のヘテロ界面1と第2のヘテロ界面2間が、真性半導体層−一導電型半導体層5−真性半導体層からなる層構造であることを特徴とする。
【0012】
この様に、第1のヘテロ界面1と第2のヘテロ界面2の間を真性半導体層−一導電型半導体層5−真性半導体層とし、真性半導体層を一導電型二次元キャリアガス3,4の走行層とすることによって、不純物によるキャリアの散乱に起因する動作速度の低下をなくすことができる。
【0013】
(4)また、本発明は、上記(1)において、一導電型半導体層5を、その中心部におけるキャリア濃度が高くなるようにすることを特徴とする。
【0014】
この様に、一導電型半導体層5の中心部におけるキャリア濃度を高くすることによって、MESFETとしての動作特性を高めることができ、フラットなg特性を得ることができる。
なお、不純物濃度の変化は、傾斜状(グレーデッド)に変化しても良いし、階段状に変化しても良いものである。
【0015】
(5)また、本発明は、上記(1)において、第1のヘテロ界面1と第2のヘテロ界面2間に設ける層の組成が一部において異なっていることを特徴とする。
【0016】
(6)また、本発明は、上記()において、第1のヘテロ界面1と第2のヘテロ界面2間に設ける層の組成が、傾斜状に変化していることを特徴とする。
【0017】
この様に、第1のヘテロ界面1と第2のヘテロ界面2間に設ける層の組成を一部において異なる様に変化、特に、傾斜状に変化させることによって、格子不整合による結晶性の低下をもたらすことなく、第1のヘテロ接合1側のキャリア濃度を高めることができ、それによって、全体のgm を高めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図2及び図3を参照して説明する。
なお、図2は本発明の第1の実施の形態のHEMTの概略的素子断面図であり、また、図3はその動作の説明図である。
図2参照
まず、半絶縁性GaAs基板11上に、MOVPE法(有機金属気相成長法)を用いて、厚さ500〜15000Å、例えば、4000Åのアンドープのi型GaAsバッファ層12、及び、厚さ300〜3000Å、例えば、1000Åのアンドープのi型AlGaAsバッファ層13を成長させる。
【0023】
続いて、その上に、下部HEMTの電子供給層となる、厚さ130〜400Å、例えば、200Åで、不純物濃度が1.0〜3.0×1018cm−3、例えば、2.0×1018cm−3のSiドープのn型AlGaAsキャリア供給層14、及び、電子の走行層となる、厚さ100〜400Å、例えば、200Åのアンドープのi型GaAsキャリア走行層15を成長させる。
【0024】
続いて、その上にMESFET構造を構成する、厚さ300〜500Å、例えば、400ÅのSiドープのn型GaAs層16を成長させる。
【0025】
このn型GaAs層16は、初期不純物濃度が5.0〜8.0×1017cm−3、例えば、7.0×1017cm−3のn型GaAs層17から、中心部における不純物濃度が1.0〜2.0×1018cm−3、例えば、1.5×1018cm−3のn型GaAs層18に向かって不純物濃度がグレーデッドに増加するようにし、且つ、n型GaAs層18から最終不純物濃度が5.0〜8.0×1017cm−3、例えば、7.0×1017cm−3のn型GaAs層19に向かって不純物濃度がグレーデッドに減少するよう成長させる。
【0026】
なお、このn型GaAs層16は、厚さ130〜210Å、例えば、150Åで、不純物濃度が5.0〜8.0×1017cm−3、例えば、7.0×1017cm−3のn型GaAs層17、厚さ50〜150Å、例えば、100Åで、不純物濃度が1.0〜2.0×1018cm−3、例えば、1.5×1018cm−3のn型GaAs層18、及び、厚さ130〜210Å、例えば、150Åで、不純物濃度が5.0〜8.0×1017cm−3、例えば、7.0×1017cm−3のn型GaAs層19からなる不純物濃度が階段状に変化する3層構造で構成しても良い。
【0027】
続いて、その上に、上部HEMTの電子の走行層となる、厚さ100〜300Å、例えば、200Åのアンドープのi型GaAsキャリア走行層20、及び、電子供給層となる、厚さ200〜400Å、例えば、300Åで、不純物濃度が5.0〜9.0×1017cm−3、例えば、7.0×1017cm−3のSiドープのn型AlGaAsキャリア供給層21を成長させる。
【0028】
さらに、その上に、コンタクト層となる厚さ500〜1500Å、例えば、1000Åで、不純物濃度が1.0〜4.0×1018cm−3、例えば、3.0×1018cm−3のSiドープのn型GaAsコンタクト層22を成長させる。
【0029】
次いで、このn型GaAsコンタクト層22を選択的に除去してn型AlGaAsキャリア供給層21を露出させたのち、露出部にTi/Auからなるショットキーバリアゲート電極23をリフトオフ法によって形成すると共に、その両側に、Au・Ge/Ni/Auからなるソース・ドレイン電極24,25を形成し、最後に、SiN膜26をパッシベーション膜として設ける。
【0030】
この場合、n型AlGaAsキャリア供給層14とi型GaAsキャリア走行層15との間のヘテロ接合界面近傍において、両者の電子親和力及び禁制帯幅の差に起因して二次元電子ガス28が発生すると共に、i型GaAsキャリア走行層20とn型AlGaAsキャリア供給層21との間のヘテロ接合界面近傍においても、二次元電子ガス27が発生する。
【0031】
また、二次元電子ガス27,28とn型GaAs層18のキャリア濃度は、ショットキーバリアゲート電極23から離れるにしたがってキャリア濃度が高くなるように設定する。
【0032】
この場合、ショットキーバリアゲート電極23にバイアスしない状態において、即ち、0Vバイアス時において、ショットキーバリアゲート電極23から伸びる空乏層が少なくともn型GaAs層19に達する様に各層の厚さ及び不純物濃度を設定する必要がある。
【0033】
また、ソース・ドレイン電極24,25は、熱処理によって、二次元電子ガス層27,28、及び、n型GaAs層16と電気的にオーミックに導通するようにする必要がある。
【0034】
次に、図3を参照して、本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置の動作を説明する。
図3(a)参照
図3(a)は、ショットキーバリアゲート電極23を深く正にバイアスした状態における空乏層29の拡がりを示すもので、二次元電子ガス27を遮断していない状態を示している。
【0035】
この場合は、二次元電子ガス27、n型GaAs層16、特に、n型GaAs層18を走行する電子、及び、二次元電子ガス28とにより動作することになるので、深く正にバイアスした状態、即ち、g特性の立ち下がり特性において、HEMTの特性が優勢となり、HEMTと同様にシャープな立ち下がり特性が得られる。
【0036】
図3(b)参照
また、図3(b)は、ショットキーバリアゲート電極23を0Vにバイアスした状態における空乏層29の拡がりを示すもので、n型GaAs層16の一部に達している。
【0037】
この場合は、二次元電子ガス27が空乏層29によって遮断されて、n型GaAs層16、特に、n型GaAs層18(図示せず)を走行する電子と二次元電子ガス28とが動作の主体になり、n型GaAs層18を走行する電子によるMESFETと同様なフラットなg特性が得られる。
【0038】
図3(c)参照
また、図3(c)は、ショットキーバリアゲート電極23を深く負にバイアスした状態における空乏層29の拡がりを示すもので、二次元電子ガス27及びn型GaAs層16を遮断している。
【0039】
この場合は、二次元電子ガス28のみによって動作することになるので、深く負にバイアスした状態、即ち、g特性の立ち上がり特性において、HEMTの特性が現れ、シャープな立ち上がり特性が得られる。
【0040】
また、この下部HEMTを構成する二次元電子ガス28は、最もキャリア濃度が高いので、二次元電子ガス28のみによって動作することになっても、それほどgの絶対値を低下させることはない。
【0041】
したがって、HEMTと同様なg特性における立ち上がり・立ち下がりが得られると共に、MESFETと同様なフラットな特性が得られ、歪み特性が改善される。
【0042】
例えば、従来のダブルヘテロ接合構造のMESFET型化合物半導体装置において、三次相互変調歪みが、10dBmバックオフにおいて−44dBcであったものが、本発明においては−49dBcとなり、相当な改善が得られた。
【0043】
なお、この三次相互変調歪みは、周波数がほぼ等しい、即ち、f−f=数10MHzの二つの信号f,fを入力信号として供給した時、化合物半導体装置における非線形性によって(2f−f)及び(2f−f)の周波数の信号が出力されるが、この出力信号レベルを基本信号f或いはfの信号レベルに対する比で表記したものである。
【0044】
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図4参照
まず、半絶縁性GaAs基板11上に、MOVPE法を用いて、厚さ500〜15000Å、例えば、4000Åのアンドープのi型GaAsバッファ層12、及び、厚さ300〜3000Å、例えば、1000Åのアンドープのi型AlGaAsバッファ層13を成長させ、続いて、下部HEMTの電子供給層となる、厚さ130〜400Å、例えば、200Åで、不純物濃度が1.0〜3.0×1018cm−3、例えば、2.0×1018cm−3のSiドープのn型AlGaAsキャリア供給層14を成長させる。
【0045】
続いて、その上に、電子の走行層となる、厚さ100〜150Å、例えば、140Åのアンドープのi型InGaAsグレーデッドキャリア走行層30を、そのIn組成比が0.20から0.10に変化するように成長させ、続いて、MESFET構造を構成する、厚さ250〜500Å、例えば、350Åで、不純物濃度が1.0〜2.0×1018cm−3、例えば、1.5×1018cm−3のSiドープのn型InGaAsグレーデッド層31を、そのIn組成比が0.10から0.00、即ち、GaAsに変化する様に成長させる。
【0046】
続いて、その上に、上部HEMTの電子の走行層となる、厚さ100〜400Å、例えば、200Åのアンドープのi型GaAsキャリア走行層20、及び、電子供給層となる、厚さ150〜350Å、例えば、250Åで、不純物濃度が0.7〜1.5×1018cm−3、例えば、1.0×1018cm−3のSiドープのn型AlGaAsキャリア供給層21を成長させる。
【0047】
さらに、その上に、コンタクト層となる厚さ500〜1500Å、例えば、1000Åで、不純物濃度が1.0〜4.0×1018cm−3、例えば、3.0×1018cm−3のSiドープのn型GaAsコンタクト層22を成長させる。
【0048】
次いで、上記の第1の実施の形態と同様に、このn型GaAsコンタクト層22を選択的に除去してn型AlGaAsキャリア供給層21を露出させたのち、露出部にTi/Auからなるショットキーバリアゲート電極23をリフトオフ法によって形成すると共に、その両側に、Au・Ge/Ni/Auからなるソース・ドレイン電極24,25を形成し、最後に、SiN膜26をパッシベーション膜として設ける。
【0049】
この場合も、n型AlGaAsキャリア供給層14とi型InGaAsグレーデッドキャリア走行層30との間のヘテロ接合界面近傍において、両者の電子親和力及び禁制帯幅の差に起因して二次元電子ガス28が発生すると共に、i型GaAsキャリア走行層20とn型AlGaAsキャリア供給層21との間のヘテロ接合界面近傍においても、二次元電子ガス27が発生する。
【0050】
また、ソース・ドレイン電極24,25は、熱処理によって、二次元電子ガス層27,28、及び、n型InGaAsグレーデッド層31と電気的にオーミックに導通するようにする必要がある。
【0051】
なお、この第2の実施の形態において、下部HEMTのキャリア走行層としてInGaAs層を採用する理由は、n型AlGaAsキャリア供給層14との間の禁制帯幅の差をより大きくしてより高キャリア濃度の二次元電子ガス28を発生させるためであり、また、MESFETもInGaAs層によって構成する理由は、GaAs層よりも電子移動度を大きくするためである。
【0052】
また、この場合、グレーデッド構造のInGaAs層を用いる理由は、AlGaAs層或いはGaAs層上にIn組成比が0.20のIn0.20Ga0.80Asを厚く成長させようとする場合、格子不整合によって、結晶性の良好なInGaAs層が得られないためである。
【0053】
また、この第2の実施の形態においても、二次元電子ガス27,28とn型InGaAsグレーデッド層31のキャリア濃度は、ショットキーバリアゲート電極23から離れるにしたがってキャリア濃度が高くなるように設定する。
【0054】
この場合の素子動作特性は、上記の第1の実施の形態とほぼ同様であるが、第1の実施の形態に比較すると、全体的にキャリア濃度が高くなっているので、gの絶対値がより大きくなる。
【0055】
以上、第1の実施の形態及び第2の実施の形態を説明してきたが、各実施の形態における各AlGaAs層のAl組成比は実際には、全て0.25、即ち、Al0.25Ga0.75Asを採用しているものの、Al0.25Ga0.75Asに限られるものでなく、Al組成比が0.15〜0.35の範囲であれば良い。
【0056】
また、上記の各実施の形態の説明においては、結晶成長方法としてMOVPE法を用いているが、MOVPE法に限られるものではなく、MBE法(モレキュラー・ビーム・エピタキシャル成長法)を用いても良いものである。
【0057】
また、上記第1の実施の形態においては、MESFETを構成するn型GaAs層16をその不純物濃度が傾斜状(グレーデッド)に、或いは、階段状に変化するn型GaAs層17,18,19によって形成し、バンド・ギャップの傾斜によって電子濃度が中心部、即ち、n型GaAs層18の中心部で高くなるようにしているが、必ずしも不純物濃度は変化させる必要はなく、均一な不純物濃度のn型GaAs層のみによってn型GaAs層16を構成しても良いものである。
【0058】
また、上記の第2の実施の形態においては、下部HEMTを構成するキャリア走行層及びMESFETを構成するn型半導体層として、組成比が傾斜的に変化するInGaAsグレーデッド層を採用しているが、組成比を段階的に変化させても良く、例えば、キャリア走行層をIn0.20Ga0.80As層で構成すると共に、MESFETを構成するn型半導体層をIn0.15Ga0.85As−In0.10Ga0.90As−In0.05Ga0.95As構造で構成しても良い。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、デバイス動作を下部HEMT、MESFET、及び、上部HEMTの組み合わせによって行なうので、DC特性のgをフラットに、且つ、その立ち上がり及び立ち下がりをシャープにすることができるので、歪み特性を改善することができ、特に、パワーデバイスの高性能化に寄与するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における動作の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の説明図である。
【図5】従来の化合物半導体装置のg特性の説明図である。
【符号の説明】
1 ヘテロ界面
2 ヘテロ界面
3 一導電型二次元キャリアガス
4 一導電型二次元キャリアガス
5 一導電型半導体層
6 ゲート電極
7 空乏層
11 半絶縁性GaAs基板
12 i型GaAsバッファ層
13 i型AlGaAsバッファ層
14 n型AlGaAsキャリア供給層
15 i型GaAsキャリア走行層
16 n型GaAs層
17 n型GaAs層
18 n型GaAs層
19 n型GaAs層
20 i型GaAsキャリア走行層
21 n型AlGaAsキャリア供給層
22 n型GaAsコンタクト層
23 ショットキーバリアゲート電極
24 ソース電極
25 ドレイン電極
26 SiN膜
27 二次元電子ガス
28 二次元電子ガス
29 空乏層
30 i型InGaAsグレーデッドキャリア走行層
31 n型InGaAsグレーデッド層

Claims (6)

  1. 第1のキャリア供給層と第1のキャリア走行層とによる第1のヘテロ界面を有する第1積層構造と、前記第1のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス濃度よりキャリア濃度が低い一導電型半導体層と、前記第1のキャリア供給層より不純物濃度が低い第2のキャリア供給層と第2のキャリア走行層とによる第2のヘテロ界面を有し、前記第2のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス濃度が、前記第1のヘテロ界面の一導電型二次元キャリアガス濃度及び前記一導電型半導体層のキャリア濃度より低い第2積層構造とがこの順で設けられた積層構造上にゲート電極を備え、前記第1のヘテロ界面および第2のヘテロ界面における一導電型二次元キャリアガスと、前記一導電型半導体層で発生する一導電型キャリアの走行を利用することを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 上記一導電型二次元キャリアガス及び上記一導電型キャリアの走行を上記ゲート電極で制御すると共に、前記ゲート電極に印加する電圧が0の時に、前記ゲート電極に起因する空乏層が上記一導電型半導体層に拡がるようにすることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体装置。
  3. 上記第1のヘテロ界面と上記第2のヘテロ界面間が、真性半導体層−一導電型半導体層−真性半導体層からなる層構造であることを特徴とする請求項記載の化合物半導体装置。
  4. 上記一導電型半導体層を、その中心部におけるキャリア濃度が高くなるようにすることを特徴とする請求項記載の化合物半導体装置。
  5. 上記第1のヘテロ界面と上記第2のヘテロ界面間に設ける層の組成が、一部において異なっていることを特徴とする請求項記載の化合物半導体装置。
  6. 上記第1のヘテロ界面と上記第2のヘテロ界面間に設ける層の組成が、傾斜状に変化していることを特徴とする請求項記載の化合物半導体装置。
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